JP2584630Y2 - 感温作動型流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents

感温作動型流体式ファン・カップリング装置

Info

Publication number
JP2584630Y2
JP2584630Y2 JP1992066283U JP6628392U JP2584630Y2 JP 2584630 Y2 JP2584630 Y2 JP 2584630Y2 JP 1992066283 U JP1992066283 U JP 1992066283U JP 6628392 U JP6628392 U JP 6628392U JP 2584630 Y2 JP2584630 Y2 JP 2584630Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque transmission
oil
coupling device
temperature
adjustment hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992066283U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0624240U (ja
Inventor
郁夫 渡辺
竹良 跡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Usui Co Ltd
Original Assignee
Usui Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Usui Co Ltd filed Critical Usui Co Ltd
Priority to JP1992066283U priority Critical patent/JP2584630Y2/ja
Publication of JPH0624240U publication Critical patent/JPH0624240U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2584630Y2 publication Critical patent/JP2584630Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Temperature-Responsive Valves (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一般に自動車における
機関冷却用のファン回転を外部周囲の温度変化に追従し
て制御するファン・カップリング装置にあって、特にエ
アコン使用車での該エアコン用コンデンサーの冷却機能
をも同時に兼ね備えた感温作動型流体式ファン・カップ
リング装置の構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のファン・カップリング装
置としては、例えばその要部を図5に示すようにトルク
伝達室(24)と油溜り室(25)とに区劃する仕切板(25)の供
給調整孔(25') を開放、閉鎖する弁部材(28)を、外部周
囲の温度に対する一定の設定値を境として完全に開閉し
てオン・オフ作動するように構成されていた。尚(24)は
必要に応じリニア特性を得るために設けられた重錘体で
ある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
このような従来の技術においては、通常の機関冷却用と
してはその機能を発揮して満足し得るものではあるが、
ファン・カップリング装置の作動オフの停車(アイドリ
ング状態)状態でのエアコン使用時にあって、前記供給
調整孔(25') での完全な閉鎖に伴うトルク伝達室への油
の殆んど供給されない状態においてはファン送風量の極
度の不足(図6(ロ))に起因して、エアコン用コンデ
ンサーでの冷却を不充分となし、ヒューズ切れを招いて
エアコン作動に支障をきたす原因となった。従ってかか
る問題に対応して別途モーター駆動によるアシストファ
ンを併備して前記停車状態での冷却効果を行っている
が、該モーター・ファンの別途使用と、狭いスペースの
エンジン・ルーム内での取付けとによって高価となす問
題を有し、また弁部材(28)を感温体の変形に連動させる
ために連桿(図示せず)と当接される関係上、また、供
給調整孔(25') 部での開閉機能に関連して、ある程度の
幅広をもって形成されるため、前記供給調整孔(25') 部
の表面に弁部材(28)側の平坦にして且つ幅広の表面が当
接するその変位方向に対して直交する平面での相互の係
合構造によって、弁部材(28)の開放及び閉鎖する過程で
油溜り室(26)側からトルク伝達室(24)側への供給される
遠心力により加圧された油による背圧によって、該弁部
材側に供給調整孔(25') 部での吸付き現象を生ぜしめ、
該吸付きにより供給調整孔(25') が閉鎖されてトルク伝
達室(24)側の油が減少して回転の低下を招き、この結果
遠心力の低下に伴う加圧力の降下につれ背圧が降下して
前記供給調整孔(25') が再び開放され、このような連続
した吸付きによる閉鎖と開放の繰返しにより弁部材(28)
に微振動を生ぜしめ、これがファン回転数が短かい周期
で上下する、いわゆる「ハンチング」の現象の一原因と
なり、ファン・カップリング装置の機能の不安定を招い
ていた。
【0004】尚、このような「ハンチング」現象は図6
に示される通り機関高速回転時(ロ′)にも、低速回転
(アイドリング)時(ロ)にも発生するものである。
【0005】本考案は従来技術の有する前記問題に鑑み
てなされたものであり、装置全体としての平常時のファ
ン回転を制御して機関冷却機能に殆んど影響を及ぼすこ
となく、特に前記作動オフの停車状態時にあってもファ
ン・カップリング装置自体をもってエアコン用コンデン
サーへの冷却効果を高め、モーターファンを併備する必
要をなくして安価に構成し得るようにし、また弁部材で
の前記ハンチング現象を極力軽減、防止して制御機能を
円滑となすことのできる感温作動型流体式ファン・カッ
プリング装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため、先端部に駆動ディスクを固着した回転軸体上
に軸受を介して支承され、且つ外周部に冷却ファンを取
付けたケースとカバーとからなる密封器匣の内部を、油
の供給調整孔を有する仕切板により油溜り室と前記駆動
ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回転時の
油の集溜する駆動ディスクの外周側壁面に対向する密封
器匣側の内周側壁部の一部にダムと、トルク伝達室側よ
り油溜り室側に通ずる循環排出流通路を形成すると共
に、油溜り室側にその一端を鋲着し、他端部をもって外
部周囲の温度が設定値を越えると前記仕切板上の供給調
整孔を開放し、設定値以下では閉鎖する板状弁部材を、
前記カバーの前面に設けたバイメタルからなる感温体の
温度変化に伴う変形に連動するように内部に備え、駆動
ディスクと前記密封器匣の外方附近とのなす対向壁面に
設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触面積を増減さ
せて駆動側の回転軸体側から被駆動側の密封器匣側への
回転トルク伝達を制御するようにしたファン・カップリ
ング装置において、前記弁部材の、仕切板の供給調整孔
部に重合位置する部分に該調整孔より小径の連通孔を穿
設して構成した感温作動型流体式ファン・カップリング
装置を要旨とするものである。
【0007】
【作用】本考案はこのように構成されているため、前記
弁部材側に穿設した仕切板の供給調整孔に通ずる連通孔
の構造により、特に作動オフの停車状態でのエアコン使
用時にあっても該連通孔を通じてトルク伝達室側への油
の供給を行って伝達トルクを増大させ、これによってフ
ァン・カップリング装置での送風量を増すこととなり、
従って該カップリング装置自体をもってエアコン用コン
デンサーへの冷却効果を高めてエアコン作動での支障の
憂いをなくし、また別途のモーター・ファンを不要とし
て安価に構成することができ、更に前記連通孔からの油
の供給により油溜り室とトルク伝達室側との圧力差を極
力減少して加圧された油による背圧の変動を防ぐことと
なるため、弁部材の吸付き、開放による微振動を防止し
てファン・カップリング装置の「ハンチング」現象をな
くして制御機能を円滑に行わしめることができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
すれば、図1は本考案の感温作動型流体式ファン・カッ
プリング装置の一部切欠き縦断面図、図2は図1の弁部
材と仕切板との関係状態を示す一部切欠き平面図、図3
は図2A−A線の作動オフ状態の説明を示す一部断面
図、図4は同じく作動オン状態の説明を示す一部断面
図、図5は従来例の作動オフの状態を示す弁部材と仕切
板との一部断面図、図6は本考案品と従来品との比較性
能を示す特性曲線図であり、(1) は回転軸体であり、そ
の先端部に円盤状の駆動ディスク(7) を固着し、且つ後
端部に相手基体への取付けフランジ壁(1')を有して駆動
側を構成するものであって、該軸体上に軸受を介して外
周部に冷却ファン(図示せず)を取付けたケース(2) と
カバー(3)とからなる被駆動側としての密封器匣を支承
してある。(5) は仕切板であり、密封器匣の内部を油溜
り室(6) と前記駆動ディスク(7) を内装するトルク伝達
室(4) とに区劃してなるものであって、該仕切板の外方
附近には油溜り室(6) よりトルク伝達室(4) への油の供
給調整孔(5')が設けてある。そして前記駆動ディスク
(7) はトルク伝達室(4) 内にあって密封器匣の外方附近
のなす対向壁面とにトルク伝達間隙を保持してなるもの
である。(8) は供給調整孔(5')を開閉する板状弁部材で
あり、油溜り室(6) 側に位置して仕切板(5) の壁面又は
油溜り室(6) の内周面にその一端を鋲着し、他端附近
に、必要に応じリニア特性を得るための重錘体(14)を有
すると共に、供給調整孔(5')部に重合位置する他端部に
該調整孔より小径の連通孔(8')を穿設してなるものであ
って、作動オフの停車状態でのエアコン使用時にあって
も該連通孔を通じて少量の油をトルク伝達室(4) 側に供
給するものであり、前記カバー(3) の前面に固定した支
持金具(11)にその両端部を係支した板状バイメタルから
なる感温体(10)による外部周囲の温度変化に伴う変形に
連動するように連桿(9) を介して内部に備えてある。(1
2)はダムであり、回転作動時の油の集溜する駆動ディス
ク(7) の外周側壁面に対向する密封器匣の内周側壁部の
一部に設けたものであって、同じくトルク伝達室(4) 側
から油溜り室(6)側への循環排出流通路(13)によってポ
ンピング機能をなすものである。
【0009】尚図1の実線による矢印は油の供給並びに
循環流通方向をそれぞれ示すものであり、また図6
(イ)は本考案品による機関低速(アイドリング)時、
(イ′)は機関高速時の特性曲線を示すもので、機関低
速時におけるファンの送風量を増すと共に、「ハンチン
グ」現象の発生が防止されていることを示す。更に前記
したオリフィス的な連通孔(8')は作動オフ状態でのファ
ン送風量に関連してその径を適宜選択できるものであ
る。
【0010】
【考案の効果】以上説明したように本考案による感温作
動型流体式ファン・カップリング装置は、特に弁部材
(8) の、仕切板(5) の供給調整孔(5')部に重合位置する
部分に該調整孔より小径の連通孔(8')を穿設して構成す
るため、装置全体としての平常時のファン回転を制御し
て機関冷却機能を殆んど影響を及ぼすことなく、前記作
動オフの停車状態でのエアコン使用時にあっても、連通
孔(8')を通じたトルク伝達室(4) 側への少量の油の供給
によってファン送風量を増すことができ、従ってエアコ
ン用コンデンサーへの冷却効果を高めて該エアコン作動
での支障の憂いをなくし、また別途モーターファンを設
けることを不要にすることにより安価に構成することが
でき、更に油溜り室(6) 側とトルク伝達室(4) との圧力
差を極力減少して弁部材(8) の微振動に伴うファン回転
の「ハンチング」現象をなくして制御機能を円滑に行わ
しめることができる等、極めて有用な感温作動型流体式
ファン・カップリング装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の感温作動型流体式ファン・カップリン
グ装置の一部切欠き縦断面図である。
【図2】図1の弁部材と仕切板との関係状態を示す一部
切欠き平面図である。
【図3】図2A−A線の作動オフ状態の説明を示す一部
断面図である。
【図4】同じく作動オン状態の説明を示す一部断面図で
ある。
【図5】従来例の作動オフ状態を示す弁部材と仕切板と
の一部断面図である。
【図6】本考案品と従来品との比較性能を示す特性曲線
図である。
【符号の説明】
5 仕切板 5′ 供給調整孔 8 弁部材 8′ 連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−193715(JP,A) 特開 昭55−69327(JP,A) 特開 昭61−74920(JP,A) 特開 昭63−180729(JP,A) 実開 昭59−63230(JP,U) 実開 昭63−104732(JP,U) 実開 平5−3662(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 35/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に駆動ディスクを固着した回転軸
    体上に軸受を介して支承され、且つ外周部に冷却ファン
    を取付けたケースとカバーとからなる密封器匣の内部
    を、油の供給調整孔を有する仕切板により油溜り室と前
    記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回
    転時の油の集溜する駆動ディスクの外周側壁面に対向す
    る密封器匣側の内周側壁部の一部にダムと、トルク伝達
    室側より油溜り室側に通ずる循環排出流通路を形成する
    と共に、油溜り室側にその一端を鋲着し、その他端部を
    もって外部周囲の温度が設定値を越えると前記仕切板の
    供給調整孔を開放し、設定値以下では閉鎖する板状弁部
    材を、前記カバーの前面に設けたバイメタルからなる感
    温体の温度変化に伴う変形に連動するように内部に備
    え、駆動ディスクと前記密封器匣の外方附近とのなす対
    向壁面に設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触面積
    を増減させて駆動側の回転軸体側から被駆動側の密封器
    匣側への回転トルク伝達を制御するようにしたファン・
    カップリング装置において、前記弁部材(8) の、仕切板
    (5) の供給調整孔(5')部に重合位置する部分に該調整孔
    より小径の連通孔(8')を穿設して構成したことを特徴と
    する感温作動型流体式ファン・カップリング装置。
JP1992066283U 1992-08-28 1992-08-28 感温作動型流体式ファン・カップリング装置 Expired - Lifetime JP2584630Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992066283U JP2584630Y2 (ja) 1992-08-28 1992-08-28 感温作動型流体式ファン・カップリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992066283U JP2584630Y2 (ja) 1992-08-28 1992-08-28 感温作動型流体式ファン・カップリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0624240U JPH0624240U (ja) 1994-03-29
JP2584630Y2 true JP2584630Y2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=13311353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992066283U Expired - Lifetime JP2584630Y2 (ja) 1992-08-28 1992-08-28 感温作動型流体式ファン・カップリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2584630Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6091887B2 (ja) * 2012-12-27 2017-03-08 日野自動車株式会社 ファン制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57193715A (en) * 1981-05-22 1982-11-29 Mazda Motor Corp Thermomodulate fan

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0624240U (ja) 1994-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2554862Y2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
KR920008643B1 (ko) 온도감응식 팬 유체 커플링
US4903643A (en) Temperature-sensing fan fluid coupling
US4930458A (en) Thermosensitive hydraulic fan coupling
JP2541888Y2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JPH07103904B2 (ja) 温度感応型流体式フアン・カツプリング装置
JPH0587699B2 (ja)
JPS62194038A (ja) 温度感応型流体式フアン・カツプリング装置
JPH0454319A (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JPH08296669A (ja) 流体式ファン・カップリング装置
JP2911623B2 (ja) 液体クラッチ
JP2584630Y2 (ja) 感温作動型流体式ファン・カップリング装置
US4907682A (en) Viscous fluid coupling device
JP2802289B2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JP3221631B2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JPH088349Y2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JPH0338509Y2 (ja)
JPH0324905Y2 (ja)
JP3255410B2 (ja) 液体クラッチ
JP2629689B2 (ja) 粘性流体継手
JPH0660659B2 (ja) 温度感応型流体式フアン・カツプリング装置
JP2541886Y2 (ja) 感温作動型流体式ファン・カップリング装置
JP2888931B2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JP3465342B2 (ja) 温度感応型流体式ファン・カップリング装置
JP2523058Y2 (ja) ファンカップリングのバイメタル防振構造

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term