JP2585509Y2 - 振動音の発生が少ない薄肉コアビット - Google Patents
振動音の発生が少ない薄肉コアビットInfo
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- JP2585509Y2 JP2585509Y2 JP5521293U JP5521293U JP2585509Y2 JP 2585509 Y2 JP2585509 Y2 JP 2585509Y2 JP 5521293 U JP5521293 U JP 5521293U JP 5521293 U JP5521293 U JP 5521293U JP 2585509 Y2 JP2585509 Y2 JP 2585509Y2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、コンクリート構造物、
石材、その他硬脆性材料等の硬質構造用材料に孔をあけ
る際に使用する、振動音の発生が少ない薄肉コアビット
に関する。
石材、その他硬脆性材料等の硬質構造用材料に孔をあけ
る際に使用する、振動音の発生が少ない薄肉コアビット
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物、石材、その
他硬脆性材料等の硬質構造用材料に孔をあける際には、
円筒状の台金の端部円周方向に、削孔用超硬質チップを
複数配設した薄肉のコアビットが用いられている。この
ビットに用いる削孔用超硬質チップの素材としては、ダ
イヤモンド砥粒のような超硬質砥粒を金属中に分散させ
て成形した複数個のチップを使用するのが一般的であ
る。
他硬脆性材料等の硬質構造用材料に孔をあける際には、
円筒状の台金の端部円周方向に、削孔用超硬質チップを
複数配設した薄肉のコアビットが用いられている。この
ビットに用いる削孔用超硬質チップの素材としては、ダ
イヤモンド砥粒のような超硬質砥粒を金属中に分散させ
て成形した複数個のチップを使用するのが一般的であ
る。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】しかし従来は、いかな
る材質のチップを使用しても、前記硬質構造用材料に孔
をあける際には削孔音のみならず、台金の振動音が共鳴
して大きな騒音を発生し、作業環境を著しく悪化させる
といった問題があった。更にまた、振動にもとずく刃先
の破損や被削材の破損をもたらすという問題もある。
る材質のチップを使用しても、前記硬質構造用材料に孔
をあける際には削孔音のみならず、台金の振動音が共鳴
して大きな騒音を発生し、作業環境を著しく悪化させる
といった問題があった。更にまた、振動にもとずく刃先
の破損や被削材の破損をもたらすという問題もある。
【０００４】そこで本考案は、薄肉コアビットの台金側
面に溝を形成し、その溝内に弾性体を充填することで前
記問題を解決した孔あけ作業時に振動音の発生が少ない
薄肉コアビットを提供するのを目的とする。
面に溝を形成し、その溝内に弾性体を充填することで前
記問題を解決した孔あけ作業時に振動音の発生が少ない
薄肉コアビットを提供するのを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本考案は、円筒状の台金
の端部円周方向に、削孔用超硬質チップを複数配設した
硬質構造用材料に孔を開けるための薄肉コアビットにお
いて、前記円筒状の台金側面に、前記台金を貫通および
／もしくは貫通しない単一又は複数の溝を設け、前記溝
内に弾性体を充填することを特徴とする振動音の発生が
少ない薄肉コアビットである。
の端部円周方向に、削孔用超硬質チップを複数配設した
硬質構造用材料に孔を開けるための薄肉コアビットにお
いて、前記円筒状の台金側面に、前記台金を貫通および
／もしくは貫通しない単一又は複数の溝を設け、前記溝
内に弾性体を充填することを特徴とする振動音の発生が
少ない薄肉コアビットである。
【０００６】
【作用】本考案によれば、円筒状の台金側面に細い溝が
形成され、その中にゴムのような弾性体が充填されてい
るから、硬質構造用材料に孔をあける際に振動音が発生
しても、弾性体により共鳴が抑制されて減衰し、著しく
騒音が防止される。また、貫通した溝を不連続で形成す
れば、円筒状台金の強度を低下させることなく振動の減
衰作用を維持することが出来る。更に振動音の発生に伴
う、ビットの破損や振動にもとずく刃先の破損や被削材
の破損も防止される。
形成され、その中にゴムのような弾性体が充填されてい
るから、硬質構造用材料に孔をあける際に振動音が発生
しても、弾性体により共鳴が抑制されて減衰し、著しく
騒音が防止される。また、貫通した溝を不連続で形成す
れば、円筒状台金の強度を低下させることなく振動の減
衰作用を維持することが出来る。更に振動音の発生に伴
う、ビットの破損や振動にもとずく刃先の破損や被削材
の破損も防止される。
【０００７】
【実施例】図１は、本考案のコアビットに関する一実施
例を示す全体斜視図で、１は、通常、普通鋼で形成され
る薄肉のコアビットの台金、２は、ダイヤモンド砥粒を
所定の寸法に焼結形成した超硬質チップで、本実施例で
は、台金１の端部円周方向に複数個ろう付けで取り付け
てある。 ３は、台金１の側面に設けた複数の細い溝
で、溝を形成するにあたっては、本実施例の場合、貫通
したものについて例示したが、貫通させなくても、成い
は、貫通、非貫通を組み合わせた何れでもよく、加工性
の難易によって、適宜、何れかを選択して採用すること
ができる。但し、貫通させた溝を設けるにあたっては、
好ましくは不連続に形成するのが良い。そうすれば、円
筒状台金の強度を低下させることなく振動の減衰作用を
維持することが出来る。 図１のａタイプは溝を縦型の
曲線状に設けたもの、ｂタイプは同じような曲線を不連
続で設けたもの、ｃタイプは、直線状で不連続に設けた
ものを示す。 溝の加工方法としては、機械加工はもち
ろん、レーザー加工、プラズマ加工など、適宜の手段を
採用することが出来る。
例を示す全体斜視図で、１は、通常、普通鋼で形成され
る薄肉のコアビットの台金、２は、ダイヤモンド砥粒を
所定の寸法に焼結形成した超硬質チップで、本実施例で
は、台金１の端部円周方向に複数個ろう付けで取り付け
てある。 ３は、台金１の側面に設けた複数の細い溝
で、溝を形成するにあたっては、本実施例の場合、貫通
したものについて例示したが、貫通させなくても、成い
は、貫通、非貫通を組み合わせた何れでもよく、加工性
の難易によって、適宜、何れかを選択して採用すること
ができる。但し、貫通させた溝を設けるにあたっては、
好ましくは不連続に形成するのが良い。そうすれば、円
筒状台金の強度を低下させることなく振動の減衰作用を
維持することが出来る。 図１のａタイプは溝を縦型の
曲線状に設けたもの、ｂタイプは同じような曲線を不連
続で設けたもの、ｃタイプは、直線状で不連続に設けた
ものを示す。 溝の加工方法としては、機械加工はもち
ろん、レーザー加工、プラズマ加工など、適宜の手段を
採用することが出来る。
【０００８】図２は図１におけるａタイプを１例とした
Ａ−Ａ視拡大断面図を示すもので、台金１の溝３内に、
弾性体４を充填したものである。弾性体としては天然ゴ
ム、硬質ウレタンゴム、合成ゴム、合成ゴム系接着剤な
ど、主としてゴムが最適ではあるが、ゴムに限ることな
く、振動音の減衰機能を有するものであれば適宜のもの
を使用することが出来る。本実施例では、台金１の厚み
が３ｍｍ、直径が外径で３１４ｍｍ、長さが３５０ｍｍ
の薄肉コアビットに、ダイヤモンドチップ２の寸法が、
幅が６ｍｍ、高さが７ｍｍ、長さが３０ｍｍのものを円
周方向で２２ケ取り付け、幅が１．０ｍｍ、長さが２０
０ｍｍの図に示すような曲線状の溝をレーザー加工で周
方向に４本設け、この溝に合成ゴム系接着剤を充填して
コンクリート構造物に孔をあけたところ、従来は９０デ
シベルあった騒音が８０デシベルにまで低下したことが
確認された。
Ａ−Ａ視拡大断面図を示すもので、台金１の溝３内に、
弾性体４を充填したものである。弾性体としては天然ゴ
ム、硬質ウレタンゴム、合成ゴム、合成ゴム系接着剤な
ど、主としてゴムが最適ではあるが、ゴムに限ることな
く、振動音の減衰機能を有するものであれば適宜のもの
を使用することが出来る。本実施例では、台金１の厚み
が３ｍｍ、直径が外径で３１４ｍｍ、長さが３５０ｍｍ
の薄肉コアビットに、ダイヤモンドチップ２の寸法が、
幅が６ｍｍ、高さが７ｍｍ、長さが３０ｍｍのものを円
周方向で２２ケ取り付け、幅が１．０ｍｍ、長さが２０
０ｍｍの図に示すような曲線状の溝をレーザー加工で周
方向に４本設け、この溝に合成ゴム系接着剤を充填して
コンクリート構造物に孔をあけたところ、従来は９０デ
シベルあった騒音が８０デシベルにまで低下したことが
確認された。
【０００９】図３は、他の実施例を示す全体斜視図で、
台金１の側面に弾性体４を充填するにあたり、ｄタイプ
は胴体周方向に貫通しない溝を形成し、その溝内に弾性
体４を充填したものである。溝と弾性体を設けるにあた
っては単一でもよいが、好ましくは複数設けた方が効果
は大である。ｅタイプは貫通しない溝をスパイラル状に
設けたもの、ｆタイプは、貫通した不連続の溝３と貫通
していない溝内に弾性体４を充填したものである。ゴム
を充填するにあたっては、台金の表面から突出すると孔
あけ時に被削材との摩擦によってゴムが剥離するおそれ
があるため、台金の表面よりも若干内側にくぼませて充
填するか、少なくとも面一になるよう充填するのが好ま
しい。そしてこの場合、バンド状に巻き付けて接着剤で
固定するか、或いはペースト状や液状のものを注入して
固化させるなど適宜の手段を採用することが出来る。
台金１の側面に弾性体４を充填するにあたり、ｄタイプ
は胴体周方向に貫通しない溝を形成し、その溝内に弾性
体４を充填したものである。溝と弾性体を設けるにあた
っては単一でもよいが、好ましくは複数設けた方が効果
は大である。ｅタイプは貫通しない溝をスパイラル状に
設けたもの、ｆタイプは、貫通した不連続の溝３と貫通
していない溝内に弾性体４を充填したものである。ゴム
を充填するにあたっては、台金の表面から突出すると孔
あけ時に被削材との摩擦によってゴムが剥離するおそれ
があるため、台金の表面よりも若干内側にくぼませて充
填するか、少なくとも面一になるよう充填するのが好ま
しい。そしてこの場合、バンド状に巻き付けて接着剤で
固定するか、或いはペースト状や液状のものを注入して
固化させるなど適宜の手段を採用することが出来る。
【００１０】図４は図３におけるｄタイプを１例とした
Ｂ−Ｂ視拡大断面図を示すもので、台金１の側面に貫通
しない溝３を設け、その溝内に弾性体４を充填したもの
である。溝と弾性体をを設けるにあたっては、台金の外
側ばかりでなく、図のように内側に設けてもよい。また
溝を形成するにあたって、本実施例では貫通させないも
のについて例示したが、これに限ることなく、不連続に
貫通させても、或いは貫通、非貫通を組合せた何れでも
よく、加工性の難易によって適宜何れかを選択して採用
することが出来るのは前記実施例と同様である。
Ｂ−Ｂ視拡大断面図を示すもので、台金１の側面に貫通
しない溝３を設け、その溝内に弾性体４を充填したもの
である。溝と弾性体をを設けるにあたっては、台金の外
側ばかりでなく、図のように内側に設けてもよい。また
溝を形成するにあたって、本実施例では貫通させないも
のについて例示したが、これに限ることなく、不連続に
貫通させても、或いは貫通、非貫通を組合せた何れでも
よく、加工性の難易によって適宜何れかを選択して採用
することが出来るのは前記実施例と同様である。
【００１１】
【考案の効果】本考案によれば、円筒状の台金側面に細
い溝が形成され、その中にゴムのような弾性体が充填さ
れているから、硬質構造用材料に孔をあける際に振動音
が発生しても、弾性体により共鳴が抑制されて振動音が
減衰し、著しく騒音が防止される。また貫通した溝を不
連続で形成すれば、円筒状台金の強度を低下させること
なく振動の減衰作用を維持することが出来る。そしてこ
の効果は、コアビットの厚みが薄くかつ直径が大きくな
るほど大となる。更に振動音の発生に伴うビットの破損
や、振動にもとずく刃先や被削材の破損も防止されるな
どの効果もある。
い溝が形成され、その中にゴムのような弾性体が充填さ
れているから、硬質構造用材料に孔をあける際に振動音
が発生しても、弾性体により共鳴が抑制されて振動音が
減衰し、著しく騒音が防止される。また貫通した溝を不
連続で形成すれば、円筒状台金の強度を低下させること
なく振動の減衰作用を維持することが出来る。そしてこ
の効果は、コアビットの厚みが薄くかつ直径が大きくな
るほど大となる。更に振動音の発生に伴うビットの破損
や、振動にもとずく刃先や被削材の破損も防止されるな
どの効果もある。
【図１】本考案の１実施例の全体斜視図
【図２】図１のＡ−Ａ視断面図
【図３】本考案の他の実施例の全体斜視図
【図４】図１のＢ−Ｂ視断面図
１ 台金 ２ チップ ３ 溝 ４ 弾性体
Claims (4)
- 【請求項１】 円筒状の台金の端部円周方向に、削孔
用超硬質チップを複数配設した硬質構造用材料に孔を開
けるための薄肉コアビットにおいて、 前記円筒状の台金側面に、前記台金を貫通および／もし
くは貫通しない単一又は複数の溝を設け、前記溝内に弾
性体を充填することを特徴とする振動音の発生が少ない
薄肉コアビット。 - 【請求項２】 前記削孔用超硬質チップは、ダイヤモン
ドから成る請求項１記載の振動音の発生が少ない薄肉コ
アビット。 - 【請求項３】 前記溝は、複数の不連続線で形成される
請求項１記載の振動音の発生が少ない薄肉コアビット。 - 【請求項４】 前記弾性体は、ゴムから成る請求項１記
載の振動音の発生が少ない薄肉コアビット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5521293U JP2585509Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 振動音の発生が少ない薄肉コアビット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5521293U JP2585509Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 振動音の発生が少ない薄肉コアビット |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0720273U JPH0720273U (ja) | 1995-04-11 |
| JP2585509Y2 true JP2585509Y2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=12992328
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5521293U Expired - Fee Related JP2585509Y2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 振動音の発生が少ない薄肉コアビット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2585509Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014018899A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Allied Material Corp | 超砥粒工具およびこれを用いたワークに穿孔する方法ならびに円柱体を切り出す方法 |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP5521293U patent/JP2585509Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0720273U (ja) | 1995-04-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |