JP2573246Y2

JP2573246Y2 - フラット状の蓋に取出口を取付けた容器

Info

Publication number: JP2573246Y2
Application number: JP1990108249U
Authority: JP
Inventors: 和弘日高
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1990-10-16
Filing date: 1990-10-16
Publication date: 1998-05-28
Anticipated expiration: 2005-10-16
Also published as: JPH0465730U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、フラット状の蓋にヒンジ蓋を有する扁平状
のプラスチック製取出口を取付けたカップ形容器に関す
るものである。

（従来の技術）これまで、牛乳、ジュース、酒等の飲料用液を充填密
封したゲーベルトップシール形の紙容器にあっては、開
閉自在な注出口を取付けたものもあったが、カップ形容
器にあっては、そのフラット状の蓋に注出口を取付けた
ものはなかった。

（考案が解決しようとする課題）従来カップ形容器にあっては、シート状のシール蓋
は、その剥離にあたって、内容物を一度に全部取出すよ
うな場合には兎角として、少しずつ取出すような場合に
あっては、一旦剥離した蓋の再度の封塞は、充分には行
われず、また取出しにおいても不便であった。

本考案は、このような点に鑑みて案出されたものであ
って、フラット状の蓋で、その開口部がシールされたカ
ップ形の容器より内容物を取出すに当って、蓋を剥離す
ることなく、容易に取出すことができるようにすること
を目的とするものである。

（課題を解決するための手段）上記の目的を達成するために、本考案にあっては、カ
ップ形容器の開口部をシールした蓋に対して、取出口を
取付けることによって問題点の解決を図っている。

すなわち、本考案は、プラスチックの単層材、又は紙
とプラスチック、紙とプラスチックとアルミ箔とよりな
る積層材にて構成したカップ形の容器本体に対し、紙と
プラスチックとの積層材よりなるフラット状の蓋を取付
けるとともに、この蓋の蓋面に対し、ヒンジ蓋と、ヒン
ジ蓋の上面に突設する取付け部とつなぎ部とにより間隔
を保持して連設された摘み環とを有する扁平状のプラス
チック製の取出口を、摘み環が平行になるように取付け
た構成をとっている。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

本考案は、カップ形容器の開口部を、ヒンジ蓋を有す
る扁平状の取出口を取付けた蓋でシールした容器であっ
て、その内容物として、粉ミルク等の粉体、その他の粒
状物、飲料ヨーグルト等の流動物、あるいは棒状菓子類
等を容入するものである。

カップ形容器本体（ａ）の材料としては、高密度ポリ
エチレン、紙／ポリエチレン、紙／ポリエチレン／アル
ミ箔／ポリエチレン等をもって構成し、その開口部をシ
ールするフラット状の蓋（ｂ）は紙／ポリエチレン等で
あり、その蓋（ｂ）に取付けられる内容物の取出口
（ｃ）は、低密度ポリエチレン等で射出成形されたもの
である。

但し、カップ形容器本体（ａ）、フラット状蓋
（ｂ）、扁平状取出口（ｃ）の各部材の互いに接着する
面は、相溶性のあるものであれば、特に上記のものに限
定されることはない。

取出口（ｃ）は、全体として扁平状であって、平面視
において、長方形の短い側の一辺を取出部（１）側が山
形状になるような形状で、外周部に溶着用の鍔部（２）
を残してヒンジ蓋（３）が薄肉部（４）をもって区画さ
れている。この鍔部（２）とヒンジ蓋（３）との間に
は、わずかに段差のある周り縁（５）がある。

取出部（１）側のヒンジ蓋（３）の上面には、蓋面に
平行な摘み環（６）が取付け部（７）をもって突設され
ており、摘み環（６）にはヒンジ蓋（３）との間に細い
つなぎ部（14）がある。

ヒンジ蓋（３）のヒンジ部（８）側には、係止用鈎
（９）が突設されており、この係止用鈎（９）に対し
て、これを係止する係止片（10）が周り縁（５）に設け
られている。

なお、突片（11）は、流動物を取出す際には、その取
出しの切れをよくするものであり、また菓子等の棒状物
を取出す際には、その取出しをよくするためのものであ
る。

以上のような構成の取出口（ｃ）は、その鍔部（２）
をもってフラット状の中蓋（ｂ）の取付け口（12）の内
側縁に溶着されている。

第１図に示す円筒状の容器には、例えば飲料ヨーグル
ト等の流動物を、また第２図に示す角筒状の容器には、
例えば粉ミルク等の粉体、その他の粒状物、あるいは棒
状菓子等を容れる。使用に当りては、上蓋（ｄ）を取除
いた後に、取出口（ｃ）を開披するのであるが、これに
は摘み環（６）を摘んで引張ることによりヒンジ蓋
（３）を薄肉部（４）より切離すのである。それには相
当の力を要するが、つなぎ部（14）は簡単に切れ、その
力は摘み環（６）の取付け部（７）より、山形状の取出
部（１）の薄肉部（４）に集中することになり、ここよ
り切断が始まり、これが両側へと移行して、ヒンジ部
（８）まで達する。

そして、ヒンジ蓋（３）を充分に開披すると、係止用
鈎（９）が係止片（10）に係止して、ヒンジ蓋（３）は
安定したその状態を保つ。

開披したヒンジ蓋（３）を閉じるためにこれを押圧す
ると、摘み環（６）は、係止用鈎（９）と係止片（10）
との係止が外れ、ヒンジ蓋（３）の先端の突部（13）が
開口縁（４′）に係止するから、ヒンジ蓋（３）は大き
く容器本体（ａ）内に落込むこともなく、また薄肉部
（４）の切離しによって生じたばりが互いに干渉し合
い、ヒンジ蓋（３）は飛び跳ね上って開披した状態には
ならない。

また、取出口（ｃ）は、その鍔部（２）が蓋（ｂ）の
取付け口（12）の内側縁に溶着されているから、取付け
口（12）の切口は露出することなく、したがって、内容
物がこの部分に触れて膨潤するようなことはない。

（考案の効果）本考案は、プラスチックの単層材、又は紙とプラスチ
ック、紙とプラスチックとアルミ箔との積層材で構成さ
れるカップ形容器のフラット状の蓋に対し、ヒンジ蓋を
有する扁平状のプラスチック製の取出口を取付け、ヒン
ジ蓋の開披によって、例えば飲料ヨーグルト等の流動
物、粉ミルク等の粉体、その他の粒状物、あるいは棒状
菓子等の内容物を取出すようにしたものであるから、従
来のこの種のフラット状の蓋を、常にそのカップ形容器
の開口部から大きな力をもって部分的に、あるいは全部
を剥離するもののように、開披に大きな力を要すること
なく、また一部を取出した後に、閉蓋が充分に行われ
ず、これがため内容物が流出したりするようなこともな
く、常にヒンジ蓋の開披によって内容物を取出すことが
でき、閉蓋も充分に行うことができる。

しかも、フラット状の蓋の蓋面に、ヒンジ蓋と、ヒン
ジ蓋の上面に突設する取付け部とつなぎ部とにより間隔
を保持して連設された摘み環とを有する扁平状の取出口
を、摘み環が平行になるように取付けたものであるか
ら、容器全体として蓋部が嵩張らず、体裁もよいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案にかかるもので、第１図（イ）は取出口をフラット状の蓋に取付けた円筒
状容器の斜視図、（ロ）は同上の容器に上蓋を被冠した
状態の斜視図、第２図（イ）は取出口をフラット状の蓋に取付けた角筒
状容器の斜視図、（ロ）は同上の容器に上蓋を被冠した
状態の斜視図、第３図は取出口部分の拡大断面図、第４図はヒンジ蓋を開披する状態の拡大断面図、第５図はヒンジ蓋の開披を保持する状態の拡大断面図、第６図はヒンジ蓋を閉蓋した状態の拡大断面図である。符号ａ……容器本体ｂ……フラット状の蓋ｃ……取出口、ｄ……上蓋１……取出部２……鍔部３……ヒンジ蓋４……薄肉部４′……開口縁５……周り縁６……摘み環７……取付け部８……ヒンジ部９……係止用鈎 10……係止片 11……突片 12……取付け孔 13……突部 14……つなぎ部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】プラスチックの単層材、又は紙とプラスチ
ック、紙とプラスチックとアルミ箔とよりなる積層材に
て構成したカップ状の容器本体に対し、紙とプラスチッ
クとの積層材よりなるフラット状の蓋を取付けるととも
に、この蓋の蓋面に対し、ヒンジ蓋と、ヒンジ蓋の上面
に突設する取付け部とつなぎ部とにより間隔を保持して
連設された摘み環とを有する扁平状のプラスチック製の
取出口を、摘み環が平行になるように取付けたことを特
徴とするフラット状の蓋に扁平状の取出口を取付けたカ
ップ形容器。