JP2578928Y2 - 光ファイバの樹脂被覆装置 - Google Patents
光ファイバの樹脂被覆装置Info
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- JP2578928Y2 JP2578928Y2 JP1993044550U JP4455093U JP2578928Y2 JP 2578928 Y2 JP2578928 Y2 JP 2578928Y2 JP 1993044550 U JP1993044550 U JP 1993044550U JP 4455093 U JP4455093 U JP 4455093U JP 2578928 Y2 JP2578928 Y2 JP 2578928Y2
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- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、光ファイバに樹脂を被
覆する装置の改良に関する。
覆する装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】別工程で製造された光ファイバ用ガラス
母材を加熱溶融して線引きされた光ファイバは、線引き
したままの状態では外力に対して非常に脆く、そして傷
つきやすい。このために光ファイバとしての強度劣化を
招きやすく、実用的ではない。そこで、線引き直後の光
ファイバには、外力に対する保護を目的として、例えば
熱可塑性樹脂、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などか
らなる樹脂が施される。このようにして光ファイバは、
通常2層以上の保護被覆層を有する光ファイバ心線とな
る。一般に、前述した光ファイバの線引きから第2層目
の保護被覆層を施すまでの工程は連続した一工程として
おこなわれている。
母材を加熱溶融して線引きされた光ファイバは、線引き
したままの状態では外力に対して非常に脆く、そして傷
つきやすい。このために光ファイバとしての強度劣化を
招きやすく、実用的ではない。そこで、線引き直後の光
ファイバには、外力に対する保護を目的として、例えば
熱可塑性樹脂、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などか
らなる樹脂が施される。このようにして光ファイバは、
通常2層以上の保護被覆層を有する光ファイバ心線とな
る。一般に、前述した光ファイバの線引きから第2層目
の保護被覆層を施すまでの工程は連続した一工程として
おこなわれている。
【0003】前述した保護被覆層を形成する樹脂として
代表的なものは紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂であ
る。これらは、それぞれに長所および短所があり、各々
用途に応じて使い分けられている。しかしながら、現状
ではその加工容易性などの観点から紫外線硬化樹脂が用
いられることが多い。
代表的なものは紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂であ
る。これらは、それぞれに長所および短所があり、各々
用途に応じて使い分けられている。しかしながら、現状
ではその加工容易性などの観点から紫外線硬化樹脂が用
いられることが多い。
【0004】以上のような光ファイバの線引きから被覆
にかけての工程は、図3に示すような線引き装置を用い
て行われていた。以下に2層の紫外線硬化型樹脂からな
る保護被覆層を有する光フィイバ心線を例にとってその
製造方法を説明する。この線引き装置は大きく分けて3
つの機構から成り立っている。第1の機構が光ファイバ
用ガラス母材1を線引き加熱炉2で加熱溶融し、キャプ
スタン17に引き取られて光ファイバ3となるまでの線
引き機構である。なおこの機構における符号4は線引き
される光ファイバ3の外径を測定する外径測定器、符号
18はキャプスタン17の引取速度に巻取ドラム19の
巻取速度を同期させるためのダンサーである。
にかけての工程は、図3に示すような線引き装置を用い
て行われていた。以下に2層の紫外線硬化型樹脂からな
る保護被覆層を有する光フィイバ心線を例にとってその
製造方法を説明する。この線引き装置は大きく分けて3
つの機構から成り立っている。第1の機構が光ファイバ
用ガラス母材1を線引き加熱炉2で加熱溶融し、キャプ
スタン17に引き取られて光ファイバ3となるまでの線
引き機構である。なおこの機構における符号4は線引き
される光ファイバ3の外径を測定する外径測定器、符号
18はキャプスタン17の引取速度に巻取ドラム19の
巻取速度を同期させるためのダンサーである。
【0005】次いで前記光ファイバ3は直ちに樹脂塗布
装置5へと導かれ、第1層目の保護被覆層を形成する紫
外線硬化型樹脂を塗布された後、紫外線照射装置8にて
硬化され、光ファイバ素線10となる。この部分が第2
の機構であり光ファイバ素線の製造機構である。ここ
で、前記樹脂塗布装置5へは樹脂供給タンク7から樹脂
供給経路6を介して、紫外線硬化型樹脂が供給されてい
る。
装置5へと導かれ、第1層目の保護被覆層を形成する紫
外線硬化型樹脂を塗布された後、紫外線照射装置8にて
硬化され、光ファイバ素線10となる。この部分が第2
の機構であり光ファイバ素線の製造機構である。ここ
で、前記樹脂塗布装置5へは樹脂供給タンク7から樹脂
供給経路6を介して、紫外線硬化型樹脂が供給されてい
る。
【0006】前記光ファイバ素線10は、しかる後、樹
脂塗布装置11へと導かれ、第2層目の保護被覆層を形
成する紫外線硬化型樹脂を塗布され、次いで紫外線照射
装置14にて硬化され、光ファイバ心線16となる。こ
の部分が第3の機構であり、光ファイバ心線の製造機構
である。ここで、前記樹脂塗布装置11へは樹脂供給タ
ンク13から樹脂供給経路12を介して、紫外線硬化型
樹脂が供給されている。
脂塗布装置11へと導かれ、第2層目の保護被覆層を形
成する紫外線硬化型樹脂を塗布され、次いで紫外線照射
装置14にて硬化され、光ファイバ心線16となる。こ
の部分が第3の機構であり、光ファイバ心線の製造機構
である。ここで、前記樹脂塗布装置11へは樹脂供給タ
ンク13から樹脂供給経路12を介して、紫外線硬化型
樹脂が供給されている。
【0007】こうして製造された2層の紫外線硬化型樹
脂からなる保護被覆層を有する光ファイバ心線16はキ
ャプスタン17、ダンサー18を経て巻取ドラム19に
巻き取られる。なお、符号9および符号15はそれぞれ
の外径を測定するための外径測定器である。
脂からなる保護被覆層を有する光ファイバ心線16はキ
ャプスタン17、ダンサー18を経て巻取ドラム19に
巻き取られる。なお、符号9および符号15はそれぞれ
の外径を測定するための外径測定器である。
【0008】前述した工程のうち、保護被覆層を施す際
に問題となるのは、保護被覆層への異物や気泡の混入で
ある。主として、前記異物は樹脂の一部が反応して固ま
ったゲル分とゴミからなる。これら混入物は製造される
光ファイバ心線の外径不良の原因になる。特に、第1の
保護被覆層に異物や気泡が混入すると光ファイバ表面を
傷つけてしまい、結果として光ファイバの物理的な強度
が低下してしまう。このため、近年では第1層目の保護
被覆層への異物や気泡の混入を防ぐために、図2に示す
ように光ファイバ素線の製造機構を改良している。すな
わち、前記樹脂供給タンク7から前記樹脂塗布装置5の
間にある樹脂供給経路6にフィルタ20を設け、供給さ
れる樹脂内に生じた異物や気泡を取り除いていた。
に問題となるのは、保護被覆層への異物や気泡の混入で
ある。主として、前記異物は樹脂の一部が反応して固ま
ったゲル分とゴミからなる。これら混入物は製造される
光ファイバ心線の外径不良の原因になる。特に、第1の
保護被覆層に異物や気泡が混入すると光ファイバ表面を
傷つけてしまい、結果として光ファイバの物理的な強度
が低下してしまう。このため、近年では第1層目の保護
被覆層への異物や気泡の混入を防ぐために、図2に示す
ように光ファイバ素線の製造機構を改良している。すな
わち、前記樹脂供給タンク7から前記樹脂塗布装置5の
間にある樹脂供給経路6にフィルタ20を設け、供給さ
れる樹脂内に生じた異物や気泡を取り除いていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
タは樹脂塗布装置へと供給される樹脂から異物や気泡な
どを取り除くことができるものの、経時的に前記フィル
タの目詰まりが起こり、この目詰まりがフィルタ20を
通過した後の樹脂供給圧力の圧力損失を生じさせること
がわかった。この圧力損失は、樹脂塗布装置への樹脂供
給量を低下させ、フィルタ20を通過した後の樹脂供給
圧力を増加させるために樹脂供給タンク7内の圧力を増
加させないと保護被覆層の厚さが変化してしまう。
タは樹脂塗布装置へと供給される樹脂から異物や気泡な
どを取り除くことができるものの、経時的に前記フィル
タの目詰まりが起こり、この目詰まりがフィルタ20を
通過した後の樹脂供給圧力の圧力損失を生じさせること
がわかった。この圧力損失は、樹脂塗布装置への樹脂供
給量を低下させ、フィルタ20を通過した後の樹脂供給
圧力を増加させるために樹脂供給タンク7内の圧力を増
加させないと保護被覆層の厚さが変化してしまう。
【0010】そこで、フィルタ20を通過した後の樹脂
供給圧力を一定に保ち、かつフィルタの寿命を容易に知
ることができる光ファイバの樹脂被覆装置を開発するこ
とが望まれていた。
供給圧力を一定に保ち、かつフィルタの寿命を容易に知
ることができる光ファイバの樹脂被覆装置を開発するこ
とが望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本考案は、フィルタ20
を通過した後の樹脂供給圧力を一定に保ち、かつフィル
タの寿命を容易に知ることができる光ファイバの樹脂被
覆装置を提供することを目的とする。本考案は、光ファ
イバに樹脂を塗布・被覆する樹脂塗布装置と、この樹脂
塗布装置に樹脂を供給する樹脂供給タンクと、光ファイ
バ上に被覆された樹脂の被覆外径を測定する外径測定器
とからなり、外径測定器で測定された測定値を樹脂供給
タンクにフィードバックし、被覆外径が一定となるよう
に樹脂供給タンク内の樹脂供給圧力を制御する光ファイ
バの樹脂被覆装置において、樹脂供給タンクと樹脂塗布
装置との間に樹脂中の異物や気泡を除去するためのフィ
ルタを介在させ、さらにフィルタと樹脂塗布装置との間
に、フィルタの圧力損失をモニタし、フィルタの目詰ま
りを把握するための圧力測定器を介在させたことを特徴
とする。
を通過した後の樹脂供給圧力を一定に保ち、かつフィル
タの寿命を容易に知ることができる光ファイバの樹脂被
覆装置を提供することを目的とする。本考案は、光ファ
イバに樹脂を塗布・被覆する樹脂塗布装置と、この樹脂
塗布装置に樹脂を供給する樹脂供給タンクと、光ファイ
バ上に被覆された樹脂の被覆外径を測定する外径測定器
とからなり、外径測定器で測定された測定値を樹脂供給
タンクにフィードバックし、被覆外径が一定となるよう
に樹脂供給タンク内の樹脂供給圧力を制御する光ファイ
バの樹脂被覆装置において、樹脂供給タンクと樹脂塗布
装置との間に樹脂中の異物や気泡を除去するためのフィ
ルタを介在させ、さらにフィルタと樹脂塗布装置との間
に、フィルタの圧力損失をモニタし、フィルタの目詰ま
りを把握するための圧力測定器を介在させたことを特徴
とする。
【0012】さらに、本考案は、光ファイバに樹脂を塗
布・被覆する樹脂塗布装置と、この樹脂塗布装置に樹脂
を供給する樹脂供給タンクとからなる光ファイバの樹脂
被覆装置において、樹脂供給タンクと樹脂塗布装置との
間に樹脂中の異物や気泡を除去するためのフィルタを介
在させ、さらにフィルタと樹脂塗布装置との間に、フィ
ルタの圧力損失をモニタし、フィルタの目詰まりを把握
するための圧力測定器を介在させるとともに、圧力測定
器で測定された測定値を樹脂供給タンク内の圧力にフィ
ードバックして被覆外径が一定となるように樹脂供給タ
ンク内の樹脂供給圧力を制御することを特徴とする。
布・被覆する樹脂塗布装置と、この樹脂塗布装置に樹脂
を供給する樹脂供給タンクとからなる光ファイバの樹脂
被覆装置において、樹脂供給タンクと樹脂塗布装置との
間に樹脂中の異物や気泡を除去するためのフィルタを介
在させ、さらにフィルタと樹脂塗布装置との間に、フィ
ルタの圧力損失をモニタし、フィルタの目詰まりを把握
するための圧力測定器を介在させるとともに、圧力測定
器で測定された測定値を樹脂供給タンク内の圧力にフィ
ードバックして被覆外径が一定となるように樹脂供給タ
ンク内の樹脂供給圧力を制御することを特徴とする。
【0013】
【作用】樹脂供給タンクと樹脂塗布装置との間にフィル
タを備えているため、前記樹脂供給タンクから前記樹脂
塗布装置に被覆樹脂、例えば紫外線硬化型樹脂が供給さ
れる際に、異物や気泡などが混入することを防ぐことが
できる。このため、これら混入物による光ファイバ素線
や光ファイバ心線(以下単に光ファイバ心線などとい
う)の外径不良はほとんど生じない。また、前記フィル
タと前記樹脂塗布装置との間に圧力測定器を備えたこと
により、前記フィルタ20通過後の樹脂供給圧力、すな
わち前記圧力測定器21で測定する樹脂供給圧力を一定
とすることができ、一方で前記樹脂供給タンク7内の圧
力の変化は、その圧力変化が光ファイバ心線などの外径
変動を生じさせる前に現れるので、前記樹脂供給タンク
7内の圧力および前記圧力測定器21で測定する樹脂供
給圧力の両者をモニタすることにより前記フィルタの目
詰まりの状態を一早く把握することができる。したがっ
て、フィルタを適宜交換することができるため、フィル
タの目詰まりによる光ファイバ心線などの外径変動を防
ぐことができる。
タを備えているため、前記樹脂供給タンクから前記樹脂
塗布装置に被覆樹脂、例えば紫外線硬化型樹脂が供給さ
れる際に、異物や気泡などが混入することを防ぐことが
できる。このため、これら混入物による光ファイバ素線
や光ファイバ心線(以下単に光ファイバ心線などとい
う)の外径不良はほとんど生じない。また、前記フィル
タと前記樹脂塗布装置との間に圧力測定器を備えたこと
により、前記フィルタ20通過後の樹脂供給圧力、すな
わち前記圧力測定器21で測定する樹脂供給圧力を一定
とすることができ、一方で前記樹脂供給タンク7内の圧
力の変化は、その圧力変化が光ファイバ心線などの外径
変動を生じさせる前に現れるので、前記樹脂供給タンク
7内の圧力および前記圧力測定器21で測定する樹脂供
給圧力の両者をモニタすることにより前記フィルタの目
詰まりの状態を一早く把握することができる。したがっ
て、フィルタを適宜交換することができるため、フィル
タの目詰まりによる光ファイバ心線などの外径変動を防
ぐことができる。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。実施例としては、図3に示すような線引き
装置を用いて光ファイバの線引きから被覆までを一工程
にておこなった。すなわち、光ファイバ用ガラス母材1
は線引き加熱炉2で加熱溶融され、下方のキャプスタン
17に引き取られて光ファイバ3となる。なお符号4は
線引きされる光ファイバ3の外径を測定する外径測定器
である。光ファイバ3は直ちに樹脂塗布装置5へと導か
れ、第1の保護被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂を塗
布された後、紫外線照射装置8にて硬化され、光ファイ
バ素線10となる。前記樹脂塗布装置5へは樹脂供給タ
ンク7から樹脂供給経路6を介して、紫外線硬化型樹脂
が供給されている。前記光ファイバ素線10は、しかる
後、樹脂塗布装置11へと導かれ、第2の保護被覆層を
形成する紫外線硬化型樹脂を塗布され、次いで紫外線照
射装置14にて硬化され、光ファイバ心線16となる。
前記樹脂塗布装置11へは樹脂供給タンク13から樹脂
供給経路12を介して、紫外線硬化型樹脂が供給されて
いる。こうして製造された2層の紫外線硬化型樹脂から
なる保護被覆層を有する光ファイバ心線16はキャプス
タン17、ダンサー18を経て巻取ドラム19に巻き取
られる。なお、符号9及び符号15はそれぞれの外径を
測定するための外径測定器である。
に説明する。実施例としては、図3に示すような線引き
装置を用いて光ファイバの線引きから被覆までを一工程
にておこなった。すなわち、光ファイバ用ガラス母材1
は線引き加熱炉2で加熱溶融され、下方のキャプスタン
17に引き取られて光ファイバ3となる。なお符号4は
線引きされる光ファイバ3の外径を測定する外径測定器
である。光ファイバ3は直ちに樹脂塗布装置5へと導か
れ、第1の保護被覆層を形成する紫外線硬化型樹脂を塗
布された後、紫外線照射装置8にて硬化され、光ファイ
バ素線10となる。前記樹脂塗布装置5へは樹脂供給タ
ンク7から樹脂供給経路6を介して、紫外線硬化型樹脂
が供給されている。前記光ファイバ素線10は、しかる
後、樹脂塗布装置11へと導かれ、第2の保護被覆層を
形成する紫外線硬化型樹脂を塗布され、次いで紫外線照
射装置14にて硬化され、光ファイバ心線16となる。
前記樹脂塗布装置11へは樹脂供給タンク13から樹脂
供給経路12を介して、紫外線硬化型樹脂が供給されて
いる。こうして製造された2層の紫外線硬化型樹脂から
なる保護被覆層を有する光ファイバ心線16はキャプス
タン17、ダンサー18を経て巻取ドラム19に巻き取
られる。なお、符号9及び符号15はそれぞれの外径を
測定するための外径測定器である。
【0015】但し、本実施例においては光ファイバ心線
の製造機構は従来とは異なり、図1に示すようにした。
すなわち、前記樹脂供給経路6にはフィルタ20および
圧力測定器21を設けた。この圧力測定器21で測定す
る樹脂供給圧力が一定となるように前記樹脂供給タンク
7内の圧力を調節しながら、光ファイバ心線を製造し
た。具体的には、線引きする光ファイバの外径を 125μ
m、第1の保護被覆層の外径を 190±5 μm、第2の保
護被覆層の外径を 250±5 μmとなるように前記樹脂供
給タンク7内の圧力を調節した。
の製造機構は従来とは異なり、図1に示すようにした。
すなわち、前記樹脂供給経路6にはフィルタ20および
圧力測定器21を設けた。この圧力測定器21で測定す
る樹脂供給圧力が一定となるように前記樹脂供給タンク
7内の圧力を調節しながら、光ファイバ心線を製造し
た。具体的には、線引きする光ファイバの外径を 125μ
m、第1の保護被覆層の外径を 190±5 μm、第2の保
護被覆層の外径を 250±5 μmとなるように前記樹脂供
給タンク7内の圧力を調節した。
【0016】この光ファイバ心線の製造を開始した当初
の樹脂供給タンク7内の圧力設定値は1×105 Paで
あったが、徐々に増加させて13日目には1.3×10
5 Paになった。そして、14日目には2×105 Pa
まで急激に増加させなければならなかった。そこで、1
4日目にフィルタ20を交換してから光ファイバ心線の
製造を続けたが特に異物や気泡の混入による外径不良な
どは見当たらなかったし、伝送損失特性の悪化も見られ
なかった。
の樹脂供給タンク7内の圧力設定値は1×105 Paで
あったが、徐々に増加させて13日目には1.3×10
5 Paになった。そして、14日目には2×105 Pa
まで急激に増加させなければならなかった。そこで、1
4日目にフィルタ20を交換してから光ファイバ心線の
製造を続けたが特に異物や気泡の混入による外径不良な
どは見当たらなかったし、伝送損失特性の悪化も見られ
なかった。
【0017】以下、本考案の比較例を説明する。比較例
として図3に示すような線引き装置を用いて光ファイバ
の線引きから被覆までを一工程にておこなった。しかし
ながら、光ファイバ素線の製造機構は図2に示すような
ものを使用した。すなわち、圧力測定器21を設けなか
ったこと以外は線引き装置の構成は実施例と全く同様と
し、かつ製造に関する諸条件は全て実施例と同一とし
た。
として図3に示すような線引き装置を用いて光ファイバ
の線引きから被覆までを一工程にておこなった。しかし
ながら、光ファイバ素線の製造機構は図2に示すような
ものを使用した。すなわち、圧力測定器21を設けなか
ったこと以外は線引き装置の構成は実施例と全く同様と
し、かつ製造に関する諸条件は全て実施例と同一とし
た。
【0018】具体的には、光ファイバ素線10の外径を
外径測定器によって測定し、この外径値が一定となるよ
う前記樹脂供給タンク7内の圧力を調節した。このよう
にしながら光ファイバ心線を製造した。具体的な規格値
としては線引きする光ファイバの外径を 125μm、第1
の保護被覆層の外径を 190±5 μm、第2の保護被覆層
の外径を 250±5 μmとなるように前記樹脂供給タンク
7内の圧力を制御した。
外径測定器によって測定し、この外径値が一定となるよ
う前記樹脂供給タンク7内の圧力を調節した。このよう
にしながら光ファイバ心線を製造した。具体的な規格値
としては線引きする光ファイバの外径を 125μm、第1
の保護被覆層の外径を 190±5 μm、第2の保護被覆層
の外径を 250±5 μmとなるように前記樹脂供給タンク
7内の圧力を制御した。
【0019】この時、光ファイバ素線10の外径は14
日目から急激に下降した。しかしながら、その状況を事
前に察知することができなかったため、外径変動値の大
きい光ファイバ心線を大量に製造してしまった。また、
さらにこの光ファイバ心線は伝送損失値も高く、品質面
での劣化が見られた。
日目から急激に下降した。しかしながら、その状況を事
前に察知することができなかったため、外径変動値の大
きい光ファイバ心線を大量に製造してしまった。また、
さらにこの光ファイバ心線は伝送損失値も高く、品質面
での劣化が見られた。
【0020】以上の実施例および比較例から明らかなよ
うに、光ファイバの被覆後の外径変動と品質特性の劣化
は、フィルタの後の樹脂供給圧力の変動に追随している
ことがわかる。いいかえれば、フィルタの後の樹脂供給
圧力に変化が生じた後に光ファイバ素線の外径や伝送損
失特性に変動が生じていることがわかる。したがって、
樹脂供給圧力を確保するために樹脂供給タンク内圧力を
急激に上げなければならない時点でフィルタを交換すれ
ば、常に一定の外径と伝送損失特性を有する光ファイバ
素線、結果的には光ファイバ心線を得ることができるの
である。
うに、光ファイバの被覆後の外径変動と品質特性の劣化
は、フィルタの後の樹脂供給圧力の変動に追随している
ことがわかる。いいかえれば、フィルタの後の樹脂供給
圧力に変化が生じた後に光ファイバ素線の外径や伝送損
失特性に変動が生じていることがわかる。したがって、
樹脂供給圧力を確保するために樹脂供給タンク内圧力を
急激に上げなければならない時点でフィルタを交換すれ
ば、常に一定の外径と伝送損失特性を有する光ファイバ
素線、結果的には光ファイバ心線を得ることができるの
である。
【0021】本実施例では、第1の保護被覆層を施す部
分のみにフィルタや圧力測定器を設けたが、これは全て
の被覆層を施す部分に設ければ、さらに光ファイバの特
性変動に関する精度が上がることはいうまでもない。ま
た、フィルタ後の樹脂供給圧力をモニタし、これを樹脂
供給タンク内圧力の制御システムにフィードバックして
樹脂供給タンク内圧力を制御しても良い。
分のみにフィルタや圧力測定器を設けたが、これは全て
の被覆層を施す部分に設ければ、さらに光ファイバの特
性変動に関する精度が上がることはいうまでもない。ま
た、フィルタ後の樹脂供給圧力をモニタし、これを樹脂
供給タンク内圧力の制御システムにフィードバックして
樹脂供給タンク内圧力を制御しても良い。
【0022】
【考案の効果】本考案によれば、異物や気泡の混入によ
る外観不良がなく、かつ容易にその外径を一定に保つこ
とが可能な光ファイバの樹脂被覆装置が提供される。
る外観不良がなく、かつ容易にその外径を一定に保つこ
とが可能な光ファイバの樹脂被覆装置が提供される。
【0023】さらに、前記フィルタと前記樹脂塗布装置
との間に圧力測定器を備えたことにより、前記圧力測定
器21で測定する樹脂供給圧力と、前記樹脂供給タンク
7内の圧力とを比較することにより前記フィルタの目詰
まりの状態を一早く把握する ことができる。このため、
フィルタを適宜交換することができるため、フィルタの
目詰まりによる光ファイバ心線などの外径変動を防ぐこ
とができる。
との間に圧力測定器を備えたことにより、前記圧力測定
器21で測定する樹脂供給圧力と、前記樹脂供給タンク
7内の圧力とを比較することにより前記フィルタの目詰
まりの状態を一早く把握する ことができる。このため、
フィルタを適宜交換することができるため、フィルタの
目詰まりによる光ファイバ心線などの外径変動を防ぐこ
とができる。
【図1】図1は、本考案に係る光ファイバの線引き装置
における樹脂被覆装置である。
における樹脂被覆装置である。
【図2】図2は、比較例で使用した線引き装置における
樹脂被覆装置である。
樹脂被覆装置である。
【図3】図3は、光ファイバの線引き装置の概略図であ
る。
る。
1─光ファイバ用ガラス母材 2─線引き加熱炉 3─光ファイバ 4─外径測定器 5─樹脂塗布装置 6─樹脂供給経路 7─樹脂供給タンク 8─紫外線照射装置 9─外径測定器 10─光ファイバ素線 11─樹脂塗布装置 12─樹脂供給経路 13─樹脂供給タンク 14─紫外線照射装置 15─外径測定器 16─光ファイバ心線 17─キャプスタン 18─ダンサー 19─巻取ドラム 20─フィルタ 21─圧力測定器
Claims (2)
- 【請求項1】光ファイバに樹脂を塗布・被覆する樹脂塗
布装置と、樹脂塗布装置に樹脂を供給する樹脂供給タン
クと、光ファイバ上に被覆された樹脂の被覆外径を測定
する外径測定器とからなり、外径測定器で測定された測
定値を樹脂供給タンク内の圧力にフィードバックし、被
覆外径が一定となるように樹脂供給タンク内の樹脂供給
圧力を制御する光ファイバの樹脂被覆装置において、 樹脂供給タンクと樹脂塗布装置との間に樹脂中の異物や
気泡を除去するためのフィルタを介在させ、さらにフィ
ルタと樹脂塗布装置との間に、フィルタの圧力損失をモ
ニタし、フィルタの目詰まりを把握するための圧力測定
器を介在させた ことを特徴とする光ファイバの樹脂被覆
装置。 - 【請求項2】光ファイバに樹脂を塗布・被覆する樹脂塗
布装置と、この樹脂塗布装置に樹脂を供給する樹脂供給
タンクとからなる光ファイバの樹脂被覆装置において、 樹脂供給タンクと樹脂塗布装置との間に樹脂中の異物や
気泡を除去するためのフィルタを介在させ、さらにフィ
ルタと樹脂塗布装置との間に、フィルタの圧力損失をモ
ニタし、フィルタの目詰まりを把握するための圧力測定
器を介在させるとともに、圧力測定器で測定された測定
値を樹脂供給タンク内の圧力にフィードバックして被覆
外径が一定となるように樹脂供給タンク内の樹脂供給圧
力を制御する ことを特徴とする光ファイバの樹脂被覆装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993044550U JP2578928Y2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 光ファイバの樹脂被覆装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993044550U JP2578928Y2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 光ファイバの樹脂被覆装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715744U JPH0715744U (ja) | 1995-03-17 |
JP2578928Y2 true JP2578928Y2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=12694614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993044550U Expired - Lifetime JP2578928Y2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 光ファイバの樹脂被覆装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578928Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5202951B2 (ja) * | 2007-05-08 | 2013-06-05 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバの製造方法および光ファイバの製造装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5921545A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-03 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光フアイバの被覆装置 |
JP2585373Y2 (ja) * | 1991-02-13 | 1998-11-18 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバ又はその集合体用樹脂被覆装置 |
-
1993
- 1993-08-16 JP JP1993044550U patent/JP2578928Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0715744U (ja) | 1995-03-17 |
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