JP2583421Y2 - 金属薄板への塗布装置 - Google Patents

金属薄板への塗布装置

Info

Publication number
JP2583421Y2
JP2583421Y2 JP2542992U JP2542992U JP2583421Y2 JP 2583421 Y2 JP2583421 Y2 JP 2583421Y2 JP 2542992 U JP2542992 U JP 2542992U JP 2542992 U JP2542992 U JP 2542992U JP 2583421 Y2 JP2583421 Y2 JP 2583421Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
coating
squeegee
thin metal
rollers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2542992U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0633150U (ja
Inventor
武文 神鳥
貢一 尾本
和彦 山口
雅伸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2542992U priority Critical patent/JP2583421Y2/ja
Publication of JPH0633150U publication Critical patent/JPH0633150U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2583421Y2 publication Critical patent/JP2583421Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、例えばカラーCRT
用シャドウマスクや半導体製造用リードフレーム等の金
属薄板の表面にスキージローラやコーティングローラを
用いて塗布液を塗布する金属薄板への塗布装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラーCRTは、3本の電子ビームを放
射する電子銃と、この電子銃から放射された電子ビーム
を受けて三原色に発光する蛍光体と、この蛍光体と電子
銃との間に配置され、各電子ビームのうちの必要な方向
の電子ビームだけを選択的に通過させて不要な方向の電
子ビームを遮断するための透孔が多数形成されたシャド
ウマスクとを備えて構成されている。
【0003】このカラーCRTは、近年、一般のテレビ
ジョン放送受信用のカラーテレビ受像管以外に、コンピ
ュータ等のディスプレイ装置やモニターなどとして広く
利用されるようになっている。このような用途の多様化
に伴い、カラーCRTに対し、極めて高精細な画質への
要求が高くなってきている。そして、カラーCRTの構
成部品の1つであるシャドウマスクに対しては、微細で
かつ大きさ、形状にばらつきの無い透孔を有しているこ
とが求められている。
【0004】ここで、シャドウマスクの透孔は、フォト
エッチング法を利用して、一般的には以下のような工程
を経ることにより形成されている。すなわち、まず、板
厚0.1〜0.3mm程度の低炭素アルミキルド鋼等の金
属薄板(シャドウマスク用板材)の表面を脱脂し、水洗
して整面処理した後、その金属薄板の表裏両面に感光
液、例えばポリビニルアルコールと重クロム酸アンモニ
ウムとの混合液を塗布し、その感光液を乾燥させて、数
μmの厚みのフォトレジスト膜を金属薄板の表裏両面に
被着形成する。次に、金属薄板の両面に被着形成された
各フォトレジスト膜の表面に、形成しようとする電子ビ
ーム通過孔に対応した所要の画像を有するマスターパタ
ーンを、表裏両面で画像位置を整合させてそれぞれ密着
させ、露光を行なう。続いて、温水等を用いて現像し、
無水クロム酸の溶液中へ浸漬した後バーニングすること
により硬膜処理を施し、金属薄板の両主面に所要のパタ
ーン状画像の耐食性被膜(レジスト膜)を形成する。そ
して、塩化第二鉄水溶液を用いてスプレイエッチングを
行なって、金属薄板に多数の透孔を形成した後、その表
裏両面からレジスト膜を剥離して完成する。
【0005】ところで、高解像度カラーCRT用のシャ
ドウマスクでは、シャドウマスク用板材(金属薄板)の
厚みより透孔の直径が小さくなることが多い。このよう
なシャドウマスクの透孔を1回のエッチングによって形
成しようとすると、設計通りの所望形状に透孔を形成す
ることは極めて困難であり、実用に供し得ないようなシ
ャドウマスクしか得られないことが経験的に知られてい
る。
【0006】この対策法の1つとして、例えばUSP.
3,679,500や特公昭57−26345号公報等
には、エッチング処理を2回に分けて段階的に行なう2
段階エッチング法が開示されている。この2段階エッチ
ング法は、以下のようにして実施される。すなわち、ま
ず、両主面に所望のパターン状画像のレジスト膜がそれ
ぞれ被着形成された金属薄板に対し、スプレイノズルか
らエッチング液を金属薄板の両面又は片面に吹き付けて
1回目のエッチングを行ない、金属薄板に貫通孔が形成
される前の段階で一旦エッチングを中止し、水洗、乾燥
を行なうことにより、金属薄板の両面又は片面に微細な
凹窩部を形成する。そして、両面エッチングした場合
は、そのうちの一方の面を、片面エッチングした場合
は、そのエッチングした面をエッチング抵抗層によって
被覆する。次に、金属薄板に対し、スプレイノズルから
エッチング液をエッチング抵抗層で被覆されていない面
に吹き付けて2回目のエッチングを行ない、その片面側
に形成される微細な凹窩部と他方の片面側に形成された
微細な凹窩部とを互いに連通させる。そして、エッチン
グ終了後に、金属薄板の表面からエッチング抵抗層及び
レジスト膜をそれぞれ剥離し、水洗、乾燥を行なうこと
により、表裏で貫通した微細透孔が形成された金属薄板
が得られる。
【0007】上記した2段階エッチング法において、エ
ッチング抵抗層は、スプレイ法、ロールコート法又はス
キージコート法により金属薄板の片面側に塗布液を塗布
することにより形成されていた。
【0008】ここで、エッチング抵抗層を形成する樹脂
を有機溶剤に溶解させ、その溶液を金属薄板の表面に塗
布した後、有機溶剤を蒸発させてエッチング抵抗層を形
成する方式では、近年の環境問題の観点から、蒸発した
有機溶剤を大気中へ放出することができなくなった。従
って、有機溶剤の回収装置を設置する必要があるが、そ
の場合でも、有機溶剤を100%回収することは困難で
ある。このため、粘度が1,000センチポイズ以上と
いった無溶剤タイプの塗布液を使用する必要性が生じて
いる。ところが、上記したエッチング抵抗層形成方法の
うちのスプレイ法では、塗布液の粘度が高くなってくる
(例えば粘度が100センチポイズを越える)と、塗布
面に塗布液が玉状の固まりとなって塗布されるために、
その玉状の固まりによって塗布面全体を覆うようにした
とき、エッチング抵抗層の厚みが非常に厚くなってしま
い、しかも、その厚みが塗布面全体で不均一になってし
まう。従って、スプレイ法は、無溶剤タイプの塗布液を
使用してエッチング抵抗層を形成するのには不向きであ
る。
【0009】一方、ロールコート法は、図5の(a)に
示すように、供給パイプ4から塗布液をコーティングロ
ーラ2とドクターローラ3との間の上部に供給し、コー
ティングローラ2の外周面に塗布液を膜状に保持させ、
コーティングローラ2とバックアップローラ5との間に
金属薄板1を挿入することにより、コーティングローラ
2の外周面から金属薄板1の表面に塗布液を転移させ、
金属薄板1の表面に塗布液を一定の厚みに塗布する方法
である。また、スキージコート法は、図5の(b)に示
すように、スキージローラ6とバックアップローラ7と
の間に金属薄板1を通すとともに、スキージローラ6
の、金属薄板の搬送方向における手前側に配設された供
給パイプ8から金属薄板1上に塗布液を供給し、金属薄
板1上に供給された塗布液をスキージローラ6によって
平面状に均しくすることにより、金属薄板1の表面に塗
布液を一定の厚みに塗布する方法である。これらのロー
ルコート法やスキージコート法によれば、粘度が高い無
溶剤タイプの塗布液を使用することができ、上記スプレ
イ法におけるような問題点は無い。
【0010】ロールコート法やスキージコート法におい
て使用されるコーティングローラ2やスキージローラ6
には、図6の(a)に示すように、その外周面が平滑面
に形成された平滑ローラ9や、図6の(b)に示すよう
に、外周面に多数本の溝が形成された溝付きローラ10が
ある。しかしながら、コーティングローラやスキージロ
ーラに平滑ローラを使用して塗布液の塗布を行なったと
きは、図7の(a)に示すように、金属薄板1上に形成
されるエッチング抵抗層11の膜厚が薄くなり、2回目の
エッチングの際に、スプレイノズルから吹き付けられた
エッチング液の圧力により、図7の(b)に示すよう
に、エッチング抵抗層11の、微細な凹窩部12を被覆して
いる部分が剥離してしまう、といった問題点がある。図
中の13はレジスト膜である。一方、コーティングローラ
やスキージローラに溝付きローラを使用したときは、金
属薄板の表面に形成された微細な凹窩部に塗布液を押し
込む圧力が溝付きローラ外周面の溝に沿って逃げ、この
結果、微細な凹窩部の穴埋め性が不十分になる、といっ
た問題点がある。
【0011】そこで、例えば実開平2−1273号公報
等には、平滑ローラと溝付きローラとを併用し、2段階
に塗布液の塗布を行なう装置が開示されている。すなわ
ち、図8の(a)に示すように、金属薄板1の搬送方向
に距離を隔てて、コーティングローラ14(14’)、ドク
ターローラ15、塗布液供給パイプ16及びバックアップロ
ーラ17からなるローラコータを2つ配設し、そのうちの
一方のコーティングローラ14を平滑ローラとし、他方の
コーティングローラ14’を溝付きローラとして、それら
両ロールコータに金属薄板1を順次通して塗布液を塗布
する装置が提案されている。
【0012】あるいは、図8の(b)に示すように、金
属薄板1の搬送方向に距離を隔てて2つの位置に、スキ
ージローラ18(18’)、バックアップローラ19及び塗布
液供給装置20をそれぞれ配設し、そのうちの一方のスキ
ージローラ18を平滑ローラとし、他方のスキージローラ
18’を溝付きローラとして、各スキージローラ18、18’
と各バックアップローラ19との間に金属薄板を順次通し
て、金属薄板1上に2段階で塗布液を塗布するようにす
ることにより、微細な凹窩部への塗布液の穴埋め性の向
上とエッチング抵抗層の膜厚の増大とを図る塗布装置が
提案されている。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図8の
(a)、(b)に示したような従来の塗布装置では、図
9に示すように、金属薄板1の中央部分に、塗布液によ
る穴埋めがなされていない微細な凹窩部21が多数残る、
といったことがしばしば起こる。そこで、コーティング
ローラやスキージローラが金属薄板の微細な凹窩部へ塗
布液を押し込む圧力を増すために、コーティングローラ
又はスキージローラとバックアップローラとの各軸間に
互いに近付ける方向の圧力を加えて上下ローラ間の圧接
力を高めようとすると、図10に示すように、コーティ
ングローラ又はスキージローラの上方ローラ22及びバッ
クアップローラ23がそれぞれ、金属薄板1に対し内向き
に湾曲し、金属薄板1の中央部分に押圧力が加わらず、
却って微細な凹窩部に対する穴埋め性が悪くなる。その
一方、金属薄板1の両側端辺部分に対し上下各ローラ2
2、23の外周面から大きな押圧力が加わることになる結
果、金属薄板1の、エッチング抵抗層を形成しない側
(バックアップローラ23側)の面では、両側端辺部分に
おいてバックアップローラ23の外周面によりレジスト膜
が損傷を受ける恐れがある。
【0014】また、コーティングローラ又はスキージロ
ーラとバックアップローラとで金属薄板を挾持しながら
その搬送を行なっているため、上下のローラによって金
属薄板に加えられる力が金属薄板の幅方向において僅か
でも相違すると、長尺帯状の金属薄板が蛇行することに
なる。そして、上記方法では、コーティングローラ又は
スキージローラを金属薄板の搬送方向に2本並設してい
るため、蛇行の程度が増幅されて大きくなる、といった
問題点がある。この場合、上下のローラで金属薄板を挾
持したままではその蛇行の修正を行なえないため、それ
ら上下のローラを上下方向に離間させてそれらローラか
ら金属薄板を開放させ、その後に金属薄板の蛇行の修正
作業を行なう必要があり、手間と時間とがかかるととも
に、蛇行の修正作業を行なっている間は塗布液の塗布を
行なえない、といった欠点がある。
【0015】この考案は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、長尺帯状の金属薄板の表面に塗布液
を塗布し、金属薄板の表面に形成された多数の微細な凹
窩部の穴埋めを行なうに際し、微細な凹窩部への塗布液
の穴埋め性を向上させるとともに、十分な厚みの塗布膜
を金属薄板の表面に被着形成することができ、また、塗
布液の塗布操作に伴ってレジスト膜に損傷を与えたりす
ることがなく、さらに、長尺帯状の金属薄板が蛇行する
ことを有効に防止することができるような金属薄板への
塗布装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の金属薄板への塗布装置は、長尺帯状
金属薄板の下面側に、金属薄板の搬送方向に距離を隔
てて配設された3本のバックアップローラと、前記各バ
ックアップローラの間で、長尺帯状の金属薄板の上面側
に配設された2本のスキージローラと、前記スキージロ
ーラの、金属薄板の搬送方向における手前側に配設さ
れ、金属薄板上に塗布液を供給する塗布液供給手段と、
を備え、前記スキージローラのうちの、金属薄板の搬送
方向における手前側のスキージローラの外周面を平滑面
に形成するとともに、他方のスキージローラの外周面に
多数の溝を形成し、前記各バックアップローラの上面が
2本のスキージローラの両下面を含む平面よりそれぞれ
上方に位置するように、前記バックアップローラと前記
スキージローラとを配置している。また、請求項2記載
の金属薄板への塗布装置は、長尺帯状の金属薄板の下面
側に、金属薄板の搬送方向に距離を隔てて配設された3
本のバックアップローラと、前記各バックアップローラ
の間で、長尺帯状の金属薄板の上面側に配設された2本
のコーティングローラと、前記コーティングローラに塗
布液を供給する塗布液供給手段と、を備え、前記コーテ
ィングローラのうちの、金属薄板の搬送方向における手
前側のコーティングローラの外周面を平滑面に形成する
とともに、他方のコーティングローラの外周面に多数の
溝を形成し、前記各バックアップローラの上面が2本の
コーティングローラの両下面を含む平面よりそれぞれ上
方に位置するように、前記バックアップローラと前記コ
ーティングローラとを配置している。
【0017】
【作用】この考案の塗布装置では、金属薄板の上面側に
配設されたスキージローラ(又はコーティングローラ)
のうちの、金属薄板の搬送方向における手前側のスキー
ジローラ(又はコーティングローラ)を平滑ローラとす
るとともに、他方のスキージローラ(又はコーティング
ローラ)を溝付きローラとし、バックアップローラをス
キージローラ(又はコーティングローラ)と対向させず
に、金属薄板の搬送方向において3本のバックアップロ
ーラの各間に前記スキージローラ(又はコーティングロ
ーラ)がそれぞれ配置されるようにし、かつ、各バック
アップローラの上面が2本のスキージローラ(又はコー
ティングローラ)の両下面を含む平面よりそれぞれ上方
に位置するように、バックアップローラを金属薄板の下
面に配設している。
【0018】そして、塗布液供給手段と、平滑ローラか
らなるスキージローラ又はコーティングローラと、によ
る1段階目の塗布操作により、金属薄板の表面に形成さ
れた微細な凹窩部が塗布液で埋められ、その後に、塗布
液供給手段と、溝付きローラからなるスキージローラ又
はコーティングローラと、による2段階目の塗布操作に
より、金属薄板上を被覆する塗布膜の厚みが厚くされ
る。
【0019】また、スキージローラ又はコーティングロ
ーラとバックアップローラとが金属薄板の搬送方向にお
ける位置をずらせて配置されているため、スキージロー
ラ又はコーティングローラとバックアップローラとの間
で僅かな芯のずれがあっても、その芯ずれによる金属薄
板の幅方向における位置ずれは、長尺帯状の金属薄板の
伸縮によって吸収されてしまい、金属薄板の蛇行を生じ
にくい。そして、仮に金属薄板の蛇行を生じたとして
も、金属薄板の幅方向における張力を調整するなどし
て、その修正を簡単に行なうことができる。さらに、ス
キージローラ又はコーティングローラとバックアップロ
ーラとの間に金属薄板が挾持されることがないので、金
属薄板の表面に被着形成されたレジスト膜がバックアッ
プローラによって損傷を受けるといったことがない。
【0020】
【実施例】以下、この考案の好適な実施例について図1
ないし図4を参照しながら説明する。
【0021】最初に、図2は、この考案の2つの構成例
を示す概略図であって、(a)は、スキージローラを使
用した塗布装置を示し、(b)は、コーティングローラ
を使用した塗布装置を示す。
【0022】図2の(a)に示した装置は、長尺帯状の
金属薄板1の搬送方向の手前側に平滑ローラからなる第
1のスキージローラ30を、搬送方向の前方側に第2のス
キージローラ32を金属薄板1の上面側にそれぞれ配設し
ている。また、第1のスキージローラ30の、金属薄板の
搬送方向における手前側に第1のバックアップローラ3
4、第1のスキージローラ30と第2のスキージローラ32
との間に第2のバックアップローラ、及び、第2のスキ
ージローラ32の前方側に第3のバックアップローラ38を
それぞれ金属薄板1の下面側に配設している。さらに、
第1のスキージローラ30及び第2のスキージローラ32
の、金属薄板の搬送方向における各手前側に、金属薄板
1上に塗布液44を供給する第1の供給パイプ40及び第2
の供給パイプ42をそれぞれ配設して構成されている。そ
して、第1、第2及び第3の各バックアップローラ34、
36、38は、その上面が第1のスキージローラ30と第2の
スキージローラ32との両下面を含む水平面よりそれぞれ
上方に位置するように配置されており、金属薄板1が水
平面に対し僅かに下向き及び上向きになりながら搬送さ
れるようになっている。
【0023】また、図2の(b)の装置は、長尺帯状の
金属薄板1の搬送方向の手前側に、平滑ローラからなる
第1のコーティングローラ46、このコーティングローラ
46に当接する第1のドクターローラ48、及び、第1のコ
ーティングローラ46と第1のドクターローラ48との当接
部の上部に塗布液44を供給する第1の供給パイプ50を、
搬送方向の前方側に配設し、溝付きローラからなる第2
のコーティングローラ52、このコーティングローラ52に
当接する第2のドクターローラ54、及び、第2のコーテ
ィングローラ52と第2のドクターローラ54との当接部の
上部に塗布液44を供給する第2の供給パイプ56を配設し
ている。また、第1のコーティングローラ46の、金属薄
板の搬送方向における手前側にバックアップローラ58、
第1のコーティングローラ46と第2のコーティングロー
ラ52との間に第2のバックアップローラ60、及び、第2
のコーティングローラ52の前方側に第3のバックアップ
ローラ62をそれぞれ金属薄板1の下面側に配設して構成
されている。そして、第1、第2、第3の各バックアッ
プローラ58、60、62は、その上面が第1のコーティング
ローラ46と第2のコーティングローラ52との両下面を含
む水平面よりそれぞれ上方に位置するように配置されて
おり、金属薄板1が水平面に対し僅かに上下方向に蛇行
しながら搬送されるようになっている。尚、図2の
(b)に示した装置において、ドクターローラ48、54に
それぞれ代えてドクターバーを配設するようにしてもよ
い。
【0024】 図1は、図2に示した2つの構成の装置
のうち、同図の(a)に示したスキージローラを使用す
る塗布装置の要部斜視図である。上記した説明に若干説
明を追加すると、第1のスキージローラ30の外周表面
は、塗布液の粘度や金属薄板1の表面の状態などによっ
て所要の表面粗さを有する平滑面に仕上げられ、また、
第2のスキージローラ32の外周面に切設される溝の幅
は、金属薄板1上に必要な膜厚のエッチング抵抗層が被
着形成されるように、適宜設定されたものを選択する。
そして、金属薄板1が第1のスキージローラ30に接触し
ながらその位置を通過することにより、第1の供給パイ
プ40から金属薄板1上に供給された塗布液44で、金属薄
板1の表面に形成された多数の微細な凹窩部が完全に埋
められ、続いて、金属薄板1が第2のスキージローラ32
に接触しながらその位置を通過することにより、第2の
供給パイプ42から金属薄板1上に供給された塗布液44が
さらに塗り重ねられ、所望の厚みのエッチング抵抗層が
金属薄板1上に形成される。尚、エッチング抵抗層を形
成する塗布液としては、例えばパラフィン、アスファル
ト、ラッカー、UV樹脂(紫外線硬化型樹脂)などが使
用される。図1中、64は塗布液44の流動案内板、66は、
画像部を被覆するレジスト膜である。
【0025】図3は、金属薄板をその両主面からエッチ
ングし、かつ、エッチング処理を2回に分けて行なう2
段階エッチング法を利用して金属薄板に微細な透孔等を
形成するエッチング装置に、この考案に係る塗布装置を
使用したときの、装置全体の概略構成の1例を示す模式
図である。
【0026】このエッチング装置は、第1のエッチング
処理槽70、水洗槽72、第1の熱風乾燥機74、塗布装置7
6、第2の熱風乾燥機78、紫外線照射装置80並びに第2
のエッチング処理槽82を連設して構成されている。第1
のエッチング処理槽70には、長尺帯状の金属薄板1の上
下両側に、多数のスプレイノズル86を有するスプレイパ
イプ84がそれぞれ配設されている。そして、両面にパタ
ーン状画像を有するレジスト膜がそれぞれ被着形成され
た金属薄板1が第1のエッチング処理槽70へ搬送されて
くると、第1のエッチング処理槽70において1回目のエ
ッチング処理が行なわれ、金属薄板1の両面にそれぞれ
多数の微細な凹窩部が形成される。次に、金属薄板1
は、水洗槽72において両面に水を吹き付けられて水洗さ
れ、金属薄板1の上下両側に多数の熱風吹出し口88がそ
れぞれ配設された第1の熱風乾燥機74において乾燥させ
られた後、この考案に係る塗布装置76により、片面側に
塗布液、この実施例では紫外線硬化型樹脂が塗布され
る。
【0027】続いて、金属薄板1は、第2の熱風乾燥機
78へ送られ、金属薄板1の上下両側に多数の熱風吹出し
口90がそれぞれ配設された第2の熱風乾燥機78において
紫外線硬化型樹脂が乾燥させられ、次いで、紫外線照射
装置80において紫外線硬化型樹脂に対し紫外線が照射さ
れることにより樹脂が硬化させられ、金属薄板1の片面
側にエッチング抵抗層が被着形成され、金属薄板1は第
2のエッチング処理槽82へ送られる。第2のエッチング
処理槽82には、長尺帯状の金属薄板1の下方側にだけ、
多数のスプレイノズル94を有するスプレイパイプ92が配
設されており、この第2のエッチング処理槽82において
金属薄板1の下面側からだけ2回目のエッチング処理が
行なわれる。この2回目のエッチングにより、下面側に
形成される微細な凹窩部と上面側に形成された微細な凹
窩部とが互いに連通する。この2回目のエッチング終了
後に、図示しない剥離装置により金属薄板1の表面から
エッチング抵抗層及びレジスト膜がそれぞれ剥離され、
水洗槽において水洗され、熱風乾燥機において乾燥され
ることにより、表裏で貫通した微細透孔が形成された金
属薄板が得られる。
【0028】次に、この考案に係る塗布装置の動作を従
来の塗布装置と比較して説明する。
【0029】ここで、図8の(a)、(b)に示した従
来の塗布装置では、長尺帯状の金属薄板1は、その搬送
方向に距離を隔てて配設された2組の、スキージローラ
又はコーティングローラとバックアップローラとからな
る塗布ユニットに順次通されるため、水平方向に搬送さ
れることになる。従って、図4の(b)に示すように、
スキージローラ又はコーティングローラの上方ローラ24
とバックアップローラ25との間に挾持された金属薄板1
に対し上方ローラ24が接触する角度θ2は小さく、上方
ローラ24と金属薄板1とが接触する部分A2の面積が小
さくなる。
【0030】これに対し、この考案に係る塗布装置は上
述したようにスキージローラ又はコーティングローラと
バックアップローラとを配置しているので、図4の
(a)に示すように、金属薄板1は上下方向に搬送の向
きを変えながら搬送されることになる。従って、金属薄
板1に対しスキージローラ又はコーティングローラの上
方ローラ24が接触すると角度θ1は大きくなって、上方
ローラ24と金属薄板1とが接触する部分A1の面積が大
きくなる。この結果、この考案に係る装置では、スキー
ジローラ又はコーティングローラにより金属薄板表面に
塗布液を塗布する面積及び時間が従来の装置に比べて増
加し、金属薄板の表面の微細な凹窩部への塗布液の穴埋
め性が向上することになる。
【0031】
【考案の効果】この考案は以上説明したように構成され
かつ作用するので、この考案に係る塗布装置を使用して
金属薄板の表面に塗布液を塗布し、金属薄板の表面に形
成された多数の微細な凹窩部の穴埋めを行なうときは、
微細な凹窩部への塗布液の穴埋め性を向上させるととも
に、十分な厚みの塗布膜を金属薄板の表面に被着形成す
ることができ、また、塗布液の塗布操作に伴って生じる
レジスト膜の損傷を防止できる。また、金属薄板の蛇行
を防止することができ、仮に金属薄板の蛇行を生じた場
合でも、その蛇行の修正を簡単に行なうことができるた
め、蛇行の修正作業に要する労力と時間とを節約でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の1実施例を示す金属薄板への塗布装
置の要部斜視図である。
【図2】この考案の2つの構成例を示す概略図であっ
て、(a)は、スキージローラを使用した塗布装置を示
し、(b)は、コーティングローラを使用した塗布装置
を示す。
【図3】この考案に係る塗布装置を、エッチング処理を
2回に分けて段階的に行なうエッチング装置に使用した
ときの、装置全体の概略構成の1例を示す模式図であ
る。
【図4】この考案の動作を、従来の塗布装置と対比させ
て説明するための図である。
【図5】(a)はロールコート法について、(b)はス
キージコート法について、それぞれ説明するための図で
ある。
【図6】(a)は平滑ローラの構成を、(b)は溝付き
ローラ10の構成を、部分拡大図と共にそれぞれ示す図で
ある。
【図7】コーティングローラやスキージローラに平滑ロ
ーラを使用して金属薄板上への塗布液の塗布を行なった
場合における問題点を説明するための一部拡大断面図で
ある。
【図8】金属薄板上に2段階で塗布液を塗布する従来の
方法を説明するための模式図であって、(a)がコーテ
ィングローラを使用したもの、(b)がスキージローラ
を使用したものをそれぞれ示す。
【図9】従来の2段階塗布方法における問題点を説明す
るための図であって、金属薄板の一部を示す平面図であ
る。
【図10】従来の2段階塗布方法における問題点を説明
するための図であって、コーティングローラ又はスキー
ジローラの上方ローラとバックアップローラとの間に金
属薄板を挾持した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 長尺帯状金属薄板 30 スキージローラ(平滑ローラ) 32 スキージローラ(溝付きローラ) 34、36、38、58、60、62 バックアップローラ 40、42 塗布液塗布パイプ 44 塗布液 46 コーティングローラ(平滑ローラ) 52 コーティングローラ(溝付きローラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山口 和彦 滋賀県彦根市高宮町480番地の1 大日 本スクリーン製造株式会社 彦根地区事 業所内 (72)考案者 佐藤 雅伸 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (56)参考文献 実開 平2−1273(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 1/00 - 3/20 G03F 7/16 H01L 21/30

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の微細な凹窩部が形成された長尺帯
    状の金属薄板の表面に塗布液を塗布する金属薄板への塗
    布装置において、長尺帯状の 金属薄板の下面側に、金属薄板の搬送方向に
    距離を隔てて配設された3本のバックアップローラと、 前記各バックアップローラの間で、長尺帯状の金属薄板
    の上面側に配設された2本のスキージローラと、 前記スキージローラの、金属薄板の搬送方向における手
    前側に配設され、金属薄板上に塗布液を供給する塗布液
    供給手段と、を備え、 前記スキージローラのうちの、金属薄板の搬送方向にお
    ける手前側のスキージローラの外周面を平滑面に形成す
    るとともに、他方のスキージローラの外周面に多数の溝
    を形成し、 前記各バックアップローラの上面が2本のスキージロー
    ラの両下面を含む平面よりそれぞれ上方に位置するよう
    に、前記バックアップローラと前記スキージローラとを
    配置したことを特徴とする金属薄板への塗布装置。
  2. 【請求項2】 多数の微細な凹窩部が形成された長尺帯
    状の金属薄板の表面に塗布液を塗布する金属薄板への塗
    布装置において、長尺帯状の 金属薄板の下面側に、金属薄板の搬送方向に
    距離を隔てて配設された3本のバックアップローラと、 前記各バックアップローラの間で、長尺帯状の金属薄板
    の上面側に配設された2本のコーティングローラと、 前記コーティングローラに塗布液を供給する塗布液供給
    手段と、を備え、 前記コーティングローラのうちの、金属薄板の搬送方向
    における手前側のコーティングローラの外周面を平滑面
    に形成するとともに、他方のコーティングローラの外周
    面に多数の溝を形成し、 前記各バックアップローラの上面が2本のコーティング
    ローラの両下面を含む平面よりそれぞれ上方に位置する
    ように、前記バックアップローラと前記コーティングロ
    ーラとを配置したことを特徴とする金属薄板への塗布装
    置。
JP2542992U 1992-03-25 1992-03-25 金属薄板への塗布装置 Expired - Fee Related JP2583421Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2542992U JP2583421Y2 (ja) 1992-03-25 1992-03-25 金属薄板への塗布装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2542992U JP2583421Y2 (ja) 1992-03-25 1992-03-25 金属薄板への塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0633150U JPH0633150U (ja) 1994-04-28
JP2583421Y2 true JP2583421Y2 (ja) 1998-10-22

Family

ID=12165732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2542992U Expired - Fee Related JP2583421Y2 (ja) 1992-03-25 1992-03-25 金属薄板への塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2583421Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4689184B2 (ja) * 2004-03-31 2011-05-25 Jfe鋼板株式会社 高意匠性塗装金属板製造用塗装設備
KR101988635B1 (ko) * 2019-01-10 2019-09-30 고신일 금속망 코팅장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0633150U (ja) 1994-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7987782B2 (en) Printing apparatus for liquid crystal display device and pattern forming method using the same
JPH0424435B2 (ja)
JP2583421Y2 (ja) 金属薄板への塗布装置
JP4428121B2 (ja) パターン形成方法及びパターン形成装置
EP0833360B1 (en) Method for manufacturing shadow mask and etching-resistant layer-coating apparatus
JP6733023B2 (ja) 印刷製品を製造する方法
EP0817231B1 (en) Shadow mask manufacturing method
JP4229414B2 (ja) 塗布膜形成方法
JP3206416B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP3079911B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP3092468B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
KR100280716B1 (ko) 포토리소그래피 방법
JP3489276B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JPS5815539B2 (ja) シヤシンエツチングソウチ
JP3171061B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2002231131A (ja) シャドウマスクの製造方法及び製造装置
JP3063530B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2005250129A (ja) パターン形成方法及びパターン形成装置
JPH09199016A (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2000345373A (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法及びシャドウマスクの製造方法
JP2000200548A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPH09166879A (ja) 帯状金属薄板への塗布液の塗布方法及び塗布装置
JPH08167375A (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2000215804A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPH09179308A (ja) フォトレジスト塗布装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees