JP2022167018A - 鋼材の溶削方法、および、鋼材の溶削装置 - Google Patents

鋼材の溶削方法、および、鋼材の溶削装置 Download PDF

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和喜 町田
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Abstract

【課題】鋼材の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能な鋼材の溶削方法を提供する。【解決手段】鋼材の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて燃焼させ、前記鋼材の表面に湯溜まり部を形成する予熱工程と、前記鋼材の表面に溶削用酸素を吹き付けるとともに前記鋼材を搬送し、前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、搬送される前記鋼材の表面を溶削する溶削工程と、を有し、前記溶削工程では、前記溶削用酸素が前記鋼材と酸化反応して形成される火点の溶削進行方向前方側に、可燃性ガスと酸素からなる前方シールドガスを噴出するとともに、前記火点の溶削進行方向後方側に可燃性ガスからなる後方シールドガスを噴出する構成とされており、前記溶削工程において、前記鋼材の表面に吹き付ける前記溶削用酸素の流速を超音速化する。【選択図】なし

Description

本発明は、鋼材の表面を溶削する鋼材の溶削方法、および、鋼材の溶削装置に関するものである。
例えば、連続鋳造によって製造される鋳片等の鋼材の表面には、介在物の巻き込みや表面疵等の表面欠陥が発生することがある。
このような鋼材の表面欠陥を除去する際には、例えば特許文献1-4に開示された溶削装置(スカーファー設備)が用いられる。これらの溶削装置(スカーファー設備)は、鋳片(鋼材)の表面を局所的に加熱して溶融し、表面欠陥を除去するものである。
上述の溶削装置(スカーファー設備)においては、鋼材の表面に対向するようにスカーファーユニットが配設されている。
このような構成の溶削装置(スカーファー設備)においては、まず、鋼材の表面に対して可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて可燃性ガスを燃焼させ、この燃焼熱により、鋼材の表面を局所的に溶融して湯溜まり部を形成する(予熱ステップ)。
次に、鋼材の表面に溶削用酸素を供給するとともに鋼材を搬送し、上述の湯溜まり部を熱源として溶削用酸素と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋼材の表面を溶融し、表面欠陥を除去する(溶削ステップ)。なお、溶削用酸素が供給され、鋼材の鉄との酸化反応が生じる領域を火点と称す。
ここで、上述の溶削装置で鋼材を溶削する場合には、鋼材の溶削深さは、おおよそ酸素の供給律速となる。溶削深さを深くする場合には、供給酸素圧を高くする、あるいは、鋼材の送り速度を遅くして、単位時間当たりの酸素供給量を増加させることになる。
溶削の生産性を向上させるためには、鋼材の送り速度を上げることが一般的だが、送り速度を上げると溶削深さは徐々に浅くなり、局所的に未溶削部分が生じる。
このような課題に対して、例えば特許文献1,2には、酸素流路にオリフィスや整流板などを入れて幅方向で溶削酸素を均一化させる方法が開示されている。
また、特許文献3には、火口の吐出方向を溶削方向に対して角度をつける方法が開示されている。
さらに、特許文献4には、供給酸素圧を高圧と低圧とに交互に切り替える方法が開示されている。
実開平03-070856号公報 特開平10-272561号公報 特開平07-214302号公報 特開2010-029911号公報
ところで、最近では、溶削の生産性向上、及び、溶削時の歩留まり向上のため、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが求められている。
しかしながら、溶削深さを2mm以下にするために鋼材の送り速度を速くすると、酸素供給が不安定となり、安定して溶削を行うことができず、幅方向において溶削深さに変動が生じ、溶削後の鋼材の表面に大きな凹凸が形成されることがあった。このため、溶削深さを浅くすることが困難であった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、鋼材の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能な鋼材の溶削装置、および、鋼材の溶削方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る鋼材の溶削方法は、可燃性ガスおよび予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有する鋼材の溶削装置を用いて、前記鋼材の表面を溶削する鋼材の溶削方法であって、前記鋼材の表面に、前記予熱用ガス噴出部から可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて燃焼させ、前記鋼材の表面に湯溜まり部を形成する予熱工程と、前記溶削用酸素噴出部から前記鋼材の表面に溶削用酸素を吹き付けるとともに前記鋼材を搬送し、前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、搬送される前記鋼材の表面を溶削する溶削工程と、を有し、前記溶削工程では、前記溶削用酸素が前記鋼材と酸化反応して形成される火点の溶削進行方向前方側に、可燃性ガスと酸素からなる前方シールドガスを噴出するとともに、前記火点の溶削進行方向後方側に可燃性ガスからなる後方シールドガスを噴出する構成とされており、前記溶削工程において、前記鋼材の表面に吹き付ける前記溶削用酸素の流速を超音速化することを特徴としている。
この構成の鋼材の溶削方法によれば、前記溶削工程において、前記鋼材の表面に吹き付ける前記溶削用酸素の流速を超音速化しているので、溶削用酸素のモーメンタムを大きくすることができ、可燃性ガスからなる後方シールドガスを確実に燃焼させることによってシールド性が向上することになり、火点に大気が混入することが抑制される。これにより、火点に純度の高い酸素が供給され、鋼材の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能となる。
ここで、本発明の鋼材の溶削方法においては、前記溶削用酸素噴出部は、スリットノズルとされており、溶削用酸素量Q(Nm/h/unit)が、前記スリットノズルのスロート部の間隔h(mm)に対して、Q≧309.5×hを満足することが好ましい。
この場合、前記溶削用酸素噴出部を構成するスリットノズルのスロート部の間隔h(mm)に対して溶削酸素量Q(Nm/h/unit)を上述のように規定しているので、溶削用酸素の流速を十分に超音速化することが可能となる。
本発明に係る鋼材の溶削装置は、可燃性ガスおよび予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、鋼材の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて前記鋼材の表面に湯溜まり部を形成し、この湯溜まりに向けて溶削用酸素を吹き付けて前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、前記鋼材の表面を溶削する鋼材の溶削装置であって、前記溶削用酸素噴出部においては、スリットノズルとされており、このスリットノズルの出口部分に、収縮部とスロート部と拡大部とが設けられていることを特徴としている。
この構成の鋼材の溶削方法によれば、前記溶削用酸素噴出部においては、スリットノズルとされており、このスリットノズルの出口部分には、収縮部とスロート部と拡大部とを設けた構造とされているので、収縮部で圧縮された溶削用酸素が拡大部で膨張する際に加速されることになり、前記溶削用酸素の流速を超音速化することが可能となる。よって、火点に純度の高い酸素が供給され、鋼材の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能となる。
ここで、本発明の鋼材の溶削装置においては、前記収縮部は、15°以上45°以下の勾配で出側に向かいスリット幅が狭くなる形状とされていることが好ましい。
この場合、収縮部を通過する溶削用酸素を十分に圧縮することができ、拡大部において膨張する際に十分に加速することが可能となる。
また、本発明の鋼材の溶削装置においては、前記拡大部は、3°以上7°以下の勾配で出側に向かいスリット幅が広くなる形状とされていることが好ましい。
この場合、通過する溶削用酸素を十分に膨張させることで十分に加速することが可能となる。
上述のように、本発明によれば、鋼材の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能な鋼材の溶削装置、および、鋼材の溶削方法を提供することができる。
本発明の実施形態である鋼材の溶削装置の概略説明図である。(a)が予熱ステップ、(b)が溶削ステップの状況を示す。 図1の鋼材の溶削装置の溶削用酸素噴出部の説明図である。 ラバールノズルの形状の説明図である。 図3に示すラバールノズルにおいて超音速域となる条件を示すグラフである。 火点(搬送方向Xに直行する面)における酸素濃度分布を数値流体力学解析した結果を示す図である。(a)が従来例(ストレートノズル)、(b)が本発明例(ラバールノズル)である。 溶削面の凹凸形状を示す図である。(a)が従来例(ストレートノズル)、(b)が本発明例(ラバールノズル)である。
以下に、本発明の実施形態である鋼材の溶削方法、および、鋼材の溶削装置について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態である鋼材の溶削装置10は、図1に示すように、鋼材1の表面に対向するように配置されたスカーファーユニット20と、鋼材1を搬送する搬送テーブル(図示なし)と、を有している。
このスカーファーユニット20には、図1に示すように、予熱用酸素27と可燃性ガス28とを噴出する予熱用ガス噴出部21と、溶削用酸素37を噴出する溶削用酸素噴出部30が設けられている。なお、溶削用酸素噴出部30においては、溶削用酸素37とともに可燃性ガスからなる後方シールドガス38が噴出されるように構成されている。
鋼材1は、搬送テーブルの上に載置されており、図1の矢印X方向に搬送されるように構成されている。
なお、図1(a)および図1(b)に示すように、溶削用酸素噴出部30から噴出される溶削用酸素37の噴出流は、予熱用ガス噴出部21から噴出される予熱用酸素27及び可燃性ガス28の噴出流よりも、鋼材1の搬送方向Xの前方側に衝突するように配置されている。
ここで、本実施形態である鋼材の溶削装置10における溶削用酸素噴出部30の形状について説明する。
溶削用酸素噴出部30は、幅方向に延在するスリットノズルとされており、図2に示すように、出側に向かうにしたがいスリット幅が狭くなる収縮部31と、スリット幅が一定とされたスロート部32と、出側に向かうにしたがいスリット幅が広くなる拡大部33と、を備えている。すなわち、本実施形態における溶削用酸素噴出部30は、スリットノズルに対してラバール構造を適用したものとされている。
本実施形態では、収縮部31は、出側に向かうにしたがい勾配角度θ1でスリット幅が狭くなる形状とされている。ここで、収縮部31の勾配角度θ1は5°以上45°以下の範囲内とすることが好ましい。
なお、収縮部31の勾配角度θ1は10°以上とすることがさらに好ましく、15°以上とすることがより好ましい。一方、収縮部31の勾配角度θ1は30°以下とすることがさらに好ましく、20°以下とすることがより好ましい。
また、拡大部33は、出側に向かうにしたがい勾配角度θ2でスリット幅が広くなる形状とされている。ここで、拡大部33の勾配角度θ2は1°以上7°以下の範囲内とすることが好ましい。
なお、拡大部33の勾配角度θ2は2°以上とすることがさらに好ましく、2.5°以上とすることがより好ましい。一方、拡大部33の勾配角度θ2は5°以下とすることがさらに好ましく、3°以下とすることがより好ましい。
ここで、溶削用酸素噴出部30を構成するラバールノズルにおいては、図3に示すように、圧縮性の流体を噴出した際には、収縮部31において流体が圧縮され、拡大部33において流体が膨張することになる。このとき、通過した流体の流速が加速されることになる。
ノズル入口の圧力Pとノズル出口の圧力Pとの比P/Pと、ノズル出口の断面積Aとスロートの断面積Aとの比A/Aとの関係を図4に示す。
図4に示すように、ノズルの形状を適正化することにより、通過する流体を超音速化させることが可能となる。
例えば、P/Pが3.5以上4.5以下の範囲内とした場合には、通過する流体を超音速化させるために、ノズル出口の断面積Aとスロートの断面積Aとの比A/Aを1.15とすることが好ましい。
次に、本実施形態である鋼材の溶削装置10を用いた鋼材1の溶削方法について説明する。
上述の構成の鋼材の溶削装置10においては、まず、図1(a)に示すように、スカーファーユニット20の予熱用ガス噴出部21から予熱用酸素27および可燃性ガス28を鋼材1の表面に向けて噴出するとともに、この可燃性ガス28を燃焼させる。そして、可燃性ガス28の燃焼熱により、鋼材1の表面の一部を溶融して、湯溜まり部3を形成する(予熱工程)。
なお、鋼材1の表面に形成される湯溜まり部3の搬送方向Xに沿った長さは、例えば20mm~30mm程度の範囲とされる。
次に、スカーファーユニット20の溶削用酸素噴出部30から溶削用酸素37を鋼材1の表面に向けて噴出するとともに、湯溜まり部3が形成された鋼材1を搬送方向Xに向けて搬送する。
このとき、予熱用ガス噴出部21から予熱用酸素27および可燃性ガス28を噴出し、前方シールドガスとして利用する。また、可燃性ガスからなる後方シールドガス38を噴出する。後方シールドガス38は、溶削用酸素37の一部によって燃焼する。これにより、火点近傍への大気の侵入が抑制される。
そして、溶削用酸素噴出部30から噴出される溶削用酸素37の噴出流が、搬送される鋼材1の湯溜まり部3を通過し、この湯溜まり部3を熱源として溶削用酸素37と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋼材1の表面を溶融させ、鋼材1の表面を溶削する(溶削工程)。
すなわち、湯溜まり部3の搬送方向Xの後方側が、酸化反応熱によって溶削されることになる。なお、溶削用酸素37が供給され、鋼材1の鉄との酸化反応が生じる領域が火点となる。
本実施形態の鋼材の溶削装置10においては、溶削用酸素噴出部30が、収縮部31、スロート部32、拡大部33を備えたラバール構造とされていることから、噴出された溶削用酸素37が超音速化することになる。
なお、本実施形態においては、溶削用酸素量Q(Nm/h/unit)が、スリットノズルとされた溶削用酸素噴出部30のスロート部32の間隔h(mm)に対して、Q≧309.5×hを満足するように設定されていることが好ましい。
ここで、図5に、従来の溶削用酸素噴出部(ストレートノズル)と本実施形態の溶削用酸素噴出部(ラバールノズル)の数値流体力学解析結果を示す。図5においては、スカーファーユニット20の溶削用酸素噴出部30から噴出される溶削用酸素37が鋼材1の鉄との酸化反応が生じる領域(火点)における酸素濃度分布を示しており、鋼材1は図の上から下に向けて搬送される構成とされている。
従来の溶削用酸素噴出部(ストレートノズル)においては、図5(a)に示すように、酸素濃度が幅方向で波打つように変動している。
これに対して、本実施形態の溶削用酸素噴出部(ラバールノズル)においては、図5(b)に示すように、酸素濃度が幅方向で均一になっている。後方シールドガス38が十分に燃焼して大気から保護されているためと推測される。
図6に、溶削用酸素量Q=1750Nm/h/unitで溶削した場合の溶削面凹凸形状を示す。(a)に示す従来の溶削用酸素噴出部(ストレートノズル)においては、スリット間隔h=6mmなので溶削用酸素流速は亜音速領域にあり、平均溶削深さが2.51mm、凹凸の標準偏差は0.34mmであった。これに対し、(b)に示す本実施形態の溶削用酸素噴出部(ラバールノズル)においては、スロート部32の間隔h=5.5mmとしたので溶削用酸素流速は超音速化され、平均溶削深さは2.46mm殆ど変わらないが、凹凸の標準偏差は0.21mmと大幅に平滑化された。
以上のような構成とされた本実施形態である鋼材の溶削方法によれば、溶削工程において、鋼材1の表面に吹き付ける溶削用酸素37の流速を超音速化しているので、溶削用酸素37のモーメンタムを大きくすることができ、可燃性ガスからなる後方シールドガス38を確実に燃焼させることによってシールド性が向上することになり、火点に大気が混入することを抑制できる。これにより、火点に純度の高い酸素が供給されることになり、鋼材1の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能となる。
また、本実施形態において、溶削用酸素量Q(Nm/h/unit)が、溶削用酸素噴出部30のスロート部32の間隔h(mm)に対して、Q≧309.5×hを満足するように設定されている場合には、溶削用酸素37の流速を十分に超音速化することが可能となり、鋼材1の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能となる。
本実施形態である鋼材の溶削装置10によれば、溶削用酸素噴出部30がスリットノズルとされており、このスリットノズルが収縮部31とスロート部32と拡大部33とを備えたラバール構造とされているので、収縮部31で圧縮された溶削用酸素37が拡大部33で膨張する際に加速されることになり、溶削用酸素37の流速を超音速化することが可能となる。よって、火点に純度の高い酸素が供給され、鋼材1の表面を安定して溶削することができ、溶削深さを浅く、かつ、均一に溶削することが可能となる。
本実施形態において、収縮部31が15°以上45°以下の勾配角度θ1で出側に向かいスリット幅が狭くなる形状とされている場合には、収縮部31を通過する溶削用酸素37を十分に圧縮することができ、拡大部33において膨張する際に溶削用酸素37を十分に加速させることが可能となる。
また、本実施形態において、拡大部33が3°以上7°以下の勾配角度θ2で出側に向かいスリット幅が広くなる形状とされている場合には、通過する溶削用酸素37を十分に膨張させることで十分に加速することが可能となる。
以上、本発明の実施形態である本実施形態である鋼材の溶削装置10、および、鋼材の溶削方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、図1に示す構成の鋼材の溶削装置として説明したが、これに限定されることはなく、可燃性ガス及び予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、溶削用酸素噴出部から噴出される溶削用酸素が超音速化されていれば、その他の構造に特に制限はない。
1 鋼材
3 湯溜まり部
10 鋼材の溶削装置
20 スカーファーユニット
21 予熱用ガス噴出部
30 溶削用酸素噴出部
31 収縮部
32 スロート部
33 拡大部

Claims (5)

  1. 可燃性ガスおよび予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有する鋼材の溶削装置を用いて、前記鋼材の表面を溶削する鋼材の溶削方法であって、
    前記鋼材の表面に、前記予熱用ガス噴出部から可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて燃焼させ、前記鋼材の表面に湯溜まり部を形成する予熱工程と、
    前記溶削用酸素噴出部から前記鋼材の表面に溶削用酸素を吹き付けるとともに前記鋼材を搬送し、前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、搬送される前記鋼材の表面を溶削する溶削工程と、
    を有し、
    前記溶削工程では、前記溶削用酸素が前記鋼材と酸化反応して形成される火点の溶削進行方向前方側に、可燃性ガスと酸素からなる前方シールドガスを噴出するとともに、前記火点の溶削進行方向後方側に可燃性ガスからなる後方シールドガスを噴出する構成とされており、
    前記溶削工程において、前記鋼材の表面に吹き付ける前記溶削用酸素の流速を超音速化することを特徴とする鋼材の溶削方法。
  2. 前記溶削用酸素噴出部は、スリットノズルとされており、溶削用酸素量Q(Nm/h/unit)が、前記スリットノズルのスロート部の間隔h(mm)に対して、Q≧309.5×hを満足することを特徴とする請求項1に記載の鋼材の溶削方法。
  3. 可燃性ガスおよび予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、鋼材の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて前記鋼材の表面に湯溜まり部を形成し、この湯溜まりに向けて溶削用酸素を吹き付けて前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、前記鋼材の表面を溶削する鋼材の溶削装置であって、
    前記溶削用酸素噴出部においては、スリットノズルとされており、このスリットノズルの出口部分に、収縮部とスロート部と拡大部とが設けられていることを特徴とする鋼材の溶削装置。
  4. 前記収縮部は、5°以上45°以下の勾配で出側に向かいスリット幅が狭くなる形状とされていることを特徴とする請求項3に記載の鋼材の溶削装置。
  5. 前記拡大部は、1°以上7°以下の勾配で出側に向かいスリット幅が広くなる形状とされていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の鋼材の溶削装置。
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