JP2586946Y2 - カメラ用絞り装置 - Google Patents
カメラ用絞り装置Info
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- JP2586946Y2 JP2586946Y2 JP1993030021U JP3002193U JP2586946Y2 JP 2586946 Y2 JP2586946 Y2 JP 2586946Y2 JP 1993030021 U JP1993030021 U JP 1993030021U JP 3002193 U JP3002193 U JP 3002193U JP 2586946 Y2 JP2586946 Y2 JP 2586946Y2
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- predetermined
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、所定の絞り口径に対応
した作動量で電磁アクチュエータを駆動し、絞り口径を
調整するようにしたカメラ用絞り装置に関する。
した作動量で電磁アクチュエータを駆動し、絞り口径を
調整するようにしたカメラ用絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、カメラの電動化に伴い、パルスモ
ータ等の小型の電磁アクチュエータを用いて、撮影の都
度、予め所定の絞り値に対応して決められた量だけ絞り
羽根を作動させ、絞り口径を決定するようにした自動絞
り装置が提案されている。しかし、従来のものは、その
殆どが絞りの制御範囲の一端、例えば最大絞り口径位置
からスタートさせるものであるため、所定の絞りが最小
口径である場合など、絞り口径の決定までの時間が可成
り必要となり、連続撮影をする場合などを考えると極め
て不向きであった。
ータ等の小型の電磁アクチュエータを用いて、撮影の都
度、予め所定の絞り値に対応して決められた量だけ絞り
羽根を作動させ、絞り口径を決定するようにした自動絞
り装置が提案されている。しかし、従来のものは、その
殆どが絞りの制御範囲の一端、例えば最大絞り口径位置
からスタートさせるものであるため、所定の絞りが最小
口径である場合など、絞り口径の決定までの時間が可成
り必要となり、連続撮影をする場合などを考えると極め
て不向きであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記の問題を解決する
ためには、絞り羽根のスタート位置、即ち初期位置を制
御範囲の中央部、例えばF8の位置に設定することが考
えられる。しかしながら、前記したように本考案の前提
となる絞り装置は、電磁アクチュエータ、例えばパルス
モータを予め所定の絞り値に対応して決められた量だけ
作動させて絞り羽根を制御させるようにした自動絞り装
置であるから、このようなパルスモータにより、常にF
8の位置を維持し続けるようにすることは実際問題とし
て極めて困難である。即ち、絞り羽根はF8の位置に機
械的にロックされるわけではないから、カメラの持ち運
びによる振動等でその位置がずれてしまうことがあるか
らである。撮影時における総ての絞り口径の決定は、こ
の初期位置が正しくF8の位置にあるという前提でパル
スモータの作動量を決め絞り羽根を調整するものである
から、この初期位置がずれるということは以後の撮影に
おける絞り口径が総て適正とはならなくなってしまう。
ためには、絞り羽根のスタート位置、即ち初期位置を制
御範囲の中央部、例えばF8の位置に設定することが考
えられる。しかしながら、前記したように本考案の前提
となる絞り装置は、電磁アクチュエータ、例えばパルス
モータを予め所定の絞り値に対応して決められた量だけ
作動させて絞り羽根を制御させるようにした自動絞り装
置であるから、このようなパルスモータにより、常にF
8の位置を維持し続けるようにすることは実際問題とし
て極めて困難である。即ち、絞り羽根はF8の位置に機
械的にロックされるわけではないから、カメラの持ち運
びによる振動等でその位置がずれてしまうことがあるか
らである。撮影時における総ての絞り口径の決定は、こ
の初期位置が正しくF8の位置にあるという前提でパル
スモータの作動量を決め絞り羽根を調整するものである
から、この初期位置がずれるということは以後の撮影に
おける絞り口径が総て適正とはならなくなってしまう。
【0004】本考案は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、撮影に先立
って手動若しくは自動測光によって決められた絞り値に
対応して電磁アクチュエータを駆動させ、絞り羽根を予
め定められた初期位置から移動させて所定の口径を得る
ようにしたカメラ用絞り装置において、前記初期位置が
最大口径位置と最小口径位置の間であって、常に一定の
位置となるようにすることである。
れたものであり、その目的とするところは、撮影に先立
って手動若しくは自動測光によって決められた絞り値に
対応して電磁アクチュエータを駆動させ、絞り羽根を予
め定められた初期位置から移動させて所定の口径を得る
ようにしたカメラ用絞り装置において、前記初期位置が
最大口径位置と最小口径位置の間であって、常に一定の
位置となるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本考案によれば、撮影の都度、絞り値を
決定する絞り設定装置と、露光開口の口径を規制する複
数の絞り羽根と、前記絞り羽根を所定の口径位置へ移動
させる絞り調整装置と、前記絞り調整装置を往復駆動す
る電磁アクチュエータと、前記絞り調整装置の基準位置
を検出する位置検出素子と、前記電磁アクチュエータを
所定方向へ所定量回転させる駆動制御回路と、カメラの
使用時に閉鎖される第1スイッチと、レリーズ操作の都
度開閉される第2スイッチとを備え、前記駆動制御回路
は、前記第1スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整
装置を一旦基準位置へ動かした後、初期位置まで移動さ
せ、前記第2スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整
装置を初期位置から所定の口径位置まで移動させ、露光
終了後には、前記絞り調整装置を所定の口径位置から初
期位置へ移動させるようにする。
成するために、本考案によれば、撮影の都度、絞り値を
決定する絞り設定装置と、露光開口の口径を規制する複
数の絞り羽根と、前記絞り羽根を所定の口径位置へ移動
させる絞り調整装置と、前記絞り調整装置を往復駆動す
る電磁アクチュエータと、前記絞り調整装置の基準位置
を検出する位置検出素子と、前記電磁アクチュエータを
所定方向へ所定量回転させる駆動制御回路と、カメラの
使用時に閉鎖される第1スイッチと、レリーズ操作の都
度開閉される第2スイッチとを備え、前記駆動制御回路
は、前記第1スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整
装置を一旦基準位置へ動かした後、初期位置まで移動さ
せ、前記第2スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整
装置を初期位置から所定の口径位置まで移動させ、露光
終了後には、前記絞り調整装置を所定の口径位置から初
期位置へ移動させるようにする。
【0006】又、好ましくは、前記絞り調整装置は、一
体的に作動する絞り調整部材と駆動部材とで構成され、
前記絞り調整部材は前記絞り羽根に係合し、前記駆動部
材は前記電磁アクチュエータに連動しており、前記位置
検出素子は前記駆動部材の基準位置を検出するようにす
る。
体的に作動する絞り調整部材と駆動部材とで構成され、
前記絞り調整部材は前記絞り羽根に係合し、前記駆動部
材は前記電磁アクチュエータに連動しており、前記位置
検出素子は前記駆動部材の基準位置を検出するようにす
る。
【0007】
【実施例】本考案の実施例を、図1乃至図4により説明
する。図1はシャッタ羽根の開閉機構を示す平面図であ
り、図2はシャッタ羽根を開閉作動させるモータ回転子
の拡大図であり、(a)は閉じ用モータの回転子、
(b)は開き用モータの回転子を示している。図3は本
考案による絞り装置の実施例の平面図であり、図4は本
考案における絞り制御のシーケンスを示すタイムチャー
トである。
する。図1はシャッタ羽根の開閉機構を示す平面図であ
り、図2はシャッタ羽根を開閉作動させるモータ回転子
の拡大図であり、(a)は閉じ用モータの回転子、
(b)は開き用モータの回転子を示している。図3は本
考案による絞り装置の実施例の平面図であり、図4は本
考案における絞り制御のシーケンスを示すタイムチャー
トである。
【0008】先ず、図1及び図2によりシャッタ開閉機
構の一例を説明する。1はシャッタ地板で、撮影開口1
aと、スロット1b,1cを有し、軸1d,1e,1
f,1gを植立している。2,3は夫々ピン1d,1e
に回転可能に枢支された開き用シャッタ羽根、4,5は
夫々ピン1f,1gに回転可能に枢支された閉じ用シャ
ッタ羽根である。図面を解り易くするため省略したがこ
れらのシャッタ羽根2,3,4,5には夫々後述するモ
ータの駆動ピンと嵌合するためのスロットが形成されて
いる。6はシャッタ地板1の背面に取り付けられたムー
ビングマグネット型の開き用モータであり、永久磁石か
らなる回転子6aを有するとともに、回転子6aと一体
的に回動するレバー上に駆動ピン6bが設けられてい
る。6cは開き用モータ6に設けられている磁性体から
なる補極である。7は開き用モータ6と同種の閉じ用モ
ータであり、シャッタ地板1の背面に取り付けられ、回
転子7aと駆動ピン7bと補極7cを有している。尚、
駆動ピン6b,7bは何れもスロット1b,1cを貫通
してシャッタ地板1の表面で、夫々開き用シャッタ羽根
2,3及び閉じ用シャッタ羽根4,5に設けられた図示
していないスロットに嵌合している。
構の一例を説明する。1はシャッタ地板で、撮影開口1
aと、スロット1b,1cを有し、軸1d,1e,1
f,1gを植立している。2,3は夫々ピン1d,1e
に回転可能に枢支された開き用シャッタ羽根、4,5は
夫々ピン1f,1gに回転可能に枢支された閉じ用シャ
ッタ羽根である。図面を解り易くするため省略したがこ
れらのシャッタ羽根2,3,4,5には夫々後述するモ
ータの駆動ピンと嵌合するためのスロットが形成されて
いる。6はシャッタ地板1の背面に取り付けられたムー
ビングマグネット型の開き用モータであり、永久磁石か
らなる回転子6aを有するとともに、回転子6aと一体
的に回動するレバー上に駆動ピン6bが設けられてい
る。6cは開き用モータ6に設けられている磁性体から
なる補極である。7は開き用モータ6と同種の閉じ用モ
ータであり、シャッタ地板1の背面に取り付けられ、回
転子7aと駆動ピン7bと補極7cを有している。尚、
駆動ピン6b,7bは何れもスロット1b,1cを貫通
してシャッタ地板1の表面で、夫々開き用シャッタ羽根
2,3及び閉じ用シャッタ羽根4,5に設けられた図示
していないスロットに嵌合している。
【0009】次に、図1,図2に示したシャッタ機構の
作動を説明する。図1においては閉じ用シャッタ羽根
4,5が開き位置にあるが、静止状態においては開き用
シャッタ羽根2,3と同じように閉じ位置にあり、両シ
ャッタ羽根により二重に露光開口1aを覆い、遮光効果
を高めている。この静止状態においては閉じ用モータ7
の回転子7aは、図2(a)に示す実線位置にあり、補
極7cとN極との相対関係により回転子7aは閉じ方向
へバイアスされている。また、開き用モータ6の回転子
6aは、図2(b)に示す実線位置にあり、補極6cと
の関係で同じく閉じ方向にバイアスされている。従っ
て、モータ6,7に通電されていなくても振動等によっ
て各シャッタ羽根は動きにくくなされている。
作動を説明する。図1においては閉じ用シャッタ羽根
4,5が開き位置にあるが、静止状態においては開き用
シャッタ羽根2,3と同じように閉じ位置にあり、両シ
ャッタ羽根により二重に露光開口1aを覆い、遮光効果
を高めている。この静止状態においては閉じ用モータ7
の回転子7aは、図2(a)に示す実線位置にあり、補
極7cとN極との相対関係により回転子7aは閉じ方向
へバイアスされている。また、開き用モータ6の回転子
6aは、図2(b)に示す実線位置にあり、補極6cと
の関係で同じく閉じ方向にバイアスされている。従っ
て、モータ6,7に通電されていなくても振動等によっ
て各シャッタ羽根は動きにくくなされている。
【0010】この状態でカメラのレリーズが行われる
と、先ず閉じ用モータ7が通電され、閉じ用シャッタ羽
根4,5は、駆動ピン7bにより軸1f,1gを支点と
して図1に示されている開き位置へ動かされる。この開
き位置においてモータ7へは開き方向への通電が継続さ
れている。また、回転子7aは図2(a)に破線で示し
た状態となるため補極7cによるバイアスは閉じ方向へ
きいている。これは閉じ用モータ7に閉じ方向への通電
がなされたとき、その初期速度を効果的にするためであ
る。次に、開き用モータ6が通電されると、開き用シャ
ッタ羽根2,3は駆動ピン6bにより軸1d,1eを支
点として開き位置へ作動し、露光開口1aを開き、フィ
ルムの露光が行われる。この状態において開き用モータ
6の回転子6aは図2(b)に破線で示した状態となる
ため、補極6cによるバイアスは開き方向となる。
と、先ず閉じ用モータ7が通電され、閉じ用シャッタ羽
根4,5は、駆動ピン7bにより軸1f,1gを支点と
して図1に示されている開き位置へ動かされる。この開
き位置においてモータ7へは開き方向への通電が継続さ
れている。また、回転子7aは図2(a)に破線で示し
た状態となるため補極7cによるバイアスは閉じ方向へ
きいている。これは閉じ用モータ7に閉じ方向への通電
がなされたとき、その初期速度を効果的にするためであ
る。次に、開き用モータ6が通電されると、開き用シャ
ッタ羽根2,3は駆動ピン6bにより軸1d,1eを支
点として開き位置へ作動し、露光開口1aを開き、フィ
ルムの露光が行われる。この状態において開き用モータ
6の回転子6aは図2(b)に破線で示した状態となる
ため、補極6cによるバイアスは開き方向となる。
【0011】その後、閉じ用モータ7に前記とは逆向き
の通電が行われると、回転子7aは図1において時計方
向へ回動し、閉じ用シャッタ羽根4,5は駆動ピン7b
によって露光開口1aの閉鎖位置へもたらされ、フィル
ムの露光が終了する。その後、開き用モータ6にも前記
とは逆向きの通電が行われ、閉じ用シャッタ羽根4,5
と同様、開き用シャッタ羽根2,3も露光開口1aを覆
う位置にもたらされ、一連の撮影作動が完了する。
の通電が行われると、回転子7aは図1において時計方
向へ回動し、閉じ用シャッタ羽根4,5は駆動ピン7b
によって露光開口1aの閉鎖位置へもたらされ、フィル
ムの露光が終了する。その後、開き用モータ6にも前記
とは逆向きの通電が行われ、閉じ用シャッタ羽根4,5
と同様、開き用シャッタ羽根2,3も露光開口1aを覆
う位置にもたらされ、一連の撮影作動が完了する。
【0012】次に、上記したシャッタ機構に用いて一層
効果のある本考案の絞り装置の実施例を図3及び図4に
よって説明する。図3においては図1に示したシャッタ
地板1を省略しているが、シャッタ地板1に設けられた
露光開口1aと、シャッタ地板1の背面に取り付けられ
た開き用モータ6,閉じ用モータ7が示されている。ま
た、実際には、シャッタ羽根2,3,4,5をシャッタ
地板1とで挟む位置に絞り地板が存在するが、これも省
略されている。図3に示す構成部品の殆どはこの絞り地
板に設置されている。
効果のある本考案の絞り装置の実施例を図3及び図4に
よって説明する。図3においては図1に示したシャッタ
地板1を省略しているが、シャッタ地板1に設けられた
露光開口1aと、シャッタ地板1の背面に取り付けられ
た開き用モータ6,閉じ用モータ7が示されている。ま
た、実際には、シャッタ羽根2,3,4,5をシャッタ
地板1とで挟む位置に絞り地板が存在するが、これも省
略されている。図3に示す構成部品の殆どはこの絞り地
板に設置されている。
【0013】8は駆動リングで、突起部8a,偏心ピン
8b,歯部8cを有している。9は絞りリングであり、
7個のカム溝9aと腕部9bを有している。10は絞り
羽根であり、実際には7枚あるうちの1枚のみを示して
おり、図示していない絞り地板に支承される支点ピン1
0aとカム溝9aに嵌合する動点ピン10bとを有して
いる。11は駆動リング8と絞りリング9の間に掛けら
れたバネであり、これにより偏心ピン8bと腕部9bは
係接している。12はパルスモータであり、駆動リング
8や絞りリング9より紙面に対し手前に存在する図示し
ていない押え板に取り付けられ、ピニオン12aを有し
ている。13は2段式歯車であり、パルスモータ12と
同じように押え板に軸支され、その大径部13aはピニ
オン12aに噛合し、小径部13bは駆動リング8の歯
部8dに噛合している。14は駆動制御回路であり、予
め手動若しくは自動測光によって絞り設定装置15が定
めた絞り値に応じ、パルスモータ12を所定量、所定の
方向へ回転させることができる。SW1 は電源スイッチ
であり、カメラを取り出して使用する時に閉じられ、不
使用時には開かれている。SW2 は撮影用スイッチであ
り、撮影の都度、例えばレリーズ釦を押す初期行程にお
いて閉じられ、露光終了の信号で開くようになってい
る。PRは位置検出素子で、前記した図示していない絞
り地板に固定され、駆動リング8の突起8aが対向した
時、それを検出するためのものであり、この場合にはフ
ォトリフレクタが用いられている。
8b,歯部8cを有している。9は絞りリングであり、
7個のカム溝9aと腕部9bを有している。10は絞り
羽根であり、実際には7枚あるうちの1枚のみを示して
おり、図示していない絞り地板に支承される支点ピン1
0aとカム溝9aに嵌合する動点ピン10bとを有して
いる。11は駆動リング8と絞りリング9の間に掛けら
れたバネであり、これにより偏心ピン8bと腕部9bは
係接している。12はパルスモータであり、駆動リング
8や絞りリング9より紙面に対し手前に存在する図示し
ていない押え板に取り付けられ、ピニオン12aを有し
ている。13は2段式歯車であり、パルスモータ12と
同じように押え板に軸支され、その大径部13aはピニ
オン12aに噛合し、小径部13bは駆動リング8の歯
部8dに噛合している。14は駆動制御回路であり、予
め手動若しくは自動測光によって絞り設定装置15が定
めた絞り値に応じ、パルスモータ12を所定量、所定の
方向へ回転させることができる。SW1 は電源スイッチ
であり、カメラを取り出して使用する時に閉じられ、不
使用時には開かれている。SW2 は撮影用スイッチであ
り、撮影の都度、例えばレリーズ釦を押す初期行程にお
いて閉じられ、露光終了の信号で開くようになってい
る。PRは位置検出素子で、前記した図示していない絞
り地板に固定され、駆動リング8の突起8aが対向した
時、それを検出するためのものであり、この場合にはフ
ォトリフレクタが用いられている。
【0014】次に、図3,図4によって作動を説明す
る。図3の状態における絞り羽根10は、その動点ピン
10bとカム溝9aとの関係で回動範囲の約中間部に位
置しており、略F8の絞り値の位置に置かれている。但
し、後述するように正確なF8の位置である保証はな
い。この状態で、撮影者が撮影の準備に入り、電源スイ
ッチSW1 を閉じると、駆動制御回路14から駆動信号
がパルスモータのコイルA,Bに順次送られる。パルス
モータ12は、図4で分かるようにコイルA,Bに送ら
れたパルス信号により、そのパルス幅の2分の1のステ
ップで回転し、駆動リング8を図3において右旋させ
る。従って、絞りリング9もバネ11によって追従して
右旋するから、絞り羽根10は支点ピン10aの周りに
右旋され口径を大きくしていく。絞り羽根10が全開
(F3・5)位置に達し、駆動リング8の突起8aがフ
ォトリフレクタPRにより検出されると、その位置を基
準位置として駆動制御回路14は直ちにパルスモータ1
2を逆方向に回転させる。そして、基準位置から換算し
て正確なF8の位置でパルスモータ12を停止する。こ
のような正確なF8の位置が絞り羽根の初期位置とな
る。
る。図3の状態における絞り羽根10は、その動点ピン
10bとカム溝9aとの関係で回動範囲の約中間部に位
置しており、略F8の絞り値の位置に置かれている。但
し、後述するように正確なF8の位置である保証はな
い。この状態で、撮影者が撮影の準備に入り、電源スイ
ッチSW1 を閉じると、駆動制御回路14から駆動信号
がパルスモータのコイルA,Bに順次送られる。パルス
モータ12は、図4で分かるようにコイルA,Bに送ら
れたパルス信号により、そのパルス幅の2分の1のステ
ップで回転し、駆動リング8を図3において右旋させ
る。従って、絞りリング9もバネ11によって追従して
右旋するから、絞り羽根10は支点ピン10aの周りに
右旋され口径を大きくしていく。絞り羽根10が全開
(F3・5)位置に達し、駆動リング8の突起8aがフ
ォトリフレクタPRにより検出されると、その位置を基
準位置として駆動制御回路14は直ちにパルスモータ1
2を逆方向に回転させる。そして、基準位置から換算し
て正確なF8の位置でパルスモータ12を停止する。こ
のような正確なF8の位置が絞り羽根の初期位置とな
る。
【0015】電源スイッチSW1 を閉じることにより、
既にカメラ内の全ての回路が通電されているので、絞り
羽根10が前記の初期位置に達した段階では被写体の測
光回路も既に働いており、適正絞り値の信号は刻々と駆
動制御回路14に送られてきている。従って、撮影者が
カメラのレリーズ釦を押し撮影用スイッチSW2 を閉じ
ると、その段階で入力された絞り値と前記初期位置の絞
り値F8とを比較し、絞り羽根を所定の口径位置へ駆動
する。図4に示した場合はこの適正絞り値がF22の場
合であるから、駆動制御回路14はパルスモータ12を
回転させ、駆動リング8を左旋させる。絞り羽根10が
F22の位置に達するとパルスモータ12は停止する。
既にカメラ内の全ての回路が通電されているので、絞り
羽根10が前記の初期位置に達した段階では被写体の測
光回路も既に働いており、適正絞り値の信号は刻々と駆
動制御回路14に送られてきている。従って、撮影者が
カメラのレリーズ釦を押し撮影用スイッチSW2 を閉じ
ると、その段階で入力された絞り値と前記初期位置の絞
り値F8とを比較し、絞り羽根を所定の口径位置へ駆動
する。図4に示した場合はこの適正絞り値がF22の場
合であるから、駆動制御回路14はパルスモータ12を
回転させ、駆動リング8を左旋させる。絞り羽根10が
F22の位置に達するとパルスモータ12は停止する。
【0016】以上のように、絞り口径がF22に設定さ
れた段階においては、図1,図2に示されたように、閉
じ用シャッタ羽根4,5は既に開いた位置にある。従っ
て、この状態から開き用シャッタ羽根2,3が作動さ
れ、前記の如く露光が行われる。シャッタ羽根による露
光作動が終了した段階で、図示していない露光制御回路
からの電気的信号若しくはシャッタ羽根の作動による機
械的な信号を受け、駆動制御回路14はパルスモータ1
2を逆方向へ始動させ、駆動リング8を右旋させる。そ
して、F8の初期位置で停止させる。その後、撮影者が
カメラのレリーズ釦を離すと撮影用スイッチSW2 が開
くが、電源スイッチSW1 を開かない限り、次の撮影で
再び撮影用スイッチSW2 が閉じられると、前回のよう
にF3・5の基準位置へ戻ることなく、F8の初期位置
から直ちに適正絞り位置へ絞り調整が行われる。
れた段階においては、図1,図2に示されたように、閉
じ用シャッタ羽根4,5は既に開いた位置にある。従っ
て、この状態から開き用シャッタ羽根2,3が作動さ
れ、前記の如く露光が行われる。シャッタ羽根による露
光作動が終了した段階で、図示していない露光制御回路
からの電気的信号若しくはシャッタ羽根の作動による機
械的な信号を受け、駆動制御回路14はパルスモータ1
2を逆方向へ始動させ、駆動リング8を右旋させる。そ
して、F8の初期位置で停止させる。その後、撮影者が
カメラのレリーズ釦を離すと撮影用スイッチSW2 が開
くが、電源スイッチSW1 を開かない限り、次の撮影で
再び撮影用スイッチSW2 が閉じられると、前回のよう
にF3・5の基準位置へ戻ることなく、F8の初期位置
から直ちに適正絞り位置へ絞り調整が行われる。
【0017】他方、撮影が終了して電源スイッチSW1
を開いた場合には、パルスモータ12をはじめ一連の絞
り装置を構成する機構部はF8の位置に停止したままと
なる。しかし、この位置は機械的には何らロックされて
いないので、カメラの持ち運び時における振動や何らか
の刺激を受けて変動し易い状態にある。そのため、次回
の撮影に先立ち電源スイッチSW1 が閉じられた時に
は、前記の説明のように、必ず駆動リング8を基準位置
に戻してから正確なF8の位置へ動かし、その位置を初
期位置として絞り口径の調整を行うことになる。
を開いた場合には、パルスモータ12をはじめ一連の絞
り装置を構成する機構部はF8の位置に停止したままと
なる。しかし、この位置は機械的には何らロックされて
いないので、カメラの持ち運び時における振動や何らか
の刺激を受けて変動し易い状態にある。そのため、次回
の撮影に先立ち電源スイッチSW1 が閉じられた時に
は、前記の説明のように、必ず駆動リング8を基準位置
に戻してから正確なF8の位置へ動かし、その位置を初
期位置として絞り口径の調整を行うことになる。
【0018】尚、上記の実施例においては、駆動リング
8と絞りリング9の相対関係を偏心ピン8bにより調整
可能な構成としたが、これらのリングを一体的又は一部
品で構成しても構わない。
8と絞りリング9の相対関係を偏心ピン8bにより調整
可能な構成としたが、これらのリングを一体的又は一部
品で構成しても構わない。
【0019】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、撮影の
都度、所定の絞り値に対応し、予め定められた量だけ電
磁アクチュエータを駆動して絞り口径を決定するように
した自動絞り位置において、絞り調整作動の初期位置
が、常に調整範囲の略中央の一定位置であるため、所定
の口径を設定するまでの調整時間が短いという効果があ
り、しかも前記の初期位置は、電源スイッチが閉じられ
た時には、一旦、検出素子によって検出される基準位置
を経て決定されるので、カメラの持ち運びによる振動等
で口径位置がずれていても、常に一定の初期位置を得る
ことができ、正確な絞り制御が行えるという効果があ
る。
都度、所定の絞り値に対応し、予め定められた量だけ電
磁アクチュエータを駆動して絞り口径を決定するように
した自動絞り位置において、絞り調整作動の初期位置
が、常に調整範囲の略中央の一定位置であるため、所定
の口径を設定するまでの調整時間が短いという効果があ
り、しかも前記の初期位置は、電源スイッチが閉じられ
た時には、一旦、検出素子によって検出される基準位置
を経て決定されるので、カメラの持ち運びによる振動等
で口径位置がずれていても、常に一定の初期位置を得る
ことができ、正確な絞り制御が行えるという効果があ
る。
【0020】又、本考案の絞り装置は、電磁アクチュエ
ータの磁気作用や部品間の摩擦作用もあって、原則的に
は前記の一定の初期位置から極端に大きくずれるという
ことはないので、実施例で示したようなレンズシャッタ
に採用した場合には、絞り羽根が露光開口の周辺部を常
に覆っていることにより、露光開口の周辺部からの漏光
を防止できるという効果がある。又、このことはシャッ
タ羽根の平面形状を小さく出来ることにも連がり、シャ
ッタの高速化に役立つという効果もある。
ータの磁気作用や部品間の摩擦作用もあって、原則的に
は前記の一定の初期位置から極端に大きくずれるという
ことはないので、実施例で示したようなレンズシャッタ
に採用した場合には、絞り羽根が露光開口の周辺部を常
に覆っていることにより、露光開口の周辺部からの漏光
を防止できるという効果がある。又、このことはシャッ
タ羽根の平面形状を小さく出来ることにも連がり、シャ
ッタの高速化に役立つという効果もある。
【図1】本考案を適用するのに好適なシャッタ機構の一
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図2】図1におけるモータ回転子の拡大説明図であ
り、(a)は閉じ用モータの回転子、(b)は開き用モ
ータの回転子を示している。
り、(a)は閉じ用モータの回転子、(b)は開き用モ
ータの回転子を示している。
【図3】本考案による自動絞り装置の実施例を示す平面
図である。
図である。
【図4】パルスモータによる絞り制御過程を示す説明図
である。
である。
1 シャッタ地板 1a 露光開口 1b,1c スロット 1d,1e,1f,1g 軸 2,3 開き用シャッタ羽根 4,5 閉じ用シャッタ羽根 6 開き用モータ 6a,7a 回転子 6b,7b ピン 6c,7c 補極 7 閉じ用モータ 8 駆動リング 8a 突起部 8b 偏心ピン 8c 歯部 9 絞りリング 9a カム溝 9b 腕部 10 絞り羽根 10a 支点ピン 10b 動点ピン 11 バネ 12 パルスモータ 12a ピニオン 13 歯車 13a 大径部 13b 小径部 14 駆動制御回路 15 絞り設定装置 SW1 電源スイッチ SW2 撮影用スイッチ PR フォトリフレクタ
Claims (3)
- 【請求項1】 撮影の都度、絞り値を決定する絞り設
定装置と、露光開口の口径を規制する複数の絞り羽根
と、前記絞り羽根を所定の口径位置へ移動させる絞り調
整装置と、前記絞り調整装置を往復駆動する電磁アクチ
ュエータと、前記絞り調整装置の基準位置を検出する位
置検出素子と、前記電磁アクチュエータを所定方向へ所
定量回転させる駆動制御回路と、カメラの使用時に開閉
される第1スイッチと、レリーズ操作の都度開閉される
第2スイッチとを備え、前記駆動制御回路は、前記第1
スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整装置を一旦基
準位置へ動かした後、初期位置まで移動させ、前記第2
スイッチが閉じた場合には、前記絞り調整装置を初期位
置から所定の口径位置まで移動させ、露光終了後、前記
絞り調整装置を所定の口径位置から初期位置へ移動させ
るようにしたことを特徴とするカメラ用絞り装置。 - 【請求項2】 前記絞り調整装置は、一体的に作動する
絞り調整部材と駆動部材とで構成され、前記絞り調整部
材は前記絞り羽根に係合し、前記駆動部材は前記電磁ア
クチュエータに連動しており、前記位置検出素子は前記
駆動部材の基準位置を検出するようにしたことを特徴と
する請求項1に記載のカメラ用絞り装置。 - 【請求項3】 前記電磁アクチュエータがパルスモータ
であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ
用絞り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993030021U JP2586946Y2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | カメラ用絞り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993030021U JP2586946Y2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | カメラ用絞り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH071431U JPH071431U (ja) | 1995-01-10 |
JP2586946Y2 true JP2586946Y2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=12292186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993030021U Expired - Fee Related JP2586946Y2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | カメラ用絞り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586946Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP1993030021U patent/JP2586946Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH071431U (ja) | 1995-01-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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