JP2582357Y2 - 時定数安定回路 - Google Patents

時定数安定回路

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JP2582357Y2
JP2582357Y2 JP5363492U JP5363492U JP2582357Y2 JP 2582357 Y2 JP2582357 Y2 JP 2582357Y2 JP 5363492 U JP5363492 U JP 5363492U JP 5363492 U JP5363492 U JP 5363492U JP 2582357 Y2 JP2582357 Y2 JP 2582357Y2
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彰 田中
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は時定数安定回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロコンピュータを搭載した電子機
器では、その動作を安定に行なわせるために、時定数安
定回路が内蔵されている。
【0003】このような電子機器としては、例えば、2
つの中央処理装置(CPU)を含み、これらCPUを同
期して二重運転するデュアルシステムがある。このデュ
アルシステムでは、2つのCPUを同期させて動作させ
る必要があるため、電源オンしてから所定の遅延時間経
過後に2つのCPUに電源電圧を供給する必要がある。
この所定の遅延時間を確保するために、時定数安定回路
が用いられる。
【0004】また、他の電子機器として、通常モードと
スタンバイモードの2つの動作モードで動作可能な1つ
のCPUを備えたものがある。CPUは基準(基本)ク
ロック信号を発生する基準クロック発生器を有し、基準
クロック信号を分周する分周器の分周比を切り換えるこ
とにより、通常モードおよびスタンバイモードでの動作
周波数を変えている。すなわち、スタンバイモードでは
CPUは時計としてのみ動作しているので比較的低い動
作周波数で動作する。一方、通常モードでは、CPUは
時計としてばかりでなく、通常の計算等をも行う必要が
あるので、スタンバイモードでの動作周波数より速い動
作周波数で動作する必要がある。ここで、通常モードか
らスタンバイモードへの切替えは何等問題なく行える。
しかしながら、スタンバイモードから通常モードへ切り
替えるには、動作周波数を高くする必要があるので、動
作周波数が安定するまでに時間が掛かる。この動作周波
数が安定するまでの時間を確保するために、時定数安定
回路が用いられる。
【0005】図2に従来の時定数安定回路を示す。時定
数安定回路は、電源端子とアースとの間に直列接続され
た抵抗RT とコンデンサCT とから成る時定数回路10
を含む。この時定数回路10の時定数Tは抵抗RT とコ
ンデンサCT とによって規定される。この結果、後述す
るように、電源電圧Vccが供給されたときに、時定数回
路10を構成するコンデンサCT は、時定数Tで規定さ
れた曲線に沿って充電する。抵抗RT の一端は電源端子
に接続され、コンデンサCT の一端は接地されている。
電源端子には電子機器の電源スイッチ(図示せず)がオ
ンのときに電源電圧Vccが印加される。この例では、電
源電圧Vccは5Vである。
【0006】時定数安定回路は、また、電源電圧Vcc
所定の第1の閾値電圧Vth1 とを比較し、電源電圧Vcc
が第1の閾値電圧Vth1 より低いときに放電指示信号を
出力する第1の比較回路20を含む。詳細に説明する
と、この第1の比較回路20は、電源端子とアースとの
間に直列接続された抵抗R1 およびR2 と、電源端子と
アースとの間に直列接続された抵抗R3 及びツェナダイ
オードZD1 と、抵抗R1 と抵抗R2 の接続点が反転入
力端子に接続され、抵抗R3 とツェナダイオードZD1
との接続点が非反転入力端子に接続された演算増幅器O
1 とを有する。このような構成の第1の比較回路20
では、第1の閾値電圧Vth1 がツェナダイオードZD1
のツェナ電圧VZD1 と抵抗R1 およびR2 とによって規
定される。換言すれば、第1の閾値電圧Vth1 が所定の
電圧となるように、ツェナダイオードZD1 のツェナ電
圧VZD1 と抵抗R1 およびR2 とが選択される。本実施
例では、第1の閾値電圧Vth1 は、例えば4Vに選ばれ
る。したがって、抵抗R1 およびR2 によって電源電圧
ccを分圧した分圧電圧Vcc・(R2 /(R1
2))がツェナ電圧VZD1 よりも低いときに、演算増
幅器OP1 は放電指示信号としてハイレベルの信号を出
力する。
【0007】この第1の比較回路20には放電回路30
´が接続されている。放電指示信号に応答して、放電回
路30´は時定数回路10を構成するコンデンサCT
蓄えられた電荷を放電して、その充電電圧VC を降下さ
せる。詳細に説明すると、放電回路30´は、演算増幅
器OP1 の出力端子にベースが接続され、電源端子にエ
ミッタが接続されたpnp型トランジスタQ1 と、この
pnp型トランジスタQ1 のコレクタとアースとの間に
ダーリントン接続された2個のnpn型トランジスタQ
2 およびQ3 と、npn型トランジスタQ2 およびQ3
のベース−エミッタ間にそれぞれ接続された抵抗R4
よびR5 とを有する。npn型トランジスタQ2 および
3 のコレクタは共通に時定数回路10を構成する抵抗
T とコンデンサCT の接続点に接続されている。
【0008】このような構成の放電回路30´による
と、第1の比較回路20から放電指示信号が供給され、
すなわち、演算増幅器OP1 の出力がハイレベルになる
と、pnp型トランジスタQ1 がオンし、それによっ
て、ダーリントン接続された2個のnpn型トランジス
タQ2 およびQ3 がオン状態となる。これによって、コ
ンデンサCT に蓄えられた電荷はこのダーリントン接続
された2個のnpn型トランジスタQ2 およびQ3 を介
して放電し、その充電電圧VC がコンデンサCT とこれ
ら2個のnpn型トランジスタQ2 およびQ3 の等価抵
抗RD とによって規定される時定数に従った曲線に沿っ
て降下する。
【0009】時定数回路10には第2の比較回路40が
接続されている。第2の比較回路40は充電電圧VC
所定の第2の閾値電圧Vth2 とを比較し、充電電圧VC
が第2の閾値電圧Vth2 未満の間はリセット指示信号を
出力し、充電電圧VC が第2の閾値電圧Vth2 を越えた
時に動作開始指示信号を出力する。詳細に説明すると、
第2の比較回路40は、電源端子とアースとの間に直列
接続された電流源CS1 およびツェナダイオードZD2
と、抵抗RT とコンデンサCT との接続点が反転入力端
子に接続され、電流源CS1 とツェナダイオードZD2
との接続点が非反転入力端子に接続された演算増幅器O
2 とを有する。第2の閾値電圧Vth2はツェナダイオ
ードZD2 のツェナ電圧VZD2 に等しい。このような構
成において、電子機器の電源スイッチがオンして、5V
の電源電圧が供給される。その時点でのコンデンサCT
の充電電圧VC は、一般に第2の閾値電圧Vth2 より低
く、コンデンサCT は時定数Tで規定される曲線に沿っ
て充電する。この充電電圧VC がツェナダイオードZD
2 のツェナ電圧VZD2 未満の間は演算増幅器OP2はハ
イレベルの信号をリセット指示信号として出力する。充
電電圧VC がツェナダイオードZD2 のツェナ電圧V
ZD2 を越えると、演算増幅器OP2 は動作開始指示信号
としてロウレベルの信号を出力する。
【0010】第2の比較回路40には出力回路50´が
接続されている。出力回路はリセット指示信号に応答し
てリセット信号を出力し、動作開始指示信号に応答して
動作電圧を出力する。詳細に説明すると、出力回路50
´は演算増幅器OP2 の出力端子にベースが接続され、
エミッタが電源端子に接続されたpnp型トランジスタ
4 と、pnp型トランジスタQ4 のコレクタにベース
が接続され、エミッタが接地されたnpn型トランジス
タQ5 と、pnp型トランジスタQ4 のコレクタに一端
が接続され、他端が接地された抵抗R6 と、npn型ト
ランジスタQ5のコレクタにベースが共通に接続され、
電源端子にエミッタが接続されて電流増幅器(カレント
ミラー回路)として動作する2個のpnp型トランジス
タQ6 およびQ7 と、pnp型トランジスタQ7 のコレ
クタに一端が接続され、他端が接地された抵抗R7 と、
pnp型トランジスタQ7 のコレクタにベースが接続さ
れ、コレクタが本時定数安定回路の出力端子に接続さ
れ、エミッタが接地されたnpn型トランジスタQ8
を有し、pnp型トランジスタQ6 のコレクタがnpn
型トランジスタQ5 のコレクタに接続されている。
【0011】このような構成の出力回路50´による
と、第2の比較回路40からリセット指示信号が供給さ
れ、すなわち、演算増幅器OP2 の出力がハイレベルで
あると、pnp型トランジスタQ4 がオンし、npn型
トランジスタQ5 がオンし、電流増幅器を構成する2個
のpnp型トランジスタQ6 およびQ7 がオン状態とな
り、npn型トランジスタQ8 がオンとなって、実質的
に0Vの信号をリセット信号として出力する。一方、第
2の比較回路40から動作開始指示信号が供給され、す
なわち、演算増幅器OP2 の出力がロウレベルになる
と、pnp型トランジスタQ4 がオフし、npn型トラ
ンジスタQ5 がオフし、電流増幅器を構成する2個のp
np型トランジスタQ6 およびQ7 がオフ状態となり、
npn型トランジスタQ8 がオフして、実質的に電源電
圧Vccに等しい電圧が出力端子より動作電圧として出力
される。
【0012】このような従来の時定数安定回路では、時
定数回路10を構成するコンデンサCT に蓄積された電
荷が十分に放電された状態、換言すれば、コンデンサC
T の充電電圧VC が十分に低い状態で、電子機器の電源
スイッチがオンしたときに、時定数回路10の時定数T
に対応した遅延時間の間、時定数安定回路はリセット信
号を出力し、この遅延時間経過後に、時定数安定回路は
電源電圧Vccに略等しい動作電圧を出力できる。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の時定数安定回路では、以下に述べるような状
況の場合に、所定の遅延時間を確保することができな
い。すなわち、電源スイッチがオンの状態で、電源プラ
グを電源ソケットに差し込んだ状態を考えてみる。この
ような場合、電源電圧Vccは一定ではなく、第1の比較
回路20の第1の閾値電圧Vth1 を瞬間的に何回も横切
るように脈動する。前述したように、第1の比較回路2
0は、電源電圧Vccが第1の閾値電圧Vth1 より低い間
だけ放電指示信号を出力する。したがって、電源電圧V
ccが脈動すると、第1の比較回路20は、非常に短い間
隔で放電指示信号を出力することになる。この結果、時
定数回路10のコンデンサCT に蓄積された電荷が十分
に放電されないうちに、コンデンサCT が充電を開始
し、それにより、リセット信号の出力を開始した時点か
ら所定の遅延時間経過する前に、出力回路50´が再び
電源電圧Vccを出力するということが発生してしまう。
換言すれば、所定の遅延時間より短い期間を持つリセッ
ト信号を出力してしまう。
【0014】このような状況では、デュアルシステムの
場合、2つのCPUが安定状態になる前に動作を開始し
てしまい、2つのCPUを同期させて動作させることが
できなくなる虞がある。また、スタンバイモードから通
常モードへ切り替える場合には、動作周波数が安定する
前に電源電圧が電子機器のCPUに供給されて正常な動
作を行えないという欠点がある。もっとも、このような
状況は上述した例の場合においてのみ発生するわけでは
なく、電源電圧Vccが瞬間的に第1の比較回路20の第
1の閾値電圧Vth1 以下に降下するような異常状態が起
こった場合においても発生する。
【0015】従って、本考案の目的は、電源電圧が不安
定な場合にも、確実に所定の遅延時間(時定数幅)を確
保できる時定数安定回路を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本考案が適用される時定
数安定回路は、電源端子とアースとの間に直列接続され
た抵抗とコンデンサとから成る時定数回路と、電源端子
に供給された電源電圧と所定の第1の閾値電圧とを比較
し、電源電圧が第1の閾値電圧より低いときに放電指示
信号を出力する第1の比較回路と、放電指示信号に応答
してコンデンサに蓄積された電荷を放電する放電回路
と、コンデンサの充電電圧と所定の第2の閾値電圧とを
比較し、充電電圧が第2の閾値電圧より低いときにはリ
セット指示信号を出力し、充電電圧が第2の閾値電圧を
越えたときに動作開始指示信号を出力する第2の比較回
路と、リセット指示信号を受けている間リセット信号を
出力し、動作開始指示信号に応答して動作電圧を出力す
る出力回路とを有する。
【0017】本考案によれば、上記時定数安定回路は、
放電指示信号を放電開始指示信号として受けて、セット
入力信号を出力するセット入力発生回路と、セット入力
信号に応答して、セット状態を保持してセット状態の間
放電手段に放電継続信号を供給して放電手段に継続して
放電させる放電状態記憶回路と、充電電圧と所定の第3
の閾値電圧とを比較し、充電電圧が第3の閾値電圧より
低くなったときに放電終了指示信号を出力する第3の比
較回路と、放電終了指示信号に応答して、放電状態記憶
回路にリセット入力信号を供給して、放電状態記憶回路
からの放電継続信号の出力を停止させるリセット入力発
生回路とを有することを特徴とする。
【0018】上記時定数安定回路は、セット入力発生回
路とリセット入力発生回路との間に接続され、放電状態
記憶回路に同時にセット入力信号とリセット入力信号と
が供給されるのを禁止する手段を含むのが好ましい。
【0019】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。図
1を参照すると、本考案の一実施例による時定数安定回
路は、放電回路と出力回路とが後述するように変更さ
れ、さらに、セット入力発生回路60と放電状態記憶回
路70と第3の比較回路80とリセット入力発生回路9
0とを有する点を除いて、図2に示したものと同様の構
成を有して同様の動作を行う。したがって、放電回路と
出力回路とにそれぞれ参照符号30および50を付し、
図2に示した構成要素の同様の機能を有するものには同
一の参照符号を付して、それらの説明については説明を
簡単にするために省略する。
【0020】セット入力発生回路60は第1の比較回路
20に接続されている。第1の比較回路20から放電指
示信号を放電開始指示信号として受けると、セット入力
発生回路60はセット入力信号を出力する。セット入力
発生回路60は、演算増幅器OP1 の出力端子にベース
が接続され、エミッタが電源端子に接続されたpnp型
トランジスタQ9 と、このpnp型トランジスタQ9
コレクタにベースが接続され、エミッタが接地されたn
pn型トランジスタQ10とを有する。このような構成の
セット入力発生回路60によると、第1の比較回路20
から放電開始指示信号を受ける、すなわち、演算増幅器
OP1 の出力端子がハイレベルになると、pnp型トラ
ンジスタQ9 がオンし、それによってnpn型トランジ
スタQ10がオン状態となり、セット入力信号としてnp
n型トランジスタQ10のコレクタがロウレベルとなった
信号を出力する。
【0021】セット入力発生回路60には放電状態記憶
回路70が接続されている。放電状態記憶回路70は、
セット入力発生回路60からのセット入力信号に応答し
てセット状態を保持して、このセット状態の時に後述す
る放電回路30に放電継続信号を出力する。また、後述
するリセット入力発生回路90からのリセット入力信号
に応答してリセット状態を保持し、このリセット状態の
ときに上記放電継続信号の出力を停止する。
【0022】詳細に説明すると、放電状態記憶回路70
はR−S形フリップフロップ回路である。放電状態記憶
回路70は、一対の電流源CS2 およびCS3 と、一対
の抵抗R8 およびR9 と、一対のnpn型トランジスタ
11およびQ12とを有している。電流源CS2 の一端は
電源端子に接続され、電流源CS2 の他端はセット入力
発生回路60のnpn型トランジスタQ10のコレクタと
抵抗のR8 の一端とnpn型トランジスタQ11のコレク
タとに接続されている。抵抗R8 の他端はnpn型トラ
ンジスタQ12のベースに接続されている。npn型トラ
ンジスタQ11のエミッタは接地されている。電流源CS
3 の一端は電源端子に接続され、電流源CS3 の他端は
抵抗R9 の一端とnpn型トランジスタQ12のコレクタ
とに接続されている。抵抗R9 の他端はnpn型トラン
ジスタQ11のベースに接続されている。npn型トラン
ジスタQ12のエミッタは接地されている。
【0023】次に、放電状態記憶回路70の動作につい
て説明する。この放電状態記憶回路70であるR−S形
フリップフロップ回路がリセット状態であるとする。こ
のリセット状態では、npn型トランジスタQ11はオフ
状態、npn型トランジスタQ12がオン状態となってい
る。npn型トランジスタQ12のコレクタはロウレベル
なので、放電状態記憶回路70は放電継続信号を出力し
ていない。この状態で、セット入力発生回路60からセ
ット入力信号を受けると、npn型トランジスタQ12
ベース−エミッタ間電圧が略0Vになるので、npn型
トランジスタQ12がオン状態からオフ状態に遷移する。
npn型トランジスタQ12がオフ状態になると、npn
型トランジスタQ11のベース−エミッタ間電圧がハイレ
ベルとなり、それによってnpn型トランジスタQ11
オフ状態からオン状態に遷移する。この結果、npn型
トランジスタQ12のコレクタはハイレベルとなって、放
電状態記憶回路70は放電継続信号を出力する。このよ
うにして、放電状態記憶回路70はリセット状態からセ
ット状態に遷移する。この放電状態記憶回路70のセッ
ト状態は、後述するリセット信号発生回路90からリセ
ット信号が供給されるまで保持される。放電状態記憶回
路70がセット状態がリセット状態に遷移するときの動
作については後述する。
【0024】この放電状態記憶回路70は放電回路30
に接続されている。この放電回路30は、npn型トラ
ンジスタQ12のコレクタにベースが接続され、エミッタ
が接地されたnpn型トランジスタQ13と、npn型ト
ランジスタQ13のコククタにベースが共通に接続され、
電源端子にエミッタが接続されて電流増幅器(カレント
ミラー回路)として動作する2個のpnp型トランジス
タQ14およびQ15と、pnp型トランジスタQ15のコレ
クタに一端が接続され、他端が接地された抵抗R10と、
pnp型トランジスタQ15のコレクタにベースが接続さ
れ、エミッタが接地されたnpn型トランジスタQ16
を有し、pnp型トランジスタQ14のコレクタはnpn
型トランジスタQ13のコレクタに接続されている。
【0025】このような構成の放電回路30において、
放電状態記憶回路70からハイレベルの放電継続信号を
受けると、npn型トランジスタQ13はオンし、電流増
幅器を構成する2個のpnp型トランジスタQ14および
15はオン状態となり、これによってnpn型トランジ
スタQ16がオンする。これにより、時定数回路10を構
成するコンデンサCT に蓄積された電荷はnpn型トラ
ンジスタQ16を介して放電する。
【0026】時定数回路10には第3の比較回路80が
接続されている。この第3の比較回路80は、コンデン
サCT の充電電圧VC と所定の第3の閾値電圧Vth3
を比較し、充電電圧VC が第3の閾値電圧Vth3 より低
くなったときに放電終了指示信号を出力する。詳細に述
べると、第3の比較回路80は時定数回路10を構成す
る抵抗RT とコンデンサCT との接続点に反転入力端子
が接続された演算増幅器OP3 と、第1の比較回路20
を構成するツェナダイオードZD1 に並列に接続され、
かつ互いに直列接続された抵抗R11およびR12とを有
し、抵抗R11と抵抗R12との接続点は演算増幅器OP3
の非反転入力端子に接続されている。したがって、第3
の閾値電圧Vth3 は、ツェナダイオードZD1 のツェナ
電圧VZD1を抵抗R11及びR12によって分圧した電圧、
すなわち、VZD1 ・(R12/(R11+R12))に等し
い。本実施例では、第3の閾値電圧Vth3 は0.3Vに
選ばれる。このような構成によると、演算増幅器OP3
は充電電圧VC が第3の閾値電圧Vth3 、すなわち、V
ZD1 ・(R12/(R11+R12))より低くなったとき
に、その出力端子からハイレベルの信号を放電終了指示
信号として出力する。
【0027】第3の比較回路80にはリセット入力発生
回路90が接続されている。放電終了指示信号に応答し
て、リセット入力発生回路90はリセット入力信号を発
生する。詳細に述べると、リセット入力発生回路90
は、演算増幅器OP3 の出力端子にベースが接続され、
エミッタが電源端子に接続されたpnp型トランジスタ
17と、pnp型トランジスタQ17のコレクタに一端が
接続され、他端が接地された抵抗R11と、pnp型トラ
ンジスタQ17のコレクタにベースが接続され、エミッタ
が接地され、コレクタが放電状態記憶回路70を構成す
るnpn型トランジスタQ12のコレクタに接続されたn
pn型トランジスタQ18とを有する。このような構成の
リセット入力発生回路90によると、第3の比較回路8
0から放電終了指示信号が供給され、すなわち、演算増
幅器OP3 の出力端子がハイレベルになると、pnp型
トランジスタQ17がオンし、それによってnpn型トラ
ンジスタQ18がオン状態となって、npn型トランジス
タQ18のコレクタからロウレベルのリセット入力信号を
出力する。
【0028】このリセット入力信号に応答して、放電状
態記憶回路70はセット状態からリセット状態に遷移す
る。詳細に説明すると、npn型トランジスタQ18のコ
レクタがロウレベルになると、npn型トランジスタQ
11のベース−エミッタ間電圧が略0Vになるので、np
n型トランジスタQ11がオン状態からオフ状態に遷移す
る。npn型トランジスタQ11がオフ状態になると、n
pn型トランジスタQ12のベース−エミッタ間電圧がハ
イレベルとなり、それによってnpn型トランジスタQ
12がオフ状態からオン状態に遷移する。この結果、np
n型トランジスタQ12のコレクタはロウレベルとなっ
て、放電状態記憶回路70は放電継続信号の出力を停止
する。このようにして、放電状態記憶回路70はセット
状態からリセット状態に遷移する。このリセット状態
は、前述したセット入力発生回路60からセット入力信
号が供給されるまで保持される。
【0029】尚、本実施例では、セット入力発生回路6
0とリセット入力発生回路90との間にnpn型トラン
ジスタQ19が接続されている。このnpn型トランジス
タQ19は放電状態記憶回路70に同時にセット信号とリ
セット信号とが供給されるのを禁止するためのものであ
る。詳細に述べると、npn型トランジスタQ19のベー
スはセット入力発生回路60を構成するnpn型トラン
ジスタQ10のベースに接続され、npn型トランジスタ
19のコレクタはリセット入力発生回路90を構成する
npn型トランジスタQ18のベースに接続され、npn
型トランジスタQ19のエミッタは接地されている。この
ような構成において、セット入力発生回路60がセット
入力信号を出力しているとき、すなわち、セット入力発
生回路60を構成するpnp型トランジスタQ9 がオン
状態になると、npn型トランジスタQ19がオン状態と
なる。npn型トランジスタQ19がオン状態では、リセ
ット入力発生回路90を構成するnpn型トランジスタ
18のベース−エミッタ間電圧が略0Vになり、npn
型トランジスタQ18がオン状態になることができない。
換言すれば、たとえ第3の比較回路80から放電終了指
示信号が供給されたとしても、リセット入力発生回路9
0を構成するnpn型トランジスタQ18はオフ状態を保
持するので、リセット入力発生回路90はリセット入力
信号を発生できない。このようにして、セット入力発生
回路60がセット入力信号を発生している間は、リセッ
ト入力発生回路90はリセット入力信号を発生すること
はない。これにより、放電状態記憶回路70が不定状態
になるのを防止することができる。
【0030】第2の比較回路40に接続された出力回路
50は、pnp型トランジスタQ4と抵抗R6 とが省か
れ、npn型トランジスタQ5 のベースが、直接、第2
の比較回路40を構成する演算増幅器OP2 の出力端子
に接続されている点を除いて、図2に示した出力回路5
0´と同様の構成を有する。換言すれば、出力回路50
は放電回路30と同様な構成を有する。この出力回路5
0の動作は、出力回路50´と同様なので、その説明を
省略する。
【0031】このような構成によると、電源端子に供給
される電源電圧Vccが変動して瞬間的に第1の比較回路
20の第1の閾値電圧Vth1 よりも低く降下しても、本
実施例の時定数安定回路は、確実に所定の遅延時間より
長い期間をもつリセット信号を出力できる。すなわち、
電源電圧Vccが、一旦、第1の閾値電圧Vth1 よりも低
くなると、第1の比較回路20は放電開始指示信号(放
電指示信号)を出力する。この放電開始指示信号に応答
して、セット入力発生回路60はセット入力信号を発生
する。このセット入力信号に応答して、放電状態記憶回
路70はリセット状態からセット状態に遷移し、セット
状態を保持する。したがって、たとえ第1の比較回路2
0が放電開始指示信号を出力しなくなっても、放電状態
記憶回路70はセット状態を保持して放電継続信号を出
力し続ける。
【0032】ここで、従来の時定数安定回路では、第1
の比較回路20が放電指示信号を出力しなくなると、放
電回路30´による時定数回路10を構成するコンデン
サCT の放電を停止してしまう。この放電が停止した時
点は、まだコンデンサCT が比較的高い充電電圧VC
保持している。この結果、この高い充電電圧VC からコ
ンデンサCT が充電を開始するので、充電電圧VC が短
い時間で第2の比較回路40の第2の閾値電圧Vth2
越えてしまう。したがって、従来の時定数安定回路で
は、所定の遅延時間より短い期間を持つリセット信号し
か出力できない。
【0033】さて、本実施例に戻って、放電状態記憶回
路70が放電継続信号を出力している間、放電回路30
によって時定数回路10を構成するコンデンサCT が放
電を行う。このコンデンサCT の充電電圧VC が十分に
低下して、第3の閾値電圧Vth3 (0.3V)より低く
なると、第3の比較回路80は放電終了指示信号を出力
する。この放電終了指示信号に応答して、リセット入力
発生回路90はリセット入力信号を発生する。このリセ
ット入力信号に応答して、放電状態記憶回路70はセッ
ト状態からリセット状態に遷移し、リセット状態を保持
する。したがって、この時点以降、放電状態記憶回路7
0は放電継続信号を出力しなくなる。この結果、放電回
路30は時定数回路10を構成するコンデンサCT の放
電を停止する。前述したように、この放電を停止した時
点では、コンデンサCT の充電電圧VC は十分に低いレ
ベルになっている。したがって、この低いレベルの充電
電圧VC から時定数回路10のコンデンサCT の充電を
行うので、所定の遅延時間経過後に充電電圧VC が第2
の比較回路40の第2の閾値電圧Vth2 を越えることに
なる。したがって、本実施例の時定数安定回路は、所定
の遅延時間より長い期間を持つリセット信号を出力する
ことができる。
【0034】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案は、電
源電圧が変動して瞬間的に放電を開始すべき閾値電圧よ
り低くなっても、その状態を保持して時定数回路を構成
するコンデンサを放電させ、このコンデンサの充電電圧
が十分に低くなった時点で、このコンデンサの放電を停
止するように構成しているので、確実に一定の時定数幅
を確保したリセット信号を出力できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による時定数安定回路の構成
を示す回路図である。
【図2】従来の時定数安定回路の構成を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
10 時定数回路 20 第1の比較回路 30 放電回路 40 第2の比較回路 50 出力回路 60 セット入力発生回路 70 放電状態記憶回路 80 第3の比較回路 90 リセット入力発生回路

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源端子とアースとの間に直列接続され
    た抵抗とコンデンサとから成る時定数回路と、前記電源
    端子に供給された電源電圧と所定の第1の閾値電圧とを
    比較し、前記電源電圧が前記第1の閾値電圧より低いと
    きに放電指示信号を出力する第1の比較回路と、前記放
    電指示信号に応答して前記コンデンサに蓄積された電荷
    を放電する放電回路と、前記コンデンサの充電電圧と所
    定の第2の閾値電圧とを比較し、前記充電電圧が前記第
    2の閾値電圧より低いときにはリセット指示信号を出力
    し、前記充電電圧が前記第2の閾値電圧を越えたときに
    動作開始指示信号を出力する第2の比較回路と、前記リ
    セット指示信号を受けている間リセット信号を出力し、
    前記動作開始指示信号に応答して動作電圧を出力する出
    力回路とを有する時定数安定回路に於いて、 前記放電指示信号を放電開始指示信号として受けて、セ
    ット入力信号を出力するセット入力発生回路と、 前記セット入力信号に応答して、セット状態を保持して
    該セット状態の間前記放電手段に放電継続信号を供給し
    て前記放電手段に継続して放電させる放電状態記憶回路
    と、 前記充電電圧と所定の第3の閾値電圧とを比較し、前記
    充電電圧が前記第3の閾値電圧より低くなったときに放
    電終了指示信号を出力する第3の比較回路と、 前記放電終了指示信号に応答して、前記放電状態記憶回
    路にリセット入力信号を供給して、前記放電状態記憶回
    路からの前記放電継続信号の出力を停止させるリセット
    入力発生回路とを有することを特徴とする時定数安定回
    路。
  2. 【請求項2】 前記セット入力発生回路と前記リセット
    入力発生回路との間に接続され、前記放電状態記憶回路
    に同時に前記セット入力信号と前記リセット入力信号と
    が供給されるのを禁止する手段を含む請求項1記載の時
    定数安定回路。
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