JP2579358B2 - 感光性ガラスのパターン形成方法 - Google Patents

感光性ガラスのパターン形成方法

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JP2579358B2 JP1075053A JP7505389A JP2579358B2 JP 2579358 B2 JP2579358 B2 JP 2579358B2 JP 1075053 A JP1075053 A JP 1075053A JP 7505389 A JP7505389 A JP 7505389A JP 2579358 B2 JP2579358 B2 JP 2579358B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、露光、熱処理およびエッチング処理を経て
形成される感光性ガラスのパターンの寸法精度を向上さ
せるのに適した、感光性ガラスのパターン形成方法に関
する。
本発明によって得られたパターンを有する感光性ガラ
スは、光学素子の位置決め基板やプラズマディスプレイ
用セルシート等に用いられる。
[従来の技術] 一般に、感光性ガラスはSiO2−Al2O3−Li2O系ガラス
をベースに微量のAg、Au等の感光性金属を含むガラスで
あり、このような感光性ガラスへのパターン形成は以下
のような手順で行なわれる。すなわち、先ず前記組成系
からなる感光性ガラスを所定のパターンを有するマスク
を用いて選択的に露光し、感光性ガラス内に露光部分に
対応する潜像を形成する(露光工程)。次いで非常に平
滑な面を有する基板の平滑面上に、露光された感光性ガ
ラスを載置し、熱処理により現像処理して酸に易溶のリ
チウムメタシリケート結晶を析出させた(熱処理工程)
後、酸によるエッチングにより前記結晶の析出部分を溶
解除去し、感光性ガラスに所定のパターンを形成する
(溶解除去工程)。
[発明が解決しようとする課題] 従来の感光性ガラスのパターン形成方法では、溶解除
去工程後の寸法精度、すなわち、マスクのパターン寸法
からのずれは約±4μm/mmである。しかしながら、近年
感光性ガラスのパターンに対して高い寸法精度が要求さ
れ、例えばプラズマディスプレイ用セルシートのパター
ンの場合は、±1μm/mm以下の寸法精度が要求されてい
る。この要求に対して、従来の方法では要求される寸法
精度のパターンを有する感光性ガラスが得られないとい
う問題点があった。
従って、本発明の目的は上記問題点を解決し、高い寸
法精度を有する感光性ガラスを得ることのできる感光性
ガラスのパターン形成方法を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するためになされたものであ
り、本発明は、 感光性ガラスを所望のパターンに露光し潜像を形成し
たのち、潜像形成感光性ガラスを、基板上にて熱処理し
て被露光部分を結晶化させ、前記熱処理後、結晶化され
た部分をエッチングにより溶解除去して所望のパターン
を形成する感光性ガラスのパターン形成方法において、 前記露光前および/または露光後、熱処理前に、前記
感光性ガラスと前記基板との、互いに接触する表面の少
なくとも一方の面に摩擦を低減するための表面処理を施
すことを特徴とする感光性ガラスのパターン形成方法 を要旨とする。
本発明者は、感光性ガラスのパターン形成に使用する
マスクのパターンの寸法精度が、例えば約±0.5μm/100
mmであるのに対し、最終工程である溶解除去工程後の感
光性ガラスのパターンの寸法精度が約±4μm/mmと大幅
に低下していることに着目し、処理工程ごとに緻密な寸
法測定を行なった。その結果、酸に易溶な結晶(リチウ
ムメタシリケート結晶)を析出させるための熱処理工程
において寸法が大きく変化していることをつきとめた。
そして、さらに熱処理条件を種々検討した結果、感光性
ガラスの熱処理時に感光性ガラスを載置するための平滑
な載置面を有する、例えばセラミック製の基板と感光性
ガラスとの熱膨張差により滑動が生ずることが明らかと
なった。この「滑動」現象を、感光性ガラスの熱膨張係
数が基板の熱膨張係数よりも大きい場合を例にして説明
すると以下のとおりである。
熱処理時に温度を上げるに従って感光性ガラスの方が
基板よりも水平方向に大きく伸長する。感光性ガラスと
基板とは接しているので、この状態で感光性ガラスが基
板より大きく伸長すると、感光性ガラスがあたかも基板
上を滑り動く状態となる。本明細書においてこの状態を
滑動という。
この滑動は感光性ガラスと基板との接触面の中心部で
は殆んど認められず、中心部から外方に離れるに従って
大きくなる。
しかし、感光性ガラスと基板との間の摩擦の存在のた
め、感光性ガラスには感光性ガラスの「滑動」の方向と
は逆で、大きさは、その「滑動」の大きさに比例した摩
擦抵抗が働く。
このため感光性ガラスのスムースな「滑動」は妨げら
れ、感光性ガラスは部分によって歪みを有したまま熱処
理されることとなる。このように部分によって伸び(滑
動)が妨げられている状態を「異常伸縮」と本明細書で
は言うが、この異常伸縮があると、寸法精度が悪くなる
ことを本発明者はつきとめた。そして、本発明者は前記
露光前および/または露光後、熱処理前に前記基板と前
記感光性ガラスとの、互いに接触する面の少なくとも一
方の面に摩擦を低減させるための処理を行なうと高い寸
法精度を有する感光性ガラスパターンが得られることを
見い出し、本発明を完成した。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性ガラスパターン形成方法は露光工程、
熱処理工程および溶解除去工程を含み、露光工程前およ
び/または露光工程後、熱処理工程前に表面処理工程を
設けたことを特徴とする。
露光工程 先ず、出発材料として用いられる感光性ガラスは、感
光性成分を含有し、感光性を示すものであればいずれで
も使用できるが、例えば重量%で、SiO2 55〜85%、Al
2O3 2〜20%、Li2O 5〜15%、SiO2+Al2O3+Li2O>
85%を基本成分とし、Au 0.001〜0.5%、Cu2O 0.001
〜1%を感光性金属成分とし、さらにCeO2 0.001〜0.2
%を光増感剤として含有する感光性ガラスを用いるのが
好ましい。
またこの感光性ガラスのパターン形成のためには、密
着露光法、投影露光法及び電子ビーム露光法等の各種の
露光方法を用いることができる。なお、密着露光法や投
影露光方法に用いられるマスク(レティクルも含む。)
としては、所定のパターンを有し、感光性ガラスの選択
的露光を可能にするものであれば、いかなるものでも使
用でき、例えば、透明な薄板ガラスにクロム幕からなる
パターンを形成しマスクとしたものを用いることができ
る。
さらに、密着露光法を例に挙げると、上記マスクを上
記感光性ガラス上に密着させ、マスク上から、例えば水
銀ランプ、水銀−キセノンランプ等を用いて発せられた
紫外線を所定時間(例えば5秒〜2分)照射し露光する
と、被露光部分に感光性金属(Ag、Au等)の粒子からな
る核が生成し潜像が形成される。
熱処理工程 前記感光性ガラスより、軟化点が高いガラス製基板ま
たはAl2O3、SiC、ZrO2等のセラミック製基板上に、前記
露光工程により形成された前記被露光感光性ガラスを載
置して大気圧中で熱処理する。
この熱処理は、好ましくは550℃〜610℃の温度で行な
われる。この温度範囲が好ましい理由は、550℃未満で
は温度が低すぎて熱処理の効果がなく、また610℃を越
える温度では収縮が大きくなり、寸法精度が低下するか
らである。また、この熱処理の時間は30分〜5時間とす
ることが好ましい。この熱処理により、上記被露光部分
(潜像)内に存在する感光性金属の粒子を核として例え
ばリチウムメタシリケート結晶が成長する。このリチウ
ムメタシリケート結晶は酸に容易に溶解するという性質
を有しているので、後続の溶解除去工程におけるエッチ
ング(溶解除去)を円滑に行なうことができる。
溶解除去工程 前記熱処理工程により結晶化された部分を有する前記
被露光感光性ガラスを、例えば希弗化水素酸に浸漬しそ
の両面からエッチングして被露光部分の酸易溶性リチウ
ムメタシリケート結晶を溶解除去して所望のパターンを
有する感光性ガラスを得る。希弗化水素酸の濃度や温
度、エッチング時間等は、用いられる感光性ガラスの種
類、厚さに応じて適宜決定される。なお、希弗化水素酸
に代えてNH4HF2、NaHF2、KHF2及びK2SiF6等のFを含む
塩をHCl、H2SO4及びHNO3等の酸に溶解した液をエッチン
グ液として用いてもよい。なお、この溶解除去工程にお
けるエッチングは、熱処理工程実施後の、結晶を有する
被露光感光性ガラスの一面を酸によって溶けないパラフ
ィン等で被覆した後、酸によって片面から所望の深さま
で被露光部分の結晶を溶解除去するハーフエッチングで
もよく、片面から貫通するまで結晶を溶解除去してもよ
い。
表面処理工程 表面処理工程は、本発明の特徴的な工程であり、前記
露光工程前および/または露光工程後、熱処理工程前
に、互いに接触する感光性ガラス表面と基板表面との
内、少なくとも一方の表面に摩擦を低減するための表面
処理を行なう工程である。この工程をさらに詳細に説明
する。
先ず、表面処理を施すものは、感光性ガラスのみ又は
基板のみでもよく、さらに感光性ガラスと基板との両者
でもよい。
次に、この表面処理工程は、表面処理が施されている
ものが感光性ガラス又は基板の場合により、前記露光工
程の前および/または露光工程の後、熱処理工程の前に
おいて実施することができる。
すなわち、 (1)感光性ガラスに表面処理を施す場合。
この場合は、さらに2種に分けられ、露光工程により
照射される照射光側の表面を表面処理する場合と、照射
光側の表面と対向する対向面を表面処理する場合とがあ
る。前者の照射光側の表面を表面折する場合は、表面処
理工程は、露光工程の後、熱処理工程の前に行なうのが
好ましい。一方後者の場合は露光工程の前でも熱処理工
程の前でもよい。なお、感光性ガラスの両面に表面処理
を施す場合は、露光工程の後、熱処理工程の前に行なう
のが好ましい。
(2)基板に表面処理を施す場合。
この場合は、表面処理工程を露光工程の前に行なって
もよく、露光工程の後、熱処理工程の前に行ってもよ
い。ただし、露光工程から熱処理工程へ移行する作業性
を考慮すると露光工程の前に行なうのが好ましい。
さらに、表面処理する面は、少なくとも感光性ガラス
と基板とが接触する面であればよい。
また、接触する面とこの接触面に対向する面との両面
を表面処理してもよい。この両面を表面処理した場合
は、基板上に感光性ガラスを載置するとき、その都度表
面処理をした表面を確認する必要がないことから作業上
好ましい。
上記表面処理により感光性ガラスと基板とが互いに接
触する感光性ガラス表面と基板表面上の内少なくとも一
方の表面の摩擦が低減し、上記本発明の目的を達成でき
る。
上記表面処理の具体的なやり方としては、感光性ガラ
ス及び基板のいずれの場合も、例えば、ラッピング装置
を用いて、所定時間(3分以上)ラッピングを行なうこ
とが好ましく、この処理により感光性ガラス表面および
/または基板表面がすりガラス状となる。なお表面処理
に用いられる砥粒は一般に、アルミナ、酸化セリウム、
炭化珪素等の砥粒を用いてもよく、かつこれらを2種以
上混合してもよい。またすりガラス状に表面処理する方
法は前記方法に限定されるものではなく、例えば、ダイ
ヤモンド研削、サンドブラスト、サンドペーパー等によ
って表面処理してもよい。
ここで感光性ガラス表面をすりガラス状としたとき、
その表面粗さは、平均粗さ(Ra)0.20μm〜5.0μmの
範囲にあることが好ましい。感光性ガラスの表面粗さを
上記のように限定したのは、平均粗さ(Ra)が0.20μm
より細かくなると、表面処理効果がなくなり、基板との
摩擦抵抗が大きくなり、感光性ガラスが異常伸縮し、所
望の寸法精度が得られなくなるからであり、また、平均
粗さ(Ra)が5.0μmを越えると、ミクロ的に場所によ
って感光性ガラスと基板との接触面積に差異が生じ、感
光性ガラスが異常伸縮し、所望の寸法精度が得られなく
なるからである。
一方、基板表面をすりガラス状としたとき、その表面
粗さは、平均粗さ(Ra)0.20μm〜45μmの範囲にある
ことが好ましい。基板の表面粗さを上記のように限定し
たのは、平均粗さ(Ra)が0.20μmより細かくなると、
表面処理効果がなくなり、感光性ガラスとの摩擦抵抗が
大きくなり、感光性ガラスが異常伸縮し、所望の寸法精
度が得られなくなるからであり、また、平均粗さ(Ra)
が45μmを越えると、ミクロ的に場所によって感光性ガ
ラスと基板との接触面積に差異が生じ、感光性ガラスが
異常伸縮し、所望の寸法精度が得られなくなるからであ
る。なお、平均粗さ(Ra)の測定は、粗さ計(サートロ
ニック3型:ランク テーラーホブソン社製)と記録計
(ミニライター WTR771R型:グラフテック社製)とに
よって行なわれ、前記測定は日本工業規格(JIS B 0
601−1982)に基づいた。
なお、被露光感光性ガラスのすりガラス状に表面処理
された面は、溶解除去工程の前に研摩することが好まし
いが、前述した溶解除去工程における片面からのエッチ
ングの場合は、エッチングされない面がすりガラス状の
面であっても、必ずしもその面を研摩する必要はない。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1(第1図〜第2図参照) 本実施例は、露光工程、熱処理工程、溶解除去工程を
有し、かつ露光工程を実施した後で、熱処理工程を実施
する前に、露光工程で得られた被露光感光性ガラスの両
面をすりガラス状に表面処理する表面処理工程を設けて
いる。
先ず、出発材料として、SiO2、Li2CO3、K2CO3、Al(O
H)、Na2CO3、ZnO、Sb2O3、CeO2、AgCl及びAuCl・2H2
Oを所定割合で配合したのち、温度1350℃で溶融し、脱
泡、清澄後、板状に成形し、下記の組成からなる母ガラ
スを得た。
SiO2 79.4 (重量%) Li2O 10.2 ( 〃 ) K2O 4.0 ( 〃 ) Al2O3 4.0 ( 〃 ) Na2O 1.0 ( 〃 ) ZnO 1.0 ( 〃 ) Sb2O3 0.4 ( 〃 ) CeO2 0.01 ( 〃 ) Ag 0.08 ( 〃 ) Au 0.003(重量%) この母ガラスの熱的性質は平均線膨張係数が50〜380
℃において83×107/℃、転移点が465℃、軟化点が515℃
である。
前記母ガラスを切り出し20mm×20mm×0.5mmの主表面
(20mm×20mmの面)両面を研摩し平板を作成し、所定
形状の感光性ガラスを得た。なお、後記する実施例2〜
4も同様の感光性ガラスを用いる。
露光工程:次に、得られた感光性ガラスに、クロム膜か
らなるパターンを有するマスク2を密着させ、1000W水
銀−キセノンランプにより、マスク2を通して紫外線を
10秒間照射し、その照射された被露光部分にマスク2を
密着させている表面から対向するもう一方の表面に至る
まで、感光性金属Ag、Auからなる核を生成させて潜像3a
〜3iを形成し、潜像を有する被露光感光性ガラス1を得
た。なお、マスク2のパターンは、円形開口部4a〜4iが
等間隔で直線状に9個配列されたものであり、円形開口
部4a〜4iのそれぞれの直径は300μmである。また、一
端側の円形開口部4aの中心から他端側の円形開口部4iの
中心までの距離aは15.000mmである。
表面処理工程:次に前記被露光感光性ガラス1の両面を
ラッピング装置により、すりガラス状に表面処理した。
この表面処理は平均粒径が40μm、23μm、11.3μm,9.
4μm、7.1μm、5.5μm及び4.5μmの7種類のアルミ
ナ砥粒を使用し、それぞれ27枚づつの表面処理被露光感
光性ガラスを得た。表面処理時間はいずれも片面5分で
ある。これらの表面処理後の表面の平均粗さ(Ra)は前
述の粗さ計および記録計によって測定した。なお、得ら
れた平均粗さ(Ra)のそれぞれ27枚の平均値を後記する
第1表に示す。表中のDは、使用した砥粒の平均砥粒径
(μm)を表わす。
熱処理工程:前記表面処理後の被露光感光性ガラスを、
平滑な載置面を有する、大きさ100mm×100mm×3mmの焼
結アルミナ製基板(平均線膨張係数63×10-7/℃、融点2
050℃)上に載置し、600℃で1時間熱処理して、被露光
部分(潜像)3a〜3iの感光性金属Ag、Auの粒子を核とし
て、酸に易溶のリチウムメタシリケートの結晶を析出さ
せた。
次に、前記熱処理後の感光性ガラスの両面を研摩装置
により、0.45mmの厚さに鏡面研摩した。
溶解除去工程:潜像を結晶化させた感光性ガラスを希弗
化水素酸で処理して酸に易溶の結晶部分を溶解除去する
ことによって、前記マスク2のパターンに対応するパタ
ーンを有する感光性ガラス21(20mm×20mm×0.45mm)そ
れぞれ27枚づつを得た。マスク2のパターンに対応する
感光性ガラス21の細孔22a〜22iにおける一端側の細孔22
aの中心から他端側の細孔22iの中心までの距離bを、読
み取り精度1μm、倍率100倍の顕微鏡でそれぞれを測
定し、それらを平均した寸法精度S=(|b−a|/a)を求
めた。
また、比較のため、本実施例と同一のマスク2を用い
て前記露光工程を経た被露光感光性ガラス27枚を表面処
理をせずに鏡面状態のまま(表面処理工程省略)、順に
本実施例と同様の熱処理工程及び溶解除去工程を経て、
本実施例と同様のパターンを有する20mm×20mm×0.45mm
の感光性ガラスを作り本実施例と同様に距離bを測定し
た。なお、表面の平均粗さ(Ra)については表面が鏡面
状態であるため測定していない。この比較例で使用した
基板は前記と同様の平滑な載置面を有するものである。
なお、上記それぞれの測定結果を第1表に示す。被露光
感光性ガラス1を表面処理した場合は、表面処理をして
いない比較例と比べて極めて高い寸法精度が得られた。
このことは第1表からも認められる。
実施例2 本実施例は、露光工程、熱処理工程、溶解除去工程を
有し、かつ前記露光工程を実施する前に、基板の両面を
すりガラス状に表面処理する表面処理工程を設けてい
る。
表面処理工程:実施例1と同様の焼結アルミナ製基板7
枚の両面を、ラッピング装置を用いてすりガラス状に表
面処理した。この7枚の基板の表面処理は、実施例1と
同じく、それぞれの平均粒径が異なる7種類のアルミナ
砥粒を使用して行ない、表面粗さの異なる7種類の基板
を得た。表面処理時間は片面5分であった。なお、それ
ぞれの基板の表面の平均粗さ(Ra)は実施例1と同様に
測定し、それぞれの結果を第1表に示す。
露光工程:実施例1と同様に行なった。
熱処理工程:前記露光工程で得られた被露光感光性ガラ
スを前記表面処理工程で得られたそれぞれの基板に載置
して、実施例1と同様に行なった。
溶解除去工程:次に実施例1と同様の条件で処理し、前
記7種類の基板に対して、感光性ガラスをそれぞれ27枚
得た。なお、得られた所定のパターンを有する感光性ガ
ラスの測定は実施例1と同様に行ない、それぞれの結果
を第1表に示す。
被露光感光性ガラスの表面処理を行なわずに基板の方
を表面処理しても極めて高い寸法精度が得られた。
実施例3 本実施例は、露光工程、熱処理工程、溶解除去工程を
有し、かつ前記露光工程を実施した後、前記熱処理工程
を実施する前に、基板の片面をすりガラス状に表面処理
する表面処理工程を設けている。
露光工程:実施例1と同様に行なった。
表面処理工程:次に実施例2の焼結アルミナ製基板に代
えて、形状、寸法が同じガラス製基板(NA40:HOYA株式
会社製:平均線膨張係数:43×10-7/℃、軟化点770℃)
を実施例2と同様に表面処理し、表面粗さの異なる7種
の基板を得た。なお、それぞれの基板表面の平均粗さ
(Ra)は実施例1と同様に測定し、それぞれの結果を第
1表に示す。
熱処理工程及び溶解除去工程:次に、基板のすりガラ
ス状にした片面を載置面とする以外は、実施例2と同様
の条件で処理し、前記7種類のガラス製基板を用いて処
理し、所定のパターンを有する感光性ガラスをそれぞれ
27枚得た。なお、感光性ガラスの測定は実施例1と同様
に行ない、それぞれの結果を第1表に示す。この結果、
基板の材質をガラス製に代えてもその表面を実施例2の
焼結アルミナ製基板と同様に表面処理すれば、極めて高
い寸法精度が得られた。
実施例4 本実施例は、露光工程、熱処理工程、溶解除去工程を
有し、かつ前記露光工程を実施した後、前記熱処理工程
を実施する前に前記露光工程で得られた被露光感光性ガ
ラス及び基板の両面をすりガラス状に表面処理する表面
処理工程を設けている。
露光工程:実施例1と同様に行なった。
表面処理工程:次に、被露光感光性ガラスを実施例1と
同様に平均粒径の異なる7種類のアルミナ砥粒を用いて
すりガラス状に表面処理し、表面粗さの異なる7種類の
被露光感光性ガラスを得た。
次に、実施例1と同様の焼結アルミナ製基板を用い、
この基板を平均粒径が80μmのアルミナ砥粒のみを用い
てすりガラス状に表面処理した。表面処理時間は片面5
分である。なお、表面粗さの異なるそれぞれの被露光感
光性ガラス及び焼結アルミナ基板の表面粗さ(Ra)は実
施例1と同様に測定し、それぞれの感光性ガラスの結果
を第1表に示す。
なお、焼結アルミナ製基板の表面の平均粗さ(Ra)は
4.5μmであった。
熱処理工程及び溶解除去工程:次に実施例1と同様の条
件で処理し、実施例1と同様の感光性ガラスを7種類そ
れぞれ27枚得た。なお、測定は実施例1と同様に行な
い、それぞれの結果を第1表に示す。
この結果、被露光感光性ガラスと基板の何れも表面処
理を行ない、それぞれの表面処理面が互に接触するよう
にして熱処理した場合も極めて高い寸法精度が得られ
た。
[発明の効果] 以上の通り、本発明によれば工程(B)(熱処理工
程)で被露光感光性ガラスを基板上に載置する前に、互
に接触する前記被露光感光性ガラス表面と前記基板表面
との内、少なくとも一方の表面を摩擦を低減するための
表面処理したので、熱処理時にそれぞれの接触面におい
て発生する摩擦抵抗が軽減され、感光性ガラスの異常伸
縮が防げ、高度の寸法精度が要求されるプラズマディス
プレイ用セルシート通に適用することのできる高い寸法
精度を有するパターンを感光性ガラスに形成することが
できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明である感光性ガラスのパターン形成方
法の一実施例における露光工程後の感光性ガラスとマス
クを示す縦断面図である。第2図は前記一実施例におけ
る溶解除去工程後の感光性ガラスを示す縦断面図であ
る。 1……潜像を有する感光性ガラス、2……所定のパター
ンを有するマスク、3a〜3i……潜像(被露光部分)、4a
〜4i……マスクの円形開口部、21……溶解除去工程後の
感光性ガラス、22a〜22i……マスク2のパターンに対応
する細孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性ガラスを所望のパターンに露光し潜
    像を形成したのち、潜像形成感光性ガラスを、基板上に
    て熱処理して被露光部分を結晶化させ、前記熱処理後、
    結晶化された部分をエッチングにより溶解除去して所望
    のパターンを形成する感光性ガラスのパターン形成方法
    において、 前記露光前および/または露光後、熱処理前に、前記感
    光性ガラスと前記基板との、互いに接触する表面の少な
    くとも一方の面に摩擦を低減するための表面処理を施す
    ことを特徴とする感光性ガラスのパターン形成方法。
  2. 【請求項2】摩擦を低減するための処理が、表面をすり
    ガラス状にする処理である、請求項1に記載の方法。
JP1075053A 1989-03-29 1989-03-29 感光性ガラスのパターン形成方法 Expired - Lifetime JP2579358B2 (ja)

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