JP4720018B2 - 養生用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築や引越しの作業を行なうに当たって使用する養生用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば一般の家屋や公共の建築物を建築するとき、すでに施工された壁や床が、続けて行なう別の工事のために損なわれないよう、床や壁を保護するためにその表面に一時的に養生材をあてがうのが常である。同様のことは、引越しや模様替えのために家具やオフィス家具を運搬するときにも行なう。
【0003】
この目的のために使用する養生材は、用途に応じて特別に用意したものもあるが、通常は、プラスチック気泡シートと呼ばれるプラスチック成形品、すなわちプラスチックフィルムの真空成形により多数のキャップを設けたキャップフィルムのキャップの底面に平坦なバックフィルムを貼り合わせてなるもの(以下「気泡シート」と略称する)が使用されている。
【0004】
ところが、この種の気泡シートは、主な用途が緩衝包装の分野であり、この用途に適切なように製造されていて、養生材としての使用は、いわば転用であるから、気泡シートの特性は必ずしも養生材にとって適切なものとはいえない。第一の問題は、気泡シートの強度が不足なことであって、物品を包装して輸送中に加わる衝撃からこれを守るという使用目的にとって必要な圧縮強度は、それほど高いものではないのに対し、床の養生材は、建築資材を持った作業員の歩行にたえること、さらには資材を乗せた台車の走行に耐えることが必要であり、そのために有すべき圧縮強度は、包装材に要求される値より大きい。
【0005】
この問題に対処するために、従来は、気泡シートを形成するプラスチックフィルムをごく厚手にしたもの(この種の製品は「プラスチック気泡ボード」と呼ばれる。以下、「気泡ボード」という。)を採用していた。気泡ボードは、気泡シートのフィルムが10〜50μm程度であるのに対し、100μm以上、しばしば200μmを超える厚さのシートを使用するから、材料が薄いものの数倍必要であり、従って使用面積に対する費用も大いに増大する。これは、単に作業の費用を増すだけでなく、使用済み養生材の廃棄という、資源および環境上の問題にもつながる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した構造の気泡シートにおいて、養生用の材料として好適な物性、とりわけ高い圧縮強度を有し、しかも使用する材料の量は常用の気泡シートと異ならない養生用シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の養生用シートは、プラスチックフィルムの真空成形により多数のキャップを設けたキャップフィルム(1)のキャップの底面に平坦なバックフィルム(2)を貼り合わせてなる気泡シートにおいて、図1に示すように、キャップの直径Dと高さHとの間に、
2D≧10H≧D
の関係があり、かつ、キャップの壁部の厚さt 、角部の厚さt および頂部の厚さt が、キャップフィルムの成形前の厚さt に対して、いずれも0.7〜0.8の範囲にあることを特徴とする養生用シートである。
【0008】
【発明の実施形態】
上述の、在来の緩衝包装用気泡シートを養生材に転用した場合に見られる問題の解決を意図した発明者らは、在来の緩衝包装用の気泡シートについて、その構造を再検討し、弱点をしらべた。その結果、キャップの直径に対して高さが高すぎることが低い強度の原因であること、および養生用シートは、通常の気泡シートが持つほどの厚さは必要ないことを知った。
【0009】
一般に、常用の気泡シートの代表的な構造は、高さを誇張して示せば、図2に見るような断面を有する(図では高さを幅の2倍にしてある)。すなわち、円形のキャップの直径をD、高さをH、キャップ角部の曲率半径をRとするとき、
H=0.4D R=0.10〜0.15D
の関係にある。H=0.4Dの関係は、成形が容易であり、かつ実用上一応の強度が確保できるキャップの高さの限界を示している。つまり、緩衝包装用の気泡シートにおいては、なるべく高いキャップを実現することに努力が向けられて来たわけである。
【0010】
このような気泡シートのキャップ各部の厚さを測定したところ、もとの(真空成形ロールでキャップの成形をする前の)キャップフィルムの厚さをtとしたとき、図3の各部の厚さに関し、ほぼ下記の値が得られた。
=0.4〜0.5t=0.25t=0.50t
【0011】
このことは、キャップフィルムの厚さが最も薄いところで本来の厚さの1/4に減少していることから、それに応じて気泡シートの強度が、本来もつべき強度の1/4に低下したことを意味する。
【0012】
一方、本発明の養生用シートのキャップについて各部の厚さを調べると、図4に示したように、t、tおよびtはいずれもほぼ同じ値であって、tに対して、おおよそ0.7〜0.8の値をとることがわかった。つまり、本発明によるときは、キャップフィルムが本来示すべき強度が大部分維持され、それにともなって、キャップの強度もまた高い値に維持されるわけである。
【0013】
本発明の養生用シートは、キャップフィルムとバックフィルムとからなる二層構成気泡シートを基本的な構成とするものであるが、前述した三層構成のもの、すなわち、キャップの頂を連ねて、もう1枚の平坦なライナーフィルムを貼り合せてなる製品とすることもできる。
【0014】
養生用シートの使用に当たっては、これを粘着テープなどで壁や床に固定することが多い。そこで、本発明の養生用シートのいまひとつの変更態様として、バックフィルムの面と、また存在する場合は、バックフィルムの面とライナーフィルムの面との、いずれか一方または両方に粘着材の層を設けて、固定を用意にした製品として提供することもできる。この場合、必要な部分に剥離紙を当てておくべきことはもちろんである。
【0015】
さらに別の変更態様として、本発明の養生用シートは、バックフィルムの面と、また存在する場合は、バックフィルムの面とライナーフィルムの面との、いずれか一方または両方に保護層を設けた製品の形で提供してもよい。この態様は、養生をした面に対して、この養生用シートが負担して防護すべきレベルを超えた、予想以上の強い衝撃や、局部的な衝撃、すなわち二層構成の養生用シートでいえばキャップの存在しない部分に集中的に加えられた衝撃から、被養生面を保護する能力がある。保護層の材料は任意に選択できるが、プラスチック繊維製の不織布などが好適である。
【0016】
【実施例】
図1に示したキャップ形状の二層構成気泡シートの構造をした養生用シートを、ポリエチレンを材料として、次の各部寸法をもって製造した。
キャップフィルム厚さ:35μm バックフィルム厚さ:15μm
D:10mm H:1.5mm ピッチ:11.5mm 千鳥配置
【0017】
比較のため、同じ材料を用い、同じフィルム厚さで、在来のキャップ形状の気泡シートを、次の各部寸法をもって製造した。
D:10mm H:4mm ピッチ:11.5mm 千鳥配置
【0018】
上記の養生用シートおよび気泡シートからキャップ1粒を切り取り、平行な2枚の板の間に挟んで荷重をかけ、つぶれたときの荷重を記録することにより、圧縮強度を測定した。その結果は、次のとおりであった。
実施例の養生用シート:21.0kg 比較例の気泡シート:5.7kg
【0019】
【発明の効果】
本発明の養生用シートは、プラスチック気泡シートの構造において、従来の緩衝包装用のものでは採用されることのなかった、低いキャップ高さを選択することにより、キャップの圧縮強度を著しく高めたから、構成するキャップシートおよびバックシートの厚さを増すことなく、養生用シートに要求される物性を実現したものである。
【0020】
したがって本発明の養生用シートは、養生に要するコストを増加させるとことなく、所要の養生を可能にし、建設や引越しなどの作業を容易で安全なものとしたうえで、資源の有効な利用を可能にし、かつ、使用後の廃棄に当たっては環境に与える影響を最小限に止めたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の養生用シートの構造を説明するための、シートの概念的な断面図。
【図2】 従来のプラスチック気泡シートの構造を説明するための、図1に対応するシートの概念的な断面図。
【図3】 図2の気泡シートのキャップ形状と各部の厚さを示す、拡大した断面図。
【図4】 図1の養生用シートのキャップ形状と各部の厚さを示す、図3に対応する拡大した断面図
【符号の説明】
1 キャップフィルム
2 バックフィルム
D キャップの直径
H キャップの高さ
R キャップ角部の曲率半径
成形前のキャップフィルムの厚さ
キャップ壁部の厚さ
キャップ角部の厚さ
キャップ頂部の厚さ

Claims (4)

  1. プラスチックフィルムの真空成形により多数の円形のキャップを設けたキャップフィルムの、キャップの底面に平坦なバックフィルムを貼り合わせてなる、プラスチック気泡シートのタイプの養生シートにおいて、キャップの直径Dと高さHとの間に、
    2D≧10H≧D
    の関係があり、かつ、キャップの壁部の厚さt 、角部の厚さt および頂部の厚さt が、キャップフィルムの成形前の厚さt に対して、いずれも0.7〜0.8の範囲にあることを特徴とする養生用シート。
  2. キャップの頂を連ねて、もう1枚の平坦なライナーフィルムを貼り合せて三層構成とした請求項1の養生用シート。
  3. バックフィルムの面と、また存在する場合はバックフィルムの面とライナーフィルムの面との、いずれか一方または両方に粘着材の層を設けて、剥離紙を当てた請求項1または2の養生用シート。
  4. バックフィルムの面と、また存在する場合はバックフィルムの面とライナーフィルムの面との、いずれか一方または両方に保護層を設けた請求項1または2の養生用シート。
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