JP2579254B2 - 解凍装置 - Google Patents

解凍装置

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JP2579254B2 JP12147291A JP12147291A JP2579254B2 JP 2579254 B2 JP2579254 B2 JP 2579254B2 JP 12147291 A JP12147291 A JP 12147291A JP 12147291 A JP12147291 A JP 12147291A JP 2579254 B2 JP2579254 B2 JP 2579254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷凍食品などの非解
凍物の解凍を行なう解凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般家庭においては、冷凍冷蔵庫
の冷凍室などで冷凍にされた食品(以下、冷凍食品と称
する)を解凍する手段としては、空中放置による常温自
然解凍、たとえばパーシャル温度(約−3℃)に設定さ
れた冷蔵室内に放置する低温自然解凍、冷蔵室の冷凍食
品に送風を行なう低温送風解凍、さらに電子レンジなど
による高周波加熱解凍などが採用されている。
【0003】しかし、上記の常温自然解凍や低温自然解
凍あるいは低温送風解凍などの解凍手段では、解凍に長
時間を要するという欠点がある。また、上記の高周波加
熱解凍においては、解凍時間が短い半面、ドリップの発
生量が多く食品の品質の低下を免れないという欠点を有
している。
【0004】上記欠点を改善するために、図6に示すよ
うに、温風送風手段31を用いた解凍装置が用いられる
ようになっている。
【0005】この解凍装置70は、断熱材36とドア3
7とにより略密閉可能に形成された解凍容器35を有し
ている。この解凍容器35内の上部には、電気ヒータな
どの上加熱部32と電動ファン33とによって構成され
る温風送風手段31が設けられている。また、解凍容器
35内下部には、冷凍食品34を載置するためのアルミ
プレート38と、このアルミプレート38を加熱するた
めの電気ヒータなどのアルミプレート加熱部39とが設
けられている。
【0006】この解凍装置70において、上記アルミプ
レート38上に冷凍食品34を載置して、解凍動作を開
始する解凍作動スイッチ40をONすれば、上加熱部3
2およびアルミプレート加熱部39の加熱動作と電動フ
ァン33のファン回転動作とが開始される。次に、アル
ミプレート38上に載置された冷凍食品34は、温風フ
ァン31から送られてくる温風による強制対流熱伝達
と、アルミプレート38からの熱伝導とによって上下両
面から解凍されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の解凍装置7
0において、解凍作動スイッチ40がONされれば、上
加熱部32およびアルミプレート加熱部39の加熱動作
が同時に開始される。
【0008】このとき、アルミプレート加熱部39によ
る加熱動作により、アルミプレート加熱部39からアル
ミプレート38へと熱伝導が行なわれ、アルミプレート
38が迅速に加熱される。さらに、加熱されたアルミプ
レート38からこのアルミプレート38上に載置された
冷凍食品34へと熱伝導が行なわれ、冷凍食品34は迅
速に加熱される。すなわち、解凍作動スイッチ40がO
Nされれば、短時間のうちの解凍に十分な熱量が、アル
ミプレート加熱部39からアルミプレート38を介して
冷凍食品34へ順次熱伝導されていくので、冷凍食品3
4の下面側の解凍は迅速に行なわれることになる。
【0009】これに対して、上加熱部32による加熱動
作により、まず上加熱部32から上加熱部32周辺への
空気へと熱伝達が行なわれ、上加熱部32周辺の空気は
加熱される。次に、この加熱された空気が電動ファン3
3により強制的に冷凍食品34に送られ、加熱された空
気から冷凍食品34へと熱伝達が行なわれ、冷凍食品3
4の上面側の解凍が行なわれることになる。
【0010】しかしながら、伝熱特性の悪い空気を利用
した温風ファン31による解凍では、熱伝導率の高いア
ルミプレート38からの熱伝導による解凍よりも、冷凍
食品34の解凍速度が遅くなってしまう。
【0011】このために、上記従来の解凍装置で一定時
間解凍を行なった場合、冷凍食品34の下面側と上面側
とでは、解凍状態に差が生じることになる。
【0012】したがって、冷凍食品34の下面側を基準
にして解凍を行なえば、上面側の解凍が不十分であり、
逆に冷凍食品34の上面側を基準にして解凍を行なえば
下面側はドリップの発生量が多くなり、食品の品質を低
下させてしまうという問題点を有していた。
【0013】この上記問題点を解決する手段として、本
願発明と同一人である発明者は、特願平3−36312
号において、以下に示すような解凍装置を提案した。
【0014】この解凍装置80は、図7に示すように、
断熱材51とドア51aとにより略密閉可能に形成され
た解凍容器52を有している。この解凍容器52内下方
には、底面アルミプレート53が底面支持部54に支持
されて設けられている。
【0015】また、上記アルミプレート53の下部に
は、電気ヒータ55と、この電気ヒータ55の熱を底面
アルミプレート53に伝導するための熱伝導アルミプレ
ート56とが設けられている。
【0016】一方、上記解凍容器52内上方には、上記
底面アルミプレート53とともに食品57を挾持する、
上面アルミプレート58が設けられている。
【0017】また、上記上面アルミプレート58の上面
中央部には、上面アルミプレート58を加熱するための
電気ヒータ59が設けられている。
【0018】また、上面アルミプレート58は、解凍容
器52の奥底部に設けられた駆動モータ60によって、
上面アルミプレート58を上下方向に移動させる上面ア
ルミプレート駆動機構61を有している。この上面アル
ミプレート駆動機構61は、マイクロコンピュータなど
の制御により解凍開始時には、退避位置にあった上面ア
ルミプレート58を降下させ、解凍終了時には、上面ア
ルミプレート58を退避位置に移動させることを可能と
している。
【0019】上記構成により、冷凍食品57の解凍を行
なった場合、短時間のうちに解凍に十分な熱量が、電気
ヒータ55および電気ヒータ59から、各々底面アルミ
プレート53および上面アルミプレート58を介して食
品57へと順次熱伝導されていく。これにより、この解
凍装置においては、食品57の上面側と下面側とで解凍
状態に差を生じることはなく、迅速かつ上下のむらなく
均一に解凍することができる。
【0020】しかしながら、上記構造においても、食品
57の上下面側は十分に解凍されるが、側面側の解凍が
不十分となり、食品全体を均一に解凍できないという問
題点があった。
【0021】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、冷凍食品を解凍する場合に、冷凍食品
の上下面側および側面側から均一に解凍することを可能
とした解凍装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明に基づいた解凍装置は、食品解凍室と、食
品の底面を下から支えるように食品解凍室内に設けら
れ、熱源から受取った熱を伝導することによって食品の
底面からの解凍を行なう下部支え部材と、食品解凍室内
であって食品の上面側に設けられ、食品に向かって温風
を送風する温風送風手段と、食品の上面に上から当接し
得るように食品解凍室内に設けられ、温風送風手段から
送られてきた温風によって加熱され、その熱を伝導する
ことによって食品の上部からの解凍を行なう上部押え部
材とを備えている。また、上部押え部材は、前記温風送
風手段から送られてきた温風を通過させて食品の側部に
導くための貫通孔を有している。
【0023】
【作用】この発明によれば、食品の底面は、電気ヒータ
と底面アルミプレートにより解凍を行ない、食品の上面
は、電気ヒータと電動ファンにより温風を発生させ、該
温風を上面アルミプレートを介して食品に伝導すること
で解凍を行ない、食品の側面は、上面アルミプレートに
設けられた貫通孔により上記温風が食品の側面に誘導さ
れることにより解凍を行なう。よって食品の解凍に際
し、解凍のための熱源を、食品の全面から均一に伝達す
る。
【0024】
【実施例】この発明の実施例について図1ないし図5を
参照して説明する。
【0025】この実施例における解凍装置100は、冷
凍冷蔵庫の庫内に備えられており、図1に示すように、
冷凍室などで冷凍にされた非解凍物としての食品3を、
断熱材1とドア1aとによって密閉可能に形成された冷
凍容器2内においてパーシャル温度(約−3℃)まで解
凍し、解凍後も食品3の温度をパーシャル温度に保持で
きるようになっている。
【0026】上記ドア1aは、解凍容器2の正面に形成
され、食品出入口1bに開閉自在に設けられている。ま
た、上記ドア1aは、たとえば透明プラスチックやガラ
スなどの透明な材質で形成されており、解凍容器2内部
の様子が外部から確認できるようになっている。
【0027】上記解凍容器2内下方には、食品の底面か
らの解凍を行なう下部支え部材としての底面アルミプレ
ート7が底面支持部7aに支持されて設けられている。
【0028】また、上記底面アルミプレート7の下部に
は、電気ヒータ5と、この電気ヒータ5の熱を底面アル
ミプレート7に伝導するめたの熱伝導アルミプレート6
とが設けられている。
【0029】上記熱伝導アルミプレート6は、底面アル
ミプレート7の下面の略中央に接着されている。また、
上記熱伝導アルミプレート6は、その上面中央部に底面
アルミプレート7と非接触の凹部を有しており、底面ア
ルミプレート7と熱伝導アルミプレート6との間に空洞
部6aが形成されている。
【0030】また、上記空洞部6aに当たる上記底面ア
ルミプレート7の下面中央部には、底面アルミプレート
7に載置された食品3の表面温度を検出するための食品
温度検出素子4が設けられている。この食品温度検出素
子4には、たとえばサーミスタなどが用いられる。な
お、この解凍装置100は、図4に示すマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと称する)19を有しており、
上記食品温度検出素子4で検出された温度情報は、マイ
コン19に送られて処理されるようになっている。
【0031】なお、実際の食品3の表面温度は、上記食
品温度検出素子4が設けられた底面アルミプレート7の
下面温度よりも低くなるが、実際に行なった解凍実験値
により、食品3の表面温度と底面アルミプレート7の下
面温度との相対関係を割出すことにより、食品温度検出
素子4の検出する温度情報を基に、実際の食品3の表面
温度を割出すことができる。すなわち、上記マイコン1
9は、食品温度検出素子4の検知する温度情報に基づい
て、所定の演算を行ない、食品3の表面温度を割出すよ
うになっている。
【0032】一方、上記解凍容器2内上方には、食品3
の上部からの解凍を行なうための、食品3に向かって温
風15を送風する温風送風手段10が設けられている。
この温風送風手段10は、電動ファン10aおよび電気
ヒータ10bから構成されている。
【0033】また、上記解凍容器2内には、食品の上面
に上から当接し得るように設けられ、上記温風送風手段
10から送られてきた温風15によって加熱され、その
熱を伝導することによって食品の上部からの解凍を行な
う上部押え部材としての上面アルミプレート9が設けら
れている。
【0034】この上面アルミプレート9は、解凍容器2
の奥底部に設けられた駆動モータ8によって、上面アル
ミプレート9を上下方向に移動させる上面アルミプレー
ト駆動機構8aを有している。この上面アルミプレート
駆動機構8aは、図4に示すマイコン19により、解凍
開始時には、退避位置にあった上面アルミプレート9を
加工させ、解凍終了時には、上面アルミプレート9を退
避位置に移動させるようにその動作が制御されるように
なっている。
【0035】また、上面アルミプレート9には、図2に
示すように、温風送風手段10から送られてきた温風1
5を食品3の側面に導くための複数の貫通孔9aが設け
られている。
【0036】また、上記解凍容器2内における最奥面に
は、解凍容器2内の温度を検出するための容器内温度検
出素子12が設けられている。この容器内温度検出素子
12としては、たとえばサーミスタなどが用いられてい
る。この容器内温度検出素子12で検出された温度情報
は、図4に示すように、マイコン19に送られて処理さ
れるようになっている。すなわち、上記マイコン19
は、容器内温度検出素子12の検出する温度情報に基づ
いて、所定の演算を行ない、解凍容器2内の温度を割出
すようになっている。
【0037】さらに、上記マイコン19は、食品温度検
出素子4および容器内温度検出素子12からの温度情報
に基づいて、電気ヒータ5ならびに電動ファン10aお
よび電気ヒータ10bの出力を0〜100%の無段階に
調節可能な半導体スイッチング素子、たとえば交流制御
可能な双方向3端子サイリスタ(以下、トライアックと
称する)20・21を用いた位相制御を行なうようにな
っている。
【0038】すなわち、マイコン19は、たとえば、容
器内温度検出素子12による検出温度から食品温度検出
素子4による検出温度を引いた温度差が大きければ、上
記電気ヒータ5ならびに電動ファン10aおよび電気ヒ
ータ10bの通電率を100%にするといった具合に、
食品温度検出素子4と容器内温度検出素子12との温度
差の相対関係から、トライアック20・21のON/O
FF制御を行なうことにより、電気ヒータ5ならびに電
動ファン10aおよび電気ヒータ10bの出力制御を行
なうようになっている。
【0039】また、上記解凍容器2の最奥面には、図1
に示すように冷気取入口1cが形成されるとともに、こ
の冷気取入口1cの開閉を行なう電動ダンパ14が設け
られている。
【0040】また、上記解凍容器2の最奥面は、冷気通
路13に面しており、上記電動ダンパ14が開かれる
と、冷気取入口1bから解凍容器2内に冷気13aが流
入するようになっている。
【0041】上記電動ダンパ14は、食品3の解凍終了
後、図4に示すマイコン19によって、解凍容器2内の
温度が常にパーシャル温度(約−3℃)に保たれるよう
に、その開閉動作が制御される。
【0042】すなわち、マイコン19は、食品3の解凍
終了後、容器内温度検出素子12からの温度情報に基づ
き、解凍容器2内の温度が−3℃以上であれば電動ダン
パ14を開き、−3℃よりも低ければ電動ダンパ14を
閉じるようにその開閉動作を制御するようになってい
る。
【0043】また、解凍容器2の正面外側には、解凍動
作の開始をマイコン19に伝達する解凍動作スイッチ1
8が設けられている。
【0044】上記構成において、冷凍冷蔵庫の冷凍室な
どで冷凍にされた食品3を解凍する場合、使用者は、ま
ずドア1aを開けて底面アルミプレート7上に上記冷凍
状態の食品3を載置した後、再びドア1aを閉じ、解凍
作動スイッチ18をONにすれば、以下に示すごとく食
品3の解凍が行なわれる。
【0045】次に、解凍作動スイッチ18がONされた
後のマイコン19による制御動作を、図5のフロー図に
基づいて以下に説明する。
【0046】解凍作動スイッチ18がONされれば、ス
テップS10(図中ではS10と略す)に示す処理を開
始する。
【0047】ステップS10において、解凍作動スイッ
チのONが確認され、ステップS20に移行する。
【0048】ステップS20において、マイコン19
は、退避位置にある上面アルミプレート9を下降させる
ように、上面アルミプレート駆動機構8aの動作を制御
する。このとき、上面アルミプレート駆動機構8aの駆
動モータ8が作動し、退避位置にあった上面アルミプレ
ート9は下降し、食品の上面に上から当接し得るように
底面アルミプレート7とともに食品4を挾持する。
【0049】次に、ステップS30に移行し、電気ヒー
タ5ならびに電動ファン10aおよび電気ヒータ10b
の通電を行ない、底面アルミプレート5および上面アル
ミプレート9をそれぞれ加熱して、食品3の上下両面か
ら解凍を開始する。さらに、上面アルミプレート9に設
けられた貫通孔9aにより、図3に示すように、温風送
風手段10より送風された温風15を食品3の側面に導
き、食品3の側面からの解凍をも開始する。
【0050】次にステップS30に移行し、解凍中にお
ける食品温度検出素子4および容器内温度検出素子12
からの温度情報に基づいて、トライアック20・21の
ON/OFF制御を行なうことにより、電気ヒータ5な
らびに電動ファン10aおよび電気ヒータ10bの出力
調整を行なう。
【0051】次にステップS40に移行し、食品温度検
出素子4からの温度情報に基づいて、食品3の表面温度
が−3℃であるのを割出したときステップS50に移行
し、電気ヒータ5ならびに電動ファン10aならびに電
気ヒータ10bの出力を完全に停止する。
【0052】一方ステップS40において食品3の表面
温度が−3℃以下の場合は再びステップS30に戻り電
気ヒータ5ならびに電動ファン10aおよび電気ヒータ
10bの出力調整を行なう。
【0053】次にステップS60に移行し、上面アルミ
プレート9を上方の退避位置に移動するように上面アル
ミプレート駆動機構8aの動作を制御する。
【0054】次にステップS70に移行し、電動ダンパ
14を開かせる。これにより、冷気通路13から冷気取
入口1cを通って解凍容器2内に冷気13aが流入す
る。
【0055】次にステップS80に移行し、解凍容器2
内の温度が−3℃以上であれば、再びステップS70に
戻り冷気13aを流入する。
【0056】一方ステップS80において解凍容器2内
の温度が−3℃よりも低くなればステップS90に移行
し、電動ダンパ14を閉じる。これにより、解凍終了後
の解凍容器3内の温度は、常にいわゆるパーシャル温度
(約−3℃)に保たれる。
【0057】上記構造による解凍装置により冷凍食品の
解凍を行なった場合、図3を参照して、短時間のうちに
快速に十分な熱量が、電気ヒータ5ならびに電動ファン
10aおよび電気ヒータ10bから各々の底面アルミプ
レート7および上面アルミプレート9を介して食品3へ
順次熱伝導(図中矢印W)されていく。また上面アルミ
プレートに設けられた貫通孔9aにより、温風送風手段
10より送風されてきた温風15は、食品3の側面に誘
導され、側面からの解凍も可能となる。
【0058】上記により、本解凍装置によれば、従来の
ように食品の上下面側と側面側において解凍状態に差を
生じてしまうことがなく、食品を迅速かつむらなく均一
に解凍することができる。
【0059】また、本解凍装置により冷凍食品に解凍を
行なった場合食品の表面温度が約−3℃になるように、
マイコン19により加熱制御が行なわれるので、食品は
過剰加熱されることはなく、解凍により食品の品質低下
を来すことはない。
【0060】また、本解凍装置においては、解凍終了後
も解凍容器内の温度が、常に約−3℃に保たれることに
より、解凍後に長時間放置された場合でも、食品の品質
が低下することなく解凍終了時の状態が略そのまま維持
される。
【0061】なお、本実施例においては、食品の表面温
度が約−3℃になるように解凍を行なっているが、食品
の解凍温度がこれに限定されるものでなくたとえば0℃
や、5℃といったように任意に設定可能であっても同様
の作用効果が得られることはいうまでもない。
【0062】また、上記解凍装置に、解凍中または解凍
終了の表示が行なえる図示しない表示手段を設けてもよ
く、さらに、ブザーなどの発音手段を設けて、解凍の終
了時を使用者に知らしめるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】この発明の解凍装置によれば、食品の底
面からの解凍を行なう下部支え部材と、食品の上面側に
設けられ食品に向かって温風を送風する温風送風手段
と、食品の上面に上から当接し得るように食品解凍室内
に設けられ、温風送風手段から送られてきた温風によっ
て加熱されその熱を伝導することによって食品の上部か
らの解凍を行なう上部押え部材と、この上部押え部材に
温風送風手段から送られてきた温風を通過させて食品の
側部に導くための貫通孔を設けることにより、食品の上
面側・下面側および側面側から食品を解凍することを可
能としている。よって食品の解凍は全面から均一に行な
われ、従来問題となっていた解凍不良や、また、ドリッ
プの発生による食品の低下を防止することを可能とし、
また全面から食品を解凍することにより解凍時間の短縮
をも可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた実施例における解凍装置の
概略縦断面図である。
【図2】この発明に基づいた実施例における上面アルミ
プレートの上視図である。
【図3】この発明に基づいた実施例における食品、上面
アルミプレート、底面アルミプレートの関係を示す図で
ある。
【図4】この発明に基づいた解凍装置の解凍制御動作を
示すブロック図である。
【図5】この発明に基づいた実施例における解凍装置の
解凍制御動作を示すフロー図である。
【図6】従来技術における解凍装置の概略縦断面図であ
る。
【図7】従来技術における解凍装置を改良した解凍装置
の縦断面図である。
【符号の説明】
2 解凍容器 3 冷凍食品 4 食品温度検出素子 5 電気ヒータ 6 熱伝導アルミプレート 7 底面アルミプレート 9 上面アルミプレート 9a 貫通孔 10 温風送風手段 10a 電動ファン 10b 電気ヒータ 12 容器内温度検出素子 100 解凍装置 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品解凍室と、食品の底面を下から支え
    るように前記食品解凍室内に設けられ、熱源から受取っ
    た熱を伝導することによって食品の底面からの解凍を行
    なう下部支え部材と、前記食品解凍室内であって食品の
    上面側に設けられ、食品に向かって温風を送風する温風
    送風手段と、食品の上面に上から当接し得るように前記
    食品解凍室内に設けられ、前記温風送風手段から送られ
    てきた温風によって加熱され、その熱を伝導することに
    よって食品の上部からの解凍を行なう上部押え部材と、
    を備え、前記上部押え部材は、前記温風送風手段から送
    られてきた温風を通過させて食品の側部に導くための貫
    通孔を有している、解凍装置。
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