JP2588039B2 - 段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬として使用されるプラスタ及びその製造方法 - Google Patents

段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬として使用されるプラスタ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は皮膚への活性物質投与の為のいわゆる医療シ
ステム(以下医療薬という)として使用されるプラスタ
に関し、また前記プラスタは段階的な活性物質放出を呈
するものであり、この種の皮膚経由医療薬として使用さ
れるプラスタの製造方法に関する。
<従来技術> 薬物の制限された量での投与の為の医療部材は医療シ
ステムと称されている(K.ハイルマン、テラピューテイ
ッシェシステーメ、26頁、出版社F.エンケ、シュタット
ガルト、1984年)。この出版物によればこの種の医療薬
は活性物質を含有する装置又は投与の形式であり、これ
は連続的に投与すべき一定の位置に一定の時間にわたっ
て所定の割合で1又はそれ以上の薬物を放出する。
この種の医療薬は皮膚に施された場合局部的並びに全
身的な効果を有し、この医療薬によって投与可能な各種
の活性物質と薬物の各種の化学的、物理的、及び薬物学
的な性質がこの種の医療薬の製造において新しい必要性
を要求している。例えば、皮膚経由投与の場合、所望の
期間に亘っての連続的な事実上一定な各種の活性物質の
放出を達成すると言う問題の解決が各種の活性物質に対
して発見されている。
しかし、なお、薬物の放出プロファイルが低い維持的
な投与を伴う高い初期投与を行うべきであると言う医療
上の要求も存在する。例えば、催眠薬の場合、催眠の為
の活性物質の高い配布と、催眠が達成された後の長い期
間に亘っての覚醒の防止のための低い投与とが望まれて
いる。食欲抑圧剤の場合、又、夜間に比較して昼間は活
性物質の高い血中レベルは調整さるべきである。同様の
事が喫煙者の治療においてニコチンの投与に対しても成
り立つ。最も重要なことは、苦痛の克服の為に高い初期
投与の後に低い維持投与を行うことが好ましいことであ
る、と言うことである。
この問題を解決する為の皮膚経由医療薬として使用さ
れるプラスタがEP−A0227252に記載されている。この場
合、リザーバ内の活性物質は投与の規定された初期相の
間においてのみ加速的な浸透を維持する為に単に十分な
だけの浸透加速剤と接触させる。この場合、各活性物質
は適当な浸透加速剤が割当てられねばならず、リザーバ
マトリックスの選定においても、活性物質の拡散性の考
慮の他に浸透加速剤のそれも考慮に入れなければならな
い、と言うことがこの場合の欠点である。この後者の場
合、高価な補助制御メンブレーンがしばしば必要とされ
ている。
この問題に対する別の解決法がDE−OS3642931に提案
されている。この場合、少なくとも2個の相互に分離さ
れたプラスタチャンバが相違した活性物質濃度で設けら
れ、第1投与相においては全チェンバからの活性物質の
放出が高い初期投与に作用し、一方高活性物質濃度のチ
ャンバの使用済み後は低活性物質濃度のチェンバのみが
放出に寄与する様になされ、これによって低い維持投与
を行う。このシステムは単にこのチェンバ構造の為のみ
でも高価であり、その上チェンバ内の各種の濃度調節に
関する特別な対策を必要とする。
従って、やむをえず必要な浸透加速剤を除去し、簡単
な方法で製造可能な、皮膚への活性物質の投与の為に段
階的な薬物放出を伴う医療システムとしてのプラスタを
提供することが本発明の目的である。
<発明の開示> 本発明によれば、この目的は、高初期投与と低維持投
与を伴うプラスタによって驚異的に達成されるが、これ
には皮膚と隔てられたバッキング層と、活性物質の放出
を制御するマトリックスに接触している少なくとも1個
の活性物質デポットと、皮膚にプラスタを固定する為の
感圧接着性固定部材とを有する。これに関連して、全マ
トリックスは投与時においては活性物質を含有し、1又
は複数個の活性物質含有デポットのマトリックスに比較
しての寸法と、マトリックスに接触状態にある1又は複
数個の活性物質デポットの位置は、少なくとも1方向に
おいて、デポットと放出面に接触しているマトリックス
の端部との間の間隔は投与期間中マトリックス中にデポ
ットからの少なくとも1活性物質の拡散路よりも大きい
様に選択されている。
即ち、本発明の主題は、高い初期投与と低い維持投与
とを伴う制御された段階的な活性物質の投与の為の医療
システムとして使用されるプラスタであり、これは皮膚
から距離を置くバッキング層と、活性物質の放出を制御
するマトリックスと接触状態にある少なくとも一つの活
性物質デポットと、皮膚にプラスタを固着する為の感圧
接着固定部材とを有し、完成マトリックスは投与の初期
において活性物質を有し、マトリックスと接触状態にあ
る活性物質のデポットの寸法と位置とは、少なくとも一
つの方向においてデポットと放出面に接触しているマト
リックスの端部との間の間隔が少なくとも一つの活性物
質の投与過程中でのデポットからマトリックス中への経
路よりも大きくなる様に選定されている。
本発明によるプラスタの全体的な設計はDE−OS213553
3で知られているが、しかし、本発明によって意図され
た放出パフォーマンスに関する構造的な特徴はこれでは
分からない。
本発明によるプラスタの重要な特徴はマトリックスが
投与の時には活性物質を有すると言うことである。これ
は2方法で達成可能である。一つの方法ではマトリック
スはプラスタの製造に当たって既に取付けられるか、別
の方法ではマトリックスはプラスタの製造後活性物質の
デポットから後に空となるマトリックス中へ活性物質の
拡散によって詰め込まれる。後者の方法では温度上昇に
伴って加速される可能性があり数時間乃至1日で終了す
る。その結果、投与の初期段階において、活性物質はマ
トリックスの全放出面積に亘って出て(高初期投与に対
応)これが層周縁部での活性物質の不足をもたらす。こ
の不足状態は活性物質デポットからの活性物質の追加配
布によって補償される。デポットと不足領域との間の間
隔が活性物質の拡散性能の為に投与中に充足され得ない
ほど長いと、活性物質の放出はこれらの領域では休止状
態となる。デポットからの次の拡散によって充足され得
るマトリックスの放出表面のみが尚活性物質の放出を続
ける(低い維持投与に対応)。即ち、プラスタ内の幾何
学的な関係は、所望の放出パフォーマンス、投与すべき
活性物質、マトリックスの選択、並びにデポットの寸法
と位置、によって主として決定される。
1種又はそれ以上の活性物質を含有する活性物質デポ
ットは固体又は流動性の純粋な活性物質で構成すること
もできるが、しかし、前記デポットは不活性な補助物質
を含有していてもよい。「不活性」なる用語はこの場合
活性物質と補助剤とが相互に反応しないことと言う様に
理解すべきである。当業者において周知の不活性補助剤
とは例えば溶媒、フィラー、安定剤、支持物質、キャリ
アー、及び更に必要な場合に使用する拡散及び浸透調節
用補助剤である。
その投与に関して高い初期投与が指示されている全て
の皮膚経由投与可能な活性物質が活性物質として使用可
能である。鎮痛剤、制吐剤、非脂質生成剤、消炎剤、抗
アンギーナ剤から成る群から選ばれた活性物質はその例
とされる。喫煙者の治療用の活性物質としてのニコチン
も又この群に属する。
好ましくは、デポットとマトリックス中の活性物質の
総和は医療上に必要とされる量の20倍までとする。
マトリックスは好ましくは複数層に、及び/又は層状
に作るが、その各層は同一でも相違していてもよい。マ
トリックスは感圧接着剤でもよいが、これは適当なポリ
メリック物質、例えばゴム、ゴム状合成ホモ−、コ−、
又はブロックポリマ、ポリ(メタ)アクリレート及びそ
のコポリマ、ポリウレタン、及びシリコーン、の使用で
達成し得る。原則として、感圧接着剤として製造され、
生理学的に受入れ可能な全てのポリマが適当している。
マトリックスが感圧接着剤であると、別の感圧接着固定
装置の必要性が無くなるので有利である。マトリックス
が感圧接着剤ではない場合、適当なポリメリック材料、
例えばポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリド
ン、エチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロー
ズ、ヒドロキシプロピルメチルセルローズフタレート、
ポリビニルアルコール又はそのビニルラウレート又はマ
レイン酸とのコポリマ、酢酸ビニル又はそのビニルラウ
レート又はマレイン酸とのコポリマポリビニルエーテ
ル、ブチルゴム、及びポリカプロラクタムで構成される
群から選択されたものが使用される。
活性物質デポットは単層及び/又はその多層で構成し
得る。活性物質デポットの層の形状は層内の活性物質の
濃度が必要性に対応して調節されること及びマトリック
ス端部に必要とするスペースを維持することが可能な場
合には製造技術の立場から選定される。薬品含有デポッ
ト部分と所要の或いは所望の不活性補助剤との直接混合
が不可能の場合、或いはその製造上の長所がある場合は
活性物質デポットの積層構造が推奨されるが、これに関
しては必ずしもデポットそれ自体は積層の形でなくとも
よい。
プラスタの構造に関しては、例えば、少なくとも一つ
の活性物質デポットを裏側マトリックス層と皮膚側マト
リックス層との間に挿入し得るが、この場合両マトリッ
クス層の厚みの比は1:1乃至1:20の範囲内でよいが、1:1
乃至1:5の範囲が特に好ましい。
本発明によるプラスタのその他の有利な実施例におい
ては、活性物質デポットはマトリックスとバッキング層
との間に位置せしめ得るが、これは固体の形で投与可能
な固体活性物質の場合に特に適当している。
マトリックスが自己接着性でない場合、感圧接着層を
皮膚に面する部材表面に設けるべきである。この場合、
装置の内部接着性もまた付加的感圧接着性中間層によっ
て管理すべきである。本発明の好ましい実施例によれば
固定部材はマトリックス内に埋め込まれた感圧接着剤部
分によって、又は放出面を取り囲む感圧接着端部によっ
て作ってもよい。感圧接着層は又活性物質を含有させて
初期投与の増大に寄与させてもよい。
バッキング層は部材の保護及び/又は機械的な安定性
に役立つ。これはフレキシブルな又はインフレキシブル
な材料で形成し得、単層又は多層でよい。
バッキング層の製造に適する材料はポリメリック材
料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、及びポリアミドの様なものである。その他の材料と
しては金属フォイル、例えばアルミニウムフォイル単独
或いはポリメリック物質で被覆したもの、も使用し得
る。布帛製品も、これが部材の組成物の逃出を防止可能
ならば、同様に使用可能である。金属を蒸着したポリマ
フォイルは特に有利であることが証明されている。
プラスタの皮膚に面する表面に取外し可能な保護層を
通常の方法で設ける事も可能であるが、この保護層は不
所望の汚染を防止し、プラスタ組成物の早期放出を防止
する。この層は投与の直前にのみ除去する。原則とし
て、バッキング層に使用した材料と同一の材料が、これ
が例えば、シリコーン処理によって取外し自在であれ
ば、保護層の製造に使用し得る。その他の取外し可能の
保護層としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレ
ン、トリーテットペーパ、セロファン、及びポリ塩化ビ
ニールである。実際問題としては、保護層にはプラスタ
の引きはずしを容易にする為にタッチエイドを設けても
良い。
本発明によるプラスタの製造に関する好ましい方法は
活性物質のデポットをその場所で(in−situ)製造する
ことである。これに関しては、デポットはマトリックス
への接触点で直接にデポット成分を作って行う。残りの
ことに関しては、部材の層は加圧及び/又は加熱によっ
て接続する。デポットは又、例えば柔らかいマトリック
スの中に所定の量を注入して、又はデポット本体を圧入
して、の様にして圧力によって一体とすることもでき
る。本発明による好ましい方法によれば、活性物質デポ
ットは、同一でも相違していてもよい2マトリックスの
間に取り込まれる。
好ましくは、プラスタの少なくとも一部分は溶液か
ら、分散によって、溶融によって、又は粒子の散布によ
って製造される。この様にして作られた平面状の中間製
品は小ユニットに分割されるが、その寸法と形状とは医
療上の要求によって決定される。
本発明によるプラスタは人間又は動物用に活性物質を
局部的に又は全身的に投与するのに特に適当しており、
又、美粧用にも使用可能である。
<実施例> 以下において、本発明は図示されるが図面に限定され
るものではなく、又、特にこれらの図は模型的に示した
ものであり、本発明によるプラスタの真実の寸法構造を
示してはいない。
第1a図は従来技術によるプラスタの模式断面を示すも
のであるが、その活性物質デポット(13)はバッキング
層(11)で覆われている感圧接着マトリックス(12)に
埋め込まれている。マトリックス(14)の端部からの活
性物質デポット(13)の距離は、投与中に空になるマト
リックス領域が拡散によって再充填され得る程小さい。
即ち活性物質は投与の全期間に亘って全放出表面で放出
される。
第1b図はこのプラスタに対応する生体内放出プロファ
イルであるが、この場合流束が時間に対して表示されて
いる。最大値になった後は流束は残りの時間に対して勾
配なしの同一レベルに大体止まっていることが見られ
る。即ち、従来技術によれば、所望の時間中にほぼ一定
の流束が維持される。
第2a図に示すような、バッキング層(21)と、感圧接
着マトリックス(22)と、埋め込みデポット(23)と、
マトリックス端部(24)とを有する本発明によるプラス
タの実施例の模式的断面は、第1a図によるプラスタのそ
れに比較してデポット(23)とマトリックス端部(24)
との間が相当に大きいことを示している。マトリックス
が個々の活性物質に正しく適応しているとすると、活性
物質はその後の投与中に幾何学的な状態の為に、一度最
初に含んでいたマトリックス(22)中の活性物質が放出
された後はデポット(23)から遠方にあるマトリックス
(22)の領域内にはもはや再拡散不可能である。第2b図
による対応生体内放出特性に示すように、流束は適当な
最大値を越した後はほぼ一定の低い値へ減少する。即
ち、一般に高い初期投与後の低い維持投与が制御可能で
ある。
第3a図は、バッキング層(31)と、感圧接着マトリッ
クス(32)と、埋め込みデポット(33)と、マトリック
ス端部(34)とを有する本発明によるプラスタの別の実
施例の模式断面である。この図において、デポット(3
3)とマトリックス(34)の端部との間の距離は第2a図
に示す実施例のそれに比較して更に大きくなっているの
で、マトリックス(32)の更に大きな領域が投与中に活
性物質を供給されなくなる。しかし、全放出面は明らか
に第2a図に示すもののそれよりも大きいので、対応する
流束を示す第3b図によれば更に高い最大初期値が得られ
るが、この初期流束は投与の過程において次いで第2b図
のそれとほぼ同一の値に減少して行く。
マトリックス内のデポットは対称的にも非対称的にで
も位置させ得るが、この場合、デポットと放出面との間
の間隔は活性物質の拡散によって所望の放出になるよう
に調節することができる。実際問題として所望の放出プ
ロファイルはこれに関して最も重要な事項である。最も
良好な間隔はある場合計算可能であるが、多数の場合に
は実験的に決定すべきである。
第4図は本発明による別の実施例の模式断面を示す。
この場合、特記すべき特徴は、デポット(43)の位置で
あるが、これは部分的にのみ感圧接着マトリックス(4
2)の中に埋め込まれその一面がバッキング層(41)に
接触している。デポット(43)とマトリックス(44)と
の間の距離は第3a図に示すそれに対応するが、しかし、
デポット(43)と放出面との間の距離の大きいことはこ
の実施例における適当な活性物質の選択に影響を与え
る。この実施例は製造の観点から長所を持つ可能性があ
る。
本発明によるプラスタの更に別の実施例を示す第5図
に見られる通り、デポット(53)は感圧接着マトリック
ス(52)の上に取り付ける事もでき、この場合残りの部
分はバッキング層(51)で取り囲む。第4図で行った記
載はデポット(53)とマトリックス端部(54)との間の
距離、及びデポットと放出面との間にも応用できる。こ
こで、更に、製造に対する長所がこの実施例を選択する
のに決定的要素になろう。
第6図は相互に分離している3デポット(64)が非接
着性マトリックスの中に埋め込まれている本発明による
プラスタの実施例の断面を模式的に示す。非接着性マト
リックス(63)は感圧接着性中間層(62)を介してバッ
キング層(61)に接続されているが、この場合バッキン
グ層(61)は又マトリックスの端部(65)も覆い、皮膚
と平行に伸びる端部を形成している。プラスタの皮膚へ
の固定は、活性物質に対して透過性でマトリックス(6
3)の全自由画とバッキング層(61)の端部に及んで広
がっている感圧接着層(62a)によって行われる。
数個のデポットを有するプラスタのデザインは放出特
性に影響を及ぼす別の可能性を指摘している。同一の全
容積のデポットの一部の空間的な分離は、同一容積を占
める単一デポットに比較してマトリックスの更に広い範
囲への拡散によって活性物質の追加放出を可能とする。
しかし、デポットの位置とプラスタ端部との間の間隔に
関する本発明による条件は満足された状態で残すべきで
ある。実際問題としては、少なくとも2デポット部材間
の間隔は、少なくとも1活性物質の投与期間中はデポッ
ト部分からマトリックス中への可能な拡散路を凌ぐ程大
きくしてもよい。
第7図はデポットの別の分割に関する例である。第7
図は本発明によるプラスタの別の実施例の模式断面を示
す。非接着性マトリックス(73)には若干数の小デポッ
ト(74)がその中に散在されており、この場合これらの
デポットは固体又は粉末体或いはマイクロカプセルであ
ってもよい。マトリックス(73)は皮膚に面する表面を
除き感圧接着層(72)を介してバッキング層(71)に接
続されているし、マトリックスの端部(75)もカバーさ
れている。感圧接着層(72)も又バッキング層(71)の
延長端にまで延在し、皮膚への固定部材を形成してい
る、と言うのは、皮膚に直線に接触するマトリックス面
(73)は非接着性だからである。
簡略化の為に皮膚に面する表面への保護層はプラスタ
実施例を示すすべての図において記載しなかった。実際
問題としてはこれらは本発明によるプラスタの重要な成
分を構成している。プラスタの寸法は外形及び寸法に関
して広く変化させ得るが、これに関しては、医療面から
の要求及び投与面から決定される要求を主として考慮す
べきであるが、なお又取扱いに関する見地も考慮しなけ
ればならない。
記載と例示とが例示的なものであり、本発明に対する
限定をするものではなく、又、本発明の精神と範囲内に
これ以外の実施例は当業者には容易に思い付く所であろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1a図は従来技術によるプラスタの断面図を示し、第1b
図は第1a図によるプラスタの生体内へのプロファイルの
線図を示し、第2a図は本発明によるプラスタの1実施例
の断面図を示し、第2b図は第2a図によるプラスタの生体
内へのプロファイルの線図を示し、第3a図は本発明によ
るプラスタの他の実施例の断面図を示し、第3b図は第3a
図によるプラスタの生体内へのプロファイルの線図を示
し、第4図は本発明によるプラスタの他の好ましい実施
例の断面図を示し、第5図は本発明によるプラスタの更
に他の好ましい実施例の断面図を示し、第6図は若干数
の活性物質デポジットを有する本発明によるプラスタの
1実施例の断面図を示し、第7図は各種の活性物質デポ
ジットを有する本発明によるプラスタの1実施例の断面
図を示す。 11、21、31、41、51、61、71:バッキング層、12、22、3
2、42、52、63、73:マトリックス、13、23、33、43、5
3、64、74:活性物質デポット、14、24、34、54、65、7
5:マトリックス端部、62、72:感圧接着性中間層、62a:
感圧接着層。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膚から距離を置いたバッキング層と、活
    性物質放出を制御するマトリックスと、それに接触して
    いる少なくとも1種の活性物質デポットと、プラスタを
    皮膚との接触面に固着するための感圧接着固定部材を有
    し、該マトリックスは活性物質を含有しており、皮膚の
    投与面への活性物質の初期投与段階における高い投与量
    と定常投与段階における低い投与量とを投与する制御さ
    れた段階的投与の為の皮膚経由医療薬に使用するプラス
    タにおいて、 前記活性物質含有マトリックスの初めの活性物質含有量
    は、プラスタ製造後において、1つ又は数種の活性物質
    デポットからの拡散により適応されており、その結果と
    して初期段階におけるプラスタからの投与量は高い投与
    量となり、その後活性物質含有マトリックスの活性物質
    が欠損状態になって低い投与量となることを特徴とし、
    且つ、活性物質含有マトリックスと接触状態にある、固
    相又は液相の形態の1つ又は数種の活性物質デポット
    は、プラスタが皮膚と接触する接触面との間に少なくと
    も活性物質含有マトリックスの層を介在しており、また
    活性物質デポットの寸法と位置とが、少なくとも1つの
    方向において活性物質デポットと皮膚への放出面に接触
    する活性物質含有マトリックス端部との間の拡散経路
    (L1)が、少なくとも1種の活性物質の投与期間中にお
    ける活性物質デポットと活性物質含有マトリックスの皮
    膚接触面との間の拡散経路(L2)よりも十分に大きいこ
    とを特徴とする段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由
    医療薬として使用されるプラスタ。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの活性物質デポットが少な
    くとも1つの不活性補助剤を有することを特徴とする請
    求項1に記載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由
    医療薬として使用されるプラスタ。
  3. 【請求項3】少なくとも部分的には層によって或いは積
    層によって作られていることを特徴とする請求項1又は
    2のいずれか1項に記載の段階的な活性物質放出を呈す
    る皮膚経由医療薬として使用されるプラスタ。
  4. 【請求項4】活性物質含有マトリックスは少なくとも2
    層より成り、少なくとも1つの活性物質デポットは好ま
    しくは裏側マトリックス層と皮膚に面するマトリックス
    層との間に導入され、両マトリックスの厚みの比は1:1
    乃至1:20の範囲内であることを特徴とする請求項3に記
    載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬とし
    て使用されるプラスタ。
  5. 【請求項5】前記活性物質含有マトリックスは少なくと
    も2層より成り、少なくとも1つの活性物質デポットは
    好ましくは裏側マトリックス層と皮膚に面するマトリッ
    クス層との間に導入され、両マトリックスの厚みの比は
    1:1乃至1:5の範囲であることを特徴とする請求項4に記
    載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬とし
    て使用されるプラスタ。
  6. 【請求項6】前記活性物質含有マトリックスは感圧接着
    固定部材であることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経
    由医療薬として使用されるプラスタ。
  7. 【請求項7】前記活性物質含有マトリックス中に埋め込
    まれた感圧接着性部分が感圧接着固定部材を形成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬として使
    用されるプラスタ。
  8. 【請求項8】少なくとも1つの活性物質デポットが活性
    物質含有マトリックスとバッキング層との間に位置する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬として
    使用されるプラスタ。
  9. 【請求項9】プラスタの皮膚に面する表面に取り外し自
    在の保護層が存在することを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれか1項に記載の段階的な活性物質放出を呈する
    皮膚経由医療薬として使用されるプラスタ。
  10. 【請求項10】医療上に必要とされる量の20倍までの活
    性物質量を有することを特徴とする請求項1乃至9のい
    ずれか1項に記載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚
    経由医療薬として使用されるプラスタ。
  11. 【請求項11】プラスタの製造工程中においてデポット
    成分を組合わせることによって、活性物質デポットが作
    られることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項
    に記載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚経由医療薬
    として使用されるプラスタの製造方法。
  12. 【請求項12】各層は圧力及び/又は熱を加えることに
    よって接続されることを特徴とする請求項3乃至5のい
    ずれか1項に記載の段階的な活性物質放出を呈する皮膚
    経由医療薬として使用されるプラスタの製造方法。
  13. 【請求項13】プラスタの少なくとも一部が溶液、分
    散、溶融又は粒子の散布によって作られることを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の段階的な活
    性物質放出を呈する皮膚経由医療薬として使用されるプ
    ラスタの製造方法。
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