JP2580356Y2 - マスク - Google Patents

マスク

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JP2580356Y2
JP2580356Y2 JP1992008568U JP856892U JP2580356Y2 JP 2580356 Y2 JP2580356 Y2 JP 2580356Y2 JP 1992008568 U JP1992008568 U JP 1992008568U JP 856892 U JP856892 U JP 856892U JP 2580356 Y2 JP2580356 Y2 JP 2580356Y2
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Japan
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yarn
mask
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fabric
cloth
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JP1992008568U
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誠 菅原
啓 小出
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Japan Vilene Co Ltd
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Japan Vilene Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一方向に伸縮性を有す
る、織物と不織布との複合布からなるマスクに関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】実公昭
52-53200号公報には、一方向に伸縮性を有する一枚の不
織布から、マスク本体部(装着者の口及びその周辺を覆
う部分)と耳掛紐部とを一体的に裁断して製造する、所
謂打抜きマスクが記載されている。前記公報記載の不織
布は比較的大きな伸度を有するが、強度に乏しく、強く
引張るとズルズルと伸び、元の長さへ回復しにくくなる
ので、マスクの寿命も短くなる欠点があった。そこで、
本考案者らは長手方向に伸縮性糸を使用した織物を長手
方向に伸した状態で、その織物に繊維ウェブを積層し、
水流絡合によりウェブを織物に絡ませた後、長手方向の
張力を除くことにより、伸縮性を有すると共に端部から
のほつれを防止したマスク用生地を検討した。しかし、
このマスク用生地の場合には、伸縮性糸を伸ばした状態
で繊維ウェブで固定してしまうために、張力を除いても
元の長さには復元せず、十分な伸縮性が得られなかっ
た。更に、マスク用生地はその特性として、或る程度ま
で伸びたら、それ以上は伸張が停止する明確な停止点を
有することが望ましいのに対し、前記の伸縮性マスク用
生地の場合には伸張停止点が明確でなく、伸縮性糸の切
断限界近くまで徐々に伸びてしまう欠点もあった。
【0003】従って、本考案の目的は、十分な伸縮性を
有し、しかも明確な伸張停止点を有し、元の形状に復元
可能な布から製造するマスクを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、本考案に
より、所定の伸張停止長を有する伸縮性糸とそれらにほ
ぼ直交する非伸縮性糸とからなる織物基布及び前記伸縮
性糸の伸縮に実質的に影響を与えないで前記織物基布に
水流絡合した繊維ウェブからなる一方向伸縮性複合布か
ら一体的に形成され、マスク本体部と、そのマスク本体
部の伸縮方向の両端に耳掛紐部を有することを特徴とす
る、マスクによって達成することができる。
【0005】本考案のマスクを構成する複合布に用いる
伸縮性糸は、潜在捲縮性を有する糸から調製される。潜
在捲縮性を有する糸は、融点の異なる2成分以上の樹脂
からなる複合繊維から構成される糸、又は繊維の一側面
に熱履歴を与えることによって製造された繊維から構成
される糸などである。熱履歴は、例えば、前記繊維の片
面を熱刃に擦過させるエッジドクリンプ法などによって
与えることができる。上記潜在捲縮性を有する糸は、熱
処理により潜在捲縮を発現する。例えば、複合繊維の場
合、熱処理により低融点樹脂成分と高融点樹脂成分の熱
収縮率の差を利用して潜在捲縮を発現させることができ
る。潜在捲縮性を有する糸が潜在捲縮を発現すると、捲
縮数が増加して見かけ上の長さが短くなり、糸を引張る
と捲縮がのびて糸の長さがのび、糸をはなすと高捲縮の
状態に戻る、いわゆる伸縮性を有する伸縮性糸となる。
なお、前記の伸縮性糸を引張ると、捲縮がのびて糸が直
線状になるまで伸長するが、その長さを越えて更に引張
るには、それまでの引張力とは実質的に異なる大きな引
張力を必要とする。従って、前記の伸縮性糸には明確な
伸張停止点が存在し、その状態の伸縮性糸の長さを本明
細書では「伸張停止長」と称する。本考案で用いる潜在
捲縮性を有する糸は、例えば、横断面においてポリエス
テル/低融点ポリエステルの2成分が隣合わせに貼り合
わさった、いわゆるサイドバイサイド構造のフィラメン
トからなるマルチフィラメントの糸などから調製する。
【0006】前記複合布の織物基布は、前記伸縮性糸と
それらにほぼ直交する非伸縮性糸とから構成される。非
伸縮性糸は、潜在捲縮性を有さない糸(即ち、前記の潜
在捲縮性繊維の捲縮発現温度で寸法変化を受けない繊維
からなる糸)から調製される。例えば、潜在捲縮性繊維
がポリエステル/低融点ポリエステルであるマルチフィ
ラメントの糸からなる場合には、ポリエステルフィラメ
ントからなるマルチフィラメントの糸などが適してい
る。織物基布の目付は、好ましくは、10〜50g/m
2 である。10g/m2 未満であると伸縮力が小さくな
るため十分な伸縮性を与えることができないおそれがあ
り、50g/m2 を越えると重量が大きくなりすぎてマ
スクとして適さなくなるか、あるいは相対的に繊維ウェ
ブの量が少なくなるため、端部がほつれやすくなった
り、クッション性に乏しくなったりするので好ましくな
い。
【0007】本考案のマスクに用いる前記複合布は、前
記織物基布に繊維ウェブが絡合したものである。前記ウ
ェブを構成する繊維としては、前記の潜在捲縮性繊維の
捲縮発現温度で寸法変化を受けない繊維を使用すること
が望ましい。例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレ
ン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、コットン繊維な
どである。また、前記ウェブは、前記伸縮性糸の伸張停
止長までの伸縮に実質的に影響を与えないように前記織
物基布に絡合されている。これは、例えば、伸縮性糸を
調製するための潜在捲縮性を有する糸を熱処理により潜
在捲縮を発現させる前に、繊維ウェブを絡合させること
で達成できる。即ち、繊維は潜在捲縮の発現前に糸と絡
んでいるため、糸の捲縮発現に伴って糸と共に移動して
クレープを形成するので、伸縮性糸が引張られると、こ
のクレープも伸びることができ、伸縮性糸の伸縮は繊維
ウェブにより実質的に影響されない。ウェブの目付は好
ましくは5〜60g/m2 、特に好ましくは5〜20g
/m2 である。5g/m2未満であると十分なクッショ
ン性やソフト感が得られず、60g/m2 を越えると繊
維ウェブの構成繊維どうしの絡みが強固となり伸縮性が
阻害されるおそれがでてくるので好ましくない。
【0008】前記の複合布は例えば以下の方法で調製す
ることができる。最初に、潜在捲縮性を有する糸とそれ
らにほぼ直交し潜在捲縮性を有さない糸とからなる織物
に、潜在捲縮性を有さない繊維からなるウェブを積層す
る。ウェブは、基布の片面又は両面に積層することがで
きる。続いて、前記ウエブを前記織物に水流絡合によっ
絡合させる。ニードルパンチなどの絡合手段では繊維
油剤を除去することができないのに対し、水流絡合によ
れば、皮膚に影響を及ぼす可能性がある接着剤を使用す
る必要がなく、基布繊維やウェブ繊維に付着している繊
維油剤も洗い流すことができる。
【0009】水流絡合の後に熱処理を行い、織物基布を
構成する潜在捲縮性の糸の捲縮を発現させる。潜在捲縮
性の糸が捲縮を生じることにより、織物基布は見掛け
上、潜在捲縮性の糸の方向に縮んでクレープを生じる。
これに伴って、織物基布に絡みついた繊維ウェブの繊維
もクレープを生じる。これに対し、エラストマーからな
る弾性糸を用いた従来の伸縮性布の場合には、弾性糸そ
れ自体の長さ(エラストマー高分子自体)が伸縮するた
め、伸びた状態の時に絡まったウェブ繊維は、エラスト
マー高分子の縮みを阻止するように働く。ところが、潜
在捲縮性の糸の場合には、糸の長さ自体は変らず、捲縮
により布の長さが見かけ上縮むだけであるので、絡まっ
た繊維も一緒に移動する。クレープを生じた複合布を、
伸張方向に引張ると、クレープがなくなるまで、即ち、
熱処理前の捲縮のない状態まで伸び、そこでピタリと伸
張が停止し、それ以上は複合布を破壊する力が加わらな
い限り伸張しない。これは、弾性糸などを用いた従来の
伸縮性織物がズルズル伸張を続けるのに対して、前記複
合布の優れた特徴の1つである。
【0010】また、熱処理の条件を変えることによって
捲縮が発現する程度をコントロールすることができ、従
って、得られる複合布の伸縮率をコントロールすること
ができる。なお、本考案で用いる複合布では、非伸縮方
向(幅方向)の糸は非潜在捲縮性であるため、前記長手
方向の糸の捲縮発現のための熱処理の際にも、寸法変化
を起こさず、幅引きなどは生じない。
【0011】本考案によるマスクは、前記の複合布を所
定の形状に打ち抜いて製造することができる。この際、
マスクの横方向と複合布の伸縮方向とが一致するように
打ち抜く。例えば、図1又は図2に示すように、マスク
1は本体部2と耳掛紐部3とからなり、耳掛孔4の打抜
き部を有する。
【0012】
【実施例】経糸としてポリエステル/低融点ポリエステ
ルのサイドバイサイド型複合フィラメント12本からな
る潜在捲縮性マルチフィラメント糸(50デニール)
(東レ:コンジュゲート糸S9254)を用い、緯糸と
してポリエステルフィラメント24本からなる非潜在捲
縮性マルチフィラメント糸(50デニール)(ユニチ
カ:レギュラー糸310)を用い、織密度を54本/in
(経糸)及び52本/in(緯糸)として織物基布を調製
した。次に、ポリエステル繊維(繊度:3デニール、繊
維長:51mm)の繊維ウェブ(目付:15g/m2 )を
織物基布の片面上に積層した。
【0013】上記積層物の表裏面を各々水圧60kg/cm
2 の条件で水流絡合処理し、繊維ウェブを織物基布に絡
合一体化した。次いで、130℃の温度で布にできるだ
け張力のかからない状態で熱処理を行うことにより、経
糸の潜在捲縮性マルチフィラメント糸の潜在捲縮を発現
させた。経糸が捲縮発現して捲縮数を増加させると共に
見かけ上の長さが縮み、これに伴って布の見かけ上の長
さも縮まってクレープを生じた。複合布が熱処理により
縮んだ長さは、熱処理前の長さの45%であった。得ら
れた一方向伸縮性複合布は、熱処理前の長さまで伸長さ
せることができ、これが伸長停止長となる。伸長停止長
に対する一方向伸縮性複合布の長さは55%であり、伸
長停止長までの伸長率(100/55×100)は約1
82%であった。こうして得られた一方向伸縮性複合布
から図1及び図2の形状の打抜きマスクを製造したとこ
ろ、元の形状への復元性が優れたマスクが得られた。
【0014】
【考案の効果】本考案のマスクは、繊維ウェブが織物基
布繊維に絡合して伸縮性複合布からなるので、端面や切
断面からほつれにくい。また、良好な伸縮性を有すると
共に、伸張及び捲縮が明確に停止する点が存在するの
で、従来の伸縮性布製マスクのように引張力に応じて布
が破断限界点までズルズル伸び続けることはなく、元の
形状への復元性に優れている。更に、装着した場合にク
ッション性があり、肌ざわりがソフトである。また、伸
縮性複合布の伸縮率を用途に応じて自由に設定すること
ができ、設定範囲を越える伸張や捲縮は実用上発生しな
い。また、水流絡合を利用するために、接着剤や繊維油
剤などのように皮膚へ影響を及ぼすおそれがある材料を
使用しないで、目的とする伸縮性複合布製マスクを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるマスクの一態様を示す平面図であ
る。
【図2】本考案によるマスクの一態様を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・マスク 2・・・マスク本体部 3・・・耳掛紐 4・・・耳掛孔

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の伸張停止長を有する伸縮性糸とそ
    れらにほぼ直交する非伸縮性糸とからなる織物基布及び
    前記伸縮性糸の伸縮に実質的に影響を与えないで前記織
    物基布に水流絡合した繊維ウェブからなる一方向伸縮性
    複合布から一体的に形成され、マスク本体部と、そのマ
    スク本体部の伸縮方向の両端に耳掛紐部を有することを
    特徴とする、マスク。
  2. 【請求項2】 伸張前の長さが伸張停止長の50%〜8
    5%の一方向伸縮性複合布からなる請求項1に記載のマ
    スク。
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