JP5238657B2 - ワーク反転ユニット - Google Patents

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本発明は、円形、角形等の板状に形成された被成膜物(ワーク)の表裏に、成膜物質を多層にコートする真空成膜装置に用いられるワーク反転ユニットに関する。
ガラス基板等の薄板基板や、半導体ウエハ等のワークの表面に成膜物質を積層するために真空成膜装置が用いられる。一般的な真空成膜装置は、真空ポンプによって真空状態にされたチャンバ内に、回転軸を中心に回転する略傘型の形状をした回転ドームや多角形の筒型をした回転ドラムなどのワーク保持盤が設けられ、チャンバ内に設けられた成膜物質発生源から放出された成膜物質が、ガラス板などのワークの表面に均一に付着されるようになっている。成膜物質発生源が複数設けられる場合は、それぞれ異なる成膜物質がシャッタ等によって順次に前記ワークに堆積され、前記ワークに多層に堆積された膜が形成される。ワーク保持盤には複数のワークが取り付けられ、回転軸を中心に回転することで1度に多数のワークに成膜を施すことができる。
ここで、ワークが前記ワーク保持盤に単に保持・固定された状態の場合は、ワークの片面にだけ成膜される。膜を両面に形成させる場合には、前記チャンバを開いて前記ワークを裏返した後に、再びチャンバ内を真空にしてから成膜しなければならず、手間と時間が掛かってしまう。この問題を解決するために、本出願人は、下記特許文献1に示される真空成膜装置を提案した。この真空成膜装置はチャンバ内の真空状態を保ったままで成膜物質をワークの表裏に堆積させることができる。
特許第4140270号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の装置は真空中でワークの表裏に成膜することができるものではあるが、反転は1回のみであり成膜できるのは表裏それぞれ一回づつであるため、前述したような複数の成膜物質を多層にコートするには、1層をコートする毎にチャンバを開いて成膜姿勢をセットし直さなければならない。また、チャンバを開くためには真空状態を解除させなければならず、また、内部の温度も高温(例えば、100〜400℃)から常温近くにまで下げることになるので、ワークをセットし直した後は再び高温かつ真空にしなければならず、多くの時間がかかってしまう。
また、複数の異なる成膜物質を成膜させるとき、成膜物質によって(例えば、400℃で成膜した次は100℃で成膜するなど)成膜時の温度が異なることがあり、一方の面に連続して多層に成膜させた後に他方の面に連続して多層に成膜させる方法をとると、一方の面に成膜を施した段階でワークに反りが生じてしまう。特にワークが薄いガラス板の場合には、大きく反ってしまい使用に耐えないことがある。
本発明は、上記問題点に鑑み、大掛かりな装置を用いることなく、チャンバ内を真空状態に保ったままでワークを連続的に反転させて、表裏両面に交互に繰り返し成膜することで反りの生じない多層コートが簡単にできるワーク反転ユニットを提案するものである。
本発明によるワーク反転ユニットは、真空成膜装置のチャンバ内で回転するワーク保持盤に固定されて用いられ、成膜物質発生源から飛翔する成膜物質を堆積させる被成膜面が表裏に設けられたワークを着脱自在に保持するワークホルダと、ワーク保持盤に固定されるとともに前記ワークホルダを前記被成膜面の一方が成膜物質発生源に向けられる初期位置と他方の被成膜面が成膜物質発生源に向けられる反転位置とに回転自在に支持する支持枠と、前記ワーク保持盤の回転方向と平行な方向に移動自在に支持されて前記ワーク保持盤の加速又は減速に伴う慣性によって移動するウエイトを有し前記ウエイトの移動によって前記ワークホルダを前記初期位置と前記反転位置とに切り替える反転機構と、を備えたことを特徴とする。
前記支持枠は、前記ワークホルダに形成された位置決め突起と当接して前記ワークホルダを前記初期位置に保持する第1ストッパと、前記位置決め突起と当接して前記ワークホルダを前記反転位置に保持する第2ストッパとを有し、前記ウエイトをウエイト自身の重力によって前記位置決め突起を前記第1ストッパに押圧する第1位置と前記第2ストッパに押圧する第2位置とに移動自在に支持する。
前記反転機構は、前記ワークホルダを回転自在に軸支する一対の回転軸の一方に固定され前記ワークホルダと一体に回転する従動ギヤと、前記支持枠に回転自在に軸支されるとともに前記従動ギヤと噛合して前記ワークホルダを回転させる駆動ギヤと、一端側に前記駆動ギヤが固定され、他端側に前記ウエイトが固定されるアーム部材とを備えるようにしても良い。あるいは、前記ワークホルダを回転自在に軸支する一対の回転軸の一方に固定され前記ワークホルダと一体に回転するピニオンギヤと、前記ウエイトに設けられ前記ピニオンギヤと噛合して前記ワークホルダを回転させるラックギヤとを備えるようにしても良い。
前記反転機構は、前記ワークの表裏に多層に堆積される複数の成膜物質が交互に堆積されるように、前記ワーク保持盤の回転速度の急激な変化に応答して前記ワークホルダの反転を複数回繰り返すことができるようにすると良い。
本発明によるワーク反転ユニットは、真空成膜装置のチャンバ内を真空に保ったままで簡単にワークの連続反転ができるので、ワークの表裏両面に交互に繰り返し成膜することができ、条件の異なる複数の成膜物質を多層に成膜してもワークに反りが生じることがない。
真空成膜装置の構成を示す模式図である。 ワーク反転ユニットの斜視外観図である。 ワークホルダの構成を示す分解斜視図である。 ワーク反転ユニットの分解斜視図である。 ウエイトの第1位置とワークホルダの初期位置との関係を説明する模式図である。 ウエイトの第2位置とワークホルダの反転位置との関係を説明する模式図である。 駆動ギヤユニットの分解斜視図である。 各機能のタイムチャートを示す図である。 ウエイトの移動によるワークホルダの初期位置への回転を説明する模式図である。 ウエイトの移動によるワークホルダの反転位置への回転を説明する模式図である。 ドームにブレーキを掛けてワークホルダを反転させる場合のタイムチャートを示す図である。 ドームを加速してワークホルダを反転させる場合のタイムチャートを示す図である。 別のワーク反転ユニットを示す斜視外観図である。 ワークホルダの支持枠への取り付けを説明する分解斜視図である。 反転機構の構成を説明する分解斜視図である。 反転機構の断面図である。 ウエイトとワークホルダの位置を説明する模式図である。 ウエイトが第1位置にあるときに鋼球が傾斜面上に位置することを説明する模式図である。 ウエイトの移動を説明する模式図である。 ドームの減速によるワークホルダの反転を説明する模式図である。 反転位置における被成膜面への成膜物質の堆積を説明する模式図である。 初期位置に戻るワークホルダを説明する模式図である。 筒状ドラムを備えた真空成膜装置の構成を示す模式図である。 第3のワーク反転ユニットの斜視外観図である。 反転機構の構成を説明する分解斜視図である。 反転機構の断面図である。 筒状ドラムを加速したときのウエイトとワークホルダの位置を説明する模式図である。 ワークホルダの反転を説明する模式図である。 第4のワーク反転ユニットの斜視外観図である。 第4のワーク反転ユニットの分解図である。 駆動ギヤユニットの分解斜視図である。
図1に示すように、真空成膜装置10は、内部を真空にされたチャンバ(真空チャンバ)12内に垂直軸13の軸回りに回転する傘状の傾斜面14を有するドーム(ワーク保持盤)15が設けられ、本発明によるワーク反転ユニット30が装着される装着孔(装着部)16が傾斜面14の傾斜(例えば、35°)に沿って複数個形成される。ドーム15は載置リング18に固定され、3本の支持アーム19でチャンバ12の天板から回転自在に吊り下げられる。3本の支持アーム19は、減速ギヤ装置(変速手段)21とモータ22とによって一定速度で回転されるとともに急激な加速と減速とが可能となっている。減速ギヤ装置21はブレーキ装置(図示せず)を備える。ドーム15の下部位置には成膜物質24を飛翔させる成膜物質発生源25が配置される。なお、モータ22に電磁ブレーキ機能を備えたものを用いて、減速ギヤ装置21のブレーキ装置を省略しても良い。
図2に示すように、ワーク反転ユニット30は、ガラス板(ワーク)31が固定されたワークホルダ32と、ワークホルダ32に回転力を与える反転機構40と、それらを支持する支持枠35とを有し、支持枠35が装着孔16に装着される。支持枠35は、一対の回転軸33,34(図4参照)によってワークホルダ32を回転自在に支持する。支持枠35は、反転機構40のウエイト41の移動方向(矢印42)が装着孔16の移動方向(矢印43)と同じ方向になるように、回転軸33,34(の中心線44)が装着孔16の移動方向と直行する向きに配置され、支持枠35に設けられた取付アーム36の取付孔37にネジ38が挿通されて傾斜面14の傾斜に沿ってドーム15に固定される。
図3に示すように、表裏に被成膜面45,46を有するガラス板31はホルダベース50とホルダカバー51の間に着脱自在に保持され、ホルダカバー51に形成された孔52に挿通されたネジ53がホルダベース50に形成されたネジ孔54と螺合してガラス板31とホルダベース50とホルダカバー51とが一体となる。ホルダベース50とホルダカバー51の中央には被成膜面45,46をそれぞれ露呈させる開口55,56が形成され、成膜物質発生源25から放出される成膜物質24が被成膜面45,46に堆積されるようになされている。
図4に示すように、支持枠35には回転軸33,34が挿通される軸支持孔57,58と、ホルダベース50に形成された位置決め突起60(図3参照)と係合してワークホルダ32を初期位置(図5参照)で保持する第1ストッパ61と、ワークホルダ32が初期位置から180°回転した反転位置(図6参照)で位置決め突起60と係合する第2ストッパ62とが形成される。ホルダベース50には、回転軸33,34が装着されるネジ孔63,64(図3参照)が形成される。回転軸34には従動ギヤ71が圧入され、従動ギヤ71が180°回転するとワークホルダ32が180°回転する。
反転機構40は、ウエイト41を有する駆動ギヤユニット70と、回転軸34に固定された従動ギヤ71とからなり、ウエイト41の移動によって従動ギヤ71が回転する。駆動ギヤ73と従動ギヤ71は、支持部66とネジ67によって支持部66に固定される支持板68とで回転自在に挟持される。ワークホルダ32は、開口55を成膜物質発生源25に向けた初期位置と開口56を成膜物質発生源25に向けた反転位置とに移動自在に保持される。
図5に示すように、ウエイト41が第1位置にあるときは、ウエイト41の荷重が矢印72の方向に働いて駆動ギヤ73に矢印74の方向の回転力を与え、駆動ギヤ73は従動ギヤ71に矢印75の方向の回転力を与える。従動ギヤ71と連結されたワークホルダ32は位置決め突起60が第1ストッパ61に押圧されて被成膜面45を下に向けた初期位置に位置決めされる。図6に示すように、ウエイト41が第2位置にあるときは、ウエイト41の荷重が矢印72の方向に働いて駆動ギヤ73に矢印77の方向の回転力を与え、駆動ギヤ73は従動ギヤ71に矢印78の方向の回転力を与える。従動ギヤ71と連結されたワークホルダ32は位置決め突起60が第2ストッパ62に押圧されて被成膜面46を下に向けた反転位置となる。
図7に示すように、駆動ギヤユニット70は、駆動ギヤ73と、両端に嵌合孔81,82が形成されたアーム部材83と、駆動ギヤ73と同じ厚さのスペーサ84と、ウエイト41によって構成される。駆動ギヤ73に固定された軸85の両側の根元部には嵌合部86がそれぞれ形成され、駆動ギヤ73にはアーム部材83を固定するカシメ孔87が形成される。アーム部材83の一方の嵌合孔81に嵌合部86を嵌合させ、2つのアーム部材83によって駆動ギヤ73を両側から挟む。カシメ孔87と2つのカシメ孔88とにカシメ軸89を連通させ、2つのアーム部材83の一端側に駆動ギヤ73を固定する。
ネジ90は、ウエイト41に形成された孔91と、アーム部材83の他端側の嵌合孔82と、スペーサ84に形成された孔92と、2つ目のアーム部材83の嵌合孔82と、2つ目のウエイト41に形成された孔91とに順次に挿通され、ナット93と螺合して、これらを固定する。このように構成された駆動ギヤユニット70は、ウエイト41の荷重(重力)によって駆動ギヤ73を回転させ、位置決め突起60を第1ストッパ61又は第2ストッパ62に当接させる。
次に、図8に示すタイムチャートを参考にしながら第1の実施形態である真空成膜装置10によってガラス板31に設けられた2つの被成膜面45,46に、複数の成膜物質24(24A,24B,24C,24D,・・・)を多層にコートする手順について説明する。図9に示すように、ガラス板31が取り付けられたワーク反転ユニット30がドーム15の傾斜面14に固定される。ウエイト41が第1位置にセットされて、ドーム15が図中右方向(図1では反時計回りの方向)に回転し加速される。このときウエイト41には矢印97の方向に慣性力が作用するが、ウエイト41は第1位置のままであり、ワークホルダ32は、位置決め突起60が第1ストッパ61に当接して被成膜面45が下方を向いた前記初期位置に保持される。
ドーム15は所定の速度に達するとその速度を保ったまま反時計方向に回転を続ける。ドーム15の下部位置に配置された成膜物質発生源25から成膜物質24A(最初に堆積させる成膜物質24を24Aとする)が放射され、前記初期位置に保持されたワークホルダ32の開口55から露呈している被成膜面45に成膜物質24Aが成膜される。
図10に示すように、ドーム15が急激に減速されると、ウエイト41には矢印98の方向に慣性力が働き、ウエイト41が矢印76のように移動して、駆動ギヤ73を矢印77の方向に回動させる。駆動ギヤ73は従動ギヤ71を矢印78の方向に回動させ、ワークホルダ32を反転させる。ワークホルダ32は、位置決め突起60が第2ストッパ62に当接して前記初期位置から180°回転した反転位置に保持され被成膜面46が下方に向けられる。ドーム15は減速された速度で図中右方向(図1では反時計回りの方向)に回転を続け、成膜物質発生源25から再び成膜物質24Aが放射され(図8参照)、開口56を通して、被成膜面46に成膜物質24Aが堆積される。こうして被成膜面45と46の両面に成膜物質24Aが堆積される。
図9に示すように、被成膜面45,46の両面への成膜物質24Aの堆積が済むと、ドーム15は再度加速され、ウエイト41は矢印97の方向に慣性力が働いて矢印79の方向に移動し、駆動ギヤ73を矢印74の方向に回動させる。駆動ギヤ73は従動ギヤ71を矢印75の方向に回動してワークホルダ32を反転させ初期位置とする。ワークホルダ32は、位置決め突起60が第1ストッパ61に当接して前記初期位置に保持される。このとき、成膜物質発生源25から放射される成膜物質24は、別の成膜物質24Bが選択される。成膜物質24によっては成膜時の環境温度(チャンバ12内の温度)が異なることがあり、成膜物質24の選択に合わせてチャンバ12内の温度を変更する。
ドーム15は前記所定の速度で回転を続け、ガラス板31の被成膜面45を下に向けた初期位置に保持されたワークホルダ32に向けて成膜物質発生源25から成膜物質24Bが放射される(図8参照)。成膜物質24Bは開口55を通して被成膜面45に堆積される。被成膜面45に成膜物質24Bが堆積されるとドーム15が再び減速し、ウエイト41がワークホルダ32を反転させて反転位置とし、被成膜面46が成膜物質発生源25の方向に向く。成膜物質発生源25から成膜物質24Bが放射され、開口56を通して被成膜面46に成膜物質24Bが堆積される。こうして、成膜物質24Aが堆積された被成膜面45,46の上に成膜物質24Bが重ねて堆積される。
図8のタイムチャートに示すように、ドーム15の加速と減速とを繰り返すことでウエイト41に作用する慣性力を利用してワークホルダ32を繰り返し反転させ、ガラス板31の表裏両面に成膜物質24Aを堆積させた後に次の成膜物質24Bを堆積させ、続いて成膜物質24C、成膜物質24D、と複数の成膜物質を重ねて多層コートすることができる。なお、被成膜面45及び46に、必ず同じ成膜物質を堆積させなければならないことはなく、全く異なる成膜物質を被成膜面45と46に堆積させても良い。例えば、被成膜面45に成膜物質24Aを堆積させた後に被成膜面46に成膜物質24Bを堆積させ、被成膜面45に成膜物質24Cを堆積させた後に被成膜面46に成膜物質24Dを堆積させるようにしても良い。
次に、ドーム15を一方向に回転させるのではなく正転と逆転とを交互に行い、正転・逆転を切り替えるときの減速によってウエイト41に働く慣性でワークホルダ32を回転させる場合について説明する。ドーム15はモータ22によって正転と逆転とが交互に行われる。このときの各部材のタイムチャートは図11に示されるようになる。なお、ドーム15の正転(反時計回りの方向)・逆転(時計周りの方向)の切替えをモータの正転・逆転によらず、減速ギヤ装置21に出力軸の回転方向が正逆切替可能な構造のものを用いても良い。
図9に示すように、ドーム15に装着されたワーク反転ユニット30はウエイト41が第1位置にセットされ、ドーム15が図中右方向(反時計回りの方向、正転方向)に回転し加速される。所定の速度で正転方向に回転するドーム15の下方から成膜物質24Aが前記初期位置に保持されたワークホルダ32に向けて放射され、ワークホルダ32に保持されたガラス板31の被成膜面45に成膜物質24Aが堆積される。被成膜面45への堆積が済むと、ドーム15はブレーキが掛かって減速された後に停止される。この減速時には、ウエイト41に慣性力(矢印98)が働く。ウエイト41は作用した慣性力によって矢印76の方向に移動して、駆動ギヤ73及び従動ギヤ71を介してワークホルダ32を反転させ、ワークホルダ32を反転位置に保持する(図10参照)。
減速後停止したドーム15は、直ちに逆転(図9の左方向、図1では時計回りの方向)し所定の速度で回転する。成膜物質発生源25から再び成膜物質24Aが放射され、被成膜面46に成膜物質24Aが堆積される。被成膜面46への堆積が済むと、ドーム15はブレーキが掛かって減速される。この減速時に慣性力(矢印97)がウエイト41に作用する。ウエイト41が矢印79の方向に移動して、駆動ギヤ73及び従動ギヤ71を矢印74,75の方向に回してワークホルダ32を反転させ、ワークホルダ32を初期位置に保持する(図9参照)。
減速後停止したドーム15は、直ちに正転方向(図9の右方向)に所定の速度で回転を続ける。このとき、成膜物質発生源25から放射される成膜物質24は、別の成膜物質24Bが選択され、成膜物質24Bが被成膜面45に堆積される。被成膜面45への成膜が済むと、ドーム15はブレーキが掛かって減速されウエイト41が移動して、駆動ギヤ73及び従動ギヤ71を介してワークホルダ32を反転させ、ワークホルダ32を反転位置に保持する(図10参照)。
減速後停止したドーム15は、直ちに逆転方向に加速して回転、所定の速度で回転を続ける。成膜物質発生源25から再び成膜物質24Bが放射され、被成膜面46に成膜物質24Bが堆積される。被成膜面46への堆積が済むと、ドーム15はブレーキが掛かって減速されウエイト41が移動して、駆動ギヤ73及び従動ギヤ71を介してワークホルダ32を反転させ、ワークホルダ32を初期位置に保持する(図9参照)。
被成膜面45,46の一方に堆積を施した後にドーム15にブレーキを掛けてワークホルダ32を反転させてガラス板31の表裏両面に成膜物質24Aを堆積させ、成膜物質24Aを堆積させた後に次の成膜物質24Bを堆積させ、続いて成膜物質24C、と複数の成膜物質を次々と重ねて堆積させて多層コートを行うことができる。このように、ドーム15を正転又は逆転させて、ブレーキを掛けたときのみガラス板31を反転させるので、ドーム15を強力に加速させる必要がなく、モータ22に比較的パワーの小さいものを用いることができるというメリットがある。
また、ドーム15を減速したときにガラス板31を反転させるのではなく、ドーム15を加速したときにガラス板31を反転させるようにしても良い。この場合は減速ギヤ装置21にブレーキ装置を必要としない。図12のタイムチヤートに示すように、正転時及び逆転時における減速はブレーキ装置を備えていないので緩やかであり、ウエイト41は減速時に作用する慣性力では移動せず、加速時に作用する慣性力でのみ移動する。
ウエイト41は正転及び逆転の加速時に回転方向とは逆の方向に作用する慣性力によって、正転時には前記第1位置に、逆転時には前記第2位置に自動的に移動する。これによって、ワークホルダ32はドーム15の正転時には被成膜面45を成膜物質発生源25に向けた初期位置に保持され、逆転時には被成膜面46を成膜物質発生源25に向けた反転位置に保持されて、被成膜面45,46のそれぞれに成膜物質24が堆積される。ドーム15は正転と逆転を交互に繰り返すことで複数の成膜物質を被成膜面45,46の両方に順次に堆積させて多層コートすることができる。
次に、別のワーク反転ユニット110を真空成膜装置10に取り付けた場合ついて説明する。図13に示すように、ワーク反転ユニット110は、ガラス板31が固定されたワークホルダ32と、ワークホルダ32に回転力を与える反転機構112と、それらを支持する支持枠115とを有する。支持枠115は、反転機構112のウエイト113の移動方向(矢印114)が装着孔16の移動方向(矢印43)と同じ方向となるように前記装着孔16に固定される。
図14に示すように、支持枠115には回転軸33,118が挿通される軸支持孔57,58と、ホルダベース50に形成された位置決め突起60と係合してワークホルダ32を初期位置(図17参照)で保持する第1ストッパ61と、ワークホルダ32が初期位置から180°回転した反転位置(図21参照)で位置決め突起60と係合する第2ストッパ62とが形成される。回転軸33は軸支持孔57に挿通されてホルダベース50に形成されたネジ孔64に固定され、回転軸118は軸支持孔58及びピニオンギヤ120に挿通されてホルダベース50に形成されたネジ孔63に固定される。回転軸118に設けられたリブ状のキー119がピニオンギヤ120の軸孔121に形成されたキー溝と係合し、ピニオンギヤ120と回転軸118とホルダベース50とが一体となって回転する。
図15及び図16に示すように、反転機構112は、ウエイト113とウエイト113に形成されたラックギヤ125とウエイト113を収容するガイドケース126とウエイト113をすべり易くするための鋼球128から構成される。ウエイト113に形成された長溝130を支持枠115に形成されたレール部116に嵌合させる。ウエイト113は、鋼球128を収容する2つの穴部131を有し、穴部131の深さは鋼球128の直径より浅く、鋼球128の一部が穴部131の底面132より突出する。鋼球128が穴部131に挿入されたウエイト113を、ガイドケース126の収容部140に収容させる。
ガイドケース126の下部には取付部137が形成され、取付部137に設けられた取付孔138に挿通されたネジ135が支持枠115に形成されたネジ孔136と螺合して、ガイドケース126が支持枠115に固定される。ウエイト113は長溝130がレール部116にガイドされ、鋼球128を介して収容部140の下面141上に直進移動自在に載置される。ラックギヤ125はピニオンギヤ120と係合し、ウエイト113の移動をピニオンギヤ120に伝達してワークホルダ32を回転させる。下面141は中央に平面部142を、その両端に傾斜面143を有する。
複数の成膜物質24を多層コートする手順について、図8に示すタイムチャートを参考にしながら説明する。図17に示すように、ドーム15が図中右方向(図1では反時計回りの方向)に回転するとウエイト113には矢印97の方向に慣性力が作用する。ウエイト113は矢印97の方向に移動して第1位置となり、ラックギヤ125及びピニオンギヤ120(図15参照)を介してワークホルダ32を反時計方向に回転させる。ワークホルダ32は位置決め突起60が支持枠115の第1ストッパ61に当接してガラス板31の被成膜面45が下方に向いた初期位置に保持される。ドーム15は回転を続け成膜物質発生源25から前記成膜物質24Aが放射され、初期位置に保持されたワークホルダ32の開口55から露呈している被成膜面45に成膜物質24Aが堆積される。
図18に示すように、ウエイト113は第1位置にあるときは鋼球128の1つが一方の傾斜面143に位置する。傾斜面143にある鋼球128にはウエイト113の自重が加わり、その分力によって傾斜方向に移動する力が発生する。この力によって、ドーム15が一定の速度で回転しウエイト113に慣性力が働かなくなった状態でも、ウエイト113は矢印97の方向に力を受け続け、ラックギヤ125を介してピニオンギヤ120に回転力を与える。
図19に示すように、ドーム15が図中右方向に回転中に急激に減速されると、ウエイト113には矢印98の方向に慣性力が働く。この慣性力によってウエイト113が矢印98の方向に移動して、一方の傾斜面143にあった鋼球128が平面部142に移る。図20に示すように、ウエイト113はラックギヤ125とピニオンギヤ120を介してワークホルダ32を矢印145の方向に回動させる。図21に示すように、ウエイト113が移動して別の鋼球128が他方の傾斜面143に達すると、ワークホルダ32は位置決め突起60が第2ストッパ62に当接して初期位置から180°回転した反転位置に保持され被成膜面46が下方に向けられる。ドーム15は減速された速度で回転を続け、成膜物質発生源25から再び成膜物質24Aが放射され、開口56を通して、被成膜面46に成膜物質24Aが堆積される。こうして被成膜面45と46の両面に成膜物質24Aが堆積される。
図22に示すように、被成膜面45,46の両面への成膜物質24Aの成膜が済むと、ドーム15は再度加速され、ウエイト113には矢印97の方向に慣性力が作用する。これによってウエイト113は矢印97の方向に移動する。ウエイト113はラックギヤ125とピニオンギヤ120を介してワークホルダ32を矢印146の方向に回動させる。ウエイト113により鋼球128の1つが一方の傾斜面143に到達するまで移動すると、位置決め突起60が第1ストッパ61に当接して初期位置に保持され被成膜面45が下方に向けられる。このとき、成膜物質発生源25から放射される成膜物質24は、別の成膜物質24Bが選択される。
ドーム15は所定の速度で回転を続け、ガラス板31の被成膜面45を下に向けた初期位置に保持されたワークホルダ32に向けて成膜物質発生源25から成膜物質24Bが放射される(図17参照)。成膜物質24Bは開口55を通して被成膜面45に堆積される。被成膜面45に成膜物質24Bが堆積されるとドーム15が再び減速し、ウエイト113がワークホルダ32を反転させて(図20参照)反転位置とし、被成膜面46が成膜物質発生源25の方向に向く。成膜物質発生源25から成膜物質24Bが放射され、被成膜面46に成膜物質24Bが堆積される(図21参照)。こうして、成膜物質24Aが堆積された被成膜面45,46の上に成膜物質24Bが重ねて堆積される。
また、前述したようにドーム15を一方向に回転させるのではなく正転と逆転とを交互に行い、正転・逆転を切り替えるときの減速によってウエイト113に働く慣性でワークホルダ32を回転させるようにしても良い。このときの各部材の動作状態を示すタイムチャートは図11に示されるようになる。ドーム15は正転方向(図17参照、図中右方向)に回転し成膜物質24Aがガラス板31の被成膜面45に堆積された後に減速され、ウエイト113に慣性力(矢印98)が働く(図19参照)。ウエイト113は作用した慣性力によって矢印98の方向に移動して、駆動ギヤ73及び従動ギヤ71を介してワークホルダ32を矢印145の方向に反転させ(図20参照)、ワークホルダ32を反転位置に保持する。
減速後停止したドーム15は、直ちに逆転方向に加速して回転、所定の速度で(図21参照、図中左方向に)回転を続ける。成膜物質発生源25から再び成膜物質24Aが放射され、被成膜面46に成膜物質24Aが堆積される。被成膜面46への堆積が済むと、ドーム15は減速され、慣性力(矢印97)によってウエイト113が矢印97の方向に移動し、ワークホルダ32は矢印146の方向に反転し初期位置に保持される(図22参照)。減速後停止したドーム15は、直ちに正転方向に加速して所定の速度で回転を続ける。このとき、成膜物質発生源25から放射される成膜物質24は、別の成膜物質24Bが選択され、被成膜面45に堆積される。
ドーム15は正転と逆転とを繰り返し、被成膜面45,46の一方に成膜を施した後にブレーキを掛けてワークホルダ32を反転させ、ガラス板31の表裏両面に成膜物質24Aを堆積させる。成膜物質24Aを成膜させた後に次の成膜物質24Bを堆積させ、続いて成膜物質24C、と複数の成膜物質を次々と重ねて堆積させて多層コートを行う。
また、ドーム15を減速したときにガラス板31を反転させるのではなく、ドーム15を加速したときにガラス板31を反転させるようにしても良い。図12のタイムチヤートに示すように、正転時及び逆転時における減速はブレーキ装置を備えていないので緩やかであり、ウエイト113は減速時に作用する慣性力では移動せず、加速時に作用する慣性力で移動する。
ウエイト113は正転及び逆転の加速時に回転方向とは逆の方向に作用する慣性力によって、正転時には前記第1位置に移動してワークホルダ32を前記初期位置に保持し、被成膜面45を成膜物質発生源25に向けて成膜物質を堆積させる。また、逆転時には前記第2位置に移動してワークホルダ32を前記反転位置に保持し、被成膜面46を成膜物質発生源25に向けて成膜物質を堆積させる。ドーム15は正転と逆転を交互に繰り返すことで複数の成膜物質を被成膜面45と被成膜面46の両面に順次に堆積させて多層コートすることができる。
次に、ワーク保持盤として筒状ドラムを備えた真空成膜装置150に装着する場合の第3のワーク反転ユニット160について説明する。図23に示すように、筒状ドラム151は複数個の矩形の装着面152を内側にして筒状に配列され、垂直軸153の軸回りに回転する。それぞれの装着面152にはワーク反転ユニット160が装着される装着孔(装着部)156が複数個形成されている。筒状ドラム151は、載置台157に回転自在に固定され、台座158に内蔵された減速ギヤ装置21及びモータ22によって一定速度で回転されるとともに急激な加速と減速とが可能である。筒状ドラム151の側方位置には成膜物質24を飛翔させる成膜物質発生源155が配置される。
図24に示すように、第3のワーク反転ユニット160は筒状ドラム151の内側に垂直に取り付けられる。ワーク反転ユニット160は、ガラス板31が固定されたワークホルダ32と、ワークホルダ32に回転力を与える反転機構162と、それらを支持する支持枠115とを有する。支持枠115は、反転機構162のウエイト163の移動方向が装着孔156の移動方向(筒状ドラム151の回転方向)と同じ方向となるように固定される。支持枠115及びワークホルダ32はワーク反転ユニット110と同じであるから同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図25及び図26に示すように、反転機構162は、ウエイト163とウエイト163に形成されたラックギヤ125とワークホルダ32に固定されたピニオンギヤ120とを備える。支持枠115には、ワークホルダ32が位置決め突起60を第1ストッパ61に当接させた初期位置に位置決めされて組み付けられる。ウエイト163の長溝166を支持枠115に形成されたレール部116に嵌合させ、ラックギヤ125をワークホルダ32に固定されたピニオンギヤ120に係合させる。ウエイト163はウエイト163に形成された穴部167に挿入された鋼球128とともにガイドケース170に収容される。
ガイドケース170には取付部171が形成され、取付部171に設けられた取付孔172に挿通されたネジ135が支持枠115に形成されたネジ孔136と螺合して、ガイドケース170が支持枠115に固定される。ウエイト163は長溝166がレール部116にガイドされ、鋼球128によって収容部173の下面174上に直進移動自在に載置される。穴部167の深さは鋼球128の直径より浅く、鋼球128の一部が穴部167の底面168より突出する。ラックギヤ125はウエイト163の移動をピニオンギヤ120に伝達してワークホルダ32を回転させる。下面174は中央に平面部175を、その両端に傾斜面176を有し、その機能は前記下面141における平面部142、傾斜面143と同じである。
第3のワーク反転ユニット160は筒状ドラム151の内側に取り付けられるため、ウエイト163及びガイドケース170は水平に配置されるがワークホルダ32は垂直に配置される点がワーク反転ユニット110と異なるが、ガラス板31への成膜物質24の堆積の方法(手順)はワーク反転ユニット110を備えた真空成膜装置10と同じである。
例えば、図8に示されたタイムチャートに従って成膜が行われる場合は、図27に示すように、筒状ドラム151が図中右方向(図23では反時計回りの方向)に回転するとウエイト163には矢印97の方向に慣性力が作用する。ウエイト163は矢印97の方向に移動して第1位置となり、ラックギヤ125及びピニオンギヤ120を介してワークホルダ32を反時計方向に回転させる。ワークホルダ32は位置決め突起60が支持枠115の第1ストッパ61に当接してガラス板31の被成膜面45が下方に向いた初期位置に保持される。筒状ドラム151は回転を続け、成膜物質発生源155から成膜物質24Aが放射され、初期位置に保持されたワークホルダ32の開口55から露呈している被成膜面45に成膜物質24Aが堆積される。
筒状ドラム151が急激に減速されると、ウエイト163には矢印98の方向に慣性力が働く。この慣性力によってウエイト163が矢印98の方向に移動する。ウエイト163はラックギヤ125とピニオンギヤ120を介してワークホルダ32を矢印145の方向に回動させる。図28に示すように、ウエイト163が前方へ移動すると、ワークホルダ32は位置決め突起60が第2ストッパ62に当接して初期位置から180°回転した反転位置に保持され被成膜面46が下方に向けられる。筒状ドラム151は減速された速度で回転を続け、成膜物質発生源25から再び成膜物質24Aが放射され、被成膜面46に成膜物質24Aが堆積される。
筒状ドラム151が再度加速されると、ウエイト163には矢印97の方向に慣性力が作用し、ウエイト163は矢印97の方向に移動してワークホルダ32を回転させて初期位置に保持する。成膜物質発生源25からは別の成膜物質24Bが飛散され、被成膜面45に成膜物質24Bが堆積される。このように筒状ドラム151の加速と減速とを繰り返すことでウエイト163に作用する慣性力を利用してワークホルダ32を繰り返し反転させ、ガラス板31の表裏両面に成膜物質24Aを堆積させた上に次の成膜物質24Bを堆積させ、続いて成膜物質24C、と複数の成膜物質を重ねて多層コートすることができる。
また、ドーム15を正転・逆転させ、正転・逆転を切り替えるときの減速あるいは加速によってウエイト113に働く慣性でワークホルダ32を回転させるようにしても良い。このときの各部材の動作状態を示すタイムチャートは図11あるいは図12に示されるようになる。
次に、筒状ドラム151に装着する別の(第4の)ワーク反転ユニット190について説明する。図29に示すように、ワーク反転ユニット190は、反転機構191以外はワーク反転ユニット30と同じであり、反転機構191はウエイト193が固定された駆動ギヤユニット192と、ワークホルダ32を回転させる傘歯従動ギヤ196を備える。支持枠195は、駆動ギヤユニット192と、傘歯従動ギヤ196と、ガラス板31が固定されたワークホルダ32とを支持する。支持枠195は、ウエイト193の移動方向が装着孔156の移動方向(矢印43)と同じ方向になるように筒状ドラム151の内側からネジ38によって装着孔156に固定される。
図30に示すように、支持枠195は駆動ギヤユニット192を取り付ける取付部200を除いて支持枠35と同じであり、ワークホルダ32(図3参照)は軸支持孔57,58に挿通される回転軸33,201によって回転自在に取り付けられる。回転軸201は傘歯従動ギヤ196が固定され、傘歯従動ギヤ196が180°回転するとワークホルダ32も180°回転する。傘歯従動ギヤ196は傘歯駆動ギヤ194と噛合し、ウエイト193によってワークホルダ32を反転させる。ウエイト193によるワークホルダ32の反転については、説明を省略する。
図31に示すように、駆動ギヤユニット192は、ウエイト193と傘歯駆動ギヤ194と両端に嵌合孔206,207が形成されたアーム部材205とによって構成される。ネジ208は、ウエイト193に形成された孔209と嵌合孔207とに挿通されナット93と螺合して、これらを固定する。ウエイト193が固定されたアーム部材205は傘歯駆動ギヤ194に形成された溝210と嵌合される。回転軸198は、傘歯駆動ギヤ194に形成された孔211と嵌合孔206とに挿通された後に、先端部分212が取付部200に形成された軸支持孔202と嵌合し、ネジ部がワッシャ203を挟んでナット93と噛合し、取付部200に固定される(図30参照)。
前述のワーク反転ユニット30,110,160,190はいずれもワーク(ガラス板31)を取り付けるドーム15又は筒状ドラム151を回転駆動させるものであるが、ガラス板31が真空チャンバ内で一方向の前後に直進移動するように構成されたワーク取付部材にワーク反転ユニット30,110,160,190を取り付けて、図8又は図11又は図12に示されるタイムチャートのように制御してガラス板31を繰返し反転させるようにしても良い。
10,150 真空成膜装置
12 チャンバ(真空チャンバ)
13,153 垂直軸
14 傾斜面
15 ドーム(ワーク保持盤)
16,156 装着孔(装着部)
18 載置リング
19 3本の支持アーム
21 減速ギヤ装置(変速手段)
22 モータ
24,24A,24B,24C,24D 成膜物質
25,155 成膜物質発生源
30,110,160,190 ワーク反転ユニット
31 ガラス板(ワーク)
32 ワークホルダ
33,34,118,198,201 回転軸
35,115,195 支持枠
36 取付アーム
37 取付孔
40,112,162,191 反転機構
41,113,163,193 ウエイト
45,46 被成膜面
50 ホルダベース
51 ホルダカバー
55,56 開口
57,58,202 軸支持孔
60 位置決め突起
61 第1ストッパ
62 第2ストッパ
66 支持部
68 支持板
70,192 駆動ギヤユニット
71 従動ギヤ
73 駆動ギヤ
83,205 アーム部材
116 レール部
120 ピニオンギヤ
125 ラックギヤ
126,170 ガイドケース
128 鋼球
130,166 長溝
131,167 穴部
132,168 底面
137,171,200 取付部
138,172 取付孔
140,173 収容部
141,174 下面
142,175 平面部
143,176 傾斜面
151 筒状ドラム(ワーク保持盤)
152 装着面
157 載置台
158 台座
194 傘歯駆動ギヤ
196 傘歯従動ギヤ

Claims (6)

  1. 成膜物質発生源から飛翔する成膜物質を堆積させる被成膜面が表裏に設けられたワークを着脱自在に保持するワークホルダと、
    真空チャンバ内で回転するワーク保持盤に固定されるとともに、前記ワークホルダを前記被成膜面の一方が成膜物質発生源に向けられる初期位置と他方の被成膜面が成膜物質発生源に向けられる反転位置とに回転自在に支持する支持枠と、
    前記ワーク保持盤の回転方向と平行な方向に移動自在に支持されて前記ワーク保持盤の加速又は減速に伴う慣性によって移動するウエイトを有し、前記ウエイトの移動によって前記ワークホルダを前記初期位置と前記反転位置とに切り替える反転機構と、
    を備えたことを特徴とするワーク反転ユニット。
  2. 前記支持枠は、前記ワークホルダに形成された位置決め突起と当接して前記ワークホルダを前記初期位置に保持する第1ストッパと、前記位置決め突起と当接して前記ワークホルダを前記反転位置に保持する第2ストッパとを有することを特徴とする請求項1記載のワーク反転ユニット。
  3. 前記ウエイトは、自身の重力によって前記位置決め突起を前記第1ストッパに押圧する第1位置と、前記第2ストッパに押圧する第2位置とに移動自在とされたことを特徴とする請求項2記載のワーク反転ユニット。
  4. 前記反転機構は、前記ワークホルダを回転自在に軸支する一対の回転軸の一方に固定され前記ワークホルダと一体に回転する従動ギヤと、前記支持枠に回転自在に軸支されるとともに前記従動ギヤと噛合して前記ワークホルダを回転させる駆動ギヤと、一端側に前記駆動ギヤが固定され、他端側に前記ウエイトが固定されるアーム部材と、を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワーク反転ユニット。
  5. 前記反転機構は、前記ワークホルダを回転自在に軸支する一対の回転軸の一方に固定され前記ワークホルダと一体に回転するピニオンギヤと、前記ウエイトに設けられ前記ピニオンギヤと噛合して前記ワークホルダを回転させるラックギヤと、を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワーク反転ユニット。
  6. 前記反転機構は、前記ワークの表裏に多層に堆積される複数の成膜物質が交互に堆積されるように、前記ワーク保持盤の回転速度の急激な変化に応答して前記ワークホルダの反転を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のワーク反転ユニット。
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