JP2587324Y2 - コンクリート用養生シート - Google Patents

コンクリート用養生シート

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JP2587324Y2
JP2587324Y2 JP1993012610U JP1261093U JP2587324Y2 JP 2587324 Y2 JP2587324 Y2 JP 2587324Y2 JP 1993012610 U JP1993012610 U JP 1993012610U JP 1261093 U JP1261093 U JP 1261093U JP 2587324 Y2 JP2587324 Y2 JP 2587324Y2
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sheet
concrete
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curing sheet
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肇 川上
正基 岩坂
悦久 高田
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Kawakami Sangyo KK
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Kajima Corp
Kawakami Sangyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ダム等の土木建設現
場、その他で用いるコンクリート用養生シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートを大量に打設するダム等の
土木建設現場では、品質のよいコンクリート構造物を得
るためにコンクリートの養生は極めて重要なことであ
る。
【0003】例えば、ダム現場ではコンクリート打設面
に直接接する位置に養生シートが配置されるが、かかる
養生シートとしては発泡ポリウレタンを主体とする物が
公知である。これは水を打った面に敷くことにより、発
泡ポリウレタンの連続気泡構造が水分を保持し、この保
水部により蒸散を防ぐという発想による。
【0004】また、前記発泡ポリウレタンの養生シート
に替えて、一般の単一シートであるブルーシートもよく
用いられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、発泡ポリウレ
タンの養生シートは水を吸った状態では極めて重くな
り、巻き上げることも容易ではないので現実の使用には
適さない。
【0006】一方、ブルーシートには断熱性がない。ダ
ム壁面の養生においては、縦バタの上にブルーシートを
被せることが通例であったが、このような断熱性に乏し
いブルーシートでは気休め程度の保温性しか期待できな
かった。
【0007】本考案の目的は前記従来例の不都合を解消
し、軽量なので現場作業性がよく、しかも保温性に優れ
る安価なコンクリート用養生シートを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は前記目的を達成
するため、多数の突起を有するキャップフィルムに平滑
なバックフィルムを貼着して独立気泡シートを形成し、
この独立気泡シートを多重にし、かつその外側表面に光
線反射層を設けたこと、または、この構成に加えて、キ
ャップフィルムとバックフィルムは、紫外線吸収剤を1
%以上含むポリオレフィン膜で形成したこと、もしく
は、前記いずれかの構成に加えて、独立気泡シートにフ
ラットヤーンクロスを貼着したことを要旨とするもので
ある。
【0009】
【作用】請求項1記載の本考案によれば、独立気泡シー
トは、自然対流熱伝達と熱伝導の両方を防止することが
でき、また、このような独立気泡シートを多重にした構
造のため、一種のラビリンス・シールの機能が発揮さ
れ、水分の蒸散が防止され、かつ充分な断熱性が得られ
るものとなる。
【0010】しかも、多重にした独立気泡シートの外側
表面に光線反射層を設けたことにより、冬場は放射冷却
を反射し、夏場は放射加熱を反射して、放熱効果を確実
に図ることができる。
【0011】このようにして、メタルフォームの保温、
冬場におけるコンクリート打設面の凍結防止、夏場に於
けるコンクリート打設面の乾燥防止という3つの機能を
同時に満足させることができるものとなる。
【0012】請求項2記載の本考案によれば、前記作用
に加えて、キャップフィルムとバックフィルムがともに
紫外線を吸収するので、それだけ独立気泡シートの内部
への放射加熱を抑止できる。
【0013】請求項3記載の本考案によれば、前記作用
に加えて、フラットヤーンクロスにより機械的強度を向
上させることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面について本考案の実施例を詳細に
説明する。図1は本考案のコンクリート用養生シートの
1実施例を示す一部切欠いた斜視図、図2は同上縦断正
面図である。
【0015】本考案のコンクリート用養生シート1は、
ポリオレフィン膜より形成されるものとして、多数の突
起を有するキャップフィルム21と平滑なバックフィルム
22とを貼着した独立気泡シート2を使用し、この独立気
泡シート2を多重〔図示では2重(2W)〕にし、その
表面側に光線反射層4を設けたものである。
【0016】なお、必要に応じて、独立気泡シート2の
うちバックフィルム22の外側表面にフラットヤーンクロ
ス5を貼着してもよく、また、独立気泡シート2の相互
間にはライナフィルム23を介在させてもよい。一方、独
立気泡シート2の独立気泡内部はガス封入部3となる。
【0017】このようなガス封入部3の構成は、一例と
して図3に示すようにガス封入部3の直径R=10mm、隣
接するガス封入部3の中心間の距離は、D1=11.5mm、
D2=10mmとする。また、図2における下方の独立気泡
シート2の高さ=4mm、上方の独立気泡シート2、フラ
ットヤーンクロス5、光線反射層の4つの合計の高さ=
4mm、すなわち、養生シート1の厚み=8mmとした。
【0018】かかる多数の突起を有するキャップフィル
ム21と平滑なバックフィルム22とを貼着したポリオレフ
ィン樹脂を素材とする独立気泡シート2は、緩衝包装材
その他に広く用いられているものを利用できる。
【0019】また、ガス封入部3に封入するガスの種類
も断熱性を考慮して適宜選択できる。さらに、他の実施
例として図示は省略するが、ポリオレフィン膜には紫外
線吸収剤を1%以上含むものを使用してもよい。一方、
必要に応じて、独立気泡シート2のうちキャップフィル
ム21の外側表面にフラットヤーンクロス5を貼着しても
よい。
【0020】独立気泡2重構造2Wの上方の独立気泡シ
ート2の目付け、下方の独立気泡シート2の目付けは、
それぞれ約 110g/平方メートル、約70g/平方メート
ルとした。
【0021】なお、キャップフィルム21と平滑なバック
フィルム22とを貼着した独立気泡シート2相互の組合せ
は、図4に示すようにバックフィルム22側を外にして間
にライナフィルム23を介在させ、このうち上方の独立気
泡シート2のバックフィルム22の上にフラットヤーンク
ロス5を、さらにその上に光線反射層4を設ける場合
や、図5に示すようにフラットヤーンクロス5を省略し
て直接光線反射層4をバックフィルム22の上に設ける場
合がある。
【0022】さらに、図6に示すように下方の独立気泡
シート2は上方と下方の独立気泡シート2と目付けが対
称的なものとして、その両者間にライナフィルム23を介
在させたもの、図7に示すように、例えばPE(ポリエ
チレン)フィルム等によるフラットヤーンクロス5を下
方の独立気泡シート2の下に配置するもの、図8に示す
ように、例えばPE(ポリエチレン)フィルム等による
ライナフィルム23を省略して上方の独立気泡シート2の
バックフィルム22の上にフラットヤーンクロス5を、さ
らにその上に金属分子層4を設けるもの、図9に示すよ
うに、図8の例からフラットヤーンクロス5を省略した
ものなど様々である。
【0023】次に、使用法について説明すると、コンク
リート打設面の上面養生を行う場合には図10に示すよう
にコンクリート6の面に敷設する。
【0024】これに対してコンクリート打設の壁面養生
を行う場合は、図11に示すようにメタルフォーム7、横
バタ8、縦バタ9からなる型枠材のメタルフォーム7と
横バタ8間に挟み込むようにすればよい。
【0025】
【考案の効果】以上述べたように本考案のコンクリート
用養生シートは、連続気泡構造により保水しなければ水
分の蒸散は防げないという従来の発想を捨て、ポリオレ
フィン膜より形成される独立気泡の多重構造と光線反射
層の組み合わせを用いることにより、現場作業性良好な
る湿潤養生シートとすることができるものである。
【0026】さらに、2導・対流・放射という伝熱三態
のすべてを防止する保温性が発揮でき、夏・冬兼用で汎
用性も高く、しかも、打設面養生シートとメタルフォー
ム養生シートを兼用することができる比較的安価なもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のコンクリート用養生シートの1実施例
を示す一部切欠いた斜視図である。
【図2】本考案のコンクリート用養生シートの1実施例
を示す縦断正面図である。
【図3】本考案のコンクリート用養生シートの1実施例
を示す平面図である。
【図4】本考案のコンクリート用養生シートの第1実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図5】本考案のコンクリート用養生シートの第2実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図6】本考案のコンクリート用養生シートの第3実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図7】本考案のコンクリート用養生シートの第4実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図8】本考案のコンクリート用養生シートの第5実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図9】本考案のコンクリート用養生シートの第6実施
例を示す部分縦断正面図である。
【図10】本考案のコンクリート用養生シートのコンク
リート打設面の上面養生での使用例を示す縦断正面図で
ある。
【図11】本考案のコンクリート用養生シートのコンク
リート打設の壁面養生での使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…養生シート 21…キャップフ
ィルム 2…独立気泡シート 22…バックフィ
ルム 2W…独立気泡2重構造 23…ライナフィ
ルム 3…ガス封入部 4…光線反射層 5…フラットヤーンクロス 6…コンクリート 7…メタルフォーム 8…横バタ 9…縦バタ D1…隣接するガス封入部の中心間距離 D2…隣接するガス封入部の中心間距離 R…ガス封入部の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高田 悦久 神奈川県横浜市中区太田町四丁目51番地 鹿島建設株式会社 横浜支店内 (56)参考文献 特開 平3−104631(JP,A) 特開 昭62−6065(JP,A) 特開 昭55−78002(JP,A) 特公 昭61−14309(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/24

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の突起を有するキャップフィルムに
    平滑なバックフィルムを貼着して独立気泡シートを形成
    し、この独立気泡シートを多重にし、かつその外側表面
    に光線反射層を設けたことを特徴とするコンクリート用
    養生シート。
  2. 【請求項2】 キャップフィルムとバックフィルムは、
    紫外線吸収剤を1%以上含むポリオレフィン膜で形成し
    た請求項1記載のコンクリート用養生シート。
  3. 【請求項3】 独立気泡シートにフラットヤーンクロス
    を貼着した請求項1または請求項2に記載のコンクリー
    ト用養生シート。
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