JP2586199B2 - 磁気的異方性および耐食性に優れた希土類―Fe―Co―B系永久磁石粉末およびボンド磁石 - Google Patents
磁気的異方性および耐食性に優れた希土類―Fe―Co―B系永久磁石粉末およびボンド磁石Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、磁気的異方性および耐食性に優れた、Y
を含む希土類元素のうち少くとも1種(以下、Rで示
す)、Fe,CoおよびBを主成分とするR−Fe−Co−B系
永久磁石粉末、およびそのR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末を用いて製造したボンド磁石に関するものである。
を含む希土類元素のうち少くとも1種(以下、Rで示
す)、Fe,CoおよびBを主成分とするR−Fe−Co−B系
永久磁石粉末、およびそのR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末を用いて製造したボンド磁石に関するものである。
R−Fe−B系合金磁石粉末は、R−Fe−B系合金が優
れた磁気特性を示す永久磁石材料として注目されてか
ら、主にボンド磁石用磁石粉末として開発されている。
れた磁気特性を示す永久磁石材料として注目されてか
ら、主にボンド磁石用磁石粉末として開発されている。
一般に、ボンド磁石は、含有される磁石粉末と同種の
焼結磁石等に比べて磁気特性では劣るにもかかわらず、
物理的強度に優れ、かつ形状の自由度が高いなどの理由
から、近年その利用範囲を急速に広げつつある。このボ
ンド磁石は、磁石粉末と有機バインダー、金属バインダ
ー等とを結合してなるもので、その磁石粉末の磁気特性
によってボンド磁石の磁気特性が左右される。
焼結磁石等に比べて磁気特性では劣るにもかかわらず、
物理的強度に優れ、かつ形状の自由度が高いなどの理由
から、近年その利用範囲を急速に広げつつある。このボ
ンド磁石は、磁石粉末と有機バインダー、金属バインダ
ー等とを結合してなるもので、その磁石粉末の磁気特性
によってボンド磁石の磁気特性が左右される。
上記ボンド磁石の製造に用いられるR−Fe−B系永久
磁石粉末の1つに特開平1−132106号公報記載のR−Fe
−B系永久磁石粉末がある。
磁石粉末の1つに特開平1−132106号公報記載のR−Fe
−B系永久磁石粉末がある。
このR−Fe−B系永久磁石粉末は、強磁性相であるR2
Fe14B型金属間化合物相(以下、R2Fe14B型相という)を
主相とするR−Fe−B系母合金を原料とし、この母合金
原料を所定の温度範囲のH2雰囲気中で熱処理してRHXとF
e2Bと残部Feの各相に相変態を促した後、脱H2工程でH2
を原料から取り去ることにより再び強磁性相であるR2Fe
14B型相を生成させたもので、その結果得られたR−Fe
−B系永久磁石粉末の組織は、平均粒径:0.05〜3μm
の極めて微細なR2Fe14B型相の再結晶組織を主相とした
集合組織となっている。
Fe14B型金属間化合物相(以下、R2Fe14B型相という)を
主相とするR−Fe−B系母合金を原料とし、この母合金
原料を所定の温度範囲のH2雰囲気中で熱処理してRHXとF
e2Bと残部Feの各相に相変態を促した後、脱H2工程でH2
を原料から取り去ることにより再び強磁性相であるR2Fe
14B型相を生成させたもので、その結果得られたR−Fe
−B系永久磁石粉末の組織は、平均粒径:0.05〜3μm
の極めて微細なR2Fe14B型相の再結晶組織を主相とした
集合組織となっている。
さらに、上記特開平1−132106号公報にはR−Fe−Co
−B系永久磁石粉末について記載されているが、上記R
−Fe−Co−B系であっても上記に従ってFeの一部をCoで
置換した形となり、平均粒径:0.05〜3μmの極めて微
細なR2(Fe,Co)14B型相の再結晶組織を主相とした集合
組織となっている。
−B系永久磁石粉末について記載されているが、上記R
−Fe−Co−B系であっても上記に従ってFeの一部をCoで
置換した形となり、平均粒径:0.05〜3μmの極めて微
細なR2(Fe,Co)14B型相の再結晶組織を主相とした集合
組織となっている。
上記従来の再結晶組織を有するR−Fe−Co−B系永久
磁石粉末は、 (1) 磁気的異方性を有するが、合金組成や製造条件
の微少の変動により磁気的異方性が低下することがあ
り、安定して優れた磁気的異方性を得ることが難しい。
磁石粉末は、 (1) 磁気的異方性を有するが、合金組成や製造条件
の微少の変動により磁気的異方性が低下することがあ
り、安定して優れた磁気的異方性を得ることが難しい。
(2) 磁気的異方性を付与する手段として、一般にR
−Fe−Co−B系永久磁石粉末を熱間圧延、熱間押出し等
の熱間塑性加工を施して、R−Fe−Co−B系永久磁石粉
末の結晶粒を偏平化する手段が知られており、かかる熱
間塑性加工を上記再結晶組織を有するR−Fe−Co−B系
永久磁石粉末に付与しても磁気的異方性は向上するが、
上記熱間塑性加工は場所に加工率のバラツキが生じるこ
とは避けられず、安定して均一な磁気的異方性に優れた
R−Fe−Co−B系永久磁石粉末が得られないばかりでな
く、製造工程が複雑となってコストがかかる。
−Fe−Co−B系永久磁石粉末を熱間圧延、熱間押出し等
の熱間塑性加工を施して、R−Fe−Co−B系永久磁石粉
末の結晶粒を偏平化する手段が知られており、かかる熱
間塑性加工を上記再結晶組織を有するR−Fe−Co−B系
永久磁石粉末に付与しても磁気的異方性は向上するが、
上記熱間塑性加工は場所に加工率のバラツキが生じるこ
とは避けられず、安定して均一な磁気的異方性に優れた
R−Fe−Co−B系永久磁石粉末が得られないばかりでな
く、製造工程が複雑となってコストがかかる。
(3) 上記熱間塑性加工により上記再結晶粒を偏平す
ると、偏平化したR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、再
結晶のままのR−Fe−Co−B系永久磁石粉末よりも腐食
されやすく、このR−Fe−Co−B系永久磁石粉末を工場
などの高温多湿な環境下に長期間保存するの、上記R−
Fe−Co−B系永久磁石粉末の表面が腐食し、磁気特性が
劣化する。
ると、偏平化したR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、再
結晶のままのR−Fe−Co−B系永久磁石粉末よりも腐食
されやすく、このR−Fe−Co−B系永久磁石粉末を工場
などの高温多湿な環境下に長期間保存するの、上記R−
Fe−Co−B系永久磁石粉末の表面が腐食し、磁気特性が
劣化する。
等の問題点があった。
そこで、本発明者等は、上記熱間塑性加工を行うこと
なく磁気的異方性に優れ、かつ耐食性にも優れた永久磁
石粉末を得るべく研究を行った結果、 (1) Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種
以上の合計量:0.001〜5.0%(%は原子%、以下%は原
子%を示す)を含むR2(Fe,Co)14B型相を主相とする再
結晶集合組織を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉末
は、熱間塑性加工を施すことなく優れた磁気的異方性を
示す、 (2) 上記再結晶集合組織を構成する個々の再結晶粒
の最短粒径をa、最長粒径をbとすると、 b/a<2 となるような形状の再結晶粒が隣接した再結晶集合組織
を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、耐食性が優
れている、 などの知見を得たのである。
なく磁気的異方性に優れ、かつ耐食性にも優れた永久磁
石粉末を得るべく研究を行った結果、 (1) Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種
以上の合計量:0.001〜5.0%(%は原子%、以下%は原
子%を示す)を含むR2(Fe,Co)14B型相を主相とする再
結晶集合組織を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉末
は、熱間塑性加工を施すことなく優れた磁気的異方性を
示す、 (2) 上記再結晶集合組織を構成する個々の再結晶粒
の最短粒径をa、最長粒径をbとすると、 b/a<2 となるような形状の再結晶粒が隣接した再結晶集合組織
を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、耐食性が優
れている、 などの知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたもので
あって、 (a)R,Fe,CoおよびBを主成分とするR−Fe−Co−B
系永久磁石粉末の個々の粉末が、 R:10〜20%、 Co:0.1〜50%、 B:3〜20%、 Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種以上の
合計:0.001〜5.0%、を含有し、残りがFeおよび不可避
不純物からなる組成と、 個々の再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比b/aの
値が2未満である形状および平均再結晶粒径が0.05〜20
μmの寸法を有し、かつ正方晶構造をとるR2(Fe,Co)
14B型金属間化合物相を主相とする再結晶粒が隣接した
再結晶集合組織と、 を有する磁気的異方性および耐食性に優れた希土類−Fe
−Co−B系永久磁石粉末、 (b)上記(a)の希土類−Fe−Co−B系永久磁石粉末
で製造されたボンド磁石、 に特徴を有するものである。
あって、 (a)R,Fe,CoおよびBを主成分とするR−Fe−Co−B
系永久磁石粉末の個々の粉末が、 R:10〜20%、 Co:0.1〜50%、 B:3〜20%、 Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種以上の
合計:0.001〜5.0%、を含有し、残りがFeおよび不可避
不純物からなる組成と、 個々の再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比b/aの
値が2未満である形状および平均再結晶粒径が0.05〜20
μmの寸法を有し、かつ正方晶構造をとるR2(Fe,Co)
14B型金属間化合物相を主相とする再結晶粒が隣接した
再結晶集合組織と、 を有する磁気的異方性および耐食性に優れた希土類−Fe
−Co−B系永久磁石粉末、 (b)上記(a)の希土類−Fe−Co−B系永久磁石粉末
で製造されたボンド磁石、 に特徴を有するものである。
この発明の磁気的異方性および耐食性に優れたR−Fe
−Co−B系永久磁石粉末は、溶解鋳造してTi,V,Nb,Ta,A
lおよびSiのうち1種または2種以上を所定の成分組成
となるように含有したR−Fe−Co−B系母合金を製造
し、このR−Fe−Co−B系母合金を水素ガス雰囲気中で
昇温し、温度:500〜1000℃、水素ガス雰囲気中または水
素ガスと不活性ガスの混合ガス雰囲気中で熱処理し、つ
いで、温度:500〜1000℃、水素ガス圧力:1Torr以下の真
空雰囲気または水素ガスの分圧:Torr以下の不活性ガス
雰囲気になるまで脱水素処理したのち、冷却することに
より製造される。
−Co−B系永久磁石粉末は、溶解鋳造してTi,V,Nb,Ta,A
lおよびSiのうち1種または2種以上を所定の成分組成
となるように含有したR−Fe−Co−B系母合金を製造
し、このR−Fe−Co−B系母合金を水素ガス雰囲気中で
昇温し、温度:500〜1000℃、水素ガス雰囲気中または水
素ガスと不活性ガスの混合ガス雰囲気中で熱処理し、つ
いで、温度:500〜1000℃、水素ガス圧力:1Torr以下の真
空雰囲気または水素ガスの分圧:Torr以下の不活性ガス
雰囲気になるまで脱水素処理したのち、冷却することに
より製造される。
上記Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種以
上を所定量含有したR−Fe−Co−B系母合金を温度:600
〜1200℃で均質化処理する工程および上記脱水素処理し
たのち温度:300〜1000℃で熱処理する工程を付加するこ
とにより一層優れた磁気的異方性および耐食性を有する
R−Fe−Co−B系永久磁石粉末を製造することができ
る。
上を所定量含有したR−Fe−Co−B系母合金を温度:600
〜1200℃で均質化処理する工程および上記脱水素処理し
たのち温度:300〜1000℃で熱処理する工程を付加するこ
とにより一層優れた磁気的異方性および耐食性を有する
R−Fe−Co−B系永久磁石粉末を製造することができ
る。
このようにして製造されたこの発明のR−Fe−Co−B
系永久磁石粉末の組織は、粒内および粒界部に不純物や
歪がないR2(Fe,Co)14B型金属間化合物相の再結晶粒が
隣接した再結晶集合組織から構成されている。
系永久磁石粉末の組織は、粒内および粒界部に不純物や
歪がないR2(Fe,Co)14B型金属間化合物相の再結晶粒が
隣接した再結晶集合組織から構成されている。
この再結晶集合組織を構成する再結晶粒の平均再結晶
粒径は0.05〜20μmの範囲内にあれば十分であるが、単
磁区粒径の寸法(約0.3μm)に近い0.05〜3μmの範
囲内にあることが一層好ましい。
粒径は0.05〜20μmの範囲内にあれば十分であるが、単
磁区粒径の寸法(約0.3μm)に近い0.05〜3μmの範
囲内にあることが一層好ましい。
上記寸法を有する個々の再結晶粒は、最短粒径aと最
長粒径bの比がb/a<2の形状を有することが好まし
く、この形状を有する再結晶粒は、全再結晶粒の50容量
%以上存在することが必要である。上記最短粒径と最長
粒径bの比b/aが2より小さい再結晶粒の形状を有する
ことにより、R−Fe−Co−B系永久磁石粉末の保磁力が
改善されるとともに耐食性も向上し、従来の熱間塑性加
工を行って得られた磁気的異方性を有するR−Fe−Co−
B系永久磁石粉末よりも耐食性に優れ、磁気的異方性に
バラツキがなく、歩留りよく安定して優れた磁気特性を
得ることができる。
長粒径bの比がb/a<2の形状を有することが好まし
く、この形状を有する再結晶粒は、全再結晶粒の50容量
%以上存在することが必要である。上記最短粒径と最長
粒径bの比b/aが2より小さい再結晶粒の形状を有する
ことにより、R−Fe−Co−B系永久磁石粉末の保磁力が
改善されるとともに耐食性も向上し、従来の熱間塑性加
工を行って得られた磁気的異方性を有するR−Fe−Co−
B系永久磁石粉末よりも耐食性に優れ、磁気的異方性に
バラツキがなく、歩留りよく安定して優れた磁気特性を
得ることができる。
さらに、このようにして製造されたこの発明のR−Fe
−Co−B系永久磁石粉末の再結晶組織は、粒界相がほと
んど存在しない実質的にR2(Fe,Co)14B型金属間化合物
相だけから構成された再結晶集合組織を有しているため
に、粒界相のない分だけ磁化の値を高めることができる
とともに、粒界相を界して進行する腐食を抑止し、さら
に熱間塑性加工による応力歪も存在しないことから応力
腐食の可能性も少なく、耐食性が向上するものと考えら
れる。
−Co−B系永久磁石粉末の再結晶組織は、粒界相がほと
んど存在しない実質的にR2(Fe,Co)14B型金属間化合物
相だけから構成された再結晶集合組織を有しているため
に、粒界相のない分だけ磁化の値を高めることができる
とともに、粒界相を界して進行する腐食を抑止し、さら
に熱間塑性加工による応力歪も存在しないことから応力
腐食の可能性も少なく、耐食性が向上するものと考えら
れる。
したがって、磁気的異方性および耐食性に優れたこの
発明のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末を使用して製造し
たボンド磁石も、優れた磁気的異方性および耐食性を有
するものである。
発明のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末を使用して製造し
たボンド磁石も、優れた磁気的異方性および耐食性を有
するものである。
つぎに、この発明の耐食性および磁気的異方性および
耐食性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉末の成分組
成および平均再結晶粒径を上記の如く限定した理由につ
いて説明する。
耐食性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉末の成分組
成および平均再結晶粒径を上記の如く限定した理由につ
いて説明する。
(a)R Rは、Nd,Pr,Tb,Dy,La,Ce,Ho,Er,Eu,Sm,Gd,Tm,Yb,Lu
およびYのうち1種または2種以上であり、一般にNdを
主体とし、これにその他の希土類元素を添加して用いら
れるが、特にTb,DyおよびPrは保持力iHcを向上させる効
果があり、Rの含有量が10%より低くても、また20%よ
り高くても永久磁石粉末の保磁力が低下し、優れた磁気
特性が得られない。したがって、Rの含有量は10〜20%
に定めた。
およびYのうち1種または2種以上であり、一般にNdを
主体とし、これにその他の希土類元素を添加して用いら
れるが、特にTb,DyおよびPrは保持力iHcを向上させる効
果があり、Rの含有量が10%より低くても、また20%よ
り高くても永久磁石粉末の保磁力が低下し、優れた磁気
特性が得られない。したがって、Rの含有量は10〜20%
に定めた。
(b)B Bの含有量が3%より低くても、また20%より高くて
も永久磁石粉末の保磁力が低下し、優れた磁気特性が得
られないので、B含有量は3〜20%と定めた。またBの
一部をC,N,O,Fで置換してもよい。
も永久磁石粉末の保磁力が低下し、優れた磁気特性が得
られないので、B含有量は3〜20%と定めた。またBの
一部をC,N,O,Fで置換してもよい。
(c)Co Coを添加することにより永久磁石粉末の保磁力および
磁気的温度特性(例えば、キュリー点)が向上し、さら
に耐食性を向上させる効果があるが、その含有量が0.1
%未満では所望の効果が得られず、一方、50%を越えて
含有してもかえって磁気特性が低下するので好ましくな
い。したがって、Coの含有量は、0.1〜50%に定めた。C
oの含有量は、0.1〜20%の間では、最も保磁力が高くな
るのでCo:0.1〜20%とするのが一層好ましい。
磁気的温度特性(例えば、キュリー点)が向上し、さら
に耐食性を向上させる効果があるが、その含有量が0.1
%未満では所望の効果が得られず、一方、50%を越えて
含有してもかえって磁気特性が低下するので好ましくな
い。したがって、Coの含有量は、0.1〜50%に定めた。C
oの含有量は、0.1〜20%の間では、最も保磁力が高くな
るのでCo:0.1〜20%とするのが一層好ましい。
(d)Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSi これらの成分は、R−Fe−Co−B系永久磁石粉末の成
分として含有し、保磁力を向上させるとともに優れた磁
気的異方性および耐食性を安定的に付与する作用を有す
るが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得ら
れず、一方、5.0%を越えて含有すると磁気特性が低下
する。したがって、Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種
または2種以上の合計は0.001〜5.0%に定めた。
分として含有し、保磁力を向上させるとともに優れた磁
気的異方性および耐食性を安定的に付与する作用を有す
るが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得ら
れず、一方、5.0%を越えて含有すると磁気特性が低下
する。したがって、Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種
または2種以上の合計は0.001〜5.0%に定めた。
なお、さらに、Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Mo,Hf,Wのうち少
なくとも1種を0.001〜5.0%含有しても優れた磁気的異
方性および耐食性を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末が得られる。
なくとも1種を0.001〜5.0%含有しても優れた磁気的異
方性および耐食性を有するR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末が得られる。
(e)平均再結晶粒径 R−Fe−Co−B系永久磁石粉末の個々の粉末の組織を
構成するR2(Fe,Co)14B型相再結晶粒の平均再結晶粒径
が0.05μmより小さいと着磁が困難になるので好ましく
なく、一方、20μmより大きいと保磁力や角型性が低下
し、高磁気特性が得られないので好ましくない。
構成するR2(Fe,Co)14B型相再結晶粒の平均再結晶粒径
が0.05μmより小さいと着磁が困難になるので好ましく
なく、一方、20μmより大きいと保磁力や角型性が低下
し、高磁気特性が得られないので好ましくない。
したがって、平均再結晶粒径は0.05〜20μmに定め
た。この場合、平均再結晶粒径は単磁区粒径の寸法(0.
3μm)に近い0.05〜3μmとする方が一層好ましい。
た。この場合、平均再結晶粒径は単磁区粒径の寸法(0.
3μm)に近い0.05〜3μmとする方が一層好ましい。
以上、R−Fe−Co−B系永久磁石粉末について述べた
が、上記限定理由は、上記R−Fe−Co−B系永久磁石粉
末から製造されたR−Fe−Co−B系ボンド磁石について
もあてはまることである。
が、上記限定理由は、上記R−Fe−Co−B系永久磁石粉
末から製造されたR−Fe−Co−B系ボンド磁石について
もあてはまることである。
この発明を実施例および比較例にもとづいて具体的に
説明する。
説明する。
実施例1〜50、比較例1〜14、および従来例1〜2 プラズマ溶解し鋳造して得られた第1表に示されるC
o、並びにTi,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種
以上含まれるR−Fe−Co−B系各種合金インゴット、さ
らに、Ti,V,Nb,Ta,Al,Siのいずれをも全く含まないR−
Fe−Co−B系合金インゴットを用意し、これら合金イン
ゴットをそれぞれアルゴンガス雰囲気中、温度:1140
℃、20時間保持の条件で均質化処理したのち、この均質
化処理インゴットを約20mm角まで砕いて原料合金とし
た。この原料合金を1気圧の水素雰囲気中で室温から83
0℃まで昇温し、830℃で4時間保持の水素雰囲気中熱処
理を施し、ついで、830℃、真空度:1×10-1Torr以下に
なるまで脱水素を行った後、直ちにアルゴンガスを流入
して急冷した。かかる水素処理を終えた後、アルゴンガ
ス中、640℃の熱処理を行った。
o、並びにTi,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種
以上含まれるR−Fe−Co−B系各種合金インゴット、さ
らに、Ti,V,Nb,Ta,Al,Siのいずれをも全く含まないR−
Fe−Co−B系合金インゴットを用意し、これら合金イン
ゴットをそれぞれアルゴンガス雰囲気中、温度:1140
℃、20時間保持の条件で均質化処理したのち、この均質
化処理インゴットを約20mm角まで砕いて原料合金とし
た。この原料合金を1気圧の水素雰囲気中で室温から83
0℃まで昇温し、830℃で4時間保持の水素雰囲気中熱処
理を施し、ついで、830℃、真空度:1×10-1Torr以下に
なるまで脱水素を行った後、直ちにアルゴンガスを流入
して急冷した。かかる水素処理を終えた後、アルゴンガ
ス中、640℃の熱処理を行った。
得られた原料合金を、乳鉢で軽く粉砕し、平均粒度:4
0μmを有する実施例1〜50、比較例1〜14および従来
例1の磁石粉末を得た。また、上記従来例1の水素処理
を終えた原料合金の一部をさらに660℃、1×10-3Torr
の真空中で密度98%までホットプレスを行い、続けて75
0℃で高さ1/4まで塑性加工したのち、このバルクを平均
粒径:40μmとなるように粉砕し、従来例2の磁石粉末
を得た。このようにして得られた実施例1〜50、比較例
1〜14および従来例1〜2のR−Fe−Co−B系永久磁石
粉末の平均再結晶粒径および最短粒径aと最長粒径bの
比b/a<2となる再結晶粒の存在量(容量%)を測定し
たのち、これらR−Fe−Co−B系永久磁石粉末をふるい
分けして50〜420μmの間の粒径に揃え、これら粉末
を、それぞれ100gづつとり、そのまま温度:80℃、湿度:
95%の雰囲気中に放置して湿潤試験を行い、1000時間経
過後の粉末の酸化による重量変化を測定し、重量変化率
(重量%)になおしてそれらの結果を第1表に示した。
0μmを有する実施例1〜50、比較例1〜14および従来
例1の磁石粉末を得た。また、上記従来例1の水素処理
を終えた原料合金の一部をさらに660℃、1×10-3Torr
の真空中で密度98%までホットプレスを行い、続けて75
0℃で高さ1/4まで塑性加工したのち、このバルクを平均
粒径:40μmとなるように粉砕し、従来例2の磁石粉末
を得た。このようにして得られた実施例1〜50、比較例
1〜14および従来例1〜2のR−Fe−Co−B系永久磁石
粉末の平均再結晶粒径および最短粒径aと最長粒径bの
比b/a<2となる再結晶粒の存在量(容量%)を測定し
たのち、これらR−Fe−Co−B系永久磁石粉末をふるい
分けして50〜420μmの間の粒径に揃え、これら粉末
を、それぞれ100gづつとり、そのまま温度:80℃、湿度:
95%の雰囲気中に放置して湿潤試験を行い、1000時間経
過後の粉末の酸化による重量変化を測定し、重量変化率
(重量%)になおしてそれらの結果を第1表に示した。
上記実施例1〜50、比較例1〜14および従来例1〜2
で得られたR−Fe−Co−B系永久磁石 粉末を、それぞれ3.0重量%のエポキシ樹脂と混合し、2
5KOeの横磁場中または無磁場中、圧力:6Ton:cm2でプレ
ス形成し、ついで温度:120℃、2時間保持の熱硬化処理
を施して実施例1〜50、比較例1〜14および従来例1お
よび2のボンド磁石を製造した。
で得られたR−Fe−Co−B系永久磁石 粉末を、それぞれ3.0重量%のエポキシ樹脂と混合し、2
5KOeの横磁場中または無磁場中、圧力:6Ton:cm2でプレ
ス形成し、ついで温度:120℃、2時間保持の熱硬化処理
を施して実施例1〜50、比較例1〜14および従来例1お
よび2のボンド磁石を製造した。
上記横磁場中プレス成形して得られたボンド磁石およ
び無磁場中プレス成形して得られたボンド磁石の磁気特
性をそれぞれ測定して第1表に示し、それらの磁気特性
を比較し、磁石粉末の磁気的異方性を評価した。
び無磁場中プレス成形して得られたボンド磁石の磁気特
性をそれぞれ測定して第1表に示し、それらの磁気特性
を比較し、磁石粉末の磁気的異方性を評価した。
第1表の結果から、 (1) この発明の実施例1〜50のR−Fe−Co−B系永
久磁石粉末を横磁場中プレス成形して得られたボンド磁
石は、無磁場中プレス成形して得られたボンド磁石より
も磁気特性、特に最大エネルギー積(BH)maxおよび残
留磁束密度Brが優れているところから、この発明の実施
例1〜50のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、磁気的異
方性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉末である。し
かしながら、この発明の条件から外れた値(第1表にお
いて※印を付した値)を有する比較例1〜14のR−Fe−
Co−B系永久磁石粉末を用いて作製したボンド磁石は、
磁気的異方性も低く、磁気特性が極めて低い。
久磁石粉末を横磁場中プレス成形して得られたボンド磁
石は、無磁場中プレス成形して得られたボンド磁石より
も磁気特性、特に最大エネルギー積(BH)maxおよび残
留磁束密度Brが優れているところから、この発明の実施
例1〜50のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、磁気的異
方性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉末である。し
かしながら、この発明の条件から外れた値(第1表にお
いて※印を付した値)を有する比較例1〜14のR−Fe−
Co−B系永久磁石粉末を用いて作製したボンド磁石は、
磁気的異方性も低く、磁気特性が極めて低い。
(2) Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのいずれも添加しない
従来例1のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、実施例1
〜50と比べて製造条件が同じでも磁気的異方性が十分で
ないと共に耐食性が劣っており、さらに、磁気的異方性
を付与するために、熱間塑性加工を行って再結晶粒を偏
平状にし、再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比b/a
<2となるような再結晶粒が約40%(すなわち、熱間加
工によりb/a≧2の偏平形状を有する結晶粒が全結晶粒
の約60%をしめる)従来例2のR−Fe−Co−B系永久磁
石粉末は、実施例1〜50のR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末に比べて磁気的異方性は格別劣るものではないが、湿
潤試験による重量変化率が大きいことから、耐食性が大
幅に低下する、ことがわかる。
従来例1のR−Fe−Co−B系永久磁石粉末は、実施例1
〜50と比べて製造条件が同じでも磁気的異方性が十分で
ないと共に耐食性が劣っており、さらに、磁気的異方性
を付与するために、熱間塑性加工を行って再結晶粒を偏
平状にし、再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比b/a
<2となるような再結晶粒が約40%(すなわち、熱間加
工によりb/a≧2の偏平形状を有する結晶粒が全結晶粒
の約60%をしめる)従来例2のR−Fe−Co−B系永久磁
石粉末は、実施例1〜50のR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末に比べて磁気的異方性は格別劣るものではないが、湿
潤試験による重量変化率が大きいことから、耐食性が大
幅に低下する、ことがわかる。
この発明は、CoとともにTi,V,Nb,Ta,AlおよびSiのう
ち1種または2種以上を含有せしめることにより熱間塑
性加工を施すことなくH2処理だけで顕著な磁気的異方性
を示しかつ耐食性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末を得ることができるので、従来のように熱間塑性加工
等の磁気的異方化の手段を施す必要もないなどの効果を
有するものである。
ち1種または2種以上を含有せしめることにより熱間塑
性加工を施すことなくH2処理だけで顕著な磁気的異方性
を示しかつ耐食性に優れたR−Fe−Co−B系永久磁石粉
末を得ることができるので、従来のように熱間塑性加工
等の磁気的異方化の手段を施す必要もないなどの効果を
有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−45103(JP,A) 特開 昭63−232301(JP,A) 特開 平1−103805(JP,A) 特開 昭62−276803(JP,A) 特開 昭59−222564(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】Yを含む希土類元素のうち少なくとも一種
(以下Rで示す)とFeとCoとBを主成分とするR−Fe−
Co−B系永久磁石粉末の個々の粉末が、 原子百分率で、 R:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、 Ti,V,Nb,Ta,AlおよびSiのうち1種または2種以上の合
計:0.001〜5.0%、 を含有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組成
と、 正方晶構造をとるR2(Fe,Co)14B型金属間化合物相を主
相とする再結晶が隣接した再結晶集合組織とを有し、 上記再結晶集合組織は、個々の再結晶粒の最短粒径aと
最長粒径bの比b/aの値が2未満である形状の再結晶粒
が全再結晶粒の50容量%を以上存在し、かつ上記再結晶
集合組織を構成する再結晶粒の平均再結晶粒径が0.05〜
20μmの寸法を有することを特徴とする磁気的異方性お
よび耐食性に優れた希土類−Fe−Co−B系永久磁石粉
末。 - 【請求項2】上記平均再結晶粒径は、0.05〜3μmであ
ることを特徴とする請求項1記載の磁気的異方性および
耐食性に優れた希土類−Fe−Co−B系永久磁石粉末。 - 【請求項3】上記請求項1または2記載の磁気的異方性
および耐食性に優れた希土類−Fe−Co−B系永久磁石粉
末で製造されたことを特徴とする希土類−Fe−Co−B系
ボンド磁石。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2256705A JP2586199B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 磁気的異方性および耐食性に優れた希土類―Fe―Co―B系永久磁石粉末およびボンド磁石 |
US07/763,432 US5250206A (en) | 1990-09-26 | 1991-09-19 | Rare earth element-Fe-B or rare earth element-Fe-Co-B permanent magnet powder excellent in magnetic anisotropy and corrosion resistivity and bonded magnet manufactured therefrom |
DE69108829T DE69108829T2 (de) | 1990-09-26 | 1991-09-23 | Permanent magnetisierbares Puder vom R-Fe-B Typ und Verbundmagnet daraus. |
EP91116115A EP0477810B1 (en) | 1990-09-26 | 1991-09-23 | R-Fe-B type permanent magnet powder and bonded magnet therefrom |
KR1019910016705A KR100204344B1 (ko) | 1990-09-26 | 1991-09-25 | 자기적 이방성 및 내식성이 우수한 희토류-철-코발트-붕소계 영구자석분말 및 접합자석 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2256705A JP2586199B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 磁気的異方性および耐食性に優れた希土類―Fe―Co―B系永久磁石粉末およびボンド磁石 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04133407A JPH04133407A (ja) | 1992-05-07 |
JP2586199B2 true JP2586199B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=17296329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2256705A Expired - Fee Related JP2586199B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 磁気的異方性および耐食性に優れた希土類―Fe―Co―B系永久磁石粉末およびボンド磁石 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586199B2 (ja) |
KR (1) | KR100204344B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6955729B2 (en) | 2002-04-09 | 2005-10-18 | Aichi Steel Corporation | Alloy for bonded magnets, isotropic magnet powder and anisotropic magnet powder and their production method, and bonded magnet |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994015345A1 (en) * | 1992-12-28 | 1994-07-07 | Aichi Steel Works, Ltd. | Rare earth magnetic powder, method of its manufacture, and resin-bonded magnet |
US5849109A (en) * | 1997-03-10 | 1998-12-15 | Mitsubishi Materials Corporation | Methods of producing rare earth alloy magnet powder with superior magnetic anisotropy |
US6444052B1 (en) | 1999-10-13 | 2002-09-03 | Aichi Steel Corporation | Production method of anisotropic rare earth magnet powder |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0778269B2 (ja) * | 1983-05-31 | 1995-08-23 | 住友特殊金属株式会社 | 永久磁石用希土類・鉄・ボロン系正方晶化合物 |
JPS62276803A (ja) * | 1985-08-13 | 1987-12-01 | Seiko Epson Corp | 希土類−鉄系永久磁石 |
JP2530641B2 (ja) * | 1986-03-20 | 1996-09-04 | 日立金属株式会社 | 磁気異方性ボンド磁石、それに用いる磁粉及びその製造方法 |
JPH01103805A (ja) * | 1987-07-30 | 1989-04-20 | Tdk Corp | 永久磁石 |
JPS6445103A (en) * | 1987-08-13 | 1989-02-17 | Tdk Corp | Manufacture of rare earth alloy magnet |
-
1990
- 1990-09-26 JP JP2256705A patent/JP2586199B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-09-25 KR KR1019910016705A patent/KR100204344B1/ko not_active IP Right Cessation
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6955729B2 (en) | 2002-04-09 | 2005-10-18 | Aichi Steel Corporation | Alloy for bonded magnets, isotropic magnet powder and anisotropic magnet powder and their production method, and bonded magnet |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR920007008A (ko) | 1992-04-28 |
JPH04133407A (ja) | 1992-05-07 |
KR100204344B1 (ko) | 1999-06-15 |
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