JP2576634B2 - 反転現像防止装置 - Google Patents

反転現像防止装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、反転現象防止装置に関し、特に映像信号
をFM変調して記録再生する映像記録再生装置のFM復調手
段において、FM変調度が高く記録された場合の再生FM変
調波のゼロクロスの欠落を防止する反転現象防止装置に
関する。
〔従来の技術〕
従来、映像信号をFM変調したFM変調波を磁気テープな
どの記録媒体に記録し、その記録されたFM変調波を再生
する映像信号記録再生装置において、FM変調度の高いFM
変調波が記録された場合、これを再生する映像信号波形
に反転現象と呼ばれる問題点が生じることが知られてい
る。
例えば、第9図に示されるような映像信号記録再生装
置の再生系では、まず、記録媒体(19)に記録されたFM
変調波を記録再生ヘッド(20)で再生する。この再生し
た微弱なFM信号は、アンプ(21)で増幅され、補正部
(22)で周波数特性を補正し、リミッタ回路(23)によ
り振幅の制限を行って、FM復調部(24)で復調させ、再
生部(25)で映像信号の再生が行われる。
このように、第9図の映像信号記録再生装置では、例
えば、第8図(b)のように映像信号が黒レベルから白
レベルに変化する場合、これを復調した映像信号は、第
8図(a)のような反転現象を示す波形となる。この反
転現象を映像的に見ると、元の黒レベルから白レベルに
変化する映像は、第8図(d)に示すものであったが、
復調された映像は第8図(c)に見られるように境界部
分での黒レベルと白レベルの映像信号の反転が起こり、
像が乱れていることがわかる。
この反転現象の原因は次のように考えられる。つま
り、映像信号記録再生装置では、電磁変換特性によりFM
変調波の下側波の強調がなされる。このようにFM変調波
において、上側波に比べて下側波が強調されると、ゼロ
クロス点の欠落を生じる。ところが、第9図に示すリミ
ッタ回路(23)では、このゼロクロス点を検出している
ので、ゼロクロス点が欠落するとリミッタ回路(23)の
出力側に正常なFM変調波を出力することができなくな
る。そして、このようなリミッタ回路出力をFM復調部
(24)で復調しても、正常な映像信号は得られないた
め、急峻なレベル低下が発生し、第8図(a)に示すよ
うな波形となるのである。すなわち、ゼロクロス点の欠
落が反転現象を招くと考えられる。
従来は、この反転現象を防止するリミッタ方式による
手段として「NHKホームビデオ技術」(横山克哉著 日
本放送出版協会編)のp.98〜p.100に記載されているダ
ブルリミッタ(DL−FM)方式と呼ばれる反転防止回路が
ある。第10図は、このダブルリミッタ方式のブロック図
を示し、第11図は第10図のブロック図の各部分における
波形図を示したものである。
第10図において、(24)は高域通過フィルタ、(25)
は振幅制限手段としてのリミッタ回路、(27)は低域通
過フィルタ、(28)は加算器、(26)は加算する信号の
位相合わせをする位相器、(29)は振幅制限を行うリミ
ッタ回路である。
次に、その動作について説明する。第11図の(a)
は、記録されるFM変調波である。第11図(b)は、第11
図(a)の変調波が電磁変換系を通過することによって
起こった下側波強調効果により、上側波に対して下側波
が強調されて再生された再生FM変調波である。なお、第
11図では同図(a)のゼロクロス点にA〜Jの符号を付
して破線で示してある。第11図(b)では、ゼロクロス
点のEおよびFが欠落しており、このまま復調すると反
転現象が生じてしまう。
第10図は、第11図(b)を入力として、欠落したゼロ
クロス点のEおよびFを復活させることができる回路で
ある。この回路では、高域通過フィルタ(26)を入れる
ことによって、上側波が強制されるため、ゼロクロス点
の欠落しない第11図(c)に示す波形が得られ、これを
リミッタ回路(27)によって振幅が制限されて第11図
(d)の波形になる。
但し、映像信号記録再生装置では、一般に上側波の方
がC/N比(carrier power/nise power比)が悪いた
め、上側波を強調して得た第11図(d)は、ノイズによ
り本来のゼロクロス点から少しずれた信号となってしま
う。この再生FM変調波におけるゼロクロス点のずれは、
復調後のS/N比(sound power/nise power比)の劣化
の原因となる。このため、第11図(d)をそのままFM復
調すると、S/N比の悪い再生画像信号となる。従って、C
/N比が良好な下側波を強調する低域通過フィルタ(29)
により、ノイズによるゼロクロス点のずれが非常に少な
くなる第11図(e)の信号が得られる。第11図(d)と
同図(e)の信号は、位相器(28)により位相合わせが
行われ、加算器(30)により加算されて同図(f)に示
す波形となる。第11図(f)の波形は、同図(d)に比
べてノイズによるゼロクロス点のずれが小さくなるた
め、同図(d)を復調する場合に比べて、同図(f)を
さらにリミッタ回路(31)で同図(g)のように振幅制
限して復調した方がS/N比の良い再生ができる。
このように、従来の反転現象を防止するダブルリミッ
タ方式は、欠落したゼロクロス点E,Fの復活を行うとと
もに、S/N比の劣化を比較的小さく済ませることができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の反転現象防止装置は、以上のように構成されて
いるので、ゼロクロス点が欠落していない箇所にも高域
通過フィルタにより、低域抑圧されたC/N比の悪い信号
が加算される。このことから、ゼロクロス点はノイズに
よりずれを生じ、結果としてS/N比を劣化させてしまう
という問題点がある。
また、このゼロクロス点のずれは、ノイズが全く存在
しない場合でも、またFM伝送系の周波数特性がフラット
でない場合にも生じる。特に、ダブルリミッタ方式で
は、低域通過フィルタの出力と高域通過フィルタおよび
リミッタ回路を通過した出力との加算比によってFM伝送
系の周波数特性が変化するため、ゼロクロス点のずれが
生じる。このようなゼロクロス点のずれは、復調後の映
像信号の周波数特性の変化を引き起こしたり、歪みを生
じさせたりする。また、ダブルリミッタ方式における加
算比の変化は、反転現象の抑圧効果の程度を変化させ
る。従って、反転現象の抑圧効果の程度に伴って、復調
後の映像信号の周波数特性の変化や歪みを生じるという
問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消することを課
題としてなされたもので、欠落したゼロクロス点の復活
を確実に行って反転現象を防止するとともに、ゼロクロ
ス点のずれをできるだけ少なくして、S/N比の劣化を低
減することが可能な反転現象防止装置を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る反転現象防止装置は、再生された入力
FM変調波の下側波成分を抑圧するフィルタ手段と、入力
FM変調波を前記フィルタ手段で抑圧した入力FM変調波と
位相合わせをする第1の遅延回路と、その第1の遅延回
路の出力信号から前記フィルタ手段の出力信号を減算す
る減算器と、その減算器の出力信号からノイズを除去し
てゼロクロス点の欠落部分の信号のみを抽出するすると
ともに、その欠落部分の信号レベルが小さい時は利得を
高くし、信号レベルが大きい時は利得を低くして増幅さ
せた信号を出力する抽出部と、入力FM変調波を該抽出部
で抽出した出力信号と位相合わせをする第2の遅延回路
と、その第2の遅延回路の出力信号と前記抽出部の出力
信号とを加算してゼロクロス点を復活させる加算器と、
その加算器からの出力信号の振幅を制限してレベル変動
を抑えるリミッタ回路とを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
この発明に係る反転現象防止装置においては、帯域通
過フィルタでFM変調波の下側波成分を抑圧した信号成分
と、これと位相のあった入力FM変調波の信号成分とを減
算器で減算して抑圧した下側波成分の信号を出力する。
抽出部は、この出力信号からゼロクロス点の欠落部分
の信号だけを抽出し、信号レベルの程度に応じた増幅を
行ってゼロクロス点の欠落信号を復活する。
再度位相を合わせた入力FM変調波と抽出部で復元した
欠落信号とを加算器で合成することにより、ゼロクロス
点の欠落部分やずれのないFM変調波が得られるので、S/
N比の劣化がなく、反転現象を抑圧できるようになっ
た。
〔実施例〕
以下図面に基づいて本発明に係る反転現象防止装置の
好適な実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例による反転現象防止装置の
ブロック図である。同図において、(1)は、入力FM変
調波、(2)は、低域抑圧をする帯域通過フィルタであ
る。この帯域通過フィルタ(2)は、高域通過フィルタ
であってもよい。(50)はBPF(2)とDLY1(3)の出
力レベルを調整するための増幅器である。(3)は、前
記帯域通過フィルタ(2)と遅延時間の同じ第1の遅延
回路、(4)は、減算器、(6)は、減算器(4)の出
力信号(5)よりゼロクロス点欠落部分を抽出する抽出
部、(7)は、抽出部(6)の出力信号である。(8)
は、前記(1)から(7)までの遅延時間と同一の遅延
量をもつ第2の遅延回路、(9)は、第2の遅延回路
(8)の出力と出力信号(7)とを加算する加算器、
(10)は、振幅制限器、(11)は、振幅制限器(10)の
出力信号でFM復調器の入力となる信号である。
上記構成からなる本実施例の反転現象防止装置の動作
について説明する。
第2図は、第1図における各部の信号波形を示した図
で、第2図(a)は、記録されるFM変調波で、同図
(b)は、同図(a)のFM変調波が電磁変換系を通過す
ることによって起こった下側波強調効果により、上側波
に対して下側波が強調されて再生された再生FM変調波で
ある。その波形は、矢印Kで示す部分でゼロクロス点の
EおよびFが欠落しており、このまま復調すると反転現
象が生じてしまう。なお、第2図では同図(a)のゼロ
クロス点にA〜Jの符号を付して破線で示してある。
第1図の入力FM変調波(1)は、第2図(b)に示す
波形図である。その入力FM変調波(1)は、帯域通過フ
ィルタ(2)、第1の遅延回路(3)および第2の遅延
回路(8)の各々に入力される。帯域通過フィルタ
(2)の出力信号は、第2図(c)の波形であり、矢印
Lの部分のゼロクロス点が復活している。また、第1の
遅延回路(3)の出力信号は、帯域通過フィルタ(2)
と同じ遅延量に設定されているので、減算器(4)への
双方の入力信号の位相は合致する。またBPF(2)の挿
入損失を補償するためBPF(2)の出力は増幅器(50)
で増幅され、DLY1(3)と振幅を同じにする。この減算
器(4)の出力信号(5)は、第2図(d)に示す波形
となる。この波形の矢印Mで示す部分は、第2図
(b),(c)の矢印K,Lに対応した部分で、KとLの
減算した結果である。従って、KとLの部分のレベル差
が大きい程、Mの部分のパルスレベルも大きくなり、差
が小さい程、レベルの小さな出力パルスとなる。
第2図(d)のM以外の部分は、同図(b)(c)の
波形に含まれるランダムノイズや、帯域通過フィルタ
(2)と第1の遅延回路(3)のゲイン(利得)周波数
特性の差による同図(b)と同図(c)の信号の差成分
である。第1の遅延回路(3)のゲイン周波数特性はフ
ラットで、帯域通過フィルタ(2)との差は、低域と高
域の成分となって減算器(4)の出力信号(5)に現れ
る。そのうちの低域成分は、減算器(4)が交流的な減
算であることから本来低減されていて、残るのは高域成
分だけとなる。このことから、第2図(d)の波形に
は、矢印Mのゼロクロス欠落検出部分と周波数の高いノ
イズ成分だけが出現してくるのである。
次に、減算器(4)からの出力信号(5)は、本発明
の特徴的な手段であるゼロクロス点の欠落部分を抽出す
る抽出部(6)に入力される。この抽出部(6)は、幾
つかの構成が考えられる。その具体的な構成を第3図
(a)および第4図(a)(b)に示す。
まず、第3図(a)において、(13)は、入力信号
(5)の高域ノイズ成分を除去する低域通過フィルタ、
(14)は、一定のレベル以下の信号を除去するスライス
回路、(16)は、第3図(b)に示すようなゲイン特性
を持ったリミッタアンプである。このリミッタアンプ
は、特性図からわかるように、抽出したゼロクロス点の
欠落部の信号レベルが小さい場合には利得が高く、信号
レベルが大きい場合は利得を低くして増幅が行われる。
これによって、欠落したゼロクロス点を復活させる適切
なレベルの信号を生成することができる。
また、第4図(a),(b)において、(12)は、差
動増幅器、(13)と(14)は、第3図(a)と同じ低域
通過フィルタとスライス回路である。(15)は、スライ
ス回路の出力信号(7)を増幅し、差動増幅器(12)の
反転入力側に適正なレベルの信号を入力するためのバッ
ファアンプである。
以下、その動作を説明する。第3図において、低域通
過フィルタ(13)への入力信号は、第1図の減算器
(4)の出力信号(5)であり、それは第2図(d)に
示す高域ノイズの含まれたものであった。そこで、低域
通過フィルタ(13)によって高域ノイズを減衰させ、第
2図(e)に示す波形のように、ゼロクロス点の欠落検
出部分Mとノイズレベルとの差を大きくする。その後、
スライス回路(14)でレベルの小さい信号(ノイズ成
分)を除去してM部分のパルス信号のみを出力する。こ
こで、M部分のパルス信号振幅は、前述したように第2
図(b),(c)のKとLのレベル差に対応して出てく
るので、KとLのレベル差が小さい場合は、Mのレベル
が小さくなる。その後、第1図の加算器(9)で元のFM
変調波に抽出部(6)の出力信号(7)を加算した時
に、ゼロクロス点がうまく復活しない場合が生じるの
で、リミッタアンプ(16)でMのレベルが小さい時はゲ
インを高くして必ずゼロクロス点が復活するようにす
る。
また、第4図(a),(b)に示した構成も考え方は
同じであって、スライス回路(14)の出力レベルが小さ
い時は、バッファアンプ(15)を介してフィードバック
される量が小さくなり、抽出部(6)の出力信号(7)
のレベルは高くなるという原理である。第4図(a)と
第4図(b)の違いは、同図(a)では低域通過フィル
タ(13)が介在しているため、差動増幅器(12)の非反
転入力と反転入力の位相差が生じるが、同図(b)では
基本的には位相差が生じないような構成になっている点
である。
以上のように、抽出部(6)の出力信号(7)は、ゼ
ロクロス点の欠落検出パルスのレベルが管理されている
ので、第1図の加算器(9)にて、第2の遅延回路
(8)を通って位相合わせされたFM変調波に上記パルス
が加算されて、第2図(f)の矢印Nで示すように、ゼ
ロクロス点が復活し、その出力信号を振幅制限器(10)
に入れてレベルの変動を抑え、FM復調器の入力信号(1
1)として出力する。
このように、第1図の実施例によると、従来のタブル
リミッタ方式では不十分であったゼロクロス点のずれを
なくすことによって、S/N比の劣化や復調後の映像信号
の周波数特性の変化あるいは歪みの発生などを抑制する
ことが可能になった。
ところで、第1図の実施例では、減算器(4)の出力
が第2図(b)(c)のKとLのレベル差によるため、
帯域通過フィルタの特性が必ずしも最適でない場合もあ
り、うまくゼロクロス部分のLが復活しない場合や、FM
キャリアと同じ帯域内にあるノイズが混入している場合
などは、前記K,L部分のレベル差が小さくなってゼロク
ロス点の欠点部分の検出が必ずしも十分に行われないこ
ともある。
そこで、第5図において他の実施例を示した。第5図
の実施例の(1)〜(10)までの構成要素は、第1図の
実施例と全く同様であるので説明を省略する。この実施
例の特徴的な部分は、第1の遅延回路(3)と帯域通過
フィルタ(2)の後段にそれぞれ振幅制限を行う第1の
リミッタ回路(17)と第2のリミッタ回路(18)を配設
したことである。第6図は、この場合における各部の波
形を示したものである。なお、第6図(a)および
(c)は、第2図(b)および(c)と同じ信号波形で
ある。
次に、動作を説明する。まず、第6図(a)の信号が
帯域通過フィルタ(2)に入力され、低域の変動分が除
去され、第6図(c)のようにゼロクロス点の欠落部分
Lが復活した波形が得られ、次の第2のリミッタ回路
(18)で振幅制限されて第6図(d)のようになる。ま
た、第6図(a)のような信号が第1の遅延回路(3)
を通り、第1のリミッタ回路(17)から出力された信号
は、第6図(b)のようになる。ここで、第6図(a)
のKに対応する同図(b)の波形をK′とし、同図
(c)のLに対応する同図(d)の波形をL′で示す。
この対応関係から分かるように、リミッタ回路を通すこ
とにより、Kの部分はK′のように電位の高い信号にな
り、LはL′のように電位の低い信号となるので、Kと
Lの部分の減算器(4)における出力は、第1図に示し
た実施例の場合により確実にレベルが上がる。従って、
抽出部(6)の入力でのノイズ成分とゼロクロス点の欠
落部分Mのレベル差は大きくなって、誤動作が少なくな
り、より正確なゼロクロス点の復活が可能となる。
ところが、この実施例において、リミッタ回路のゲイ
ン(言い換えればリミッタレベル)によって弊害が生じ
ることがある。これを第7図を使って説明する。第7図
(a)の波形は、ゼロクロス点が欠落した入力FM変調波
であり、高周波ノイズが乗っている状態を示している。
ここで第5図の第1リミッタ回路(17)において、リミ
ッタゲインが高い第7図(b)の場合と、リミッタゲイ
ンの低い第7図(c)の場合とに分けて考える。第7図
(a)では、リミッタゲインをリミッタレベルで表して
いるが、リミッタゲインが高い場合は、リミッタレベル
はXのようであり、かなり交流グランド(AC0V)に近い
信号、すなわちゼロクロス欠落部でも振幅制限がかか
る。その結果、第7図(b)のような出力が得られる。
また、リミッタゲインが低い場合は、リミッタレベル
は、Yのようであり、図中のゼロクロス欠落部はそのま
ま残って出力される(第7図(c))。従って、リミッ
タゲインが高い程ゼロクロス欠落部の検出には有利であ
るが、第7図(b)に示したように、リミッタゲインが
高い場合は、ノイズ成分も増幅されることになり、減算
器(4)の出力にこのノイズがゼロクロス欠落部に重畳
した形で出現し、ひいてはFM変調器入力にもこのノイズ
が残留し、ゼロクロス欠落部の補正が正確に行われず、
反転現象を完全に除去することが困難になってくる。
これに対して、第5図の実施例では、第1のリミッタ
回路(17)および第2のリミッタ回路(18)のリミッタ
ゲインを低く抑えることによって、上記のようなノイズ
の増幅による弊害を除去しつつ、ゼロクロス欠落部を抽
出する抽出部において、先に説明したリミッタ回路やフ
ィードバック回路を適宜用いることにより、充分高いレ
ベルのゼロクロス欠落補正用のパルス(11)を作成して
出力することができる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に係る反転現象防止装置
は、FM変調波のゼロクロス点が欠落したところだけを抽
出してゼロクロス点を復活させるようにしたため、S/N
比を劣化させることなく反転現象を防止することができ
るようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による反転現象防止装置のブ
ロック図、第2図(a)〜(f)は第1図における各部
の波形図、第3図は抽出部の一実施例を示す図で、その
(a)は抽出部のブロック図、(b)はリミッタアンプ
の特性図、第4図(a),(b)は抽出部の他の実施例
を示すブロック図、第5図は本発明の他の実施例のブロ
ック図、第6図(a)〜(g)は第5図における各部の
波形図、第7図(a)〜(c)は第5図におけるリミッ
タゲインの影響を説明する図、第8図(a)〜(d)は
反転現象の説明図、第9図は従来の再生系におけるブロ
ック図、第10図は従来のダブルリミッタ方式おけるブロ
ック図、第11図(a)〜(g)は第10図における各部の
波形図である。 図において、(1)は入力FM変調波、(2)は帯域通過
フィルタ、(3)は第1の遅延回路、(4)は減算器、
(6)は抽出部、(8)は第2遅延回路、(9)は加算
器、(10)はリミッタ回路である。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号をFM変調して記録する映像信号記
    録再生装置の再生系において、 再生された入力FM変調波の下側波成分を抑圧するフィル
    タ手段と、 入力FM変調波を前記フィルタ手段で抑圧した入力FM変調
    波と位相合わせをする第1の遅延回路と、 該第1の遅延回路の出力信号から前記フィルタ手段の出
    力信号を減算する減算器と、 該減算器の出力信号からゼロクロス点の欠落部分を抽出
    する抽出部と、 入力FM変調波を該抽出部で抽出した出力信号と位相合わ
    せをする第2の遅延回路と、 該第2の遅延回路の出力信号と前記抽出部の出力信号と
    を加算する加算器と、 該加算器からの出力信号の振幅を制限してレベル変動を
    抑えるリミッタ回路とを備えたことを特徴とする反転現
    象防止装置。
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