JP2577108Y2 - 自動車の車軸軸受 - Google Patents

自動車の車軸軸受

Info

Publication number
JP2577108Y2
JP2577108Y2 JP1992065910U JP6591092U JP2577108Y2 JP 2577108 Y2 JP2577108 Y2 JP 2577108Y2 JP 1992065910 U JP1992065910 U JP 1992065910U JP 6591092 U JP6591092 U JP 6591092U JP 2577108 Y2 JP2577108 Y2 JP 2577108Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axle
bearing
wheel
ball
inner ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992065910U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0628344U (ja
Inventor
英児 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP1992065910U priority Critical patent/JP2577108Y2/ja
Publication of JPH0628344U publication Critical patent/JPH0628344U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2577108Y2 publication Critical patent/JP2577108Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の車軸部に装着
され、軌道輪またはハブ輪を介してホイールに連結され
る自動車の車軸軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車軸は、車両重量を分担する役
割と駆動力をホイールに伝達する役割とをもった駆動輪
車軸と、車両重量を分担する役割のみをもった遊動輪車
軸とに分けられる。駆動輪車軸には前輪駆動車の前車
軸、後輪駆動車の後車軸、全輪駆動車の全車軸が該当す
る。また、遊動輪車軸には前輪駆動車の後車軸、後輪駆
動車の前車軸が該当する。
【0003】駆動輪車軸の駆動力は、その外径部に嵌合
されたハブ輪、および、ハブ輪をホイールに連結するハ
ブボルトを介してホイールに伝達される。ハブ輪と車体
側部材との間には車軸軸受が介在し、駆動輪車軸と一体
に回転するホイールを車体側部材に対して回転自在に支
持する。この車軸軸受の内輪はハブ輪の外径部に嵌合さ
れ、外輪は車体側部材に嵌合または連結される。
【0004】一方、遊動輪車軸側に装着される車軸軸受
は、内輪を遊動輪車軸の外径部に嵌合され、外輪をハブ
ボルトでホイールに連結される。遊動輪車軸は駆動せ
ず、車軸軸受はホイールを遊動輪車軸に対して回転自在
に支持する。
【0005】これら車軸部に装着される車軸軸受は、懸
架方式、負荷条件、耐久性、スペース、経済性等を考慮
して選定されるが、遊動輪車軸や独立懸架方式の駆動輪
車軸では、アンギュラ玉軸受を2個向かい合わせて使用
するか、複列のアンギュラ玉軸受を使用する場合が多
い。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、車軸軸受は
車軸やホイールからモーメント荷重等を受けるため、そ
の剛性が不十分であると、軌道輪の傾きによって軸受す
きまや予圧に変動が生じ、軸受寿命に減少をきたす場合
がある。したがって、車軸軸受は十分な剛性をもったも
のでなければならない。剛性を高める手段としては、次
のような手段が考えられる。
【0007】(1)ボールの個数を増やす。
【0008】(2)軸受スパンを大きくとる。
【0009】(3)予圧量を大きくする。
【0010】ところが、上記(1)の手段によれば軸受
外径寸法を大きくする必要が生じ、(2)の手段によれ
ば軸受幅寸法を大きくする必要が生じる。これらは、車
体重量の増加につながり、軽量化という近時の傾向から
して妥当とは言いがたい。さらに、車軸軸受は、通常、
予圧量を大きく設定してあり、さらに予圧量をあげると
なると、軸受の寿命に支障が生じる懸念がある。
【0011】そこで、本考案の目的は、軸受寸法、予圧
量を増大することなく、車軸軸受のモーメント荷重剛性
を高めると共に、転動疲労寿命を向上させることにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案では、内輪と外輪
を軸受鋼で形成し、両輪の軌道間に介在し、両輪とアン
ギュラコンタクトするボールをセラミックで形成した。
【0013】
【作用】セラミック材の縦弾性係数は、軸受鋼のそれよ
りも大きい。そのため、ボールをセラミック材で形成す
ると、軸受のモーメント荷重剛性を向上させることがで
きる。また、ボールをセラミック材で形成することによ
り、ボールのスピン運動やボールに作用するジャイロモ
ーメントによる滑り摩擦が低減されるので、軸受の転動
疲労寿命が向上する。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。
【0015】図1は、遊動輪車軸側に装着される車軸軸
受を示す。この車軸軸受は複列アンギュラ玉軸受であ
、ハブフランジ1aを一体に形成した複列軌道の外輪
、複列軌道の(単列軌道の一対の)内輪2、内・
外輪1、2の軌道間に介在し、内・外輪1、2とそれぞ
れアンギュラコンタクトするボール3と、ボール3を保
持する保持器4と、軸受内部を密封するシール部材5と
で構成される。外輪1は、ホイール(図示省略)にハブ
ボルト6で連結され、内輪2は遊動輪車軸(図示省略)
の外径部に嵌合される。遊動輪車軸は動力伝達を行なわ
ないので、この車軸軸受にあっては、外輪1が回転し、
内輪2は回転しない。
【0016】この車軸軸受は、外輪1が高炭素クロム軸
受鋼または中炭素クロム軸受鋼、内輪2が高炭素クロム
軸受鋼で形成され、ボール3はセラミック材で形成され
ている。セラミック材としては、例えば、窒化珪素材
(Si34)を用いる。窒化珪素(Si34)焼結体の
縦弾性係数は3.2×104kgf/mm2であり、軸受
鋼(2.1×104kgf/mm2)の約1.5倍であ
る。そのため、この車軸軸受の剛性は、軸受鋼製のボー
ルを用いた従来の車軸軸受に比べて高くなる。例えば、
この車軸軸受のアキシャル荷重に対する剛性は、従来の
車軸軸受(ボールは高炭素クロム軸受鋼、ボール以外の
材質はすべて同一とする。)に比べ、約1.2倍(計算
値)に向上する。
【0017】図3は、モーメント荷重(kgf−m)と
軸受傾き角(deg)との関係を示す。尚、線図bは本
実施例の車軸軸受(計算値)、線図aは従来の車軸軸受
(実測値:ボールは高炭素クロム軸受鋼、ボール以外の
材質はすべて同一、形状・寸法もすべて同一)に関する
ものである。同図に示すように、ボール3をセラミック
材で形成することにより、軸受の剛性は顕著に向上す
る。
【0018】図2は、駆動輪車軸側に装着される車軸軸
受を示す。この車軸軸受は、複列軌道の外輪11、複列
軌道の内輪12、内・外輪11、12の軌道間に介在す
るボール13、ボール13を保持する保持器14、およ
び軸受内部を密封するシール部材15で構成される。外
輪11は、車体側部材に嵌合または連結され、内輪12
はハブ輪(図示省略)を介して駆動輪車軸の外径部に嵌
合される。ハブ輪はホイールにハブボルトで連結され、
駆動輪車軸の駆動力は、ハブ輪、ハブボルトを介してホ
イールに伝達される。この車軸軸受にあっては、内輪2
が回転し、外輪1は回転しない。
【0019】この車軸軸受は、図1に示すものと同様
に、外輪1が高炭素クロム軸受鋼または中炭素クロム軸
受鋼、内輪2が高炭素クロム軸受鋼で形成され、ボール
3はセラミック材で形成されている。
【0020】尚、車軸軸受には、図1、2に示すもの以
外に、例えば、内輪とハブ輪とを一体化したもの、外輪
とナックルとを一体化したもの等種々の形式があるが、
本考案は、ボールを使用したものであれば、これら種々
の形式のものに適用することができる。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
内・外輪を軸受鋼で形成し、ボールをセラミック材で形
成したので、軸受寸法、予圧量を増大することなく、車
軸軸受のモーメント荷重剛性を高めることができ、
た、軸受の転動疲労寿命を向上させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】モーメント荷重と軸受傾き角との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 外輪 2 内輪 3 ボール 11 外輪 12 内輪 13 ボール

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車軸部に装着され、ホイールを
    回転自在に支持するものであって、複列軌道を有する軸
    受鋼製の内輪、複列軌道を有する軸受鋼製の外輪
    内輪の軌道と外輪の軌道との間に介在し、前記両輪とア
    ンギュラコンタクトするセラミック製のボールとを備え
    自動車の車軸軸受。
JP1992065910U 1992-09-22 1992-09-22 自動車の車軸軸受 Expired - Lifetime JP2577108Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992065910U JP2577108Y2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 自動車の車軸軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992065910U JP2577108Y2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 自動車の車軸軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0628344U JPH0628344U (ja) 1994-04-15
JP2577108Y2 true JP2577108Y2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=13300596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992065910U Expired - Lifetime JP2577108Y2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 自動車の車軸軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2577108Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4506028B2 (ja) * 2001-05-08 2010-07-21 株式会社ジェイテクト 複列転がり軸受の予圧測定方法および予圧測定装置
JP2007198501A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Jtekt Corp 車軸用複列アンギュラ玉軸受

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3029724U (ja) * 1994-10-07 1996-10-11 勝敏 栗林 自動車類ウインドテント

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0628344U (ja) 1994-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6280093B1 (en) Wheel supporting structure
JP4371429B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4557223B2 (ja) 駆動車輪用軸受装置
US7413349B2 (en) Wheel bearing unit
JP4019548B2 (ja) 車輪支持用転がり軸受ユニットとその製造方法
EP1621364A1 (en) Bearing apparatus for a driving wheel of vehicle
US8186888B2 (en) Wheel bearing and a bearing apparatus for a wheel of vehicle of semi-floating type having the wheel bearing
JP2000289403A5 (ja)
JP2002087008A (ja) 車輪軸受装置
KR100501850B1 (ko) 허브유닛
US7896555B2 (en) Wheel bearing unit
US20080226213A1 (en) Wheel Bearing Unit
US7147381B2 (en) Wheel support bearing assembly
JP3887349B2 (ja) 車輪支持用ハブユニット
KR20070072565A (ko) 구름 베어링장치
JP2577108Y2 (ja) 自動車の車軸軸受
JP2006105304A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007218292A (ja) 車輪用軸受装置
JP3352226B2 (ja) 自動車の車輪用軸受装置
US20090046975A1 (en) Bearing Apparatus for a Wheel of Vehicle and an Axle Module Having the Bearing Apparatus
JP4306909B2 (ja) 車輪軸受装置
JPH1151064A (ja) ハブユニット軸受
CN100469600C (zh) 车轮用轴承和具有它的半浮式车轮用轴承装置
JP2002120508A (ja) 自動車用ハブユニット
JP3910768B2 (ja) 駆動車輪用軸受ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980324