JP2580700B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP2580700B2
JP2580700B2 JP63090958A JP9095888A JP2580700B2 JP 2580700 B2 JP2580700 B2 JP 2580700B2 JP 63090958 A JP63090958 A JP 63090958A JP 9095888 A JP9095888 A JP 9095888A JP 2580700 B2 JP2580700 B2 JP 2580700B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、半導体位置検出素子を用いた能動型測距装
置に関する。
B.従来の技術 従来から半導体位置検出素子(Position Sensitive D
evice:以降、PSDと呼ぶ)を用いた能動型の測距装置が
知られており、そのPSDは、第7図に示すように、高抵
抗シリコン基板である真性半導体I層と、この表面にP
型不純物をドープし高抵抗分割膜を形成したP層と、シ
リコン基板の裏面にN型不純物をドープしたN層の3層
から構成され、N層に共通電極1が、P層の上面両端に
一対の電極2,3がそれぞれ配設されている。
第8図は、PSDの等価回路を示したものである。P層
は上述のように均一分布する電流分割抵抗層としても働
き、電極間抵抗はRieである。Gは電流源、Dは理想的
ダイオード、Cjは接合容量、Rshは並列抵抗である。
このようなPSDのP層表面に入射した光は、入射光の
強さに応じて光電変換され、光電流としてP層上の両端
に設けられた2つの電極2,3からその入射位置に応じた
分割比で出力される。
すなわち、第7図において、P層表面の両端に取付け
られた電極2、電極3間の距離を2r、電極間抵抗をRi
e、PSDの2つの電極2,3から出力される光電流の大きさ
が等しくなる電気的中心位置Oから入射スポット光の重
心位置までの距離をx、入射光により生成された光電流
をI0、電極2および電極3より得られる光電流をそれぞ
れI1,I2とすると、I1,I2は次のようになる。
ここで、I0に対するI1とI2の差を求めると、(1)式,
(2)式より、 となり、 とrより、入射位置xを求めることができる。
第7図に示したPSDを用いたカメラ等の測距装置の一
例を第9図に示す。図中、5は赤外光等を発光する投光
素子であり、投光素子5より投光レンズ6によって側距
物体7へ向けて投光されたスポット光束10は、測距物体
7へ反射されて受光レンズ8を通して受光素子であるPS
D9の受光面上に入射する。このとき、PSD9の電極間距離
は、設計上測距可能な最短距離にある物体(測距物体7
−1)と、設計上測距可能な最短距離にある物体(測距
物体7−2)からの反射スポット光束がそれぞれ入射可
能に定められる。
今、第9図において、Rの距離にある測距物体からの
反射スポット光束が、PSD9の電気的中心位置Oからxの
距離に入射するものとし、投光レンズ6と受光レンズ8
との間の軸間距離をD、受光レンズ8からPSD9までの距
離をf、受光レンズ8の光軸からPSD9の電気的中心位置
までの距離をtとすれば、被写体までの距離Rは、 のように表される。従って、(3)式により入射位置x
が求められると、(4)式により測距物体までの距離が
求められる。
ところで、最近ではこの様な測距装置を用いるカメラ
の測距範囲が、マクロ撮影や投影レンズの長焦点化など
によって広がる傾向にあり、例えば第10図に示す如く最
短測距距離7−2′を同7−2へ、最遠測距距離7−
3′を同7−3へ広げる必要がある。かかる測距範囲の
長大化に対処する方式として、 1)素子長2rを2r′に延長し、測距範囲が拡大しても、
入射スポット光がケラレないようにする。
2)素子長をそのままに、PSD9から受光レンズ8までの
距離をfからf′へ短くすることにより測距距離の変化
ΔRに対する入射スポット光の移動量Δxを小さくす
る。
等が考えられる。
C.発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の技術においては、測距範囲の拡
大などによりPSD9の素子長が長くなったり、測距距離の
変化に対するxの変化量が小さくなると、以下のような
問題点があった。
すなわち、第9図に示す如く、Rという距離にある被
写体がΔRだけ移動したとき、PSD9上の入射点xがΔx
だけ移動したものとすると、このときの の変化 は(3)式より、 と表わすことができる。(5)式において、Δxをその
ままにrを大きくしたり、rをそのままにΔxを小さく
すると、 は小さくなる。
すなわち、同じ被写体の変化量ΔRに対して、電極間
距離2rに対する入射点の変化量Δxが小さくなると、 と表わされる測距検出信号の変化量が小さくなり、それ
だけ測距精度が低下したことになる。更に、素子長が長
くなる原因であるマクロレンズや長焦点距離レンズの場
合には、被写界深度が浅いために、従来の測距精度より
も精度を上げる必要があるにもかかわらず、上述した測
距範囲の拡大方式を採用すると測距精度が益々不足する
という問題点があった。
本発明の目的は、測距範囲の拡大などに対処して素子
長を長くしたり、被写体の移動量ΔRに対する入射光の
変化量Δxを小さくした場合においても、高い測距精度
を得ることができる半導体位置検出素子を用いた測距装
置を提供することにある。
D.問題点を解決するための手段 本発明に係る測距装置は、クレーム対応図である第1
図に示すとおり、撮影画面内の複数領域の測距を行うこ
とが可能な測距装置に適用され、撮影画面内の複数領域
に対応した被写界に向けて投光する複数の投光素子203
と、被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光
部の両端に設けられた両端電極および該両端電極の間に
設けられた中間電極から光電流を出力可能な受光素子20
8と、受光素子208の両端電極および中間電極の中から、
複数の投光素子203にそれぞれ対応する複数対の電極を
選択する選択手段210と、選択された複数対の電極から
の出力に基づいて複数の測距値を演算する演算手段211
とを備えることにより、上記目的は達成される。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の測距
装置において、複数の投光素子203にそれぞれ対応して
選択される電極対の間の受光部が部分的に重なるよう
に、複数の投光素子203ごとに両端電極および中間電極
の中から2つの電極を選択するように選択手段210を構
成するものである。
請求項3に記載された発明は、撮影画面内の所定領域
の測距を行うことが可能な測距装置に適用され、撮影画
面内の所定領域に対応した被写界に向けて投光する投光
素子203と、被写界からの光を受光する受光部を有し、
この受光部の両端に設けられた両端電極および該両端電
極の間に設けられた中間電極から光電流を出力可能な受
光素子208と、両端電極からの出力に基づいて測距値を
演算する第1の演算手段211と、この第1の演算手段211
の演算結果に基づいて、両端および前記電極の中から2
つの電極を選択する選択手段210と、選択された2つの
電極からの出力に基づいて測距値を演算する第2の演算
手段211とを備えることにより、上記目的は達成され
る。
請求項4に記載された発明は、第1の演算手段211に
よって演算された測距値が所定値以内の場合には中間電
極を選択するように選択手段210を構成するものであ
る。
請求項5に記載された発明は、撮影画面内の所定領域
の測距を行うことが可能な測距装置に適用され、撮影画
面内の所定領域に対応した被写界に向けて投光する投光
素子203と、被写界からの光を受光する受光部を有し、
この受光部の両端に設けられた両端電極および該両端電
極の間に設けられた中間電極から光電流を出力可能な受
光素子208と、受光素子208の両端電極および中間電極の
中から2つの電極を選択する選択手段210と、選択され
た2つの電極からの出力に基づいて測距値を演算する演
算手段211とを有し、選択手段210により選択された2つ
の電極間以外の電極間を短絡させることにより、上記目
的は達成される。
請求項6に記載された発明は、撮影画面内の所定領域
の測距を行うことが可能な測距装置に適用され、撮影画
面内の所定領域に対応した被写界に向けて投光する投光
素子203と、被写界からの光を受光する受光部を有し、
この受光部の両端に設けられた両端電極および該両端電
極の間に設けられた中間電極から光電流を出力可能な受
光素子208と、受光素子208の両端電極および中間電極の
中から2つの電極を選択する選択手段210と、選択され
た2つの電極からの出力に基づいて測距値を演算する演
算手段211とを有し、撮影レンズ情報に応じて2つの電
極を選択するように選択手段210を構成することによ
り、上記目的は達成される。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載された
発明において、撮影レンズ情報を、該撮影レンズの焦点
距離情報としたものである。
請求項8に記載された発明は、撮影画面内の所定領域
の測距を行うことが可能な測距装置に適用され、撮影画
面内の所定領域に対応した被写界に向けて投光する投光
素子203と、被写界からの光を受光する受光部を有し、
この受光部の両端に設けられた第1電極および第2電極
からなる両端電極と、第1電極および第2電極の中間点
よりも第1電極側に設けられた中間電極とを有する受光
素子208と、両端電極からの出力に基づいて、受光素子2
08の両端電極の2つの電極と、中間電極および第1電極
の2つの電極とのいずれか一方を選択する選択手段210
と、選択手段210で選択された2つの電極からの出力に
基づいて被写体までの距離を演算する演算手段211とを
備えることにより、上記目的は達成される。
E.作用 請求項1に記載された発明では、複数の投光素子から
被写界に向けて投光された光は被写界で反射されて受光
素子208によって受光される。選択手段210は、受光素子
208の両端に設けられた両端電極と両端電極間に設けら
れた中間電極の中から、複数の投光素子にそれぞれ対応
する複数の電極を選択する。演算手段211は、選択手段2
10によって選択された複数対の電極からの出力に基づい
て複数の測距値を演算する。これにより、複数の測距領
域のそれぞれについて、精度の高い測距が行える。
請求項2に記載された発明では、複数の投光素子203
にそれぞれ対応して選択される電極対の間の受光部が部
分的に重なるように、選択手段210によって電極対が選
択されるため、受光素子の長さを短くすることができ
る。
請求項3に記載された発明では、投光素子203から被
写界に向けて投光された光は被写界で反射されて受光素
子208によって受光される。第1の演算手段211は受光素
子208の両端にある両端電極からの出力に基づいて測距
離を演算し、この演算結果に基づいて選択手段210は両
端電極および中間電極の中から2つの電極を選択し、そ
の選択された電極からの出力に基づいて第2の演算手段
211は測距値を演算する。
請求項5に記載された発明では、投光素子203から被
写界に向けて投光された光は被写界で反射されて受光素
子208によって受光される。選択手段210は受光素子208
の両端電極と両電極の間の中間電極の中から2つの電極
を選択する。選択されていない電極間を短絡させた状態
で、演算手段211は選択された2つの電極からの出力に
基づいて測距値を演算する。これにより、選択されてい
ない電極が測距演算に悪影響を及ぼさなくなる。
請求項6に記載された発明では、投光素子203から被
写界に向けて投光された光は被写界で反射されて受光素
子208によって受光される。選択手段210は撮影レンズ情
報に基づいて、受光素子208の両端電極と両電極の間の
中間電極の中から2つの電極を選択し、その選択された
2つの電極からの出力に基づいて、演算手段211は測距
値を演算する。
請求項8に記載された発明では、投光素子203から被
写界に向けて投光された光は被写界で反射されて受光素
子208によって受光される。この受光素子208は、両端に
設けられた第1電極および第2電極と、第1電極および
第2電極の中間点よりも第1電極側に設けられた中間電
極を有する。これら電極のうちいずれか2つが選択手段
210によって選択され、その選択された電極からの出力
に基づいて演算手段211は被写体までの距離を演算す
る。このため、必要に応じて短い電極間で測距でき、高
精度の測距結果が得られる。
F.実施例 第2図〜第4図を用いて本発明一実施例について説明
する。
第2図は本発明に係るPSDの断面図であり、上述と同
様に、P層、I層、N層の3層構造であり、そのN層に
共通電極1が設けられ、P層の表面両端、すなわち位置
検出範囲の両端に電極2および3が、電極2および電極
3の任意の中間部分、すなわち位置検出範囲内に所定間
隔で一対の中間電極4−1および4−2が設けられる。
かかるPSDにおいて、中間電極4−1と電極2、中間電
極4−2と電極3を短絡して電極4−1および電極4−
2から出力電流を取り出せば、電流4−1から電極4−
2までの長さを素子長2rとするPSD9と等価に使用するこ
とができる。また、中間電極4−1と電極2を短絡し
て、電極4−1および電極3から出力電流を取り出せ
ば、中間電極4−1から電極3までの長さを素子長2rと
するPSD9と等価に使用することができる。この様に、電
極2,3,4−1,4−2のうちの任意の2つの電極から出力電
流を取り出すことにより、その電極間の長さを素子長2r
とするPSD9として用いることができる。
なお、第2図では中間電極を2本としたが、1本以上
あるいは3本以上でもよい。
次に、第2図に示したPSD9を用いた測距装置の一例を
第3図及び第4図により説明する。なお、第2図および
第7図と同様な箇所には同一の符号を付して説明する。
第3図において、赤外光等を発光する投光素子5から
射出された光は、投光レンズ6により被写体上にスポッ
ト光束10を照射する。7−2は、設計上測距可能な最短
距離に位置する被写体であり、7−3は、設計上測距可
能な最遠距離に位置する被写体であり、7−4−1,7−
4−2は、それぞれマクロ撮影、遠距離撮影領域への測
距切り換え点に位置する被写体である。
投光素子5から投射されたスポット光束10の被写体で
の反射光は、被写体が7−2にある場合には、受光レン
ズ8を介してPSD9上のK点へ入射し、被写体が7−4−
1の位置にある場合にはM点へ入射し、被写体が7−4
−2の位置にある場合にはN点へ入射し、被写体が7−
3の位置にある場合にはL点へ入射する。K〜L点には
電極があるので、電極上の部分は入射光に対して不感帯
となるが、電極はスポット光の大きさに対して極めて小
さいので問題とはならない。
また、PSD9の電極2,4−1,4−2,3はそれぞれ電極切換
部31に接続され、いずれか2つの電極が短絡され、残余
の一対の電極の出力電流が選択されて制御部40内の測距
演算回路41に入力される。測距演算回路41は、入力され
る光電流に基づいて被写体までの測距値を演算し、CPU4
2に入力する。CPU42は、測距値に従って電極切換制御回
路43を通して電極切換部31を制御する。またCPU42は、
投光素子駆動制御回路44を介して投光素子5を駆動制御
する。CPU42にはレリーズ半押しスイッチ45も接続さ
れ、スイッチ45がオンすると第4図に示す手順で測距処
理が開始される。
すなわち第4図において、先ずステップS1において、
電極2および電極3からPSD9に生ずる光電流を取り出せ
るように、電極切換制御回路43を介して電極切換部31を
駆動する。次いでステップS2において、投光素子駆動制
御回路44を介して投光素子5を発光させる。このときの
測距値は、電極2,3から出力され電極切換部31を介して
入力される光電流に基づき電極2,3間を素子長2rとして
測距演算回路41で演算される。そしてステップS3におい
て、測距値が7−4−1から7−4−2の範囲内にある
か否かを判定し、肯定されると、このときの測距値を以
後の撮影情報として所定の領域に記憶し測距処理を終了
する。
ステップS3が否定されるとステップS4に進む。ステッ
プS4においては、測距値が7−4−1よりも至近にある
か否かを判定し、7−4−1の距離よりも至近であった
場合には、ステップS5において、電極2および電極4−
1から光電流が取り出せるように電極切換部31により使
用電極を切換える。また測距値が7−4−2の距離より
も遠方であった場合には、ステップS6において、電極4
−2および電極3から光電流が取り出せるように使用電
極を切り換える。次にステップS7において、発光素子5
を発光させ、そのときの光電流を測距演算回路41に取り
込んで測距値を演算し、この測距値を以後の撮影情報と
して用いるために所定の記憶領域に記憶して測距処理を
終了する。なお、ステップS7における至近時の測距演算
に当っては、電極2,4−1間距離を素子長2rとし、また
遠方時の測距演算に当っては、電極4−2,3間距離を素
子長2rとしてそれぞれ演算される。
この様な動作により、測距範囲が広がっても測距範囲
に最適な電極から出力電流を取り出すことにより、従来
よりも出力電流比 の分解能を大きく取ることが可能となり、高い精度の測
距装置を得ることができる。
なお、以上の実施例では、いったん一対の電極2,3を
選択して測距値を演算したが、マクロレンズあるいは長
焦点レンズが装着されたことを判別して一対の電極を選
択するようにしてもよい。また中間電極を2本設けた
が、1本の中間電極によりPSD9上の領域を2分し、被写
体までの距離が遠いときは左側の一対の電極を、近いと
きは右側の一対の電極を用いるようにしてもよい。
第5図は、本発明を多点測距装置に適用した第2の実
施例である。5−1,5−2,5−3は、赤外光などを発光す
る投光素子で、5−2は撮影画面の中央部にスポット光
束を投射し、5−1は撮影画面中央部よりも右側にスポ
ット光束を投射し、5−3は、撮影画面中央部よりも左
側にスポット光束を投射するように設けられている。投
射されるスポット光束は、同一直線上に並んでいても、
並んでいなくても良い。被写体で反射されたスポット光
束は、受光レンズ8によりPSD9で受光される。PSD9には
電極2,3および中間電極4−3,4−4,4−5,4−6が取り付
けられている。7−2は、設計上測距可能な最短距離に
位置する被写体であり、7−3は設計上測距可能な最遠
距離に位置する被写体である。
投光素子5−1から照射されたスポット光測10の被写
体での反射光は、被写体が7−2の位置にある場合には
PSD9上のK点へ入射する。また、被写体が7−3の位置
にある場合にはP点へ入射する。従って、被写体が最短
距離7−2から最遠距離7−3で連続的に移動すると、
入射点はK点からP点へ連続的に移動する。この場合、
測距値を得るための光電流を、PSD9の電極2および電極
4−4から取り出すことによって、電極2,3を使用して
光電流を取り出すよりも、電極間距離に対するスポット
光束の入射移動距離を大きく取ることができ、検出精度
を上げることができる。同様にして、投光素子5−2か
らの投射光は、O点からS点へ移動し、このときは光電
流を電極4−3および電極4−6から取り出し、また投
光素子5−3からの投射光は、Q点からL点へ移動し、
このときは光電流を電極4−5および電極3から取り出
せば良い。これら使用電極の切換えと投光素子5−1,5
−2,5−3の駆動切換えは、上述した制御部40と同様に
次のように制御できる。
投光素子5−1,5−2,5−3を、CPU42の制御により投
光素子駆動制御回路44を介して時系列的に発光させ、ま
た、各素子の発光に同期して電極切換部31が上述のよう
な最適な電極から光電流を取り出すようにし、選択され
た電極間距離を素子長2rとして測距演算回路41で測距離
を演算する。測距演算回路41は、各々の測距値を記憶す
ることができ、上記3箇所の測距が終了すると、それら
の測距離が予め用意されたプログラムによって適切な測
距値を求め、以後の撮影情報として所定の記憶領域に記
憶される。例えば3箇所の測距値の中で至近距離が選択
される。
また、上記各測距時において、1回の測距に必要なPS
D9の出力電極の数は2本であるので、他の電極は電気的
に浮いている状態にある。これが測距値に悪影響を及ぼ
す場合は、電極切換部31によりPSD9上の測距に使用する
電極以外で、測距に用いる電極よりも外側にある電極
を、内側の電極に短絡すれば良い。
すなわち第6図において、符号Aを光電流I1が入力さ
れる測距演算回路41の端子として、符号Bを光電流I2
入力される測距演算回路41の端子として説明する。投光
素子5−1が発光し、撮影画面右側を測距した場合に
は、光電流はPSD9の出力電極2および4−4から出力さ
れるので、第6図に示す如く測距演算回路41の入力端子
Aには、PSD9の出力電極2を接続し、端子Bには出力電
極4−4,4−5,4−6および3を接続する。同様にして、
投光素子5−2が発光する場合には、端子Aに出力電極
2および4−3を、端子Bに出力電極4−6および3を
接続し、投光素子5−3が発光する場合には、端子Aに
出力電極2,4−3,4−4および4−5を、端子Bに出力電
極3を接続すれば良い。なお、この場合、第4図で説明
したと同様に、上記電極の切り換えは投光素子の切り換
えと同期して行われるので、誤測距の心配はない。な
お、電極の切り換えと投光素子の切り換えを機械的に同
期させることもできる。
また、第5図では各投光素子に対する被写体からの反
射光のPSD上での入射範囲がそれぞれ重なる場合につい
て示してあるが、上記入射範囲が重ならない場合におい
ても本発明を適用することができる。この場合、電極4
−3,4−4および4−5,4−6はそれぞれどちらか一方あ
れば良いので、中間電極を2本に減らすことができる。
またこの多点測距装置では、3つの投光素子を用いて被
写体の3つの領域を照射せしめたが、1つの投光素子を
被写体上で光軸と直交する左右方向に走査して各領域を
照射してもよい。
以上のように、PSDの入射位置検出範囲内に中間電極
を設け、物体の照射領域に応じて、光電流を取り出す一
対の電極を選択するようにしたので、測距範囲が広がっ
て素子長が長くなる場合においても高い精度で測距値を
得ることができる。また、第1の実施例において、本発
明を測距範囲が従来と同じである測距装置に応用した場
合には、従来の測距精度を更に高めることができる。
また、第2の実施例の多点測距においては、従来のPS
Dを用いた場合のように各入射光の入射範囲を全てカバ
ーできる長いSPDを使用するため精度が低下してしまう
ということがなく、精度の高い距離検出が可能な測距装
置が得られる。更に、第2の実施例において各反射光の
入射範囲が重ならない場合には、本実施例のPSDを用い
ることにより、従来のPSDを各入射範囲毎に設ける必要
がなく、各PSD間の取り付け位置調整が不用となり、低
コストでしかも高精度の測距装置を提供することができ
る。
G.発明の効果 以上説明したように、本発明の請求項1に記載の発明
によれば、撮影画面内の複数領域の測距を行うことが可
能な測距装置でも、受光素子に中間電極を設け、それぞ
れ複数領域に対応して受光素子を分割させて測距値を得
ることができるので、どの測距領域においても高精度の
測距値を得ることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、まず両端電極
間の出力を用いて測距値を演算し、その演算結果に応じ
てさらに電極を選択しなおし、測距値の演算を行うよう
にしたため、両端電極間で得られた測距値よりさらに高
精度の測距値を得ることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、選択された電
極間以外の電極間を短絡させることにより、選択されて
いない他の電極が測距値に悪影響を及ぼさなくなる。
また、請求項6に記載の発明によれば、撮影レンズ情
報に応じて電極を選択するので、例えば望遠レンズでは
遠距離側を短い電極間で測距を行わせ、またマクロレン
ズでは至近距離を短い電極間で測距を行わせることによ
り、撮影レンズの用途に応じて高精度の測距値を得るこ
とができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、受光素子に両
端電極である第1の電極および第2の電極を設けるとと
もに、第1電極および第2電極の中間点よりも第1電極
側に中間電極を設け、両端電極からの出力に基づいて、
2つの両端電極を選択するか、中間電極および第1電極
の2つを選択するかを切り換えて、測距値を演算するよ
うにしたため、必要に応じて短い電極間で測距を行え、
測距値の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図である。 第2図は本発明に係るPSDの一実施例を示す断面図であ
る。 第3図は第2図に示したPSDを用いた測距装置の一例を
示す図である。 第4図はその測距手順例を示すフローチャートである。 第5図は第2図に示したPSDを用いた多点測距装置の一
例を示す図である。 第6図は第5図に示す多点測距装置における使用電極を
説明する図である。 第7図は従来のPSDの断面図である。 第8図は従来のPSDの等価回路を示す図である。 第9図は三角測距による能動型測距装置の原理図であ
る。 第10図は測距範囲が広がった場合のPSDの対応を示す図
である。 1:共通電極 2〜4:出力電流検出用電極 5:投光素子、6:投光レンズ 7:測距物体、8:受光レンズ 9:SPD、10:スポット光束 31:電極切換部、40:制御部 41:測距演算回路、42:CPU 43:電極切換制御回路 44:投光素子駆動制御回路 201:物体、202:スポット光束 203:投光手段 105,204,205:電極 206:中間電極 207:半導体位置検出素子 208:受光手段 209:選択手段 210:電極切換手段 211:演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 忠 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−14017(JP,A) 特開 昭57−158508(JP,A) 特開 昭63−167211(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影画面内の複数領域の測距を行うことが
    可能な測距装置において、 前記撮影画面内の複数領域に対応した被写界に向けて投
    光する複数の投光素子と、 被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光部の
    両端に設けられた両端電極および該両端電極の間に設け
    られた中間電極から光電流を出力可能な受光素子と、 前記受光素子の前記両端電極および前記中間電極の中か
    ら、前記複数の投光素子にそれぞれ対応する複数対の電
    極を選択する選択手段と、 前記選択された前記複数対の電極からの出力に基づいて
    複数の測距値を演算する演算手段とを備えることを特徴
    とする測距装置。
  2. 【請求項2】前記選択手段は、前記複数の投光素子にそ
    れぞれ対応して選択される電極対の間の受光部が部分的
    に重なるように、前記複数の投光素子ごとに前記両端電
    極および前記中間電極の中から2つの電極を選択するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  3. 【請求項3】撮影画面内の所定領域の測距を行うことが
    可能な測距装置において、 前記撮影画面内の所定領域に対応した被写界に向けて投
    光する投光素子と、 被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光部の
    両端に設けられた両端電極および該両端電極の間に設け
    られた中間電極から光電流を出力可能な受光素子と、 前記両端電極からの出力に基づいて測距値を演算する第
    1の演算手段と、 この第1の演算手段の演算結果に基づいて、前記両端電
    極および前記中間電極の中から2つの電極を選択する選
    択手段と、 前記選択された2つの電極からの出力に基づいて測距値
    を演算する第2の演算手段とを備えることを特徴とする
    測距装置。
  4. 【請求項4】前記第1の演算手段によって演算された測
    距値が所定値以内の場合には、前記選択手段は前記中間
    電極を選択することを特徴とする請求項3に記載の測距
    装置。
  5. 【請求項5】撮影画面内の所定領域の測距を行うことが
    可能な測距装置において、 前記撮影画面内の所定領域に対応した被写界に向けて投
    光する投光素子と、 被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光部の
    両端に設けられた両端電極および該両端電極の間に設け
    られた中間電極から光電流を出力可能な受光素子と、 前記受光素子の前記両端電極および前記中間電極の中か
    ら2つの電極を選択する選択手段と、 前記選択された2つの電極からの出力に基づいて測距値
    を演算する演算手段とを有し、 前記選択手段により選択された2つの電極間以外の電極
    間を短絡させることを特徴とする測距装置。
  6. 【請求項6】撮影画面内の所定領域の測距を行うことが
    可能な測距装置において、 前記撮影画面内の所定領域に対応した被写界に向けて投
    光する投光素子と、 被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光部の
    両端に設けられた両端電極および該両端電極の間に設け
    られた中間電極から光電流を出力可能な受光素子と、 前記受光素子の前記両端電極および前記中間電極の中か
    ら2つの電極を選択する選択手段と、 前記選択された2つの電極からの出力に基づいて測距値
    を演算する演算手段とを有し、 前記選択手段は、撮影レンズ情報に応じて前記2つの電
    極を選択することを特徴とする測距装置。
  7. 【請求項7】前記撮影レンズ情報は、該撮影レンズの焦
    点距離情報であることを特徴とする請求項6に記載の測
    距装置。
  8. 【請求項8】撮影画面内の所定領域の測距を行うことが
    可能な測距装置において、 前記撮影画面内の所定領域に対応した被写界に向けて投
    光する投光素子と、 被写界からの光を受光する受光部を有し、この受光部の
    両端に設けられた第1電極および第2電極からなる両端
    電極と、前記第1電極および前記第2電極の中間点より
    も前記第1電極側に設けられた中間電極とを有する受光
    素子と、 前記両端電極からの出力に基づいて、前記受光素子の前
    記両端電極の2つの電極と、前記中間電極および前記第
    1電極の2つの電極とのいずれか一方を選択する選択手
    段と、 前記選択手段で選択された2つの電極からの出力に基づ
    いて被写体までの距離を演算する演算手段とを備えたこ
    とを特徴とする測距装置。
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