JP2586497Y2 - ダンプ式トラックの突入防止装置 - Google Patents

ダンプ式トラックの突入防止装置

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JP2586497Y2
JP2586497Y2 JP1993018520U JP1852093U JP2586497Y2 JP 2586497 Y2 JP2586497 Y2 JP 2586497Y2 JP 1993018520 U JP1993018520 U JP 1993018520U JP 1852093 U JP1852093 U JP 1852093U JP 2586497 Y2 JP2586497 Y2 JP 2586497Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、粉粒体運搬用のダンプ
式トラックの突入防止装置に関する。すなわち、粉粒体
運搬用のダンプ式トラックに対する後続車の追突,突入
を防止する、突入防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車台上にタンクがダンプ可能に搭載され
た粉粒体運搬用のダンプ式トラックにあっては、後続車
の突入防止装置が、タンクの後部下に間隔を存しつつ、
横つまり左右方向に架装されている。そして、この突入
防止装置は、従来、タンクの背面下部に後方に向け突出
した、積載された粉粒体の排出部よりなる架装物の下位
側に、上下間隔を存しつつ車台側に固定されており、一
般に架装物の背面直下から前方に600mm程度に位置し
ていた。ところが最近、安全上の観点から、排出部たる
架装物の背面直下から前方に400mm以内、つまり、よ
り架装物の背面直下側に位置するように、法規制が実施
された。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そこで従来例では、次
のような問題が指摘されていた。まず第1に、突入防止
装置がタンク側の排出部たる架装物と干渉する、という
問題があった。すなわち、突入防止装置を架装物の背面
直下から前方に400mm以内の位置にて車台側に固定し
た場合、常時の走行時等は問題がないが、タンクをダン
プ姿勢にすると、このような突入防止装置が、下降傾斜
したタンクの背面下部に突出形成された排出部たる架装
物と、干渉してしまい、種々の問題を生じる。
【0004】第2に、そこでその対策として、車台側に
固定せずダンプヒンジ等と連動して変位可能とした突入
防止装置も、従来開発されていた。図6は、このような
従来例に係る粉粒体運搬用のダンプ式トラックの突入防
止装置を示す、要部の側面図である。すなわち、この従
来の突入防止装置1は、タンク等の荷台が常時姿勢の場
合は、図示の排出部たる架装物2の下位に上下間隔を存
し位置しているが(図中実線表示参照)、タンクがダン
プ姿勢をとると、そのダンプヒンジ3にスペーサ4を介
し取り付けられているので、ダンプヒンジ3の回動に連
動してより下位に退避していた(図中破線表示参照)。
このように、架装物2が下降傾斜すると、突入防止装置
1も連動し同様に下降傾斜して退避し、もって、突入防
止装置1とダンプ姿勢をとるタンクの架装物2とは干渉
せず、上述した第1の問題点は回避されていた。
【0005】しかしながら、このような従来例にあって
は、ダンプ姿勢時に、下位に退避した突入防止装置1の
地上高Hが、平坦な地面5上で200mm程度となってい
た。そこで、地面5の地形次第つまり地面5に凹凸等が
存すると、このように下位に退避した突入防止装置1
が、地面5に衝突し、結局、タンクのダンプに支障が生
じダンプ姿勢がとれない、等々の問題が指摘されてい
た。なお、図中6は車台を示す。
【0006】本考案は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、所定
の左右の固定部と、常時位置と退避位置に左右方向に移
動可能な可動部と、を設けたことにより、第1に、ダン
プ姿勢をとるタンクの排出部よりなる架装物との干渉
が、回避されると共に、第2に、タンクのダンプに支障
が生じることもない、粉粒体運搬用のダンプ式トラック
の突入防止装置を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本考
案の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
ダンプ式トラックの突入防止装置は、車台上にタンクが
傾動,ダンプ可能に搭載された粉粒体運搬用のダンプ式
トラックに付設され、上記タンクの背面下部に後方に向
け突出形成された、積載された粉粒体の排出部よりなる
架装物に対し、その下位側に上下間隔を存しつつ上記車
台側に左右方向に架装された、後続車の突入防止装置よ
りなる。そして、排出部よりなる上記架装物の背面直下
付近の前方に位置すると共に、上記車台側に固定された
左右の固定部と、該固定部間にて左右方向に移動可能な
可動部と、を有してなる。該可動部は、一方の該固定部
から突出し両該固定部間にて、上記架装物の下位に上下
間隔を存し対向位置する常時位置と、一方の該固定部側
に移動し上記架装物の下位から退避し干渉が回避された
退避位置とに、変位可能であり、上記タンクが常時姿勢
の場合に該常時位置を、又、上記タンクがダンプ姿勢の
場合に該退避位置をとる。
【0008】左右の該固定部は、中央に間隔が存すると
共に、上記車台の左右両側のシャーシフレームの後端に
対し、垂下設されたステー等を介し左右方向にそれぞれ
固着されている。そして、中央に間隔を存した全体長さ
がほぼ車体の横幅に見合っており、各々中空部を備えて
なる。又、該可動部は、このような該固定部の中空部内
部に挿脱可能な大きさよりなり、左右方向に移動可能で
ある。そして該常時位置では、両該固定部のそれぞれ内
側端部間に両端部が保持される関係に設定され、もって
両該固定部間に介在位置する。又、該退避位置では、一
方の該固定部内に引き込まれ収納されて挿入保持される
関係に設定され、もって両該固定部間を開放すること、
を特徴とする。
【0009】
【作用】本考案は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。この突入防止装置は、常時位置と退避
位置とに左右方向に移動可能な、可動部を備えてなる。
そこでまず、走行時等においてタンクが常時姿勢をとる
場合は、次のようになる。突入防止装置の可動部は常時
位置にあり、タンクの背面下部に突出した粉粒体の排出
部よりなる架装物の下位に、間隔を存し対向位置してい
る。そこで、このような可動部と固定部とからなる突入
防止装置全体により、後続車が追突してタンク下に突入
することは、確実に防止される。次に、タンクがダンプ
姿勢をとる場合は、次のようになる。突入防止装置の可
動部は、左右方向に移動されて退避位置にあり、ダンプ
姿勢のタンクの突出した排出部たる架装物が下降傾斜し
ても、その下位からは退避し干渉しないように変位して
いる。
【0010】そこで、この粉粒体運搬用のダンプ式トラ
ックの突入防止装置は、次の第1,第2のようになる。
まず第1に、この突入防止装置では、可動部が退避位置
に変位可能であるので、ダンプ姿勢をとり下降傾斜した
タンクの突出した排出部たる架装物との干渉は、確実に
回避される。特に、粉粒体の排出部よりなり突出形成さ
れた架装物の背面直下から前方に400mm以内に、この
突入防止装置の可動部の常時位置を設定した場合でも、
この可動部は退避位置に変位するので、排出部よりなり
タンク背面下部に突出形成された架装物との干渉は、確
実に回避される。
【0011】これと共に第2に、この突入防止装置で
は、常時位置の地上高が、退避位置でもそのまま維持さ
れる。すなわち、突入防止装置の可動部は、干渉回避の
ため左右方向に移動し、この種従来例の突入防止装置の
ように、干渉回避のため下位へ移動することはなく、地
上高が200mm程度となってしまう、ようなことはな
い。本考案の突入防止装置は、このように、退避位置で
も地上高が変わらず地面に接近することがないので、タ
ンクは支障なくダンプできる。つまり、突入防止装置が
地面に衝突するおそれはなく、地面に凹凸等が存する等
いかなる地形であっても、タンクは支障なくダンプ姿勢
をとることができる。
【0012】
【実施例】以下本考案を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2は、本考案の第1実
施例の要部の斜視図であり、図1は、可動部が常時位置
にある状態を、図2は、可動部が退避位置にある状態を
示す。図3は、本考案の他の実施例の概略斜視図であ
り、(1)図は第2実施例を、(2)図は第3実施例
を、(3)図は第4実施例を示す。図4,図5は、本考
案には属さない参考例を示し、図4は要部の斜視図、図
5はその作動機構の説明図であり、図5の(1)図はそ
の全体を、図5の(2)図はその切換弁を示す。図7は
ダンプ式トラックを示し、(1)図は側面図、(2)図
は背面図である。
【0013】ダンプ式トラックは、図7に示すように、
車台6上にタンク7が、ダンプ可能に搭載されている。
すなわち、ダンプ式トラックでは、車台6上にタンク7
が、ダンプヒンジ3を支点としてダンプシリンダ8によ
り、常時姿勢Aとダンプ姿勢Bに変位可能に搭載されて
いる。そして、このダンプ式トラックは、例えば米,小
麦粉,セメント,その他の粉粒体運搬用に用いられ、そ
のタンク7のダンプヒンジ3より後部の背面下部に、積
載された粉粒体の排出部よりなる架装物2が、後方に向
け突出形成されている。なお架装物2としては、このよ
うな排出部と共に、外部のエアー源からのエアー取入部
等々が、同様に突出形成されることもある。図中9は車
輪である。
【0014】さて突入防止装置10は、このようなタン
ク7の背面下部に後方に向け突出した排出部よりなる架
装物2の下位側に、間隔を存しつつ、つまりタンク7の
後部下に間隔を存しつつ、車台6側に横つまり左右方向
に架装されている。そして図1,図2,図3等に示した
ごとく、この突入防止装置10は、車台6側に固定され
た左右の固定部11と、この固定部11間に介裝され横
つまり左右方向に移動可能な可動部12と、を有してな
る。可動部12は、一方の固定部11から突出し、両固
定部11間にて架装物2の下位に上下間隔を存し対向位
置する常時位置Cと、一方の固定部11側に移動し、排
出部たる架装物2の下位から退避した退避位置Dとに、
変位可能である。そして、タンク7が常時姿勢Aの場合
に常時位置Cを、又、タンク7がダンプ姿勢Bの場合に
退避位置Dをとる(図7も参照)。
【0015】これらについて、まず、図1,図2の第1
実施例により詳述する。すなわち、この第1実施例の突
入防止装置10では、ダンプ式トラックの車台6の左右
両側のシャーシフレーム13後端には、それぞれ、溶接
やボルト締め等によりステー14が垂下設されており、
このステー14にスペーサ15を介し、突入防止装置1
0の左右の固定部11が、中央に間隔を存しつつ左右方
向に固着されている。この左右の固定部11は、中央の
間隔を存した全体長さがほぼ車体の横幅に見合ってお
り、各々中空部を備えた角筒状をなし、可動部12は、
このような固定部11と対応した角筒状をなすと共に、
その内部に挿脱可能な大きさよりなる。そして、この内
筒たる可動部12は、左右方向に移動可能であり、ま
ず、外筒たる両固定部11のそれぞれ内側端部間に両端
部が保持され、両固定部11間に介在位置する常時位置
C(図1参照)と、一方の固定部11内に挿入保持され
て両固定部11間を開放する退避位置D(図2参照)と
に、変位可能となっている。
【0016】次に、このような可動部12の移動機構1
6について述べておく。17は移動機構16の第1ワイ
ヤであり、このケーブルたる第1ワイヤ17は、可動部
12を常時位置Cから退避位置Dへと変位させる際に、
引き込み用として使用され、その一端18が、可動部1
2の図面上では左端付近に止着され、途中が、図面上で
は右側の一方の固定部11に付設された2個のシーブ1
9,20を順に介した後、シーブ21を経由し、その他
端22が、スプリング23の一端に止着されている。ス
プリング23は、その他端が前述した車台6側のステー
14等に取り付けられ、もって、第1ワイヤ17の他端
と車台6側間に介裝されている。第1ワイヤ17は、こ
のように張架されている。なおシーブ21は、アーム2
4の下端の一方面に取り付けられており、アーム24の
上端は、ダンプヒンジ3の外筒25に固定されている。
ダンプヒンジ3は、このような外筒25と軸26との2
重構造よりなり、外筒25は、タンク7の後部下面に固
定され、軸26は、外筒25内に挿入されると共に両端
等が車台6側に固定されており、このように固定された
軸26を中心に外筒25が上下に揺動し、もってタンク
7が、前述した常時姿勢Aとダンプ姿勢Bをとるように
なっている。
【0017】次に、27は移動機構16の第2ワイヤで
あり、このケーブルたる第2ワイヤ27は、上述した第
1ワイヤ17とは逆に、可動部12を退避位置Dから常
時位置Cへと変位させる際に、引き出し用・戻し用とし
て使用される。そして、その一端28が、可動部12の
図面上では右端に止着され、途中が、一方の固定部11
の両端に取り付けられたシーブ29,30を順に介した
後、固定部11の中央付近に取り付けられたシーブ3
1、そして車台6側に取り付けられたシーブ32を経由
し、一旦、アーム24の下端の他方面に取り付けられた
シーブ33を介した後、その他端34が、介裝されたス
プリング35を介し車台6側に止着されている。第2ワ
イヤ27は、このように張架されている。
【0018】図1,図2の第1実施例では、このような
移動機構16により、可動部12が左右方向に移動可能
とされ、常時位置Cと退避位置D間を変位可能となって
いる。すなわち、まずタンク7が常時姿勢Aからダンプ
姿勢Bへと傾動変位されると、ダンプヒンジ3の外筒2
5を介し、アーム24が、図1中実線表示の状態から想
像線表示の状態へと揺動する。すると、これに連動して
移動機構16の第1ワイヤ17は、アーム24下端のシ
ーブ21にて図1中矢示のように引張られ、ガイド用の
シーブ19,20を介し、その一端18により可動部1
2を図面上では左から右へと移動させるので、可動部1
2は、図1中に示した常時位置Cから図2中に示した退
避位置Dへと変位し、両固定部11間は開放される。な
おスプリング23は、その際にアーム24等の余分なス
トロークを吸収すべく機能する。又その際、第2ワイヤ
27は、上述したアーム24のシーブ33の揺動および
可動部12の移動に従動し、ガイド用のシーブ29,3
0,31,32等を介して、図1中矢示のように引張ら
れる。
【0019】次に、タンク7がダンプ姿勢Bから元の常
時姿勢Aへと傾動されると、ダンプヒンジ3の外筒25
を介し、アーム24が、図2中実線表示の状態から想像
線表示の状態へと揺動する(図1中では、想像線表示の
状態から実線表示の状態へと復帰する)。すると、これ
に連動して移動機構16の第2ワイヤ27は、アーム2
4の下端のシーブ33にて図2中矢示のように引張ら
れ、シーブ29,30,31,32等を介し、その一端
28により可動部12を図面上では右から左へと移動さ
せるので、可動部12は、図2中に示した退避位置Dか
ら図1中に示した常時位置Aへと復帰し、両固定部11
間に介在位置する。なおスプリング35は、その際にア
ーム24等の余分なストロークを吸収すべく機能する。
又その際、第1ワイヤ17は、上述したアーム24のシ
ーブ21の揺動および可動部12の移動に従動し、シー
ブ19,20を介して図2中矢示のように引張られる。
【0020】図1,図2の第1実施例では、突入防止装
置10の可動部12が、このように左右の固定部11間
で左右に移動され、固定部11間に位置する常時位置C
と、一方の固定部11内に収納された退避位置D間、に
て変位する。第1実施例の突入防止装置10は、このよ
うになっている。
【0021】次に、図3の第2,第3,第4実施例につ
いて述べる。まず、図3の(1)図に示した第2実施例
の突入防止装置10では、可動部12の図面上では右端
に、移動機構36のワイヤ37の一端が止着され、この
ワイヤ37の他端は、ダンプヒンジ3の外筒25に固定
されたアーム24の下端に止着されている。これと共
に、右側の一方の固定部11は、角筒状をなすと共に右
側端面が閉鎖されており、このような固定部11内にお
いて、右側端面と可動部12間にスプリング38が介裝
されている。
【0022】そして、この第2実施例の移動機構36で
は、まずワイヤ37が、前述した第1実施例の移動機構
16の第1ワイヤ17に相当する機能を果たす。すなわ
ち、タンク7が常時姿勢Aからダンプ姿勢Bをとると
(図7も参照)、アーム24を介したワイヤ37の引張
力により、可動部12が、図3の(1)図中に示した固
定部11間の常時位置Cから、図面上では左から右へと
移動して、一方の固定部11内の退避位置Dへと変位
し、その際スプリング38は圧縮される。又、この第2
実施例の移動機構36では、スプリング38が、前述し
た第1実施例の移動機構16の第2ワイヤ27に相当す
る機能を果たす。すなわち、タンク7がダンプ姿勢Bか
ら常時姿勢Aに復帰すると、圧縮されていたスプリング
38の反発力により、可動部12が、退避位置Dから図
面上では右から左へと移動して、図示した固定部11間
の常時位置Cへと復帰する。
【0023】次に、図3の(2)図に示した第3実施例
の突入防止装置10では、可動部12の移動機構39と
して、リンク機構が採用されている。すなわち、リンク
ロッド40の一端が、可動部12の図面上では左端付近
に枢着されると共に、リンクロッド41の一端が、図面
上では右側の一方の角筒状の固定部11の右端付近に枢
着されている。そして、このようなリンクロッド40お
よびリンクロッド41の他端は、共通の枢点42を介し
リンクロッド43の一端に枢着され、このリンクロッド
43の他端が、ダンプヒンジ3の外筒25に固定された
アーム24の下端に、枢着されている。そして、この第
3実施例のリンク機構よりなる移動機構39では、リン
クロッド40,41,43が、前述した第1実施例の移
動機構16の第1ワイヤ17、および第2実施例の移動
機構36のワイヤ37に相当する機能を果たすと共に、
更に、第1実施例の第2ワイヤ27や第2実施例のスプ
リング38に相当する機能をも果たす。なお、補助的に
又は代用的に、第2実施例に示したスプリング38を利
用してもよい。
【0024】さてそこで第3実施例では、タンク7が常
時姿勢Aからダンプ姿勢Bをとると、アーム24を介
し、移動機構39のリンクロッド40,41,43の図
中実線表示から破線表示へのリンク動作により、可動部
12が、図面上で左から右へと引張られて移動され、図
示した固定部11間の常時位置Cから、一方の固定部1
1内に収納される退避位置Dへと変位する。又、タンク
7がダンプ姿勢Bから常時姿勢Aに復帰すると、リンク
ロッド40,41,43の図中破線表示から実線表示へ
のリンク動作により、可動部12が図面上では右から左
へと移動し、退避位置Dから図示した常時位置Cへと復
帰する。
【0025】なお、図3の(3)図に示した第4実施例
の突入防止装置10では、可動部12の移動機構44と
して、上述した図3の(2)図に示した第3実施例の移
動機構39に準じたリンク機構が採用されているが、僅
かにリンクロッド40の一端が、可動部12の図面上で
は右端付近に枢着されている(これに対し、第3実施例
の移動機構39のリンクロッド40の一端は、前述した
ように可動部12の左端付近に枢着されている)。又こ
れに対応して、図面上では右側の可動部12を収納可能
な固定部11は、上述した第1,第2,第3実施例のも
のとは異なり、角筒状ではなく、背面が開放された断面
コ字状をなしている。なお、この第4実施例の移動機構
39の動作等は、上述した第3実施例のものに準じる。
【0026】なお、上述した第2,第3,第4実施例に
ついて、その他の構成部材の内容,機能および動作等に
ついては、第1実施例について前述したところに準じる
ので、同符号を付しその説明は省略する。
【0027】なお参考までに、図4,図5に示した本考
案には属さない参考例のダンプ式トラックの突入防止装
置45について述べておく。この突入防止装置45は、
タンク7等の荷台の後部下に間隔を存しつつ、車台6側
に左右方向に架設されると共に、全体的に前後方向に移
動可能であり、タンク7等の荷台の背面の下位付近に間
隔を存し位置する常時位置Cと、常時位置Cより前方に
移動しダンプ姿勢Bのタンク7等の荷台の後部とは干渉
しない退避位置Dとに、変位可能であり、タンク7等の
荷台が常時姿勢Aの場合に常時位置Cを、又、タンク7
等の荷台がダンプ姿勢Bの場合に退避位置Dをとるよう
になっている(図7も参照)。そして、この参考例の突
入防止装置45は、長さがほぼ車体の横幅に見合った角
筒状をなし、タンク7の背面下部の架装物2の下位側に
間隔を存しつつ、車台6側に左右方向に架設されてお
り、タンク7の背面の下位付近つまり架装物2の下位に
上下間隔を存しつつ対向位置する常時位置Cと、この常
時位置Cより前方に移動し、ダンプ姿勢Bのタンク7の
架装物2の下位から前方に退避し、これとは干渉しない
退避位置Dとに、変位可能となっている。
【0028】次に、このような参考例の突入防止装置4
5の作動機構46について述べておく。この突入防止装
置45の左右両端部には、図4等に示したように、それ
ぞれシリンダ47のピストンロッド48の先端が固着さ
れており、シリンダ47のシリンダ本体49は、それぞ
れホルダーKを介し、車台6側のシャーシフレーム13
に固着されている。なお、図示例のシリンダ47は、そ
のピストンロッド48およびシリンダ本体49が、それ
ぞれカバー部50,51にて覆われている。突入防止装
置45は、このようなシリンダ47の駆動により、前後
方向に移動される。
【0029】図5の(1)図において52,53は作動
機構46の油圧回路であり、シリンダ47は、例えばこ
のような油圧回路52,53による油圧方式にて駆動さ
れる。そして一方の油圧回路52は、基端が、パワーユ
ニット54に切換弁55を介し接続され、途中で分岐さ
れた後それぞれパイロットチェックバルブ56を介し、
両先端が、それぞれシリンダ47のシリンダ本体49の
シリンダ室基端側に接続されている。又、他方の油圧回
路53も、基端がパワーユニット54に切換弁55を介
し接続され、途中で分岐された後、両先端が、それぞれ
シリンダ47のシリンダ本体49のシリンダ室先端側に
接続されている。
【0030】図5の(1)図において、57はダンプコ
ントロールレバーであり、このダンプコントロールレバ
ー57の手動操作により、ダンプシリンダ8(図7の
(1)図参照)が駆動されて、タンク7が常時姿勢Aと
ダンプ姿勢B間を変位されるが、図示例ではこれに加
え、更にモータ58がバッテリー59にて駆動されるよ
うになっている。又、パワーユニット54は、オイルタ
ンクとこれに付設されたオイルポンプとを備えてなり、
このオイルポンプがモータ58にて駆動される。図5の
(1)図において、60はリミットスイッチであり、こ
のリミットスイッチ60は、タンク7の常時姿勢Aから
ダンプ姿勢Bへの変位、およびダンプ姿勢Bから常時姿
勢Aへの変位を検出し、その検出信号に基づき、前述し
た切換弁55が切換わるようになっている。すなわち、
切換弁55は、常時は図5の(2)図の中央のニュート
ラル位置にあるが、リミットスイッチ60にてタンク7
のダンプ姿勢Bへの変位が検出された場合には、図5の
(2)図では左側に切換わり、シリンダ47のピストン
ロッド48を後退駆動させ、又、リミットスイッチ60
にてタンク7の常時姿勢Aへの変位が検出された場合に
は、図5の(2)図では右側に切換わり、シリンダ47
のピストンロッド48を前進駆動させる。
【0031】図4,図5に示した突入防止装置45の作
動機構46は、このようになっている。そこで、タンク
7がダンプコントロールレバー57の手動操作により、
常時姿勢Aからダンプ姿勢Bに変位されようとすると、
これに基づきモータ58が駆動されて、パワーユニット
54のオイルポンプが駆動される。そしてリミットスイ
ッチ60が、タンク7の常時姿勢Aからダンプ姿勢Bへ
の変位を検出すると、切換弁55が切換わって、油圧回
路52,53を介しシリンダ47を駆動させ、ピストン
ロッド48を後退駆動させるので、突入防止装置45
は、常時位置Cから退避位置Dに変位する。他方、タン
ク7がダンプコントロールレバー57の手動操作によ
り、ダンプ姿勢Bから常時姿勢Aに変位されるようとす
ると、これに基づきモータ58が駆動されて、パワーユ
ニット54のオイルポンプが駆動される。そしてリミッ
トスイッチ60が、タンク7のダンプ姿勢Bから常時姿
勢Aへの変位を検出すると、切換弁55が切換わって、
油圧回路52,53を介しシリンダ47を駆動させ、ピ
ストンロッド48を前進駆動させるので、突入防止装置
45は、退避位置Dから常時位置Cに変位する。図4,
図5に示した参考例のダンプ式トラック7の突入防止装
置45は、このようになっている。
【0032】さて本考案は、前述したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。図1,図2,図3に示
した第1,第2,第3,第4実施例の本考案に係る突入
防止装置10は、常時位置Cと退避位置Dとに左右方向
に移動可能な可動部12を備えてなる。
【0033】そこでまず、走行時等においてタンク7が
常時姿勢Aをとる場合は(図7も参照)、次のようにな
る。すなわち、突入防止装置10の可動部12は常時位
置Cにあり、タンク7の背面下部に突出した粉粒体の排
出部たる架装物2の下位に、間隔を存し対向位置してい
る。そこで、このような可動部12と固定部11とから
なる突入防止装置10全体により、後続車が追突して、
タンク7下に突入することは防止される。次に、タンク
7がダンプ姿勢Bをとる場合は(図7も参照)、次のよ
うになる。突入防止装置10の可動部12は、移動機構
16,36,39,44等にて左右方向に移動されて退
避位置Dにあり、ダンプ姿勢Bのタンク7の排出部たる
架装物2が下降傾斜しても、その下位からは退避し干渉
しないように変位している。
【0034】そこで、このダンプ式トラックの突入防止
装置10は、次の第1,第2のようになる。まず第1
に、この突入防止装置10では、可動部12が退避位置
Dに変位可能であるので、ダンプ姿勢Bをとり下降傾斜
したタンク7の排出部よりなる架装物2との干渉は、確
実に回避される。特に、前述により排出部たる架装物2
の背面直下から前方に400mm以内に、突入防止装置1
0の可動部12の常時位置Cを設定した場合でも、この
可動部12は、適宜退避位置Dに変位するので、タンク
背面下部に突出形成された排出部たる架装物2との干渉
は、確実に回避される。
【0035】これと共に第2に、この突入防止装置10
では、常時位置Cの地上高H(図6参照)が、退避位置
Dでもそのまま維持される。すなわち、突入防止装置1
0の可動部12は、干渉回避のため左右方向に移動し、
前述した図6のこの種従来例の突入防止装置1のよう
に、干渉回避のため下位へ移動するようなことはなく、
地上高Hが200mm程度となってしまう、ようなことは
ない。本考案の突入防止装置10は、このように、退避
位置Dでも地上高Hが変わらず地面5(図6参照)に接
近することがないので、タンク7は支障なくダンプでき
る。つまり、突入防止装置10が地面5に衝突するおそ
れはなく、地面5に凹凸等が存する等いかなる地形であ
っても、タンク7は支障なくダンプ姿勢Bをとることが
できる。
【0036】
【考案の効果】本考案に係るダンプ式トラックの突入防
止装置は、以上説明したように、所定の左右の固定部
と、常時位置と退避位置に左右方向に移動可能な可動部
と、を設けたことにより、次の効果を発揮する。
【0037】第1に、ダンプ姿勢をとるタンクの排出部
よりなる架装物との干渉が回避される。すなわち、タン
クがダンプ姿勢をとった場合において、この突入防止装
置は、下降傾斜したタンクの積載された粉粒体の排出部
よりなり、タンク背面下部に突出形成された架装物と
は、干渉しない。
【0038】しかも第2に、タンクのダンプに支障が生
じることもない。すなわち、この突入防止装置は、退避
位置でも地上高が不変であり、地面に凹凸等が存する等
いかなる地形であっても、地面に衝突するようなことが
なく、タンクは、支障なくダンプ姿勢がとれる。このよ
うに、この種従来例に存した問題点が一挙に一掃される
等、本考案の発揮する効果は、顕著にして大なるものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るダンプ式トラックの突入防止装置
の第1実施例を示し、可動部が常時位置にある状態の要
部の斜視図である。
【図2】同第1実施例を示し、可動部が退避位置にある
状態の要部の斜視図である。
【図3】本考案の他の実施例を示し、(1)図は、第2
実施例の概略斜視図、(2)図は、第3実施例の概略斜
視図、(3)図は、第4実施例の概略斜視図である。
【図4】本考案には属さない参考例に係るダンプ式トラ
ックの突入防止装置を示す、要部の斜視図である。
【図5】同参考例の作動機構の説明図であり、(1)図
はその全体を示し、(2)図はその切換弁を示す。
【図6】従来例に係るダンプ式トラックの突入防止装置
を示す、要部の側面図である。
【図7】ダンプ式トラックを示し、(1)図は側面図、
(2)図は背面図である。
【符号の説明】
2 架装物 6 車台 7 タンク 10 突入防止装置 11 固定部 12 可動部 13 シャーシフレーム 14 ステー A 常時姿勢 B ダンプ姿勢 C 常時位置 D 退避位置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車台上にタンクが傾動,ダンプ可能に搭
    載された粉粒体運搬用のダンプ式トラックに付設され、 上記タンクの背面下部に後方に向け突出形成された、積
    載された粉粒体の排出部よりなる架装物に対し、その下
    位側に上下間隔を存しつつ上記車台側に左右方向に架装
    された、後続車の突入防止装置であって、 排出部よりなる上記架装物の背面直下付近の前方に位置
    すると共に、上記車台側に固定された左右の固定部と、
    該固定部間にて左右方向に移動可能な可動部と、を有し
    てなり、 該可動部は、一方の該固定部から突出し両該固定部間に
    て、上記架装物の下位に上下間隔を存し対向位置する常
    時位置と、一方の該固定部側に移動し上記架装物の下位
    から退避し干渉が回避された退避位置とに、変位可能で
    あり、上記タンクが常時姿勢の場合に該常時位置を、
    又、上記タンクがダンプ姿勢の場合に該退避位置をと
    り、 左右の該固定部は、中央に間隔が存すると共に、上記車
    台の左右両側のシャーシフレームの後端に対し、垂下設
    されたステー等を介し左右方向にそれぞれ固着されてお
    り、中央に間隔を存した全体長さがほぼ車体の横幅に見
    合っており、各々中空部を備えてなり、 該可動部は、このような該固定部の中空部内部に挿脱可
    能な大きさよりなり、左右方向に移動可能であり、該常
    時位置では、両該固定部のそれぞれ内側端部間に両端部
    が保持される関係に設定され、もって両該固定部間に介
    在位置し、又、該退避位置では、一方の該固定部内に引
    き込まれ収納されて挿入保持される関係に設定され、も
    って両該固定部間を開放すること、を特徴とするダンプ
    式トラックの突入防止装置。
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