JP2575101Y2 - シリンダ型の農用カッターにおける切截機構の刃合わせ調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、牧草・藁稈等を切截処
理するシリンダ型の農用カッターにおける切截機構の刃
合せ調整装置に関する。

【０００２】さらに具体的にいえば、本考案において対
象とするシリンダ型の農用カッターの切截機構は、機枠
に横架軸支する主軸に刃物取付金を介して装着する回転
刃を、平面視において、左右の一端側が回転方向の前方
に進み他端側が回転方向の後方に遅れるように、回転方
向に対し斜交する状態に刃物取付金に組付け装着し、こ
の回転刃と対向するよう機枠に刃物取付台を介して固定
装設する固定刃を、それの刃縁が、回転刃の回転方向に
対し、前記回転刃と逆に左右の一端側が遅れ他端側が進
むよう斜めの姿勢に取付けておく形態のシリンダ型の農
用カッターにおける切截機構である。

【０００３】そして、本考案は、この形態のシリンダ型
の農用カッターにおける切截機構の回転刃を、薄手の鋼
板により撓曲自在の帯板状に形成して、刃物取付金に対
して互換自在に組付け、摩耗してきたときに研磨せずに
取り外して使い捨て、新たな回転刃と交換するようにし
たときに、その新たに装着した回転刃の固定刃に対する
刃合わせ調節を行なうための刃合わせ調整手段について
の改良に関するものである。

【０００４】

【従来の技術】シリンダ型の農用カッターの切截機構
は、従前のものにあっては、実開昭６３−７１６４１号
公報にあるように構成してある。即ち、図１乃至図３に
示している如く、機枠１に支架したカッター本体ａの切
截室２を左右に貫通するように配位して機枠１に横架軸
支した主軸３に、アーム状の刃物取付金４を装着し、そ
れの回動端部に、前記主軸３の軸方向に長い台面状に形
設しておく刃物取付座ｂを、仮想円筒の周面に沿うねじ
れ面に形成し、そこに薄手の鋼板により形成した撓曲自
在の帯板状の直刃の回転刃５の刃身を沿わせて接合し、
その回転刃５の刃身の外面側に締付金具６を当接してセ
ットボルト６０により前記刃物取付座ｂに閉じ合わせる
ことで、直刃の回転刃６をこの締付金具６と刃物取付座
ｂとの間に挾持せしめてねじれ刃として刃物取付金４の
回動端部に組付け、このねじれ刃とした回転刃５を、主
軸３の回転により切截室２の入口２０の口縁に配位して
機枠１に固定装着してある直刃の固定刃７とすり合うよ
うに対向させることで構成してある。

【０００５】この形態のシリンダ型の切截機構における
回転刃５と固定刃７との刃合わせの調整は、刃物取付金
４の回動端部に形設してある刃物取付座ｂに対する回転
刃５の組付け装置が、回転刃５を刃物取付座ｂに嵌合す
るよう重合することで自動的に位置決めされる固定状態
の組付けとなることから、固定刃７を組付ける刃物取付
台８を機枠１に主軸３に対向する方向に摺動自在に設け
ておいて、この刃物取付台８を動かすことで固定刃７の
刃縁を回転刃５の刃縁の回転軌跡に対して進退させるよ
うにするか、主軸３の軸受支持部材を機枠１に対して固
定刃７と対向する方向に摺動自在に組付けておいて、こ
の軸受支持部材の変位により回転刃５の刃縁の回転軌跡
を主軸３ごと固定刃７の刃縁に対して進退させることで
行なうようにしている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】上述の形態のシリンダ
型の切截機構は、回転刃５を、左右の一端側が回転方向
の前方に進み他端側が遅れるように斜めに組付けて、直
刃の固定刃と対向させることで、刃縁の長手方向の中間
部の回転軌跡が回転中心に向けて引き込まれるようにな
るのに対処するために、長手方向の中間部が膨出するね
じれ刃に形成する。

【０００７】このため、刃合わせの調節がむづかしい問
題があり、通常は農用カッターを工場において組立てる
ときに行なうようにしている。

【０００８】また、回転刃５に摩耗が生じたときには、
これを研磨により適切な刃合わせとなるように調整する
には、専用のゲージを必要とし、農用カッターを使用す
る農家のオペレーターには殆んどなし得ない作業とな
る。

【０００９】このことから、回転刃５に摩耗が生じたと
きには、これを新たな回転刃５と交換するようにし、そ
の際、回転刃５を撓曲自在の帯板状に形成しておいて、
ねじれ面に形成してある刃物取付座ｂに締着することで
ねじれ刃となるようにしているが、新たな回転刃５を締
着によりねじれ面の刃物取付座ｂに組付けたとき、その
回転刃５の個体差により旧の回転刃５と同じ状態になら
ず狂いがでてくる場合が多く、面倒な刃合わせ調整を行
わなければならない問題がある。

【００１０】本考案は、従来手段に生じている上述の問
題を解消せしめるためになされたものであって、回転刃
５を、それの左右の一端側が回転方向の前方に進み他端
側が後方に遅れるように平面視において回転方向に対し
斜めに取付けるようにする切截機構において、それの回
転刃を薄手の鋼板よりなる帯板を用いて、互換自在に刃
物取付金に対し組付けるようにしながら、互換組付けの
際に、殆んど個体差がなく同じ状態に組付けられるよう
になり、かつ刃合わせ調整が簡単に行なえるようにする
新たな手段を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そして、本考案において
は、上述の目的を達成するための手段として、機枠１に
横架軸支せる主軸３に、刃物取付金４を介して組付ける
直刃の回転刃５を、それの左右の一端側が回転方向の前
方に進み他端側が回転方向の後方に遅れるよう回転方向
に対し斜交する姿勢に組付け、これと対向さす直刃の固
定刃７を、機枠１に固定装設する刃物取付台８に、刃縁
が前記回転刃５と逆に一端側が回転刃５の回転方向の後
方に遅れ他端側が前方に進むよう斜めの姿勢として組付
けるシリンダ型の農用カッターの切截機構において、主
軸３にボス部４０を介し装着する刃物取付金４の外端部
に、該刃物取付金４が主軸３の上方に位置する状態時に
おける側面視において、主軸３の周面の接線方向に沿う
平らな台面４２０を、左右の一側に向けて幾分下降傾斜
し、かつ、平面視において、ボス部４０の軸線方向に対
し前記下降傾斜側の端部が回転方向前方に位置するよう
回転方向に対し斜め状態に形成し、該台面４２０に載置
する平板状の摺動板４６を別に形成して、その摺動板４
６の前縁に形設せる嵌合段部状の刃物取付座ｂに、薄手
の鋼板から形成せる直刃の帯板状の回転刃５の刃身５ａ
を嵌合し締付金具９の該閉じ合わせにより摺動板４６に
回転刃５を直刃状に保持せしめたブロックＢを組立て、
そのブロックＢを前記台面４２０上に載置して、長穴状
のボルト穴４６０…およびセットボルト４７によりその
台面４２０上をボス部４０の軸芯線と直交する方向の変
位調節自在に組付け、刃物取付金４の外端部で前記台面
４２０の後端部位に、ブロックＢの後端面の左右両側部
に先端側が衝合する調節ねじ４５・４５を配設してなる
シリンダ型の農用カッターにおける切截機構の刃合わせ
調整装置を提起するものである。

【００１２】

【実施例】次に実施例を図面に従い詳述する。なお、図
面符号は、従前手段のものと同効の構成部材については
同一の符号を用いるものとする。

【００１３】図４は、本考案を実施せるシリンダ型の農
用カッターＡの一部破断した側面図で、同図において１
は機枠、２は機枠１に装架した切截室、３は切截室２を
左右に貫通するように配位して機枠１に軸受支持部材３
０により横架軸支した主軸、４は主軸３の切截室２内に
位置する部位に組付けた刃物取付金、５はその刃物取付
金４の回動端部に装設せる刃物取付座ｂに組付けた回転
刃、７は切截室２の入口２０の口縁の下部側に配位して
刃物取付台８を介し機枠１に固定装着せる固定刃を示
す。

【００１４】機枠１は、所望の場所に設置する定置型の
もので、支脚１０…を具備している。

【００１５】切截室２は、軸線方向を左右方向としたド
ラム状に作られた通常のもので、前面側（図において右
面側）には入口２０が開口し、その入口２０の前面に
は、上下に一対に対向する送込ロール２１・２１を収蔵
軸支せる送込ロール室２ａが接続し、その送込ロール室
２ａの前面側の開放口には、供給樋２ｂの基端が接続し
ている。また、該切截室２の後面側には排出口が開放
し、その排出口には放出樋２ｃの基端が接続している。

【００１６】主軸３は、前記切截室２の軸芯部位を左右
に貫通するように配位されて、左右の軸端部を、機枠１
に組付けた軸受支持部材３０に軸受を介して軸支するこ
とで機枠１に軸支してあって、一方の軸端部に設ける入
力プーリー（図示していない）を原動機の出力軸と伝導
して回転する通常のものである。

【００１７】前記主軸３の切截室２内に位置する部位に
装着する刃物取付金４は、図５および図６ならびに図７
に示している如く、前記主軸３の外周に嵌合するボス部
４０の軸方向の両端部のそれぞれに、放射方向に延出す
る側面視で略扇形の支鈑４１・４１を、主軸３の回転方
向において、一方が幾分前方に位置するように喰い違わ
せて連結し、かつ、それら一対の支鈑４１・４１は、回
転方向の前方にずれて位置する側の支鈑４１を、回転方
向の後方にずれて位置する他方の支鈑４１よりも幾分低
く形成する。そして、これら支鈑４１・４１の突出端側
となる上端側間に、前記主軸３の軸方向に長い平盤状の
台盤４２を渡架して一体に連結し、これにより、ボス部
４０と左右に一対の支鈑４１・４１と台盤４２とによっ
て、図６に示している如く一体の剛体枠となる刃物取付
金４の主体を組立てる。

【００１８】そしてこの刃物取付金４の主体の台盤４２
の上面の前半側には、図７に示している如く、側面視に
おいて、主軸３の周面の接線方向に沿う平らな台面４２
０を、左右方向には前記支鈑４１・４１のうちの突出高
さを低くした支鈑４１の側に向けて幾分下降傾斜し、か
つ、平面視において図５に示している如く、ボス部４０
の軸線方向に対し傾斜する状態に形成するとともに、そ
の台面４２０の左右の両端部位に、セットボルトを螺合
するボルト穴４３・４３を形設しておき、さらに、その
台面４２０の後端縁の後方で左右の両端部に、上方に垂
直に立上る立上壁４４・４４を設けて、これにそれぞれ
先端が前面側に突出するよう調節ねじ４５・４５を螺合
しておく。

【００１９】この台面４２０の上面に、図７に示してい
る如く、別体に形成しておく鋼板よりなる厚手の平板状
の摺動板４６を前後に摺動自在に重合し、その摺動板４
６の左右の両端部には、前記台面４２０に設けたボルト
穴４３・４３と重合する部位に、セットボルトを挿通す
るボルト穴４６０・４６０を、前後方向に長い長穴状に
形成して装設しておいて、これらに挿通するセットボル
ト４７…により、台面４２０上に、前記ボルト穴４６０
・４６０により許容される範囲において前後に変位調節
自在に摺動板４６を組付ける。

【００２０】そして、この摺動板４６の上面の前端側
に、図９に示している如く、薄手の鋼板により撓曲自在
の帯板状に形成しておく回転刃５を組付けるための刃物
取付座ｂを、それに該回転刃５の刃身５ａを嵌合するこ
とで該回転刃５が所定の位置を占めた状態となるよう嵌
合段部状に形成する。

【００２１】この刃物取付金４に形設する刃物取付座ｂ
に対する回転刃５の組付けは、前記刃物取付座ｂに回転
刃５を重合し、その上から、図１０に示す如く締付金具
９を重合して、その締付金具９に設けてあるボルト穴９
０…に挿通する締付ボルト９１…を前記摺動板４６に設
けておくボルト穴４６１…に螺合することで、該締付金
具９を摺動板４６に対して一体的に閉じ合わせることに
より、該締付金具９と摺動板４６との間に回転刃５の刃
身５ａを挟持させることで行なわれている。

【００２２】上述の刃物取付金４の刃物取付座ｂに組付
け装着する回転刃５と対向さす固定刃７は、前記回転刃
５と同様に、薄手の鋼板から形成した帯板状に形成して
ある。そして、図１１および図１２に示している如く、
切截室２の入口２０の下縁部の左右の両側部位に配位し
て機枠１に一体的に組付けてある刃物取付台８・８間
に、左右に長い角柱状に形成した支持台８０を渡架装着
しおいて、その支持台８０の上面側に形成した刃物組付
座８１に、該固定刃７の刃身を嵌合し、その上面側から
締付金具８２を重合して、その締付金具８２をセットボ
ルト８３により支持台８０に閉じ合わせることで、機枠
１に固定刃７を固定装着してある。

【００２３】このように構成せる実施例装置は次のよう
に作用する。薄手の鋼板により撓曲自在の帯板状に形成
してある回転刃５の組付けは、刃物取付金４とは別体に
形成してある厚手の鋼板から成形した摺動板４６を刃物
取付金４の台面４２０に組付ける前に、その摺動板４６
に対して組付ける。

【００２４】即ち、摺動板４６の上面の前縁側に形設し
てある嵌合段部状の刃物取付座ｂに、回転刃５の刃身５
ａを嵌合させるように載置し、その上から締付金具９を
重合して、該締付金具９を締付ボルト９１により摺動板
４６に締着することで、図１０に示しているように、回
転刃５を締付金具９と摺動板４６との間に保持せしめて
摺動板４６に組付ける。そして、同時に、摺動板４６を
主体としてそれに締付金具９と回転刃５とが一体的に結
合した左右に長い帯板状のブロックＢを組立てておく。

【００２５】次に、このブロックＢを、刃物取付金４の
回動端部に形成してある台面４２０上に載置し、ブロッ
クＢの主体たる摺動板４６に形成してある長穴状のボル
ト穴４６０・４６０にセットボルト４７…を挿通して前
記台面４２０に設けてあるボルト穴４３・４３にゆるく
螺合して仮とじの状態とする。

【００２６】次に、この状態から、刃物取付金４の台面
４２０の後縁側に設けた立上壁４４・４４に螺合してあ
る調節ねじ４５・４５を回動して、台面４２０上に仮と
じしてあるブロックＢの主体たる摺動板４６の後端面の
左右の両側部を押し出し、これにより、ブロックＢの前
縁側に保持されている回転刃５の刃縁の左右の両端部
が、側面視において同一の回転軌跡Ｗ上に位置し、か
つ、その回転軌跡Ｗが機枠１に固定装架される固定刃７
の刃縁とすり合うように調整する。

【００２７】このとき、固定刃７は、それの支持台８０
を、図１１に示しているように、回転刃５の刃縁の傾斜
方向と逆向きに対応する角度で傾斜するように装設して
おくことで、該固定刃７の刃縁が、回転刃５の刃縁と対
応する角度で逆向きに傾斜するようにしてあって、これ
により、直刃状の回転刃５の刃縁と直刃状の固定刃７の
刃縁とが、それらの長手方向の各部において略同一の間
隔を保持してすり合うようにしてある。

【００２８】しかして、刃合わせの調整を終えたところ
で、セットボルト４７を強く締め込み、ブロックＢを刃
物取付金４に一体的に固着する。

【００２９】これにより、刃物取付金４に設けた回転刃
５の刃物取付座ｂは、締付金具９を外して、そこに回転
刃５の刃身５ａを嵌合して締付金具９により回転刃５を
保持せしめることで、その回転刃５の刃縁が固定刃７の
刃縁にすり合う所定の回転軌跡をもって回動するように
位置決めするようになる。従って、一度刃合わせの調整
を行なった後は、締付金具９の装脱により回転刃５を新
たな回転刃５と交換することで刃合わせが行なわれるよ
うになる。

【００３０】

【考案の効果】以上説明したように本考案によるシリン
ダ型の農用カッターにおける切截機構の刃合わせ調整装
置は、主軸３に設ける刃物取付金４の外端部に組付ける
回転刃５が、薄手の鋼板から帯板状に形成した直刃で、
刃物取付金４の外端部の台面４２０に摺動自在に組付け
るブロックＢの摺動板４６の前縁に締付金具９の閉じ合
わせにより直刃状のまま保持せしめてあるのだから、摩
耗により新たな回転刃５と交換するときに、個体差によ
り狂いを生ぜしめることなく締付金具９の閉じ合わせで
保持させ得るようになる。

【００３１】そして、この回転刃５を閉じ合わせて保持
さす摺動板４６で組立てたブロックＢを摺動自在に組付
ける刃物取付金４の外端部の台面４２０を、左右の一側
に向けて幾分下降傾斜し、かつ、下降傾斜側の端部が回
転方向の前方に進むよう回転方向に対し斜めの平らな面
に形成して、直刃の回転刃５を回転方向に対し斜交する
ようにし、これと逆に回転方向に対し傾斜する直刃の固
定刃７と対面するようにしているのだから、ブロックＢ
を台面４２０に沿い摺動させることで、簡単に刃合わせ
調節が行なえるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従前のシリンダ型の農用カッターの一部破断し
た側面図である。

【図２】同上の要部の斜視図である。

【図３】同上要部の一部破断した側面図である。

【図４】本考案を実施せるシリンダ型の農用カッターの
一部破断した側面図である。

【図５】同上カッターの刃物取付金の平面図である。

【図６】同上カッターの刃物取付金の正面図である。

【図７】同上カッターの刃物取付金の側面図である。

【図８】同上カッターの摺動板の締付金具と回転刃とで
組立てられるブロックの平面図である。

【図９】同上カッターのブロックの組立て途上の斜視図
である。

【図１０】同上カッターのブロックの組立てた状態の一
部破断した斜視図である。

【図１１】同上カッターの固定刃の組付けた状態におけ
る背面図である。

【図１２】同上カッターの固定刃の組付けた状態におけ
る側断面図である。

【符号の説明】

Ａ…農用カッター、ａ…カッター本体、Ｂ…ブロック、
ｂ…刃物取付座、Ｗ…回転軌跡、１…機枠、１０…支
脚、２…切截室、２ａ…送込ロール室、２ｂ…供給樋、
２ｃ…放出樋、２０…入口、２１…送込ロール、３…主
軸、３０…軸受支持部材、４…刃物取付金、４０…ボス
部、４１…支鈑、４２…台盤、４２０…台面、４３…ボ
ルト穴、４４…立上壁、４５…調節ねじ、４６…摺動
板、４６０…長穴、４６０…ボルト穴、４７…セットボ
ルト、５…回転刃、５ａ…刃身、６…締付金具、６０…
セットボルト、７…固定刃、８…刃物取付台、８０…支
持台、８１…刃物組付座、８２…締付金具、８３…セッ
トボルト、９…締付金具、９０…ボルト穴、９１…締付
ボルト。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機枠１に横架軸支せる主軸３に、刃物取
   付金４を介して組付ける直刃の回転刃５を、それの左右
   の一端側が回転方向の前方に進み他端側が回転方向の後
   方に遅れるよう回転方向に対し斜交する姿勢に組付け、
   これと対向さす直刃の固定刃７を、機枠１に固定装設す
   る刃物取付台８に、刃縁が前記回転刃５と逆に一端側が
   回転刃５の回転方向の後方に遅れ他端側が前方に進むよ
   う斜めの姿勢として組付けるシリンダ型の農用カッター
   の切截機構において、主軸３にボス部４０を介し装着す
   る刃物取付金４の外端部に、該刃物取付金４が主軸３の
   上方に位置する状態時における側面視において、主軸３
   の周面の接線方向に沿う平らな台面４２０を、左右の一
   側に向けて幾分下降傾斜し、かつ、平面視において、ボ
   ス部４０の軸線方向に対し前記下降傾斜側の端部が回転
   方向前方に位置するよう回転方向に対し斜め状態に形成
   し、該台面４２０に載置する平板状の摺動板４６を別に
   形成して、その摺動板４６の前縁に形設せる嵌合段部状
   の刃物取付座ｂに、薄手の鋼板から形成せる直刃の帯板
   状の回転刃５の刃身５ａを嵌合し締付金具９の閉じ合わ
   せにより該摺動板４６に回転刃５を直刃状に保持せしめ
   たブロックＢを組立て、そのブロックＢを前記台面４２
   ０上に載置して、長穴状のボルト穴４６０…およびセッ
   トボルト４７によりその台面４２０上をボス部４０の軸
   芯線と直交する方向の変位調節自在に組付け、刃物取付
   金４の外端部で前記台面４２０の後端部位に、ブロック
   Ｂの後端面の左右両側部に先端側が衝合する調節ねじ４
   ５・４５を配設してなるシリンダ型の農用カッターにお
   ける切截機構の刃合わせ調整装置。