JP2573955Y2 - 分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置 - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置

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JP2573955Y2
JP2573955Y2 JP1992005125U JP512592U JP2573955Y2 JP 2573955 Y2 JP2573955 Y2 JP 2573955Y2 JP 1992005125 U JP1992005125 U JP 1992005125U JP 512592 U JP512592 U JP 512592U JP 2573955 Y2 JP2573955 Y2 JP 2573955Y2
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cylinder
timer
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pressure chamber
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JP1992005125U
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賢一 久保
慎一 五十嵐
真一 市村
亮一 川島
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Bosch Corp
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Bosch Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は分配型燃料噴射ポンプの
タイマ装置に係り、特に熱によるシリンダの変形を防止
したタイマ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、タイマピストンが摺動するシリ
ンダの高圧室側端部に環状のシール部材を介して端板を
ボルト止めしたタイマ装置は知られている。
【0003】この種の従来のタイマ装置は、ポンプ回転
数の増大に伴って、吸込み空間内の燃料圧力が上昇する
際、その燃料を上記シリンダの高圧室側端部に受入れ、
タイマピストンを摺動させて、回転角を進角させるもの
である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、燃料のリーク量を減少させて、タイマ特性を
安定化させるために、タイマピストンとシリンダ間のク
リアランスを極力小さくするよう設計しているので、例
えば燃料の異常高温時などには、タイマピストンにステ
ィックが発生するという問題がある。
【0005】そこで、本考案の目的は、上述した従来の
技術が有する問題点を解消し、スティックの発生を防止
することのできる分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置であ
って、タイマピストンが摺動するシリンダの高圧室側端
部にシール部材溝を設け、このシール部材溝に環状のシ
ール部材を設け、このシール部材を挟んで前記シリンダ
の高圧室側端部に端板をボルト止めしたものにおいて、
前記シリンダの高圧室側端部に、前記シール部材の外側
でかつ前記ボルトの内側に位置して、その周方向に延び
る、前記シール部材溝の溝深さよりも前記タイマピスト
ンの軸方向に深い周溝を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0007】
【作用】本考案によれば、シール部材の外側でかつボル
トの内側に位置するシリンダの端部に周溝が設けられる
ので、熱によりシリンダの高圧側が変形したとしても、
その変形は、周溝を境にして端部の外周側に現れ、周溝
の内側に及ぶことはないので、タイマピストンのスティ
ックは防止される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0009】図1において、分配型燃料噴射ポンプは、
吸込み空間1を構成するハウジング2を有し、このハウ
ジング2には駆動軸3が挿入されている。この駆動軸3
は、エンジンを駆動源として回転し、この駆動軸3にフ
ィードポンプ4が装着され、このフィードポンプ4の駆
動により吸込み空間1に燃料が供給されるようになって
いる。この吸込み空間1の燃料圧は、図示しないレギュ
レーティングバルブにより制御されてエンジンの回転数
に対応するようになっている。
【0010】また、ハウジング2の一端にはシリンダ5
が固装され、このシリンダ5にはプランジャ6が摺動自
在に挿入されており、このシリンダ5とプランジャ6と
に囲まれて高圧室7が構成されている。
【0011】プランジャ6は、駆動軸3にカムディスク
8を介して嵌合されている。このカムディスク8の他面
周縁にはカムが形成され、このカムにローラ9が当接
し、このローラ9はローラホルダ10に回動自在に支持
されている。従って、プランジャ6は、カムプロフィル
に沿って往復動すると共に、駆動軸3及びカムディスク
8と共に回転する。このローラホルダ10はタイマ11
に連結されており、このタイマ11は、吸込み空間1の
燃料圧により作動し、エンジンの回転数に応じてローラ
ホルダ10を回動して進角させるようにしてある。
【0012】前述したプランジャ6には、高圧室7に臨
む先端に吸入グループ12がエンジンの気筒数に対応す
る数だけ形成されている。また、該吸入グループ12に
所定の角度で連通する吸入ポート13がシリンダ5に形
成されている。この吸入ポート13の他端は、ハウジン
グ2に形成された吸入通路14を介して吸込み空間1に
連通している。また、プランジャ6の軸方向には、一端
が高圧室7に開口する縦孔15が形成されている。この
縦孔15には、プランジャ6に形成された分配ポート1
6が連通し、この分配ポート16は、ハウジング2及び
シリンダ5に形成された分配通路17に所定の角度のと
き連通する。
【0013】分配通路17は、デリバリバルブ18を介
して噴射管19に接続され、この噴射管19は噴射弁2
0に接続されている。また、縦孔15の他端の吸込み空
間1に臨む部位にはスピルポート21が連通し、このス
ピルポート21の周囲にはコントロールスリーブ22が
嵌挿され、このコントロールスリーブ22は、ガバナか
らの出力に応じて変位し、噴射量を調節するようになっ
ている。
【0014】このような分配型燃料噴射ポンプそのもの
は公知である。しかして、本実施例によれば、タイマ1
1の構成に特徴があり、このタイマ11は、もし熱変形
が生じたとしても、タイマ特性が不安定にならないよう
に構成されている。
【0015】即ち、タイマ11は、図2に示すように、
アルミニウム製のシリンダ31を有し、このシリンダ3
1内にはタイマピストン33が摺動自在に挿通され、タ
イマピストン33はタイマピン34を介してローラホル
ダ10に連結されている。
【0016】タイマピストン33は低圧側がタイマスプ
リング35により付勢され、高圧側には高圧室37が形
成され、この高圧室37内には通路39を通じて吸込み
空間1内の燃料が導かれるようになっている。また、ア
ルミニウム製シリンダ31の高圧室37側の端部31a
には、図4に示すように、Oリング溝41が形成され、
このOリング溝41にはOリング43が嵌着されてい
る。そして、シリンダ31の端部31aには鉄製の端板
45が宛がわれ、この端板45は複数本のボルト47を
介してシリンダ31の端部31aに固定されている。
【0017】更にシリンダ31の端部31aには、Oリ
ング溝41の外側で、かつボルト47の内側に位置し、
端部31aの周方向に延びる、前記Oリング溝41の溝
深さよりもタイマピストン33の軸方向に深い周溝51
が形成されている。なお、前記Oリング溝41はシール
部材溝を構成し、前記Oリング43はシール部材を構成
する。
【0018】ところで、斯る構成のタイマ装置では、吸
込み空間1内の燃料の圧力が上昇すると、高圧室37内
の圧力が上昇し、図3に示すように、タイマスプリング
35のばね力に抗してタイマピストン33が図示の方向
に摺動し、タイマピン34を介してローラホルダ10が
矢印の方向に回転し、よって回転角が進角される。
【0019】そして、エンジンの運転等によって燃料温
度が上昇すると、シリンダ31がアルミニウム製である
のに対し、端板45が鉄製であるので、端板45に比べ
てシリンダ31の熱膨張量が増大し、図5に示すよう
に、シリンダ31の高圧側が変形する。
【0020】しかして、この実施例によれば、シリンダ
31の端部31aに周溝51が設けられているので、熱
によりシリンダ31の高圧側が変形したとしても、その
変形は、周溝51を境にして端部31aの外周側に現
れ、周溝51の内側には及ばない。従って、この際に、
タイマピストン33がスティックすることはない。
【0021】図6を参照して、シリンダ31の端部31
aに周溝51がないもの(従来のタイマ装置)と比較す
ると、この従来の形式のタイマ装置では、シリンダ31
の高圧側の変形が、シリンダ31の内周部に直接及ぶの
で、タイマピストン33にスティック53が発生する。
スティック53が発生すると、タイマ11の作動が不安
定になり、例えば、進角遅れが発生して、白煙、HC、
COが増大するなどの不都合を生じる。
【0022】本実施例によれば、このような場合に、シ
リンダ31の端部31aに設けた周溝51が極めて効果
的に機能するので、熱によりシリンダ31の高圧側が変
形したとしても、従来のものに比べて、タイマピストン
33のスティックが格段に抑えられ、安定したタイマ特
性が維持される。
【0023】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、シール部材の外側でかつボルトの内側に位置
し、その周方向に延びる周溝を、シリンダの高圧室側端
部に設けたので、熱によりシリンダの高圧側が変形した
としても、その変形は、周溝を境にして端部の外周側に
現れ、周溝の内側には及ばないので、タイマピストンの
スティックを防止することができる。
【0024】また、熱によるシリンダ変形の影響が無く
なるため、タイマピストンとシリンダ間のクリアランス
を現状よりさらに小さくする事が可能となる。これによ
って、燃料温度上昇により燃料の粘性が低下した場合
の、タイマピストンとシリンダ間を通る、タイマ高圧室
からの燃料のリーク量を低減できるため、燃料温度の変
化に対するタイマ特性の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】分配型燃料噴射ポンプの概略構成を示す断面図
である。
【図2】同じく、タイマ装置を示す図である。
【図3】図2のタイマ装置の作動状態を示す図である。
【図4】本考案の要部を示す断面図である。
【図5】本考案のタイマ装置のシリンダが変形した状態
を示す断面図である。
【図6】従来のタイマ装置のシリンダが変形した状態を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 吸込み空間 6 プランジャ 8 カムディスク 11 タイマ 31 シリンダ 31a 端部 33 タイマピストン 34 タイマピン 37 高圧室 41 Oリング溝 45 端板 47 ボルト 51 周溝 53 スティック
フロントページの続き (72)考案者 川島 亮一 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株式会社ゼクセル 東松山工場内 (56)参考文献 実開 昭59−107031(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 1/16 - 1/18

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置であ
    って、タイマピストンが摺動するシリンダの高圧室側端
    部にシール部材溝を設け、このシール部材溝に環状のシ
    ール部材を設け、このシール部材を挟んで前記シリンダ
    の高圧室側端部に端板をボルト止めしたものにおいて、 前記シリンダの高圧室側端部に、前記シール部材の外側
    でかつ前記ボルトの内側に位置して、その周方向に延び
    る、前記シール部材溝の溝深さよりも前記タイマピスト
    ンの軸方向に深い周溝を設けたことを特徴とする分配型
    燃料噴射ポンプのタイマ装置。
JP1992005125U 1992-01-14 1992-01-14 分配型燃料噴射ポンプのタイマ装置 Expired - Lifetime JP2573955Y2 (ja)

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JPH0558853U JPH0558853U (ja) 1993-08-03
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59107031U (ja) * 1983-01-05 1984-07-19 日産自動車株式会社 燃料噴射ポンプのタイマ機構

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