JP2576239B2 - 化合物半導体結晶の育成装置 - Google Patents

化合物半導体結晶の育成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は気密容器を用いてGaAs結晶を作成するGaAs結
晶の育成方法に関するものである。
[従来の技術] GaAs結晶は、発光特性、磁電変換特性、電子の高速性
など、他の材料にない優れた特長を有しており、工業的
価値が極めて高い材料である。その結晶成長方法は多数
の方法が提案されており、工業的生産に用いられている
方法も幾つかある。その中で広く用いられているのがB2
O3等の不活性液体をGaAs融液に浮かべ、融液からのAsの
解離を防ぎつつ、融液に接触させた種結晶を核として、
回転しながら引き上げる液体封止引上げ法(LEC法)で
ある。この方法は比較的簡単に単結晶が得られる特長を
有し、工業生産性の高い方法であり、LSI用の半絶縁性G
aAs結晶などの用途で実用化されている。
ところで、B2O3の不活性液体をGaAs融液に浮かべる
と、この部分の温度勾配が大きくなって、結晶が熱歪み
を受ける。GaAs結晶は、本来脆くて、熱歪みに弱い物質
であるため、製造中に結晶が受ける熱歪みにより、転位
と呼ばれる結晶欠陥を発生したり、甚だしい場合には結
晶にクラックが生ずることがある。これらを改善するた
めには、結晶全体の温度分布を均一にし、熱歪みを小さ
くすることが有効である。ただしこの場合には、結晶全
体の温度が上昇するため、引上げ中の結晶表面からのAs
の解離が生じ、結晶表面にGaの析出が生じたり、新たな
転位の発生源ともなる。
そこで、これらの問題を解決するためになされた一つ
の試みが特公昭61−1397号公報記載の2重融液シール引
上法である(第5図)。これは、LEC法の引上げ装置を
改善したものである。るつぼ1の周囲を石英容器等から
構成した気密容器2で覆い、引上軸3と気密容器2との
間隙をB2O3融液4で塞ぐ。気密容器2の中をAs雰囲気と
することにより、GaAs融液5表面からのAs解離を防ぐこ
とができ、熱歪みの小さな環境でGaAs結晶6を育成する
のに最適な方法である。なお、7は気密容器3を覆う圧
力容器,8は結晶成長温度と作るヒータである。
もう一つ別な熱歪みを低減する方法として、第6図に
示すように、縦長のるつぼ11にGaAs原料を入れてGaAs融
液15を作り、種結晶9を設けたるつぼ底から固化させ
て、GaAs結晶16を製造するたて型ブリッジマン法があ
る。これはLEC法に比べて、るつぼ11全体の均熱化が容
易であり、転位の少ない結晶が得られる。この方法で
は、融液15からのAsの解離を防ぐ必要から、るつぼ11全
体を気密容器12で覆い、その中に配したAsを加熱ガス化
してAs雰囲気とする工夫がなされている(W.A.Gault他.
J.Crystal Growth 74,P491(1986年))。なお、17は高
圧容器、18はヒータである。
[発明が解決しようとする課題] 前述の2重融液シール引上げ法及びたて型ブリッジマ
ン法に共通な点は、結晶育成容器としてのるつぼ全体を
気密性の高い容器で覆う点である。この場合の問題点と
して、気密容器内部のAsガス圧の制御が難しく、気密容
器の内外圧の圧力差により様々な弊害が生じる。
例えば、第5図の2重融液シール法では、引上軸3と
気密容器2の摺動部にB2O3融液4などを流し込んで気密
シールとするが、圧力差が生ずるとB2O3融液4が吹きこ
ぼれたり、逆に気密容器2の中へ吸い込まれたり、さら
には気密容器2が破損することもある。
同様に、第6図のたて型ブリッジマン法でも気密容器
12が破損してしまうことがある。
これらの改善の一例として、たて型ブリッジマン法で
特開平1−37497号公報に見られるように、気密容器に
圧力バランスのための細孔を設ける方法がある。この方
法では、圧力バランスの改善はされるものの、細孔から
Asガスが噴き出すため、気密容器内部をAs雰囲気に保つ
ことが難しい。そこで、動公報の公知例ではAs供給源を
備える工夫がされているが、Asを大量に放出してしまう
ため経済的ではない。また細孔に固化したAsが付着する
ことがあり、その場合、細孔が閉塞して容器が破損する
ことがある。
本発明の目的は、化合物半導体融液原料を構成する化
合物元素のうち、蒸気圧の高い元素雰囲気を保ちつつ、
化合物半導体結晶を育成するための従来技術の欠点を解
消し、熱歪みの小さな環境で化合物半導体結晶を育成で
きる化合物半導体結晶の育成装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の化合物半導体結晶の育成装置は、化合物半導
体結晶、例えばGaAs結晶を育成するためのるつぼ全体を
気密性の容器で覆い、その中を化合物半導体融液原料を
構成する化合物元素のうち、蒸気圧の高い方の元素ガ
ス、例えばAsガス雰囲気とし、その気密容器に圧力緩衝
通路を設け、この圧力緩衝通路からAs等の元素ガスが気
密容器外へ拡散排出されるまでの通路を長くしたり、屈
曲させたりすることにより、As等の元素ガスの外部拡散
を抑制するようにしたものである。
As等の元素ガスの拡散を抑制するために設ける構造物
は、細管または、ラビリンス構造を持った通路が望まし
い。これはAs等の元素ガスが、細い通路を、または折れ
曲がったり分岐したりする迷路のような細く長い通路を
拡散により流れて行くようにしたたもので、気密容器内
から外部の自由空間に出るまでの時間を長くし、かつ拡
散されるAs等の元素ガスの量を少なくできる構造とした
ものである。
また、るつぼ全体を覆う気密性の高い容器及びラビリ
ンス構造の材料は、例えば、石英ガラス、BN、AlN、チ
ッ化ケイ素、アルミナ、グラファイトなどの耐熱性、気
密性に優れたものが良く、また、石英ガラスやグラファ
イトにBN膜を薄く被覆した複合体、あるいはこれらの材
料からなる部品の組合わせにより構成された構造物であ
ることが好ましい。
さらに、気密容器に収容された化合物半導体融液から
化合物半導体結晶を育成する育成装置には、気密容器全
体を冷却することにより気密容器の形に凝固させる凝固
装置、または、融液下部に配した種結晶を核としてるつ
ぼ底部から結晶成長させるたて型ブリッジマン装置が含
まれる。また、これらは、化合物半導体融液表面を酸化
ホウ素などの封止剤融液で覆っても良い。
さらにまた、化合物半導体結晶を育成する育成装置に
は、融液表面に接触させた種結晶を核として回転しなが
ら引き上げ成長させるチョクラルスキー装置または、融
液表面を酸化ホウ素などの封止剤融液で覆う液体封止引
上げ装置が含まれる。
[作用] 気密容器内外の圧力バランスを保ちつつ、気密容器内
の元素ガスも外部への漏れを防止するには、内外を連通
する通路を気密容器に設けると共に、気密容器内部の元
素ガスが差圧に比例して外部に漏れることから、気密容
器内外の差圧を小さくするように上記通路が構成されて
いればよい。本発明はこのような原理に基づいてなされ
たものである。
気密容器に圧力緩衝通路が設けられていると、この通
路を介して元素ガスが容器内外を自由に出入りすること
ができるため、容器内外の圧力バランスがとられる。
また、圧力緩衝通路を容器内部の元素ガスが通ると、
容器外の自由空間に拡散放出されるまでの時間が長くな
り、拡散される量も少なくなる。細管ないしラビリンス
構造を持つ通路の長さ方向に亙って、容器内外の差圧の
圧力勾配が形成され、単に細孔やオリフィスを設けた場
合のように急激な差圧の発生が解消されるためである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を第1図〜第4図を用いて説明
し、併せて第5図,第7図を用いて比較例を説明する。
なお、本実施例では育成結晶としてGaAsについて説明
しているが、本発明は、同じラビリンス構造物を用いた
結晶育成法はInAs,InGaAsなどのAs系のガスを扱う成長
や、GaP,InPなどのP系のガスを扱う成長にも容易に適
用できる。
(実施例1) 第1図に示すようなLEC法の引上げ装置を用いた。As
ガス雰囲気を2重に作るために、るつぼ1の周囲を気密
容器2で覆い、この気密容器2をさらに高圧容器7で覆
う構造になっている。
気密容器2は、その下部にるつぼ1が載置され、その
底部に気密容器2を回転させるための回転軸9が取り付
けられる。また、気密容器2の上部は引上軸3等を気密
容器2内に挿入するために開口している。この開口部に
は、引上軸3との間隙を塞ぐための液体封止剤B2O34が
流し込まれて、間隙が塞がれるようになっている。この
ように気密容器2を密閉することにより、気密容器2の
中をAs雰囲気として、るつぼ1内に溜られるGaAs融液5
の表面からAs解離を防ぐように構成されている。また、
GaAs結晶6を成長させる成長温度を与えるためのヒータ
8が気密容器2の外周に設けられる。
上記したような気密容器2の上部と下部との間は縮径
され、この縮径部に、気密容器2内外の圧力バランスを
取りつつ、気密容器2内のAsガスの漏れるのを可能な範
囲で防止するラビリンス構造物の基本構造をなす細管10
を外部に向けて突設する。細管10にはAsが付着しやすい
ため、その部分のみを別途加熱するためのヒータを設け
ても良い。この場合Asの拡散速度が上昇するため、調節
が必要である。温度を調節することにより気密容器2内
のAs圧を制御してもよい。このことは、後述する実施例
2〜4にも共通する。
次に上述した引上げ装置の具体例を述べる。
るつぼ1はパイロリティックBN製(PBN製)の8イン
チ径るつぼを使用し、気密容器2には石英ガラス容器
を、また、高圧容器7にはステンレス製容器をそれぞれ
使う。ラビリンス構造物としての細管10は内径2ミリ,
長さ150ミリの直状の石英管で構成し、この石英管を石
英ガラス容器に溶接して取り付ける。取付方向は図示例
では水平にしたが、傾斜させてもよく、また石英管の一
部を石英ガラス容器内に侵入させるようにしてもよい。
るつぼ1に、Ga5,700g,As6,300g(Asモル比=50.7
%)を入れてこれらを融液化した後、この融液に4ミリ
角のGaAs種結晶を接触させ、引上げ法により10mm/hの引
上速度で<100>方位の4インチ径アンドープ半絶縁性G
aAs結晶育成を行った。
その結果、圧力バランスは良好であり、Asの揮散は当
初のAsモル比50.7%が50.2%に低下したのに止どまっ
た。半絶縁性となるためには50%以上のAsが必要であ
り、それを満たすことができた。転位密度は通常のLEC
結晶の5〜10万/cm2に対し1〜2万/cm2に減少し良好で
あった。
(実施例2) 実施例1と同じ成長条件で引き上げた。異なる点は、
第2図に示すように、石英ガラス容器で構成した気密容
器3の縮径部にラビリンス構造物20を付加した点であ
る。すなわち、気密容器2の内部から外部に通じるガス
通路21を蛇行させて、Asガスの通り路を折れ曲がらせ
る。ガス通路21の途中には、他の部分よりも通路断面積
の狭い狭部を形成することが好ましい。このようにガス
の絞り作用を利用してAsガスの漏洩を防ぐようにしたも
のである。Asガスの漏洩量を少なくするためには、狭部
の数を多くすると同時に隙間を狭くする。
具体的には、気密容器2を縮径部のところで、上下に
分割して気密容器2の上部2aと下部2bとに分ける。その
分割部はフランジ構造とする。そして、気密容器2の上
部2aと下部2bとを僅かな隙間を保持して対向させ、相互
に回転自在に連結し、分割部の周囲にリング状の開口22
を形成する。このリング状開口22に、これよりも大径な
断面E字型の石英ガラス製リング23を、その中央片がリ
ング状開口22に挿入されるように被冠する。このように
して形成される通路21の幅は約2ミリ,Asの拡散する全
長を約150ミリとなるようにした。この結果、圧力バラ
ンスに障害はなく、Asの揮散も当初のAsモル比50.7%が
50.6%に止どまりきわめて良好であった。
(実施例3) 第3図に示すように、たて型ブリッジマン法による装
置を用いた。
たて型ブリッジマン法による場合も、Asガス雰囲気を
2重に作るために、るつぼ11全体を気密容器12で覆い、
GaAs融液15からのAsの解離を防ぐために、気密容器12の
中に配したAsを加熱ガス化してAs雰囲気としている。そ
して、この気密容器12をさらに高圧容器17で覆う構造に
なっている。気密容器12の外周にはヒータ18が配設さ
れ、気密容器12内部のたて長のるつぼ11全体を均熱化し
ている。
気密容器12内に納めたたて長のるつぼ11の底部には、
GaAs種結晶19が載置される。このGaAs種結晶19の上にGa
As融液15を入れ、るつぼ底から固化させてGaAs結晶16を
得る。
上記したような気密容器12の頂部に、気密容器12内外
の圧力バランスを取りつつ、気密容器12内のAsガスの漏
れるのを可能な範囲で防止するラビリンス構造物31を設
ける。
具体的には、気密容器13はBN(ボロンナイトライド)
で作り、たて長の4インチ径PBN製るつぼ11の底部に<1
00>GaAs種結晶19を置き、Ga5,700g,As6,300gから4イ
ンチ径の<100>アンドープGaAs結晶16を作製した。
また、気密容器12の頂部に設けたラビリンス構造物31
は、気密容器12に設けた口金状の開口32と、この口金状
の開口32を塞ぐキャップ33とから構成される。開口32の
外周には開口32を囲む円形の溝34を設ける。また、キャ
ップ33はBN製で、直径断面が櫛歯型をしている。その中
央歯片が開口32に噛み合わされ、隣の歯片が円形溝34と
噛み合うように被冠する。このようにして形成される蛇
行通路33の幅は2ミリ,全長250ミリとなるようにした
ところ、圧力バランスは良好で、Asの揮散は初期Asモル
比50.7%が50.5%となるに止どまり良好であった。転位
密度は実施例1よりもさらに低い5,000〜6,000/cm2であ
った。
(実施例4) 実施例3のようなたて型ブリッジマン法の装置に使う
融液原料であるGaAs多結晶44を予め作るために、第4図
のような装置を用いた。気密容器42全体を冷却してGaAs
多結晶を作る凝固法を採用している。原料チャージ条件
は実施例3と同じである。
るつぼ41全体を気密容器42で覆い、融液からのAsの解
離を防ぐために、気密容器42の中に配したAsを加熱ガス
化してAs雰囲気としている。そして、この気密容器42を
さらに高圧容器47で覆う構造になっている。気密容器42
の外周にはヒータ48が配設され、気密容器42内部のるつ
ぼ41全体を均熱化している。そして、気密容器42の頂部
にはラビリンス構造物45が取り付けられる。
具体的には、気密容器42は石英ガラス製とし、この石
英ガラス製容器の頂部に折れ曲がったラビリンス石英管
を設けた。即ち、頂部から一旦垂直方向に伸びた後、水
平方向に向きを変えて延長し、その後また垂直方法に折
り曲げることによって、折曲部を2カ所持つ蛇行管とし
た。この場合、Asの揮散防止のためには、GaAs融液表面
に液体B2O3などの封止剤を浮かべることが好ましい。し
かし、B2O3を用いない場合でも、Asの揮散は初期濃度5
0.7%が50.0%となるに止どまり、1:1組成の多結晶が得
られた。
(比較例1) 第5図の石英ガラスで作成された気密容器2を用いて
従来の融液シール方式(シール剤にB2O3融液4を使用)
で引き上げたところ、途中で気密容器2内のAs圧が急減
し、B2O3融液4が気密容器2内に吸い込まれてしまっ
た。その結果、シール効果を失い、結晶育成に失敗し
た。
(比較例2) 比較例1と同じ石英ガラス製の気密容器2に、第7図
に示すように直径2ミリの圧力バランス用の細孔70を開
けて育成したところ、圧力バランスはとれたが、Asの揮
散が大きく、当初50.7%であったAsモル比が、育成が半
分終了した時点で49.5%となってしまい、結晶の電気特
性が不良となった。このように公知例を応用した手法で
はAsガスの制御が困難であった。
[発明の効果] 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
請求項1の化合物半導体結晶の育成装置においては、
気密容器内外の圧力差をやわらげると共に容器内の元素
ガスの外部への拡散を抑制するための、細管またはラビ
リンス構造を有する圧力緩衝通路を設けて、気密容器内
外の圧力バランスをとりつつ、気密容器内部の元素ガス
の漏れを最小限に抑えることにより、所望の元素ガス雰
囲気を維持することができ、従来のように気密容器の破
損や元素ガスの大量ロスを伴うことなく、熱歪みの小さ
な環境で化合物半導体結晶を安定して育成することがで
きる。
請求項2の化合物半導体結晶の育成装置においては、
気密容器および圧力緩衝通路を、不純物混入が極力少な
くなる材料で形成したので、より欠陥密度の小さな結晶
を得ることができる。
請求項3または4の化合物半導体結晶の育成装置にお
いては、工業的生産に用いられている装置に適用してい
るので、安定した結晶の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例による引上げ装置の概略構
成図、第2図は本発明の第2実施例による引上げ装置の
概略構成図、第3図は本発明の第3実施例によるたて型
ブリッジマン装置の概略構成図、第4図は本発明の第4
実施例によるGaAs多結晶製造装置の概略構成図、第5図
は従来例の2重融液シール引上げ装置の概略構成図、第
6図は従来例のたて型ブリッジマン装置の概略構成図、
第7図は圧力バランスの細孔を設けた引上げ装置の概略
構成図である。 1はPBN製るつぼ、2は気密容器としての石英ガラス容
器、4はB2O3融液封止剤、5はGaAs融液、6はGaAs結
晶、7はステンレス製高圧容器、8はヒータ、10は細管
としての石英ガラス管、11はPBN製るつぼ、12はBN製気
密容器、15はGaAs融液、16はGaAs結晶、17はステンレス
製高圧容器、18はヒータ、20,31はラビリンス構造物、4
1はるつぼ、42は気密容器、44はGaAs多結晶、45はラビ
リンス石英管、47は高圧容器、48はヒータである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 弘喜 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電 線株式会社金属研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−37497(JP,A) 特開 昭63−169447(JP,A) 特開 昭51−80370(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体融液を収容したるつぼ全体を
    気密性の高い容器で覆い、この気密容器内を、前記融液
    原料を構成する化合物元素のうち、蒸気圧の高い方の元
    素ガス雰囲気とし、前記融液から化合物半導体結晶を育
    成させる化合物半導体結晶の育成装置において、前記気
    密容器に、容器内外の圧力差をやわらげると共に容器内
    の元素ガスの外部への拡散を抑制するための、細管また
    はラビリンス構造を持つ圧力緩衝通路を設けたことを特
    徴とする化合物半導体結晶の育成装置。
  2. 【請求項2】前記気密容器および圧力緩衝通路の材料
    が、石英ガラス、BN、AlN、チッ化ケイ素、アルミナグ
    ラファイトを主成分とする材料及びこれらの複合体であ
    ることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体結晶の
    育成装置。
  3. 【請求項3】前記育成装置が、融液表面に接触させた種
    結晶を核として回転しながら引き上げ成長させる液体封
    止引上げ装置であることを特徴とする請求項1ないし2
    のいずれかに記載の化合物半導体結晶の育成装置。
  4. 【請求項4】前記育成装置が、気密容器全体を冷却して
    結晶を凝固する凝固装置、または、化合物半導体融液下
    部に配した種結晶を核として結晶成長させるたて型ブリ
    ッジマン装置であることを特徴とする請求項1ないし2
    のいずれかに記載の化合物半導体結晶の育成装置。
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