JP2587094Y2 - 電動式動力舵取装置のクラッチ機構 - Google Patents
電動式動力舵取装置のクラッチ機構Info
- Publication number
- JP2587094Y2 JP2587094Y2 JP1992073822U JP7382292U JP2587094Y2 JP 2587094 Y2 JP2587094 Y2 JP 2587094Y2 JP 1992073822 U JP1992073822 U JP 1992073822U JP 7382292 U JP7382292 U JP 7382292U JP 2587094 Y2 JP2587094 Y2 JP 2587094Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- hub
- clutch plate
- shaft
- electric power
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は電動モータによりラック
に操舵補助力を付与する電動式動力舵取装置のクラッチ
装置に関するものである。
に操舵補助力を付与する電動式動力舵取装置のクラッチ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動式動力舵取装置は、特開昭6
2−137272公報に示されるように、電動モータの
動力をウオーム機構等を介してラック軸に伝達すること
により操舵補助力を発生するものである。このような電
動式動力舵取装置においては、ハンドルを迅速に戻すた
めや、電動モータが暴走した時等のために電動モータと
ラック軸側との連結を断つクラッチ機構が設けられてい
る。
2−137272公報に示されるように、電動モータの
動力をウオーム機構等を介してラック軸に伝達すること
により操舵補助力を発生するものである。このような電
動式動力舵取装置においては、ハンドルを迅速に戻すた
めや、電動モータが暴走した時等のために電動モータと
ラック軸側との連結を断つクラッチ機構が設けられてい
る。
【0003】このようなクラッチ機構は、電動モータが
作動していない通常時には、電動モータとラック軸側と
の連結が断たれた状態となっており、電動モータが作動
する際に両者の接続がなされる構造となっている。即
ち、通常時においてクラッチ機構のクラッチ板とハブと
が離れた状態となっており、電動モータが作動する際に
は、電磁石を励磁してクラッチ板とハブとを連結させる
ようになっている。
作動していない通常時には、電動モータとラック軸側と
の連結が断たれた状態となっており、電動モータが作動
する際に両者の接続がなされる構造となっている。即
ち、通常時においてクラッチ機構のクラッチ板とハブと
が離れた状態となっており、電動モータが作動する際に
は、電磁石を励磁してクラッチ板とハブとを連結させる
ようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な技術におけるクラッチ機構は、図4に示すように電動
モータの動力をラック側に伝えるために、電磁石を励磁
する電流Iを増加させると、クラッチ板とハブとが離間
した状態にあるため、この離間した距離に打ち勝ってク
ラッチ板とハブとを接続させるだけの磁力を発生させる
電流Iが供給されるPAまでの間は電動モータの動力が
伝達されず、電流IがPAに達すると急激に動力が伝達
されるため、滑らかな動力の伝達が行われず、操舵特性
を悪化させるという問題点があった。
な技術におけるクラッチ機構は、図4に示すように電動
モータの動力をラック側に伝えるために、電磁石を励磁
する電流Iを増加させると、クラッチ板とハブとが離間
した状態にあるため、この離間した距離に打ち勝ってク
ラッチ板とハブとを接続させるだけの磁力を発生させる
電流Iが供給されるPAまでの間は電動モータの動力が
伝達されず、電流IがPAに達すると急激に動力が伝達
されるため、滑らかな動力の伝達が行われず、操舵特性
を悪化させるという問題点があった。
【0005】本考案は以上の問題点を解決するためにな
されたものであり、電動モータの動力を滑らかにラック
側に伝達し、操舵特性を良好にする電動式動力舵取装置
のクラッチ機構を提供することを目的とする。
されたものであり、電動モータの動力を滑らかにラック
側に伝達し、操舵特性を良好にする電動式動力舵取装置
のクラッチ機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述した目的
を達成する手段として、電動モータの回転軸の先端に取
り付けられたクラッチ支持体と、このクラッチ支持体に
支持されたクラッチ板と、前記電動モータの回転トルク
を歯車機構を介して出力軸側に伝達する歯車軸に取り付
けられたハブと、前記クラッチ板と前記ハブとの吸着力
を発生する電磁石とを備えた電動式動力舵取装置のクラ
ッチ機構において、前記クラッチ板は前記クラッチ支持
体によって前記歯車軸の軸線方向に摺動可能に支持され
るとともに、前記クラッチ板の自重により常に前記ハブ
に接触状態に支持されているものである。
を達成する手段として、電動モータの回転軸の先端に取
り付けられたクラッチ支持体と、このクラッチ支持体に
支持されたクラッチ板と、前記電動モータの回転トルク
を歯車機構を介して出力軸側に伝達する歯車軸に取り付
けられたハブと、前記クラッチ板と前記ハブとの吸着力
を発生する電磁石とを備えた電動式動力舵取装置のクラ
ッチ機構において、前記クラッチ板は前記クラッチ支持
体によって前記歯車軸の軸線方向に摺動可能に支持され
るとともに、前記クラッチ板の自重により常に前記ハブ
に接触状態に支持されているものである。
【0007】
【作用】クラッチ板は自重により常に前記ハブに接触状
態に支持されているため、電磁石に電流が供給される
と、すぐにハブに吸着され始めるため、モータの回転ト
ルクは滑らかに出力軸に伝達される。
態に支持されているため、電磁石に電流が供給される
と、すぐにハブに吸着され始めるため、モータの回転ト
ルクは滑らかに出力軸に伝達される。
【0008】
【実施例】本考案の実施例について図面に基づいて説明
する。図1は本実施例の概略構成を示した図である。ス
テアリングホイール1には入力軸2が接続されており、
入力軸2は減速機構9を介して出力軸5に接続されてい
る。減速機構9内部にはトルクセンサ8と、モータ10
からの操舵補助力を出力軸5に伝達する第1歯車11お
よび第2歯車12が収納されている。モータ10は後に
詳述するクラッチ機構13を介して減速機構9内部の第
1歯車11に連結されている。出力軸5の先端にはピニ
オンギア3が取り付けられ、このピニオンギア3は操舵
駆動用のラック4に噛合され、ラック4がピニオンギア
3によって軸線方向に移動することにより操舵輪15が
操舵されるようになっている。
する。図1は本実施例の概略構成を示した図である。ス
テアリングホイール1には入力軸2が接続されており、
入力軸2は減速機構9を介して出力軸5に接続されてい
る。減速機構9内部にはトルクセンサ8と、モータ10
からの操舵補助力を出力軸5に伝達する第1歯車11お
よび第2歯車12が収納されている。モータ10は後に
詳述するクラッチ機構13を介して減速機構9内部の第
1歯車11に連結されている。出力軸5の先端にはピニ
オンギア3が取り付けられ、このピニオンギア3は操舵
駆動用のラック4に噛合され、ラック4がピニオンギア
3によって軸線方向に移動することにより操舵輪15が
操舵されるようになっている。
【0009】次に本実施例のクラッチ機構13について
図2を用いて説明する。クラッチ機構13のハウジング
13aは、筒状の部材であり一端が減速機構9のハウジ
ング9aに支持されるとともにもう一端にモータ10が
取り付けられている。クラッチ機構13は、モータ10
側に取り付けられたクラッチ板16と、減速機構9側に
取り付けられたハブ17とを電磁石18の磁力により接
続させることによってモータ10の回転トルクを減速機
構9側に伝達するものである。
図2を用いて説明する。クラッチ機構13のハウジング
13aは、筒状の部材であり一端が減速機構9のハウジ
ング9aに支持されるとともにもう一端にモータ10が
取り付けられている。クラッチ機構13は、モータ10
側に取り付けられたクラッチ板16と、減速機構9側に
取り付けられたハブ17とを電磁石18の磁力により接
続させることによってモータ10の回転トルクを減速機
構9側に伝達するものである。
【0010】モータ10の回転軸14にはクラッチ板1
6を支持する摺動溝15aを有するクラッチ支持体15
が取り付けられている。クラッチ板16は円形状の部材
であり、摺動溝15aに支持されることにより、回転軸
14の軸線方向に摺動自在となっており、クラッチ板1
6の自重によって常にハブ17と接触した状態となって
いる。
6を支持する摺動溝15aを有するクラッチ支持体15
が取り付けられている。クラッチ板16は円形状の部材
であり、摺動溝15aに支持されることにより、回転軸
14の軸線方向に摺動自在となっており、クラッチ板1
6の自重によって常にハブ17と接触した状態となって
いる。
【0011】ハウジング13aの減速機構9側には電磁
石18が取り付けられるとともに、歯車軸19がモータ
10の回転軸14と同軸上に回転可能に支持されてい
る。この歯車軸19の一端にはクラッチ板16と略同径
のハブ17がクラッチ板16と対向し、かつ上述したよ
うにクラッチ板16と接触した状態で取り付けられてい
る。また、歯車軸19のもう一端は、減速機構9内部で
支持され、上述した歯車11が取り付けられている。
石18が取り付けられるとともに、歯車軸19がモータ
10の回転軸14と同軸上に回転可能に支持されてい
る。この歯車軸19の一端にはクラッチ板16と略同径
のハブ17がクラッチ板16と対向し、かつ上述したよ
うにクラッチ板16と接触した状態で取り付けられてい
る。また、歯車軸19のもう一端は、減速機構9内部で
支持され、上述した歯車11が取り付けられている。
【0012】なお、上述したクラッチ機構13は、クラ
ッチ板16に重力が作用して自重によって常にハブ17
と接触できるのに十分な傾斜角度をもって取り付けられ
る必要があり、本実施例の場合は、重力方向Gに対して
20度あまりの角度をもって取り付けられている。次に
本実施例の電動式動力舵取装置のクラッチ機構の作用を
説明する。
ッチ板16に重力が作用して自重によって常にハブ17
と接触できるのに十分な傾斜角度をもって取り付けられ
る必要があり、本実施例の場合は、重力方向Gに対して
20度あまりの角度をもって取り付けられている。次に
本実施例の電動式動力舵取装置のクラッチ機構の作用を
説明する。
【0013】モータ10の回転トルクをラック側に伝達
する指令が図略の制御装置から発せられると、図3に示
すように電磁石18に供給される電流Iは徐々に増加す
る。これによってハブ17は励磁され、電流IがP0に
達するとクラッチ板16もハブ17に吸着され始め、ハ
ブ17はクラッチ板16との間に相対的な滑りをもった
状態で連れ回りを開始する(半クラッチ状態)。この
時、クラッチ板16は自重によって最初からハブ17に
接触した状態となっているため、ハブ17とクラッチ板
16との連れ回りの開始は、滑らかに行われ操舵特性を
悪化させることはない。
する指令が図略の制御装置から発せられると、図3に示
すように電磁石18に供給される電流Iは徐々に増加す
る。これによってハブ17は励磁され、電流IがP0に
達するとクラッチ板16もハブ17に吸着され始め、ハ
ブ17はクラッチ板16との間に相対的な滑りをもった
状態で連れ回りを開始する(半クラッチ状態)。この
時、クラッチ板16は自重によって最初からハブ17に
接触した状態となっているため、ハブ17とクラッチ板
16との連れ回りの開始は、滑らかに行われ操舵特性を
悪化させることはない。
【0014】電流IがP1に達すると、クラッチ板16
は完全にハブ17に吸着され、一体的に回転し、モータ
10からの所望の操舵補助力TAをラック側に伝達す
る。
は完全にハブ17に吸着され、一体的に回転し、モータ
10からの所望の操舵補助力TAをラック側に伝達す
る。
【0015】
【考案の効果】以上、述べたように本考案の電動式動力
舵取装置のクラッチ機構は、クラッチ板が自重により常
にハブに接触状態となるようにしたために、電磁石によ
ってハブが励磁されると、クラッチ板の回転はすぐにハ
ブを介して歯車軸に伝達され、クラッチ板16との間に
相対的な滑りをもった半クラッチ状態で連れ回りを開始
する。従って、滑らかに電動モータの回転トルクが出力
軸側に伝達されるため、良好な操舵特性を得ることがで
きる。
舵取装置のクラッチ機構は、クラッチ板が自重により常
にハブに接触状態となるようにしたために、電磁石によ
ってハブが励磁されると、クラッチ板の回転はすぐにハ
ブを介して歯車軸に伝達され、クラッチ板16との間に
相対的な滑りをもった半クラッチ状態で連れ回りを開始
する。従って、滑らかに電動モータの回転トルクが出力
軸側に伝達されるため、良好な操舵特性を得ることがで
きる。
【図1】本実施例の電動式動力舵取装置の全体図であ
る。
る。
【図2】本実施例のクラッチ機構を示した図である。
【図3】本実施例の作用を説明するための図である。
【図4】従来技術の作用を説明するための図である。
5 出力軸 10 モータ 11 第1歯車 12 第2歯車 13 クラッチ機構 15 クラッチ支持体 15a 摺動溝 16 クラッチ板 17 ハブ 18 電磁石 19 歯車軸
Claims (1)
- 【請求項1】 電動モータの回転軸の先端に取り付けら
れたクラッチ支持体と、このクラッチ支持体に支持され
たクラッチ板と、前記電動モータの回転トルクを歯車機
構を介して出力軸側に伝達する歯車軸に取り付けられた
ハブと、前記クラッチ板と前記ハブとの吸着力を発生す
る電磁石とを備えた電動式動力舵取装置のクラッチ機構
において、前記クラッチ板は前記クラッチ支持体によっ
て前記歯車軸の軸線方向に摺動可能に支持されるととも
に、前記クラッチ板の自重により常に前記ハブに接触状
態に支持されていることを特徴とする電動式動力舵取装
置のクラッチ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992073822U JP2587094Y2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電動式動力舵取装置のクラッチ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992073822U JP2587094Y2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電動式動力舵取装置のクラッチ機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0639670U JPH0639670U (ja) | 1994-05-27 |
JP2587094Y2 true JP2587094Y2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=13529234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992073822U Expired - Lifetime JP2587094Y2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電動式動力舵取装置のクラッチ機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587094Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP1992073822U patent/JP2587094Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0639670U (ja) | 1994-05-27 |
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