JP2580886B2 - ステアリングホイールのエネルギー吸収機構 - Google Patents

ステアリングホイールのエネルギー吸収機構

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JP2580886B2
JP2580886B2 JP3098437A JP9843791A JP2580886B2 JP 2580886 B2 JP2580886 B2 JP 2580886B2 JP 3098437 A JP3098437 A JP 3098437A JP 9843791 A JP9843791 A JP 9843791A JP 2580886 B2 JP2580886 B2 JP 2580886B2
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章生 細井
佳幸 藤田
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両におけるステア
リングホイールのエネルギー吸収機構、詳しくは、天板
部を有する板金製エネルギー吸収体と、該エネルギー吸
収体の下方に配設されたロアカバーとを備えたステアリ
ングホイールのエネルギー吸収機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エネルギー吸収機構の構成要素で
あるエネルギー吸収体EAとして、図5に平面図、図6
に図5図示YーY線による断面図として示すように、天
板部1と、天板部1の周縁から下方へ延びた側壁部20
と、側壁部20間を繋ぐ底面部21とから構成されたも
のが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
構成されたエネルギー吸収体EAによると、底面部21
は単独の部材で構成され、又、底面部21は側壁部20
に対してスポット熔接で固着されているため、部品点数
が多く、又、スポット熔接作業を要するという問題があ
った。
【0004】この発明は、上記問題点に着目し、部品点
数の減少を図るとともに、スポット熔接作業を省略でき
るエネルギー吸収体を構成要素とするエネルギー吸収機
構を提供することを主な課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
この発明に係るステアリングホイールのエネルギー吸収
機構は、天板部を有する板金製エネルギー吸収体と、該
エネルギー吸収体の下方に配設されたロアカバーとを備
えたステアリングホイールにおいて、前記エネルギー吸
収体は、前記天板部周縁部から脚部を垂下して構成さ
れ、前記ロアカバーは、その上面に、前記エネルギー吸
収体変形時に下降する前記脚部先端部を拘留し前記脚部
の荷重を受け止め、前記脚部の変形を可能にする係止部
が形成されてなることを特徴とする。
【0006】
【発明の作用・効果】この発明に係るステアリングホイ
ールのエネルギー吸収機構によると、底面部を省略した
ため材料量を減少でき、又、スポット熔接作業を省略で
きる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0008】図1〜図3は、一実施例に係るステアリン
グホイールのエネルギー吸収機構を示している。
【0009】このエネルギー吸収機構は、ステアリング
ホイールWのパッドPに衝撃荷重がかかったとき、パッ
ドP内部のエネルギー吸収体EAが座屈変形して衝撃エ
ネルギーを吸収するものである。
【0010】エネルギー吸収体EAは、板金製であり、
四角枠状の天板部1を有し、この天板部1上面に2個の
ホーンスプリング2、2が電気的に絶縁して取り付けら
れて、ホーンスイッチ機構の固定コンタクトプレートと
しても機能するよう構成されている。
【0011】また、エネルギー吸収体EAは、天板部1
の左右に取付部3、3を有し、両取付部3、3をステア
リングホイールWのスポーク部芯金4、4にねじ5、5
でねじ止めすることによってスポーク部芯金4、4に固
定されるように構成されている。但し、両取付部3、3
は、エネルギー吸収体EAに衝撃荷重がパッドPを介し
て加わったとき、後述する脚部6の座屈変形後、両取付
部3、3がねじ5、5から外れるよう構成されている。
【0012】また、エネルギー吸収体EAは、天板部1
から垂下した3本の脚部6、7、8を有し、これら脚部
6、7、8のうち1本の脚部6は、ボスプレート9の上
面9aにねじ10でねじ止めされ、エネルギー吸収体E
Aに衝撃荷重がパッドPを介して加わったとき、脚部6
にかかる荷重がボスプレート9で受け止められることに
よって脚部6が座屈変形できるように構成されている。
【0013】一方、他の2本の脚部7、8は、各先端部
7a、8aがロアカバーC上方に位置し、ロアカバー上
面Caに形成された係止部11、12の突起11a、1
2aの真上に僅かな間隔を置いて先端部7a、8aの貫
通孔13、14が位置するよう構成されている。このこ
とは、エネルギー吸収体EAに衝撃エネルギーがパッド
Pを介して加わり、取付部3、3が上述したようにねじ
5、5から外れ、脚部7、8が下降するようになったと
き、突起11a、12aに貫通孔13、14が嵌り、ロ
アカバーCで脚部7、8に加わる荷重を受け止め、脚部
7、8が座屈変形できるようにするためである。
【0014】なお、図1〜図3における他の符号Bはボ
ス、15、15、15、15はパッドPが係合する係合
部、16、16はロアカバーCをスポーク部芯金4、4
に取り付けるためにねじ5、5がねじ止めされる係止
脚、17はステアリングシャフト挿通穴、18は軟質カ
バー体、19は樹脂インサートをそれぞれ表わしてい
る。
【0015】次に、上記のように構成されたエネルギー
吸収機構の動作を説明する。
【0016】パッドPに大きな衝撃荷重が加わると、こ
の衝撃荷重に基づく荷重がエネルギー吸収体EAにかか
り、エネルギー吸収体EAの脚部6にかかる荷重がボス
プレート上面9aで受け止められ、脚部6は座屈変形す
る。
【0017】その直後、エネルギー吸収体EAの取付部
3、3がねじ5、5から外れ、これに伴い脚部7、8が
下降して貫通孔13、14が係止部11、12の突起1
1a、12aに嵌る。これにより、脚部7、8にかかる
荷重はロアカバー上面Caで受け止められるようにな
り、脚部7、8は座屈変形する。
【0018】このように、パッドPに大きな衝撃荷重が
加わると、脚部6がまず座屈変形し、次に脚部7、8が
座屈変形することとなり、従って段階的に衝撃エネルギ
ーが吸収される。
【0019】以上説明したように、上記実施例に係るス
テアリングホイールのエネルギー吸収機構によると、エ
ネルギー吸収体EAは底面部が省略された構成となるた
め、材料量を減少でき、又、スポット熔接作業を省略で
きる。
【0020】図4は、他の実施例に係るステアリングホ
イールのエネルギー吸収機構の要部断面を示している。
【0021】この実施例では、エネルギー吸収体EAの
脚部7、8の先端部7a、8aは、ロアカバー上面Ca
に形成された凹部からなる係止部11、12に嵌り、脚
部7、8が座屈変形できるように構成されている。その
他の構成は上述した実施例と同様である。
【0022】その他、上記実施例では、脚部6がボスプ
レート上面9aにねじ止めされているが、その代わりに
ロアカバー上面Caに上記係止部11、12と同様な係
止部を設け、衝撃荷重が加わったとき、この係止部に脚
部6の先端部が係止されて脚部6が座屈変形するように
構成することは自由である。
【0023】また、脚部先端部7a、8aがボスプレー
ト9とロアカバーCとの間の間隙を下降し、ボスプレー
ト9とロアカバーCとの接合部と突き当たるようにして
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係るステアリングホイールのエネル
ギー吸収機構が組込まれたステアリングホイール本体の
平面図
【図2】図1図示XーX線による断面図
【図3】ロアカバーの平面図
【図4】他の実施例の要部断面図
【図5】従来例のエネルギー吸収体の平面図
【図6】図5図示YーY線による断面図
【符号の説明】
W ステアリングホイール EA エネルギー吸収体 1 天板部 7、8 脚部 7a、8a 先端部 C ロアカバー 11、12 係止部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天板部を有する板金製エネルギー吸収体
    と、該エネルギー吸収体の下方に配設されたロアカバー
    とを備えたステアリングホイールにおいて、前記エネル
    ギー吸収体は、前記天板部周縁部から脚部を垂下して構
    成され、前記ロアカバーは、その上面に、前記エネルギ
    ー吸収体変形時に下降する前記脚部先端部を拘留し前記
    脚部の荷重を受け止め、前記脚部の変形を可能にする係
    止部が形成されてなることを特徴とするステアリングホ
    イールのエネルギー吸収機構。
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