JP2584694B2 - 通気性を有するスポーツ用衣服素材及び該素材からなるスポーツ用衣服 - Google Patents

通気性を有するスポーツ用衣服素材及び該素材からなるスポーツ用衣服

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JP2584694B2
JP2584694B2 JP3096265A JP9626591A JP2584694B2 JP 2584694 B2 JP2584694 B2 JP 2584694B2 JP 3096265 A JP3096265 A JP 3096265A JP 9626591 A JP9626591 A JP 9626591A JP 2584694 B2 JP2584694 B2 JP 2584694B2
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隆司 池田
貞迪 久山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通気性を有するスポー
ツ用衣服素材及び該素材からなるスポーツ用衣服に関す
るものであり、特にスキーのジャンプ競技に用いられる
衣服に関する。
【0002】
【従来の技術】スキーのジャンプ競技は、飛行中の姿勢
と飛距離の優劣を争うものであり、飛行中の姿勢を安定
せしめ飛距離を増大させるためには、ジャンプ競技に用
いる衣服(以下ジャンプ服と言う)の形状や素材が大き
く影響する。飛行中の姿勢を安定せしめるためには、ジ
ャンプ服をフラッター(風圧により服地にバタツキが生
じる現象のこと)の生じにくい素材で形成すると、風圧
による影響が軽減されて飛行中の姿勢が安定するととも
に飛距離が伸びる。これを空気力学的に示すと、飛行中
における揚抗比の大きいものが飛距離が伸びると言われ
ている。揚抗比の求め方は次のとおりである。 揚抗比(L/D)=揚力(L)÷抗力(D) この揚抗比を増大させ飛距離を伸ばすためには、ジャン
プ服の通気性の少ないものを着用すると飛距離が伸び
る。そこで、通気性を皆無にした素材で形成したジャン
プ服が提供されていたが、通気性を皆無にした素材の場
合には、飛行中の揚力が過剰に増大して予期せぬ揚力が
生じ飛距離が出すぎて危険な場合があった。
【0003】そこで、世界スキー連盟(以下F・I・S
と言う)では、ジャンプ競技の安全を図るため、ジャン
プ服の素材には、通気量をDIN(ドイツ工業規格=我
が国のJISに相当)53887に準拠して測定した場
合、通気量30l/m2・s(リットル/平方メートル・秒
以下同じ)以上の通気量を有する素材を用いることを
義務ずけている。ジャンパーは、通気量30l/m2・s以
下の素材からなるジャンプ服を着用すると失格になるか
ら、通気量が30l/m2・s以下にならず、出来得るかぎ
り通気量の少ない素材で形成されたジャンプ服を要求し
ている。
【0004】そこで、この義務ずけられた通気量を有す
るジャンプ服の素材として、表生地の裏面に、微細な連
通孔を有する多孔質膜をラミネートし、更に、JIS・
K6301に準拠して、見掛け密度が25kg/m3のポリ
ウレタンフォームの薄板をラミネートし、更にその裏面
に、裏面材をラミネートした通気性を有する素材が提供
されている。この素材の多孔質膜の形成方法は、溶媒で
溶解せしめた樹脂液に、該溶媒には不溶性であるが水に
は溶解可能な微細な粒子を混合して粒子混合樹脂液と
し、該粒子混合樹脂液を表生地の裏面に薄く塗布し水中
に浸漬すると樹脂が薄膜状に凝固し、薄膜中の水に溶解
可能な微細な粒子が水中に溶出して、粒子の大きさに対
応する連通孔が形成された多孔質膜となる。
【0005】又、実開昭60−22332号に開示され
ているように、両面編又は二重編等のように両面に編目
を形成している二重編組織のメリヤス編地の裏編目面に
スポンジ状合成樹脂シートを貼着した層着布2枚を夫々
のスポンジ状合成樹脂シート面に当接するように、多数
の小孔が穿孔されたフィルム状のポリウレタンシートを
介在せしめて重ね合せ、加熱接着せしめた後、その両面
の表編目のループの係合を外ずし、起立してパイル状起
毛面を形成せしめて成る通気性ある弾性布も公知であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの素材
の内、前者の素材では、樹脂液に粒子を溶解するときに
粒子が偏在したり、表生地の材質に対応させて粒子の寸
法形状を変更し難く、通気量を微妙にコントロールする
ことが困難であり、実際には素材の部位よって通気量の
ばらつきが大きく10l/m2・s以上もあり、30l/m2
sに近づけた素材を安定的に供給することが困難であっ
た。又、この素材は表生地の裏面に多孔質膜を直接形成
しその裏面にポリウレタンフォームの薄板をラミネート
し更にその裏面に裏面材をラミネートしたものであるか
ら、素材の表面と、裏面の張力(生地の張り)が大きく
異なるために皺になりやすく、ジャンプ服に形成した場
合にフラッターが生じやすく、飛行中の空気抵抗が大き
くなり姿勢が不安定になりやすいと言う課題をも有して
いた。そこで、少なくとも、製造する素材全部の通気量
が略30l/m2・s〜35l/m2・sの範囲に納まり、且
つ、フラッターの生じにくい歩留りの良い素材が要求さ
れていた。
【0007】 又、後者の素材においては、両面編又は二
重編等のように両面に編目を形成している二重編組織の
メリヤス編地を基布とし、該メリヤス編地の裏編目面
に、スポンジ状合成樹脂シートにポリウレタン等を原料
とした伸縮性のある接着剤を薄く下引きして貼着し表面
側の層着布を形成する。同様に裏面側の層着布を形成す
る。その際メリヤス編地の裏編目面にだけ接着剤を塗布
せしめ、接着剤の作用を直接表編目面に及ぼさせないよ
うにして、裏編目面に前記スポンジ状合成樹脂シートを
貼着するものである。次に、多数の小孔が穿孔されたフ
ィルム状ポリウレタンシートを前記表面側の層着布と裏
面側の層着布の間に介在させて、加熱圧着し、フィルム
状ポリウレタンシートをホットメルト接着剤として作用
させ、加熱によって溶融して、前記表面側の層着布と裏
面側の層着布とを接着するものである。
【0008】 このように、実開昭60−22332号に
開示されている通気性のある弾性布の構成では、表面側
の層着布と裏面側の層着布とを形成するために、スポン
ジ状合成樹脂シートとメリヤス編地の裏編目面に、ポリ
ウレタン等を原料とした伸縮性のある接着剤を薄く下引
きして貼着しており、又、フィルム状ポリウレタンシー
トをホットメルト接着剤として加熱によって溶融して前
記表面側の層着布と裏面側の層着布とを接着しているた
め、スポンジ状合成樹脂シートとメリヤス編地の通気性
が低下し、又多数の小孔が穿孔されたフィルム状ポリウ
レタンシートの小孔も溶融により押しつぶされ、通気性
が低下するため、通気量の調整が極めて難しいと言った
欠点を有していた。 又、各々の部材間の層間に、接着剤
が介在するため、風合いが著しく低下し、着用感も悪く
ゴアゴアすると言った欠点をも有するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、任意繊維の織
物又は編物からなる表生地の下面に通気性を有するポリ
ウレタンフォームを炎熱溶融ラミネート法により溶融し
融着した表面材と、任意繊維の織物又は編物からなる
裏生地の上面に通気性を有するポリウレタンフォームを
炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着した裏面材
と、任意合成樹脂からなるフィルムに孔の直径が1.0
mm乃至2.0mmの小孔を、小孔の面積の和がフィルムの
表面積の0.5%乃至5.0%に相当するように均一に
機械的に穿孔したフィルムを形成し、前記表面材のポリ
ウレタンフォームの下面と裏面材のポリウレタンフォー
ムの上面の間に、前記フィルムを介在せしめて炎熱溶融
ラミネート法により溶融して一体に融着した通気性を有
するスポーツ用衣服素材と、これらスポーツ用衣服素材
(以下衣服材と言う)からなるスポーツ用衣服(以下ジ
ャンプ服と言う)に関するものである。
【0010】 なお、前記表面材と裏面材に使用されてい
るポリウレタンフォームとしては、裏面材のポリウレタ
ンフォームの方が、表面材のポリウレタンフォームより
もJIS−K−6301に準拠する測定方法で測定した
場合に、見掛け密度及び硬度が高く設定されているもの
であってもよく、その数値は表面材で、見掛け密度が1
3kg/m 3 〜16kg/m 3 、硬度が6kgf 〜11kgf 、裏面
材で見掛け密度が16kg/m 3 〜70kg/m 3 、硬度が11
kgf 〜19kgf の値を示すポリウレタンフォームが使用
できる。
【0011】 本発明のスポーツ用衣服材及びスポーツ用
衣服においては、任意繊維の織物又は編物からなる表生
地の下面と生地の上面に、通気性を有するポリウレタ
ンフォームの表面を炎熱溶融ラミネート法により溶融し
て、すぐに各々の生地の面に圧締して融着することによ
り、表面材と裏面材を形成しており、更にこれら表面材
と裏面材の間に小孔を穿孔したフィルムを挟んで一体に
加工する際にも、前記表面材と裏面材を構成する通気性
を有するポリウレタンフォームの表面を炎熱溶融ラミネ
ート法により溶融して小孔を穿孔したフィルムと融着す
るものである。 このように炎熱溶融ラミネート法は、ポ
リウレタンフォームのセル(気泡)壁の一部が高熱のた
め部分溶融し、その溶融した箇所が織物又は編物の表面
と接触して冷却されると同時に接着固化し、そのため織
物又は編物の表面とポリウレタンフォームとは、点接着
の状態になる。このように、点接着になることにより、
従来の接着剤による面接着と異なり、通気性が低下する
ことなく維持され、更に、風合いが低下することなくソ
フトな感触の着用感が得られるため、従来の欠点を著し
く改善するものである。
【0012】更に、 本発明の、衣服材の通気量をコント
ロールする任意合成樹脂からなるフィルムは、孔の直径
が1.0mm乃至2.0mmの小孔を、小孔の面積の和がフ
ィルムの表面積の0.5%乃至5.0%に相当するよう
に孔の直径が異なるものを組み合わせたり、同一直径の
小孔のみで機械的に穿孔したものであるから、所定の通
気量を得るためには、表面材や裏面材やポリウレタンフ
ォームの材質に対応させて任意合成樹脂からなるフィル
ムに穿孔する小孔の大きさや間隔を自在に調節すること
により所望の通気量を有する素材が得られる。又、裏面
材のポリウレタンフォームは表面材のポリウレタンフォ
ームと比較して見掛け密度及び硬度を高くしたから、フ
ィルムを中心として、表面材は裏面材により常時緊張状
態(張りがある状態)になるから、ジャンプ服に形成し
た場合にジャンプ服の表面は張りがある状態に仕上が
り、飛行中においてもジャンプ服のフラッターが生じに
くくなり姿勢を安定せしめる作用をも奏する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例について説明する。 (実施例1) 表生地1と裏生地2は、ナイロン繊維、ポリウレタン繊
維、その他これらと同効質の任意繊維からなる経、緯1
00%以上伸縮するツーウエイ(2way)トリコット
生地を用いて形成し、表生地1の下面に見掛け密度が1
3kg/ m3、硬度が11kgf、厚さ3.5mmの通気性を有
するポリウレタンフォーム4を炎熱溶融ラミネート法に
より溶融して融着表面材11を形成する。一方、裏生
地2の上面に見掛け密度が70kg/m3、硬度が19kg
f、厚さ3.5mmの通気性を有するポリウレタンフォー
ム5を炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着し裏面
材12を形成する。
【0014】 次に、厚さ25μのポリウレタンフィルム
に、孔の直径が1.5mmの小孔6を10mm間隔の格子状
に穿孔したフィルム3を別体に形成する。次に、前記フ
ィルム3を前記表面材11のポリウレタンフォーム4の
下面と、裏面材12のポリウレタンフォーム5の上面の
間に介在せしめて一体に炎熱溶融ラミネート法により溶
融して融着し通気性を有する衣服材としたものである。
【0015】 なお、該炎熱溶融ラミネート法とは、ポリ
ウレタンフォーム5にガスバーナーの炎を直接当て、溶
けたポリウレタンフォーム5の表面に瞬時に表生地1乃
至は裏生地3を貼り合わせ表面材11乃至は裏面材12
を形成するものである。 同様に、表面材11乃至は裏面
材12を形成するポリウレタンフォーム5の表面にガス
バーナーの炎を直接当て、溶けたポリウレタンフォーム
5の表面に瞬時にポリウレタンフィルム3を貼り合わせ
て、通気性を有する衣服材としたものである。又、これ
ら表面材11乃至は裏面材12を形成するポリウレタン
フォーム5の表面にガスバーナーの炎を直接当て、溶け
たポリウレタンフォーム5の表面に瞬時にポリウレタン
フィルム3を貼り合わせる場合に、片方づつ貼り合わせ
る方法と両方を同時に貼り合わせる方法があり、米巾素
材加工では、片方融着法を採用している。 この衣服材の
各部位の通気量を測定すると、30l/m2・s〜34l/m2
・sの範囲に納まり、安定した通気量とフラッターの生
じにくい衣服材が形成された。
【0016】 (実施例2) 表生地1と裏生地2は、ナイロン繊維、ポリウレタン繊
維、その他これらと同効質の任意繊維からなる、経、緯
100%以上伸縮するツーウエイ(2way)丸編み生
地を用いて形成し、表生地1の下面に見掛け密度が16
kg/m3、硬度が6kgf、厚さ10mmの通気性を有するポ
リウレタンフォームを加熱圧縮して3.5mmとしたポリ
ウレタンフォーム4を炎熱溶融ラミネート法により溶融
して融着し表面材11を形成する。一方、裏生地2の上
面に見掛け密度が70kg/m3、硬度が19kgf、厚さ
3.5mmの通気性を有するポリウレタンフォーム5を炎
熱溶融ラミネート法により溶融して融着し裏面材12を
形成する。
【0017】 次に、厚さ25μのポリウレタンフィルム
に、孔の直径が1.3mmの小孔6を7mm間隔の格子状に
穿孔したフィルム3を形成する。次に、該フィルム3を
前記表面材11のポリウレタンフォーム4の下面と、裏
面材12のポリウレタンフォーム5の上面の間に介在せ
しめて炎熱溶融ラミネート法により溶融して一体に融着
して通気性を有する衣服材としたものである。この衣服
材の各部位の通気量を測定すると、30l/m2・s〜34
l/m2・sの範囲に納まり、安定した通気量とフラッター
の生じにくい衣服材が形成された。
【0018】 前記2例の実施例のほか、表生地1や裏生
地2やポリウレタンフォーム4,5を任意に組み合わせ
て実施が可能であり、該表生地1や裏生地2の通気量に
対応して、ポリウレタンフィルムに穿孔する小孔の直径
や穿孔間隔を調節することにより所望の通気量を有する
衣服材が得られる。この場合裏面材12は表面材11と
比較して硬度の高いものを任意に選択したから、フィル
ム3を中心として表面材は裏面材により常時緊張状態
(張りがある状態)になるから、ジャンプ服に形成した
場合にジャンプ服の表面は張りがある状態に仕上がる。
【0019】 なお、本発明に係るポリウレタンフォーム
4、5としては、炎熱溶融ラミネート法により溶融可能
な熱可塑性のポリウレタンフォームが使用出来るが、特
に熱可塑性のポリエステル系ポリウレタンフォーム(例
えば、ブリヂストン株式会社製の商品名エバーライトS
Fやイノアックコーポレーション製の商品名モルトフィ
ルタータイプ)やポリエーテル系ポリウレタンフォーム
(例えば、ブリヂストン株式会社製の商品名エバーライ
トST)等が使用出来る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、炎熱
溶融ラミネート法を用いポリウレタンフォームのセル
(気泡)壁の一部を高熱で部分溶融し、その溶融した箇
所が織物又は編物の表面と接触して冷却されると同時に
接着固化するため、織物又は編物の表面とポリウレタン
フォームとは、点接着の状態になる。このように、点接
着になることにより、従来の接着剤による面接着と異な
り、通気性が低下することなく維持され、風合いが低下
することもなくソフトな感触の着用感が得られるため、
従来の欠点を著しく改善する効果を奏するものである。
【0021】 又、 実施例1に示す衣服材を用いたジャン
プ服の通気量は、略30l/m2・s〜34l/m2・sの範囲
に納まり、表生地1と裏生地2を、ナイロン繊維、ポリ
ウレタン繊維、その他これらと同効質の任意繊維からな
るたて(経)、よこ(緯)100%以上伸縮するツーウ
エイ(2way)トリコット生地を用いたものであるか
ら、表面材のトリコット生地は実施例2の丸編み生地に
比較して摩擦強度や引き裂き強度が高く着地時に転倒し
た場合でも破れにくいという特徴がある。
【0022】 更に、 実施例2に示す衣服材を用いたジャ
ンプ服の通気量は、略30l/m2・s〜34l/m2・sの範
囲に納まり、表生地1と裏生地2をナイロン繊維、ポリ
ウレタン繊維、その他これらと同効質の任意繊維からな
る、たて(経)、よこ(緯)100%以上伸縮するツー
ウエイ(2way)丸編み生地を用いたから、ジャンプ
服に形成した場合、丸編み生地はトリコット生地に比較
して柔軟であり生地の伸縮の方向性が少ないから、人体
の凹凸形状に対応しやすく着用感に優れたジャンプ服と
なる。
【0023】 次に 本発明の衣服材からなるジャンプ服
と、従来の衣服材を用いたジャンプ服との飛距離の相違
を比較するため実寸大のジャンプ服を形成し、該ジャン
プ服を人体模型に着用させてジャンプ用スキー板を装着
したジャンパー模型で、飛行中のジャンパーに及ぼす空
気力学特性を風洞を用いて測定した。測定の条件は次の
通りである。 風洞は、3mの円形回流型風洞。 ジャンパー模型を風洞内にピアノ線で吊り下げ、ジ
ャンパーとスキー板のなす角度即ち迎角(仰角ではな
い)を、0°から35°まで5°ごとに変化させた。
(図2) 風速は、ラージヒルジャンプ(90m級)種目の飛
行速度に対応させて90km/hの風速とした。
【0024】 測定の結果は表1の通りであり、これをグ
ラフで示すと図3の通りである。本発明のジャンプ服を
用いたものの方が従来のジャンプ服を用いたものに比較
して何れの迎角の場合においても揚抗比が大きく測定さ
れており、安定した飛行姿勢と飛距離に優れたジャンプ
服である。なお、本発明の素材は、実施例に示すジャン
プ服の他アルペンスキー(ダウンヒル,スラローム,ジ
ャイアントスラローム)や自転車競技やその他のスポー
ツ用衣服に使用して効果がある。
【0025】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の衣服材の構成を示す要部断面図。
【図2】 ジャンパーに及ぼす空気抵抗を風洞により測
定する状態を示す説明図。
【図3】 本発明のジャンプ服と従来のジャンプ服とを
風洞により測定した結果をグラフで示す説明図。
【符号の説明】
1 表生地 2 裏生地 3 フィルム 4 ポリウレタンフォーム 5 ポリウレタンフォーム 6 小孔 11 表面材 12 裏面材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/564 (72)発明者 久山 貞迪 京都府乙訓郡大山崎町円明寺若宮前2− 19 (72)発明者 仲 靖司 大阪府枚方市朝日丘町4−2 審査官 佐野 健治 (56)参考文献 実開 昭60−22332(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意繊維の織物又は編物からなる表生地
    (1)の下面に通気性を有するポリウレタンフォーム
    (4)を炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着した
    表面材(11)と、任意繊維の織物又は編物からなる裏
    生地(2)の上面に通気性を有するポリウレタンフォー
    ム(5)を炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着し
    た裏面材(12)と、任意合成樹脂からなるフィルムに
    孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの小孔(6)を、小孔
    の面積の和がフィルムの表面積の0.5%乃至5.0%
    に相当するように均一に穿孔したフィルム(3)とを形
    成し、前記表面材(11)のポリウレタンフォーム
    (4)の下面と裏面材(12)のポリウレタンフォーム
    (5)の上面の間に、前記フィルム(3)を介在せしめ
    て表面材(11)とフィルム(3)と裏面材(12)と
    炎熱溶融ラミネート法により溶融して一体に融着した
    ことを特徴とする通気性を有するスポーツ用衣服素材。
  2. 【請求項2】 前記裏面材(12)のポリウレタンフォ
    ーム(5)の見掛け密度及び硬度は、表面材(11)の
    ポリウレタンフォーム(4)よりもJIS−K−630
    1に準拠する測定方法で測定した場合に、見掛け密度及
    び硬度が高くなるものであって、その数値は表面材(1
    1)で、見掛け密度が13kg/m 3 〜16kg/m 3 、硬度が
    6kgf 〜11kgf 、裏面材(12)で見掛け密度が16
    kg/m 3 〜70kg/m 3 、硬度が11kgf 〜19kgf の値を
    示すことを特徴とする請求項1記載の通気性を有する
    ポーツ用衣服素材。
  3. 【請求項3】 前記フィルム(3)に穿孔した小孔
    (6)は、孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの小孔の組
    み合わせからなることを特徴とする請求項1又は2記載
    の通気性を有するスポーツ用衣服素材。
  4. 【請求項4】 前記フィルム(3)に穿孔した小孔
    (6)は、孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの孔の内の
    何れか同一直径の小孔(6)からなることを特徴とする
    請求項1又は2記載の通気性を有するスポーツ用衣服素
    材。
  5. 【請求項5】 任意繊維の織物又は編物からなる表生地
    (1)の下面に通気性を有するポリウレタンフォーム
    (4)を炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着した
    表面材(11)と、任意繊維の織物又は編物からなる裏
    生地(2)の上面に通気性を有するポリウレタンフォー
    ム(5)を炎熱溶融ラミネート法により溶融して融着し
    た裏面材(12)と、任意合成樹脂からなるフィルムに
    孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの小孔(6)を、小孔
    の面積の和がフィルムの表面積の0.5%乃至5.0%
    に相当するように均一に穿孔したフィルム(3)とを形
    成し、前記表面材(11)のポリウレタンフォーム
    (4)の下面と裏面材(12)のポリウレタンフォーム
    (5)の上面の間に、前記フィルム(3)を介在せしめ
    て表面材(11)とフィルム(3)と裏面材(12)と
    を炎熱溶融ラミネート法により溶融して一体に融着した
    通気性を有するスポーツ用衣服素材からなるスポーツ用
    衣服。
  6. 【請求項6】 前記裏面材(12)のポリウレタンフォ
    ーム(5)の見掛け密度及び硬度が、表面材(11)の
    ポリウレタンフォーム(4)よりもJIS−K−630
    1に準拠する測定方法で測定した場合に、見掛け密度及
    び硬度が高くなるものであって、その数値は表面材(1
    1)で、見掛け密度が13kg/m 3 〜16kg/m 3 、硬度が
    6kgf 〜11kgf 、裏面材(12)で見掛け密度が16
    kg/m 3 〜70kg/m 3 、硬度が11kgf 〜19kgf の値を
    示す ことを特徴とする請求項1記載の通気性を有する
    ポーツ用衣服素材からなるスポーツ用衣服。
  7. 【請求項7】 前記フィルム(3)に穿孔した小孔
    (6)は、孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの小孔の組
    み合わせからなることを特徴とする請求項5、又は6記
    載の通気性を有するスポーツ用衣服素材からなるスポー
    ツ用衣服。
  8. 【請求項8】 前記フィルム(3)に穿孔した小孔
    (6)は、孔の直径が1.0mm乃至2.0mmの孔の内の
    何れか同一直径の小孔(6)からなることを特徴とする
    請求項5又は6記載の通気性を有するスポーツ用衣服素
    材からなるスポーツ用衣服。
JP3096265A 1991-04-01 1991-04-01 通気性を有するスポーツ用衣服素材及び該素材からなるスポーツ用衣服 Expired - Fee Related JP2584694B2 (ja)

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