JP2580028B2 - 抗ひと精子抗体、その製法および用途 - Google Patents

抗ひと精子抗体、その製法および用途

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、抗ひと精子抗体、上記抗体の製法、上記
抗体を用いる精子受精能測定用試薬、上記抗体を産生す
るハイブリドーマ、および上記ハイブリドーマの取得法
に関するものである。
〔従来の技術〕
ほ乳類の精子は、射精された状態での受精能をもた
ず、雌性の生殖路内において先体反応を受けて生理的機
能変化をとげ、受精能を獲得するに至ることが知られて
いる。先体反応に際しては、先体部分の細胞膜と外先体
膜との間に融合がおこり、先体内酵素を放出するととも
に、両膜は精子からはなれ、精子は内先体膜を露出す
る。また受精能は、射精された精子をインキュベーショ
ンすることによっても獲得されることが判明している。
従来、例えば不妊の診断または治療を目的とした、ひ
との精子の受精能測定法としては、古くから行なわれて
いる方法として、精液量、精子濃度、精子の運動性等を
測定する方法があるが、これは受精能そのものを観察す
る方法ではないから、全く不正確なものである。また最
近の方法として、インキュベーションした精子がハムス
ター卵子(ひと精子と融合する能力をもつ)と融合する
かどうかを調べる方法(ハムスターテスト)があるが、
これは操作が繁雑であり、テストを行なう機関ごとに異
った値が出るなど再現性が良好でないという、欠点があ
る。そのほか、種々の染色法を組み合わせる方法(トリ
プルステイン)もあるが、これも操作が繁雑であり、ま
た結果の信頼性が充分でない。
〔発明が解決しようとする課題〕
それ故、簡便かつ再現性があり、理論的根拠を備え
た、ひとつの精子の受精能測定法の開発が望まれてい
た。
〔課題を解決するための手段〕
この発明者は、ひとの精子の受精能測定法を改善する
ために、抗原抗体反応を利用することに着目した。そし
て、研究を重ねた結果、受精能を獲得したひと精子に現
われる抗原性部位に特異性なポリクローン抗体およびモ
ノクローン抗体の製造に成功し、またその抗体を標識抗
体法(蛍光または酵素抗体法)に用いて受精能をもつ精
子を特異性に染色することに成功し、それによって男性
不妊の診断を容易かつ迅速に行なうことを可能にしたの
である。
〔発明の構成〕
すなわち、この発明は、 (A)ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位に対し
て特異性を有する抗体(特にモノクローン抗体)、 (B)ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位で免疫
した哺乳類(ひとを除く)の抗体産生細胞と永久増殖性
を有する細胞との融合によるハイブリドーマを培養し、
培養物からひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位に
対して特異性を有する抗体を分離採取することを特徴と
する、上記抗体の製法、 (C)ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位に対し
て特異性を有する抗体であって標識を付したものまたは
付しないものを含有し、後者の場合にはさらに標識を付
した第2抗体を含有する、ひと精子の受精能測定用試
薬。
(D)ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位で免疫
した哺乳類(ひとを除く)の抗体産生細胞と永久増殖性
を有する細胞とを融合させてなる、ひと精子先体(膜を
含む)上の抗原性部位に対して特異性を有する抗体を産
生するハイブリドーマ、および (E)ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位で免疫
した哺乳類(ひとを除く)の抗体産生細胞と永久増殖性
を有する細胞とを融合させ、融合細胞からひと精子先体
(膜を含む)上の抗原性部位に対して特異性を有する抗
体を産生するものを選択することを特徴とする、ハイブ
リドーマの取得法を提供するものである。
以下、上記の発明を詳細に説明する。
(抗体の製造) 1.免疫 この発明の抗体を製造するには、まずひと精子先体
(膜を含む)上の抗原性部位で哺乳類の動物を免疫す
る。先体が露出したひと精子は、例えば射精された精子
を、例えばひと血清アルブミンを含有するメディウムで
前培養するか、デオキシシコール酸ナトリウムのような
陰イオン界面活性剤、または陽イオン、非イオン、両性
等の界面活性剤で処理するか、A23187のようなイオノフ
オアで処理することによって得られる。免疫は例えば次
のように行なう。精子を集め、マウス、ラット等の哺乳
類動物に免疫する。哺乳類動物は、細胞融合する際の相
手の永久増殖性細胞と同系統の動物の方が望ましい。動
物の週齢は、例えばマウスでは5〜10週齢がよい。性は
雌雄どちらでもよい。免疫に用いるひと精子の数は、例
えばマウスの場合1匹あたり5×106〜2×107個が好ま
しい。精子は例えばPBSに懸濁させるか、またはフロイ
ントコンプリートアジュバントと1:1の比で混合しエマ
ルジョンにして動物の腹腔内、静脈内、皮下等に投与す
るのが好ましい。この免疫操作を1〜3週間隔で1〜5
回行なう。最終免疫は、例えば精子をPBSに懸濁させ、
動物の静脈内あるいは腹腔内に投与して行なう。このよ
うにして免疫した動物の体液または抗体産生細胞から
は、ポリクローン抗体が得られる。動物の抗体価を測定
し、充分上昇したとき抗体または産生細胞を採取する。
2.細胞融合 上記のようにしてひと精子で免疫した動物から抗体産
生細胞をとり出す。抗体産生細胞は、脾臓、リンパ筋、
末梢血等から得られるが、脾臓が好ましい。例えば、脾
臓を最終免疫の2〜5日後に無菌的に摘出し、ダルベッ
コーMEM培地中ではさみによって細切し脾臓細胞を浮遊
させた後、遠心分離することにより脾臓細胞を集めて用
いる。
融合の相手の永久増殖性細胞としては、永久増殖性を
有する任意の細胞を用いることができるが、繁用される
のは骨髄腫細胞である。永久増殖性細胞は抗体産生細胞
と同種の動物由来のものが好ましい。例えばマウスの場
合、P3U1P3X63−Ag8.U1(P3U1),P3/NS1/1−Ag4−1(N
S−1),SP2/0−Ag14(SP2),P3X63Ag8(X63),P3X63−
Ag8.653(653)などが用いられる。また、永久増殖性細
胞としては、8−アザグアニン耐性細胞株、ヒポキサン
チングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損細
胞株のような、選別の際のマーカーとなり得る特性を有
するものが好ましい。これらの細胞株は、例えばアメリ
カンタイプカルチャーコレクション(ATCC)、藤沢薬品
工業(株)または大日本製薬(株)より入手可能であ
る。融合に際しては、これらの永久増殖性細胞のいずれ
かを増殖培地中で培養し、融合の前に例えばダルベッコ
ーMEM培地で洗浄後遠心分離により集める。
融合は、例えば次のように行なう。抗体産生細胞(例
えば脾臓細胞)と永久増殖性細胞(例えば骨髄腫細胞)
を細胞数比で2〜10:1になるように混合し、37℃に保ち
つポリエチレングリコール(例えば平均分子量1300〜75
00、20〜40%)等の融合促進剤を徐々に加えるか、また
は電気パルス(例えば約1000V/cmのような高電圧の直
流)を短時間作用させて細胞融合を起させる。培養液を
加え融合促進剤を希釈して融合を停止させ、遠心分離に
より細胞を分離する。次に、例えば細胞をヒポキサンチ
ン、アミノプテリン、チミジンを増殖培地に加えたHAT
培地中に懸濁させ、96ウェルマイクロテストプレートに
200μ/ウェルずつ分注し、37℃、CO25%、湿度95%
のCO2インキュベータ中(以下、CO2インキュベータ中の
培養条件は全て上記と同一とする)で培養する。培養液
は2日間隔で半量ずつ新しいHAT培地と交換する。約1
週間培養後、交換する培地を増殖培地にヒポキサンチン
及びチミジンを添加したHT培地に変える。
3.ハイブリドーマのスクリーニング及びクローニング 次に、HT培地中で数日間培養し、ハイブリドーマのコ
ロニーがマイクロテストプレートのウェルの半分程度ま
で広がってきた時点でどのウェルのハイブリドーマがひ
と精子に対するモノクローン抗体を産生しているかをス
クリーニングする。スクリーニングは、例えば次のよう
に行なう。ハイブリドーマが増殖して来ているウェルの
培養上清を一部とり、それがひと精子と反応するかどう
かを例えば酵素抗体法あるいは蛍光抗体法等の公知の標
識抗体法で調べる。
次に、例えば限界希釈法や軟寒天法等の公知の技術を
用いて、ひと精子と反応するモノクローナル抗体を産生
しているハイブリドーマをクローニングして単一のモノ
クローン抗体を産生するハイブリドーマの集団を選択す
る。クローニング及びスクリーニングは2回以上繰り返
すことが望ましい。
4.モノクローン抗体の製造 上記のようにして得られたハイブリドーマ(MH61)を
インビトロ(培養器具内または栄養培地中)及びインビ
ボ(生体内または動物組織中)で培養することによりモ
ノクローン抗体を産生させる。培養は、例えば次のよう
に行なう。インビトロでの培養では、増殖培地の様な適
当な培地を用い、例えばCO2インキュベータ中でハイブ
リドーマを培養する。ハイブリドーマが増殖限度まで増
殖した時点で培養液を採取し、遠心分離のような固液分
離手段でハイブリドーマと培養上清を分離する。培養上
清中のモノクローナル抗体(MH61)は目的によっては精
製せずに用いることも可能であるが、分離する場合には
例えば硫酸アンモニウムで塩析し、0.02Mりん酸緩衝液
(pH7.2)で透析後、ジエチルアミノエチルセルロース
カラム等に通して精製する。
培養上清から分離したハイブリドーマは、例えばジメ
チルスルホキシド(5〜10%v/v)及び牛胎児血清(10
〜20%v/v)を添加したダルベッコーMEMの様な適当な培
地中に1〜10×106個/mlの細胞密度で懸濁させ、適当な
アンプルに入れて徐々に−80℃以下に凍結させることに
より、生きたままの状態で長期保存することが可能であ
る。特に、例えば液体窒素等の超低温下ではハイブリド
ーマを半永久的に保存することができる。
ハイブリドーマをインビボで培養する場合には、任意
の動物にハイブリドーマを移植するが、細胞融合に用い
た脾臓細胞を採取した動物と同種のものを使用するのが
好ましい。例えばBALB/cマウスの場合には、ハイブリド
ーマの移植の1〜3週間前に2,6,10,14−テトラメチル
ペンタデカン(プリスタン)0.5mlを腹腔内に注射して
おき、マウス1匹あたり2〜10×106個のハイブリドー
マを腹腔内に注射する。1〜2週間後にマウスの腹腔内
にモノクローン抗体を高濃度に含んだ腹水が貯留し腹部
が肥大してくるので、腹水を採取し培養上清の場合と同
様に精製して、モノクローン抗体(MH61)を得る。
5.モノクローン抗体の特性 上記のようにして得られたモノクローン抗体の特性の
検討は、例えば以下のようにして行なう。まず、モノク
ローン抗体がひと精子のどの部位と反応するかを調べる
ために、公知の標識抗体法、例えば蛍光抗体法または酵
素抗体法を行なう。
次にモノクローン抗体の特異性の検討を、ひと精しょ
う、マウス精子等との反応を調べる公知の標識免疫測定
法(例えば酵素免疫測定法)によって行う。
(用途) この発明の抗体は、例えば不妊の診断・治療における
ひと精子の受精能の検出に用いられる。この検出は、検
査すべき精子を、標識を付したこの発明の抗体と接触さ
せた後、標識検知手段によって精子に付着した標識を検
索するか、または標識を付していないこの発明の抗体と
接触させた後標識を付した第2抗体(この発明の抗体と
結合し得る抗体)と接触させ、標識検知手段によって精
子に付着した標識を検索することによって行なわれる。
標識としては、放射能、酵素、蛍光化合物(例えばフル
オレスセインイソチオシアネート、テトラメチルローダ
ミンイソチオシアネート)等が用いられる。第2抗体の
製造、および抗体に対する標識の付着は常法によって行
なわれる。上記の検出方法には、(a)標識を付したま
たは付していないこの発明の抗体、(b)必要に応じ
て、標識を付した第2抗体を含む試薬、または上記
(a)、(b)、および(c)必要な他の試薬および器
具(例えば精子採取器具、緩衝液、チャンバースライド
等)を含む、診断用キットを作成・使用するのが便利で
ある。この発明の抗体は受精能をもったひと精子の抗原
決定基と特異的に反応するため、不妊の診断の迅速化お
よび客観化に大きく寄与するものである。
〔実施例〕
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明す
る。
実施例1(抗ヒト精子モノクローン抗体の作成) 精子の受精能を測定するためには、受精能を獲得した
精子にのみ現れる抗原と反応するモノクローン抗体を得
ることが必要である。精子は一般に、卵子と結合する前
に先体反応と呼ばれる反応を起こして内部の内先体膜
(以下IAMと略す)を露出させる。
このIAMに特異的に存在する抗原を検出できる抗体な
らば、精子の受精能の発現に伴って精子表面と反応し得
ることになる。またその抗原は受精時の精子−卵子相互
認識に関係する可能性が高い。そきでIAMの露出する割
合が高くなるような様々な条件で精子を処理して免疫に
用いた。
(実験方法) ひと精子懸濁液の調製 実験に使用したメディウムは、上口らの方法〔上口勇
次郎他:日本不妊学会雑誌,30,57(1985)〕に従い、
0.3%ひと血清アルブミン(以下HSAと略す。シグマ社、
Fr.V)を添加した変法ビッガース・ホワイトン・ホワイ
テインガム培地(以下m−BWWと略す)を用いた。
成人男子より用手法にて採取した精液を37℃、5%CO
2含有空気で30〜60分液変化させた。この各0.5mlを小試
験管にとり、この上にm−BWW2mlを重層した。精液との
接触面を増すため、小試験管を約30゜に傾け、パラフィ
ルムで蓋をして37℃、5%CO2含有空気中で60分間精子
の遊出を待った。上清をマイクロピペッター(ギルソン
社、ピペットマンp−1000)で吸い取り、精子をm−BW
Wで2回洗浄した。得られた精子にm−BWW(HSA濃度3.5
%を1ml加えて精子懸濁液とした。
得られた精子はA23187処理をほどこして受精能獲得、
またはIAMを露出させる処理を行なった。
A23187による処理 A23187により処理を施した精子は先体反応を起こす割
合が高くなることが電顕的に観察されている。そこで上
口らの方法(前出)に従い、メディウム中に最終濃度10
μMとなるようにA23187(シグマ社、遊離酸)を加え、
10分間反応させた後m−BWWで2回洗浄して免疫に使用
した。
マウスへの免疫 上記処理を施したひと精子をそれぞれ1回当り1×10
7個用意し、C57BL/6マウスに対して免疫を行なった。免
疫は第0日,第21日,第28日を行ない、以降抗体価が上
昇するまで2週間おきに免疫を行なった。1回目はフロ
イント完全アジュバント、2回目はフロイント不完全ア
ジュバントとエマルジョンを作成してから、3回目以降
はPBSで懸濁したままで投与した。2回目以降は投与後
3日目に眼底採血により血清を採取し抗体価を間接蛍光
抗体法(後述)により測定した。十分抗体価が上昇した
ところで最終投与後3日目に脾臓を摘出し、融合に使用
した。
細胞融合とクローニング 融合、クローニングは定法に従った。
得られた脾細胞をポリエチレングリコール4000(半井
特級)存在下でP3U1マウスミエローマ細胞株(藤沢薬品
工業(株))と融合させてハイブリドーマを作成した。
この中からひと精子と反応する抗体を産生するものをス
クリーニングし、陽性株を限界希釈法によりクローニン
グして、モノクローン抗体産生株ハイブリドーマMH61と
して樹立した。
間接蛍光抗体法による染色 抗体のスクリーニングや抗体価の測定には間接蛍光抗
体法を用いた。
1×106精子/mlの精子懸濁液50μに対し培養上清又
は抗血清のPBSによる20培希釈液50μを加え、室温で
2時間反応させた。PBSで2回洗浄後、第2抗体として
5%うし新生児血清(以下NBCSと略す)を含むPBSで125
倍に希釈したFITC標識やぎ抗マウスIg(A+M+G)
(カッペル社)10μを加え室温で1時間反応させた。
その後PBSで2回洗浄し、蛍光顕微鏡で観察した。
抗体産生細胞の増殖(インビボ) 対数増殖期にあるハイブリドーマを集めこれをプリス
タン(シグマ社、p−1403)を予め(10〜20日前)0.5m
l投与してあるCBFl(Balb/c×C57BL/6)雄性マウスに、
1匹当り1−2×107細胞投与する。細胞は約2週間を
かて腹水型癌細胞として増殖してくるので、体重が40g
以上となったところで腹水を採取し、−80℃で凍結した
後液体窒素中に保存した。これにはモノクローン抗体MH
61が含まれている。
実施例2(抗ヒト精子モノクローン抗体の認識する抗原
の存在部位) (1)交叉反応 射出されたヒト精子には精漿中の成分が強く結合して
おり、通常の洗浄だけでは取り除くことができない。こ
れらの成分は抗原性が強く、精子を免疫した場合には精
漿に対する抗体が出来てしまう可能性が強い。この発明
が目的とする抗体は精子の受精能獲得に伴う変化を検出
できるものなので精漿とは反応しないことが望ましい。
(実験方法) ひと精漿の調製 成人男子より得た精液を37℃、5%CO2含有空気中で3
0〜60分間静置して液化させる。この精液にm−BWW溶液
を当量加え、1500×gで5分間遠心し精子を取り除く。
上清をもう一度遠心して完全に精子を取り除いたものを
精漿として実験に用いた。
精漿と抗体との反応性の検討 精漿との反応性はELISA(固相酵素免疫測定法)法を
用いて測定した。陽性コントロールとしてはひと精子を
プレート上にグルタールアルデヒド(和光純薬)で固定
したものを、陰性コントロールとしてはm−BWW溶液を
用いた。
抗原を含む溶液50μをELISAプレート(ファルコ
ン、3911)上にのせ、37℃で一晩放置して乾燥させ、抗
原を吸着させた。0.05%ツイーン20(半井一級)を含む
トリス緩衝液食塩水(pH7.4以下ツイーン−TBSと略す)
で3回洗浄後5%ミルク(森永スキムミルク)を含むPB
S200μをのせ、1時間室温で放置してブロックを行な
った。
ツイーン−TBSで3回洗浄後、第一抗体として各抗体
腹水1%BSA−PBSで1000倍希釈したものを50μ加えて
2時間反応させ、洗浄後1%BSA−PBSで1000倍希釈した
ペルオキダーゼ標識やぎ抗マウスIg(A+M+G)(カ
ッペル)50μを加え、室温で2時間反応させた。洗浄
後、基質を用いて発色させた。基質溶液としては、o−
フェニレンジアミン(半井一級)を、0.1%、H2O2を1.2
%含む0.1Mくえん酸緩衝液(pH4.5)を100μプレート
に加えて遮光しながら30分間反応させた。その後12.5%
H2SO4 50μで反応を停止させ、450nmの吸光度を測定
した。
ひと精漿に対してMH61の抗体は反応性を示さなかっ
た。
(2)人工的な受精能の獲得に伴う精子の抗体との反応
性の変化 抗体によって精子の受精能を測定するためには、抗体
が受精能発現に伴って現れる抗原を認識することが必要
である。受精能を獲得した精子であることは、ひと卵子
内にその精子が侵入しない限り完全に証明されないが、
グリーンらは、電顕的観察ではあるが、イオノフォアA2
3187で処理した精子に先体反応を起こしたものが増大す
ることを報告している。〔Green et al.:Journal of Ce
ll Science,32,321(1978)〕そこで、新鮮な精子とA23
187処理した精子との間の反応性に差を見いだすことが
出来るか否かを検討した。
(実験方法) ひと精子懸濁液の調製 実施例1の方法に従った。A23187をこの懸濁液中に最
終濃度10μMとなるように加え10分間反応させた。その
後500×gで遠心分離してA23187を除き、m−BWWで2回
洗浄したものをA23187精子とした。
ひと精子との反応様式の検討 間接蛍光抗体法により精子を染色した。この精子を蛍
光顕微鏡で観察し、精子の染色パターンと、その存在割
合を計測した。
(実験結果) 計測結果を第1表に示す。
MH61抗体は、新鮮な精子とはほとんど反応せず、精子
をA23187で処理した場合に反応を示した。MH61抗体は洗
浄精子とはほとんど反応しないが、A23187で処理した精
子とは高率で反応した。また、その結合部位はアクロソ
ーム部分や頭部に限局されていた。そのような結果は、
マウス精子において報告されている受精能獲得精子に特
異的なOBF13抗原とよく類似していた。もしも、MH61に
より認識される抗原が、受精に関与する物質であれば、
抗体の添加によって受精は阻害されるはずである。そこ
で、MH61抗体の精子機能に及ぼす影響を検討した。
実施例3(各モノクローン抗体の精子機能に及ぼす影
響) (1)精子凝集活性 抗体のあるものは、強い精子凝集活性を持つ、これに
より多くの精子が架橋されると見かけの精子濃度が低下
し、結果として受精が阻害される。
(実験方法) ひと精子懸濁液の調製 実施例1の方法に従った。
採取した精子は10μMのA23187と10分間反応させ、実
験に使用した。
抗体の精子凝集活性の観察 活性をマイクロタイター法により、測定した。
1%BSA(シグマ社、Fr.V)を含むPBS(BSA−PBS)で
500倍希釈した抗体腹水を、血球凝集反応用プレートの
小孔でBSA−PBSで2倍連続希釈を行なった。それぞれの
抗体希釈液50μに50μの精子懸濁液(1×106精子/
ml)を加えて2倍希釈し、37℃、5%CO2含有空気中で
1時間反応させた。小孔中の精子について位相差顕微鏡
(×160)で凝集性を観察した。
なお、陰性コントロールとしてP3U1マウスミエローマ
細胞株の腹水を同様に希釈して用いた。
(実験結果) 抗体の精子凝集活性を第2表に示す。
陽性コントロールとして用いた抗ひと精子抗体YPには
強い精子凝集活性が認められたが、陰性コントロールと
して用いたP3U1やMH61には全く精子凝集活性は認められ
なかった。
(2)ハムスターテストにおける精子の融合、結合に及
ぼす抗体の影響 (実験方法) 培養には上口らの方法(前出)に従い、3.5%HSAを含
むm−BWWを、精子、卵子の調製にはHSA濃度0.3%のも
のを用いた。
実験の概略は下記の通りである。
ひと精子懸濁液の調製 前記の方法に従った。卵子に媒精する前に、37℃、5
%CO2含有空気中で1時間の前培養を行なった。
ハムスター卵子の調製 ヤナギマチらの方法〔Yanagimachi et al.:Fertility
and Sterility,33,534(1980)〕に従った。
幼若雌性ゴールデンハムスターに、PMS(帝国臓器)3
0i.u.後注射後48時間目に、HCG(帝国臓器)を30i.u.注
射し、その後17時間目に脱血致死させた。開腹後輪卵管
を取りだし、m−BWWの入った時計皿上にのせ、実体顕
微鏡下(×20)柄付き針を用い卵管膨大部を突き破り、
卵胞上皮塊中の卵を取りだし、1回洗浄した。卵を0.1
%ヒアルロニダーゼ(シグマ社、タイプI−S)で3分
間処理して無卵胞上皮とし、m−BWWで3回洗浄した。
続いて0.1%トリプシン(シグマ社、タイプIII)で2分
間処理して無透明帯とし、m−BWWで3回洗浄した後実
験に供した。
ハムスターテスト 10〜15個の卵を含むm−BWW(HSA 濃度3.5%)溶液
中に最終濃度1000倍希釈となるように抗体腹水を加え、
これに最終濃度1×106sperm/mlとなるように精子を媒
精し、溶液量を0.4mlとした。4時間後に卵を取りだ
し、位相差顕微鏡(×320)で観察した。なお、陰性コ
ントロールとしてP3U1マウスミエローマ細胞株の腹水を
用いた。
(実験結果) ひと精子のハムスター卵との結合に関して、MH61は有
意な抑制を示した。また、卵への精子の融合も著しく抑
えられ、この抗原が受精に関与するものであることが判
明した。この中でDEは新鮮な精子とA23187で処理した精
子との間で有為な反応性の違いを認めなかった。この発
明において好適な抗体は精子の受精能を測定するものな
ので、受精も有意に制御するだけでなく新鮮精子A23187
処理を行った精子で反応性が変化するような抗体である
ことが望ましい。そこで、MH61抗体について、皿に詳し
く検討した。
実施例4(ひと精子とモノクローン抗体との反応様式) マナギマチによってハムスターテストが提唱されて以
来〔Yanagimachi et al.:Biology of Re−production,1
5,471(1976)〕、実際の精子受精能との相関性につい
ての研究がなされてきた。タルボットらは位相差電子顕
微鏡による観察から、ハムスター卵上のひと精子がすべ
て先体反応を起こした状態で結合していると報告してい
る。〔Talbot et al.:Fertility and Sterility,37,240
(1982)〕 この事実をもとにハムスター卵子上の精子を間接蛍光
抗体法で染色し、先体反応を起こした精子に対する反応
性を検討した。
(実験方法) ひと精子懸濁液の調製 調製は森らの方法〔Mori et al.:Journal Reproducti
ve Immunology,,1(1985)〕に従った。37℃、5%CO
2含有空気中でひと精液を液化させた。m−BWWで希釈し
た90%、47%のパーコール(ファルマシア社)を用意
し、小試験管に90%パーコール2mlを最下層、次いで47
%パーコール2ml、精液1mlの順に重層させた。800×g
で30分間遠心分離を行なうと最下層に運動性の良好な成
熟精子が沈殿するので、これをマイクロピペッター(ギ
ルソン社、ピペットマンp−1000)で吸い取り、m−BW
Wで1回洗浄後、m−BWW(HSA濃度3.5%)1mlを加え、3
7℃、5%CO2含有空気中で4時間の前培養を行ない実験
に供した。
ハムスター卵子の調製 実施例3の方法に従った。
間接蛍光抗体法による染色 m−BWW(HSA濃度3.5%)0.4ml中に10〜20個のハムス
ター卵子を加え、更にひと精子を最終濃度1×106/mlと
なるように媒精を行なった。
媒精後3時間目にメディウム中に最終濃度1000倍希釈
となるように抗体の腹水を加え、37℃、5%CO2含有空
気中で15分間反応させた。卵子をm−BWWにて1回洗浄
した後FITC−標識やぎ抗マウスIg(A+M+G)溶液15
μ中に移し、室温で15分間反応させた。m−BWW溶液
で1回洗浄後、卵子についた精子を蛍光顕微鏡で観察し
た。
(実験結果) MH61とハムスター卵子上の精子との反応性 精子懸濁液中にMH61抗体に対して反応しないものや中
片部が光るものなどが存在しているが、ハムスター卵子
上に結合したものはほとんどすべて頭部全体が染色され
るものであった。
これは先述のタルボットらの報告ともあわせ考える
と、MH61抗体が受精可能精子を特異的にみわけることを
示している。
なお、上記したモノクローン抗体MH61を産生するハイ
ブリドーマMH61は、通産省工業技術院微生物工業技術研
究所に微工研条寄第2257号(FERM BP2257)として寄託
されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 特表 平4−505008(JP,A) Int.J.Androl.,7 (4),283−296(1984);10(6), 731−740(1987) Biol.Reprod.,30 (4),1015−1026(1984);32 (5),1157−1162(1985) J.Reprod.Fertil., 76(1),435−448(1986) Gamete Res.,15(3), 213−226(1986)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先体反応後にひと精子の頭部全体にわたっ
    て出現する抗原性部位に反応するが、先体反応前のひと
    精子には反応しないモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】ひと精子先体上の抗原性部位で免疫した哺
    乳類(ひとを除く)の抗体産生細胞と永久増殖性を有す
    る細胞とを融合させてなる、先体反応後にひと精子の頭
    部全体にわたって出現する抗原性部位に反応するが、先
    体反応前のひと精子には反応しないモノクローナル抗体
    を産生する、ハイブリドーマ。
  3. 【請求項3】先体反応後にひと精子の頭部全体にわたっ
    て出現する抗原性部位に反応するが、先体反応前のひと
    精子には反応しないモノクローナル抗体であって標識を
    付したものまたは付しないものを使用する、ひと精子の
    受精能測定用試薬。
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Int.J.Androl.,7(4),283−296(1984);10(6),731−740(1987)
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