JP2572700Y2 - 溶削火口 - Google Patents

溶削火口

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JP2572700Y2
JP2572700Y2 JP1993020723U JP2072393U JP2572700Y2 JP 2572700 Y2 JP2572700 Y2 JP 2572700Y2 JP 1993020723 U JP1993020723 U JP 1993020723U JP 2072393 U JP2072393 U JP 2072393U JP 2572700 Y2 JP2572700 Y2 JP 2572700Y2
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JP
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upper unit
cutting
steel material
crater
oxygen
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JP1993020723U
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敏治 一山
久雄 根芝
光昭 小笠原
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Nippon Speng Co Ltd
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Nippon Speng Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鋼材等に発生した疵を
溶削して除去するための溶削火口に係り、特に、鋼材端
部の溶削に適した溶削火口に関する。
【0002】
【従来の技術】スラブやブルーム等を始めとする鋼材を
鋳造後圧延する工程において、前記鋼材の表面および表
面下には、割れ、ピンホール、あるいは介在物の存在等
の疵が発生する場合がある。そこで、これらの疵を除去
するための作業として、溶削(スカーフィング)が行な
われる。これは、溶削火口から火炎を噴射して鋼材の表
面を溶融、酸化させ、かつこれを吹き飛ばすことによ
り、これらの疵を除去するものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、鋼材の四隅
にある端部(コーナ部)は、鋼材表面の他の部分より冷
却速度が早いため割れが発生し易く、その深さは7〜1
0mmにまでおよぶことがある。一方、上記のような鋼
材では、目下のところ通常1〜3mm程度の深さの溶削
を行っているため、端部の割れを除去するには溶削が浅
すぎ、その結果、端部の割れが溶削後も残存するという
問題があった。
【0004】従って、端部の割れを溶削するためには、
鋼材の表面全体を深く溶削するか、通常の溶削を行った
後、端部のみを改めて溶削する必要があるが、この場合
には、鋼材の歩留りが悪くなり、かつ作業能率が低下す
るため、コストの増大が問題となっていた。また、溶削
火口を含む溶削装置の構造を端部の割れに対応させる方
法も考えられているが、装置の構造が複雑化せざるを得
ず、その結果、装置の製造コストが増大し、かつ装置が
扱いにくくなるという問題が生じていた。
【0005】本考案は、上記のような従来技術の問題点
を解決するためになされたもので、特に、鋼材の端部に
発生する深い割れを効率よく除去することができ、かつ
構造が簡易で作業性に優れた溶削火口を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の溶削火口は、燃
料ガス噴出口を具備する上部ユニットと下部ユニットと
を、スリット状をなす酸素噴出口を挟んで上下に配置し
た溶削火口において、前記上部ユニットの先端部下面の
左右両端に、前記上部ユニットの先端側に向かうに従い
漸次肉厚となるくさび形をなす一対の部材を設け、かつ
これら部材の前記酸素噴出口中央側を向く側端縁部に、
前記上部ユニットの先端側に向かうに従い末広がりとさ
れた傾斜面を、それぞれ下向きに設けたことを特徴とす
るものである。
【0007】ここで、前記一対の部材は、前記上部ユニ
ットの先端部下面の左右両端に着脱自在に取付けてもよ
く、また、前記上部ユニットの先端部下面の左右両端を
一体的に加工することにより設けてもよい。
【0008】
【作用】本考案においては、酸素噴出口からの噴出流が
その両端部において部材の影響を受け、鋼材との衝突角
度が前記両端部において選択的に変化する。その結果、
鋼材の端部に向け噴出される噴出流が鋼材の他の部分に
向け噴出される噴出流に比して下方に傾くため、この部
分だけ溶削深さが深くなり、前記端部を含む鋼材表面の
割れが完全に除去される。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づき、本考案の実施例につい
て、更に詳しく説明する。
【0010】図1は、本実施例の全体を示した溶削火口
の側面図であり、図2は図1の矢印Xに沿った矢視図、
図3および図4はそれぞれ本実施例で用いるピース(部
材)の形状を示す図である。
【0011】図において、符号1はシールドブロック1
´と一体に構成された上部ユニットであり、符号2は下
部ユニットである。そして、上部ユニット1と下部ユニ
ット2とを、その左右両端にエンドウォール3,3´を
介在させた状態で上下に重ねることにより、スリット状
をなす酸素噴出口4を形成している。更に、これら上部
ユニット1と下部ユニット2とは、酸素噴出口4を形成
した状態で、ヘッドブロック5に取付けられている。ま
た、符号6は、ヘッドブロック5の下面に取付けられ、
鋼材11との接触部分6´を有するシューである。
【0012】更に、本実施例の場合、上部ユニット1の
先端部下面の左右両端には、それぞれ図3および図4に
示すような一対のピース12,12´が、ビスや接着剤
等で取付け固定されている。このピース12,12´
は、上部ユニット1の先端側に向かうに従い漸次肉厚と
なるくさび形をなし、かつ左右いずれかの端縁部に
は、上部ユニット1の先端側に向かうに従い末広がりと
された傾斜面13,13´が形成されている。
【0013】更に、本実施例の場合、上部ユニット1の
先端部下面の左右両端には、それぞれ図3および図4に
示すような一対のピース12,12´が、ビスや接着剤
等で取付け固定されている。このピース12,12´
は、上部ユニット1の先端側に向かうに従い漸次肉厚と
なるくさび形をなし、かつ左右いずれかの端縁部には、
上部ユニット1の先端側に向かうに従い末広がりとされ
た傾斜面13,13´が形成されている。
【0014】図の場合、図3に示すピース12では、向
かって右側の端縁部に傾斜面13が形成され、図4に示
すピース12´では、向かって左側の端縁部に傾斜面1
3´が形成されている。そして、ピース12,12´
は、これら傾斜面13,13´がいずれも下を向き、か
つ酸素噴出口4の中央側を向くよう上部ユニット1の両
端に固定される。すなわち、図2においては、図3に示
すピース12が、上部ユニット1の向かって左端に固定
され、図4に示すピース12´が、上部ユニット1の向
かって右端に固定される。
【0015】続いて、上記構成を有する溶削火口による
溶削の実施について説明する。
【0016】まず、鋼材11の幅に対応した溶削火口を
図1に示すように配置する。そして、燃料ガス噴出口
7,8から燃料ガスを噴出するとともに、酸素噴出口4
から低圧の酸素を噴出して加熱流を形成し、鋼材11の
表面を加熱する。一方、加熱の開始と同時に、アッパー
シールド用の酸素をシールドブロック1´を経て酸素孔
9から噴出して前記加熱流の流れを下方へ向けて制御
し、かつ上方からの酸素の加入で加熱効果を一段と上昇
させる。なお、アッパーシールドからの酸素の噴出は、
溶削開始時にのみ行われる。
【0017】数秒後、鋼材11が発火点に達したなら
ば、溶削酸素の圧力を高圧に切り換え、溶削作業を開始
する。加熱された鋼材11は溶融と酸化反応を起こし、
これに伴い溶削が進行する。
【0018】この場合、溶削酸素の噴出流の向きを、図
1に示す略図によって説明すれば、まず、酸素噴出口4
の中央部では、噴出流は何の影響も受けることなく酸素
噴出口4から噴出されるため、噴出流と鋼材11の表面
とは、従来の溶削火口と同様位置ABで示す範囲で衝突
する。一方、酸素噴出口4の端部では、噴出流がピース
12,12´に影響されて手前に傾斜するため、噴出流
と鋼材11の表面との衝突位置が、位置CDで示す範囲
に変位する。
【0019】従って、噴出流と鋼材11の表面との衝突
角が大きくなり、その結果、溶削深さも深くなる。本実
施例の場合、鋼材11の中央部における溶削深さが2m
mであると、端部では約5mmとなる。
【0020】更にまた、これらピース12,12´で
は、酸素噴出口4の中央側にそれぞれ先広がりの傾斜面
13,13´が形成されているので、上部ユニット1の
下面とピース12,12´の下面とは、これら傾斜面1
3,13´により連続的に連結される。従って、噴出流
の位置が図1中ABで示す範囲からCDで示す範囲に移
る境界も連続的に変移するため、鋼材11の中央部から
端部に向け溶削深さが深くなっていても、溶削面は滑か
であり、溶削面に、後工程に影響を及ぼす段や筋等が発
生することはない。
【0021】なお、本実施例では、上部ユニット1の下
面にくさび形のピース12,12´を取付ける構成とし
たが、場合によってはこれに代え、上部ユニット1の下
面先端部の両端にピース12,12´と同様の形状が浮
き出るように加工した一体成形物を用いてもよい。ま
た、本考案の溶削火口に加え、鋼材11の端部へと向か
う酸素供給路(図示せず)を全体への酸素供給路と分離
し、より高圧で酸素を供給するなどの手段を用いること
により、鋼材11の端部に対する酸素流量を増加させれ
ば、鋼材11の端部における溶削深さを更に深くするこ
ともできる。
【0022】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の溶削火口
では、通常の溶削作業に際し、鋼材端部の溶削が自動的
に強化されるので、鋼材に発生した深い割れを効率よく
除去することが可能である。また、上記効果を、溶削火
口の上部ブロック両側にくさび形の部材を設けるだけで
得ることができるので、溶削火口の構造が複雑なものと
ならず、かつ製造コストも安価である。以上のように、
本考案は、鋼材の端部に生じた深い割れを、従来のよう
な複雑な手段を設けることもなく、かつ容易に除去でき
るという優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例であって、一部を断面で示
した溶削火口の側面図である。
【図2】図1の矢印Xに沿った矢視図である。
【図3】本考案の第一実施例に用いられるピースの形状
を示す斜視図である。
【図4】本考案の第一実施例に用いられるピースの形状
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 上部ユニット 2 下部ユニット 3,3´ エンドウォール 4 酸素噴出口 5 ヘッドブロック 6 シュー 6´ 接触部分 7,8 燃料ガス噴出口 9 酸素孔 10 酸素供給パイプ 11 鋼材 12,12´ ピース(部材) 13,13´ 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−27046(JP,A) 実開 平2−109134(JP,U) 実開 昭57−3468(JP,U) 実開 平6−86862(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 7/06 F23D 14/00

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にそれぞれ燃料ガス噴出口を具備す
    る上部ユニットおよび下部ユニットを、スリット状をな
    す酸素噴出口を挟んで上下に配置した溶削火口におい
    て、 前記上部ユニットの先端部下面の左右両端に、前記上部
    ユニットの先端側に向かうに従い漸次肉厚となるくさび
    形をなす一対の部材を設け、かつこれら部材の前記酸素
    噴出口中央側を向く側端縁部に、前記上部ユニットの先
    端側に向かうに従い末広がりとされた傾斜面を、それぞ
    れ下向きに設けたことを特徴とする溶削火口。
  2. 【請求項2】 前記上部ユニットの先端部下面の左右両
    端に、前記一対の部材を着脱自在に取付けたことを特徴
    とする請求項1記載の溶削火口。
  3. 【請求項3】 前記上部ユニットの先端部下面の左右両
    端に、前記一対の部材を一体的に加工したことを特徴と
    する請求項1記載の溶削火口。
JP1993020723U 1993-04-21 1993-04-21 溶削火口 Expired - Lifetime JP2572700Y2 (ja)

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JPH0683161U JPH0683161U (ja) 1994-11-29
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