JP2575077C - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、半導体ウェーハやガラス基板などの洗浄後の乾燥に使用する回転
式乾燥機に係り、ウェーハのキャリアケースを使用することなく、回転側をウェ
ーハの円周縁に当接する溝を設けた受け座と開閉蓋の分割型の基板収納部となし
てウェーハを保持して回転させるが、収納するウェーハ枚数を計測して、枚数に
応じてカウンターウエイトの位置を変えてバランスを取り大きな偏心量でも振動
のない円滑な回転を実現し、パーティクルの発生を防止したスピンドライヤーに
関する。 【0002】 【従来の技術】 従来の半導体ウェーハ用のスピンドライヤー(例えば、実開昭61-179743号)は
、被乾燥物のウェーハをキャリアケースに収納したまま、例えば水平に配置した
ターンテーブル上の対称位置の4か所に載置してターンテーブルを回転させる構
成のため、ターンテーブルの回転軸中心とした重量バランスが失われると振動が
生じ、ウェーハがキャリアケースに当たり破損したり、パーティクルを発生して
汚染が起こるなどの問題があった。 従って、キャリアケースの載置位置やキャリアケース内のウェーハ枚数を厳密
に管理する必要があり、稼働効率が低下する。 【0003】 そこで、中空篭型の回転体を上下一対のベアリングで軸支して回転を滑らかに
し、さらに回転体の軸中心部から外周側へ清浄空気を吹き出して再汚染を防止す
るスピンドライヤーが提案(実公平4-6206号)されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 上記提案のスピンドライヤーは上下一対のベアリングで軸支して回転を滑らか
にしているが、例えば、キャリアケース毎にウェーハ枚数が異なる場合は、やは
り各キャリアケース内のウェーハ枚数を厳密に管理する必要がある。 【0005】 また、単数のキャリアケース内のウェーハを乾燥させるための装置は、ウェー
ハ枚数が変化しても、回転バランスを失わないようにウェーハの中心と回転の中
心を一致させるか、あるいは偏心量をできるだけ小さくする必要があり、複数の
キャリアケースを載置する従来のスピンドライヤーのように偏心量を大きくとる
ことができない。 【0006】 この発明は、スピンドライヤーにおいて、ウェーハの中心と回転の中心との偏
心量を大きくとることができ、かつキャリアケースを用いることなく、ウェーハ
枚数が変動しても乾燥回転時に何らの問題なく、パーティクルの発生原因となる 振動などを生ずることのない構成からなるスピンドライヤーの提供を目的として
いる。 【0007】 【課題を解決するための手段】 この発明は、被乾燥基板を所定間隔で並列収納するための基板収納部を、収納
した基板中心と回転軸と平行かつ偏心するように回転可能に支持し、基板収納部
と前記回転軸を挟み相対する位置にバランスウエイトを配置して、前記回転軸の
駆動とともに回転する構成からなり、前記 基板収納部は、前記回転軸が装着され所定間隔で対向する一対の側板を主体
として、一対の側板間に、被乾燥基板の円周縁に当接して基板を保持するための
溝部を有しかつ回転軸の直交方向に移動可能に配置された基板受座を配設し、該
基板保持のための該溝部を有し基板受座との対向位置に配置され基板への当接あ
るいは当接を開放できるよう側板に回動可能に装着した少なくとも1つの基板押
さえを有する構成からなり、バランスウエイトが基板枚数に応じた周方向の開き角度を変更可能にした一対の
バランスウエイトまたは偏心量を変えるために回転軸の半径方向にその位置を移
動可能にしたバランスウエイトからなり、 基板収納部内の基板数を予め入力ある
いは計測した基板数信号に応じて、回転モーメントのバランスを取るように前記
バランスウエイトの位置を変更する制御手段を有することを特徴とするスピンド
ライヤーである。 【0008】 この発明のスピンドライヤーは、装置内に基板収納部を設けてウェーハキャリ
アを使用しない構成とし、基板収納部と反対位置に基板枚数に応じてその位置を
変更可能にしたバランスウエイトを設けたことにより、基板収納部を大きな偏心
量で配置しても、回転時の振動がないことを特徴としている。 【0009】 この発明において、基板収納部は、少なくとも搬送側のウェーハキャリアへ基
板を受取に移動可能にした基板受座と1つの基板押さえとから構成されるが、例
えば実施例の如く基板受座以外に収納溝を設けたガイドを固定し、収納する基板 中心に回動可能にした蓋状の一対の基板押さえを設けるなど、基板の円周縁に当
接して保持するための溝部を有し、搬送側への基板の受渡しが可能であれば、い
ずれの機械的構成でも利用できる。また、溝部も公知のウェーハキャリアに採用
される構成などを適宜選定できる。 【0010】 この発明において、バランスウエイトは、実施例に示す基板収納部とは相対位
置に基板枚数に応じた周方向の開き角度を変更可能にした一対のバランスウエイ
トのほか、偏心量を変えるために回転軸の半径方向にその位置を移動可能にした
り、バランスウエイト自体が拡大縮小する構成などの種々の構成を採用すること
ができる。 【0011】 この発明において、基板数の計測は、予め搬送側のウェーハキャリアで目視あ
るいは計器によるカウントを行い、枚数を後述の制御装置に入力するほか、例え
ば基板収納部側に設けた光学式計測器で行うなど種々の構成を採用することがで
きる。 【0012】 この発明において、収納する基板数に応じてバランスウエイトの位置を変更す
る制御手段には、上記バランスウエイト自体の構造に応じて選定されるが、実施
例に示す回転軸の周方向の開き角度を変更可能にした一対のバランスウエイトの
場合、ウォームギアとウォームの組合せにおいてこれを回転させるサーボモータ
ーなどを制御できる電気回路を利用でき、当該開き角度をセンサーで感知してフ
ィードバック制御することもできる。 【0013】 【作用】 この発明は、搬送側のウェーハキャリアへ基板を受取りに移動する基板収納部
を偏心させて回転軸に装着し、収納した基板の枚数に応じてカウンターウエイト
の位置を変えてバランスを取る構成のため、基板収納部を大きな偏心量で配置し
ても回転時の振動がなく大きな遠心力を利用することができ、乾燥能力が向上す
る。 また、ウェーハキャリアを使用せずに専用の基板収納部を備え、かつ振動のな
い円滑な回転を実現しており、パーティクルの発生が極めて少なく、さらには洗
浄時に使用したキャリアから清浄化した他キャリアへの移替えも同時に実行でき
る。 また、実施例の如き半導体ウェーハ用の軸水平型のほか、ガラス基板などにも
利用でき、さらに軸鉛直型でも同様の作用効果を奏する。 【0014】 【実施例】 ここでは半導体ウェーハ用のスピンドライヤーに適用し、かつ回転軸が水平配
置の場合を例に説明する。図1はこの発明によるスピンドライヤーの正面説明図
、図2はこの発明によるスピンドライヤーを回転軸方向からみた側面説明図で、
図3はバランスウエイトの開き角度を制御するための制御装置の回路説明図であ
る。 水平に軸支した回転軸1,1にそれぞれ側板2,2を固着して対向させ、側板2,2間
に基板収納部10とバランスウエイト部20を配置してあり、回転用モータやカバー
ならびに制御装置などは図示を省略している。 【0015】 基板収納部10は、回転軸心側に固定配置したウェーハ3の収納溝を対向配列し
たガイド受け11とガイド受け11内を軸に直交方向、すなわち図で上下方向に図示
しないシリンダにて移動可能にした基板受座12、収納する基板中心に回動可能に
側板2,2に軸支した蓋状の一対の基板押さえ13,14とから構成され、各部材にはウ
ェーハ3を当接保持するための溝部が設けられている。 【0016】 一対の基板押さえ13,14は、側板2,2に軸支した軸の外周面が螺刻されて相互に
噛合し、一方の軸にウォームギア15を設けて、サーボモーター16で回転駆動され
るウォーム17に噛合させており、相互に逆向きに回動する。 図示の一対の基板押さえ13,14が閉じた状態では、一方の基板押さえ14に設け
たばねで与勢いされたロックラッチェット18が他方の基板押さえ13に設けた係止 ピンに掛かりロックされる構成で、解除は上方に設けたロック解除用シリンダ19
でロックラッチェット18の先端を押すことにより行う。 【0017】 バランスウエイト部20は、一対のバランスシャフト21,21の両端を側板2,2に軸
支した支持アーム22,22で回動可能に支持され、軸支した支持アーム22,22の一端
に相互に噛合するギアを接合し、一方をウォームギア23として、サーボモーター
24で回転駆動されるウォーム25に噛合させており、相互に逆向きに回動する。 バランスウエイト部20は支持アーム22,22に接合したギア同士が噛合し、一方
のウォームギア23とウォーム25が噛合しているため、回転中に位置ずれが生じな
いが、安全機構として回転中の遠心力とばね26力により円錐部が円錐孔に押圧す
る摩擦ブレーキ27を付設してある。 【0018】 この発明によるスピンドライヤーの上方にウェーハキャリアがロボット搬送さ
れてきた際に、一対の基板押さえ13,14は図2で想像線の位置にあり、開いた状態
で基板受座12がシリンダにて上昇しキャリア内のウェーハを取りに行き、再び下
降してガイド受け11内にウェーハ3を配列する。 その後、サーボモーター16でウォーム17を回転させて一対の基板押さえ13,14
を上方に回動させて閉じることによりウェーハ3の頂部を押さえ、また一方の基
板押さえ14に設けたばねで与勢いされたロックラッチェット18が他方の基板押さ
え13に設けた係止ピンに掛かりロックされる。かかるロック状態はフォトセンサ
等で確認することができる。 【0019】 基板収納部10内のウェーハ3を挟み所要高さ位置に水平配置した一対のレール6
,6に発光器4と受光器5を配置して、発光器4と受光器5を同調させて移動させるこ
とにより、基板収納部10内に配列収納したウェーハ3の枚数をパルスとしてカウ
ントすることができ、この計測器で得たウェーハ3の枚数は枚数信号として、図
示しない制御装置に入力される。 【0020】 制御装置では入力された枚数信号に応じて、予め定めた一対のバランスシャフ
ト21,21の開き角度となるようにサーボモーター24を駆動制御してウォーム25を
回転させて支持アーム22,22を回動させる。 この際のバランスシャフト21の回動角度をウォームギア23に噛合させたギア28
でポテンショメータ29を駆動することにより測定でき、その抵抗値が制御装置の
回路にフィードバックされる。 【0021】 制御装置は図3に示す如く、発光器4と受光器5との間のウェーハ数に応じて発
生したパルスを計測器のカウント回路からの枚数信号として入力され、制御回路
からサーボモーター24へ駆動制御信号が出力され、バランスシャフト21,21の開
き角度をポテンショメータ29の抵抗値として制御回路へフィードバックされ、設
定されたウェーハ3の枚数に応じた該開き角度に制御することができる。 また、制御回路へはカウント回路からの枚数信号のほか、マニュアルで枚数信
号を入力することができ、同様に上述の制御作用が行われる。 【0022】 所要枚数のウェーハ3が基板収納部10に収納され、枚数に応じてバランスシャ
フト21,21の開き角度が設定された後、回転用モーターで回転軸1,1が回転駆動さ
れると、回転モーメントのバランスが正確に取られているため、振動なく円滑に
所要の回転数まで上昇し定常運転に入り、回転軸1とウェーハ3との軸心間距離を
長くした大きな偏心量で十分な遠心力が発生して乾燥能力が向上し、振動のない
円滑な回転によりパーティクルの発生が防止される。 【0023】 乾燥が完了した後、基板収納部10が所要の図2の位置で保持されたのち、ロッ
ク解除用シリンダ19でロックラッチェット18が解除され、サーボモーター16で一
対の基板押さえ13,14が開かれて基板受座12がシリンダにて上昇し基板収納部10
内のウェーハを清浄化されたキャリアへ移送させることができる。 【0024】 【発明の効果】 この発明は、ウェーハキャリアを使用せずに専用の基板収納部を備え、搬送側
のウェーハキャリアへ基板を受取りに移動する基板収納部を大きく偏心させて回
転軸に装着し、収納した基板の枚数に応じてカウンターウエイトの位置を変えて
バランスを取る構成のため、回転時の振動がなく大きな遠心力を利用した高い乾
燥能力が得られ、ウェーハキャリアを使用せずに振動のない円滑な回転を実現し
て、パーティクルの発生が極めて少なく、乾燥時に再汚染することがない。
式乾燥機に係り、ウェーハのキャリアケースを使用することなく、回転側をウェ
ーハの円周縁に当接する溝を設けた受け座と開閉蓋の分割型の基板収納部となし
てウェーハを保持して回転させるが、収納するウェーハ枚数を計測して、枚数に
応じてカウンターウエイトの位置を変えてバランスを取り大きな偏心量でも振動
のない円滑な回転を実現し、パーティクルの発生を防止したスピンドライヤーに
関する。 【0002】 【従来の技術】 従来の半導体ウェーハ用のスピンドライヤー(例えば、実開昭61-179743号)は
、被乾燥物のウェーハをキャリアケースに収納したまま、例えば水平に配置した
ターンテーブル上の対称位置の4か所に載置してターンテーブルを回転させる構
成のため、ターンテーブルの回転軸中心とした重量バランスが失われると振動が
生じ、ウェーハがキャリアケースに当たり破損したり、パーティクルを発生して
汚染が起こるなどの問題があった。 従って、キャリアケースの載置位置やキャリアケース内のウェーハ枚数を厳密
に管理する必要があり、稼働効率が低下する。 【0003】 そこで、中空篭型の回転体を上下一対のベアリングで軸支して回転を滑らかに
し、さらに回転体の軸中心部から外周側へ清浄空気を吹き出して再汚染を防止す
るスピンドライヤーが提案(実公平4-6206号)されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 上記提案のスピンドライヤーは上下一対のベアリングで軸支して回転を滑らか
にしているが、例えば、キャリアケース毎にウェーハ枚数が異なる場合は、やは
り各キャリアケース内のウェーハ枚数を厳密に管理する必要がある。 【0005】 また、単数のキャリアケース内のウェーハを乾燥させるための装置は、ウェー
ハ枚数が変化しても、回転バランスを失わないようにウェーハの中心と回転の中
心を一致させるか、あるいは偏心量をできるだけ小さくする必要があり、複数の
キャリアケースを載置する従来のスピンドライヤーのように偏心量を大きくとる
ことができない。 【0006】 この発明は、スピンドライヤーにおいて、ウェーハの中心と回転の中心との偏
心量を大きくとることができ、かつキャリアケースを用いることなく、ウェーハ
枚数が変動しても乾燥回転時に何らの問題なく、パーティクルの発生原因となる 振動などを生ずることのない構成からなるスピンドライヤーの提供を目的として
いる。 【0007】 【課題を解決するための手段】 この発明は、被乾燥基板を所定間隔で並列収納するための基板収納部を、収納
した基板中心と回転軸と平行かつ偏心するように回転可能に支持し、基板収納部
と前記回転軸を挟み相対する位置にバランスウエイトを配置して、前記回転軸の
駆動とともに回転する構成からなり、前記 基板収納部は、前記回転軸が装着され所定間隔で対向する一対の側板を主体
として、一対の側板間に、被乾燥基板の円周縁に当接して基板を保持するための
溝部を有しかつ回転軸の直交方向に移動可能に配置された基板受座を配設し、該
基板保持のための該溝部を有し基板受座との対向位置に配置され基板への当接あ
るいは当接を開放できるよう側板に回動可能に装着した少なくとも1つの基板押
さえを有する構成からなり、バランスウエイトが基板枚数に応じた周方向の開き角度を変更可能にした一対の
バランスウエイトまたは偏心量を変えるために回転軸の半径方向にその位置を移
動可能にしたバランスウエイトからなり、 基板収納部内の基板数を予め入力ある
いは計測した基板数信号に応じて、回転モーメントのバランスを取るように前記
バランスウエイトの位置を変更する制御手段を有することを特徴とするスピンド
ライヤーである。 【0008】 この発明のスピンドライヤーは、装置内に基板収納部を設けてウェーハキャリ
アを使用しない構成とし、基板収納部と反対位置に基板枚数に応じてその位置を
変更可能にしたバランスウエイトを設けたことにより、基板収納部を大きな偏心
量で配置しても、回転時の振動がないことを特徴としている。 【0009】 この発明において、基板収納部は、少なくとも搬送側のウェーハキャリアへ基
板を受取に移動可能にした基板受座と1つの基板押さえとから構成されるが、例
えば実施例の如く基板受座以外に収納溝を設けたガイドを固定し、収納する基板 中心に回動可能にした蓋状の一対の基板押さえを設けるなど、基板の円周縁に当
接して保持するための溝部を有し、搬送側への基板の受渡しが可能であれば、い
ずれの機械的構成でも利用できる。また、溝部も公知のウェーハキャリアに採用
される構成などを適宜選定できる。 【0010】 この発明において、バランスウエイトは、実施例に示す基板収納部とは相対位
置に基板枚数に応じた周方向の開き角度を変更可能にした一対のバランスウエイ
トのほか、偏心量を変えるために回転軸の半径方向にその位置を移動可能にした
り、バランスウエイト自体が拡大縮小する構成などの種々の構成を採用すること
ができる。 【0011】 この発明において、基板数の計測は、予め搬送側のウェーハキャリアで目視あ
るいは計器によるカウントを行い、枚数を後述の制御装置に入力するほか、例え
ば基板収納部側に設けた光学式計測器で行うなど種々の構成を採用することがで
きる。 【0012】 この発明において、収納する基板数に応じてバランスウエイトの位置を変更す
る制御手段には、上記バランスウエイト自体の構造に応じて選定されるが、実施
例に示す回転軸の周方向の開き角度を変更可能にした一対のバランスウエイトの
場合、ウォームギアとウォームの組合せにおいてこれを回転させるサーボモータ
ーなどを制御できる電気回路を利用でき、当該開き角度をセンサーで感知してフ
ィードバック制御することもできる。 【0013】 【作用】 この発明は、搬送側のウェーハキャリアへ基板を受取りに移動する基板収納部
を偏心させて回転軸に装着し、収納した基板の枚数に応じてカウンターウエイト
の位置を変えてバランスを取る構成のため、基板収納部を大きな偏心量で配置し
ても回転時の振動がなく大きな遠心力を利用することができ、乾燥能力が向上す
る。 また、ウェーハキャリアを使用せずに専用の基板収納部を備え、かつ振動のな
い円滑な回転を実現しており、パーティクルの発生が極めて少なく、さらには洗
浄時に使用したキャリアから清浄化した他キャリアへの移替えも同時に実行でき
る。 また、実施例の如き半導体ウェーハ用の軸水平型のほか、ガラス基板などにも
利用でき、さらに軸鉛直型でも同様の作用効果を奏する。 【0014】 【実施例】 ここでは半導体ウェーハ用のスピンドライヤーに適用し、かつ回転軸が水平配
置の場合を例に説明する。図1はこの発明によるスピンドライヤーの正面説明図
、図2はこの発明によるスピンドライヤーを回転軸方向からみた側面説明図で、
図3はバランスウエイトの開き角度を制御するための制御装置の回路説明図であ
る。 水平に軸支した回転軸1,1にそれぞれ側板2,2を固着して対向させ、側板2,2間
に基板収納部10とバランスウエイト部20を配置してあり、回転用モータやカバー
ならびに制御装置などは図示を省略している。 【0015】 基板収納部10は、回転軸心側に固定配置したウェーハ3の収納溝を対向配列し
たガイド受け11とガイド受け11内を軸に直交方向、すなわち図で上下方向に図示
しないシリンダにて移動可能にした基板受座12、収納する基板中心に回動可能に
側板2,2に軸支した蓋状の一対の基板押さえ13,14とから構成され、各部材にはウ
ェーハ3を当接保持するための溝部が設けられている。 【0016】 一対の基板押さえ13,14は、側板2,2に軸支した軸の外周面が螺刻されて相互に
噛合し、一方の軸にウォームギア15を設けて、サーボモーター16で回転駆動され
るウォーム17に噛合させており、相互に逆向きに回動する。 図示の一対の基板押さえ13,14が閉じた状態では、一方の基板押さえ14に設け
たばねで与勢いされたロックラッチェット18が他方の基板押さえ13に設けた係止 ピンに掛かりロックされる構成で、解除は上方に設けたロック解除用シリンダ19
でロックラッチェット18の先端を押すことにより行う。 【0017】 バランスウエイト部20は、一対のバランスシャフト21,21の両端を側板2,2に軸
支した支持アーム22,22で回動可能に支持され、軸支した支持アーム22,22の一端
に相互に噛合するギアを接合し、一方をウォームギア23として、サーボモーター
24で回転駆動されるウォーム25に噛合させており、相互に逆向きに回動する。 バランスウエイト部20は支持アーム22,22に接合したギア同士が噛合し、一方
のウォームギア23とウォーム25が噛合しているため、回転中に位置ずれが生じな
いが、安全機構として回転中の遠心力とばね26力により円錐部が円錐孔に押圧す
る摩擦ブレーキ27を付設してある。 【0018】 この発明によるスピンドライヤーの上方にウェーハキャリアがロボット搬送さ
れてきた際に、一対の基板押さえ13,14は図2で想像線の位置にあり、開いた状態
で基板受座12がシリンダにて上昇しキャリア内のウェーハを取りに行き、再び下
降してガイド受け11内にウェーハ3を配列する。 その後、サーボモーター16でウォーム17を回転させて一対の基板押さえ13,14
を上方に回動させて閉じることによりウェーハ3の頂部を押さえ、また一方の基
板押さえ14に設けたばねで与勢いされたロックラッチェット18が他方の基板押さ
え13に設けた係止ピンに掛かりロックされる。かかるロック状態はフォトセンサ
等で確認することができる。 【0019】 基板収納部10内のウェーハ3を挟み所要高さ位置に水平配置した一対のレール6
,6に発光器4と受光器5を配置して、発光器4と受光器5を同調させて移動させるこ
とにより、基板収納部10内に配列収納したウェーハ3の枚数をパルスとしてカウ
ントすることができ、この計測器で得たウェーハ3の枚数は枚数信号として、図
示しない制御装置に入力される。 【0020】 制御装置では入力された枚数信号に応じて、予め定めた一対のバランスシャフ
ト21,21の開き角度となるようにサーボモーター24を駆動制御してウォーム25を
回転させて支持アーム22,22を回動させる。 この際のバランスシャフト21の回動角度をウォームギア23に噛合させたギア28
でポテンショメータ29を駆動することにより測定でき、その抵抗値が制御装置の
回路にフィードバックされる。 【0021】 制御装置は図3に示す如く、発光器4と受光器5との間のウェーハ数に応じて発
生したパルスを計測器のカウント回路からの枚数信号として入力され、制御回路
からサーボモーター24へ駆動制御信号が出力され、バランスシャフト21,21の開
き角度をポテンショメータ29の抵抗値として制御回路へフィードバックされ、設
定されたウェーハ3の枚数に応じた該開き角度に制御することができる。 また、制御回路へはカウント回路からの枚数信号のほか、マニュアルで枚数信
号を入力することができ、同様に上述の制御作用が行われる。 【0022】 所要枚数のウェーハ3が基板収納部10に収納され、枚数に応じてバランスシャ
フト21,21の開き角度が設定された後、回転用モーターで回転軸1,1が回転駆動さ
れると、回転モーメントのバランスが正確に取られているため、振動なく円滑に
所要の回転数まで上昇し定常運転に入り、回転軸1とウェーハ3との軸心間距離を
長くした大きな偏心量で十分な遠心力が発生して乾燥能力が向上し、振動のない
円滑な回転によりパーティクルの発生が防止される。 【0023】 乾燥が完了した後、基板収納部10が所要の図2の位置で保持されたのち、ロッ
ク解除用シリンダ19でロックラッチェット18が解除され、サーボモーター16で一
対の基板押さえ13,14が開かれて基板受座12がシリンダにて上昇し基板収納部10
内のウェーハを清浄化されたキャリアへ移送させることができる。 【0024】 【発明の効果】 この発明は、ウェーハキャリアを使用せずに専用の基板収納部を備え、搬送側
のウェーハキャリアへ基板を受取りに移動する基板収納部を大きく偏心させて回
転軸に装着し、収納した基板の枚数に応じてカウンターウエイトの位置を変えて
バランスを取る構成のため、回転時の振動がなく大きな遠心力を利用した高い乾
燥能力が得られ、ウェーハキャリアを使用せずに振動のない円滑な回転を実現し
て、パーティクルの発生が極めて少なく、乾燥時に再汚染することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
この発明によるスピンドライヤーの正面説明図である。
【図2】
この発明によるスピンドライヤーを回転軸方向からみた側面説明図である。
【図3】
バランスウエイトの開き角度を制御するための制御装置の回路説明図である。
【符号の説明】
1 回転軸
2 側板
3 ウェーハ
4 発光器
5 受光器
10 基板収納部
11 ガイド受け
12 基板受座
13,14 基板押さえ
15,23 ウォームギア
16,24 サーボモーター
17,25 ウォーム
18 ロックラッチェット
19 ロック解除用シリンダ
20 バランスウエイト部
21,22 バランスシャフト
26 ばね
27 摩擦ブレーキ
28 ギア
29 ポテンショメータ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 被乾燥基板を所定間隔で並列収納するための基板収納部を、収
納した基板中心と回転軸と平行かつ偏心するように回転可能に支持し、基板収納
部と前記回転軸を挟み相対する位置にバランスウエイトを配置して、前記回転軸
の駆動とともに回転する構成からなり、前記 基板収納部は、前記回転軸が装着され所定間隔で対向する一対の側板を主体
として、一対の側板間に、被乾燥基板の円周縁に当接して基板を保持するための
溝部を有しかつ回転軸の直交方向に移動可能に配置された基板受座を配設し、該
基板保持のための該溝部を有し基板受座との対向位置に配置され基板への当接あ
るいは当接を開放できるよう側板に回動可能に装着した少なくとも1つの基板押
さえを有する構成からなり、バランスウエイトが基板枚数に応じた周方向の開き角度を変更可能にした一対の
バランスウエイトまたは偏心量を変えるために回転軸の半径方向にその位置を移
動可能にしたバランスウエイトからなり、 基板収納部内の基板数を予め入力ある
いは計測した基板数信号に応じて、回転時の回転モーメントのバランスを取るよ
うに前記バランスウエイトの位置を変更する制御手段を有することを特徴とする
スピンドライヤー。
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