JP2581174C - - Google Patents

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JP2581174C
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JP
Japan
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oxide
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magnesium
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polycrystalline alumina
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English (en)
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住友化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は透光性多結晶アルミナの製造方法に係り、更に詳細には透明性、機械
的強度に優れた透光性多結晶アルミナの製造方法に関するものである。 <従来の技術> 一般に高純度多結晶アルミナは機械的、熱的強度や透光性に秀れているため、
高輝度のナトリウム蒸気放電ランプの発光管、高温用窓、メモリー消去用窓等多
方面に使用されている。 従来、透光性多結晶アルミナは、99.9%以上の高純度アルミナ粉末に微量
(通常0.5重量%以下)の酸化マグネシウムを加え、これにバインダーを加え
た後、所望の形状に成形し、予じめ酸化雰囲気中で焼成した後、還元雰囲気中ま
たは真空中で1700℃以上、特に1800〜1950℃で焼成する技術が知ら
れている(例えば米国特許第3026210号)。 他方、酸化マグネシウムと併用し、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム及び
酸化ランタンより選ばれた少なくとも1種の酸化物を用いる方法(特公昭46−
15304号)、更に酸化マグネシウムと酸化カルシウムを併用する方法(特公
昭52−19205号)等種々の方法が知られている。 <発明が解決しようとする課題> しかしながら微量の酸化マグネシウムのみを添加する方法は、優れた透光性を
有する焼結体を得る為には高温、長時間の焼結を必要とするばかりか、焼結過程
でアルミナ粒子の結晶成長により機械的強度が低下するとの不都合がある。 他方、酸化マグネシウムと酸化カルシウムを併用する場合には低温、短時間の
焼成で良好な透光性を有する多結晶アルミナは得られるものの、機械的強度の向
上が十分でない。 また、酸化マグネシウムと酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化ジルコニウ
ムを併用する方法の場合には理由は詳らかでないが、高温ナトリウム蒸気に対す
る耐食性が低下し、ナトリウム蒸気放電ランプの発光管に使用し難いとの欠点を
有する。 かかる事情下に鑑み、本発明者らは透光性、機械的強度に優れかつ耐食性に優
れた透光性多結晶アルミナを得る事を目的とし、鋭意検討した結果高純度酸化ア
ルミニウム粉末に少量の酸化マグネシウムと硫黄化合物を併用し、焼結する場合
には 上記目的を全て満足し得る透光性多結晶アルミナが得られることを見出し、本
発明方法を完成するに至った。 <課題を解決する為の手段> すなわち、本発明は酸化マグネシウムに換算した重量で0.1重量%未満(0
を含まず)のマグネシウム化合物とSに換算した重量で0.005 下である酸化アルミニウムよりなる混合物を成形し、還元雰囲気中または真空中
で1700〜1950℃、2時間〜8時間にて焼成することを特徴とする透光性
多結晶アルミナの製造方法を提供するにある。 以下、本発明方法を更に詳述する。 本発明方法に於いて用いる酸化アルミニウムは透光性多結晶アルミナ用原料と
して公知の酸化アルミニウムであればよく、特に制限されるものではないが、通
常有機アルミニウム加水分解法、改良バイヤー法、アンモニウム明ばん熱分解法
、ア ンモニウムドーソナイト熱分解法、エチレンクロルヒドリン法、水中火花放電法
等で得られる純度約99.9%以上、平均粒子径約1μm以下、比表面積約1m
2/g〜約100m2/g、好ましくは約3m2/g〜約60m2/gのアルミナ粉
末が用いられる。 より好ましくは不純物として硅素、カルシウム及びナトリウム或いはこれらの
化合物がSi、Ca、Naとして各々100ppm以下、好適には50ppm以
下の酸化アルミニウムを用いることが推奨される。これら不純物があまり高い場
合には異常粒成長や液相焼結が生起し強度低下や透光性の低下を生じることがあ
る。 マグネシウム化合物の添加量は酸化マグネシウムに換算して約0.1重量%未
満、好ましくは約0.01重量%〜約0.08重量%、硫黄化合物はSに換算し
て約0.005重量%〜約1重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.5重
量%添加混合する。酸化マグネシウムの量が上記範囲より多い場合には、MgO
−Al23の反応物が 酸化アルミニウムの結晶粒界に析出する為か機械的強度、耐食性が低下する。マ
グネシウム化合物としては、焼成後酸化マグネシウムに変換し得るものであれば
特に限定し得るものではないが、例えば硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、
酸化マグネシウム等が挙げられる。 硫黄化合物の添加量が上記範囲未満の場合には透光性が劣り他方上記範囲を越
える場合には、添加量に見合う効果の発現がないばかりか、反応系内に於いてS
X等を形成し装置腐食の原因となるので好ましくない。硫黄化合物としては、
酸化アルミニウムとマグネシウム化合物の均一分散を阻害せず、かつ酸化アルミ
ニウム粉末に添加、混合、成形し、焼結後酸化アルミニウム粉末の純度低下を招
く硫黄化合物(例えばアルミニウムを除く金属を含む硫黄化合物)を除いた全て
の硫黄含 本発明方法に於いて酸化アルミニウムとマグネシア化合物及び硫黄化合物の混
合、成形、焼成は 透光性多結晶アルミナを得る公知の方法で実施すれば良く、例えば酸化アルミニ
ウムにマグネシア化合物と硫黄化合物を均一に混合し、その後この混合物にポリ
ビニルアルコール等の有機バインダーを少量添加、混合し、プレス成形した後、
この成形体を一旦空気中で900〜1100℃、1時間以上、通常2時間〜10
時間仮焼して有機バインダーを除去した後、水素等の還元雰囲気中または真空中
で1700〜1950℃の温度下、1時間以上、通常2時間〜8時間焼成する事
により透光性多結晶アルミナを得る事が出来る。 <発明の効果〉 以上詳述した本発明方法によれば酸化アルミニウムにマグネシウム化合物と硫
黄化合物を混合し、成形、焼成する事により透光性に優れるのみならず高い機械
的強度を有する透光性多結晶アルミナを得る事を可能ならしめたもので、その工
業的価値は頗る大なるものである。 <実施例> 以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明 するが本実施例は本発明方法の一実施形態を示すものであり、これによって本発
明が制約されるものではない。 実施例1 PH2のHCl水溶液100重量部に中心粒径0.4μmBET比表面積5m
2/gの高純度アルミナAKP−3000(住友化学工業(株)製)100重量部
(純度99.99%、Si、Na各≒5ppm、Ca 1ppm以下)と硝酸マ
グネシウムをMgO換算で0.05重量%加え充分解こうした。 解こうしたスラリーに有機質結合材としてポリビニルアルコールを1.5重量
部更に硫酸アンモニウムをS換算で600ppmと成る如く添加し、よく攪拌し
た後スプレードライし、顆粒を得た。 得られた顆粒をラバープレスを用い1.5ton/cm2で20mmφ×厚さ
1.5mmのペレットに成形した後、電気炉で空気中約900℃×3Hr仮焼す
る事によりポリビニルアルコールを 完全に焼失させた後、水素雰囲気炉で1800℃×6Hr焼成した。 得られた焼結体を両面ラッピングした後、波長600nmの光を入射した時の
直線透過率は15.0%であった。 実施例2〜8、比較例1〜3 表1に示す硫黄源を用いた以外は、実施例1と同様の操作、条件によりアルミ
ナ顆粒を得、透光性を評価した。結果を表1に示す。 実施例9及び比較例4 実施例5の方法により得た顆粒をラバープレスを用いて1ton/cm2で4
5×5×4mmに成形した後、電気炉で空気中約900℃×3Hr仮焼し、次い
で水素雰囲気炉で1820℃×3Hr焼成した。 得られた焼結体の機械的強度(JIS−R1601に準拠して測定)は35k
g/mm2であった。 尚、比較の為、硫酸アルミニウムの代わりに炭酸カルシウムを0.01重量部
添加した他は実施 例9と同様の方法で顆粒を作成し、この顆粒を用いて成形、焼成し、焼結体を得
た。得られた焼結体の機械的強度は27kg/mm2であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 酸化マグネシウムに換算した重量で0.1重量%未満(0を含まず)のマ
    グネシウム化合物とSに換算した重量で0.005重量%〜1重量%の カルシウム含有量1ppm以下である酸化アルミニウムよりなる混合物を成形し
    、還元雰囲気中または真空中で1700〜1950℃、2時間〜8時間にて焼成
    することを特徴とする透光性多結晶アルミナの製造方法。

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