JP2578993Y2 - ボールねじ式移動装置 - Google Patents

ボールねじ式移動装置

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JP2578993Y2
JP2578993Y2 JP1992082272U JP8227292U JP2578993Y2 JP 2578993 Y2 JP2578993 Y2 JP 2578993Y2 JP 1992082272 U JP1992082272 U JP 1992082272U JP 8227292 U JP8227292 U JP 8227292U JP 2578993 Y2 JP2578993 Y2 JP 2578993Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一対のボールねじ機構
を組み合わせて移動部材を高速で移動させるボールねじ
式移動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定の移動部材を直線移動させる手段の
1つにボールねじ機構があり、駆動時の摩擦抵抗が少な
く動力変換効率が高いことから、各種の産業用ロボット
等に多用されている。例えば実開平3−69742号公
報に記載された高速電動一軸アクチュエータはその一例
であり、互いに平行な一対のボールねじ機構を組み合わ
せて構成し、その一対のボールねじ機構におけるそれぞ
れの移動速度を加え合わせた速度で移動部材を移動させ
るようになっている。かかる従来のボールねじ式移動装
置においては、上下2段に配設された一対のボールねじ
軸が1つの駆動モータにより回転駆動され、それら一対
のボールねじ軸に螺合している一対のボールナットを回
転不能にそれぞれ保持した上下一対のスライダの一方が
固定されることにより、その一対のスライダの他方が移
動部材として各ボールねじ機構の移動速度を加え合わせ
た速度で、各ボールねじ機構の相対移動距離を加え合わ
せた距離のストロークを移動させられる。
【0003】また、上記ボールねじ式移動装置は、ボー
ルねじ機構を構成するボールとは別個に、スライダ内部
およびスライダと案内レールとの対向部に形成された無
限循環路に配設され、スライダおよび案内レール間に作
用する荷重を支えつつ転動してその無限循環路を循環さ
せられる多数のボール(転動体)を移動方向における案
内手段として備えている。この多数のボールにより案内
される場合には、ボールの接触面積が小さいことからス
ライダを移動させる際の抵抗が低減される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のボールねじ式移動装置においては、一対のボ
ールねじ軸が回転駆動されるため、軸径、軸受形式、軸
材質、軸受スパンより計算されるねじ軸の危険回転速度
以上に回転速度を高めることができず、高速長距離移動
を行う上で必ずしも十分に満足できるものではなかっ
た。また、起動時や停止時におけるねじ軸のイナーシャ
や径方向の撓みに基づく振れ回り現象により装置の移動
性能が損なわれるとともに、振動や騒音を生じ易いとい
う問題も含んでいた。特に、無限循環させられる多数の
転動体により移動方向の案内手段が構成されているた
め、この点でも騒音が生じ易く、上記ねじ軸の振れ回り
現象による振動と相俟って大きな騒音を発生するのであ
る。
【0005】本考案は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、振動や騒音を抑制し
つつ移動速度や移動距離を増大させることにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するため、本考案の第1の手段は、互いに平行な一対の
ボールねじ機構を備え、それら一対のボールねじ機構の
それぞれの移動速度を加え合わせた速度で移動部材を移
動させるボールねじ式移動装置であって、(a)位置固
定のベース部材と、(b)そのベース部材上に回転不能
に固設される第1ボールねじ軸と、(c)その第1ボー
ルねじ軸と螺合する第1ボールナットを軸心まわりの回
転可能且つ軸方向の移動不能に保持するとともに、前記
第1ボールねじ軸と平行に設けられた第2ボールねじ軸
の両端を回転可能且つ軸方向の移動不能に軸支するフレ
ーム部材と、(d)軸心まわりの回転不能に前記移動部
材に配設されるとともに、前記第2ボールねじ軸と螺合
する第2ボールナットと、(e)前記フレーム部材に設
けられ、そのフレーム部材に対して前記ベース部材およ
び前記移動部材が互いに逆方向へ相対移動するように前
記第1ボールナットおよび前記第2ボールねじ軸をそれ
ぞれ回転駆動する単一の駆動モータと、(f)前記ベー
ス部材に、前記第1ボールねじ軸と平行に且つ前記移動
部材および前記フレーム部材の全移動ストロークに亘っ
て設けられた共通のガイドレールと、(g)前記移動部
材および前記フレーム部材にそれぞれ回転可能に配設さ
れ、前記ガイドレールに接触して転動させられることに
より、上記移動部材およびフレーム部材をそれぞれその
ガイドレールに沿って案内する複数のガイドローラとを
有することを特徴とする。
【0007】
【第1の手段の作用および効果】このようなボールねじ
式移動装置においては、第1ボールねじ軸と螺合した第
1ボールナットが第2ボールねじ軸と共に駆動モータに
より回転駆動されると、第1ボールナットを保持してい
るフレーム部材は、複数のガイドローラを介してガイド
レールに案内されつつ、第1ボールねじ軸のリードおよ
び第1ボールナットの回転速度に対応した移動速度でベ
ース部材に対して移動させられる。また、第2ボールね
じ軸と螺合した第2ボールナットが回転不能に配設され
た移動部材は、複数のガイドローラを介してガイドレー
ルに案内されつつ、第2ボールねじ軸のリードおよび回
転速度に対応した移動速度で上記フレーム部材に対して
相対移動させられる。このため、移動部材は、第1ボー
ルねじ軸および第1ボールナットからなる第1のボール
ねじ機構における移動速度と、第2ボールねじ軸および
第2ボールナットからなる第2のボールねじ機構におけ
る移動速度とを加え合わせた速度で移動させられること
になる。
【0008】ここで、上記第1ボールねじ軸は非回転
で、その第1ボールねじ軸に螺合している第1ボールナ
ットが回転駆動されることによりフレーム部材がベース
部材に対して移動させられるようになっているため、ね
じ軸を回転駆動する従来装置に比較して、危険回転速度
による軸径や軸長さ等の制限が緩和され、構造や設計の
自由度が高くなって移動速度や移動距離を増大させるこ
とが可能となる。また、回転駆動される部材すなわち第
1ボールナットのイナーシャはねじ軸に比較して小さい
ため、移動開始や停止時の応答性が良くなるとともに駆
動モータの負担が軽減される一方、ねじ軸の振れ回り現
象に起因する振動や騒音が無くなるため、静かで安定し
た移動性能が得られるようになる。特に、本考案では、
フレーム部材や移動部材をガイドレールに沿って案内す
るためにガイドローラが設けられているため、ボール循
環形式の従来装置に比較して騒音が軽減され、上記振れ
回り現象に起因する振動がないこととの相乗作用によ
り、騒音の発生が効果的に抑制されるのである。加え
て、移動部材は、その全移動ストロークに亘ってガイド
レールにより案内されるため、一層安定した移動性能が
得られるとともに、一対のガイドレールは移動部材およ
びフレーム部材を共に案内するようになっているため、
装置が簡単且つ安価に構成され得る利点がある。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るための第2の手段は、互いに平行な一対のボールねじ
機構を備え、それら一対のボールねじ機構のそれぞれの
移動速度を加え合わせた速度で移動部材を移動させるボ
ールねじ式移動装置であって、(h)位置固定のベース
部材と、(i)そのベース部材上に回転不能に固設され
る第1ボールねじ軸と、(j)その第1ボールねじ軸と
平行に設けられるとともに、一端部において前記移動部
材に回転不能に固定された第2ボールねじ軸と、(k)
前記第1ボールねじ軸および第2ボールねじ軸とそれぞ
れ螺合する第1ボールナットおよび第2ボールナット
を、それぞれ軸心まわりの回転可能且つ軸方向の移動不
能に保持する軸受ブロックと、(l)その軸受ブロック
に設けられ、軸受ブロックに対して前記ベース部材およ
び前記移動部材が互いに逆方向へ相対移動するように前
記第1ボールナットおよび前記第2ボールナットをそれ
ぞれ回転駆動する単一の駆動モータと、(m)前記ベー
ス部材に、前記第1ボールねじ軸と平行に且つ前記移動
部材および前記軸受ブロックの全移動ストロークに亘っ
て設けられた共通のガイドレールと、(n)前記移動部
材および前記軸受ブロックにそれぞれ回転可能に配設さ
れ、前記ガイドレールに接触して転動させられることに
より、上記移動部材および軸受ブロックをそれぞれその
ガイドレールに沿って案内する複数のガイドローラとを
有することを特徴とする。
【0010】
【第2の手段の作用および効果】このようなボールねじ
式移動装置においては、第1ボールねじ軸と螺合した第
1ボールナットが第2ボールナットと共に駆動モータに
より回転駆動されると、第1ボールナットを保持してい
る軸受ブロックは、複数のガイドローラを介してガイド
レールに案内されつつ、第1ボールねじ軸のリードおよ
び第1ボールナットの回転速度に対応した移動速度でベ
ース部材に対して移動させられる。また、第2ボールナ
ットと螺合した第2ボールねじ軸が回転不能に配設され
た移動部材は、複数のガイドローラを介してガイドレー
ルに案内されつつ、第2ボールねじ軸のリードおよび第
2ボールナットの回転速度に対応した移動速度で上記軸
受ブロックに対して相対移動させられる。このため、移
動部材は、第1ボールねじ軸および第1ボールナットか
らなる第1のボールねじ機構における移動速度と、第2
ボールねじ軸および第2ボールナットからなる第2のボ
ールねじ機構における移動速度とを加え合わせた速度で
移動させられることになる。
【0011】すなわち、かかる第2の手段においては、
第1ボールねじ軸のみならず第2ボールねじ軸も非回転
とし、第2ボールねじ軸に螺合している第2ボールナッ
トが回転駆動されることにより第2ボールねじ軸と共に
移動部材を軸受ブロックに対して相対移動させるように
したのであり、このようにすれば、第1ボールねじ軸の
みを非回転とした前記第1の手段に比較して、移動速度
や移動距離を更に増大させることが可能になるととも
に、移動開始や停止時の応答性、駆動モータの負担軽
減、振動や騒音の抑制効果が一層向上する。
【0012】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1(a)および(b)は、本考案の第
1の手段による一実施例であるボールねじ式移動装置
(以下、単に移動装置という)10の平面図および正面
図である。この移動装置10は、水平に並列して設けら
れた第1および第2のボールねじ機構のそれぞれの移動
速度を加え合わせた速度で移動部材としてのテーブル8
4を水平方向に移動させるものである。図1(a)およ
び(b)における右端側の要部詳細を部分的に切り欠い
てそれぞれ図2および図3に示すとともに、図1(a)
における中央付近の要部詳細を部分的に切り欠いて図4
に示す。なお、実際には各構成部材を外周側から覆うい
くつかのカバー部材が配設されるが、理解を容易とする
ために一部を除いてそれらの図示を省略する。
【0013】これ等の図において、位置固定に設けられ
るベース部材12には、第1ボールねじ軸14が一対の
支持ブラケット16aおよび16bを介して軸心まわり
の回転不能に固設されている。第1ボールねじ軸14の
両端部は、一方の支持ブラケット16a側においてボル
ト17が軸方向に締結されるとともに、他方の支持ブラ
ケット16b側において周方向の所定位置でキー19が
挿入されており、支持ブラケット16a側で軸方向の位
置決めが為されるとともに支持ブラケット16b側で軸
まわり方向の位置決めが為されている。また、ベース部
材12には、長手方向に沿って両側に一対の縦壁18a
および18bが一体的に設けられているとともに、その
一対の縦壁18aおよび18bの上端にそれぞれ一対の
ガイドレール20aおよび20bが互いに平行となるよ
う位置決めされた状態で取り付けられている。このガイ
ドレール20a,20bは、第1および第2のボールね
じ機構における各移動要素を共通に案内できるように、
それらの移動ストロークの全範囲に亘って設けられてい
る。
【0014】第1ボールねじ軸14と螺合している第1
ボールナット22は、上記縦壁18aおよび18b間の
空間に配設されたフレーム部材24の軸受ブロック部2
6に配設されており、その外周側に嵌合したスリーブ2
7にフランジ部がボルト締めされた状態で、軸受ブロッ
ク部26内に組み付けられた一対のベアリング28を介
して軸心まわりの回転可能且つ軸方向の移動不能に保持
されている。フレーム部材24は、上記軸受ブロック部
26と所定距離隔てた支持フレーム部34とが、図2の
VII−VII 断面を示す図7に明らかに示されている3本
のロッド36a,36b,36cにより連結されるとと
もに、軸受ブロック部26にプレート38等が一体的に
固定されて構成されている。それら軸受ブロック部26
および支持フレーム部34には、3種類の複数のガイド
ローラ40a,40b、42a,42b、および44
a,44bがそれぞれ回転可能に設けられており、それ
らが前記一対のガイドレール20a,20bに接触しつ
つ転動することにより、フレーム部材24がその移動ス
トロークに亘って一対のガイドレール20a,20bに
沿って案内されるようになっている。図2のV矢視図で
ある図5から明らかなように、上記ガイドローラ40
a,40bはガイドレール20a,20bの上面に接触
させられ、ガイドローラ42a,42bはガイドレール
20a,20bの下面に接触させられ、ガイドローラ4
4a,44bはガイドレール20a,20bの内側面に
接触させられるようになっている。そして、第1ボール
ナット22の回転により、フレーム部材24は位置固定
の第1ボールねじ軸14およびベース部材12に対して
移動させられる。これら第1ボールねじ軸14および第
1ボールナット22により第1のボールねじ機構が構成
されている。
【0015】なお、第1ボールねじ軸14は、半円形断
面のねじ溝が2条溝に形成されているとともにそのリー
ドがボールねじ機構に適した所定の値、例えば軸径寸法
と略等しい値に設定されている。また、第1ボールナッ
ト22は、図示はしないが、上記第1ボールねじ軸14
のねじ溝に対向して形成された半円形断面の雌ねじ溝内
を多数のボール(鋼球)が転動するとともに、それらの
ボールが第1ボールナット22内の循環経路を通して循
環するように構成されたもので、回転抵抗の極めて小さ
い周知のねじ要素である。
【0016】フレーム部材24の軸受ブロック部26お
よび支持フレーム部34間には、前記第1ボールねじ軸
14と平行にその第1ボールねじ軸14と略等しい軸長
さを有する第2ボールねじ軸46が配設されており、軸
受ブロック部26および支持フレーム部34の内部にそ
れぞれ組み付けられた一対ずつのベアリング48,50
を介して回転可能且つ軸方向の移動不能に支持されてい
る。この第2ボールねじ軸46は、その一端側において
カップリング56を介して駆動モータ58の出力軸と相
対回転不能に連結されており、駆動モータ58によって
回転駆動されるようになっている。駆動モータ58は、
前記プレート38に固定された取付プレート60を介し
てフレーム部材24に一体的に配設されているととも
に、サーボ制御が可能なようにエンコーダ62を備えて
いる。
【0017】ところで、一般にねじ軸が回転駆動される
場合、軸径、軸受形式、軸材質、軸受スパンより計算さ
れるねじ軸の危険回転速度を超えないように回転速度を
制限することが要求される。また、ボールねじ機構の使
用制限条件としては、上記危険回転速度のほかに、ボー
ル中心径×毎分回転数で表わされるDN値(一般には7
0000mm・rpm が上限)、ねじ軸の座屈に対する許容
スラスト荷重、静定格荷重(静荷重×安全率)、および
動定格荷重(動荷重×安全率)などがあり、これらの諸
条件をすべて満足する必要がある。このため、駆動モー
タ58の回転速度は上記の各条件を満足するように予め
設定されている。本実施例では、非回転の前記第1ボー
ルねじ軸14については上記危険回転速度の制約がない
ことから、第1ボールねじ軸14は、第2ボールねじ軸
46に比べて軸径がやや細いとともに、強度の低い安価
で加工が容易な材質が選択されている。
【0018】図5は、移動装置10を図2における右
側、すなわちエンコーダ62側から見たV矢視図であ
る。かかる図5において、前記支持ブラケット16a
は、第1ボールねじ軸14の軸端を嵌合させた先端側に
形成されたスリットを狭めるようにボルト66が締めつ
けられることにより、第1ボールねじ軸14を前記位置
決め状態で強固に保持している。このような構成は、第
1ボールねじ軸14の他方の軸端における前記支持ブラ
ケット16bにおいても同様である。なお、一点鎖線で
示す68a,68bおよび70はカバー部材であり、移
動装置10の全体に亘って周囲を覆うとともに、適当な
複数箇所において図示しないボルトによりベース部材1
2等に固定されている。
【0019】図2および図3に戻って、第2ボールねじ
軸46のカップリング56の近傍には、歯付きプーリ7
2が軸まわりの相対回転不能に取り付けられている一
方、第1ボールナット22の前記スリーブ27の端面に
も、歯付きプーリ74が軸まわりの相対回転不能に取り
付けられており、それら歯付きプーリ72および74間
に巻き掛けられたタイミングベルト76により、第2ボ
ールねじ軸46の回転が第1ボールナット22に伝達さ
れるようになっている。歯付きプーリ72および74の
径寸法および歯数は互いに等しく、第2ボールねじ軸4
6および第1ボールナット22の双方が、前記駆動モー
タ58によって同一の回転速度で同じ回転方向へ回転駆
動される。図6は、図2におけるVI−VI断面図であり、
この図6および図3に示されているように、歯付きプー
リ72,74の近傍にはテンションローラ80が配設さ
れている。このテンションローラ80は、軸受ブロック
部26に固定されてタイミングベルト76の下方に延び
出た支持ブラケット78により、歯付きプーリ72,7
4の軸心と平行な軸心まわりの回転可能に軸支されてい
る。テンションローラ80がタイミングベルト76を外
周側から押圧することにより、タイミングベルト76に
所定の張力が付与されている。なお、テンションローラ
80の配設スペースを設けるために、プレート38には
切欠き穴81が形成されている。
【0020】軸受ブロック部26に対して歯付きプーリ
72と反対側において前記第2ボールねじ軸46と螺合
している第2ボールナット82は、移動部材としてのテ
ーブル84に一体的に配設されている。略平板状を成す
テーブル84は、図7に明らかに示されているように、
他部材を上方から取り付けるための一対の取付座86a
および86bを上面側に有するとともに、下面側に、第
2ボールねじ軸46の軸心に向かって突出して設けら
れ、上記第2ボールナット82を保持する保持部88
と、四隅に近い4箇所において3種類の複数のガイドロ
ーラ90a等を回転可能にそれぞれ保持する4対の支柱
部96および98とを備えている。第2ボールナット8
2は、そのフランジ部が保持部88の一方の端面にボル
ト締めされて軸心まわりの回転不能且つ軸方向の移動不
能に固定されている。なお、取付座86aおよび86b
の上端面には、位置決めピン等の嵌合穴85が1箇所ず
つ、また、図示しない取付ボルト用の雌ねじ穴87が2
箇所ずつ、それぞれ設けられている。
【0021】前記支柱部96によりガイドローラ90
a,90b、92a,92bが軸支されるとともに、前
記支柱部98によりガイドローラ94a,94bが軸支
されている。これらのガイドローラ90a,90b、9
2a,92b、94a,94bは、それぞれ一対のガイ
ドレール20aおよび20bの矩形断面における3つの
案内面にそれぞれ接触しつつ転動させられるようになっ
ており、これによってテーブル84が、その移動ストロ
ークの全範囲で上記一対のガイドレール20aおよび2
0bに沿って案内される。このため、第2ボールねじ軸
46の回転により、第2ボールナット82を保持したテ
ーブル84が、ガイドレール20a,20bに沿って第
2ボールねじ軸46およびフレーム部材24に対して相
対移動させられる。第2ボールねじ軸46および第2ボ
ールナット82により第2のボールねじ機構が構成され
ている。
【0022】本実施例においては、テーブル84のフレ
ーム部材24に対する相対移動の速度およびストローク
は、フレーム部材24のベース部材12に対する移動の
速度およびストロークと等しく、テーブル84のベース
部材12に対する移動速度および全移動ストロークは1
つのボールねじ機構における移動速度および移動ストロ
ークのそれぞれ2倍である。すなわち、第2ボールねじ
軸46のねじ溝は2条溝であるとともに、そのねじ溝の
リードは前記第1ボールねじ軸14のリードと等しく設
定されているのである。なお、前記第2ボールナット8
2は、第1ボールナット22と同様に多数のボールを内
部に備えた周知のねじ要素である。
【0023】そして、前記第1のボールねじ機構と上記
第2のボールねじ機構との相互関係において、駆動モー
タ58の回転駆動によりベース部材12に対してフレー
ム部材24が移動すると同時にフレーム部材24に対し
てテーブル84が移動するときには、フレーム部材24
に対して、ベース部材12およびテーブル84が互いに
逆方向へ相対移動するようになっている。すなわち、第
1ボールねじ軸14および第2ボールねじ軸46のボー
ルねじ溝は、一方が右ねじなら他方が左ねじとされてお
り、例えば駆動モータ58により右ねじの第1ボールナ
ット22および左ねじの第2ボールねじ軸46が前記図
6において共に右まわりに回転すると、第1ボールナッ
ト22と共にフレーム部材24が図2における左側へベ
ース部材12に対して移動するとともに、第2ボールナ
ット82と共にテーブル84が同じく図2における左側
へフレーム部材24に対して相対移動する。言い換えれ
ば、フレーム部材24に対してベース部材12が右側へ
相対移動し且つテーブル84が左側へ相対移動する。駆
動モータ58による回転駆動方向が反転されると、フレ
ーム部材24に対してベース部材12が左側へ相対移動
し且つテーブル84が右側へ相対移動する。第1ボール
ねじ軸14が左ねじとされ且つ第2ボールねじ軸46が
右ねじとされた場合は、上記と逆の移動状態となる。し
たがって、テーブル84は、前記リードと駆動モータ5
8の回転速度とから定まる第1のボールねじ機構におけ
る移動速度V1 と、第2のボールねじ機構における移動
速度V2 (=V1 )とを加え合わせた速度2V1 で移動
させられることになる。
【0024】以下、移動装置10の作動を説明すると、
テーブル84が図1に実線で示されている一方の移動端
に位置している状態において駆動モータ58が所定の正
回転方向に起動させられると、第1ボールナット22お
よび第2ボールねじ軸46が回転駆動されてフレーム部
材24が図1の左方向へ移動するとともにテーブル84
が同じく左方向へ倍速で移動する。そして、エンコーダ
62から出力される信号に基づく起動後における駆動モ
ータ58の出力軸の正回転方向への回転数が、テーブル
84が一点鎖線で示されている他方の移動端まで移動す
る所定の回転数に達すると、駆動モータ58の作動が停
止されてテーブル84がその他方の移動端に位置させら
れる。なお、上記所定の回転数は、各ボールねじ軸の軸
長さとボールねじ溝のリードなどから予め算出される。
また、その状態から駆動モータ58が逆回転方向に起動
させられると、第1ボールナット22および第2ボール
ねじ軸46が逆方向に回転駆動されてフレーム部材24
が図1の右方向へ移動するとともにテーブル84が同じ
く右方向へ倍速で移動し、駆動モータ58の出力軸の正
回転方向への回転数が上記と同じ所定の回転数だけ減少
して当初の零に達すると、駆動モータ58の作動が停止
されてテーブル84が前記一方の移動端に位置させられ
る。
【0025】このように、本実施例のボールねじ式移動
装置10においては、第1ボールねじ軸14と螺合した
第1ボールナット22が第2ボールねじ軸46と共に駆
動モータ58により回転駆動されると、第1ボールナッ
ト22を保持しているフレーム部材24が、複数のガイ
ドローラ40a乃至44bを介してガイドレール20
a,20bに案内されつつ、第1ボールねじ軸14およ
び第1ボールナット22からなる第1のボールねじ機構
における前記移動速度V1 でベース部材12に対して移
動させられるとともに、第2ボールねじ軸46と螺合し
た第2ボールナット82と一体のテーブル84が、複数
のガイドローラ90a乃至94bを介してガイドレール
20a,20bに案内されつつ、第2ボールねじ軸46
および第2ボールナット82からなる第2のボールねじ
機構における前記移動速度V2 (=V1 )で上記フレー
ム部材24に対して相対移動させられることから、テー
ブル84は、1つのボールねじ機構における移動速度の
2倍の移動速度で移動させられる。
【0026】ここで、上記第1ボールねじ軸14は非回
転で、その第1ボールねじ軸14に螺合している第1ボ
ールナット22が回転駆動されることによりフレーム部
材24がベース部材12に対して移動させられるように
なっているため、ねじ軸を回転駆動するように構成され
た従来装置に比較して、危険回転速度による軸径や軸長
さ等の制限が緩和され、構造や設計の自由度が高くなっ
て第1ボールねじ軸14やその関連部材を容易且つ安価
に構成することが可能となる。また、回転駆動される第
1ボールナット22のイナーシャは、ねじ軸が回転駆動
される場合に比較して小さいため、移動開始や停止時の
応答性が良くなるとともに駆動モータ58の負担が軽減
される一方、回転するねじ軸の振れ回り現象に起因する
振動や騒音が無くなるため、静かで安定した移動性能が
得られるようになる。特に、本実施例では、フレーム部
材24やテーブル84をガイドレール20aおよび20
bに沿って案内するためにガイドローラ40a乃至44
bやガイドローラ90a乃至94bが設けられているた
め、ボール循環形式のガイド手段が用いられた従来装置
に比較して騒音が軽減され、上記振れ回り現象に起因す
る振動がないこととの相乗作用により、騒音の発生が効
果的に抑制されるのである。加えて、テーブル84は、
その全移動ストロークに亘ってガイドレール20a,2
0bにより案内されるため、一層安定した移動性能が得
られるとともに、一対のガイドレール20a,20bは
テーブル84およびフレーム部材24を共に案内するよ
うになっているため、装置が簡単且つ安価に構成され得
る利点がある。
【0027】一方、本実施例では一対のボールねじ軸1
4および46が、前記図6,図7から明らかなように略
同じ高さ位置に配設されているため、テーブル84の高
さを低くできるとともに剛性が高くなる利点がある。ま
た、前記ガイドローラ90a〜94bはテーブル84の
四隅に配設されているため、テーブル84の姿勢が安定
するとともにモーメント荷重等に対して優れた耐荷重性
能が得られる。
【0028】次に、本考案の第2の手段による一実施例
を説明する。図8に平面図を示すボールねじ式移動装置
(以下、単に移動装置という)110は、前述した図1
の実施例と同様に、水平に並列した第1および第2のボ
ールねじ機構を備えて移動部材としてのテーブル138
を水平方向に倍速移動させるものであるが、前記移動装
置10よりも大型で、ボールねじ軸の軸長さが軸径に対
して長めに構成されている。位置固定に設けられるベー
ス部材112には、第1ボールねじ軸114が一対の支
持ブラケット116aおよび116bを介して軸心まわ
りの回転不能に固設されている。また、ベース部材11
2の長手方向の両側には、一対の縦壁を介してその上端
に一対のガイドレール120aおよび120bが互いに
平行となるよう位置決めされた状態で取り付けられてい
る。このガイドレール120a,120bは、第1およ
び第2のボールねじ機構における各移動要素を共通に案
内できるように、それらの移動ストロークの全範囲に亘
って設けられている。
【0029】第1ボールねじ軸114と螺合している第
1ボールナット122は、一対のガイドレール120a
および120b間に配設された軸受ブロック124に一
体的に配設されており、図示しないベアリング等により
軸心まわりの回転可能且つ軸方向の移動不能に保持され
ている。軸受ブロック124には、前記フレーム部材2
4と同様に前記ガイドローラ40a,40b、42a,
42b、44a,44bがそれぞれ回転可能に設けられ
ており、それらが前記一対のガイドレール120a,1
20bに接触しつつ転動することにより、軸受ブロック
124がその移動ストロークに亘ってそのガイドレール
120a,120bに沿って案内されるようになってい
る。このため、第1ボールナット122の回転により、
軸受ブロック124は位置固定の第1ボールねじ軸11
4およびベース部材112に対して移動させられる。第
1ボールねじ軸114および第1ボールナット122に
より第1のボールねじ機構が構成されている。なお、第
1ボールねじ軸114および第1ボールナット122
は、図1の実施例における前記第1ボールねじ軸14お
よび第1ボールナット22と略同様に構成されたもので
ある。
【0030】軸受ブロック124にはまた、第2ボール
ナット126が第1ボールナット122と並列に配設さ
れており、図示しないベアリング等により軸心まわりの
回転可能且つ軸方向の移動不能に保持されているととも
に、第1ボールねじ軸114と平行にテーブル138と
一体的に設けられた第2ボールねじ軸118と螺合して
いる。第1ボールナット122および第2ボールナット
126には、径寸法および歯数が等しく互いに噛み合う
一対の歯車128および130が、中心部に第1ボール
ねじ軸114および第2ボールねじ軸118をそれぞれ
挿通させた状態で相対回転不能に取り付けられている。
そして、一方の歯車130は、軸受ブロック124に一
体的に配設された駆動モータ132の出力軸に取り付け
られているピニオンギヤ134と噛み合わされており、
駆動モータ132により第1ボールナット122および
第2ボールナット126が互いに逆回転方向に同一回転
速度で回転駆動されるようになっている。駆動モータ1
32はサーボ制御が可能なようにエンコーダ136を備
えている。
【0031】前記第2ボールナット126が螺合してい
る第2ボールねじ軸118は、テーブル138と支持フ
レーム140とによって両軸端を回動不能に支持された
状態で配設されている。略平板状を成すテーブル138
は、前記テーブル84と同様に一対の取付座142aお
よび142bを上面側に有するとともに、下面側に、第
2ボールねじ軸118の一端を回転不能に保持する保持
部144と、四隅に近い4箇所において前記テーブル8
4と同様に前記ガイドローラ90a,90b、92a,
92b、94a,94b、およびそれらを回転可能にそ
れぞれ保持する前記支柱部96,98とを備えている。
支持フレーム140は、第2ボールねじ軸118の他端
を回転不能に保持する保持部146を上面側に有すると
ともに、テーブル138と同様に3種類の複数のガイド
ローラ90a等を備えている。上記ガイドローラ90a
等がそれぞれ一対のガイドレール120a,120bに
接触しつつ転動させられることにより、テーブル138
および支持フレーム140が一対のガイドレール120
aおよび120bに沿って案内される。
【0032】このため、第2ボールナット126の回転
により、第2ボールねじ軸118と一体のテーブル13
8および支持フレーム140が、ガイドレール120
a,120bに沿って第2ボールナット126および軸
受ブロック124に対して相対移動させられる。第2ボ
ールねじ軸118および第2ボールナット126により
第2のボールねじ機構が構成されている。本実施例にお
いては、テーブル138の軸受ブロック124に対する
相対移動の速度およびストロークは、軸受ブロック12
4のベース部材112に対する移動の速度およびストロ
ークと等しく、テーブル138のベース部材112に対
する移動速度および全移動ストロークは1つのボールね
じ機構における移動速度および移動ストロークのそれぞ
れ2倍である。すなわち、第2ボールねじ軸118およ
び第2ボールナット126は、前記第1ボールねじ軸1
14および第1ボールナット122とそれぞれ同一仕様
のものが用いられているのである。
【0033】そして、前記第1のボールねじ機構と上記
第2のボールねじ機構との相互関係において、駆動モー
タ132の回転駆動によりベース部材112に対して軸
受ブロック124が移動し且つ軸受ブロック124に対
してテーブル138が移動するときには、軸受ブロック
124に対して、ベース部材112およびテーブル13
8が互いに逆方向へ相対移動するようになっている。す
なわち、第1ボールねじ軸114および第2ボールねじ
軸118のボールねじ溝は、共に右ねじ或いは左ねじの
何れかに合わせられており、例えば駆動モータ132に
より共に右ねじの第1ボールナット122および第2ボ
ールナット126がエンコーダ136側から見て右まわ
りおよび左まわりにそれぞれ回転すると、第1ボールナ
ット122と共に軸受ブロック124が図8における左
側へベース部材112に対して移動するとともに、第2
ボールねじ軸118と共にテーブル138が同じく図8
における左側へ軸受ブロック124に対して相対移動す
る。言い換えれば、軸受ブロック124に対してベース
部材112が右側へ相対移動し且つテーブル138が左
側へ相対移動する。駆動モータ132による回転駆動方
向が反転されると、軸受ブロック124に対してベース
部材112が左側へ相対移動し且つテーブル138が右
側へ相対移動する。第1ボールねじ軸114および第2
ボールねじ軸118が共に左ねじとされた場合は、上記
と逆の移動状態となる。したがって、テーブル138
は、前記リードと駆動モータ132の回転速度とから定
まる第1のボールねじ機構における移動速度V11と、第
2のボールねじ機構における移動速度V12(=V11)と
を加え合わせた速度2V11で移動させられることにな
る。
【0034】ここで、本実施例では、第1ボールねじ軸
114のみならず第2ボールねじ軸118も非回転とさ
れ、第2ボールねじ軸118に螺合している第2ボール
ナット126が回転駆動されることにより第2ボールね
じ軸118と共にテーブル138が軸受ブロック124
に対して相対移動させられるのであり、このような構成
により、第1ボールねじ軸114と第2ボールねじ軸1
18の双方について前記危険回転速度の制限条件を考慮
しなくてもよくなり、第1ボールねじ軸14のみが非回
転とされた前記第1実施例に比較して、移動速度および
移動距離を増大させることができるとともに、移動開始
や停止時の応答性、駆動モータ132の負担軽減、振動
や騒音の抑制効果が一層向上させられるのである。
【0035】また、本実施例における第1ボールねじ軸
114と第2ボールねじ軸118、および第1ボールナ
ット122と第2ボールナット126は、それぞれ同一
仕様のものが用いられているため、移動装置110の製
造コストが一層低減される利点がある。
【0036】以上、本考案の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本考案は他の態様で実施することもで
きる。
【0037】たとえば、前述の各実施例においては、第
1のボールねじ機構および第2のボールねじ機構の移動
速度および移動ストロークが等しく、第1ボールねじ軸
14および第2ボールねじ軸46の軸長さやねじ溝のリ
ードが等しくされているとともに、第1ボールねじ軸1
14と第2ボールねじ軸118とが同一仕様のものとさ
れていたが、第1および第2のボールねじ機構において
ボールねじ軸の長さやリードを適宜変更し、各移動速度
および移動ストロークが異なるように構成されても良
い。例えば、一対のボールねじ機構の回転速度が同一の
場合には、軸方向におけるねじ溝の数が各ボールねじ軸
において略同じであれば良いし、一対のボールねじ機構
のリードが同じで軸長さが異なる場合には、各ボールね
じ軸の回転速度をそれぞれの軸方向におけるねじ溝の数
に比例するように、前記歯付きプーリ72,74や前記
歯車128,130の歯数を設定すれば良いのである。
【0038】また、前述した図1の実施例においては、
非回転の第1ボールねじ軸14の軸長さがリードの等し
い第2ボールねじ軸46と略同じであったが、危険回転
速度を考慮する必要がないことから、リードを大きくし
たり軸方向におけるねじ溝の数を増やして軸長さを伸長
し、フレーム部材24の移動速度(V1 )および移動ス
トロークを拡大することも可能である。
【0039】また、前述した図1の実施例においては、
一対の歯付きプーリ72,74およびそれに巻き掛けら
れたタイミングベルト76によるベルト伝達によって、
第2ボールねじ軸46と共に第1ボールナット22が同
一方向へ回転駆動されるようになっていたが、歯車伝達
やチェーンベルト伝達によって駆動モータ58が第2ボ
ールねじ軸46および第1ボールナット22を駆動する
ように構成されても良い。なお、例えば図8の実施例の
如く、互いに噛み合う一対の歯車が第2ボールねじ軸4
6および第1ボールナット22に取り付けられるととも
に、一方の歯車を回転駆動する駆動モータが配設された
場合には、それら第2ボールねじ軸46と第1ボールナ
ット22との回転方向が互いに逆になるため、ねじ溝の
右ねじ或いは左ねじを第1ボールねじ軸14と第2ボー
ルねじ軸46とで合わせることとなる。逆に、図8の実
施例にタイミングベルトを用いることも勿論可能であ
る。
【0040】また、前述の各実施例においては、ガイド
ローラ40a,40b、42a,42b、44a,44
b、および90a,90b、92a,92b、94a,
94bが配設されて、一対のガイドレール20a,20
bまたは120a,120bの3つのガイド面にそれぞ
れ接触して転動するように構成されていたが、ガイドロ
ーラの種類数や配設個数はガイドレールの形状と共に適
宜変更され得る。
【0041】また、前述した図8の実施例における支持
フレーム140は、第2ボールねじ軸118の他端部を
支持することにより、テーブル138と一体化されてい
たが、図1の実施例におけるロッド36a等の部材によ
り予めテーブル138と連結されても良い。また、支持
フレーム140に替えて、第2ボールねじ軸118の他
端部を支えるだけの簡単な支持ブラケットを、ベース部
材112に固設したLMガイド等を介して移動可能に設
けることも可能であり、その場合にはガイドレール12
0a,120bの全長が短くて済む。
【0042】また、前述の各実施例においては、第1お
よび第2のボールねじ機構は水平に並列して設けられ、
テーブル84および138がそれぞれ水平移動させられ
るようになっていたが、第1および第2のボールねじ機
構が他の方向、例えば鉛直方向に並列して設けられ、テ
ーブル等の移動部材が昇降移動させられる場合などであ
っても良い。図8の実施例の移動装置110が略鉛直方
向に配設され、且つ前記支持フレーム140が軸受ブロ
ック124の下方に位置する場合には、その支持フレー
ム140を省略することも可能である。
【0043】その他一々例示はしないが、本考案は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の手段による一実施例であるボー
ルねじ式移動装置を示す図で、(a)は平面図、(b)
は正面図である。
【図2】図1のボールねじ式移動装置の同図(a)にお
ける右端側要部の詳細を部分的に切り欠いて示す図であ
る。
【図3】図1のボールねじ式移動装置の同図(b)にお
ける右端側要部の詳細を部分的に切り欠いて示す図であ
る。
【図4】図1のボールねじ式移動装置の同図(a)にお
ける中央要部の詳細を部分的に切り欠いて示す図であ
る。
【図5】図2におけるV矢視図で、一部を切り欠いて示
す図である。
【図6】図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】図2における VII−VII 断面図である。
【図8】本考案の第2の手段による一実施例であるボー
ルねじ式移動装置の平面図である。
【符号の説明】
10:ボールねじ式移動装置 12:ベース部材 14:第1ボールねじ軸 20a,20b:ガイドレール 22:第1ボールナット 24:フレーム部材 40a,40b,42a,42b,44a,44b:ガ
イドローラ 46:第2ボールねじ軸 58:駆動モータ 82:第2ボールナット 84:テーブル(移動部材) 90a,90b,92a,92b,94a,94b:ガ
イドローラ 110:ボールねじ式移動装置 112:ベース部材 114:第1ボールねじ軸 118:第2ボールねじ軸 120a,120b:ガイドレール 122:第1ボールナット 124:軸受ブロック 126:第2ボールナット 132:駆動モータ 138:テーブル(移動部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 25/20

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行な一対のボールねじ機構を備
    え、該一対のボールねじ機構のそれぞれの移動速度を加
    え合わせた速度で移動部材を移動させるボールねじ式移
    動装置であって、 位置固定のベース部材と、 該ベース部材上に回転不能に固設される第1ボールねじ
    軸と、 該第1ボールねじ軸と螺合する第1ボールナットを軸心
    まわりの回転可能且つ軸方向の移動不能に保持するとと
    もに、前記第1ボールねじ軸と平行に設けられた第2ボ
    ールねじ軸の両端を回転可能且つ軸方向の移動不能に軸
    支するフレーム部材と、 軸心まわりの回転不能に前記移動部材に配設されるとと
    もに、前記第2ボールねじ軸と螺合する第2ボールナッ
    トと、 前記フレーム部材に設けられ、該フレーム部材に対して
    前記ベース部材および前記移動部材が互いに逆方向へ相
    対移動するように前記第1ボールナットおよび前記第2
    ボールねじ軸をそれぞれ回転駆動する単一の駆動モータ
    と、 前記ベース部材に、前記第1ボールねじ軸と平行に且つ
    前記移動部材および前記フレーム部材の全移動ストロー
    クに亘って設けられた共通のガイドレールと、 前記移動部材および前記フレーム部材にそれぞれ回転可
    能に配設され、前記ガイドレールに接触して転動させら
    れることにより、該移動部材およびフレーム部材をそれ
    ぞれ該ガイドレールに沿って案内する複数のガイドロー
    ラとを有することを特徴とするボールねじ式移動装置。
  2. 【請求項2】互いに平行な一対のボールねじ機構を備
    え、該一対のボールねじ機構のそれぞれの移動速度を加
    え合わせた速度で移動部材を移動させるボールねじ式移
    動装置であって、 位置固定のベース部材と、 該ベース部材上に回転不能に固設される第1ボールねじ
    軸と、 該第1ボールねじ軸と平行に設けられるとともに、一端
    部において前記移動部材に回転不能に固定された第2ボ
    ールねじ軸と、 前記第1ボールねじ軸および第2ボールねじ軸とそれぞ
    れ螺合する第1ボールナットおよび第2ボールナット
    を、それぞれ軸心まわりの回転可能且つ軸方向の移動不
    能に保持する軸受ブロックと、 該軸受ブロックに設けられ、該軸受ブロックに対して前
    記ベース部材および前記移動部材が互いに逆方向へ相対
    移動するように前記第1ボールナットおよび前記第2ボ
    ールナットをそれぞれ回転駆動する単一の駆動モータ
    と、 前記ベース部材に、前記第1ボールねじ軸と平行に且つ
    前記移動部材および前記軸受ブロックの全移動ストロー
    クに亘って設けられた共通のガイドレールと、 前記移動部材および前記軸受ブロックにそれぞれ回転可
    能に配設され、前記ガイドレールに接触して転動させら
    れることにより、該移動部材および軸受ブロックをそれ
    ぞれ該ガイドレールに沿って案内する複数のガイドロー
    ラとを有することを特徴とするボールねじ式移動装置。
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