JP2575000Y2 - 副室式内燃機関の燃焼室 - Google Patents
副室式内燃機関の燃焼室Info
- Publication number
- JP2575000Y2 JP2575000Y2 JP1989138055U JP13805589U JP2575000Y2 JP 2575000 Y2 JP2575000 Y2 JP 2575000Y2 JP 1989138055 U JP1989138055 U JP 1989138055U JP 13805589 U JP13805589 U JP 13805589U JP 2575000 Y2 JP2575000 Y2 JP 2575000Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は副室式内燃機関の燃焼室に関する。
［従来の技術］ 第４図は従来形の副室式内燃機関の要部断面図であ
る。副室２はシリンダヘッド４内に設置されておりその
形状は、円柱形、球形、円錐台等を基本とした各種形状
のものがあるが、第４図には円柱形を基本としたものを
示す。副室２には燃料噴射弁５が設けられ、さらに機関
の始動時に副室２内部を予熱する図示しないグロープラ
グを必要に応じて設けることもある。副室２は副室噴口
３及び真下噴口31を介してピストン６の頂面、シリンダ
７、シリンダヘッド４の下面から構成される主燃焼室１
と連通している。副室噴口３は複数個であり、真下噴口
31は１個である。
る。副室２はシリンダヘッド４内に設置されておりその
形状は、円柱形、球形、円錐台等を基本とした各種形状
のものがあるが、第４図には円柱形を基本としたものを
示す。副室２には燃料噴射弁５が設けられ、さらに機関
の始動時に副室２内部を予熱する図示しないグロープラ
グを必要に応じて設けることもある。副室２は副室噴口
３及び真下噴口31を介してピストン６の頂面、シリンダ
７、シリンダヘッド４の下面から構成される主燃焼室１
と連通している。副室噴口３は複数個であり、真下噴口
31は１個である。
次に従来例の作用について説明する。
機関運転時の圧縮行程でピストン６により主燃焼室１
内の空気が圧縮され、副室噴口３をへて副室２内に流入
する。該副室内に流入した圧縮空気は高温高圧となって
いるので、上死点付近で燃料噴射弁５から副室２内に燃
料を噴射すると、燃料と空気が混合し自己着火し燃焼を
はじめる。副室２からその一部が燃焼した混合ガスが噴
口3,31から主燃焼室１内に噴出して空気と混合し、主燃
焼室内で燃焼が行われる。
内の空気が圧縮され、副室噴口３をへて副室２内に流入
する。該副室内に流入した圧縮空気は高温高圧となって
いるので、上死点付近で燃料噴射弁５から副室２内に燃
料を噴射すると、燃料と空気が混合し自己着火し燃焼を
はじめる。副室２からその一部が燃焼した混合ガスが噴
口3,31から主燃焼室１内に噴出して空気と混合し、主燃
焼室内で燃焼が行われる。
［考案が解決しようとする課題］ ところが副室式機関の燃費、始動性を改善するために
は、副室２から主燃焼室１へのガス（既燃、未燃ガス）
の流出促進が重要である。このため副室噴口としての真
下噴口31を設置すると、従来の主燃焼室、すなわちピス
トンキャビティ１では真下噴口31から主燃焼室１へ噴出
するガスがピストンキャビティ１の底面に衝突し、同底
面に沿って流れるため、燃料と空気との混合が悪化し燃
焼が不良となる。
は、副室２から主燃焼室１へのガス（既燃、未燃ガス）
の流出促進が重要である。このため副室噴口としての真
下噴口31を設置すると、従来の主燃焼室、すなわちピス
トンキャビティ１では真下噴口31から主燃焼室１へ噴出
するガスがピストンキャビティ１の底面に衝突し、同底
面に沿って流れるため、燃料と空気との混合が悪化し燃
焼が不良となる。
しかしこの真下噴口31をなくすと、副室２から主燃焼
室１へのガス流出が不活発となり、主燃焼室１内での燃
料と空気との混合が悪化し、燃焼不良になると共に燃焼
がおくれ、燃費、始動性が悪化する。
室１へのガス流出が不活発となり、主燃焼室１内での燃
料と空気との混合が悪化し、燃焼不良になると共に燃焼
がおくれ、燃費、始動性が悪化する。
本考案の目的は前記従来装置の課題を解消し燃費と始
動性を改善すると共に、主燃焼室内での燃料と空気との
混合が促進され、燃焼が改善される副室式内燃機関の燃
焼室を提供するにある。
動性を改善すると共に、主燃焼室内での燃料と空気との
混合が促進され、燃焼が改善される副室式内燃機関の燃
焼室を提供するにある。
［課題を解決するための手段］ 本考案の副室式内燃機関の燃焼室は、ピストン頂面の
ピストンキャビティに主燃焼室を有し、複数個で構成さ
れた副室噴口と、前記副室の中心線上に開設された真下
噴口と、ピストンが上死点近傍で前記真下噴口と対向す
る位置のピストンキャビティの底面に設置され上面が平
滑面又は凹状面に形成された柱状の突起部とを有してな
り、前記副室噴口はピストン上死点においてシリンダヘ
ッド下面よりピストンキャビティ内の主燃焼室部へ突出
するように配置されており、真下噴口ガスと副室噴口ガ
スの流れは主燃焼室から副室へあるいは副室から主室へ
というように同じ出入りの向きを有しており、真下噴口
からの噴出ガスの突起部への衝突後の拡散方向の主流が
水平成分であり、突起部に沿ってキャビティ底面に沿う
流れが弱められる作用を有することを特徴としている。
ピストンキャビティに主燃焼室を有し、複数個で構成さ
れた副室噴口と、前記副室の中心線上に開設された真下
噴口と、ピストンが上死点近傍で前記真下噴口と対向す
る位置のピストンキャビティの底面に設置され上面が平
滑面又は凹状面に形成された柱状の突起部とを有してな
り、前記副室噴口はピストン上死点においてシリンダヘ
ッド下面よりピストンキャビティ内の主燃焼室部へ突出
するように配置されており、真下噴口ガスと副室噴口ガ
スの流れは主燃焼室から副室へあるいは副室から主室へ
というように同じ出入りの向きを有しており、真下噴口
からの噴出ガスの突起部への衝突後の拡散方向の主流が
水平成分であり、突起部に沿ってキャビティ底面に沿う
流れが弱められる作用を有することを特徴としている。
［作用］ 本考案の副室式内燃機関の燃焼室では、真下噴口31を
有するため、膨張行程時副室２から主燃焼室１への既
燃、未燃ガスが流出し易い。
有するため、膨張行程時副室２から主燃焼室１への既
燃、未燃ガスが流出し易い。
またピストンキャビティ１の底面には上面が平面ある
いは凹状面からなる円柱状の突起部８が設置されている
ため、真下噴口31からの噴出ガスは突起部８に衝突し拡
散してゆくため、主燃焼室１内での燃料と空気との混合
及び燃焼が促進され出力及び燃費が向上する。
いは凹状面からなる円柱状の突起部８が設置されている
ため、真下噴口31からの噴出ガスは突起部８に衝突し拡
散してゆくため、主燃焼室１内での燃料と空気との混合
及び燃焼が促進され出力及び燃費が向上する。
［実施例］ 以下第１図を参照し、本考案の第１実施例について説
明する。
明する。
シリンダヘッド４内に設置されている副室２の形状は
円柱形、球形、円錐台等を基本とする各種形状のものが
あるが、第１図は円柱形を基本としたものを示す。副室
２には、燃料噴射弁５が設けられているが、さらに必要
に応じて機関の始動時に副室２内を予熱する図示しない
グロープラグを設置する場合もある。
円柱形、球形、円錐台等を基本とする各種形状のものが
あるが、第１図は円柱形を基本としたものを示す。副室
２には、燃料噴射弁５が設けられているが、さらに必要
に応じて機関の始動時に副室２内を予熱する図示しない
グロープラグを設置する場合もある。
副室２は副室噴口３及び真下噴口31を介してピストン
６の頂面とシリンダ７とシリンダヘッド４とより形成さ
れる主燃焼室１に連通している。又ピストンキャビティ
１の底面にはピストン６が上死点近傍において真下噴口
31と対向する位置に突起部８を設置している。この突起
部８は円柱状で上面がほぼ平面あるいは凹状面からなっ
ている。
６の頂面とシリンダ７とシリンダヘッド４とより形成さ
れる主燃焼室１に連通している。又ピストンキャビティ
１の底面にはピストン６が上死点近傍において真下噴口
31と対向する位置に突起部８を設置している。この突起
部８は円柱状で上面がほぼ平面あるいは凹状面からなっ
ている。
次に前記第１実施例の作用について説明する。
機関運転時、圧縮行程での上昇ピストンにより主燃焼
室１内の空気が圧縮されて副室噴口３より副室２内に流
入する。ところがピストンの上死点付近で燃料噴射弁５
から副室２内に燃料が噴射されると、燃料が噴霧となっ
て高温高圧の圧縮空気と混合し、自己着火して燃焼しは
じめる。このため、副室２内の圧力が上昇すると共に、
膨張行程時のピストンの下降により、副室２内の未燃、
既燃ガスは、主燃焼室１内へ流出する。この際真下噴口
31が設けられていると主燃焼室１内へのガス流出は容易
となる。このようにして主燃焼室１内に流入したガスの
うち、未燃ガスは主燃焼室１内の空気と混合して燃焼す
る。この際真下噴口31からの噴出ガスがピストンキャビ
ティ１の底面に設置された突起部８に衝突して拡散して
いくために、主燃焼室１内での燃料と空気との混合が促
進され燃焼が活発化できる。
室１内の空気が圧縮されて副室噴口３より副室２内に流
入する。ところがピストンの上死点付近で燃料噴射弁５
から副室２内に燃料が噴射されると、燃料が噴霧となっ
て高温高圧の圧縮空気と混合し、自己着火して燃焼しは
じめる。このため、副室２内の圧力が上昇すると共に、
膨張行程時のピストンの下降により、副室２内の未燃、
既燃ガスは、主燃焼室１内へ流出する。この際真下噴口
31が設けられていると主燃焼室１内へのガス流出は容易
となる。このようにして主燃焼室１内に流入したガスの
うち、未燃ガスは主燃焼室１内の空気と混合して燃焼す
る。この際真下噴口31からの噴出ガスがピストンキャビ
ティ１の底面に設置された突起部８に衝突して拡散して
いくために、主燃焼室１内での燃料と空気との混合が促
進され燃焼が活発化できる。
前述のように第１実施例の燃焼室にすると、副室２か
らの主燃焼室１へのガス流出が容易となるとともに、主
燃焼室１内での燃焼と空気の混合及び燃焼が促進される
ため、燃費吐煙、始動性が改善され有害排出ガスの低減
を図ることができる。
らの主燃焼室１へのガス流出が容易となるとともに、主
燃焼室１内での燃焼と空気の混合及び燃焼が促進される
ため、燃費吐煙、始動性が改善され有害排出ガスの低減
を図ることができる。
第２図は第２実施例で、第１実施例の突起部８の頂面
形状をフラットのものから円弧或いは円錐状の凹みを設
置したもの（第２図（ａ），（ｂ））であり、その作用
効果はほぼ第１実施例と同様であるが、真下噴口31から
の噴出ガスの突起部８に衝突後の拡散方向の制御性が良
好となり、燃料と空気の混合がよくなり、燃焼が促進さ
れる。
形状をフラットのものから円弧或いは円錐状の凹みを設
置したもの（第２図（ａ），（ｂ））であり、その作用
効果はほぼ第１実施例と同様であるが、真下噴口31から
の噴出ガスの突起部８に衝突後の拡散方向の制御性が良
好となり、燃料と空気の混合がよくなり、燃焼が促進さ
れる。
第３図は第３実施例で、キャビティ１の外周部の深さ
を、深いものから浅いものに変更したものであり、その
作用効果は第１〜２実施例とほぼ同様であるが、副室噴
口３からの噴出ガスのペネトレーションを向上でき、燃
料と空気の混合と燃焼がさらに促進できる。
を、深いものから浅いものに変更したものであり、その
作用効果は第１〜２実施例とほぼ同様であるが、副室噴
口３からの噴出ガスのペネトレーションを向上でき、燃
料と空気の混合と燃焼がさらに促進できる。
［考案の効果］ 本考案は前記のとおり構成したので、副室２から主燃
焼室１からのガス流出が容易となるとともに、主燃焼室
１内での燃料と空気の混合従って燃焼が促進され、燃
費、吐煙、始動性が改善できると共に、有害排出ガスの
低減を図ることができる。
焼室１からのガス流出が容易となるとともに、主燃焼室
１内での燃料と空気の混合従って燃焼が促進され、燃
費、吐煙、始動性が改善できると共に、有害排出ガスの
低減を図ることができる。
第１〜３図は本考案に係わるもので、第１図は第１実施
例の燃焼室断面図、第２図は第２実施例、第３図は第３
実施例のそれぞれ第１図応当図、第４図は従来例の第１
図応当図である。 １……主燃焼室（ピストンキャビティ）、２……副室、
３……副室噴口、31……真下噴口、４……シリンダヘッ
ド、５……燃料噴射弁、６……ピストン、７……シリン
ダ、８……突起部。
例の燃焼室断面図、第２図は第２実施例、第３図は第３
実施例のそれぞれ第１図応当図、第４図は従来例の第１
図応当図である。 １……主燃焼室（ピストンキャビティ）、２……副室、
３……副室噴口、31……真下噴口、４……シリンダヘッ
ド、５……燃料噴射弁、６……ピストン、７……シリン
ダ、８……突起部。
フロントページの続き (72)考案者 片岡 洋一 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (56)参考文献 特開 昭51−65212（ＪＰ，Ａ) 実開 平１−142524（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−167826（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭31−1452（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F02B 19/00 - 23/06
Claims (1)
- 【請求項１】ピストン頂面のピストンキャビティに主燃
焼室を有し、複数個で構成された副室噴口と、前記副室
の中心線上に開設された真下噴口と、ピストンが上死点
近傍で前記真下噴口と対向する位置のピストンキャビテ
ィの底面に設置され上面が平滑面又は凹状面に形成され
た柱状の突起部とを有してなり、前記副室噴口はピスト
ン上死点においてシリンダヘッド下面よりピストンキャ
ビティ内の主燃焼室部へ突出するように配置されてお
り、真下噴口ガスと副室噴口ガスの流れは主燃焼室から
副室へあるいは副室から主室へというように同じ出入り
の向きを有しており、真下噴口からの噴出ガスの突起部
への衝突後の拡散方向の主流が水平成分であり、突起部
に沿ってキャビティ底面に沿う流れが弱められる作用を
有した副室式内燃機関の燃焼室。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989138055U JP2575000Y2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 副室式内燃機関の燃焼室 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989138055U JP2575000Y2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 副室式内燃機関の燃焼室 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0377030U JPH0377030U (ja) | 1991-08-01 |
| JP2575000Y2 true JP2575000Y2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=31685185
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989138055U Expired - Fee Related JP2575000Y2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 副室式内燃機関の燃焼室 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2575000Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5165212A (en) * | 1974-12-03 | 1976-06-05 | Hino Motors Ltd | Deiizerukikanno nenshoshitsu |
-
1989
- 1989-11-30 JP JP1989138055U patent/JP2575000Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0377030U (ja) | 1991-08-01 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |