JP2000199106A - 競技用衣服素材及び該素材からなる競技用衣服 - Google Patents

競技用衣服素材及び該素材からなる競技用衣服

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JP2000199106A
JP2000199106A JP11002547A JP254799A JP2000199106A JP 2000199106 A JP2000199106 A JP 2000199106A JP 11002547 A JP11002547 A JP 11002547A JP 254799 A JP254799 A JP 254799A JP 2000199106 A JP2000199106 A JP 2000199106A
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air permeability
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woven fabric
knitted
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Tatsuo Sakaguchi
達雄 坂口
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Mizuno Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、主にスキージャンプ競技用衣服に
用いられる生地及びその生地を用いた競技用衣服に関す
るもので、検定で要求される所定の通気量を高精度に制
御することができる生地を提供するとともに、該生地を
用いた競技用衣服であって、衣服表面の空気抵抗を低減
させ、流体力学的に優れた競技用衣服を提供することが
できる競技用衣服に関するものである。 【解決手段】 本発明は、多数の小孔(6)を穿孔した
合成樹脂からなるフィルム(3)を、通気性を有する編
物又は織物からな表地(2)及び裏地(5)の裏面に接
着一体化して2層素材とし、該2層素材の前記フィルム
(3)を、通気性及びクッション性を有するシート状コ
ア材(4)の表裏に融着または接着して一体化したこと
を特徴とする競技用衣服素材及びその素材を用いたこと
を特徴とする競技用衣服である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にスキージャン
プ競技用衣服に用いられる生地及びその生地を用いた競
技用衣服に関するもので、検定で要求される所定の通気
量を高精度に制御することができる生地を提供するとと
もに、該生地を用いた競技用衣服であって、衣服表面の
空気抵抗を低減させ、流体力学的に優れた競技用衣服を
提供することができる競技用衣服に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、競技用衣服、特にスキージャンプ
競技に使用する衣服は、空力的に有利であるという理由
から、表面を樹脂コーティングする等の方法で通気性の
全くない衣服素材を用いて形成されていた。しかし、飛
びすぎ防止による競技者の安全確保という理由から、世
界スキー連盟は、1998年4月現在でドイツ工業規格
(DIN53887)による測定法で、40l/m2/s
以上の通気量を有する生地を用いることを義務づけてい
る。
【0003】そこで、スキージャンプ競技用衣服に用い
られる生地に、所定の通気量を確保する方法として、以
下のような技術が開示されている。たとえば、図6に示
すように、通気性を有する表地、ポリウレタンフォーム
製シート、小孔を穿孔した合成樹脂フィルム、更にポリ
ウレタンフォーム製シート及び通気性を有する裏地の5
層をラミネートにより接着一体化した生地(生地)を
使用した衣服が開示されている。
【0004】また、通気量の設定精度を上げる目的で、
図7に示すように、合成樹脂フィルムの表裏に連通発泡
性樹脂シートを接着等し、3層とした後に、該3層を貫
通する小孔を穿孔して所定量の通気性を確保し、該3層
生地の表裏面に表地、裏地を接着等して5層構造とした
生地(生地)を使用した衣服も開示されている。
【0005】更に、図8に示すように、合成樹脂フィル
ムの表に連通発泡性樹脂シートを接着又は融着し、2層
とした後に小孔を穿孔し、合成樹脂フィルムの裏側に連
通発泡性樹脂シートを接着又は融着し、3層にした後に
表地、裏地を接着又は融着し5層とした生地(生地)
を使用した衣服や、図9に示すように、合成樹脂フィル
ムの裏に連通発泡性樹脂シートを接着又は融着し、2層
とした後に小孔を穿孔し、合成樹脂フィルムの表側に連
通発泡性樹脂シートを接着又は融着し3層にした後に表
地、裏地を接着又は融着し5層とした生地(生地)を
使用した衣服等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、生地の通
気量を設定する技術に関しては、多種の技術開発が試み
られている。一方、1997年現在、世界スキー連盟
は、以下に示す通気量検査を行っている。まず、試料ウ
ェアを表側が上になるように、測定したい箇所の下側に
空気吸入口が来るように試験機の測定部に取り付ける。
つぎに、クランプを押し下げて生地を固定すると同時に
スイッチが入り、前記資料ウェアを通じて前記空気吸入
口へ空気が吸い込まれ、通気量の測定が開始される。通
気量は単位時間あたりの空気の吸入量で測定され、デジ
タル表示されるので、該表示値が安定したときの数値を
当該試料ウェアの通気量として読み取る。
【0007】該試験機の試料取付け位置に前記生地を取
付け、測定測定状態にあるときの断面概略図を図3及び
図4に示す。この機械による測定では、素材を直接通り
抜けてくる空気(空気1と呼ぶ)と合成樹脂フィルムの
下面のウレタンフォームを抜けてくる空気(空気2と呼
ぶ)との合計が、素材の通気量として表示される。この
空気2は、試料を固定したときの合成樹脂フィルム下面
のウレタンフォームのつぶれ方によって値が変動やす
く、通気量バラつきの大きな原因となっていた。このよ
うな空気の流量変動は、試料の固定方法、検査官のク
ランプを押さえる力の強弱、通気量試験機自体の生地保
持力の差といった測定条件や、ウレタンフォームの硬さ
や密度の製造ロット間のばらつきといった素材条件の違
いで生じるものである。
【0008】上記素材〜の素材の通気量に占める空
気2の割合は、 生地<生地≦生地≦生地 であるが、比較的誤差の少ないといわれる生地でも、
いくらかは空気2が含まれ、誤差の原因となっていた。
【0009】また、生地〜、特にの構造は、着用
を重ねて伸縮を繰返したり、ウレタンフォームが劣化し
ていくうちにウレタンフォームに穿孔された小孔の面積
が次第に大きくなり、素材の通気量が増加し、その結
果、新品当時の空力性能が維持できないという問題点が
あった。さらに、生地〜は合成樹脂フィルムの上面
(表側)の連通発泡性樹脂シート中に表面の空気の流れ
が入り込み、空気抵抗となっていた。そこで、所望通気
量を高精度に実現し、着用を重ねても通気量が増加せ
ず、内部に表面の空気の流れが入り込まず、空気抵抗が
増加しない様な素材が要求されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
し、通気量検査における精度を向上させつつ、競技用衣
服内に衣服表面の空気の流れが入り込まず、空気抵抗が
増加しない競技用衣服素材及び該素材を用いた競技用衣
服に関する発明をするに至った。
【0011】すなわち、本発明は、多数の小孔を穿孔し
た合成樹脂からなるフィルムを、通気性を有する編物又
は織物からなる生地の裏面に接着一体化して2層素材と
し、該2層素材の前記フィルムを、通気性及びクッショ
ン性を有するシート状コア材の表裏に融着または接着し
て一体化したことを特徴とする競技用衣服素材及びその
素材を用いたことを特徴とする競技用衣服である。
【0012】また、他の解決手段として、本発明は、多
数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフィルムを、通気
性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に接着一体
化して表面2層素材とし、該表面2層素材の前記フィル
ム面を通気性及びクッション性を有するシート状コア材
の表面に融着又は接着し、かつ、通気性を有する不織布
を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に
接着一体化して裏面2層素材とし、該裏面2層素材の前
記不織布面を前記コア材の裏面に融着または接着したこ
とを特徴とする競技用衣服素材及びその素材を用いたこ
とを特徴とする競技用衣服とすることもできる。
【0013】さらに、他の解決手段として、本発明は、
多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフィルムを、通
気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に接着一
体化して表面2層素材とし、該表面2層素材の前記フィ
ルム面を通気性及びクッション性を有するシート状コア
材の表面に融着又は接着して裏面とし、かつ、通気性を
有する不織布を、通気性を有する編物又は織物からなる
生地の裏面に接着一体化して裏面2層素材とし、該裏面
2層素材の前記不織布面を前記コア材の裏面に融着また
は接着して表面としたことを特徴とする競技用衣服素材
及びその素材を用いたことを特徴とする競技用衣服とす
ることもできる。
【0014】さらに、通気性を有する不織布を、通気性
を有する編物又は織物からなる生地の裏面に接着一体化
した2層素材とし、該2層素材の不織布面を通気性及び
クッション性を有するシート状のコア材の表裏に融着ま
たは接着したことを特徴とする競技用衣服素材及びその
素材を用いたことを特徴とする競技用衣服とすることも
できる。
【0015】さらに、他の手段としては、前記不織布の
代わりに、微細な連通孔有する合成樹脂からなる多孔質
膜を用いることも可能である。すなわち、多数の小孔を
穿孔した合成樹脂からなるフィルムを、通気性を有する
編物又は織物からなる生地の裏面に接着一体化して表面
2層素材とし、該表面2層素材の前記フィルム面を通気
性及びクッション性を有するシート状コア材の表面に融
着又は接着して表面とし、かつ、微細な連通孔を有する
合成樹脂からなる多孔質膜を、通気性を有する編物又は
織物からなる生地の裏面にラミネートし一体化して裏面
2層素材とし、該裏面2層素材の前記微細な連通孔を有
する合成樹脂からなる多孔質膜面を前記コア材の裏面に
融着または接着して裏面としたことを特徴とする競技用
衣服素材及びその素材を用いたことを特徴とする競技用
衣服とすることもできる。
【0016】また、多数の小孔を穿孔した合成樹脂から
なるフィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる
生地の裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面
2層素材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を
有するシート状コア材の表面に融着又は接着して裏面と
し、かつ、微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔
質膜を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏
面にラミネートし一体化して裏面2層素材とし、該裏面
2層素材の前記微細な連通孔を有する合成樹脂からなる
多孔質膜面を前記コア材の裏面に融着または接着して表
面としたことを特徴とする競技用衣服素材及びその素材
を用いたことを特徴とする競技用衣服とすることもでき
る。
【0017】さらに、微細な連通孔を有する合成樹脂か
らなる多孔質膜を、通気性を有する編物又は織物からな
る生地の裏面にラミネートし一体化した2層素材とし、
該2層素材の微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多
孔質膜面を通気性及びクッション性を有するシート状の
コア材の表裏に融着または接着したことを特徴とする競
技用衣服素材及びその素材を用いたことを特徴とする競
技用衣服とすることもできる。
【0018】本発明に係る前記コア材は、合成樹脂製連
泡体シートあるいは表地、裏地及びそれらを連結する中
間層の3層からなる編物であって、該中間層にポリエス
テル、ナイロン等の化学繊維からなる単繊維糸を用いた
編地(ダブルラッセル編地等)とすることが好適であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本発明に係る競技用衣服素材に用いるフィルム
は、一定間隔で多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなる
フィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地
の裏面に接着一体化して2層素材とする。該合成樹脂製
フィルムは、ポリウレタン等伸縮性、柔軟性に富む素材
からなるフィルムであって、厚さは約10μmから20
0μm程度のものが好適である。該フィルムに穿孔され
る小孔の大きさは、例えば円形の場合、直径約0.5m
mから3mm程度が好適であり、小孔の形状は、円形や
多角形状等特に限定されるものではない。
【0020】本発明に係わる通気性を有し且つ伸縮性を
有する編物または織物としては、通気量がドイツ工業規
格(DIN53887)による測定法で約60 l/m2/s
以上であり、且つ伸縮性がJIS L 1096 定速伸
長法で1.8kg荷重時でタテ方向、ヨコ方向とも 50
%以上であることが好ましい。具体的には、編み物とし
ては、伸縮性ポリウレタン糸交編のトリコット編やハー
フトリコット編等、織物としては、伸縮性ポリウレタン
糸交織で、どちらともタテ、ヨコ両方向に伸縮するもの
が適当である。
【0021】前記フィルムと前記編み物または織物は、
一般的には接着剤を用いて積層一体化し2層素材とする
が、炎熱溶融性を有する1mm厚み程度のウレタンフォ
ームのシート等を用いて熱融着しても良い。
【0022】つぎに、このようの形成された2層素材の
前記フィルム面側を、通気性及びクッション性を有する
シート状コア材の表裏に融着または接着して一体化す
る。ここで用いられるシート状コア材としては、合成樹
脂製連泡体シートあるいは表地、裏地及びそれらを連結
する中間層の3層からなる編物であって、該中間層にポ
リエステル、ナイロン等の化学繊維からなる単繊維糸を
用いた編地(ダブルラッセル編地等)が好適である。合
成樹脂製連泡体シートとしては、発泡ポリウレタン製シ
ートが最適で、密度が20〜90kg/m3 程度のものが
好ましい。また、前記3層構造を有する編地は、十分な
通気性を確保でき、軽量であって且つ生地厚み方向に適
度なクッション性を有するためコア材としては好適な素
材であるが、具体的には、ダブルラッセル編み機やダブ
ルトリコット編み機を用い、適度な厚みを持つよう編み
立てられたものが用いられる。
【0023】該シート状コア材の裏表両面に前記2層素
材のフィルム面側を接着または融着し、積層一体化して
本発明に係る競技用衣服素材とする。
【0024】また、他の実施の形態として、前記シート
状コア材の裏表両面に接着等された2層素材のうち、表
面側は前記2層素材を表面側2層素材としてそのフィル
ム面側を接着等し、かつ、裏面側に通気性を有する不織
布を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面
に接着一体化した裏面2層素材とし、該裏面2層素材の
前記不織布面を融着または接着することも可能である。
ここで用いられる不織布は、ポリエステル、ナイロン等
合成繊維からなるもので、ストレッチ性を有し、通気量
は約60l/m2/s以上のものが好適である。また、一般的
に不織布の方が多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなる
フィルムよりも安価なので、コストダウンを図れるとい
うメリットがある。
【0025】さらに、他の実施の形態としては、前記フ
ィルムを用いた表面側2層素材と不織布を用いた裏面側
2層素材とを、裏表入れ替えて形成することも可能であ
る。すなわち、前記シート状コア材の裏表両面に接着等
された2層素材のうち、コア材の裏面側には、前記フィ
ルムを用いた2層素材を裏面側2層素材として接着等
し、かつ、該コア材の表面側には、前記不織布を用いた
2層素材を表面側2層素材として接着する。この際、用
いられる素材や通気量等のスペック等は、前期実施の形
態に示したものに準じる。
【0026】さらに、他の実施の形態としては、前記2
層素材の両方とも不織布を用いた2層素材とし、該2層
素材の不織布面を通気性及びクッション性を有するシー
ト状のコア材の表裏に融着または接着することも可能で
ある。
【0027】このように、形成されることにより本発明
に係る競技用衣服素材は、裏側の合成樹脂フィルム又は
通気性を有する不織布と通気量試験機の間には裏地のみ
存在し、通気量のバラつきの大きな原因となっている上
記空気2をほぼ無くし、空気1の値が通気量値として表
示されるので通気量を高精度に設定することができる。
【0028】また、他の実施の形態としては、前記不織
布の代わりに微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多
孔質膜を用いることもできる。ここで用いられる微細な
連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜は、溶媒にポ
リウレタン等の合成樹脂を溶解させた樹脂液に、該溶媒
には不溶性であるが、水には溶解可能な微細な粒子を混
合して粒子混合樹脂液とし、該粒子混合樹脂液を生地の
裏面に薄く塗布し水中に浸漬すると、樹脂が薄膜状に凝
固し、薄膜中の水に溶解可能な微細な粒子が水中に溶出
して、粒子の大きさに対応した連通孔が形成された合成
樹脂からなる多孔質膜となるものである。
【0029】本発明に係る競技用衣服は、上記競技用衣
服生地を用いて、パーツ毎に型入れし、裁断、縫製して
形成される。
【0030】このように、本発明に係る競技用衣服生地
をジャンプ用衣服等の競技用衣服に適用した場合、表地
の裏側が合成樹脂のフィルム又は通気性を有する不織布
又は微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜に
よって形成されているため、内部に表面の空気の流れが
入り込みにくく、空気抵抗が増加しにくい。
【0031】さらに、従来用いられていた生地のように
ウレタンフォームに穿孔していないので、着用を重ねて
伸縮を繰返したり、ウレタンフォームが劣化していくう
ちにウレタンフォームに穿孔された小孔の面積が次第に
大きくなり、素材の通気量が増加し、新品当時の空力性
能が維持できないという問題点もない。
【0032】本発明に係る生地の通気量の調整方法は、
フィルムを接着して2層とした状態で、表地、裏地の通
気量を同一値に設定しておき、ポリウレタンフォーム等
の連泡体シートあるいは表地、裏地及びそれらを連結す
る中間層の3層からなる編物であって、該中間層にポリ
エステル、ナイロン等の化学繊維からなる単繊維糸を用
いたダブルラッセル編地等で通気量が適当なものを用い
る方法、あるいは、表地側又は裏地側のフィルムの通気
量を固定しておき、表地側又は裏地側通気量を固定して
いない側の通気量を調整して全体の通気量を調整する方
法等を用いることにより、高精度な通気量を得ることが
できる。
【0033】
【実施例】本発明に係わる競技用衣服生地の一実施例を
図面を用いて説明する。図1及び図2に示すように、直
径が1.0mmの小孔を8mm×10mm間隔に穿孔し
た厚さ30μmの伸縮性のあるポリウレタンフィルムを
ポリエステル80%、ポリウレタン20%からなるハー
フトリコット編素材の裏側に接着し一体化して2層素材
とする。次に、厚さ4mmのポリウレタンフォームから
なるシート状コア材の表裏に、前記2層素材のフィルム
側がポリウレタンフィルム側を向くように熱融着し、厚
み5mmの5層構造の生地とする。本実施例の場合、コ
ア材を挟んで表面側と裏面側は同一の構造をとることと
なる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る競技用衣服生地は、上記の
ように形成されるため、裏側の合成樹脂フィルム又は通
気性を有する不織布又は微細な連通孔を有する合成樹脂
からなる多孔質膜と通気量試験機の間には裏地のみ存在
し、通気量のバラつきの大きな原因となっている前記空
気2をほぼ無くし、空気1の値が通気量値として表示さ
れるので通気量を高精度に設定することができる。
【0035】また、表地の裏側が合成樹脂のフィルム又
は通気性を有する不織布となっているので内部に表面の
空気の流れが入り込みにくく、空気抵抗が増加しにく
い。図5に風洞実験データを示す。この実験は、本発明
に係る競技用衣服生地と素材(従来品1)、素材
(従来品2)で同一サイズのジャンプスーツを作製し、
風洞にてクラウチング時の空気抵抗を測定し比較したも
のである。この実験結果から分かるように、本発明に係
わる競技用衣服はすべての風速において空気抵抗が減少
している。
【0036】更に、従来の生地のように、ウレタンフォ
ームに穿孔していないので、着用を重ねて伸縮を繰返し
たり、ウレタンフォームが劣化していくうちにウレタン
フォームに穿孔された小孔の面積が次第に大きくなり、
素材の通気量が増加し、新品当時の空力性能が維持でき
ないという問題点がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る一実施例素材の断面図を示
す。
【図2】図2は本発明に係る一実施例素材の構造図を斜
め上からみた図を示す。
【図3】図3は素材(図6の素材)を通気量測定装置
の試料取付け位置に取付け、測定をしているときの断面
を示す。
【図4】図4は測定時の空気1、2の流れを示す
【図5】図5は風洞実験の結果を示す。
【図6】図6は従来品の素材の断面を示したものであ
る。
【図7】図7は従来品の素材の断面を示したものであ
る。
【図8】図8は従来品の素材の断面を示したものであ
る。
【図9】図9は従来品の素材の断面を示したものであ
る。
【符号の説明】
1 競技用衣服生地 2 表地 3 フィルム 4 コア材 5 裏地 6 小孔 7 ポリウレタンフォーム製シート 8 連通発泡性樹脂製シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 3/24 B32B 3/24 Z 5/24 101 5/24 101

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して2層素材とし、該2層素材の前記
    フィルム面を、通気性及びクッション性を有するシート
    状コア材の表裏に融着または接着して一体化したことを
    特徴とする競技用衣服素材。
  2. 【請求項2】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して2層素材とし、該2層素材の前記
    フィルム面を、通気性及びクッション性を有するシート
    状コア材の表裏に融着または接着して一体化した競技用
    衣服素材を用いたことを特徴とする競技用衣服。
  3. 【請求項3】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層素
    材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有する
    シート状コア材の表面に融着又は接着して表面とし、か
    つ、通気性を有する不織布を、通気性を有する編物又は
    織物からなる生地の裏面に接着一体化して裏面2層素材
    とし、該裏面2層素材の前記不織布面を前記コア材の裏
    面に融着または接着して裏面としたことを特徴とする競
    技用衣服素材。
  4. 【請求項4】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層素
    材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有する
    シート状コア材の表面に融着又は接着して表面とし、か
    つ、通気性を有する不織布を、通気性を有する編物又は
    織物からなる生地の裏面に接着一体化して裏面2層素材
    とし、該裏面2層素材の前記不織布面を前記コア材の裏
    面に融着または接着して裏面とした競技用衣服素材を用
    いたことを特徴とする競技用衣服。
  5. 【請求項5】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層素
    材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有する
    シート状コア材の表面に融着又は接着して裏面とし、か
    つ、通気性を有する不織布を、通気性を有する編物又は
    織物からなる生地の裏面に接着一体化して裏面2層素材
    とし、該裏面2層素材の前記不織布面を前記コア材の裏
    面に融着または接着して表面としたことを特徴とする競
    技用衣服素材。
  6. 【請求項6】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層素
    材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有する
    シート状コア材の表面に融着又は接着して裏面とし、か
    つ、通気性を有する不織布を、通気性を有する編物又は
    織物からなる生地の裏面に接着一体化して裏面2層素材
    とし、該裏面2層素材の前記不織布面を前記コア材の裏
    面に融着または接着して表面とした競技用衣服素材を用
    いたことを特徴とする競技用衣服。
  7. 【請求項7】通気性を有する不織布を、通気性を有する
    編物又は織物からなる生地の裏面に接着一体化した2層
    素材とし、該2層素材の不織布面を通気性及びクッショ
    ン性を有するシート状のコア材の表裏に融着または接着
    したことを特徴とする競技用衣服素材。
  8. 【請求項8】通気性を有する不織布を、通気性を有する
    編物又は織物からなる生地の裏面に接着一体化した2層
    素材とし、該2層素材の不織布面を通気性及びクッショ
    ン性を有するシート状のコア材の表裏に融着または接着
    した競技用衣服素材を用いたことを特徴とする競技用衣
    服。
  9. 【請求項9】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなるフ
    ィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地の
    裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層素
    材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有する
    シート状コア材の表面に融着又は接着して表面とし、か
    つ、微細な連通孔を有する合成樹脂からなる合成樹脂か
    らなる多孔質膜を、通気性を有する編物又は織物からな
    る生地の裏面にラミネートし一体化して裏面2層素材と
    し、該裏面2層素材の前記微細な連通孔を有する合成樹
    脂からなる多孔質膜面を前記コア材の裏面に融着または
    接着して裏面としたことを特徴とする競技用衣服素材。
  10. 【請求項10】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなる
    フィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地
    の裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層
    素材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有す
    るシート状コア材の表面に融着又は接着して表面とし、
    かつ、微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜
    を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に
    ラミネートし一体化して裏面2層素材とし、該裏面2層
    素材の前記微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔
    質膜面を前記コア材の裏面に融着または接着して裏面と
    した競技用衣服素材を用いたことを特徴とする競技用衣
    服。
  11. 【請求項11】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなる
    フィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地
    の裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層
    素材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有す
    るシート状コア材の表面に融着又は接着して裏面とし、
    かつ、微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜
    を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に
    ラミネートし一体化して裏面2層素材とし、該裏面2層
    素材の前記微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔
    質膜面を前記コア材の裏面に融着または接着して表面と
    したことを特徴とする競技用衣服素材。
  12. 【請求項12】多数の小孔を穿孔した合成樹脂からなる
    フィルムを、通気性を有する編物又は織物からなる生地
    の裏面に接着一体化して表面2層素材とし、該表面2層
    素材の前記フィルム面を通気性及びクッション性を有す
    るシート状コア材の表面に融着又は接着して裏面とし、
    かつ、微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜
    を、通気性を有する編物又は織物からなる生地の裏面に
    ラミネートし一体化して裏面2層素材とし、該裏面2層
    素材の前記微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔
    質膜面を前記コア材の裏面に融着または接着して表面と
    した競技用衣服素材を用いたことを特徴とする競技用衣
    服。
  13. 【請求項13】微細な連通孔を有する合成樹脂からなる
    多孔質膜を、通気性を有する編物又は織物からなる生地
    の裏面にラミネートし一体化した2層素材とし、該2層
    素材の微細な連通孔を有する合成樹脂からなる多孔質膜
    面を通気性及びクッション性を有するシート状のコア材
    の表裏に融着または接着したことを特徴とする競技用衣
    服素材。
  14. 【請求項14】通気性を有する微細な連通孔を有する合
    成樹脂からなる多孔質膜を、通気性を有する編物又は織
    物からなる生地の裏面にラミネートし一体化した2層素
    材とし、該2層素材の微細な連通孔を有する合成樹脂か
    らなる多孔質膜面を通気性及びクッション性を有するシ
    ート状のコア材の表裏に融着または接着した競技用衣服
    素材を用いたことを特徴とする競技用衣服。
  15. 【請求項15】前記コア材が合成樹脂製連泡体シートか
    らなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1
    項に記載の競技用衣服素材。
  16. 【請求項16】前記コア材が、表地、裏地及びそれらを
    連結する中間層の3層からなる編物であることを特徴と
    する請求項1乃至13のいずれか1項に記載の競技用衣
    服素材。
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