JP2582416Y2 - サーモパイル - Google Patents

サーモパイル

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JP2582416Y2
JP2582416Y2 JP1992014319U JP1431992U JP2582416Y2 JP 2582416 Y2 JP2582416 Y2 JP 2582416Y2 JP 1992014319 U JP1992014319 U JP 1992014319U JP 1431992 U JP1431992 U JP 1431992U JP 2582416 Y2 JP2582416 Y2 JP 2582416Y2
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diaphragm
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thermopile
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heat sink
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渡辺  滋
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Citizen Watch Co Ltd
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  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は赤外線検出素子として働
くダイアフラム型サーモパイルに関し、特にダイアフラ
ムとそれを保持する基板の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のダイアフラム型サーモパイルの構
造について図4を用いて説明する。ヒートシンク22と
なる熱伝導率の大きい基板1のほぼ中央にピット30が
設けられ、全体を覆うように熱伝導率の小さなダイアフ
ラム21が張られている。この従来にみられるダイアフ
ラムの構造は、たとえば特開昭53−48791あるい
は特開昭54−12578に記載されている。そしてダ
イアフラム21上に温接点41が、ヒートシンク22上
に冷接点42が位置するように熱電対4が多数配置され
ている。基板1には一般的にシリコンウエハー等が用い
られ、ダイアフラム21としてはSiO2 膜あるいはS
34 膜が用いられる。
【0003】このサーモパイルは、放射温度計などの赤
外線検出用センサとして利用する時には、ハーメチック
シール用のステム等の基台8の上にマウントされる。こ
の場合、サーモパイル本体と基台8の温度ができるだけ
同温度になるよう、熱伝導性の良い金属ペースト等の接
着剤7を用いて基板1と基台8とが密着した状態にす
る。これにより、従来サーモパイルのピット30部はダ
イアフラム21と基台8に挟まれて、密閉状態となる。
そのため、温度変化によってピット30内の圧力が変化
するとダイアフラム21に歪を与え、出力特性に大きな
影響を及ぼし、あるいはダイアフラム21が破損すると
いう問題があった。また、サーモパイルの出力はダイア
フラム21の大きさに左右され、できる限りダイアフラ
ム21の大きさは大きな方がよい。しかし従来の構造で
は、ダイアフラム21を大きくするとマウント時に基台
8に接する面積が非常に小さくなり、ヒートシンク22
の性能が充分に保てなる。また機械的強度も弱くなり壊
れ易いなどの問題がある。
【0004】また、サーモパイルを真空中で用いると、
空気中と比べて数倍出力が向上することが知られてい
が、その理由は、温接点41から空気を介しての熱の散
逸が抑えられるためである。そこで、サーモパイルを真
空封止してセンサとして用いることは高出力を得るため
の重要な方法と考えられる。ところが、従来のサーモパ
イルにおいては、上述のようにピット30内部はマウン
ト時に密閉された構造になっている。マウント作業は一
般に大気圧において行うため、密閉されたピット30内
部は大気圧で保持され、真空封止すると圧力差によりダ
イアフラム21が破損する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】そこで本考案の目的
は、上記の問題点を解決し、外気の温度変化が大きい場
合あるいは真空封止を行う場合においても、ダイアフラ
ムが変形等を起こさず、常に安定した出力が得られ、ヒ
ートシンクの性能も良好で機械強度も大きなサーモパイ
ルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案においては、絶縁性被膜が形成されたヒートシ
ンクとなる基板のほぼ中央に、基板と絶縁性被膜を空間
的に分離するように空洞部を設け、空洞部上の絶縁性被
膜をダイアフラムとし、前記基板と接している部分の絶
縁性被膜をヒートシンクとし、ダイアフラム上に温接
点、ヒートシンク上に冷接点を有する多数の熱電対を配
置し、前記ダイアフラム部には少なくとも1か所のスル
ーホールを形成し、このスルーホールを介して前記空洞
部が外気と導通できるようにした。
【0007】
【作用】本考案によれば、ダイアフラムを形成するため
の空洞部は常時外気と導通して等圧状態になっているた
め、温度変化によるダイアフラムへの影響はなく、さら
に真空封止も可能であるから高出力化にも対応でき、さ
らに基板にはピットが形成されていないため、強度ある
いはヒートシンクの性能に関しても信頼性があるサーモ
パイルが提供できる。
【0008】
【実施例】まず本考案のサーモパイルの構造について図
1および図2を用いて説明する。なお図1は本考案のサ
ーモパイルの断面図であり、図2はその平面図である。
【0009】表面が平滑で熱伝導性の良好な基板1、た
とえばSiウエハー上に絶縁性被膜2が成膜されてい
る。基板1のほぼ中央部においては、絶縁性被膜2は浮
き上がり空間的に基板1と分離されて、空洞部3を構成
している。空洞部3に相当する場所の絶縁性被膜2はダ
イアフラム21となり、また基板1と接している部分で
はヒートシンク22となっている。絶縁性被膜2の上に
はダイアフラム21上に温接点41、ヒートシンク22
上に冷接点42となるように、熱電対4が多数形成され
ている。また熱電対4の端部には引き出し電極6が形成
されている。
【0010】ここで、ダイアフラム21にはスルーホー
ル5が開けられている。スルーホール5は空洞部3にま
で達しているため、空洞部3は密閉されておらず、常に
外気の出入りが可能になっている。ところで、熱電対4
は図2のようなパターンとなっており、ダイアフラム2
1すべての場所は使わず、4箇所のエッジ23近辺には
形成されていない。それは、エッジ23のかなり近くで
は熱電対4の温接点41と冷接点42の距離が近くなり
すぎ1対当たりの出力は非常に減少し、もはや作製して
も全体の出力向上にはほとんど寄与しなくなるからであ
る。ただし中心部は反対に出力向上を考慮して利用する
場合もある。そこで、本考案においてはこの4箇所のエ
ッジ23近傍にスルーホール5を形成した。ただし図2
においては4個のスルーホール5が形成してあるが、最
低1個有れば良い。
【0011】次に本考案のサーモパイルの作製法につい
て図3を用いて説明する。まず図3(a)に示すように
シリコンウエハーからなる基板1上にアルミ膜を成膜す
る。アルミ膜はフォトエッチング技術により目的形状に
パターン化され、犠牲層31となる。この犠牲層31
は、後に溶解して取り去り空洞部3を作り上げるためそ
の名前としたが、それ故パターン形状は目的とする空洞
部3の形状に等しい。つづいて図3(b)に示すように
基板1全面にSiO2 膜あるいはSi34 膜からなる
絶縁性被膜2を形成する。絶縁性被膜2の上には金膜を
成膜およびパターニングし引き出し電極を形成した後
(図示せず)、ビスマスおよびアンチモンを成膜しパタ
ーニングすることで図3(c)に示すように熱電対4を
作製する。これにつづき熱電対4が形成されていない場
所で、かつ犠牲層31の上に成膜された絶縁性被膜2を
フツ 酸系のエッチャントでエッチングしスルーホール5
を形成し、最後に形成したスルーホール5を利用して犠
牲層31であるアルミ膜を燐酸−硝酸系のエッチャント
により溶解する。燐酸−硝酸系のエッチャントはアルミ
を溶解するが、Si34 膜あるいはSiO2 膜またシ
リコンウエハーそれぞれをほとんど溶解しない。そのた
め、犠牲層31以外の部分はその前の形状を残し、図1
に示すような犠牲層31が存在した空間が空洞部3とな
ったサーモパイルが作製される。このスルーホール5は
空洞部3の内部と外気とを導通する通気孔として機能す
る。
【0012】実施例におけるサーモパイルの赤外線吸収
はその構造から熱電対4あるいはダイアフラム21が直
接行うこととなる。しかし、出力向上のためにダイアフ
ラム21上に金黒等の黒体を形成し、赤外線吸収効率を
高めることも可能である。
【0013】また実施例においては、基板1にシリコン
ウエハーを用いたが、熱伝導性が良く表面が平滑なら、
他の金属製基板を用いてもかまわない。また絶縁性被膜
2もTa25 やAl23 など他の酸化物膜あるいは
有機物被膜も用いることができる。さらに犠牲層31
は、アルミの他に銅や鉄、その他のエッチングしやすい
金属なら何でも良く、また、フォトレジスト等も用いる
ことができる。ただしこれら基板1、絶縁性被膜2およ
び犠牲層31の材料を選択する場合、犠牲層31をエッ
チングするとき、犠牲層31のエッチング速度に比較し
て基板1と絶縁性被膜2のエッチング速度が非常に小さ
くなるような組み合わせを選ぶ必要がある。
【0014】
【考案の効果】以上の説明により明らかなように本考案
のサ−モパイルは温度変化が生じてもダイアフラムには
歪の影響がなく常に安定した出力を得ることを可能と
し、真空封止にも問題なく用いることが可能である。さ
らに、基板にはピットが形成されていないので強度的な
弱点もなくダイアフラムは基板面積に近い大きさまで広
げることが可能である。また基板の熱容量も充分大きく
とれ基台へも密着させられることからも、大きな出力を
安定して得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のサーモパイルの要部断面図である。
【図2】本考案のサーモパイルの平面図である。
【図3(a)】、
【図3(b)】、
【図3(c)】本考案のサーモパイルの製造工程を示す
要部断面図である。
【図4】従来のサーモパイルの要部断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 絶縁性被膜 21 ダイアフラム 22 ヒートシンク 23 エッジ 3 空洞部 30 ピット 31 犠牲層 4 熱電対 41 温接点 42 冷接点 5 スルーホール 6 引き出し電極 7 接着剤 8 基台

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性被膜が形成されたヒートシンクと
    なる平坦な基板のほぼ中央部に、上記基板と上記絶縁性
    被膜を空間的に分離するように空洞部が設けられてお
    り、 この空洞部上方の上記絶縁性被膜はダイアフラムを形成
    しており、上記絶縁性被膜の周縁部はすべて上記基板と接して上記
    ヒートシンクを形成しており、 記ダイアフラムの上面には温接点を、記ヒートシン
    クの上面に冷接点を有する多数の熱電対が記絶縁性被
    膜の上面に十字型に配設されており、 記ダイアフラム部のエッジ近傍でしかも上記熱電対の
    非形成領域には少なくともか所のスルーホールが形成
    されており、 このスルーホールを介して記空洞部が常時外気と導通
    できる状態にあることを特徴とするサーモパイル。
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