JP2582797B2 - 粒子の識別・分離方法および装置 - Google Patents

粒子の識別・分離方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微小粒子の形状、種類、大きさと位置を自動
的に分析し、選別する装置に係り、特に連続的に流動し
ている懸濁液中または空気流中の生物細胞の大きさ、形
状、位置、数量および素性を迅速、且つ正確に自動的に
測定、分析して細胞の種類、細胞の生死、正常細胞か異
常細胞かを判別し、異常あるいは不要の細胞を排除した
り、細胞を種類別に分別する装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、生体細胞、あるいはバイオ関連研究分野にお
いては、細胞等を正確な自動分別の技術が要求されてい
る。これに対して、例えば1つの細胞が狭いオリフィス
を通過する時に、その細胞がオリフィスのインピーダン
スを変化させるという原理を用いたコウルター・カウン
ター(Coulter Counter)の粒子識別法、細胞にあたっ
た光の一方向または多方向の散乱光強度の大きさから粒
子径や形を判断して細胞の種類を識別しようとする光散
乱強度法や、細胞から発生する螢光の状態から細胞の種
類を判別しようとする方法等がある。
〔発明が解決すべき問題点〕
しかしながら、コウルター・カウンタ法では容量変化
によって検出しているために、オリフィスを通過する細
胞の径を測定しているだけであり、細胞識別装置とはな
り得ない。また、光散乱強度法は細胞粒子の大きさや形
をある方向の散乱光強度の大きさから判別しようとして
いるが、同一直径を有する細胞でも、その形状や傾きに
よって散乱光強度は微妙に異なり、粒子の直径を正確に
求めることも、ましてや細胞の種類を識別することも極
めて困難である。また、アルゴン・レーザ光照射による
細胞の螢光だけから粒子の種類の識別しようとする方法
は、現在のところ特殊な螢光物質を細胞と結合させた
り、その他の工夫をしなければならず効果的な識別法と
はなっていない。
また、従来、粒子の形状を識別するために、マッチド
フィルタ技術が珪藻類の種類の測定に用いられてきた
(S.P.Almeida and H.Fujii,Appl.Opt.Vol.18 No.10(1
979)1668;H.Fujii and S.P.Almeida,Appl.Opt.Vol.18
No.10(1979)1659)が、従来の技術には珪藻類を検出
器で白黒フィルム上に撮影した像(被識別物体)を同様
の写真撮影から作成されたマッチドフィルタでしか識別
することができず実用性がなかった。従来のこの種の方
法は回折パターンのマッチングの精度が厳しく要求さ
れ、通常はフィルタ作成物体と同一形状でほぼ同一の大
きさの物体しか識別できず、その上1枚のフィルタ上に
1つの形状しか識別することはできなかった。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、マッチ
ドフィルタを使用して一度に複数の粒子の識別を行うこ
とができると共に、識別結果により粒子の選別を行うこ
とができる粒子の識別・分離方法および装置を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そのために本発明の粒子の識別・分離方法および装置
は、例えば、血球粒子を入射光の奥行き方向に重ならな
いように1個ずつ間隔を持たせて流体に包みこませ、ま
た、粒子が前後や左右に大きく傾かないようにその姿勢
を特殊な形状のガラスチャンバ中の剪断流によって制御
し、姿勢が制御された粒子を含む懸濁流にレーザの平行
光を照射して測定視界を形成し、測定視界中には粒子が
1個ずつ入ってもよいし、粒子が重ならないように左右
方向に拡がって数個ずつ入ってきてもよいようにしてお
く。
測定視界中に流入する粒子から回折光の空間分布のパ
ターンと位相差を焦点距離を測定視界上においてレンズ
によって後焦点面上のフリーエ変換面に結像させる。そ
して、それぞれの粒子によって生じたレーザ光回折パタ
ーンの形状、大きさ、回転角や強さ、およびその位相か
ら粒子の形状、大きさ、傾き角、粒子の数および粒子の
測定視界中の位置を測定する。
また、粒子の回折パターンや位相差から粒子形状等を
容易に識別するためには、フリーエ変換面上に数種類の
粒子形状や大きさが同時に識別可能なホログラフィック
フィルタ(マッチドフィルタ)を設置し、該フィルタに
よって判別された光信号を逆フリーエ変換レンズ光学系
によってレンスの後焦点面にマッチド信号の光点として
投影する。識別したい種類の粒子形状や大きさ毎にそれ
らの光点位置がフィルタによって決まっているから、マ
ッチド信号の光点の照度と位置をCCDカメラまたは光電
素子やラインセンサで検出し、粒子の大きさ、形状や粒
子の測定視界中での位置および粒子の数を判別する。
さらに、上述した粒子形状等を識別するための測定視
界の後流にアルゴン・レーザ等の短波長レーザ光を集光
した測定視界をつくるか、あるいは上述の粒子形状識別
用視界をアルゴンレーザ光の視界と併用する。ここを粒
子が1個ずつ通過するとき、粒子によるレーザ光の吸収
形態や螢光発光の状態から粒子の種類および粒子の素性
(材料)を識別することもできる。
以上のような手段で識別した粒子の分別は、粒子の形
状や大きさ並びに種類等毎にでる判別電気信号に同期し
て作動する後流中の流体素子スイッチによって行う。ま
た、流体素子スイッチの代わりにレーザ光圧力によって
粒子を別の流れに押し込める方法をとれば、例えばガン
細胞等は分別排除することもできる。
〔作用〕
本発明は、細胞等の粒子の姿勢制御はガラスチャンバ
によって行われる。ガラスチャンバは奥行きが狭く、幅
が奥行きに比べて広い形状で、粒子を含む流体の剪断力
によって粒子の姿勢制御が行われ、また、生体細胞の弾
性変形等の制御が行われる。
レンズの焦点距離を測定視界上に置けば、おおよその
姿勢を制御された粒子にあたった平行光束は粒子の光学
的形状によって異なるパターンで回折される。この回折
パターンは粒子の偏光特性を用いて特徴を出してもよい
し、位相差を用いてパターンの特徴を出してもよい。こ
の回折光は粒子が微細である場合には、拡大光学系をふ
くんだフリーエ変換光学系によってフーリエ面に回折パ
ターンを形成させる。この回折パターンの形状、大き
さ、回転角等は測定視界中の1個ずつの粒子の形状、大
きさ、傾き角度等に依存する。測定視界中での粒子の位
置が異なっても、回折パターンはこの光学系では入射平
行光軸を中心として重なる。しかし、粒子の位置は回折
パターンの位相情報に変化を与える。従ってこの位置に
この回折パターンと参照光が干渉してできるホログラフ
ィックフィルタ(マッチドフィルタ)を設置して、欲す
る粒子の形状、大きさ、傾き、数、位置等の情報を判別
する。判別された信号はフーリエ回折面からレンズの後
焦点距離におかれた逆フーリエレンズによって前方にマ
ッチド信号の光点を形成する。
〔実施例〕
以下、実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の実施例を示し、図中、1はレーザ、
2は光路切換光学系、3はコリメータ、4は光情報変調
器、5はフローチャンバ、6,7はレンズ、8はビームス
プリッタ、9は偏光,位相情報フィルタ、10はレンズ、
11はマッチドフィルタ、12はレンズ、13は減光フィル
タ、14は像面、15はCCDカメラまたはラインセンサ、16
はレンズ、17はミラー、18,19は波長選択ミラー、20,21
はレンズ、22,23はラインセンサまたはCCDカメラ、24は
焦点位置コントロール装置、25はレーザビームコントロ
ールユニット、26はコンピュータ、27はフレームメモ
リ、28はディスプレイ装置である。
図において、レーザ1から出た光は光路切換光学系2
を通り、通常は粒子識別光学系のコリメータ3に入射さ
れている。コリメータ3によって拡大されたレーザ光の
平行光束は偏光等の情報を利用できる光情報変調器4を
通り、フローチャンバ5の中に測定視界を形成する。細
胞粒子がフローチャンバ5を流下して測定視界中に入っ
てくると、これら1個ずつの細胞粒子によって回折され
た光は拡大光学系6,7のレンズ6によって集光される。
レンズ6と測定視界の間の距離はレンズ6の焦点距離に
等しくしてあるので、物体光はレンズ6により平行光と
なる。拡大光学系6,7によって拡大された測定視界中の
粒子の像はレンズ7の後焦点面上に結像される。レンズ
10の位置はこの像面にレンズの前側焦点がくるように設
定されている。なお、拡大光学系レンズ6,7は省略して
レンズ10の前焦点面をフローチャンバ中の測定視界上に
持ってくることもできる。ビームスプリッタ8は散乱回
折光の光情報と螢光による粒子の素性情報を同時に得る
ために用いられる。9は粒子の偏光情報,位相差等から
粒子形状を判定するための手段として用いる場合に必要
となる偏光ビーム減光器である。
レンズ10の後焦点面上のフーリエ変換面には、望みの
種類の粒子形状、大きさ等を判別するための後述するマ
ッチドフィルタ11を設置してある。マッチドフィルタ11
によりフィルタにマッチした粒子の識別信号はイメージ
レンズ12の後焦点面上に逆フーリエ変換され、識別され
る粒子の種類や大きさ等に応じてその光強度の大きさ
が、また、粒子の存在する位置に対応した位置にその光
点が現れる。減光フィルタ13はこの光点の強さを適切な
スレッシュホルドレベルできるために用いるものであ
る。像面14上の光点はCCDカメラ15の光素子の上に直
接、またはレンズを介して投影され、光点の画像は多チ
ャンネルのフレームメモリ27にとり込まれる。
また、ビームスプリッダ8で分離された光の中にはア
ルゴンレーザ等の短波長光で励起された螢光が含まれ、
これら信号は粒子の素性やガン細胞であるか否か等の識
別ができる。そこで、螢光信号は波長選択ミラー18で分
けられ、それぞれの素性等に応じた信号光の種類がレン
ズ20,21によって集光され、ラインセンサ22,23上に取り
込まれ、測定視界中の粒子の位置と素性が判定される。
これらの信号はフレームメモリ27に同時に取り込まれ
る。なお、ラインセンサ22,23の代わりにCCDカメラを用
いてもよい。
フレームメモリ27に取り込まれたCCDカメラ15,ライン
センサ22,23からの信号群はマイクロコンピュータ26に
よって粒子の形状、大きさ、素性、種類および位置が瞬
時に判定され、必要に応じてディスプレイ装置28で表示
する。
これらの粒子の識別情報を受けて、レーザビームコン
トロールユニット25により、レーザビーム光路切換光学
系2が切り換えられてレーザ光は焦点位置コントロール
装置24を介してレーザ光を瞬時に照射し、光圧力によっ
て粒子をはじいて粒子の流れの中での位置を変え、種類
別に粒子を分別する。この場合、不要なものを外部へ排
除するようにしてもよく、また流体スイッチにより方向
を切り換えるようにしてもよい。
なお、ここで用いられるマッチドフィルタは、一度の
露光で数種類の粒子の形状や粒子の大きさ、傾き、位置
等の情報が1枚のフィルタで同時に識別できる性能を有
している。
これについて第2図により説明する。
第2図は物体光と参照光をマッハツェンダ干渉型に組
込んだホログラフィ光学系を示す図で、31はレーザ、32
はビームスプリッタ、33、34はミラー、35、36はビーム
拡大レンズ、37、38はピンホール、39、40はコリメータ
レンズ、41は物体面、42はフーリエ変換レンズ、43はハ
ーフミラー、44はフーリエ変換面(ホログラム面)であ
る。
図において、レーザ31からの光はハーフミラー32で二
分され、一方はミラー33、拡大レンズ36、ピンホール3
7、コリメータレンズ39を介して平行光が物体面41へ入
射する。物体面41はフーリエ変換レンズL1の前焦点面で
あり、ここに数種類の物体gi(x,y)を離して配置して
おく。なお、第1図に示すようにレンズ6,7構成される
拡大光学系で測定を行う必要がある場合はホログラム作
製時も光情報変調器4からレンズ6以下レンズ10までの
光学系を測定時と同じ配置とする。レンズL1の後焦点面
上のフーリエ変換面44に、ミラー34、ビーム拡大レンズ
35、ピンポール38、コリメータレンズ40を介して入射さ
れる参照光と干渉させてこれらのフーリエ変換像を同時
に記録する。この記録によりマッチド・スペイシャル・
フィルタが作製される。
物体を識別する場合には、作製したマッチド・スペイ
シャル・フィルタ11を第1図に示したようにレンズ10の
後焦点面におき、被測定物体(図では被測定物体の像)
をレンズ10の前焦点面においたとき、各物体の位置に対
応した位置に光点が生じ、この光点位置により物体の形
状と位置の識別ができる。
以上のことをP1、P2、P3面の位置と座標の関係を説明
する第3図により説明する。
フーリエ変換レンズL1の前焦点面P1のx−yの直交座
標系において、基準位置での像関数がgi(x,y),i=1
〜nである形状の異なるn個の物体を、基準位置からx,
y方向へ任意にそれぞれxai,yaiだけ離して配置する。全
物体による像Uoは、各物体像の和になるから、次のによ
うに表される。
この物体像から焦点距離がf1のレンズL1の後焦点面P2
(xi−yi座標)には次に示されるフリーエ変換像Uof
つくられる。
ただし、ここでλは入射光の波長であり、gi(x,y)
のフリーエ変換を Gi(xi/λf1,yi/λf1) とした。
Uofを物体光とし、この物体光を光軸から(xi,yi)方
向にそれぞれθxだけ傾いて進行する平面波R
(xi,yi)、すなわち、 を参照光としてUofと干渉させると次のような透過分布
を持つホログラムを得る。ただし、物体光と参照光の平
均光強度は除去してある。
本測定法では、式(4)に示されるような物体の形状
と位置の情報を含む搬送周波数を持つホログラムをレン
ズL1の後焦点面上P2に置き、マッチド・フィルタとす
る。
さて、レンズL1の前焦点面上の狭い測定視界中に像函
数Σgl(x,y)で表わされる物体群をx,y軸方向に基準点
からそれぞれxbl,yblだけ離して入れると、新たな被測
定物体はレンズLIによってフリーエ変換され、物体光像
函数として次のように与えられる。
この光Uobは式(4)で表される透過度分布を持つフ
ィルタによって回折される。そのうちの+1次回折光U
d1は式(4)と式(5)から次のように表される。
さらに、この光は焦点距離がf2であるイメージレンズ
L2の後焦点面P3(x0−y0座標)上で次のように表され
る。
この光強度分布をさらに相関函数の形で表わすと次の
ようになる。
式(8)はgi(x,y)とgl(x,y)の相関函数である。
もし、函数が一致するとき、すなわちgl(x,y)がg
i(x,y)と等しい場合には(8)式の値は最大値をと
る。従って、(8)式中のi=l=kの像はx0が次の位
置(xok,yok)で最大値 をとる。
また、i≠lとなる像のとる式(8)の相関函数の値
はi=lの場合に比べて小さい。従って、ある形状の物
体はフィルタに記録された同じ形状の物体の位置と式
(9)の関係で示される位置に物体識別信号の光点とし
て形状及び位置が測定される。
被測定物体の出力位置をさらに明確に把握するため
に、P3面上のフィルタ作製物体の位置を基準とした座標
軸上に被識別物体の認識信号光点の座標を求める。
フィルタ作製物体gi(x,y)を例えば□:i=1,g1(x,
y),○:i=2,g2(x,y),△:i=3,g3(x,y)とし、入
力P1面でそれぞれの物体をg1(x−xa1,y−ya1),g
2(x−xa2,y−ya2),g3(x−xa3,y−ya3)として配置
してフィルタを作製する。そして、被識別物体gl,l=1,
2,3をそれぞれ入力面P1の位置g1(x−xb1,y−yb1),g2
(x−xb2,y−yb2),g3(x−xb3,y−yb3)に配置す
る。そして、レンズL2の後焦点面P3で出力の観察を1次
回折光で行えば、この1次回折光の光軸は(−f2sin
θx,−f2sinθ)にあるため、giとglの相関による出
力はこの光軸を中心とする座標で の周辺で観測される。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、マッチドフィルタを使
用してそれぞれの粒子によって生じたレーザ光回折パタ
ーンの形状、大きさ、回転角や強さ、およびその位相か
ら粒子の形状、大きさ、傾き角、粒子の数および粒子の
測定視界中の位置等を一度に測定することができると共
に、測定結果に応じて後流で粒子を光圧力または流体切
り換えスイッチで分別できるので、例えばガン細胞等も
分別排除することもできる。
また従来のマッチドフィルタ法では、1枚のフィルタ
に1つの形状の識別情報しか含ませることができない
か、または同一形状で大きさの異なる物体を認識する場
合や多数の物体形状を同時に識別するためには、それら
の物体形状の多重露光ホログラムをつくる必要があり、
フィルタの性能も劣っていたが、本発明のマッチドフィ
ルタでは、多数の形状物体の同時識別フィルタを一度の
露光で性能よくつくることができる。
なお、粒子形状の判別等の本発明による光学系(逆フ
リーエ変換光学系)は、プラス、マイナス1次回折光を
同時に用い、±方向に傾いた形状をもいずれの1次回折
光学系かで判別でき、粒子の傾きに対しても強い識別光
学系を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の粒子の識別・分離装置の一実施例を示
す図、第2図は物体光と参照光をマッハツェンダ干渉型
に組込んだホログラフィ光学系を示す図、第3図はP1
P2、P3面の位置と座標の関係を説明するための図であ
る。 1……レーザ、2……光路切換光学系、3……コリメー
タ、4……光情報変調器、5……フローチャンバ、6,7
……レンズ、8……ビームスプリッタ、9……偏光,位
相情報フィルタ、10……レンズ、11……マッチドフィル
タ、12……レンズ、13……減光フィルタ、14……像面、
15……CCDカメラまたはラインセンサ、16……レンズ、1
7……ミラー、18,19……波長選択ミラー、20,21……レ
ンズ、22,23……ラインセンサまたはCCDカメラ、24……
焦点位置コントロール装置、25……レーザビームコント
ロールユニット、26……コンピュータ、27……フレーム
メモリ、28……ディスプレイ装置、31……レーザ、32…
…ビームスプリッタ、33、34……ミラー、35、36……ビ
ーム拡大レンズ、37、38……ピンホール、39、40……コ
リメータレンズ、41……物体面、42……フーリエ変換レ
ンズ、43……ハーフミラー、44……フーリエ変換面(ホ
ログラム面)。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒子の姿勢をせん断流によって制御する
    フローチャンバへレーザ光を照射して測定視界を形成
    し、測定視界中に流入する粒子からの散乱光の回折パタ
    ーンを、前焦点面を測定視界上においたレンズ系によっ
    て後焦点面上のフーリエ変換面に結像させ、各粒子によ
    って生じたレーザ光回折パターンを1枚の多重マッチド
    フィルタで識別し、識別結果に応じて粒子の分離を行う
    ことを特徴とする粒子の識別・分離方法。
  2. 【請求項2】レーザ光が照射され、微粒子の姿勢を剪断
    流によって制御するフローチャンバと、前焦点面を測定
    視界上においた第1のレンズ系と、第1のレンズ系の後
    焦点位置を前焦点位置とし、後焦点面のフーリエ変換面
    にフローチャンバ内の測定視界中に流入する粒子からで
    る回折光を結像させる第2のレンズ系と、フーリエ変換
    面に配置されたマッチドフィルタと、マッチドフィルタ
    位置を前焦点位置とし、マッチドフィルタによりフィル
    タリングされた光信号を逆フーリエ変換する第3のレン
    ズ系と、第3のレンズ系からの光像を検出する検出手段
    と、該検出手段からの出力結果により制御され、フロー
    チャンバへのレーザ照射による光圧力を制御して粒子を
    選別する粒子分別手段とを備えた粒子の識別・分離装
    置。
  3. 【請求項3】前記測定視界を形成するレーザ光と、粒子
    分別のために照射されるレーザ光とは、同一レーザ光源
    からのレーザ光を光路切換光学系により切り換え形成さ
    れる特許請求の範囲第2項記載の粒子の識別・分離装
    置。
  4. 【請求項4】前記粒子分別手段は、検出手段からの出力
    により制御され、光路切換光学系を切り換えるレーザ光
    制御手段と、レーザ光制御手段により制御される焦点位
    置制御手段からなる特許請求の範囲第2項記載の粒子の
    識別・分離装置。
  5. 【請求項5】前記検出手段は、写真撮影手段またはCCD
    からなる特許請求の範囲第2項記載の粒子の識別・分離
    装置。
  6. 【請求項6】レーザ光が照射され、微粒子の姿勢を剪断
    流によって制御するフローチャンバと、前焦点面を測定
    視界上においた第1のレンズ系と、第1のレンズ系の後
    焦点位置を前焦点位置とし、後焦点面のフーリエ変換面
    にフローチャンバ内の測定視界中に流入する粒子からで
    る回折光を結像させる第2のレンズ系と、第1のレンズ
    系と第2のレンズ系の間に配置されたビームスプリッタ
    と、フーリエ変換面に配置されたマッチドフィルタと、
    マッチドフィルタ位置を前焦点位置とし、マッチドフィ
    ルタによりフィルタリングされた光信号を逆フーリエ変
    換する第3のレンズ系と、第3のレンズ系からの光像を
    検出する検出手段と、ビームスプリッタからの光を波長
    選択する波長選択手段とを備え、該検出手段及び波長選
    択手段の出力結果により制御され、フローチャンバへの
    レーザ照射による光圧力を制御して粒子を分別する粒子
    分別手段とを備えた粒子の識別・分離装置。
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