JP2581967B2 - 流体圧ブースタ - Google Patents

流体圧ブースタ

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JP2581967B2
JP2581967B2 JP63242080A JP24208088A JP2581967B2 JP 2581967 B2 JP2581967 B2 JP 2581967B2 JP 63242080 A JP63242080 A JP 63242080A JP 24208088 A JP24208088 A JP 24208088A JP 2581967 B2 JP2581967 B2 JP 2581967B2
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睦 清水
幸隆 宮川
一也 桜井
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【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、自動車等において用いられるマスタシリン
ダを流体圧源の流体圧によって倍力作動させる流体圧ブ
ースタに関し、特に流体圧源の失陥時でも入力のみによ
る作動に可能にしたものゝ改良に関する。
(2) 従来の技術 かゝる流体圧ブースタは、例えば特開昭60−107444号
公報に開示されているように、既に知られている。
上記公報に開示されている流体圧ブースタは、正常な
倍力作動時には流体圧源の流体圧によりブースタピスト
ンを前進させてマスタシリンダの制動油圧室に油圧を発
生させ、流体圧源の失陥時には、入力杆を介してブース
タピストンに入力を与え、正常時と同様にブースタピス
トンを前進させて前記制動油圧室に油圧を発生させるよ
うになっている。
(3) 発明が解決しようとする課題 上記のように、流体圧源の正常、失陥に拘らずブース
タピストンを作動させるようにした流体圧ブースタで
は、ブースタピストンの設計が難しい。即ち、流体圧源
の正常時、入力杆のストロークを可及的短くするために
ブースタピストンを大径に形成すれば、流体圧源の失陥
時にはマスタシリンダの作動のために大なる入力を必要
とする。これと反対にブースタピストンを小径に形成す
れば、流体圧源の正常時でも入力杆のストロークが長く
なって操作フィーリングを損うことになる。
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、流体
圧源の正常時には入力杆の比較的短いストロークをもっ
てマスタシリンダを作動させ、失陥時には比較的小さい
入力をもってマスタシリンダを作動させ得るようにした
流体圧ブースタを提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、マスタシリン
ダのシリンダ本体後部に連設されるブースタ本体と、こ
のブースタ本体内に摺動自在に嵌合して前端をマスタシ
リンダの制動油圧室に臨ませると共に、後端をブースタ
本体内の出力流体圧室に臨ませたブースタピストンと、
前端を前記制動油圧室に臨ませてブースタピストンに嵌
合し、ブースタピストンの前進時にはそれと共に前進す
るが単独でも前進し得る内側ピストンと、この内側ピス
トンに軸方向進退可能に連結した入力杆と、ブースタ本
体内の、流体圧源に連なる入力流体圧室及び前記出力流
体圧室間を結ぶ流路に設けられ、入力杆の後退時に閉弁
し前進時に開弁するよう入力杆に連動した入力杆と、前
記出力流体圧室及び流体タンク間を結ぶ流路に設けら
れ、入力杆の後退時に開弁し前進時に閉弁するよう入力
杆に連動した出口弁とを備えたことを特徴とする。
尚、流体圧としては油圧、空気圧等が使用される。
(2) 作用 上記構成によれば、流体圧源の正常時に入力杆を前進
させれば、流体圧源の流体圧が入力流体圧室から出力流
体圧室に伝達し、この流体圧を受けてブースタピストン
は前進する。このときブースタピストンは内側ピストン
を伴うので、両ピストンによってマスタシリンダの制動
油圧室が加圧される。したがって、ブースタピストンの
比較的短いストロークをもって制動油圧室を効果的に加
圧することができる。
また、流体圧源の失陥時に入力杆を前進させれば、入
力杆に与えた入力は内側ピストンに直接伝達してこれを
前進させる。このとき、内側ピストンはブースタピスト
ンを置き去りにして前進するので、マスタシリンダの制
動油圧室は内側ピストンのみによって加圧される。その
結果、内側ピストンのストロークは増加するが、その
分、入力杆に与える入力の軽減がもたらされる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、第1図において、Mは自動車の2系統式油圧ブレー
キ用タンデム型マスタシリンダであり、そのシリンダ本
体1の上側に油槽2が形成される。この油槽2の内部
は、下半部が隔壁2aによって前部油溜21と後部油溜22
に区画される。
シリンダ本体1のシリンダ孔3は油槽2の直下を通る
小径孔3aと、この小径孔3aの後端に連なる大径孔3bとか
ら段付に構成される。シリンダ孔3内は、小径孔3aに摺
動自在に嵌合するマスタピストン4により前部制動油圧
室51と後部制動油圧室52とに区画され、これら制動油圧
室51,52は出力ポート61,62を介して各独立した2系統の
ブレーキ油圧回路71,72に連なる。
小径孔3aの後端部内壁にはマスタピストン4の後退限
を規制する止環8が係止され、その後退限に向ってマス
タピストン4を付勢する戻しばね9が前部制動油圧室51
に縮設される。
マスタピストン4の外周には、前部制動油圧室51と常
時連通する環状の補給油室10が形成されており、この補
給油室10の前部制動油圧室51の間を開閉する公知のセン
タ型リリーフポート弁11がマスタピストン4に設けられ
る。即ち、リリーフポート弁11は、マスタピストン4の
後退限では前部制動油圧室51及び補給油室10間を連通す
るが、該ピストン4の前進時には両室51,10間を遮断す
る。
シリンダ本体1の後端部外周には本発明の流体圧ブー
スタBのブースタ本体20の前端部が嵌合して結着され
る。ブースタ本体20の内面には、シリンダ本体1の後端
に当接する前部スリーブ21と、この前部スリーブ21の後
端にスペーサ23を介して当接する後部スリーブ22とが嵌
着される。前部スリーブ21は、シリンダ本体1の大径孔
3bに続くシリンダ孔24を有すると共に、後端に内向きフ
ランジ21aを有する。また後部スリーブ22は、上記フラ
ンジ21aの内孔25よりも若干大径のシリンダ孔26を有す
る。
前部スリーブ21のシリンダ孔24には、前記後部制動油
圧室52に前端部を臨ませたブースタピストン27が摺動自
在に嵌合され、このブースタピストン27は、前記フラン
ジ21aに当接することにより後退限を規制されるように
なっている。
ブースタピストン27は、シリンダ本体1の小径孔3aと
略同径で該ピストン27の前面に開口する前部シリンダ孔
28aと、それより小径且つフランジ21aの内孔25と略同径
で該ピストン27の後面に開口する後部シリンダ孔28bと
からなる段付シリンダ孔を有し、この段付シリンダ孔に
同じく段付の内側ピストン29が摺動自在に嵌合される。
内側ピストン29は、その段部29aがブースタピストン2
7の段部27aに離間可能に係合するようになっており、こ
の内側ピストン29を後退方向へ付勢する戻しばね30が前
記後部制動油圧室52に配設される。
第2図に明示するように、内側ピストン29は、前記フ
ランジ21aの内孔25を摺動自在に貫通し、また後部スリ
ーブ22のシリンダ孔26を緩く貫通し、更にブースタ本体
20の後端壁を摺動自在に貫通して、後端をブースタ本体
1後方へ充分長く突出させている。
この内側ピストン29は中空になっており、その中空部
に弁ピストン31、この弁ピストン31の前端に緩衝ゴム32
を介して当接する大径の入力ピストン33、内側ピストン
29の前端に連接する延長ロッド34、及び反力機構35が配
設される。そして、入力ピストン33の後退限を規制する
止環36が内側ピストン29の後端部に係止され、この止環
36に向って延長ロッド34を弾発する弁ばね37が内側ピス
トン29内に収納される。また入力ピストン33には、ブレ
ーキペダル38によって操作される入力杆39が連結され
る。
ブースタ本体20と前部スリーブ21との間には前後に並
ぶ環状油路40,41が形成され、またブースタ本体20と後
部スリーブ22との間にも環状油路42が形成される。そし
て、前部の環状油路40は低圧導管43を介して前記後部油
溜22に、中央の環状油路41は高圧導管44を介して流体圧
源としての油圧ポンプ45(第1図参照)の吐出口に、後
部の環状油路42は第2の低圧導管46を介して流体タンク
としての油タンク47(第1図参照)にそれぞれ連通す
る。
また中央の環状油路41は、前記スペーサ23の放射状油
路48を介して後部スリーブ22及び内側ピストン29間の入
力油圧室49即ち入力流体圧室と連通する。
この入力油圧室49は、前記フランジ21aに装着されて
内周リップを内側ピストン29の外周面に密接させる前部
シール部材50と、内側ピストン29に装着されて外周リッ
プを後部スリーブ22内周面に密接させる後部シール部材
51との間に画成される。したがって、後部シール部材51
の外周リップは、前部シール部材50の内周リップよりも
大径となるので、両シール部材50,51間には、入力油圧
室49の油圧による軸方向の推力が発生し、この推力が後
部シール部材51を介して内側ピストン29に後退力として
作用する。
内側ピストン29には、入力油圧室49に連なる放射状の
入口ポート52と、前記環状油路42に連なる放射状の出口
ポート53とが穿設される。
弁ピストン31は、入口ポート52を開閉する入口弁とし
ての中央ランド55と、出口ポート53を開閉する出口弁と
しての後部ランド56とを有する。これらランド55,56間
に画成された環状溝58は、弁ピストン31及び内側ピスト
ン29に設けられた一連の油路59を介して、ブースタピス
トン27の後端面が臨む出力油圧室60即ち出力流体圧室に
連通する。
また内側ピストン29内には、弁ピストン31の前端面が
臨む反力油圧室61が設けられ、該室61は油路54を介して
後部制動油圧室52と連通する。
さらに内側ピストン29には、反力油圧室61に開口する
放射状のリリーフポート62が穿設される。このリリーフ
ポート62は、前部スリーブ21、ブースタピストン27及び
弁ピストン31に設けられた一連の油路63を介して前記環
状油路40に連通し、そして弁ピストン31前部に形成され
たリリーフポート弁としての前部ランド57により開閉さ
れるようになっている。
弁ピストン31の前部ランド57、中央ランド55及び後部
ランド56は、リリーフポート62、入口ポート52及び出口
ポート53の開閉タイミングが次のようになるよう配置さ
れる。即ち、弁ピストン31が後退限に位置するときに
は、リリーフポート62及び出口ポート53は開き状態、入
口ポート52は閉じ状態にあり、弁ピストン31が後退限か
ら前進すると、最初に前部ランド57によりリリーフポー
ト62が閉じられ、次にやゝ遅れて後部ランド56により出
口ポート53が閉じられ、この出口ポート53の完全閉鎖
後、中央ランド55により入口ポート52が開かれる。
尚、リリーフポート62及び出口ポート53の閉鎖は同時
であってもよい。
前記反力機構35は、内側ピストン29の前端面に開口す
る有底シリンダ孔64に奥から順に嵌装されたカラー65、
弾性ピストン66及び出力ピストン67を備え、出力ピスト
ン67は止環68によってシリンダ孔64からの抜け止めがな
される。カラー65には、前記延長ロッド34の前端に対向
する反力ピストン69が摺動自在に嵌合され、この反力ピ
ストン69は弾性ピストン66より充分小径に形成されてい
る。
出力ピストン67の前面には出力杆70が突設されてお
り、この出力杆70は通常、マスタピストン4との間に一
定の間隔を保っている。
再び第1図において、前記油圧ポンプ45には、これを
駆動する電動モータ71が接続され、また前記高圧導管44
にはアキュムレータ72が接続される。
次にこの実施例の作用について説明する。
ブレーキペダル38の非作動状態では、第1図及び第2
図に示すように、弁ピストン31は弁ばね37により後退限
に保持され、この弁ピストン31によってリリーフポート
62及び出口ポート53が開かれ、入口ポート52は閉じられ
る。
したがって、マスタシリンダMの後部制動油圧室52
リリーフポート62及び低圧導管43を介して後部油溜22
連通して大気圧状態となっているので、マスタピストン
4は戻しばね9により後退限に保持される。この状態で
はリリーフポート弁11は開弁しているので、前部制動油
圧室51も前部油溜21と連通して大気圧状態となってい
る。
一方、出力油圧室60は出口ポート53及び第2の低圧導
管46を介して油タンク47に連通して大気圧状態となって
いるので、ブースタピストン27及び内側ピストン29は戻
しばね30の力と入力油圧室49の油圧による戻し力とによ
り後退限に保持される。
この間、入力油圧室49には、油圧ポンプ45及びアキュ
ムレータ72から高圧導管44を通して送られた圧油が待機
する。
いま、自動車を制動すべくブレーキペダル38を踏込む
と、入力杆39及び入力ピストン33を介して弁ピストン31
が前進し、先ず前部ランド57によりリリーフポート62が
閉じられ、次にやゝ遅れて後部ランド56により出口ポー
ト53が閉じられ、最後に中央ランド55により入口ポート
52が開かれる。
すると、入力油圧室49に待機していた圧油が入口ポー
ト52から環状溝58を経て出力油圧室60に進入し、その油
圧を受けてブースタピストン27は前進する。このとき、
ブースタピストン27及び内側ピストン29は互いに段部27
a,29aを当接させているので、ブースタピストン27は内
側ピストン29を伴って前進する。
両ピストン27,29の前進によれば、前述のようにリリ
ーフポート62は既に閉じられているので、後部制動油圧
室52に油圧が発生し、その油圧を受けてマスタピストン
4は前進して前部制動油圧室51にも油圧を発生させる。
その結果、両出力ポート61,62から油圧がそれぞれ出力
され、両ブレーキ油圧回路71,72を同時に作動させるこ
とができる。
ブースタピストン27及び内側ピストン29の前進は、弁
ピストン31の中央ランド55により入口ポート52が閉じら
れたところで停止する。即ち、ブースタピストン27及び
内側ピストン29は弁ピストン31に対して倣い動作をする
ことになる。
ところで、ブースタピストン27はマスタピストン4よ
りも充分大径に形成されており、このようなブースタピ
ストン27と内側ピストン29との同時作動によれば、比較
的短いストロークをもって後部制動油圧室52に効果的に
油圧を発生させることができる。その結果、入力杆39の
ストローク、即ちブレーキペダルの踏込量が小さくて足
り、操作フィーリングの向上がもたらされる。
また、リリーフポート62はブースタピストン27の前進
作動前に弁ピストン31の前部ランド57により閉じられる
から、ブースタピストン27は前進と同時に後部制動油圧
室52に油圧を発生させることができ、無効ストロークが
殆どない。しかも、前部ランド57によるリリーフポート
62の閉鎖は、後部ランド56による出口ポート53の閉鎖と
共に進行するので、リリーフポート62の閉鎖のために弁
ピストン31延いては入力杆39の作動ストロークが特別に
増加することもない。特に、図示例のように同一の弁ピ
ストン31に形成された3つのランド57,55,56によりリリ
ーフポート62、入口ポート52及び出口ポート53の開閉制
御を行うようにしたことは、それらの開閉タイミング
を、弁ピストン31の短い作動ストロークをもって正確に
得る上に極めて有効である。
このような通常の制動中は、出力杆70はマスタピスト
ン4に当接するには至らない。そして後部制動油圧室52
に発生した油圧は油路54を通して反力油圧室61にも伝達
し、弁ピストン31の前面に作用して反力を与える。この
反力は入力ピストン33、入力杆39及びブレーキペダル38
を介して操縦者へフィードバックされるので、操縦者は
その反力から制動力の強さを知ることができる。
このような制動時に、若し前部制動油圧室51系のブレ
ーキ油圧回路71のみに失陥が生じると、マスタピストン
4の前進によるも前部制動油圧室51には油圧が発生しな
いので、マスタピストン4が前部制動油圧室51の前端壁
に当接するまでのブースタピストン27及び内側ピストン
29の前進ストロークは無効ストロークとなるが、その後
の両ピストン27,29の前進によって後部制動油圧室52
は油圧を発生させることができる。このときのマスタシ
リンダMの作動反力は、前記正常時と同様に反力油圧室
の油圧を介して入力側へフィードバックされる。
また、これとは反対に後部制動油圧室52系のブレーキ
油圧回路72のみに失陥が生じると、後部制動油圧室52
は油圧が発生しないので、出力杆70がマスタピストン4
の後端に当接するまでのブースタピストン27及び内側ピ
ストン29の前進ストロークは無効ストロークとなるが、
その後の両ピストン27,29の前進がマスタピストン4を
前進せしめ、前部制動油圧室51には油圧を発生させるこ
とができる。このとき、マスタシリンダMの作動反力
は、出力杆70から出力ピストン67を介して弾性ピストン
66に伝達し、該ピストン66に圧縮変形を与えるので、そ
の圧縮力の一部が反力ピストン69を介して延長ロッド34
及び弁ピストン31へ、そして入力側へフィードバックさ
れる。
次に油圧ポンプ45から入力油圧室49に至る油圧経路に
欠陥を生じた場合を想定する。この場合、入力油圧室49
から油圧は消失するので、ブレーキペダル38の踏込操作
により弁ピストン31を前進させて入口ポート52を開いて
もブースタピストン27は前進不能である。
そこで、弁ピストン31が内側ピストン29に対し所定量
前進すると、入力ピストン33が内側ピストン29に当接す
るので、ブレーキペダル38に加えた踏力が内側ピストン
29に伝達してこれを前進させ、マスタシリンダMを踏
力、即ち入力のみで作動させることができる。
この場合、ブースタピストン29は後退限に置き去りに
されるので、内側ピストン29のみで後部制動油圧室52
加圧することになる。したがって、同一の制動力を得る
ためには、ブースタピストン27及び内側ピストン29の両
方によって後部制動油圧室52を加圧する倍力作動時に比
べ、内側ピストン29のストロークは増加するが、それに
よって入力の軽減を図ることができる。
また内側ピストン29のみの前進によれば、それの段部
29aがブースタピストン27の段部27aから離間し、両段部
27a,29a間の容積が増加していき、そこに負圧を生じる
が、上記容積が極めて小さいこと、負圧の発生に伴い後
部油溜22の油が低圧導管43、環状油路42及び油路63を経
て上記両段部27a,29a間に吸入されていくことにより、
上記負圧の内側ピストン29に与える前進抵抗は小さい。
またこの場合は、入力油圧室49の油圧の内側ピストン
29に対する戻し力も消失しているから、これによっても
内側ピストン29の前進抵抗の減少がもたらされる。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、流体圧源の正常時に
は、ブースタピストン及び内側ピストンの両方によって
マスタシリンダの制動油圧室を加圧し、流体圧源の失陥
時には内側ピストンのみで同制動油圧室を加圧するよう
にしたので、正常時には入力杆のストロークを短くして
操作フィーリングを向上させ、失陥時には入力の軽減を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図はタンデ
ム型マスタシリンダに結合された本発明流体圧ブースタ
の縦断側面図、第2図は第1図の要部の拡大図である。 B……流体圧ブースタ、M……マスタシリンダ 1……シリンダ本体、52……制動油圧室、20……ブース
タ本体、27……ブースタピストン、29……内側ピスト
ン、31……弁ピストン、39……入力杆、45……流体圧源
としての油圧ポンプ、47……流体タンクとしての油タン
ク、49……入力流体圧室としての入力油圧室、52……入
口ポート、53……出口ポート、55……入口弁としての中
央ランド、56……出口弁としての後部ランド、60……出
力流体圧室としての出力油圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 幸隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 桜井 一也 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダのシリンダ本体後部に連設
    されるブースタ本体と、このブースタ本体内に摺動自在
    に嵌合して前端をマスタシリンダの制動油圧室に臨ませ
    ると共に、後端をブースタ本体内の出力流体圧室に臨ま
    せたブースタピストンと、前端を前記制動油圧室に臨ま
    せてブースタピストンに嵌合し、ブースタピストンの前
    進時にはそれと共に前進するが単独でも前進し得る内側
    ピストンと、この内側ピストンに軸方向進退可能に連結
    した入力杆と、ブースタ本体内の、流体圧源に連なる入
    力流体圧室及び前記出力流体圧室間を結ぶ流路に設けら
    れ、入力杆の後退時に閉弁し前進時に開弁するよう入力
    杆に連動した入口弁と、前記出力流体圧室及び流体タン
    ク間を結ぶ流路に設けられ、入力杆の後退時に開弁し前
    進時に閉弁するよう入力杆に連動した出口弁とを備えた
    ことを特徴とする、流体圧ブースタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5824300A (ja) * 1981-08-06 1983-02-14 Aiwa Co Ltd コンデンサマイクロホン及びその製造方法

Patent Citations (1)

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JPH0292765A (ja) 1990-04-03

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