JP2574489B2 - 2,3―ジ置換―4―ヒドロキシキノリン誘導体及びその製法 - Google Patents

2,3―ジ置換―4―ヒドロキシキノリン誘導体及びその製法

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JP2574489B2 JP1324967A JP32496789A JP2574489B2 JP 2574489 B2 JP2574489 B2 JP 2574489B2 JP 1324967 A JP1324967 A JP 1324967A JP 32496789 A JP32496789 A JP 32496789A JP 2574489 B2 JP2574489 B2 JP 2574489B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
体を系統的に研究するなかで見出されたロイコトリエン
D4に拮抗的な作用を有する新規な4−ヒドロキシキノリ
ン誘導体並びに同化合物を化学的に製造する方法に関す
るものである。本発明の新規な2,3−ジ置換−4−ヒド
ロキシキノリン誘導体は、アレルギー状態の哺乳類体内
で励起され、器官を収縮する作用を有するロイコトリエ
ンD4に強く拮抗し、アレルギー疾患、とりわけ喘息の治
療等に有用な物質である。
〔従来の技術〕
従来、数種の2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン
が緑膿菌等の微生物代謝産物として単離されている〔ジ
ャーナル オブ アンチバイオチックス(J.A.)39,116
0(1986);ケミカル ファマシウチカル ブレタン(C
hem.Pharm.Bull.)15,718(1967)〕。しかし、これら
の化合物のあるものは、微生物醗酵による生産効率が極
めて低いため、その供給が困難な場合があった。
また、2位に不飽和炭化水素鎖を有する2,3−ジ置換
ヒドロキシキノリン化合物としては、2−(1−ヘプテ
ニル)−4−キノロン〔ジャーナル オブ バイオロジ
カル ケミストリー(J.Biol.Chem.159,725(1945)〕,
2−(2−ヘプテニル)−3−メチル−4−キノロン,2
−(3,6−ノナジエニル)−4−キノロン[ケミカル
ファマシウチカル ブレタン(Chem.Pharm.Bull.)15,7
18(1967)〕,2−(4−ヘプテニル)−4−キノロン
〔ファイトケミストリー(Phytochemi stry),1283
(1970)〕が知られている。
しかし、2位又は3位にアルキル,アルケニル,アル
キニル基を有する2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリ
ンの効果的な合成法は現在まで知られていない。
更に、微生物代謝産物として単離された3−置換−4
−ヒドロキシキノリン誘導体としては、3位にアクリル
酸又はそのエステルの残基を有するものはロイコトリエ
ンD4に拮抗することが知られているが、一般的にその活
性が弱いものであった(ヨーロッパ特許出願55068
号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
微生物代謝産物として単離されている4−キノロン化
合物は2位又は3位に炭素数7個乃至9個のアルキル基
又はアルケニル基を有している。本発明者等はこれら一
連の化合物を効率良く合成する方法を確立することによ
り、微生物代謝産物及びその類縁体を純化学的に合成
し、更に強いロイコトリエンD4拮抗作用を有する新規な
2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導体を提供す
ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は一般式(I) 〔式中 R1は水素原子又はR3CO−を示し(R3は低級アル
キル基を示す)、R2は水素原子,−CH3又は−C2H5を示
し、Aは−CH2CH=CH−, −CH=CHCH2−又は−CH2C≡C−を示し、Wは水素原子
又は核に置換されている同一又は異なる1〜4個のハロ
ゲン原子,アルキル基を示す〕 で表されるロイコトリエンD4に強い拮抗作用を有する化
合物並びに該化合物及びその類縁化合物を製造する方法
である。
上記本発明の一般式(I)で表される生理活性を有す
る2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導体は同式
中R1が水素原子を示す場合は式(VIII)で表される2,3
−ジ置換−4−キノロン誘導体と互変異性体の関係にあ
り、式(VIII)で示される化合物も本発明に含まれる。
〔式中 R2,A,Wは先と同意義を有す〕 本発明の化合物である2,3−ジ置換−4−ヒドロキシ
キノリン誘導体としては、2−(トランス−1−ノネニ
ル)−3−メチル−4−アセトキシキノリン,2−(トラ
ンス−1−ノネニル)−3−メチル−4−キノロン,2−
(シス−1−ノネニル)−3−メチル−4−アセトキシ
キノリン,2−(シス−1−ノネニル)−3−メチル−4
−キノロン,2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチ
ル−4−アセトキシキノリン,2−(トランス−2−ノネ
ニル)−3−メチル−4−キノロン,2−(1−ヒドロキ
シ−2−ノニニル)−3−メチル−4−アセトキシキノ
リン,2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチ
ル−4−キノロン,2−(トランス−1−ヒドロキシ−2
−ノニニル)−3−メチル−4−アセトキシキノリン,2
−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−
メチル−4−キノロン,2−(トランス−2−ノネニル)
−3−メチル−4−プロピオニルオキシキノリン,2−
(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−プロピ
オニルオキシキノリン,2−(トランス−1−ヒドロキシ
−2−ノネニル)−3−メチル−4−プロピオニルオキ
シキノリン,2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチ
ル−4−ブチリルオキシキノリン,2−(トランス−1−
ノネニル)−3−メチル−4−ブチリルオキシキノリ
ン,2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル
−4−ブチリルオキシキノリン,2−(トランス−2−ノ
ネニル)−3−エチル−4−アセトキシキノリン,2−
(トランス−1−ノネニル)−3−エチル−4−アセト
キシキノリン,2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノ
ニニル)−3−エチル−4−アセトキシキノリン,2−
(1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−3−エチル−4−
アセトキシキノリン,2−(トランス−2−ノネニル)−
3−エチル−4−プロピオニルオキシキノリン,2−(ト
ランス−1−ノネニル)−3−エチル−4−プロピオニ
ルオキシキノリン,2−(トランス−2−ノネニル)−3
−エチル−4−ブチリルオキシキノリン,2−(トランス
−1−ノネニル)−3−エチル−4−ブチリルオキシキ
ノリン,2−(トランス−2−ノネニル)−3−エチル−
4−キノロン,2−(トランス−1−ノネニル)−3−エ
チル−4−キノロン,2−(トランス−1−ヒドロキシ−
2−ノネニル)−3−エチル−4−キノロン,2−(1−
ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−エチル−4−キノロ
ン,2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシ−6−フルオロキノリン,2−(トランス−1
−ノネニル)−3−メチル−6−フルオロ−4−キノロ
ン,2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシ−6−フルオロキノリン,2−(トランス−2
−ノネニル)−3−メチル−6−フルオロ−4−キノロ
ン,2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル
−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン,2−(1−ヒ
ドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−6−フルオロ
−4−キノロン,2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−
ノネニル)−3−メチル−4−アセトキシ−6−フルオ
ロキノリン,2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネ
ニル)−3−メチル−6−フルオロ−4−キノロン,2−
(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−アセト
キシ−6−フルオロキノリン等が挙げられる。
本発明の2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
体の2位の置換分が1−ヒドロキシ−2−ノネニル基,1
−ヒドロキシ−ノニニル基である 一般式(IV) 〔式中 Bは を示し、R1,R2は先と同一意義を有し、W′は水素原子
又は核に置換されている同一又は異なる1〜4個のハロ
ゲン原子,アルキル基,アルコキシで表される化合物を
製造する場合は、一般式(II) 〔式中 R1,R2,W′は先と同一の意義を有す〕 で表される化合物と、一般式(III) Y(Z-(CH2)5CH3)n (III) 〔式中 YはLi,Na,K,Mg,LiCu,R4 2Al,R4CuLi(R4は炭
素数1〜8個を有するアルキル基又はアルケニル基を示
す)を示し、Zは−CH=CH−又は−C≡C−を示し、n
は金属Yの価数を示す〕 で表される化合物を反応させることによって製造するこ
とができる。
この反応は一般式(II)の化合物と一般式(III)の
化合物即ち金属アルケン,金属アルキル例えば、オクテ
ニルリチウム,オクチニルリチウム,リチウムビス(オ
クテニル)キュウプレイト,リチウムビス(オクチニ
ル)キュウプレイト,リチウムオクテニルメチルキュウ
プレイト,リチウムオクチニルメチルキュウプレイト等
をエーテル系溶媒中、室温乃至−20℃程度の温度におい
て直接反応させるか、同溶媒中でオクテン又はオクチン
と水素化金属例えば、水素化ナトリウム,水素化カリウ
ム等、金属アルコキシド例えば、カリウムブトキシド,
マグネシウムエトキシドやグリニヤール試薬,ジイソブ
チルアルミニウム水素化物,ブチルリチウム等と反応さ
せて、反応液中で金属アルケン又は金属アルキンを生成
させて反応させてもよい。
以上の反応により一般式(IV)で表される化合物を製
造することができる。
一般式(V) 〔式中、R1,R2,W′は先と同一意義を有す〕 で表される化合物を製造する場合は、一般式(II)で表
される化合物と X- Ph3P+−CH2(CH2)6CH3 〔式中 Xはハロゲン原子、Phはフェニル基を示す〕 とを通常のウィッチヒ反応により行う。この際、上記ホ
スホニウム塩を無機塩基、例えば水素化ナトリウム,ブ
チルリチウム等で処理し、イリドとして反応させると好
適である。
本発明の2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
体の2位の置換分が2−ノネニル基,2−ノニニル基であ
る 一般式(VII) 〔式中 R1,R2,W′,Z,は先と同一意義を有す〕 で表される −CH2−CH=CH(CH2)5CH3,−CH2−C=C(CH2)5CH3の化
合物を製造する場合は、一般式(VI) 〔式中 X,R1,R2,W′は先と同一意義を有す〕 で表される化合物と、一般式(III) Y(Z-(CH2)5CH3)n (III) (式中 Y,Z,nは先と同一意義を有す) で表される化合物とを反応させることにより製造するこ
とができる。
なお、この製造における一般式(III)で表される化
合物並びに反応条件は先に述べた一般式(II)の化合物
と一般式(III)の化合物を反応させる場合と同様であ
る。
本発明の製造方法において、出発物質である一般式
(II)で表される2−ホルミル−3−置換−4−(ヒド
ロキシ又はアシルオキシ)キノリン誘導体の中の3−メ
チル体は、アニリルを2−メチルアセト酢酸エチルエス
テルと脱水縮合し、生成する3−アニリノ−2−メチル
クロトン酸誘導体を高温、好適には200〜250℃で加熱す
ることにより分子内環化し、2,3−ジメチル−4−キノ
リンとするか、又は更にこの化合物を無水アルカン酸例
えば無水酢酸と反応させて2,3−ジメチル−4−アシル
オキシキノリン例えば2,3−ジメチル−4−アセトキシ
キノリンとし、これらの化合物を含水有機溶媒中で二酸
化セレンで酸化することより製造することができる。
また、本発明の製造方法における他の出発物質である
一般式(VI)で表される2−ハロゲノメチル−3,4−ジ
置換ヒドロキシキノリン誘導体は前記のようにして得ら
れた2,3−ジメチル−4−アシルオキシキノリンを有機
溶媒中でm−クロロ過安息香酸で酸化し、4−アシルオ
キシキノリン−N−オキシド誘導体とし、次いで無水有
機溶媒中オキシ塩化リンでクロン化して2−クロロメチ
ル−3−メチル−4−アシルオキシキノリンを製造す
る。
なお、2位にクロロメチルを他のハロゲノメチルに変
換するには、上記のようにして得られた2−クロロメチ
ル−3−メチル−4−アシルオキシキノリンを無水溶媒
中でヨウ化ナトリウム,臭化ナトリウム等と反応させる
ことにより容易に製造することができる。
本発明の2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
体は、ヒトを含む哺乳類の生体維持に重要な免疫系と心
臓血流に生理活性を発揮する物質である。その免疫系へ
の影響はロイコトリエンD4に対する拮抗作用が極めて顕
著である。
次に本発明の実施例並びに出発物質の製造例を挙げ、
本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例〕
例1 2−(1−ノネニル)−3−メチル−4−アセトキシキ
ノリン オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド218mg
(0.48mmol)のテトラヒドロフラン3ml溶液にn−ブチ
ルリチウム0.48mmolのヘキサン溶液0.29mlを加え、室温
で5分間攪拌する。
この溶液を−78℃に冷却した後、ヘキサメチルホスホ
ラストリアミド1.43g(8mmol)を加え5分間攪拌し、更
に2−ホルミル−3−メチル−4−アセトキシキノリン
91.6mg(0.40mmol)のテトラヒドロフラン2ml溶液を加
え、−78℃で15分間、−42℃で30分間攪拌する。反応液
を水20mlに加え、酢酸エチルで抽出し飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー〔ワコーゲルC−200(和光純薬製)(溶媒n−ヘ
キサン:酢酸エチル=15:1)〕により精製すると、2−
(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−アセト
キシキノリン13mg(収率10%)及び2−(シス−1−ノ
ネニル)−3−メチル−4−アセトキシキノリン15mg
(収率12%)が得られる。
2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−ア
セトキシキノリン〔化合物(1)〕 融点74〜75℃ NMR(CDCl3) δ=0.90(t,J=7Hz,3H), 1.2〜1.5(m,10H),2.31(s,3H), 2.33〜2.40(m,2H),2.51(s,3H), 6.80(d,J=15.4Hz,1H), 7.08(dt,J=15.4Hz,J=7.1Hz,1H), 7.4〜7.8(m,3H),804(d,J=8.8Hz,1H) 2−(シス−1−ノネニル)−3−メチル−4−アセト
キシキノリン〔化合物(2)〕 NMR(CDCl3) δ=0.84(t,J=6Hz,3H),1.1〜1.6(m,10H),2.2〜2.7
(m,2H),2.26(s,3H),2.49(s,3H),6.02(dt,J=12H
z,J=7Hz,1H), 6.61(d,J=12Hz,1H),7.3〜8.1(m,4H) 例2 2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−キ
ノロン〔化合物(3)〕 2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシキノリン2.47g(7.60mmol),メタノール250
ml,水50mlの溶液に炭酸カリウム6.30g(45.6mmol)の水
30ml溶液を加え、室温で13時間攪拌する。この溶液を1N
塩酸で中和した後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム10
0mlを加え、水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥する。
溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC−200)(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エ
チル=1:2)により精製すると2−(トランス−1−ノ
ネニル)−3−メチル−4−キノロン1.66g(収率77
%)が得られる。
融点152〜153℃ EI−MS m/e 283(M+) NMR(CDCl3) δ=0.86(t,J=7Hz,3H),1.1〜1.5(m,10H),2.13〜2.
19(m,2H),2.22(s,3H), 6.56(dd,J=16.02Hz,J=5.47Hz,1H), 6.62(d,J=16.02Hz,1H),7.22〜7.26(m,1H), 7.49〜7.54(m,1H),7.70(d,J=7.8Hz,1H), 8.33〜8.35(m,1H),10.40(bs,1H) 例3 2−(シス−1−ノネニル)−3−メチル−4−キノロ
ン〔化合物(4)〕 2−(シス−1−ノネニル)−3−メチル−4−アセ
トキシキノリン483mg(1.49mmol),水1ml,メタノール3
0mlの溶液に炭酸カリウム250mg(1.49mmol),水2mlの
溶液を加え、室温で10分間攪拌する。後、例2と同様に
処理、精製すると2−(シス−1−ノネニル)−3−メ
チル−4−キノロン360mg(収率86%)が得られる。
融点170〜171℃ NMR(CDCl3) δ=0.82(t,J=6Hz,3H),1.0〜1.5(m,10H), 2.06(s,3H),2.07〜2.30(m,2H), 5.89(dt,J=12Hz,J=7.5Hz,1H), 6.33(d,J=12Hz,1H),7.1〜7.6(m,2H), 8.33(d,J=7.5Hz,1H),9.15(bs,1H) 例4 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4−ア
セトキシキノリン〔化合物(5)〕 トランス−1−ヨード−1−オクテン1.86g(7.8mmo
l)のエーテル15ml溶液に、アルゴン雰囲気下−78℃で
t−ブチルリチウム15.6mmolのペンタン溶液10mlを加
え、同温度で2時間攪拌する。反応液をヨウ化銅590mg
(3.10mmol)のエーテル15ml溶液に−78℃で加えた後、
−35℃に昇温し、同温度で45分間攪拌する。ヘキサメチ
ルホスホラストリアミド1.79g(10mmol)を加え、−35
℃で10分間攪拌した後、2−ヨードメチル−3−メチル
−4−アセトキシキノリン1.02g(3.00mmol)のテトラ
ヒドロフラン10ml溶液を加え、同温度で30分間攪拌す
る。反応液を1N塩酸3ml,水100mlの溶液に加えた後、セ
ライト濾過し、濾液をクロロホルムで抽出、水洗浄後、
硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200)
(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1)により精製す
ると2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4
−アセトキシキノリン221mg(収率23%)が得られる。
EI−MS m/e 325(M+1 HNMR(CDCl3) δ=0.86(t,J=6.94Hz,3H), 1.23〜1.36(m,8H), 2.01(dt,J=6.66Hz,J=6.66Hz,2H), 2.28(s,3H),2.50(s,3H), 3.75(d,J=6.2Hz,2H), 5.50(dt,J=15.5Hz,J=6.66Hz,1H), 5.68(dt,J=15.5Hz,J=6.2Hz,1H), 7.48(t,J=8Hz,1H),7.64(t,J=8.3Hz,1H), 7.70(d,J=8.3Hz,1H),8.05(d,J=8.3Hz,1H)13 CNMR(CDCl3) δ=12.13,14.03,20.52,22.57,28.80,29.25,31.67,32.6
1,40.74,120.66,121.43,121.59,125.77,126.26,128.90,
129.00,133.10,147.46,151.90,161.62,167.92 例5 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4−キ
ノロン〔化合物(6)〕 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシキノリン705mg(2.17mmol),水10ml,メタノ
ール50mlの溶液に炭酸カリウム300mg(2.17mmol),水3
mlの溶液を加え、室温で10分間攪拌する。この溶液を1N
塩酸で中和した後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム50
mlを加え、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶
媒を減圧溜去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200)(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:2)により精製すると2−(トランス−2−ノネ
ニル)−3−メチル−4−キノロン550mg(収率90%)
が得られる。
融点202〜203℃ EI−MS m/e 283(M+) NMR(CDCl3) δ=0.84(t,J=6Hz,3H),1.10〜1.50(m,8H), 1.80〜2.10(m,2H),2.16(s,3H), 3.38〜3.59(m,2H), 5.51(dt,J=15.3Hz,J=6.5Hz,1H), 5.61(dt,J=15.3Hz,J=6.5Hz,1H), 7.10〜7.34(m,1H),7.40〜7.58(m,2H), 8.32(d,J=8.4Hz,1H),10.70(bs,1H) 例6 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−
4−アセトキシキノリン〔化合物(7)〕 1−オクチン968mg(8.80mmol),テトラヒドロフラ
ン10mlの溶液に窒素雰囲気下、0℃でn−ブチルリチウ
ム8.00mmolのヘキサン溶液4.9mlを加え、同温度で15分
間攪拌する。反応液を−78℃に冷却し、2−ホルミル−
3−メチル−4−アセトキシキノリン1.83g(8.00mmo
l)のテトラヒドロフラン10ml溶液を加えた後、室温ま
で徐々に昇温し、更に室温で1時間攪拌する。反応液を
水100mlにあけ、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウム
で乾燥する。溶媒を減圧留去し、得られた残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0)(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製
すると2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メ
チル−4−アセトキシキノリン1.50g(収率55%)が得
られる。
NMR(CDCl3) δ=0.86(t,J=6Hz,3H), 1.15〜1.65(m,8H),2.14(s,3H), 2.16(s,3H),2.20〜2.40(m,2H), 6.60(t,J=2Hz,1H),7.16〜7.66(m,3H), 8.23〜8.40(m,1H) 例7 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−
4−キノロン〔化合物(8)〕 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル
−4−アセトキシキノリン1.50g(4.42mmol),水10ml,
メタノール100mlの溶液に炭酸カリウム611mg(4.42mmo
l)の水2.0ml溶液を加え、室温で10分間攪拌する。1N塩
酸で中和した後、溶媒を減圧留去し、得られた残留物に
クロロホルム30mlを加え、水で洗浄後、硫酸ナトリウム
で乾燥する。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200)(溶媒;n−
ヘキサン:酢酸エチル=1:2)により精製すると2−
(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−4−
キノロン945mg(収率72%)が得られる。
融点148〜149℃ EI−MS m/e 297(M+) NMR(CDCl3) δ=0.81(t,J=6Hz,3H),1.0〜1.5(m,8H), 1.94(s,3H),2.0〜2.3(m,2H), 4.34(bs,1H),5.49(bs,1H),6.9〜7.5(m,3H), 8.21(d,J=8Hz,1H),9.01(s,1H) 例8 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−3
−メチル−4−アセトキシキノリン〔化合物(9)〕 1−オクチン1.68g(15.3mmol),n−ヘキサン20mlの
溶液に、窒素雰囲気下0℃でジイソブチルアルミニウム
ハイドライド13.9mmolのn−ヘキサン溶液13.9mlを加
え、50℃で2時間攪拌する。溶媒を減圧留去した後、テ
トラヒドロフラン20mlを加え、更に2−ホルミル−3−
メチル−4−アセトキシキノリン2.66g(11.6mmol)の
テトラヒドロフラン15ml溶液を−78℃で加える。反応温
度を−78℃から室温まで昇温し、室温で15分間攪拌す
る。反応液を1N塩酸15ml,水100mlの溶液に加え、セライ
ト濾過した後、酢酸エチルで抽出し、水,飽和塩化ナト
リウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶
媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1)により精製す
ると2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)
−3−メチル−4−アセトキシキノリン2.08g(収率53
%)が得られる。
EI−MS m/e 341 (M+) IR(neat)3380,2950,1770,1660,1620,1600,1500,1370,
1200cm-1 NMR(CDCl3) δ=0.86(t,J=6Hz,3H), 1.18〜1.42(m,8H),1.98〜2.12(m,2H), 2.24(s,3H),2.52(s,3H), 5.34(d,J=7.8Hz,1H), 5.45(dd,J=16Hz,J=7.8Hz,1H), 5.75(bs,1H),5.86(dt,J=16Hz,J=6.8Hz), 7.5〜7.8(m,3H),8.0〜8.2(m,1H) 例9 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−3
−メチル−4−キノロン〔化合物(10)〕 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−
3−メチル−4−アセトキシキノリン1.23g(3.63mmo
l),水15ml,メタノール80mlの溶液に炭酸カリウム502m
g(3.63mmol)の水2ml溶液を加え、室温で10分間攪拌す
る。1N塩酸を加え中和した後、溶媒を減圧留去して得ら
れた残留物にクロロホルム30mlを加え、水で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200)
(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)により精製す
ると2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)
−3−メチル−4−キノロン746mg(収率69%)が得ら
れる。
融点170〜171℃ EI−MS m/e 299(M+) NMR(CDCl3) δ=0.83(t,J=7Hz,3H), 1.1〜1.4(m,8H),1.76(s,3H),1.9〜2.1(m,2H), 4.92(bs,1H),5.17(d,J=6.5Hz,1H), 5.46(dd,J=16Hz,J=6.5Hz,1H), 5.67(dt,J=16Hz,J=7.3Hz,1H), 7.03〜7.10(m,1H),7.21〜7.34(m,1H), 7.35〜7.48(m,1H),8.21〜8.31(m,1H), 9.11(s,1H) 例10 2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−ア
セトキシ−フルオロキノリン〔化合物(11)〕 オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド218mg
(0.48mmol),テトラヒドロフラン3mlの溶液にn−ブ
チルリチウムのn−ヘキサン溶液0.29ml(0.48mmol)を
加え、室温で5分間攪拌する。この溶液を−78℃に冷却
した後、ヘキサメチルホスホラストリアミド1.43g(8mm
ol)を加え5分間攪拌し、更に2−ホルミル−3−メチ
ル−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン98.8mg(0.
40mmol),テトラヒドロフラン2mlの溶液を加え、−78
℃で15分間、−42℃で30分間攪拌する。反応液を水20ml
に加え、酢酸エチルで抽出し飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)により精製す
ると2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4
−アセトキシ−6−フルオロキノリン14mg(収率10%)
が得られる。
NMR(CDCl3) δ=0.89(t,3H,J=5Hz) 1.1〜1.7(m,10H),2.28(s,3H),2.3〜2.4(m,2H), 2.48(s,3H),6.72(d,1H,J=15Hz) 6.87(dt,1H,J=6Hz,15Hz),7.1〜7.5(m,2H), 7.99(dd,1H,J=5Hz,9Hz) 例11 2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−6−フ
ルオロ−4−キノロン〔化合物(12)〕 2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシキノリン226mg(0.66mmol),メタノール15m
lの溶液に炭酸カリウム91mg(0.66mmol),水1.5mlの溶
液を加え、室温で1時間攪拌する。この溶液を1N塩酸で
中和した後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム10mlを加
え水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を
減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製する
と、2−(トランス−1−ノネニル)−3−メチル−6
−フルオロ−4−キノロン160mg(収率80%)が得られ
る。
融点192〜193℃ EI−MS m/e 301(M+) NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=5Hz) 1.0〜1.5(m,10H),1.9〜2.1(m,2H),2.17(s,3H), 6.3〜6.8(m,2H),7.23(dt,1H,J=2Hz,8Hz) 7.69(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.89(dd,1H,J=2Hz,9Hz) 例12 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4−ア
セトキシ−6−フルオロキノリン〔化合物(13)〕 トランス−1−ヨード−1−オクテン1.11g(4.67mmo
l),エーテル15mlの溶液に、アルゴン雰囲気下−78℃
でt−ブチルリチウムのペンタン溶液5.99ml(9.34mmo
l)を加え、同温度で2時間攪拌する。反応液にヨウ化
銅400mg(2.10mmol)を加えた後、−35℃に昇温し同温
度で45分間攪拌する。ヘキサメチルホスホラストリアミ
ド941mg(5.25mmol)を加え、−35℃で10分間攪拌した
後、2−ヨードメチル−3−メチル−4−アセトキシ−
6−フルオロキノリン628mg(1.75mmol)、テトラヒド
ロフラン10mlの溶液を加え、同温度で30分間攪拌する。
反応液を1N塩酸2ml、水100mlの溶液に加えた後、セライ
ト濾過し、濾液をクロロホルムで抽出、水洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧溜去し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒 n−ヘキサン:
酢酸エチル=15:1)により精製すると2−(トランス−
2−ノネニル)−3−メチル−4−アセトキシ−6−フ
ルオロキノリン120mg(収率20%)が得られる。
NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=5Hz),1.0〜1.5(m,8H), 1.8〜2.1(m,2H),2.24(s,3H),2.44(s,3H), 3.68(d,2H,J=5Hz),5.3〜5.8(m,2H), 7.1〜7.5(m,2H),7.99(dd,1H,J=5Hz,9Hz) 例13 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−6−フ
ルオロ−4−キノロン〔化合物(14)〕 2−(トランス−2−ノネニル)−3−メチル−4−
アセトキシ−6−フルオロキノリン60mg(0.17mmol),
メタノール8mlの溶液に炭酸カリウム24mg(0.17mmo
l),水1mlの溶液を加え、室温で10分間攪拌する。この
溶液を1N塩酸で中和した後、溶媒を減圧留去し、クロロ
ホルム10mlを加え、水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾
燥する。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
により精製すると2−(トランス−2−ノネニル)−3
−メチル−6−フルオロ−4−キノロン46mg(収率87
%)が得られる。
融点214〜215℃ EI−MS m/e 301(M+) NMR(CDCl3) δ=0.85(t,3H,J=7Hz) 1.20〜1.32(m,8H),1.97〜2.03(m,2H), 2.18(s,3H),3.51(d,2H,J=5.9Hz), 5.51(dt,1H,J=5.9Hz,15.2Hz), 5.60(dt,1H,J=6.3Hz,15.2Hz), 7.27〜7.32(m,1H), 7.60(dd,1H,J=4.5Hz,9.2Hz), 7.98(dd,1H,J=3.0Hz,9.2Hz), 11.0(s,1H) 例14 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−
4−アセトキシ−6−フルオロキノリン〔化合物(1
5)〕 1−オクチン238mg(2.16mmol),テトラヒドロフラ
ン5mlの溶液に窒素雰囲気下0℃でn−ブチルリチウム
のヘキサン溶液1.32ml(2.16mmol)を加え、同温度で15
分間攪拌する。反応液を−78℃に冷却し、2−ホルミル
−3−メチル−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン
445mg(1.80mmol),テトラヒドロフラン10mlの溶液を
加えた後、室温まで徐々に昇温し、更に室温で1時間攪
拌する。反応液を水50mlにあけ、酢酸エチルで抽出し、
硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、得られ
た残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−200)(溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に
より精製すると2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)
−3−メチル−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン
349mg(収率54%)が得られる。
NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=5Hz),1.0〜1.7(m,8H), 2.0〜2.2(m,2H),2.33(s,3H),2.49(s,3H), 5.4〜5.8(m,2H),7.1〜7.5(m,2H), 8.02(dd,1H,J=5Hz,9Hz) 例15 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル−
6−フルオロ−4−キノロン〔化合物(16)〕 2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メチル
−アセトキシ−6−フルオロキノリン349mg(0.978mmo
l),メタノール20ml,水2mlの溶液に炭酸カリウム135mg
(0.978mmol),水1mlの溶液を加え、室温で10分間攪拌
する。1N塩酸で中和した後、溶媒を減圧留去し得られた
残留物にクロロホルム20mlを加え水で洗浄後、硫酸ナト
リウムで乾燥する。溶媒を減圧留去した後、、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200)
(溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製
すると2−(1−ヒドロキシ−2−ノニニル)−3−メ
チル−6−フルオロ−4−キノロン183mg(収率59%)
が得られる。
融点153〜154℃ EI−MS m/e 315(M+) NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=5Hz),1.1〜1.7(m,8H), 2.17(s,3H),2.2〜2.5(m,2H),3.30(bs,1H), 5.66(t,1H,J=2Hz),7.41(ddd,1H,J=3Hz,8Hz,9H
z), 7.7〜7.9(m,2H) 例16 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−3
−メチル−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン〔化
合物(17)〕 1−オクチン1.31g(11.9mmol),n−ヘキサン20mlの
溶液に窒素雰囲気下、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライドのn−ヘキサン溶液10.8ml(10.8mmol)を加え、
50℃で2時間攪拌する。反応溶液を−78℃に冷却した
後、2−ホルミル−3−メチル−4−アセトキシ−6−
フルオロキノリン2.22g(9.00mmol),テトラヒドロフ
ラン30mlの溶液を加える。反応温度を−78℃から室温ま
で昇温し、室温で30分間攪拌する。反応液を水100mlに
加え、セライト濾過した後、酢酸エチルで抽出し、水,
飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル
=8:1)により精製すると、2−(トランス−1−ヒド
ロキシ−2−ノネニル)−3−メチル−4−アセトキシ
−6−フルオロキノリン1.86g(収率58%)が得られ
る。
NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=5Hz),1.0〜1.6(m,8H), 2.20(s,3H),2.45(s,3H),5.1,〜5.55(m,3H), 5.6〜6.0(m,1H),7.2〜7.5(m,2H), 8.01(dd,1H,J=5Hz,9Hz) 例17 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−3
−メチル−6−フルオロ−4−キノロン〔化合物(1
8)〕 2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)−
3−メチル−4−アセトキシ−6−フルオロキノリン1.
86g(5.18mmol)、メタノール50ml、水2mlの溶液に炭酸
カリウム715mg(5.18mmol)、水3mlの溶液を加え、室温
で10分間攪拌する。1N塩酸を加え中和した後、溶媒を減
圧留去して得られた残留物にクロロホルム30mlを加え、
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減
圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒
クロロホルム:メタノール=40:1)により精製する
と、2−(トランス−1−ヒドロキシ−2−ノネニル)
−3−メチル−6−フルオロ−4−キノロン1.19g(収
率72%)が得られる。
融点163〜164℃ EI−MS m/e 317 (M+) NMR(CDCl3) δ=0.83(t,3H,J=7Hz),1.1〜1.4(m,8H), 1.85(s,3H),1.9〜2.1(m,2H),4.89(bs,1H), 5.27(bs,1H),5.48(dd,1H,J=6.5Hz,15.4Hz), 5.73(dt,1H,J=6.8Hz,15.4Hz),7.1〜7.3(m,2H), 7.88(dd,1H,J=3Hz,9Hz),9.35(s,1H) 製造例1 2−ホルミル−3−メチル−4−アセトキシキノリン 2,3−ジメチル−4−アセトキシキノリン4.30g(20.0
mmol),二酸化セレン2.44g(22.0mmol),水8ml,1,4−
ジオキサン80mlの溶液を3時間還流する。溶媒を減圧留
去した後、クロロホルム100mlを加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液,水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥す
る。溶媒を減圧溜去し、得られた粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200)(溶
媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製すると
2−ホルミル−3−メチル−4−アセトキシキノリン2.
40g(収率52%)が得られる。
融点132〜133℃ NMR(CDCl3) δ=2.52(s,3H),2.59(s,3H), 7.5〜8.3(m,4H),10.3(s,1H) 製造例2 2−クロロメチル−3−メチル−4−アセトキシキノリ
ン 2,3−ジメチル−4−アセトキシキノリン4.95g(23.0
mmol)m−クロロ過安息香酸4.76g(27.6mmol),塩化
メチレン50mlの溶液を室温で2時間攪拌した後、更にm
−クロロ過安息香酸794mg(4.6mmol)を加え、同温度で
3時間攪拌する。反応液を亜硫酸水素ナトリウム水溶
液,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶
媒を減圧留去すると2,3−ジメチル−4−アセトキシキ
ノリンオキシドの粗生成物5.42gが得られる。
2,3−ジメチル−4−アセトキシキノリンオキシドの
粗生成物1.85g(8.00mmol),塩化メチレン5mlの溶液に
オキシ塩化リン1.38g(9.04mmol)の塩化メチレン5ml溶
液,トリエチルアミン913mg(9.04mmol)の塩化メチレ
ン5ml溶液をそれぞれ15分間でほぼ同時に滴下し、更に
室温で10分間攪拌する。反応液を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液,飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫
酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲルC−200)(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)により精製すると2−クロロメチル−3−メチル−
4−アセトキシキノリン700mg(収率36%)が得られ
る。
融点108〜109℃ NMR(CDCl3) δ=2.40(s,3H),2.49(s,3H),4.83(s,2H), 7.3〜8.0(m,4H) 次に本発明の化合物のロイコトリエンD4拮抗作用並び
に減圧下のマウス生存延長作用を示す。
試験例1 ロイコトリエンD4拮抗作用試験 イ)試験方法 モルモット回腸の切片を用いロイコトリエンD410ng/m
lで励起される収縮を供試々料2mcg/mlの添加によりその
阻止率を測定した。
ロ)供試々料 実施例の化合物(3),(6),(8)及び化合物
(10) ハ)結果 第1表の通りである。
以上の結果から明らかな通り、本発明の化合物はロイ
コトリエンD4の作用に顕著に拮抗し、器官の収縮を抑え
る。ロイコトリエンD4はアレルギー疾患のとき遊離され
る物質で、たとえば喘息等の場合に気管支を収縮させる
作用を有するものであるから、本発明の化合物は喘息の
発作を抑えるに有効である。
試験例2 減圧下のマウス生存延長試験 イ)試験方法 一群3匹のマウスに供試々料50mgを静脈内投与し、30
分後20mmHgに減圧したゲージに入れ、その生存時間
(秒)を測定した。なお、供試々料を投与しない群をコ
ントロールとし対比した。
ロ)供試々料 実施例の化合物(1),(3),(4)及び化合物
(10) ハ)結果 第2表の通りである。
以上の結果から明らかな通り、本発明の化合物は脳血
流を増加させることにより低圧酸素状態(アノキシア)
での脳死時間を顕著に延長させる。従って、窒素或いは
一酸化炭素中毒等の脳疾患の治療に有効な物質である。
〔発明の効果〕
本発明の新規2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン
誘導体はロイコトリエンD4拮抗作用並びに心臓からの脳
血流増加作用を有する物質である。従って、ヒトを含む
哺乳類の生体維持に重要な免疫系と心臓血流に有効に作
用し、免疫疾患並びに脳疾患の治療に極めて有効な物質
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬崎 正次 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治 製菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 佐々木 徹 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治 製菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 柴原 聖至 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治 製菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 井上 重治 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治 製菓株式会社薬品研究所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中 R1は水素原子又はR3CO−を示し(R3は低級アル
    キル基を示す)、R2は水素原子,−CH3又は−C2H5を示
    し、Aは−CH2CH=CH−, −CH=CHCH2−又は−CH2C≡C−を示し、Wは水素原子
    又は核に置換されている同一又は異なる1〜4個のハロ
    ゲン原子,アルキル基を示す〕 で表される2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
    体。
  2. 【請求項2】一般式(II) 〔式中 R1は水素原子又はR3CO−を示し(R3は低級アル
    キル基を示す)、R2は水素原子,−CH3又は−C2H5を示
    し、W′は水素原子又は核に置換されている同一又は異
    なる1〜4個のハロゲン原子,アルキル基,アルコキシ
    基又はアシル基を示す〕 で表される化合物と 一般式(III) Y(-Z(CH2)5CH3)n (III) 〔式中 YはLi,Na,K,Mg,LiCu,R4 2Al,R4CuLi(R4は炭
    素数1〜8個を有するアルキル基又はアルケニル基を示
    す)を示し、Zは−CH=CH−又は−C≡C−を示し、n
    は金属Yの価数を示す〕 で表される化合物を反応させることを特徴とする 一般式(IV) (式中 Bは を示し、R1,R2,W′は先と同一意義を有す) で表される2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
    体の製法。
  3. 【請求項3】一般式(II) 〔式中 R1は水素原子又はR3CO−を示し、(R3は低級ア
    ルキル基を示す),R2は水素原子,−CH3又は−C2H5
    示し、W′は水素原子又は核に置換されている同一又は
    異なる1〜4個のハロゲン原子,アルキル基,アルコキ
    シ基又はアシル基を示す〕 で表される化合物と (式中 Xはハロゲン原子,phはフェニル基を示す) で表される化合物とを反応させることを特徴とする 一般式(V) 〔式中 R1,R2,W′は先と同一意義を有す〕 で表される2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
    体の製法。
  4. 【請求項4】一般式(VI) 〔式中 R1は水素原子又はR3CO−を示し(R3は低級アル
    キル基を示す)、R2は水素原子,−CH3又は−C2H5を示
    し、Xはハロゲン原子を示し,W′は水素原子又は核に置
    換されている同一又は異なる1〜4個のハロゲン原子,
    アルキル基,アルコキシ基又はアシル基を示す〕 で表される化合物と 一般式(III) Y(−Z(CH2)5CH3)n (III) 〔式中 YはLi,Na,K,Mg,LiCu,R4 2Al,R4CuLi(R4は炭
    素数1〜8個を有するアルキル基又はアルケニル基を示
    す)を示し、Zは−CH=CH−又は−C≡C−を示し、n
    は金属Yの価数を示す〕 で表される化合物と反応させることを特徴とする 一般式(VII) 〔式中 R1,R2,Z,W′は先と同一意義を有す〕 で表される2,3−ジ置換−4−ヒドロキシキノリン誘導
    体の製法。
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