JP2575456Y2 - 釣り用リール - Google Patents
釣り用リールInfo
- Publication number
- JP2575456Y2 JP2575456Y2 JP1992034772U JP3477292U JP2575456Y2 JP 2575456 Y2 JP2575456 Y2 JP 2575456Y2 JP 1992034772 U JP1992034772 U JP 1992034772U JP 3477292 U JP3477292 U JP 3477292U JP 2575456 Y2 JP2575456 Y2 JP 2575456Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spool
- rotation
- speed
- sensor
- field coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、釣り用リールに関し、
詳しくは、少なくともスプールの釣り糸繰り出し方向へ
の回転を補助する技術に関するものである。
詳しくは、少なくともスプールの釣り糸繰り出し方向へ
の回転を補助する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された釣り用リ
ールとして実開平2−131871号公報に示されるも
のが存在し、この従来例では釣り糸を巻き取り方向に駆
動する目的でスプールに内蔵した電動モータの駆動力を
利用してスプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助
するよう構成されている。
ールとして実開平2−131871号公報に示されるも
のが存在し、この従来例では釣り糸を巻き取り方向に駆
動する目的でスプールに内蔵した電動モータの駆動力を
利用してスプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助
するよう構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ここで、船釣りでの仕
掛の投入について考えるに、クラッチ機構を切り操作し
て、仕掛の投入を行った後には、仕掛の重量でスプール
から釣り糸が繰り出され該仕掛が下降する。又、前記従
来例では電動モータの駆動力でスプールの回転を補助す
ることによって、キャストコントローラのようにスプー
ルの回転系に直接作用する抵抗、若しくは、レベルワイ
ンド機構等のようにスプールと連係する系に作用する抵
抗を電動モータの駆動力で相殺して仕掛の下降速度の増
大を図るものとなっている。
掛の投入について考えるに、クラッチ機構を切り操作し
て、仕掛の投入を行った後には、仕掛の重量でスプール
から釣り糸が繰り出され該仕掛が下降する。又、前記従
来例では電動モータの駆動力でスプールの回転を補助す
ることによって、キャストコントローラのようにスプー
ルの回転系に直接作用する抵抗、若しくは、レベルワイ
ンド機構等のようにスプールと連係する系に作用する抵
抗を電動モータの駆動力で相殺して仕掛の下降速度の増
大を図るものとなっている。
【0004】前述したように電動リールでは駆動系の特
性を利用して仕掛の下降速度の増大を図り得るという良
好な面を有するものであるが、電動リールは比較的大型
で重量物に構成されることから、あまり深海を対象とし
ない釣りでは、手動型など小型のリールにおいて、前述
と同様にスプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助
して仕掛の下降速度の増大を図る技術が望まれている。
尚、イカ釣り、特にヤリイカに釣りにおいては、船長が
魚群探知機でイカの群を探知した後、船長の指示によっ
て一斉に仕掛けの投入を行うのであるが、仕掛けに疑似
餌を用いることから、棚の深度まで最も早く下降した仕
掛けに多くのイカが掛かることも知られており、このよ
うな理由からも高速で仕掛けを下降させる技術が必要と
される。
性を利用して仕掛の下降速度の増大を図り得るという良
好な面を有するものであるが、電動リールは比較的大型
で重量物に構成されることから、あまり深海を対象とし
ない釣りでは、手動型など小型のリールにおいて、前述
と同様にスプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助
して仕掛の下降速度の増大を図る技術が望まれている。
尚、イカ釣り、特にヤリイカに釣りにおいては、船長が
魚群探知機でイカの群を探知した後、船長の指示によっ
て一斉に仕掛けの投入を行うのであるが、仕掛けに疑似
餌を用いることから、棚の深度まで最も早く下降した仕
掛けに多くのイカが掛かることも知られており、このよ
うな理由からも高速で仕掛けを下降させる技術が必要と
される。
【0005】本考案の目的は、スプールの回転を補助し
て仕掛の下降速度の増大を図る釣り用リールをできるだ
け小型に構成する点にある。
て仕掛の下降速度の増大を図る釣り用リールをできるだ
け小型に構成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる本考案
の特徴は、リール本体に回転自在に支承されたスプール
における軸芯方向の一端に鍔状部を形成し、その鍔状部
に導電体、磁性体、永久磁石のいずれかで成る被駆動体
を形成すると共に、この被駆動体に回転磁界を作用させ
て、該スプールに釣り糸繰り出し方向、及び、釣り糸巻
き取り方向への駆動力を与える界磁コイルを備えて成
る、請求項2にかかる本考案の特徴は、請求項1にかか
る特徴において、前記スプールの回転を検出するセンサ
を備え、前記センサからの信号でスプールの回転状態を
判別し、この判別結果によって、前記スプールの回転を
補助すべく前記界磁コイルを駆動する制御装置を備えて
成る、請求項3にかかる本考案の特徴は、請求項1にか
かる特徴において、スプールを巻き取り方向に人為操作
するハンドルを備えると共に、前記スプールの回転速度
を計測するセンサを備え、このハンドル操作によるスプ
ールの釣り糸巻き取り方向への回転時に前記センサから
の信号でスプールの回転速度を判別し、この判別結果に
よるスプールの回転速度と等しい速度、若しくは、この
回転速度以上の速度を前記被駆動体に付与するよう前記
界磁コイルを駆動する制御装置を備えて成る、点にあ
り、その作用、及び、効果は次の通りである。
の特徴は、リール本体に回転自在に支承されたスプール
における軸芯方向の一端に鍔状部を形成し、その鍔状部
に導電体、磁性体、永久磁石のいずれかで成る被駆動体
を形成すると共に、この被駆動体に回転磁界を作用させ
て、該スプールに釣り糸繰り出し方向、及び、釣り糸巻
き取り方向への駆動力を与える界磁コイルを備えて成
る、請求項2にかかる本考案の特徴は、請求項1にかか
る特徴において、前記スプールの回転を検出するセンサ
を備え、前記センサからの信号でスプールの回転状態を
判別し、この判別結果によって、前記スプールの回転を
補助すべく前記界磁コイルを駆動する制御装置を備えて
成る、請求項3にかかる本考案の特徴は、請求項1にか
かる特徴において、スプールを巻き取り方向に人為操作
するハンドルを備えると共に、前記スプールの回転速度
を計測するセンサを備え、このハンドル操作によるスプ
ールの釣り糸巻き取り方向への回転時に前記センサから
の信号でスプールの回転速度を判別し、この判別結果に
よるスプールの回転速度と等しい速度、若しくは、この
回転速度以上の速度を前記被駆動体に付与するよう前記
界磁コイルを駆動する制御装置を備えて成る、点にあ
り、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】
【作用】(請求項1について) 図1乃至図6に示すように、仕掛けを海中に下降させる
場合には、クラッチ機構Cを切り操作して仕掛けの投入
を行い、界磁コイル23への通電を行ってスプール23
を釣り糸繰り出し方向へ駆動することにより、スプール
5は、界磁コイル23から被駆動体22に作用する駆動
力でキャストコントローラ9、レベルワインド機構等か
ら作用する抵抗に抗して釣り糸繰り出し方向への回転が
促進されるものとなる。逆に、ハンドル6を操作して釣
り糸巻き取り方向にスプール5を回転させた場合には、
界磁コイル23から被駆動体22に作用する駆動力で前
述と同様にキャストコントローラ等からの抵抗に抗して
スプール5の回転を補助するものとなる。又、この釣り
糸巻取り方向へのスプール5の回転時に界磁コイル23
を駆動した場合には、被駆動体22を永久磁石で構成し
たもののようにスプール5の回転時に、スプール5が特
定の回転位相に達する毎に非励磁状態の界磁コイル23
との間の吸引力、反発力を生じやすい構造でも、この吸
引力、反発力等を解消して円滑な巻き取り操作を可能に
するものとなる。つまり、本考案では、被駆動体22と
界磁コイル23とでスプール5に直接回転力を作用させ
るので、電動モータ等を備える構造と比較すると、この
駆動のための構造を比較的小さい空間内に配置でき、
又、機械的な変速を行わずに電気的な制御で駆動速度の
調節が可能にして、仕掛の下降速度の増大を図ると共
に、スプール5の釣り糸巻取り方向への回転操作を滑ら
かに行えるのである。このような機能を発揮する被駆動
体22を、常では空きスペースとなり易いスプールの鍔
状部近傍を設置スペースとして利用すべくその鍔状部に
取付けてあるので、専用の設置スペースを確保する必要
がなく、この面でも構造の小型化に寄与できるものであ
る。
場合には、クラッチ機構Cを切り操作して仕掛けの投入
を行い、界磁コイル23への通電を行ってスプール23
を釣り糸繰り出し方向へ駆動することにより、スプール
5は、界磁コイル23から被駆動体22に作用する駆動
力でキャストコントローラ9、レベルワインド機構等か
ら作用する抵抗に抗して釣り糸繰り出し方向への回転が
促進されるものとなる。逆に、ハンドル6を操作して釣
り糸巻き取り方向にスプール5を回転させた場合には、
界磁コイル23から被駆動体22に作用する駆動力で前
述と同様にキャストコントローラ等からの抵抗に抗して
スプール5の回転を補助するものとなる。又、この釣り
糸巻取り方向へのスプール5の回転時に界磁コイル23
を駆動した場合には、被駆動体22を永久磁石で構成し
たもののようにスプール5の回転時に、スプール5が特
定の回転位相に達する毎に非励磁状態の界磁コイル23
との間の吸引力、反発力を生じやすい構造でも、この吸
引力、反発力等を解消して円滑な巻き取り操作を可能に
するものとなる。つまり、本考案では、被駆動体22と
界磁コイル23とでスプール5に直接回転力を作用させ
るので、電動モータ等を備える構造と比較すると、この
駆動のための構造を比較的小さい空間内に配置でき、
又、機械的な変速を行わずに電気的な制御で駆動速度の
調節が可能にして、仕掛の下降速度の増大を図ると共
に、スプール5の釣り糸巻取り方向への回転操作を滑ら
かに行えるのである。このような機能を発揮する被駆動
体22を、常では空きスペースとなり易いスプールの鍔
状部近傍を設置スペースとして利用すべくその鍔状部に
取付けてあるので、専用の設置スペースを確保する必要
がなく、この面でも構造の小型化に寄与できるものであ
る。
【0008】(請求項2について)請求項1で記載したように、スプール5を釣り糸繰出し
方向のみならず釣り糸巻き取り方向へ回転駆動する場合
にも、スプール5に回転補助力を与えるように界磁コイ
ルを駆動するようにしてあるので、回転センサ19でス
プール5の回転方向を感知して、その回転方向に対応し
て界磁コイル23の駆動方向を切り換えてスプール回転
に対して補助動力を作用させることができるので、便利
でもある。
方向のみならず釣り糸巻き取り方向へ回転駆動する場合
にも、スプール5に回転補助力を与えるように界磁コイ
ルを駆動するようにしてあるので、回転センサ19でス
プール5の回転方向を感知して、その回転方向に対応し
て界磁コイル23の駆動方向を切り換えてスプール回転
に対して補助動力を作用させることができるので、便利
でもある。
【0009】(請求項3について)請求項1で記載したように、スプール5を釣り糸繰出し
方向のみならず釣り糸巻き取り方向へ回転駆動する場合
にも、スプール5に回転補助力を与えるように界磁コイ
ルを駆動するようにしてあるので、これに対してさらに
ハンドルの回転方向をセンサによって感知して、その回
転方向に対応して界磁コイル23の駆動方向及び駆動速
度を切り換えることができるので、迅速な巻き取りを期
待できる。
方向のみならず釣り糸巻き取り方向へ回転駆動する場合
にも、スプール5に回転補助力を与えるように界磁コイ
ルを駆動するようにしてあるので、これに対してさらに
ハンドルの回転方向をセンサによって感知して、その回
転方向に対応して界磁コイル23の駆動方向及び駆動速
度を切り換えることができるので、迅速な巻き取りを期
待できる。
【0010】
【考案の効果】従って、構造的には界磁コイルと被駆動
体とを組み合わせる点と、配置的には被駆動体をスプー
ルの鍔状部を利用して配置構成する点によって小型化が
達成され、スプールの回転を補助して仕掛の下降及び巻
き上げを円滑に行える釣り用リールが小型に構成できた
のである。特に、被駆動体を永久磁石で構成した場合の
ようにスプールの回転時に非励磁状態の界磁コイルとの
間で吸引力、反発力を生じやすい構造でも、センサから
の信号に基づいてスプールの釣り糸巻き取り方向への回
転速度を求め、この速度と等しい速度で界磁コイルを駆
動した場合には、円滑なスプール回転を得るものとな
る。
体とを組み合わせる点と、配置的には被駆動体をスプー
ルの鍔状部を利用して配置構成する点によって小型化が
達成され、スプールの回転を補助して仕掛の下降及び巻
き上げを円滑に行える釣り用リールが小型に構成できた
のである。特に、被駆動体を永久磁石で構成した場合の
ようにスプールの回転時に非励磁状態の界磁コイルとの
間で吸引力、反発力を生じやすい構造でも、センサから
の信号に基づいてスプールの釣り糸巻き取り方向への回
転速度を求め、この速度と等しい速度で界磁コイルを駆
動した場合には、円滑なスプール回転を得るものとな
る。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1乃至図5に示すように、リール本体を構成す
る左右のサイドケース1,1の間に、螺軸2の回転で糸
案内具3を左右方向に往復駆動するレベルワインド機
構、釣り糸4を巻取るスプール5夫々を配置すると共
に、右側のサイドケース1の側にハンドル6、ドラグ操
作具7、クラッチレバー8、キャストコントローラ9を
備え、又、左右のサイドケース1,1の上部同士に亘っ
て制御ケース10を備えて船釣りに用いる釣り用リール
を構成する。
する。図1乃至図5に示すように、リール本体を構成す
る左右のサイドケース1,1の間に、螺軸2の回転で糸
案内具3を左右方向に往復駆動するレベルワインド機
構、釣り糸4を巻取るスプール5夫々を配置すると共
に、右側のサイドケース1の側にハンドル6、ドラグ操
作具7、クラッチレバー8、キャストコントローラ9を
備え、又、左右のサイドケース1,1の上部同士に亘っ
て制御ケース10を備えて船釣りに用いる釣り用リール
を構成する。
【0012】前記スプール5と一体回転するスプール軸
11を左右のサイドケース1,1に支承し、このスプー
ル軸11に形成した係合部11Aと係脱自在なクラッチ
スリーブ12を該スプール軸11にスライド移動自在に
外嵌し、又、前記ハンドル6と連結するハンドル軸13
に外嵌する状態でドラグ機構14を備え、このドラグ機
構14の出力ギヤ14Aを前記クラッチスリーブ12の
入力ギヤ12Aに咬合させ、更に、スプール軸11に備
えた出力ギヤ15からの動力を中間ギヤ16を介して前
記螺軸2の入力ギヤ2Aに伝える伝動系を形成する。
11を左右のサイドケース1,1に支承し、このスプー
ル軸11に形成した係合部11Aと係脱自在なクラッチ
スリーブ12を該スプール軸11にスライド移動自在に
外嵌し、又、前記ハンドル6と連結するハンドル軸13
に外嵌する状態でドラグ機構14を備え、このドラグ機
構14の出力ギヤ14Aを前記クラッチスリーブ12の
入力ギヤ12Aに咬合させ、更に、スプール軸11に備
えた出力ギヤ15からの動力を中間ギヤ16を介して前
記螺軸2の入力ギヤ2Aに伝える伝動系を形成する。
【0013】又、前記スプール軸11の係合部11Aと
クラッチスリーブ12とでクラッチ機構Cが構成され、
このクラッチ機構Cは前記クラッチレバー8の操作で入
り状態と切り状態とに切換え操作され(操作系は詳述せ
ず)、又、前記キャストコントローラ9は、その回転操
作により、スプール軸11に対する接触力を変更してス
プール5に作用する制動力の値を調節できるよう構成し
ている。
クラッチスリーブ12とでクラッチ機構Cが構成され、
このクラッチ機構Cは前記クラッチレバー8の操作で入
り状態と切り状態とに切換え操作され(操作系は詳述せ
ず)、又、前記キャストコントローラ9は、その回転操
作により、スプール軸11に対する接触力を変更してス
プール5に作用する制動力の値を調節できるよう構成し
ている。
【0014】前記制御ケース10にはマイクロプロセッ
サで成る制御装置17、及び、スプール5の鍔状部に埋
設した複数のマグネット18‥の磁気の作用をカウント
するリードスイッチ型のセンサ19,19を内装し、
又、センサ19,19のカウント信号に基づく釣り糸4
の繰り出し量を出力する液晶ディスプレイ20、複数の
制御スイッチ21‥を備えている。
サで成る制御装置17、及び、スプール5の鍔状部に埋
設した複数のマグネット18‥の磁気の作用をカウント
するリードスイッチ型のセンサ19,19を内装し、
又、センサ19,19のカウント信号に基づく釣り糸4
の繰り出し量を出力する液晶ディスプレイ20、複数の
制御スイッチ21‥を備えている。
【0015】このリールでは、クラッチ機構Cを切り操
作して、仕掛けを海中に投入する際には、スプール5の
回転を補助して仕掛けの下降速度の増大を図り、又、ハ
ンドル操作によってスプール5を釣り糸巻上げ方向に駆
動した際にスプール5に回転駆動力を作用させ、円滑な
巻上げ操作を行う補助駆動手段を備え、この補助駆動手
段は、スプール5の鍔状部に形成したリング状の永久磁
石22と、この永久磁石22(被駆動体の一例)の回転
軌跡の近傍位置に配置したリング状の界磁コイル23と
で成り、この界磁コイル23には前記制御装置17から
の信号で駆動されるドライバ24(制御ケース10に内
装される)を介してサムレスト25に内蔵した電池26
からの電力を供給して該界磁コイル23で回転磁界を発
生させるよう構成され、又、制御装置17は前記センサ
19,19からのフィードバック信号に基づいてスプー
ル5の回転を制御する。尚、永久磁石22はリング部の
内周面に沿ってN極とS極とが交互に現れるものを用
い、その外周に鉄等の磁性体製の環状部材27を外嵌し
て磁気回路を形成してあり、又、界磁コイル23はその
周方向に複数のコイル23A‥を備えて成り、この界磁
コイル23はドーナツ状の防水ケース28収められると
共に、スプール挿入孔を閉塞するプレート29の突出部
29Aに外嵌による位置決めで永久磁石22とのエヤギ
ャップを均一にしている。
作して、仕掛けを海中に投入する際には、スプール5の
回転を補助して仕掛けの下降速度の増大を図り、又、ハ
ンドル操作によってスプール5を釣り糸巻上げ方向に駆
動した際にスプール5に回転駆動力を作用させ、円滑な
巻上げ操作を行う補助駆動手段を備え、この補助駆動手
段は、スプール5の鍔状部に形成したリング状の永久磁
石22と、この永久磁石22(被駆動体の一例)の回転
軌跡の近傍位置に配置したリング状の界磁コイル23と
で成り、この界磁コイル23には前記制御装置17から
の信号で駆動されるドライバ24(制御ケース10に内
装される)を介してサムレスト25に内蔵した電池26
からの電力を供給して該界磁コイル23で回転磁界を発
生させるよう構成され、又、制御装置17は前記センサ
19,19からのフィードバック信号に基づいてスプー
ル5の回転を制御する。尚、永久磁石22はリング部の
内周面に沿ってN極とS極とが交互に現れるものを用
い、その外周に鉄等の磁性体製の環状部材27を外嵌し
て磁気回路を形成してあり、又、界磁コイル23はその
周方向に複数のコイル23A‥を備えて成り、この界磁
コイル23はドーナツ状の防水ケース28収められると
共に、スプール挿入孔を閉塞するプレート29の突出部
29Aに外嵌による位置決めで永久磁石22とのエヤギ
ャップを均一にしている。
【0016】このリールでは仕掛の投入時には図6に示
すように制御が行われ、この制御では先ずセンサ19,
19からの信号を入力してスプール5の回転方向を判別
するものであり(#101ステップ、#102ステッ
プ)、クラッチ機構Cを切り操作し、仕掛を投入して釣
り糸繰り出し方向にスプール5が回転を始めると、セン
サ19,19で、この回転速度をサンプリングして、仕
掛の下降速度の変化を求め、変化特性を設定すると共
に、所定時間の経過、釣り糸の所定量の繰り出し、ある
いは、仕掛の下降速度が所定値まで低下した際に、この
変化特性を制御目標とし、かつ、センサ19,19から
の信号をフィードバックする形態でスプール5に駆動力
を作用させるよう界磁コイル23を駆動する(#103
ステップ〜#105ステップ)。尚、前述のように仕掛
の投入と同時にスプール5に駆動力を作用させない理由
は、仕掛けを投入した初期のうちには水の抵抗が比較的
小さく、仕掛が充分な加速度で下降しているので船の動
揺によってもバックラッシュを発生しやすいことに起因
し、又、このサンプリングでは仕掛けの形態、オモリの
重量等により仕掛けの下降速度の変化率が異なるのでこ
の変化率を求める処理である。
すように制御が行われ、この制御では先ずセンサ19,
19からの信号を入力してスプール5の回転方向を判別
するものであり(#101ステップ、#102ステッ
プ)、クラッチ機構Cを切り操作し、仕掛を投入して釣
り糸繰り出し方向にスプール5が回転を始めると、セン
サ19,19で、この回転速度をサンプリングして、仕
掛の下降速度の変化を求め、変化特性を設定すると共
に、所定時間の経過、釣り糸の所定量の繰り出し、ある
いは、仕掛の下降速度が所定値まで低下した際に、この
変化特性を制御目標とし、かつ、センサ19,19から
の信号をフィードバックする形態でスプール5に駆動力
を作用させるよう界磁コイル23を駆動する(#103
ステップ〜#105ステップ)。尚、前述のように仕掛
の投入と同時にスプール5に駆動力を作用させない理由
は、仕掛けを投入した初期のうちには水の抵抗が比較的
小さく、仕掛が充分な加速度で下降しているので船の動
揺によってもバックラッシュを発生しやすいことに起因
し、又、このサンプリングでは仕掛けの形態、オモリの
重量等により仕掛けの下降速度の変化率が異なるのでこ
の変化率を求める処理である。
【0017】この補助駆動手段の駆動力はサミングを行
うと界磁コイル23と永久磁石22との間ですべりを発
生させる程度に弱く設定され、又、このフィードバック
制御では、前述のように求めた仕掛けの下降速度の変化
率に基づき仕掛けの深度に対応した目標速度でスプール
5の回転を補助するものであり、この制御時には、前記
界磁コイル23を構成する複数のコイル23A‥夫々を
図2に矢印Fで示す方向に順次通電して回転磁界を発生
させる。因みに、前記ドライバ24にはスイッチングト
ランジスタ等の素子を備え、この通電時は永久磁石22
に対する吸引力と反発力(斥力)によって駆動力を得る
よう、通電方向を正逆に切換える。
うと界磁コイル23と永久磁石22との間ですべりを発
生させる程度に弱く設定され、又、このフィードバック
制御では、前述のように求めた仕掛けの下降速度の変化
率に基づき仕掛けの深度に対応した目標速度でスプール
5の回転を補助するものであり、この制御時には、前記
界磁コイル23を構成する複数のコイル23A‥夫々を
図2に矢印Fで示す方向に順次通電して回転磁界を発生
させる。因みに、前記ドライバ24にはスイッチングト
ランジスタ等の素子を備え、この通電時は永久磁石22
に対する吸引力と反発力(斥力)によって駆動力を得る
よう、通電方向を正逆に切換える。
【0018】そして、この制御を前記制御スイッチ21
のうちの所定のものの操作により人為的に解除される、
若しくは、前回に設定した棚の深度まで仕掛けが下降し
た際に界磁コイル23への通電を停止して制御を終わる
(#106ステップ〜#108ステップ)。尚、この前
回に設定した棚の深度とは前回に仕掛けを投入した際に
アタリを生じた仕掛けの深度、あるいは、前回に比較的
長時間維持された仕掛けの深度を指すものであり、この
深度は制御装置のメモリ等にセットされるものである
(制御動作は詳述せず)。
のうちの所定のものの操作により人為的に解除される、
若しくは、前回に設定した棚の深度まで仕掛けが下降し
た際に界磁コイル23への通電を停止して制御を終わる
(#106ステップ〜#108ステップ)。尚、この前
回に設定した棚の深度とは前回に仕掛けを投入した際に
アタリを生じた仕掛けの深度、あるいは、前回に比較的
長時間維持された仕掛けの深度を指すものであり、この
深度は制御装置のメモリ等にセットされるものである
(制御動作は詳述せず)。
【0019】又、このリールではハンドル操作による釣
り糸巻取り時には、センサ19,19からの信号に基づ
いてスプール5の回転速度を判別し(#109ステッ
プ、#110ステップ)、このように判別した回転速度
の回転磁界を界磁コイル23に発生させるよう、該界磁
コイル23を駆動し(#110ステップ、#111ステ
ップ)、この駆動をスプール5の巻取り速度の変動に追
従して変化させる制御を行うように構成されている。こ
のように該リールではスプール5が回転すると必ず界磁
コイル23を駆動してスプール5の回転を自動的に補助
するように構成されている。
り糸巻取り時には、センサ19,19からの信号に基づ
いてスプール5の回転速度を判別し(#109ステッ
プ、#110ステップ)、このように判別した回転速度
の回転磁界を界磁コイル23に発生させるよう、該界磁
コイル23を駆動し(#110ステップ、#111ステ
ップ)、この駆動をスプール5の巻取り速度の変動に追
従して変化させる制御を行うように構成されている。こ
のように該リールではスプール5が回転すると必ず界磁
コイル23を駆動してスプール5の回転を自動的に補助
するように構成されている。
【0020】〔別実施例〕 本考案は上記実施例以外に、例えば、以下のようにも実
施できる。 (イ) ハンドル操作によりスプールが釣り糸繰り出し
方向に回転した場合に、このスプールの回転速度以上の
速度の駆動力を被駆動体に作用させるよう制御動作を設
定する。 (ロ) スプールの側面等に鉄片等の磁性体を備え、界
磁コイル群からの磁束から磁性体に作用する吸引力でス
プールに駆動力を作用させる。 (ハ) スプールの側面等にアルミニューム、銅板等の
導電体を備え、界磁コイル群からの磁束によって、導電
体に誘導電流を発生させて、誘導モータのようにスプー
ルに駆動力を作用させる。
施できる。 (イ) ハンドル操作によりスプールが釣り糸繰り出し
方向に回転した場合に、このスプールの回転速度以上の
速度の駆動力を被駆動体に作用させるよう制御動作を設
定する。 (ロ) スプールの側面等に鉄片等の磁性体を備え、界
磁コイル群からの磁束から磁性体に作用する吸引力でス
プールに駆動力を作用させる。 (ハ) スプールの側面等にアルミニューム、銅板等の
導電体を備え、界磁コイル群からの磁束によって、導電
体に誘導電流を発生させて、誘導モータのようにスプー
ルに駆動力を作用させる。
【0021】(ニ) クラッチ機構の切り操作を検出す
るスイッチ類を備え、このスイッチ類からの信号によっ
て、駆動可能な状態を自動的に選択する、あるいは、人
為的に操作されるスイッチ等でスプールを駆動する状態
と、駆動しない状態とを選択できるように構成する。 (ホ) スプールの回転を補助する駆動速度を人為的に
変更できるよう調整スイッチ等を設ける。 (ヘ) この補助駆動手段の作動時に、該駆動手段によ
るスプールの駆動速度をデジタル数字等で表示する。
又、本考案では、スプールの右側に補助駆動手段を配置
したが、右側に配置することも可能である。
るスイッチ類を備え、このスイッチ類からの信号によっ
て、駆動可能な状態を自動的に選択する、あるいは、人
為的に操作されるスイッチ等でスプールを駆動する状態
と、駆動しない状態とを選択できるように構成する。 (ホ) スプールの回転を補助する駆動速度を人為的に
変更できるよう調整スイッチ等を設ける。 (ヘ) この補助駆動手段の作動時に、該駆動手段によ
るスプールの駆動速度をデジタル数字等で表示する。
又、本考案では、スプールの右側に補助駆動手段を配置
したが、右側に配置することも可能である。
【0022】尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面と
の対照を便利にするために符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
の対照を便利にするために符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】リールの横断平面図
【図2】リール側部の縦断側面図
【図3】界磁コイルの側面図
【図4】リールの全体平面図
【図5】制御系のブロック回路図
【図6】制御動作のフローチャート
1 リール本体 5 スプール 6 ハンドル 17 制御装置 19 センサ 22 被駆動体 23 界磁コイル
Claims (3)
- 【請求項1】 リール本体(1)に回転自在に支承され
たスプール(5)における軸芯方向の一端に鍔状部を形
成し、その鍔状部に導電体、磁性体、永久磁石のいずれ
かで成る被駆動体(22)を形成すると共に、この被駆
動体(22)に回転磁界を作用させて、該スプール
(5)に釣り糸繰り出し方向、及び、釣り糸巻き取り方
向への駆動力を与える界磁コイル(23)を備えて成る
釣り用リール。 - 【請求項2】 前記スプール(5)の回転を検出するセ
ンサ(19)を備え、前記センサ(19)からの信号で
スプール(5)の回転状態を判別し、この判別結果によ
って、前記スプール(5)の回転を補助すべく前記界磁
コイル(23)を駆動する制御装置(17)を備えて成
る請求項1記載の釣り用リール。 - 【請求項3】 前記スプール(5)を巻き取り方向に人
為操作するハンドル(6)を備えると共に、前記スプー
ル(5)の回転速度を計測するセンサ(19)を備え、
このハンドル操作によるスプール(5)の釣り糸巻き取
り方向への回転時に前記センサ(19)からの信号でス
プール(5)の回転速度を判別し、この判別結果による
スプール(5)の回転速度と等しい速度、若しくは、こ
の回転速度以上の速度を前記被駆動体(22)に付与す
るよう前記界磁コイル(23)を駆動する制御装置(1
7)を備えて成る請求項1記載の釣り用リール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992034772U JP2575456Y2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 釣り用リール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992034772U JP2575456Y2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 釣り用リール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0591336U JPH0591336U (ja) | 1993-12-14 |
JP2575456Y2 true JP2575456Y2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=12423597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992034772U Expired - Fee Related JP2575456Y2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 釣り用リール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575456Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03262432A (ja) * | 1990-03-14 | 1991-11-22 | Copal Electron Co Ltd | 魚釣り用電動リールの構造 |
JP2849729B2 (ja) * | 1990-05-16 | 1999-01-27 | 株式会社シマノ | 電動リール |
-
1992
- 1992-05-26 JP JP1992034772U patent/JP2575456Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0591336U (ja) | 1993-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN106417204B (zh) | 双轴承渔线轮 | |
TW201735787A (zh) | 釣魚用捲線器 | |
KR20060083907A (ko) | 듀얼 베어링 릴의 스풀 제동 장치 | |
JP7544676B2 (ja) | スプールを制動する制動装置及びこれを備えた魚釣用リール | |
TW201725981A (zh) | 釣魚用捲線器 | |
TW201725979A (zh) | 雙軸承捲線器的捲筒制動裝置 | |
KR20140109231A (ko) | 전동 릴의 드래그 검출 장치 및 전동 릴의 제어 장치 | |
JP7544674B2 (ja) | スプールを制動する制動装置及びこれを備えた魚釣用リール | |
JP7544675B2 (ja) | スプールを制動する制動装置及びこれを備えた魚釣用リール | |
JP6737614B2 (ja) | 魚釣用リール | |
JP3178621B2 (ja) | 釣り用リール | |
JP2575456Y2 (ja) | 釣り用リール | |
JP2575459Y2 (ja) | 釣り用リール | |
JPH11103736A (ja) | 魚釣用リールのスプール制動装置 | |
JP3562364B2 (ja) | 魚釣用リールのバックラッシュ防止装置 | |
JP2573305Y2 (ja) | 釣り用リール | |
JP2573308Y2 (ja) | 釣り用リール | |
CN102475076A (zh) | 电动渔线轮的马达控制装置 | |
JP2003219774A (ja) | 魚釣用リールのスプール制動装置 | |
TW201501639A (zh) | 電動捲線器的馬達控制裝置 | |
JP2573310Y2 (ja) | 釣り用リール | |
JP2567563Y2 (ja) | 釣り用リール | |
JP3184606B2 (ja) | 釣り用リール | |
JP3381501B2 (ja) | 魚釣用リール | |
JP3465931B2 (ja) | 釣り用リール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |