JP2581326B2 - ピストンと連接棒の連結構造 - Google Patents

ピストンと連接棒の連結構造

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JP2581326B2
JP2581326B2 JP2417472A JP41747290A JP2581326B2 JP 2581326 B2 JP2581326 B2 JP 2581326B2 JP 2417472 A JP2417472 A JP 2417472A JP 41747290 A JP41747290 A JP 41747290A JP 2581326 B2 JP2581326 B2 JP 2581326B2
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piston
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spherical
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重昭 堀内
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関におけるピスト
ンと連接棒の連結構造、特に連接棒の椀状の受板をピス
トン冠部の下面の球面凸部へ摺接させる押えの拡開変形
を防止する、ピストンと連接棒の連結構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】本出願人の出願に係る特願平2−143
981号のピストンと連接棒の連結構造によれば、従来
のピストンピンによる連結構造に比べて、連接棒のピス
トンに対する揺動中心がピストン冠面へ大幅に接近し、
その分だけクランク腕と連接棒を長くすれば、シリンダ
の寸法は変えないでも排気量が増大し、機関の出力増加
が可能になる。上述のピストンと連接棒の連結構造で
は、ピストン冠部の下面に形成した球面凸部へ、連接棒
の先端部(小端部)に形成した椀状の受板を摺接可能に
押し付けるために、スカート部に支持した環状の押えの
球面凹部が、受板の球面凸部に摺接される。環状の押え
は組付けの都合上2分割体を環状に組み合せて構成され
る。しかし、上述の構造では、機関の吸気行程や排気行
程の後半期に、ピストンの慣性力により押えが連接棒の
受板へ強く押し付けられると押えが拡開変形され、押え
の拡開変形分だけピストンがクランク軸から離れる方向
へ移動し、ピストン冠面がシリンダヘツド下面や開動作
中の吸排気弁に衝突する恐れがある。
【0003】特公昭49−10765号公報の第5図に
開示されるクランク組立体では、ピストン本体の内部下
面に設けた半球状の凸面に対し、連接棒の小端部に形成
した椀状の受板の球面凹部を当接し、球面凹部を有する
2分割体からなる筒状の押えを受板の下面に当接し、か
つピストン本体の下端壁に複数のボルトにより結合して
いる。また、同公報の第7図に開示されるクランク組立
体では、ピストン冠部の下面に椀状の案内板を溶接など
により結合し、該案内板の下面に連接棒の小端部に形成
した受板を当接し、ピストンのスカート部の内部へ2分
割体からなる筒状の押えを直接嵌合支持し、押えの上端
面に形成した球面凹部を受板の下面に当接している。し
かし、上述のクランク組立体では、押えの2分割体が独
立にピストン本体へ直接組み付けられるから、2分割体
の各部分的凹部が、一体的な連続した球面凹部をなすよ
うに組み付けることが難しい。また、ピストン冠部の球
面凸部と押えとの間で摺動する受板の隙間を調整するこ
とも難しい。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は上述
の問題に鑑み、2分割体からなる押えが分離しないよう
に、かつ拡開しないように組み合せ、ピストンと連接棒
との相対的な軸方向移動を防止する、ピストンと連接棒
の連結構造を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明の構成は、ピストンの冠部の下面に形成し
た球面凸部に、連接棒の先端部に形成した椀状の受板の
球面凹部を摺接させ、受板の下面に摺接させた球面凹部
を有する環状の押えを周方向に分割された2分割体から
構成し、該押えは2分割体を環状に組み合せたうえ、内
径が前記受板の外径よりも大なるスリーブを外嵌し、押
えの下端面をピストンのスカート部に螺合した保持筒に
支持したものである。
【0006】
【作用】スカート部に支持されていて、連接棒の先端部
に一体に形成した受板の下面すなわち球面凸部へ摺接し
て、連接棒の受板をピストン冠部の球面凸部へ摺接させ
る押えについて、組付けの都合上周方向に2分割体とさ
れる押えにスリーブを外嵌するか、押えの組合せ部をボ
ルトにより締結することにより、2分割体の組合せ部の
離隔を阻止し、押えの拡開変形に伴うピストンの連接棒
から離れる方向への移動を防止する。
【0007】
【発明の実施例】図1に示すように、本発明によるピス
トン2は冠部2aの上面に非対称なくぼみからなる燃焼
室4が設けられ、外周面の上半部に複数のリング溝3が
設けられ、スカート部2bの内面はねじ孔に加工され
る。冠部2aの軸心部は燃焼室4の底部を囲むように下
方へ突出され、突部の下面7は平坦になつている。冠部
2aの下面に突部を囲むように環状の油溜5が形成され
る。冠部2aの重量と熱負荷を減じるために、冠部2a
の下面7に空部8が設けられ、蓋8aにより閉鎖され
る。
【0008】燃焼室4の周囲を効果的に油で冷却するた
めに、油溜5に環状の仕切板6が嵌合支持される。仕切
板6に180°の位相を異にして、仕切板6の縁部を切
り欠いてなる入口6aと通孔からなる出口6bとが設け
られる。冠部2aの下面7に、球面凸部15を有する摺
動体9が摺接可能に重ね合される。摺動体9の平坦な上
面に、潤滑のための軸方向の通路13と環状の溝12と
が形成される。さらに、摺動体9の内部に外周面から溝
12へ延びる複数の通路10と、溝12から球面凸部1
5へ延びる複数の通路14とが設けられる。通路13の
下半部は摺動体9の重量を軽減するために大径とされ
る。
【0009】連接棒21の先端部に椀状の受板16が一
体に形成され、受板16の球面凹部17が摺動体9の球
面凸部15へ摺接可能に係合される。受板16の球面凹
部17と摺動体9の球面凸部15の係合を保持するため
に、受板16の球面凸部18は、環状の押え23の球面
凹部24に摺接可能に支持される。押え23は下端面
を、スカート部2bのねじ孔に螺合した段付保持筒26
の段部すなわち保持面25に保持される。保持筒26の
弛みを防止するために、スカート部2bの内面に環状溝
28が設けられ、環状溝28の円錐面28aと保持筒2
6の下端面との間に、止め輪27が係合される。止め輪
27は弾性的に拡開変形して下部の円錐面が環状溝28
の円錐面28aに係合し、保持筒26のねじ込み量の如
何に拘らず保持筒26の弛みを阻止する。
【0010】押え23に仕切板6の入口6aへ向つて延
びる通路33が設けられ、この通路33へ向つて、図示
してないシリンダの下端部に配設した油ジエツトから油
が噴射される。
【0011】連接棒21に対するピストン2の軸心回り
の回転を抑えるために、押え23の球面凹部24に左右
1対の溝24aが形成され、受板16の球面凸部18に
係止した球29が溝24aに係合される。押え23に外
嵌した断面逆L字形のスリーブ22の上壁内面に結合し
た球30が、押え23の上端面の孔に係合され、これに
よりスリーブ22と押え23との相対回転が阻止され
る。スリーブ22の外周面に係止した球31が、スカー
ト部2bの内面に設けた軸方向の溝32に係合される。
受板16は球面凹部17のほぼ軸心に軸方向の通路19
を設けられ、連接棒21を前後方向に貫通する通路20
と連通される。
【0012】本発明によれば、押え23により受板16
の下面を支持するために、押え23は周方向に分割され
た2分割体を環状に組み合せて構成される。分割体の組
合せ部の離隔により押え23が拡開変形されるのを防止
するために、押え23に断面逆L字形のスリーブ22が
外嵌される。
【0013】図2,3に示すように、押え23は切り欠
かれた端面37を有する円弧状の分割体23aと、分割
体23aを補間するブロツク状の分割体23bとからな
り、分割体23aの端面37の間から連接棒21の中間
部を挿入し、次いで端面37の間へ分割体23bを係合
して完全な環状体とし、さらに内径が受板16の外径よ
りも大なるスリーブ22を外嵌する。端面37での分割
体23aと分割体23bとの組合せ面に締付ピン36を
打ち込み、押え23を拡開させれば、スリーブ22に対
し分割休23a,23bが緊密に嵌合し、強固な結合が
得られる。このため、分割体23a,23bは組合せ面
にピン孔36aを予め加工される。スリーブ22を外嵌
したことと、締め付けピン36を係合したことにより、
分割体23aと分割体23bが一体的に組み合され、か
つ受板16の下面に当接する球面凹部24が分割体23
aと分割体23bの接続部で段差がなく連続した平滑な
面を形成する。
【0014】図4,5の実施例では、押え23は半円弧
状をなす1対の分割体23a,23bから構成され、分
割体23bの周面に穿設した接線方向の円筒部39か
ら、分割体23aのねじ孔41へボルト40を締結して
強固に結合される。
【0015】なお、上述の実施例では、ピストン冠部2
aの下面7に球面凸部15を有する摺動体9を当接させ
ているが、両者を一体に構成してもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明は上述のように、押えにスリーブ
を外嵌したことにより、分割体と分割体が一体的に組み
合され、かつ受板の下面に当接する球面凹部が分割体と
分割体の接続部で段差がなく連続した平滑な面が形成さ
れる。ピストンに連接棒から離れる方向の外力が作用し
ても、押えが連接棒の受板へ押し付けられて拡開変形す
ることはなく、したがつて、ピストンと連接棒との相対
的な軸方向移動により、ピストン冠面がシリンダヘツド
の下面や開動作中の吸排気弁に衝突することはない。
【0017】押えの拡開変形が抑えられるので、連接棒
の受板とピストン冠部の球面凸部との隙間、連接棒の受
板と押えの球面凹部との隙間の各寸法管理が容易にな
り、隙間のバラツキが抑えられる。
【0018】押えの拡開変形が抑えられるので、押えを
スカート部に支持する保持筒の保持面と押えの下端面と
の間の摺動が抑えられ、摩耗が減じられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンと連接棒の連結構造を示
す正面断面図である。
【図2】同押えの平面図である。
【図3】同正面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図5】同正面図である。
【符号の説明】
2:ピストン 2a:冠部 2b:スカート部 15:
球面凸部 16:受板17:球面凹部 18:球面凸部
21:連接棒 22:スリーブ 23:押え40:ボ
ルト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの冠部の下面に形成した球面凸部
    に、連接棒の先端部に形成した椀状の受板の球面凹部を
    摺接させ、受板の下面に摺接させた球面凹部を有する環
    状の押えを周方向に分割された2分割体から構成し、該
    押えは2分割体を環状に組み合せたうえ、内径が前記受
    板の外径よりも大なるスリーブを外嵌し、押えの下端面
    をピストンのスカート部に螺合した保持筒に支持したこ
    とを特徴とする、ピストンと連接棒の連結構造。
  2. 【請求項2】ピストンの冠部の下面に形成した球面凸部
    に、連接棒の先端部に形成した椀状の受板の球面凹部を
    摺接させ、受板の下面に摺接させた球面凹部を有する環
    状の押えを周方向に分割された2分割体から構成し、該
    押えは2分割体を環状に組み合せ、組合せ部を接線方向
    のボルトにより締結し、押えの下端面をピストンのスカ
    ート部に螺合した保持筒に支持したことを特徴とする、
    ピストンと連接棒の連結構造。
JP2417472A 1990-12-28 1990-12-28 ピストンと連接棒の連結構造 Expired - Lifetime JP2581326B2 (ja)

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