JP3391619B2 - 溶削装置 - Google Patents
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Description
る際に、角隅部の溶削残りを防止した溶削装置に関す
る。
熱された鋼片(以下、鋼材という。)表面を、ホットス
カーフィング機によって鋼材全面の溶削を行い、鋼材表
面に発生した割れ、ピンホール及び介在物等の疵を除去
している。
に示すごとく、平面部aでは赤熱状態にあっても、四隅
にあたる各端部b(以下、角隅部という。)は隣接する
他の平面部より鋼材温度が低くなるため、平面部の溶削
条件のまま移行すると未溶削に終ることがあって疵が残
存し、ホットスカーフィング機による溶削効果が発揮さ
れない不都合があった。
すように、2mmの深さに溶削されていても、角隅部は溶
削されずに、そのまま残り、その境界部cには凹凸が残
存し、以後の工程に支障をきたす。なお、図3の一点鎖
線は、上面の溶削面について示したものである。
は鋼材角隅部の溶削に対応するトーチを、別個に並設し
たり、或いはこの角隅部溶削のために新たに工程を追加
したりしていた。また、特開昭63−130268号公
報「熱間溶削方法」では、このような鋼材の角隅部の溶
削残りを防止するため、これに対応する部分の溶削酸素
流量を、増加させる方法が開示されているが、幅広の鋼
材に対しては、未だ不十分である。
題点を解決し、鋼材の、特に幅広の鋼材における溶削
を、角隅部に凹凸を残存させることなく良好な状態で実
施し得る溶削装置を提供することを目的とするものであ
る。
りである。 (1)トーチに溶削酸素を分配するマニホールドに、基
準側、面部及び追従側と3つの部屋に区分した一体のシ
リンダを設け、このシリンダには、鋼材の幅寸法の変化
に対応して追従側の部屋を形成するピストンを、シリン
ダの軸方向に移動可能に設け、このピストン位置をあら
かじめ鋼材の幅寸法に合わせてシリンダ内にて設定し、
幅広の鋼材の角隅部に対応する区分された基準側、追従
側の部屋には、高い圧力の溶削酸素を、幅広の鋼材の平
面部に対応する面部の部屋には通常の圧力を持つ溶削酸
素を供給し、鋼材の溶削効果をあげることを特徴とする
溶削装置。 (2)前記シリンダの追従側へ鋼材の幅寸法の変化に関
係なく、常に安定した溶削酸素を供給するために、ピス
トンに固定されたロッドを中空状に形成し、該中空ロッ
ドのピストンと接する先端部には、外方へ貫通する複数
個の孔を刻設して溶削酸素を通過させるようにし、基準
側、面部及び追従側の溶削酸素の圧力を、それぞれ自由
に制御しうるようにした(1)記載の溶削装置。
の角隅部に対する溶削酸素を、隣り合わせた平面部(以
下、面部という。)に対する溶削酸素の圧力よりも高い
圧力で噴出させて、その増加した酸素流量と運動のエネ
ルギーにより、鋼材表面の燃焼反応を、より促進させて
溶削効果を平面部より上昇させるようにしたものであ
る。
ニホールド内に鋼材の幅方向に延びるシリンダを設け、
このシリンダ内を、基準側、面部、追従側と3つの区画
(部屋)に区分して、鋼材角隅部に対応する基準側と追
従側には高い溶削酸素を供給する。また、面部へは通常
の溶削作業の圧力を持つ溶削酸素を送るものとし、この
際、溶削する鋼材の幅寸法が変更されても、その変化に
対応して溶削酸素の供給ができるよう特に追従側にはそ
の供給通路を持つ中空状の中空ロッドに固定されたピス
トンによりサイジンクしている。
〜図2により詳細に説明する。なお、図1は前記した幅
広の鋼材の溶削を示す正面図であり、この鋼材の周囲を
トーチでクローズし溶削を行うときの配置を示した正面
図である。図2は鋼材に対応し、並列に設置した上面ト
ーチにおける1ユニットであるトーチの側面図である。
1ユニット、3は下面トーチの1ユニット、4及び5
は、鋼材の左右側面を溶削するための側面トーチの1ユ
ニットである。7は図2に示す、トーチヘッド6に接す
る鋼材上面に位置するマニホールドで、8はマニホール
ド7を、水平方向に貫通するように設けられた溶削酸素
のシリンダである。7′、8′は、鋼材1を挟み、鋼材
下面に位置するマニホールド及びシリンダであり、逆方
向に配置されているが、前記の上面のものと同じ構造で
ある。
設けた中央の溶削酸素の部屋であり、10はロッド1
0′に支持された基準側の仕切り板で、基準側の幅は約
200mm程度にシリンダ内にセットされており、これに
より図面左方の角隅部に向けた溶削酸素の部屋11を形
成する。
めシリンダ8内の所定の位置にセットされるピストン、
13は該ピストン12を先端に固定しかつ右方から溶削
酸素が供給される通路となる中空状の中空ロッド、14
は中空ロッド13の先端部側に刻設された複数個の酸素
供給用の孔、15は鋼材一端へ向けた溶削酸素の通過す
る追従側の部屋である。
素を供給する供給孔、16はその位置を基準側の幅に合
わせて中空ロッド13に固定された隔壁、17は溶削酸
素のシリンダ8と平行に設けられた燃料ガスのシリンダ
であり、18はこの燃料ガスのピストン、19はピスト
ンロッドで、前記溶削酸素のピストン12と同様にエア
等の圧力で可動される。20は燃料ガスの供給孔、ま
た、21、22は鋼材両側面のトーチを、それぞれ上下
に、エア等の圧力で移動させるためのアームである。
する下部ブロック、27は上部ブロックであり、28は
鋼材1と接するシューである。29は上下部ブロック間
にてスリット状に開口した溶削酸素口であり、実線で示
す経路で、マニホールド7の溶削酸素のシリンダ8を介
し、溶削酸素が供給される。30は下部ブロック26か
ら燃料ガスが噴出される溶削酸素口と平行に複数個の孔
で並べられた下部燃料ガスの噴出孔であり、実線で示す
経路でマニホールド7の溶削酸素のシリンダと並んだ燃
料ガスのシリンダを介し、供給される。
よりなる、上部燃料ガス孔、予熱用酸素孔及び付加ガス
用の燃料ガス孔で、マニホールド7のシリンダ、トーチ
ヘッド6、上部ブロック27を介してそれぞれ燃料ガス
と酸素及び燃料ガスが、実線で示す経路で供給される。
いずれも、前記下部燃料ガスと同様のシリンダ構造を用
いるが、図面が輻湊するため図示及び説明は省略する。
の溶削時には、あらかじめ鋼材の幅寸法に基づき、まず
基準側を鋼材の一端に合わせてから、ホットスカーフ機
の制御機構を用いて、シリンダ内の各ピストンを動か
し、図1のピストン位置に、それぞれのピストンをセッ
トする。引続き、上面、下面及び左右側面のトーチを同
時に鋼材に圧着し、クローズの状態を保ち、供給孔1
1′、14及び13′を介して基準側、追従側及び面部
の各部屋に溶削酸素を供給して溶削を行う。
1と、追従側の部屋15からは高い圧力、例えば3.2
kgf/cm2 で、中央の平面部からは通常の圧力、例えば
2.8kgf/cm2 で供給され、これらの圧力差で溶削効果
に差が現われ面部とこれより低温の角隅部の溶削深さ
は、ほぼ同じ程度に溶削される。
ガス、予熱用酸素、付加ガス用の燃料の圧力を、若干、
通常より高く供給したり、また必要に応じ、溶削酸素の
シリンダのように両角隅部の圧力を平面部より高くでき
るような構造に設定する場合もある。
に対して厚さ寸法が小さいので、鋼材の両側面は、全体
に冷却されている。しかし、上面及び下面のように熱の
不均一が見られないので、トーチ4、5には、平面部よ
り高い圧力の溶削酸素を供給し、溶削すればよい。
側のピストン位置を調整しなければならないが、その場
合は、あらかじめホットスカーフ機に設置した制御機構
を介して、中空ロッド13を左右に移動してピストン1
2を適正位置にセットする。また、燃料ガスのピストン
等も、同様にして調整する。
のある鋼材に対しては、左右両側面にも、前記のような
シリンダを用いて、熱の不均一に対応するよう溶削酸素
の圧力差を設ける構造にする。
て述べたが、本発明は鋼材の二面又は一面等の溶削につ
いても用いることができるし、熱間に限らず冷間溶削に
おいても適用可能である。
の幅寸法の変化に対応し、冷却された角隅部の溶削効果
をあげるために、シリンダ内に基準側、面部及び追従側
と3つに区分し、溶削酸素の供給圧力に変化を持たせる
ようにし、また、鋼材幅の変化に即応し、ピストン位置
を容易に変えうるようにしてある。したがって、溶削作
業の能率アップ及び品質向上に寄与するところが大き
い。
明図。
面説明図。
ニット 3 下面トーチユニット 4,5 側面トーチ
ユニット 6 トーチヘッド 7,7′ マニホー
ルド 8,8′ 溶削酸素用シリンダ 9 面部対応の溶
削酸素の部屋 10 基準側の仕切り板 11 角隅部対応の
溶削酸素の部屋 12 ピストン 13 中空ロッド 14 中空ロッドの孔 15 追従側の溶削
酸素の部屋 16 隔壁 17 燃料ガスのシ
リンダ 18 燃料ガスのピストン 19 ピストンロッ
ド 20 燃料ガスの供給孔 21,22 側面用
トーチアーム 26 下部ブロック 27 上部ブロック 28 シュー 29 溶削酸素口 30 下部燃料ガス噴出孔 31 上部燃料ガス
孔 32 予熱用酸素孔 33 付加ガス用の
燃料ガス孔
Claims (2)
- 【請求項1】 トーチに溶削酸素を分配するマニホール
ドに、基準側、面部及び追従側と3つの部屋に区分した
一体のシリンダを設け、このシリンダには、鋼材の幅寸
法の変化に対応して追従側の部屋を形成するピストン
を、シリンダの軸方向に移動可能に設け、このピストン
位置をあらかじめ鋼材の幅寸法に合わせてシリンダ内に
て設定し、幅広の鋼材の角隅部に対応する区分された基
準側、追従側の部屋には、高い圧力の溶削酸素を、幅広
の鋼材の平面部に対応する面部の部屋には通常の圧力を
持つ溶削酸素を供給し、鋼材の溶削効果をあげることを
特徴とする溶削装置。 - 【請求項2】 前記シリンダの追従側へ鋼材の幅寸法の
変化に関係なく、常に安定した溶削酸素を供給するため
に、ピストンに固定されたロッドを中空状に形成し、該
中空ロッドのピストンと接する先端部には、外方へ貫通
する複数個の孔を刻設して溶削酸素を通過させるように
し、基準側、面部及び追従側の溶削酸素の圧力を、それ
ぞれ自由に制御しうるようにしたことを特徴とする請求
項1記載の溶削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01500096A JP3391619B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 溶削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01500096A JP3391619B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 溶削装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09210320A JPH09210320A (ja) | 1997-08-12 |
JP3391619B2 true JP3391619B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=11876653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01500096A Expired - Fee Related JP3391619B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 溶削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3391619B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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WO2010082484A1 (ja) * | 2009-01-13 | 2010-07-22 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼片の溶削装置及び鋼片の溶削方法 |
KR101293050B1 (ko) * | 2011-07-29 | 2013-08-05 | 현대제철 주식회사 | 슬라브 표면 결함 제거장치 및 방법 |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP01500096A patent/JP3391619B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09210320A (ja) | 1997-08-12 |
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