JP2584534Y2 - うず巻形ガスケット - Google Patents

うず巻形ガスケット

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JP2584534Y2
JP2584534Y2 JP8283492U JP8283492U JP2584534Y2 JP 2584534 Y2 JP2584534 Y2 JP 2584534Y2 JP 8283492 U JP8283492 U JP 8283492U JP 8283492 U JP8283492 U JP 8283492U JP 2584534 Y2 JP2584534 Y2 JP 2584534Y2
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藤 弘 晴 佐
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば圧力容器や配管
のフランジ継手部等のシール材として使用して最適なう
ず巻形ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】うず巻形ガスケットは、V字形断面の金
属製フープ材と仕様に応じて選んだフィラー材(緩衝
材)とを重ね合わせつつうず巻状に固く巻き込み、巻始
めと巻終りをフープ材のみ数回から巻きした状態でスポ
ット溶接等で固定し、必要に応じて対象フランジに適合
するように、内・外輪や枝を取り付けるようにしたもの
である。
【0003】この種のうず巻形ガスケットは、そのフー
プ材の部分で相手面に食い込み、特に50気圧程度の高
圧や300℃以上の高温の条件の下で優れたシール性能
を発揮するもので、豊かな弾性を有し、装備厚さで締付
力を規制できる利点を有することから、例えば火力・原
子力発電所の蒸気系から石油精錬・石油化学工業のプロ
セスラインに至る広い範囲で使用されている。
【0004】従来、この種のうず巻形ガスケットにあっ
ては、一般に全長に亘って同一幅の帯状の金属製フープ
材が使用され、フープ材のみを数回から巻きした巻始め
部及び巻終り部から、フープ材とフィラー材とを層状に
重ね合わせて巻き込んだ中央部に至るまで、その厚さが
一様になるよう構成されていた。
【0005】ここに、実開昭53−133051号とし
て、フープ材とフィラー材とを層状に重ね合わせて形成
した中央部の厚さを、フープ材のみで形成した巻始め部
及び巻終り部より厚くすることにより、中央部のほとん
どがシールに有効に働くようにしたものが提案されてい
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の場合、例えばタンタルなどの軟質金属製のダイヤ
フラムを用いて圧力や差圧を測定する計器などに用いよ
うとしても、軟質金属製のダイヤフラムがフープ材との
接触によって破損してしまうことがあるため、高温・高
圧の条件下で最も優れた性能を発揮するものの、このよ
うにフープ材がこれより軟質の相手面に接触する場合に
は使用できないのが現状であった。
【0007】これは、ガスケットを所定の装着厚さに締
め付けた時、特に巻始め部のフープ材が大きく変形して
立上り、この内周側の角部がかなり大きな接触圧をもっ
てあたかも鋭利な切刃のように作用するため、フープ材
より軟質のダイヤフラムにダメージを与えて最終的にこ
れを切断してしまうことがあるからである。
【0008】なお、前記実開昭53−133051号に
記載のものにあっても、中央部の両側には、これと同一
厚さの少なくとも1巻以上のフープ材が巻始め部及び巻
終り部と段差を持って存在するため、この中央部の両側
に位置するこれと同一厚さのフープ材が、前記と同様に
作用して、軟質のダイヤフラムに損傷を与えてしまうこ
とがあると考えられる。
【0009】本考案は上記に鑑み、例えタンタルなどの
軟質金属製のダイヤフラムを用いた計器等に用いたとし
ても、フープ材がこれより軟質のダイヤフラム等の相手
面に大きな損傷を与えることなく使用できるようにした
ものを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案に係るうず巻形ガスケットは、巻始め部と巻
終り部をフープ材のみで形成し、中央部をフープ材とフ
ィラー材とを層状に重ね合わせたガスケット本体を有す
るうず巻形ガスケットにおいて、少なくとも前記巻始め
部の内周側の角部に内方に向け尖頭状に傾斜する面取り
部を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記のように構成した本考案によれば、ガスケ
ットを所定の装着厚さに締め付けた時、特に巻始め部の
フープ材が大きく変形して立上っても、この角部には、
内方に向けて尖頭状に傾斜する面取り部が設けられてい
るため、ここがかなりの接触圧をもって鋭利に相手面に
接触してしまうことがなくなり、これによって例え相手
面がタンタル等の軟質金属製のダイヤフラムのようにフ
ープ材より軟質なものであっても、これに大きな損傷を
与えてしまうことがない。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。図1において、本実施例におけるうず巻形ガスケ
ット1は、V字形断面の金属製フープ材2とフィラー材
(緩衝材)3とを重ね合わせつつうず巻状に固く巻き込
み、巻始めと巻終りをフープ材2のみ数回から巻きした
状態でスポット溶接等で固定したガスケット本体4と、
このガスケット本体4の直径方向の内側及び外側に配置
された内輪5及び外輪6とから構成されている。
【0013】前記フープ材2は、ガスケットのシールを
目的とするフィラー材3を層状に挟み込みとともに骨組
みをなし、これを相手面に食い込ませることにより、優
れたシール性能を発揮させるためのものであり、V字形
断面とすることにより、圧縮復元性を向上させるととも
に、うず巻の崩れを防止するようなされている。
【0014】一方、フィラー材3は、例えば石綿紙、フ
ッ素樹脂テープ、膨張黒鉛テープ、ガラスやセラミック
等の無機質紙等から、仕様に応じて任意に選択される。
また、前記内輪5及び外輪6は、対象フランジに適合す
るよう取り付けられ、ガスケット本体4の変形を防止し
て圧力に耐えるようにするとともに、締め付け時の装着
厚さを規制するためのものであり、対象フランジに応じ
てこの一方または双方を省略することもできる。
【0015】前記ガスケット本体4は、巻始めにおい
て、フープ材2のみを数回から巻した巻始め部7と、フ
ープ材2とフィラー材3とを層状に重ね合わせて巻き込
んだ中央部8と、巻終りにおいて、フープ材2のみを数
回から巻した巻終り部9とから構成され、前記巻始め部
7及び巻終り部9において、スポット溶接等により固定
されている。
【0016】そして、前記巻始め部7の内周面側の角部
には、内方に向けて尖頭状に傾斜する面取り部7aが設
けられている。このように面取り部7aを設けることに
よって、巻始め部7の厚さが、内周面から直径方向外方
に向けて徐々に厚くなるよう構成されている。
【0017】ここに、前記面取り部7aは、図2に示す
ような形状を有するフープ素材10、即ち巻始め部7を
構成する領域Aにおける幅Wが、端部から長さ方向に沿
って徐々に広くなるように予め形成したフープ素材10
を使用し、これにV字形断面の曲げ加工を施した後、フ
ィラー材(緩衝材)3とを重ね合わせつつうず巻状に固
く巻き込み、巻始めと巻終りのみフープ材2を数回から
巻きしてスポット溶接等で固定することによって形成さ
れている。
【0018】これによって、うず巻形ガスケット1をフ
ランジ間に配置し所定の装着厚さに締め付けた時、特に
内輪5の存在によって巻始め部7のフープ材2が大きく
変形して立上っても、この内周面側の角部には、内方に
向けて尖頭状に傾斜する面取り部7aが設けられている
ため、ここがかなりの接触圧をもって鋭利に相手面に接
触してしまうことがなくなり、これによって例え相手面
がタンタルなどの軟質金属製のダイヤフラムのようにフ
ープ材2より軟質なものであっても、これに大きな損傷
を与えてしまうことが防止される。
【0019】なお、この実施例においては、巻始め部7
の内周面側の角部に面取り部7aを設けた例を示してい
るが、巻終り部9の外周面側の角部に外方に向けて尖頭
状に傾斜する面取り部を設けるようにすることもでき
る。
【0020】また、図2に示すフープ素材10を使用す
ることなく、同一幅のフープ素材を使用し、一様に同一
厚さの巻始め部7を形成した後、切削加工によって面取
り部7aを形成するようにすることもできることは勿論
である。
【0021】図3は、前述のようにして構成したうず巻
形ガスケット1をダイヤフラムを用いて圧力または差圧
を測定する計器に使用した使用例を示すものである。即
ち、タンタル等の軟質金属製のダイヤフラム11は、そ
の周縁部を一対のフランジ12,13間に挟持されて2
つの測定空間14,15を気密的に区画する位置に配置
されているとともに、両フランジ12,13間の隙間
は、うず巻ガスケット1によってシールされている。
【0022】この時、うず巻形ガスケット1は、その片
面でダイヤフラム11に接触してフープ材2がダイヤフ
ラム11に食い込むことになるが、前述のように、巻始
め部7の内周側の角部には、面取り部7aが形成されて
いるため、ボルト16を介してガスケット1を所定の装
着厚さに締め付けた時、特に巻始め部7のフープ材2が
大きく変形して立上っても、ダイヤフラム11にこれが
破損してしまう程の大きな損傷を与えてしまうことが防
止され、これによってうず巻形ガスケット1の有する高
圧・高温に適する利点を最大限に利用することができ
る。
【0023】
【考案の効果】本考案は上記のような構成であるので、
ガスケットを所定の装着厚さに締め付けた時に巻始め部
のフープ材が大きく変形して立上っても、この内周側の
角部が大きな接触圧をもって鋭利に相手面に接触してし
まうことがなく、これによって例えタンタルなどの軟質
金属製のダイヤフラムを用いた計器等に用いたとして
も、フープ材がこれより軟質のダイヤフラム等の相手面
に大きな損傷を与えてしまうことなく使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の一部を示す断面図である。
【図2】図1に示す実施例の製作に使用されるフープ素
材の一例を示す平面図である。。
【図3】使用状態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 うず巻形ガスケット 2 フープ材 3 フィラー材 4 ガスケット本体 5 内輪 6 外輪 7 巻始め部 7a 面取り部 8 中央部 9 巻終り部 10 フープ材 11 ダイヤフラム

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻始め部と巻終り部をフープ材のみで形
    成し、中央部をフープ材とフィラー材とを層状に重ね合
    わせたガスケット本体を有するうず巻形ガスケットにお
    いて、少なくとも前記巻始め部の内周面側の角部に内方
    に向け尖頭状に傾斜する面取り部を設けたことを特徴と
    するうず巻形ガスケット。
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