JP2582008Y2

JP2582008Y2 - パンツ型の使捨ておむつ

Info

Publication number: JP2582008Y2
Application number: JP1991063775U
Authority: JP
Inventors: 陽平山本; 真治吉村
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1991-07-17
Filing date: 1991-07-17
Publication date: 1998-09-30
Anticipated expiration: 2006-07-17
Also published as: JPH059530U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はパンツ型の使捨ておむつ
に係るものであって、装着後の簡易な離脱性を得ようと
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、予めパンツ型に形成したおむつに
は、特開昭６１−２０７６０５号公報、特開昭６２−２
１８０２号公報記載の発明が知られている。これらの発
明のおむつは、表面層と防漏層間に介装した吸収層に於
て、被装着者の背側に接触する背側接触部と、被装着者
の腹側に接触する腹側接触部との形成幅を同一幅で形成
している。そしてこの吸収層の腹側接触部と背側接触部
の両側に、連結体を同一長さで２対突出し、この連結体
の先端を破断可能に接続している。

【０００３】そして、被装着者が装着したおむつを脱が
そうとする場合に、連結体の接続部を破断してから、お
むつを外せるため、大便等による被装着者への汚染防止
が可能であった。

【０００４】しかしながら、上記のおむつは、装着状態
に於て連結体の接続部を被装着者の正面側ではなく、両
側に位置している。そのため、母親等のおむつを脱がす
人は、両側に離れた連結体の接続部を破断する必要があ
るため、左右の側面に顔を動かしたり、体を左右に大き
く移動して接続部を破断する必要があり、おむつの取り
外しに手間が掛かり、手を煩わすものであった。

【０００５】また、上記のおむつは、吸収層の背側接触
部の形成幅を、腹側接触部の形成幅と同一に形成し、幅
広に形成していないため、大便等が背側接触部に集中す
ると、横漏れを生じ易いものであった。

【０００６】また、上記のおむつは、背側接触部や腹側
接触部に、連結体を４個に分割して設け、短い連結体を
接続しているため、連結体の伸張率が低く、装着時のフ
ィット性が低下していた。また連結体を４個に分割して
設けているため、おむつの製造に手間が掛かり、コスト
高となる欠点があった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】本考案は上述のごとき
課題を解決しようとするものであって、予めパンツ型に
形成した使捨ておむつに於て、おむつを被装着者から脱
がす場合に、離脱性を向上して、母親等のおむつを脱が
す人の手を煩わすような事がなく、迅速簡易なおむつの
取り外しを行う。また、大便等が背側接触部に集中して
も横漏れ防止を可能とするとともに簡易な構成により廉
価な製造を行おうとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は上述のごとき課
題を解決するため、液透過性の表面層と液不透過性の防
漏層との間に体液吸収性の吸収層を介装し、この吸収層
を、被装着者の背側に接触する背側接触部の形成幅を、
被装着者の腹側に接触する腹側接触部よりも幅広に形成
するとともに背側接触部の両側に、弾性体を止着して伸
縮可能な連結体を固定突出し、この連結体の先端を、腹
側接触部の両側に破断可能に連結して連結部として成る
ものである。

【０００９】

【作用】本考案は上述の如く構成したものであるから、
被装着者におむつを装着するには、連結体によって環状
に形成したおむつに、被装着者の足を挿入し、おむつを
引き上げて連結体を被装着者の腹部に係止する。

【００１０】このおむつの装着状態は、吸収層の背側接
触部の両側に、弾性体を止着して伸縮可能な連結体を固
定突出し、この連結体の先端を、腹側接触部の両側に破
断可能に接続している。このため、連結体は、背側接触
部から長く突出し、伸張率を大きく形成しているので、
連結体を大きく伸張した装着が可能となり、被装着者へ
の過度の締め付けや、運動の妨げを防止した装着が可能
となる。

【００１１】また、吸収層は、被装着者の背側に接触す
る背側接触部の形成幅を、被装着者の腹側に接触する腹
側接触部よりも幅広に形成しているため、背側接触部に
大便等が集中しても、大きな面積の背側接触部が確実に
横漏れを防止できる。

【００１２】また、被装着者からおむつを脱がすには、
パンツを脱がせる如くおむつを引き降ろして脱がす事は
勿論可能である。

【００１３】しかしながら、被装着者が大便等を排泄し
た場合には、被装着者の正面側に位置する連結部を、腹
側接触部から破断し、吸収層の腹側接触部を外方に展開
しておむつを脱がせば、大便等を引きずって被装着者の
肌を汚染するような事がなく、衛生的におむつを外す事
が可能となる。

【００１４】この場合、連結部は、被装着者の正面側に
破断可能に連結して位置しているから、母親等のおむつ
を脱がす人が、左右の側面に顔を動かしたり、体を左右
に大きく移動して連結部を破断する必要がなく、連結部
は腹側前面の操作のし易い場所に位置するため、おむつ
を脱がす手間が掛からず、おむつの簡易な取り外しが可
能となる。

【００１５】また、おむつは、背側接触部の両側のみに
連結体を２個固定突出しているので、構造が簡易とな
り、廉価な製造が可能となるものである。

【００１６】

【実施例】以下本考案の一実施例を説明すれば、(１)は
吸収層で、体液吸収性のパルプ、吸収性高分子等により
形成し、被装着者の背側に接触する背側接触部(２)の形
成幅を、図２に示す如く、被装着者の腹側に接触する腹
側接触部(３)よりも幅広に形成している。また吸収層
(１)は、背側接触部(２)と腹側接触部(３)との間に、腹
側接触部(３)よりも幅狭な股側接触部(４)を弧状に凹ま
せて設けている。

【００１７】また、吸収層(１)は、表面側に、液透過性
の不織布等により形成した表面層(５)を位置し、裏面側
に、液不透過性のポリエチレン等の防漏層(６)を設けて
いる。そして吸収層(１)は、外周に臨ませて表面層(５)
と防漏層(６)とからなるエンドフラップ(７)(８)とサイ
ドフラップ(９)とを突出する。

【００１８】また、吸収層(１)は、両側に臨ませたサイ
ドフラップ(８)を介して連結体(１０)を固定突出する。
この連結体(１０)は、２枚の伸長性不織布(１２)間に弾
性体(１１)を止着している。この弾性体(１１)は、ウレ
タンの不織布により形成している。また連結体(１０)
は、突出方向の先端部を、破断可能な連結部(１３)を介
して腹側接触部(３)の両側に連結し、おむつ(１４)を環
状に形成する。

【００１９】また、エンドフラップ(７)(８)やサイドフ
ラップ(８)の表面層(５)と防漏層(６)間に、生ゴム、ウ
レタンゴム等の弾性部材(１５)を止着し、背側のウエス
トギャザー(１６)、腹側のウエストギャザー(１７)およ
びレッグギャザー(１８)を形成する。

【００２０】上述の如く構成したものに於て、被装着者
におむつ(１４)を装着するには、図１に示す如く、連結
体(１０)によって環状に形成したおむつ(１４)に、被装
着者の足を挿入し、おむつ(１４)を引き上げて連結体
(１０)を被装着者の腹部に係止する。

【００２１】このおむつ(１４)の装着状態は、連結体
(１０)の先端を、連結部(１３)を介して腹側接触部(３)
の両側に破断可能に位置している。このため、連結体
(１０)は、背側接触部(２)から長く突出し、伸張率を大
きく形成しているので、連結体(１０)を大きく伸張しな
がら、被装着者への過度の締め付けや、運動の妨げを防
止した装着が可能となる。

【００２２】また、吸収層(１)は、背側接触部(２)の形
成幅を、腹側接触部(３)よりも幅広に形成しているた
め、背側接触部(２)に大便等が集中しても、大きな面積
の背側接触部(２)が確実に横漏れを防止する。

【００２３】また、上記では被装着者におむつ(１４)の
装着を行った。次に、被装着者からおむつ(１４)を脱が
すには、パンツを脱がせる如くおむつ(１４)を引き降ろ
して脱がす事は勿論可能である。

【００２４】しかしながら、被装着者が大便等を排泄し
た場合には、被装着者の正面側に位置する連結部(１３)
を、腹側接触部(３)から破断し、吸収層(１)の腹側接触
部(３)を外方に展開しておむつ(１４)を脱がせば、大便
等を引きずって被装着者の肌を汚染するような事がな
く、衛生的におむつ(１４)を外す事が可能となる。

【００２５】この場合、連結部(１３)は、被装着者の正
面側に破断可能に連結して位置しているから、母親等の
おむつ(１４)を脱がす人が、左右の側面に顔を動かした
り、体を左右に大きく移動して連結部(１３)を破断する
必要がなく、連結部(１３)は腹側前面の操作のし易い場
所に位置するため、おむつ(１４)を脱がす手間が掛から
ず、おむつ(１４)の簡易な取り外しが可能となる。

【００２６】また、おむつ(１４)は、背側接触部(２)の
両側のみに連結体(１０)を２個固定突出しているので、
連結する場所が少なく、構造が簡易となり、廉価な製造
が可能となるものである。

【００２７】

【考案の効果】本考案は上述の如く構成したもので、パ
ンツ型に形成した使捨ておむつに於て、おむつを被装着
者から脱がす場合、離脱性を向上しているため、母親等
のおむつを脱がす人の手を煩わすような事がなく、迅速
簡易なおむつの取り外しが可能となる。

【００２８】また、吸収層は、背側接触部を幅広に形成
しているため、背側接触部に大便等が集中しても、確実
な横漏れ防止が可能となる。

【００２９】また、連結体は、分割する事なく長く設け
ているため、伸張率が大きく、被装着者への過度の締め
付けや、運動の妨げを防止できる。また、連結体の連結
部は、被装着者の正面側に破断可能に連結して位置して
いるから、母親等のおむつを脱がす人が、左右の側面に
顔を動かしたり、体を左右に大きく移動して連結部を破
断する必要がなく、連結部は腹側前面の操作のし易い場
所に位置するため、おむつを脱がす手間が掛からず、お
むつの簡易な取り外しが可能となる。

【００３０】また、連結体を腹側と背側に分割して形成
する事なく、背側にのみ形成しているから、構造が簡易
となり、廉価な製造が可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】おむつの斜視図

【図２】おむつを展開した状態の一部切欠平面図

【符号の説明】

１吸収層２背側接触部３腹側接触部５表面層６防漏層１０連結体１１弾性体１３連結部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭61−207605（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−21802（ＪＰ，Ａ) 特開平３−123550（ＪＰ，Ａ) 特開平３−136654（ＪＰ，Ａ) 実開平３−107917（ＪＰ，Ｕ) 実開平１−89905（ＪＰ，Ｕ) 実開昭64−45705（ＪＰ，Ｕ) 実開昭60−86510（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A41B 13/04 A61F 13/15,13/56 - 13/54

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面層と液不透過性の防漏層
との間に体液吸収性の吸収層を介装し、この吸収層を、
被装着者の背側に接触する背側接触部の形成幅を、被装
着者の腹側に接触する腹側接触部よりも幅広に形成する
とともに背側接触部の両側に、弾性体を止着して伸縮可
能な連結体を固定突出し、この連結体の先端を、腹側接
触部の両側に破断可能に連結して連結部とした事を特徴
とするパンツ型の使捨ておむつ。