JP2582139Y2 - 2重エアゾール容器 - Google Patents
2重エアゾール容器Info
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- JP2582139Y2 JP2582139Y2 JP1992045008U JP4500892U JP2582139Y2 JP 2582139 Y2 JP2582139 Y2 JP 2582139Y2 JP 1992045008 U JP1992045008 U JP 1992045008U JP 4500892 U JP4500892 U JP 4500892U JP 2582139 Y2 JP2582139 Y2 JP 2582139Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は2重エアゾール容器に関
する。さらに詳しくは、外部容器と内部容器との間に封
入されたプロペラントによって内部容器内の内容物をエ
アゾールバルブを通して噴出させるための2重エアゾー
ル容器に関する。
する。さらに詳しくは、外部容器と内部容器との間に封
入されたプロペラントによって内部容器内の内容物をエ
アゾールバルブを通して噴出させるための2重エアゾー
ル容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の2重エアゾール容器としては図7
に示すタイプのものが知られている。この2重エアゾー
ル容器51は、実質的に有底円筒状を呈する外部容器52の
内部に、その周囲に一定の間隙53を形成しながら挿入さ
れた有底円筒状のアルミニウム製の内部容器54と、その
開口を塞ぐように嵌着された蓋体55とから構成されてい
る。そして蓋体55に備えられたエアゾールバルブ56を開
いたときに、前記内部容器54が前記間隙53に封入された
プロペラント57によって圧縮されることにより内容物が
噴出する。
に示すタイプのものが知られている。この2重エアゾー
ル容器51は、実質的に有底円筒状を呈する外部容器52の
内部に、その周囲に一定の間隙53を形成しながら挿入さ
れた有底円筒状のアルミニウム製の内部容器54と、その
開口を塞ぐように嵌着された蓋体55とから構成されてい
る。そして蓋体55に備えられたエアゾールバルブ56を開
いたときに、前記内部容器54が前記間隙53に封入された
プロペラント57によって圧縮されることにより内容物が
噴出する。
【0003】この2重エアゾール容器51は、通常外部容
器52の直径が20〜70mm、高さが60〜250mm 程度につくら
れる。
器52の直径が20〜70mm、高さが60〜250mm 程度につくら
れる。
【0004】そして前記間隙53は、内部容器54の直径の
16%以上の寸法にされている。
16%以上の寸法にされている。
【0005】内部容器54の肉厚は、その胴部58が0.15〜
0.3mm であり、底部59が0.3 〜0.7mm程度にされてい
る。
0.3mm であり、底部59が0.3 〜0.7mm程度にされてい
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記従来の2重エアゾ
ール容器51では、エアゾールバルブ56を開くとプロペラ
ント57に圧縮された内部容器54が不均一な形でつぶれて
いく。すなわち、一番つぶれやすい胴部の中腹部近辺が
大きくへこみ、相対する2壁面がプロペラント57の圧
力によって接近し、たがいのほぼ直線状の領域60が当
接し合うようにつぶれる(図7〜8参照)。そのように
胴部58の2壁面が当接し合うことにより、当接部より下
の未だ充分につぶれていない部分の内容物が通る経路を
塞ぎ、外部への噴出を妨げる。さらに変形後のほぼ直線
状の前記当接部60から下の周壁と、厚肉の円形状底部59
とからなる部分に内容物が閉じ込められてしまうため
に、それ以上はつぶれにくくなる。
ール容器51では、エアゾールバルブ56を開くとプロペラ
ント57に圧縮された内部容器54が不均一な形でつぶれて
いく。すなわち、一番つぶれやすい胴部の中腹部近辺が
大きくへこみ、相対する2壁面がプロペラント57の圧
力によって接近し、たがいのほぼ直線状の領域60が当
接し合うようにつぶれる(図7〜8参照)。そのように
胴部58の2壁面が当接し合うことにより、当接部より下
の未だ充分につぶれていない部分の内容物が通る経路を
塞ぎ、外部への噴出を妨げる。さらに変形後のほぼ直線
状の前記当接部60から下の周壁と、厚肉の円形状底部59
とからなる部分に内容物が閉じ込められてしまうため
に、それ以上はつぶれにくくなる。
【0007】また当接部60の両端61は尖った形状になる
ため、外部容器52の内面とこすれたりして破損すること
がある。
ため、外部容器52の内面とこすれたりして破損すること
がある。
【0008】本考案は、叙上の問題を解決するためにな
されたものであり、内容物を無駄に残留させることなく
使用しうる2重エアゾール容器を提供することを目的と
する。
されたものであり、内容物を無駄に残留させることなく
使用しうる2重エアゾール容器を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1の2重
エアゾール容器は、底部と実質的に円筒状を呈する胴部
と該胴部より直径が小さい首部とからなる外部容器と、
該外部容器との間にプロペラントを封入すべき間隙を形
成しながら外部容器内に挿入されて開口部近辺が前記首
部に密に嵌着される実質的に有底円筒状を呈するアルミ
ニウム製内部容器と、エアゾールバルブを備えると共に
前記アルミニウム製内部容器の開口部を塞ぐように設け
られる蓋部材とからなり、前記エアゾールバルブを開い
たときに前記アルミニウム製内部容器がその内部の内容
物の噴出に伴い前記プロペラントによって押しつぶされ
るようにされている2重エアゾール容器であって、前記
外部容器とアルミニウム製内部容器との間隙がほぼ全周
にわたって、アルミニウム製内部容器の直径の4〜15%
にされていることを特徴とする。
エアゾール容器は、底部と実質的に円筒状を呈する胴部
と該胴部より直径が小さい首部とからなる外部容器と、
該外部容器との間にプロペラントを封入すべき間隙を形
成しながら外部容器内に挿入されて開口部近辺が前記首
部に密に嵌着される実質的に有底円筒状を呈するアルミ
ニウム製内部容器と、エアゾールバルブを備えると共に
前記アルミニウム製内部容器の開口部を塞ぐように設け
られる蓋部材とからなり、前記エアゾールバルブを開い
たときに前記アルミニウム製内部容器がその内部の内容
物の噴出に伴い前記プロペラントによって押しつぶされ
るようにされている2重エアゾール容器であって、前記
外部容器とアルミニウム製内部容器との間隙がほぼ全周
にわたって、アルミニウム製内部容器の直径の4〜15%
にされていることを特徴とする。
【0010】
【0011】また、請求項2の2重エアゾール容器は、
底部と実質的に円筒状を呈する胴部と該胴部より直径が
小さい首部とからなる外部容器と、該外部容器との間に
プロペラントを封入すべき間隙を形成しながら外部容器
内に挿入されて開口部近辺が前記首部に密に嵌着される
実質的に有底円筒状を呈するアルミニウム製内部容器
と、エアゾールバルブを備えると共に前記アルミニウム
製内部容器の開口部を塞ぐように設けられる蓋部材とか
らなり、前記エアゾールバルブが開いたときに前記アル
ミニウム製内部容器がその内部の内容物の噴出に伴い前
記プロペラントによって押しつぶされるようにされてい
る2重エアゾール容器であって、アルミニウム製内部容
器の胴部の少なくとも下半分の肉厚が0.10〜0.14mmにさ
れており、前記外部容器とアルミニウム製内部容器との
間隙がほぼ全周にわたってアルミニウム製内部容器の直
径の4〜15%にされていることを特徴としている。
底部と実質的に円筒状を呈する胴部と該胴部より直径が
小さい首部とからなる外部容器と、該外部容器との間に
プロペラントを封入すべき間隙を形成しながら外部容器
内に挿入されて開口部近辺が前記首部に密に嵌着される
実質的に有底円筒状を呈するアルミニウム製内部容器
と、エアゾールバルブを備えると共に前記アルミニウム
製内部容器の開口部を塞ぐように設けられる蓋部材とか
らなり、前記エアゾールバルブが開いたときに前記アル
ミニウム製内部容器がその内部の内容物の噴出に伴い前
記プロペラントによって押しつぶされるようにされてい
る2重エアゾール容器であって、アルミニウム製内部容
器の胴部の少なくとも下半分の肉厚が0.10〜0.14mmにさ
れており、前記外部容器とアルミニウム製内部容器との
間隙がほぼ全周にわたってアルミニウム製内部容器の直
径の4〜15%にされていることを特徴としている。
【0012】
【作用】2重エアゾール容器のエアゾールバルブを開い
て内容物を噴出させると、内圧が低下した内部容器がそ
の外側のプロペラントによって押しつぶされる。このば
あい、請求項1の2重エアゾール容器では、内部容器と
外部容器との間隙が狭いため、前述のごとく座屈により
内部容器の中央部の相対する2面がある程度接近したと
ころで、外部容器の内周面に当接することによって、そ
の方向の変形が阻止される。そうすると、引き続いて他
の方向の変形が始まり、ある程度でまた阻止される。こ
のような変形を繰り返しつつ内部容器はその一部分に大
きな変形を生じることができず、全体的に均一につぶれ
ていくので従来の2重エアゾール容器のごとく底部近辺
に内容物の大きな残余スペースが生じることがない。し
たがって2重エアゾール容器の使用終了時(プロペラン
トの加圧機能が消滅した時点)における内容物の残留量
はきわめて少ないものとなる。
て内容物を噴出させると、内圧が低下した内部容器がそ
の外側のプロペラントによって押しつぶされる。このば
あい、請求項1の2重エアゾール容器では、内部容器と
外部容器との間隙が狭いため、前述のごとく座屈により
内部容器の中央部の相対する2面がある程度接近したと
ころで、外部容器の内周面に当接することによって、そ
の方向の変形が阻止される。そうすると、引き続いて他
の方向の変形が始まり、ある程度でまた阻止される。こ
のような変形を繰り返しつつ内部容器はその一部分に大
きな変形を生じることができず、全体的に均一につぶれ
ていくので従来の2重エアゾール容器のごとく底部近辺
に内容物の大きな残余スペースが生じることがない。し
たがって2重エアゾール容器の使用終了時(プロペラン
トの加圧機能が消滅した時点)における内容物の残留量
はきわめて少ないものとなる。
【0013】また請求項2の2重エアゾール容器のばあ
い、内部容器の胴部の肉厚が薄いので、全体的につぶれ
やすい。たとえ胴部中央が座屈して相対する2面が当接
し合うようにつぶれても、その当接部近辺および当接部
より下の部分は外圧に抗して内容物を閉塞しうるほどの
剛性がないため、胴部は底部近辺までつぶされる。
い、内部容器の胴部の肉厚が薄いので、全体的につぶれ
やすい。たとえ胴部中央が座屈して相対する2面が当接
し合うようにつぶれても、その当接部近辺および当接部
より下の部分は外圧に抗して内容物を閉塞しうるほどの
剛性がないため、胴部は底部近辺までつぶされる。
【0014】すなわち、プロペラントを含めた2重エア
ゾール容器内の圧力が、従来の2重エアゾール容器に較
べてより低いところまで内部容器がつぶされるため、使
用終了時における内容物の残留量は前記請求項1の2重
エアゾール容器よりも、より一層、内容物を余すことな
く使い切ることができる。
ゾール容器内の圧力が、従来の2重エアゾール容器に較
べてより低いところまで内部容器がつぶされるため、使
用終了時における内容物の残留量は前記請求項1の2重
エアゾール容器よりも、より一層、内容物を余すことな
く使い切ることができる。
【0015】
【0016】
【実施例】つぎに添付の図面を参照しながら本考案の2
重エアゾール容器を説明する。
重エアゾール容器を説明する。
【0017】図1は本考案の請求項1の2重エアゾール
容器の一実施例を示す一部切欠断面図、図2〜3はそれ
ぞれ図1の2重エアゾール容器における内部容器がつぶ
れる過程を示す断面図、図4は図1における内部容器が
押しつぶされた状態を示す一部切欠断面図、図5は図4
のV−V線断面図、図6は請求項2にかかわる2重エア
ゾール容器の内部容器が押しつぶされた状態を示す断面
図である。
容器の一実施例を示す一部切欠断面図、図2〜3はそれ
ぞれ図1の2重エアゾール容器における内部容器がつぶ
れる過程を示す断面図、図4は図1における内部容器が
押しつぶされた状態を示す一部切欠断面図、図5は図4
のV−V線断面図、図6は請求項2にかかわる2重エア
ゾール容器の内部容器が押しつぶされた状態を示す断面
図である。
【0018】まず請求項1の2重エアゾール容器を図1
を参照しつつ説明する。
を参照しつつ説明する。
【0019】図1において、1が2重エアゾール容器で
あり、蓋体2と、ともに有底円筒状の外部容器3および
内部容器4とから構成されている。蓋体2の中央部には
エアゾールバルブ5が嵌着されている。
あり、蓋体2と、ともに有底円筒状の外部容器3および
内部容器4とから構成されている。蓋体2の中央部には
エアゾールバルブ5が嵌着されている。
【0020】外部容器3は、底部6と円筒状の胴部7と
からなり、胴部7の上端近くが胴部7より若干細めの首
部8にされている。
からなり、胴部7の上端近くが胴部7より若干細めの首
部8にされている。
【0021】また内部容器4は底部9と円筒状の胴部10
とからなり、胴部10のまわりに若干の間隙11を形成しつ
つ外部容器3内に挿入され、その開口端近辺が前記首部
8に密に嵌着されている。そして前記蓋体2の周縁と共
に両容器3、4の開口端縁同士がクリンプなどによって
固着されている。
とからなり、胴部10のまわりに若干の間隙11を形成しつ
つ外部容器3内に挿入され、その開口端近辺が前記首部
8に密に嵌着されている。そして前記蓋体2の周縁と共
に両容器3、4の開口端縁同士がクリンプなどによって
固着されている。
【0022】内部容器4内には噴出されるべき内容物、
たとえば殺虫剤、ペンキ、整髮剤などが封入されてい
る。
たとえば殺虫剤、ペンキ、整髮剤などが封入されてい
る。
【0023】そして前記間隙11には、内部容器4を圧縮
するためのプロペラント12が封入されている。このプロ
ペラント12は外部容器3の底部6中央に穿設された注入
口13から注入され、その後注入口13は栓体14で塞がれて
いる。プロペラント12の材料としては、内容物の違いに
よって種々選択しうるが、たとえば、フロンガス、液化
天然ガス、ジメチルエーテルなどが用いられる。
するためのプロペラント12が封入されている。このプロ
ペラント12は外部容器3の底部6中央に穿設された注入
口13から注入され、その後注入口13は栓体14で塞がれて
いる。プロペラント12の材料としては、内容物の違いに
よって種々選択しうるが、たとえば、フロンガス、液化
天然ガス、ジメチルエーテルなどが用いられる。
【0024】外部容器3の大きさは同一容量の従来のも
のと較べて、内部容器4との間隙を狭くするために細く
され、直径が20〜70mm、高さが60〜250mm の範囲でつく
られ、肉厚については、内容物やプロペラント12の封入
圧力、および外径寸法によって変わるが、一般に0.3 〜
1.2mm の範囲にされている。また内部容器4の肉厚は従
来のものと同じく、プロペラント12と内容物との差圧に
よって押しつぶされるように胴部10が0.15〜0.25mm、底
部9が0.3 〜0.5mm 程度にされている。
のと較べて、内部容器4との間隙を狭くするために細く
され、直径が20〜70mm、高さが60〜250mm の範囲でつく
られ、肉厚については、内容物やプロペラント12の封入
圧力、および外径寸法によって変わるが、一般に0.3 〜
1.2mm の範囲にされている。また内部容器4の肉厚は従
来のものと同じく、プロペラント12と内容物との差圧に
よって押しつぶされるように胴部10が0.15〜0.25mm、底
部9が0.3 〜0.5mm 程度にされている。
【0025】そして前記間隙11は、ほぼ全周にわたって
内部容器4の直径の4〜15%の寸法にされている。これ
は前記従来の2重エアゾール容器51のばあいに較べてか
なり小さい。したがって、プロペラント12の圧縮効果を
低下させないために、外部容器3および内部容器4の底
部同士の間隔を従来の2重エアゾール容器51のばあいよ
り大きくしてプロペラント12の封入量を確保している。
また、条件が許せば底部6、9同士の間隔を大きくする
ことに替えて、プロペラント12の封入圧力を高めに設定
してもよい。
内部容器4の直径の4〜15%の寸法にされている。これ
は前記従来の2重エアゾール容器51のばあいに較べてか
なり小さい。したがって、プロペラント12の圧縮効果を
低下させないために、外部容器3および内部容器4の底
部同士の間隔を従来の2重エアゾール容器51のばあいよ
り大きくしてプロペラント12の封入量を確保している。
また、条件が許せば底部6、9同士の間隔を大きくする
ことに替えて、プロペラント12の封入圧力を高めに設定
してもよい。
【0026】外部容器3および内部容器4の材質は、プ
ロペラント12や内容物に侵されず、適度な強度や弾力性
を有するものであればよい。すなわち、外部容器3は、
たとえば、アルミニウムが用いられ、絞り成形、インパ
クト成形などにより成形され、ネッキング加工によって
首部が形成される。一方内部容器4はアルミニウムから
インパクト成形によって胴部と底部が一体に成形され
る。
ロペラント12や内容物に侵されず、適度な強度や弾力性
を有するものであればよい。すなわち、外部容器3は、
たとえば、アルミニウムが用いられ、絞り成形、インパ
クト成形などにより成形され、ネッキング加工によって
首部が形成される。一方内部容器4はアルミニウムから
インパクト成形によって胴部と底部が一体に成形され
る。
【0027】叙上のごとく構成された2重エアゾール容
器1は、使用されることによって以下の挙動を示す。
器1は、使用されることによって以下の挙動を示す。
【0028】すなわち、エアゾールバルブ5を開いて内
容物を噴出させることによって内部容器4はプロペラン
ト12に圧縮され、変形し始める。しかし外部容器3との
間隙11が狭いため、内部容器4の当初の変形は外部容器
3との接触により抑止されてしまい(図2参照)、つぎ
にはたとえば図3に示すような別の方向の変形が始ま
る。そしてまた、その変形が外部容器3によって抑止さ
れる。このように内部容器4はあらゆる方向の変形を繰
り返しつつ、全周にわたって満遍なく変形する(図4〜
5参照)ので、従来の内部容器54のように胴部の中央が
大きくへこんで相対する2面が当接することによってそ
の当接部より下の内容物を閉じ込めてしまうということ
がない。すなわち、内部容器4の胴部10が底部9付近ま
で充分つぶれ切るので、この2重エアゾール容器1は、
使用し終わった時点で内容物の残留量が非常に少なく、
したがって無駄なく内容物を使うことができるものであ
る。
容物を噴出させることによって内部容器4はプロペラン
ト12に圧縮され、変形し始める。しかし外部容器3との
間隙11が狭いため、内部容器4の当初の変形は外部容器
3との接触により抑止されてしまい(図2参照)、つぎ
にはたとえば図3に示すような別の方向の変形が始ま
る。そしてまた、その変形が外部容器3によって抑止さ
れる。このように内部容器4はあらゆる方向の変形を繰
り返しつつ、全周にわたって満遍なく変形する(図4〜
5参照)ので、従来の内部容器54のように胴部の中央が
大きくへこんで相対する2面が当接することによってそ
の当接部より下の内容物を閉じ込めてしまうということ
がない。すなわち、内部容器4の胴部10が底部9付近ま
で充分つぶれ切るので、この2重エアゾール容器1は、
使用し終わった時点で内容物の残留量が非常に少なく、
したがって無駄なく内容物を使うことができるものであ
る。
【0029】つぎに請求項2にかかわる2重エアゾール
容器を、図6を参照しながら説明する。2重エアゾール
容器は従来の2重エアゾール容器と比較すると、内部容
器の胴部の肉厚が薄くされている以外はまったく同一に
構成されている。したがって請求項1の2重エアゾール
容器と較べると、外部容器の直径が大きくされ、内部容
器の胴部の肉厚が少なくとも下半分が薄くされている以
外はまったく同一である。したがって外部容器と内部容
器との間隙は請求項1のものより大きい。
容器を、図6を参照しながら説明する。2重エアゾール
容器は従来の2重エアゾール容器と比較すると、内部容
器の胴部の肉厚が薄くされている以外はまったく同一に
構成されている。したがって請求項1の2重エアゾール
容器と較べると、外部容器の直径が大きくされ、内部容
器の胴部の肉厚が少なくとも下半分が薄くされている以
外はまったく同一である。したがって外部容器と内部容
器との間隙は請求項1のものより大きい。
【0030】図6において、21は2重エアゾール容器で
あり、22が外部容器、23が内部容器、24が前記両容器2
2、23同士が形成する間隙である。その他の構成は図1
の2重エアゾール容器1と同一構成であるため、以下符
号は図1の対応する構成部のものを使用する。
あり、22が外部容器、23が内部容器、24が前記両容器2
2、23同士が形成する間隙である。その他の構成は図1
の2重エアゾール容器1と同一構成であるため、以下符
号は図1の対応する構成部のものを使用する。
【0031】前記間隙24は従来のものと同じく、内部容
器23の直径の16%以上にされている。しかし内部容器23
の胴部の少なくとも下半分の肉厚が従来のものより薄
く、0.10〜0.14mmの範囲にされている。このように内部
容器23の胴部はその肉厚が薄いので外圧によってつぶれ
やすく、底部近辺まで充分につぶれうる。したがって従
来の2重エアゾール容器51のように内部容器の下部に内
容物が閉じ込められることがないため無駄なく内容物を
使いきることができる。
器23の直径の16%以上にされている。しかし内部容器23
の胴部の少なくとも下半分の肉厚が従来のものより薄
く、0.10〜0.14mmの範囲にされている。このように内部
容器23の胴部はその肉厚が薄いので外圧によってつぶれ
やすく、底部近辺まで充分につぶれうる。したがって従
来の2重エアゾール容器51のように内部容器の下部に内
容物が閉じ込められることがないため無駄なく内容物を
使いきることができる。
【0032】なお、内部容器23のとくに胴部全体を薄肉
(0.10〜0.14mm)にしてもよいが、胴部の少なくとも下
半分の範囲が薄肉であれば所望の効果がえられる。すな
わち、前記従来の2重エアゾール容器51の内部容器54の
ごとく、胴部の下部、すなわち底部近辺がつぶれずに内
容物が閉じ込められる事態を防止するのであるから胴部
の少なくとも下半分を薄肉にすればよい。
(0.10〜0.14mm)にしてもよいが、胴部の少なくとも下
半分の範囲が薄肉であれば所望の効果がえられる。すな
わち、前記従来の2重エアゾール容器51の内部容器54の
ごとく、胴部の下部、すなわち底部近辺がつぶれずに内
容物が閉じ込められる事態を防止するのであるから胴部
の少なくとも下半分を薄肉にすればよい。
【0033】なお、肉厚を0.14mm以上にすればつぶれに
くくなるので好ましくなく、0.10mm以下にすれば製造段
階でピンホールなどの不具合が発生することがあるので
好ましくない。このように、2重エアゾール容器におけ
る内部容器の胴部の少なくとも下半分の肉厚が0.10〜0.
14mmにされることにより2重エアゾール容器は、請求項
1の2重エアゾール容器の特徴の相乗効果により、内部
容器の胴部全体にわたって、すなわち上端の固着部近辺
から下端の底部近辺にいたるまで、ほぼ均一につぶれる
ため、前記請求項1の2重エアゾール容器のばあいよ
り、一層内容物を余すことなく使い切ることができる。
くくなるので好ましくなく、0.10mm以下にすれば製造段
階でピンホールなどの不具合が発生することがあるので
好ましくない。このように、2重エアゾール容器におけ
る内部容器の胴部の少なくとも下半分の肉厚が0.10〜0.
14mmにされることにより2重エアゾール容器は、請求項
1の2重エアゾール容器の特徴の相乗効果により、内部
容器の胴部全体にわたって、すなわち上端の固着部近辺
から下端の底部近辺にいたるまで、ほぼ均一につぶれる
ため、前記請求項1の2重エアゾール容器のばあいよ
り、一層内容物を余すことなく使い切ることができる。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【考案の効果】本考案の2重エアゾール容器は、その内
部容器が単なる一方向の大きな変形により底部近辺の内
容物を閉じ込めてしまうようなことがなく、底部近辺ま
で充分につぶれることにより内容物を無駄なく使い切る
ことができる。
部容器が単なる一方向の大きな変形により底部近辺の内
容物を閉じ込めてしまうようなことがなく、底部近辺ま
で充分につぶれることにより内容物を無駄なく使い切る
ことができる。
【図1】本考案の請求項1の2重エアゾール容器の一実
施例を示す一部切欠断面図である。
施例を示す一部切欠断面図である。
【図2】図1の2重エアゾール容器における内部容器が
つぶれる過程を示す断面図である。
つぶれる過程を示す断面図である。
【図3】図1の2重エアゾール容器における内部容器が
つぶれる過程を示す断面図である。
つぶれる過程を示す断面図である。
【図4】図4における内部容器が押しつぶされた状態を
示す一部切欠断面図である。
示す一部切欠断面図である。
【図5】図5にV−V線断面図である。
【図6】本考案の請求項2にかかわる2重エアゾール容
器の内部容器が押しつぶされた状態を示す一部切欠断面
図である。
器の内部容器が押しつぶされた状態を示す一部切欠断面
図である。
【図7】従来の2重エアゾール容器の一例における内部
容器が押しつぶされた状態を示す一部切欠断面図。
容器が押しつぶされた状態を示す一部切欠断面図。
【図8】図7のVIII-VIII 線断面図である。
1 2重エアゾール容器
2 蓋体
3 外部容器
4 内部容器
5 エアゾールバルブ
6 底部
7 胴部
8 首部
11 間隙
12 プロペラント
21 2重エアゾール容器
22 外部容器
23 内部容器
24 間隙
Claims (2)
- 【請求項1】 底部と実質的に円筒状を呈する胴部と該
胴部より直径が小さい首部とからなる外部容器と、該外
部容器との間にプロペラントを封入すべき間隙を形成し
ながら外部容器内に挿入されて開口部近辺が前記首部に
密に嵌着される実質的に有底円筒状を呈するアルミニウ
ム製内部容器と、エアゾールバルブを備えると共に前記
アルミニウム製内部容器の開口部を塞ぐように設けられ
る蓋部材とからなり、前記エアゾールバルブを開いたと
きに前記アルミニウム製内部容器がその内部の内容物の
噴出に伴い前記プロペラントによって押しつぶされるよ
うにされている2重エアゾール容器であって、前記外部
容器とアルミニウム製内部容器との間隙がほぼ全周にわ
たって、アルミニウム製内部容器の直径の4〜15%にさ
れてなる2重エアゾール容器。 - 【請求項2】 底部と実質的に円筒状を呈する胴部と該
胴部より直径が小さい首部とからなる外部容器と、該外
部容器との間にプロペラントを封入すべき間隙を形成し
ながら外部容器内に挿入されて開口部近辺が前記首部に
密に嵌着される実質的に有底円筒状を呈するアルミニウ
ム製内部容器と、エアゾールバルブを備えると共に前記
アルミニウム製内部容器の開口部を塞ぐように設けられ
る蓋部材とからなり、前記エアゾールバルブを開いたと
きに前記アルミニウム製内部容器がその内部の内容物の
噴出に伴い前記プロペラントによって押しつぶされるよ
うにされている2重エアゾール容器であって、アルミニ
ウム製内部容器の胴部の少なくとも下半分の肉厚が0.10
〜0.14mmにされており、前記外部容器とアルミニウム製
内部容器との間隙がほぼ全周にわたってアルミニウム製
内部容器の直径の4〜15%にされてなる2重エアゾール
容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045008U JP2582139Y2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 2重エアゾール容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045008U JP2582139Y2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 2重エアゾール容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066275U JPH066275U (ja) | 1994-01-25 |
JP2582139Y2 true JP2582139Y2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=12707348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992045008U Expired - Lifetime JP2582139Y2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 2重エアゾール容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582139Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4002941B1 (ja) * | 2006-12-06 | 2007-11-07 | 有限会社 M&Kケネス | エアレスポンプ付流体容器 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4736526U (ja) * | 1971-05-15 | 1972-12-22 | ||
JPS61273369A (ja) * | 1985-05-22 | 1986-12-03 | 北海製罐株式会社 | エアゾ−ル製品及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-06-29 JP JP1992045008U patent/JP2582139Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH066275U (ja) | 1994-01-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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