JP2573354B2 - 経皮吸収製剤 - Google Patents

経皮吸収製剤

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JP2573354B2 JP11341889A JP11341889A JP2573354B2 JP 2573354 B2 JP2573354 B2 JP 2573354B2 JP 11341889 A JP11341889 A JP 11341889A JP 11341889 A JP11341889 A JP 11341889A JP 2573354 B2 JP2573354 B2 JP 2573354B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は特定の改質処理を施こしたポリオレフィンフ
ィルムを支持体として用いてなる経皮吸収製剤に関す
る。
<従来の技術> 従来から、薬物を経皮吸収によって生体内へ投与し、
各種疾患治療や予防を行なう製剤が開発されており、そ
の中でも支持体面に薬物含有感圧性接着剤層を設けてな
る貼付型の製剤が注目されている。
貼付型の経皮吸収製剤は、投薬作業の簡便性や持続的
薬理作用の発現、副作用の低減など種々の利点を有する
ものである。このような経皮吸収製剤に用いる支持体
は、貼付する皮膚面の動きに対する追従性付与のために
適度な柔軟性が必要である。また、感圧性接着剤層中の
薬物が支持体中へ移行して薬物含有量が低下する、所謂
薬物の裏抜けを防止するために耐薬物透過性を必要とす
る。
上記柔軟性付与のために、従来からポリオレフィンや
ポリウレタンなどの材料からなる支持体が用いられてい
るが、これらは一般に耐薬物透過性に乏しく、限定され
た薬物にのみ利用できるものである。
一方、耐薬物透過性付与の点からは各種フィルムの積
層物が一般に用いられているが、これらの積層物は柔軟
性に欠ける傾向を示す。
近年、素材自体が柔軟性および耐薬品性を有するもの
として、四フッ化エチレン樹脂フィルムを経皮吸収製剤
の支持体に用いたものが提案されている(特公昭63−21
647号公報)。このようなフィルムは経皮吸収製剤の支
持体として優れた特性を発揮するものであるが、フッ素
樹脂の特徴である漏れ性の乏しさから、ポリオレフィン
フィルムを用いた場合よりも感圧性接着剤層との投錨力
が低下するものである。
<発明が解決しようとする課題> 従って、本発明は柔軟性と耐薬物透過性を兼備し、し
かも薬物含有の感圧性接着剤層との投錨力も大きい支持
体を用いてなる経皮吸収製剤を提供することを目的とす
る。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重
ねた結果、特定の改質処理を施こしたポリオレフィンフ
ィルムを用いることによって優れた特性を有する経皮吸
収製剤が得られることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
即ち、本発明の経皮吸収製剤は、少なくとも片面にフ
ッ化層を有するポリオレフィンフィルムの該層面に、薬
物を含有する感圧性接着剤層を設けてなるものであり、
好ましい態様としてはフッ化層が、ポリオレフィンフィ
ルムの表面層に存在する水素原子をフッ素原子に置換、
改質されたものとするのが望ましい。
本発明の経皮吸収製剤において支持体として用いるポ
リオレフィンフィルムは、少なくとも片面にフッ化層を
有するものであり、具体的にはポリオレフィン主鎖に存
在する水素原子をフッ素原子に置換し、フィルム表面層
を改質したものである。
フッ化層はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデ
ン、ポリペンテンなどの汎用されているポリオレフィン
からなるフィルムの表面に、フッ素ガスやフッ化水素な
どを適当な時間接触させることによって形成することが
できる。なお、用いるフッ素ガスやフッ化水素にはフッ
化処理を妨げない範囲で他のガスや液体を混合して用い
ることもできる。
以上のようにして得られる支持体は、柔軟性や貼付作
業性の点から約5〜300μm程度の厚み範囲に調製する
ことが好ましい。またフッ化層の厚みは表面層がフッ化
処理されておればよいので、特に限定されるものではな
い。
上記フッ化層を有するポリオレフィンの該層面には、
薬物を含有する感圧性接着剤層が設けられ、本発明の経
皮吸収製剤を得ることができる。
用いる薬物としては薬理学的に許容され、経皮吸収可
能なものであれば全身性作用や局所性作用を有するもの
を問わず使用することができる。
薬物を含有させるための感圧性接着剤は、本発明の経
皮吸収製剤を皮膚面に固定させ、薬物を拡散移動によっ
て皮膚面へ移行、経皮吸収させるものであり、ゴム系や
アクリル系、シリコーン系、ビニル系などの公知の感圧
性接着剤を用いることができる。
上記感圧性接着剤には薬物のほか、薬物の経皮吸収性
を向上させたり、溶解性を向上させたりする各種助剤や
粘着付与剤、充填剤などを適宜配合することもできる。
<発明の効果> 本発明の経皮吸収製剤は、以上のように支持体として
フッ化層を表面に有するポリオレフィンを用いているの
で、感圧性接着剤層中に含有する薬物がフッ化層によっ
てポリオレフィンフィルム中へ移行することが阻止され
る。従って、薬物の裏抜け等に起因する含量低下が抑制
され、望むべき薬理効果が期待できる。
また、支持体としてポリオレフィンフィルムを用いて
いるので柔軟性が良好であり、皮膚面に貼付した際の違
和感が少ない。
さらに、驚くべきことに濡れ性に乏しいとされている
フッ化層を支持体表面層に有しているにもかかわらず、
該層面に感圧性接着剤層を設けた場合、投錨力の低下が
起こらずに逆にポリオレフィンフィルム単体よりも投錨
力が大きくなるという効果を発揮するという特徴を有す
る。
<実施例> 以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明す
る。尚、以下文中にて部とあるのは重量部を意味するも
のである。
実施例1 アクリル酸2−エチルヘキシルエステル97部、アクリ
ル酸3部からなるモノマー混合物を酢酸エチル中にて共
重合反応させ、感圧性接着剤溶液を得た。
得られた溶液の固形分100部に対して、硝酸イソソル
ビド25部を溶解した酢酸エチル溶液を配合して薬物含有
感圧性接着剤溶液を調製した。
一方、ポリエチレンの押出し成形してフィルム化する
工程において、フッ素ガスを吹き込みながら成形するこ
とによって、表面層がフッ化処理された20μm厚のポリ
エチレンフィルムを得た。
このフィルムを支持体としてフッ化処理面に、前記薬
物含有感圧性接着剤溶液を乾燥後の厚みが40μmとなる
ように転写法にて塗布、乾燥して本発明の経皮吸収製剤
を得た。
比較例1a 支持体としてフッ化処理していないポリエチレンフィ
ルム(20μm厚)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て経皮吸収製剤を得た。
比較例1b 支持体として耐薬物透過性が大きいポリエステルフィ
ルム(9μm厚)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て経皮吸収製剤を得た。
実施例2 アクリル酸2−エチルヘキシルエステル55部、アクリ
ル酸2−メトキシエチルエステル30部、酢酸ビニル15部
からなるモノマー混合物を酢酸エチル中にて共重合反応
させ、感圧性接着剤溶液を得た。
得られた溶液の固形分100部に対して、クロニジン7.5
部、コハク酸0.5部を溶解した酢酸エチル溶液を配合し
て薬物含有感圧性接着剤溶液を調製した。
一方、40μm厚のエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢
酸ビニル含量19%)フィルムを、フッ素ガス雰囲気中に
1時間放置し、フィルム表面をフッ化層に改質した。
このフィルムを支持体として用い、改質面に、前記薬
物含有感圧性接着剤溶液を乾燥後の厚みが50μmとなる
ように転写法にて塗布、乾燥して本発明の経皮吸収製剤
を得た。
比較例2a 支持体としてフッ化処理していないエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(酢酸ビニル含量19%)フィルム(40μm
厚)を用いた以外は、実施例2と同様にして経皮吸収製
剤を得た。
比較例2b 支持体として比較的耐薬物透過性が大きいポリ塩化ビ
ニリデンフィルム(19μm厚)を用いた以外は実施例2
と同様にして経皮吸収製剤を得た。
比較例3 支持体として四フッ化エチレン樹脂フィルム(60μm
厚)を用いた以外は、実施例2と同様にして経皮吸収製
剤を得た。
上記各実施例および比較例にて得た経皮吸収製剤につ
いて、下記特性評価を行ない、結果を第1表および第2
表に示した。
〔支持体裏面への薬物透過量〕
各サンプルを10cm角に裁断したのち、アルミニウムラ
ミネート包装材中に40℃にて保管した。保管後、1カ
月、3カ月、6カ月経過した際に支持体裏面へ薬物が透
過、析出した量を液体クロマトグラフィーにて定量し、
初期含有量を100として比率を算出した。
〔柔軟性(違和感)〕
各サンプルを5cm角に裁断し、これを成人男子5人の
胸部に貼付して柔軟性および違和感を調べた。点数は下
記の基準にて5人の合計点で付与した。
1……不快、2……違和感あるが問題なし、 3……全く違和感なし。
〔投錨力〕
各サンプルを幅10mm、長さ100mmに切断し、剥離紙を
除去したのち、ベークライト板に感圧性接着剤層を両面
粘着テープを介して固定した。
このサンプルを引張り試験機を用いて180度ピール剥
離し、支持体フィルムと感圧性接着剤層との界面を投錨
破壊させ、このときに要する力を測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 三郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 審査官 守屋 敏道

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面にフッ化層を有するポリオ
    レフィンフィルムの該層面に、薬物を含有する感圧性接
    着剤層を設けてなる経皮吸収製剤。
  2. 【請求項2】フッ化層が、ポリオレフィンフィルムの表
    面層に存在する水素原子をフッ素原子に置換、改質され
    たものである請求項(1)記載の経皮吸収製剤。
JP11341889A 1989-05-01 1989-05-01 経皮吸収製剤 Expired - Lifetime JP2573354B2 (ja)

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