JP2616260B2 - 高速溶削方法およびその装置 - Google Patents

高速溶削方法およびその装置

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JP2616260B2
JP2616260B2 JP2334991A JP2334991A JP2616260B2 JP 2616260 B2 JP2616260 B2 JP 2616260B2 JP 2334991 A JP2334991 A JP 2334991A JP 2334991 A JP2334991 A JP 2334991A JP 2616260 B2 JP2616260 B2 JP 2616260B2
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和 金山
好正 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、H形鋼やT形鋼等の
形鋼製造時に発生するコーナー部突起物,所謂ビードを
高速度で溶削し除去する高速溶削方法およびその装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術】従来形鋼やスラブ等に発生した突起物や表
面疵を溶削して除去する溶削方法およびその装置として
は、次に述べるものが一般に知られている。
【0003】 溶接H形鋼コーナー部におけるビード
除去に関するするものであり、特にビード溶融用のプラ
ズマトーチによる溶融時に対しての設定条件と、このプ
ラズマトーチの固定装置に関するビード除去装置(特開
平1-271093 号公報参照)。
【0004】 プラズマトーチで形成される溶融池の
後方(50mm以内)において溶削酸素を吹付けることによ
り、予熱時間を短縮して溶削開始部における深ぼれ防止
を図る溶削方法(特開昭 59-163076号公報参照)。
【0005】 前記と同様にトーチで形成される溶
融池の後方に酸素を吹付けるものであり、この酸素吹付
範囲を広くして広巾融削を行うプラズマ溶削方法及び装
置(特開昭 59-159268号公報参照)。
【0006】 アークを収束させ高エネルギー密度に
して、プラズマの流速のみでビードを除去するものであ
り、プラズマトーチの設定角度の定量化によりガウジン
グするプラズマガウジング方法(特公平2-48347号公報
参照)。
【0007】
【この発明が解決しようとする課題】しかし前述した
のものでは、形鋼製造ラインの速度が30m/分程度まで
であれば特に問題なく安定した溶削が可能であるが、製
造ライン速度が40m/分以上となる高速時においては溶
鋼残りが発生して溶削が不完全となる。またドライ状態
のためプラズマガスが製品に付着してしまい、これを完
全に除去することが不可能となる。
【0008】またおよびのものでは、溶削すべき巾
の溶融池を形成するので平板部の溶削には適しているか
もしれないが、形鋼でのコーナー部の溶削においては適
用が不可能となる。またこの,の方法は、酸素によ
って補助的なエネルギーを与えるのが主目的であり、こ
の酸素を吹き付ける補助ノズルの使用方法ではコーナー
部を溶削することはできない。
【0009】さらにのものでは、これも平板において
は有効であるが、コーナー部においては前述したと同
様に製造ライン速度が高速になると切削は不可能にな
る。
【0010】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は形鋼の製造ライン速度が高速の場
合においてもビードの溶削作業を安定して行えると共
に、溶削時に発生するノロおよびプラズマガスの付着処
理を簡素化することのできる高速溶削方法およびその装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1に示すようにH形鋼
2の製造時において、その形鋼コーナー部に発生するビ
ード3を除去する場合には、プラズマアークおよびそれ
によって溶融された溶鋼の飛散方向はビード面に沿うも
ののみであり、平板の溶削(ガウジング)と大きく異な
る点は溶鋼飛散範囲の自由度が低いことにある。
【0012】そしてこの発明では、プラズマ(エアーお
よび酸素)切断用トーチ5の配置を形鋼に対し、図2,
図1,図3に示すようにθ1 ,θ2 ,θ3 の角度を所定
角度に設定(角度設定範囲は特開平1-271093 号公報と
同じに設定)して配置すると共に、その後方に補助ブロ
ーノズル5を設けたものである。
【0013】なおこの補助ブローノズル5の口径は、小
径であっても大径であっても同様な効果は得られる。し
かし小径の場合は、噴射方向の設定がシビアになるた
め、噴射位置設定のバラツキにより効果が小さくなるこ
とがある。また大径の場合は、ブローの圧力を上昇させ
ることが必要となり、無駄が発生する。
【0014】またこの補助ブローノズル5の取付位置
は、トーチ4から近い距離(トーチから30〜50mmの距
離)に設定しても遠い距離に設定しても、プラズマにて
溶融された溶鋼へのブローにより一定の圧力を加えるこ
とができる位置ならば特に問題とならない。しかしこの
取付位置を近くに設定した方が、ブローの吹き出し圧力
を低圧に設定することが可能となり、無駄がなく有利と
なる。さらにこの補助ブローノズル5の取付位置は、ノ
ズルからのブローがビード面に沿って噴射させることが
できて、プラズマにより溶融された溶鋼部にブローで圧
力が加えられる位置ならば良い。
【0015】そして後述するこの発明の実施例における
補助ブローノズル5の取付け位置は、スペース的なこと
と、前述した取付位置等の設定を簡素化できることとか
ら、プラズマトーチに沿わせてトーチ本体4aに取付ける
こととした。
【0016】またこのトーチ本体4aへの補助ブローノズ
ル5の取付けは、ノズル噴射方向がトーチ噴射方向より
も形鋼の流れ方向へずれるように設定すべく、図2に示
すようにトーチセンター線7よりも形鋼の流れ方向へず
れた位置において行う。これはノズル噴射方向がトーチ
センター線7よりも形鋼入側方向の場合には、溶鋼の吹
き飛ばしがうまくゆかず、溶鋼が形鋼2の表面に付着す
ることになるからである。
【0017】一方この発明では、形鋼製造ラインにおけ
るプラズマトーチ4の前段において、冷却ノズル6にて
形鋼の表面を濡らすこととする。これは溶削前に形鋼の
全体が濡れいると、飛散溶鋼が形鋼表面に付着せず、平
滑で美しい溶削面が得られるためである。
【0018】またこのように形鋼表面を濡らすことによ
り、形鋼表面に黄色状に残ることが多い溶削時のプラズ
マで発生したヒュームを、水へ溶融させることができ
る。そのため後処理における水洗いのみで、ヒュームの
除去が可能となり、装置を簡略化することができる。た
だし水量が多すぎる場合は、溶削面が悪化するため、ミ
スト冷却が最も良い。
【0019】このような構成からなる高速溶削方法およ
びその装置では、次に述べるようなことが行える。
【0020】(1) 高速溶削の効果 形鋼製造ラインが低速(〜30m/分)の場合は形鋼侵入
が遅いため、単位時間当りの溶鋼溶融量が低くプラズマ
による勢いのみで溶鋼を吹き飛ばすことが可能である
が、前述したこの発明のプラズマトーチのトーチ本体に
補助ブローノズル取付けた構成によれば、形鋼製造ライ
ンの速度が高速(40m/分以上)な場合でも、ビード溶
削作業を安定して確実に行うことができる。
【0021】即ち、製造ライン速度が高速となると、溶
鋼がプラズマの能力を越えて発生して、プラズマで吹き
飛ばしきれずにそのまま残ってしまう。そしてこのビー
ド上面に溶鋼が残った状態でプラズマアークでのガウジ
ングを行ってしまうことから、溶削表面が凹凸となりビ
ード周辺にノロが付着することとなって、外観を非常に
悪くしてしまうようなことを無くすことができる。
【0022】(2) 補助ブローノズルからのブローの効果 前述したような構成の補助ブローノズルからのブロー
は、プラズマで溶融した溶鋼を吹き飛ばすことが主目的
であるが、形鋼〜トーチ間に付着するノロの吹き飛ばす
ことにも効果がある。
【0023】このことから、材料〜トーチ間にノロ付着
が発生すると、電流がノロを通電するためにアーク不安
定となるが、これを防止することができる。またブロー
によって、プラズマトーチのノズルを冷却する効果もあ
り、ノズルの寿命を伸ばす効果もある。
【0024】
【実施例】以下、この発明の高速溶削方法およびその装
置を、図示する実施例によって説明する。
【0025】まずこの発明の高速溶削方法を実施する高
速溶削装置について述べると、溶接H形鋼の製造ライン
上に設けられている高速溶削装置1(図1〜図4参照)
は、H形鋼2の製造時においてその形鋼コーナー部に発
生するビード3をプラズマアークで溶削するプラズマト
ーチ4と、このプラズマトーチ4に沿わせる状態で本体
4aに取付けられており、プラズマトーチ4でビード3を
溶削してなる溶鋼へブローを噴射して吹き飛ばす補助ブ
ローノズル5と、H形鋼製造ラインにおけるプラズマト
ーチ4の前段において、H形鋼2の表面を濡らす冷却ノ
ズル6とを備えてなっている。
【0026】そしてここでのトーチ本体4aへの補助ブロ
ーノズル5の取付けは、ノズル噴射方向がトーチ噴射方
向よりも形鋼の流れ方向へずれるように設定すべく、即
ち図2に示すようにトーチセンター線7よりもH形鋼2
の流れ方向へずれた位置となっている。
【0027】また補助ブローノズル5の口径は、10φの
ものを使用している。さらにこの補助ブローノズル5か
らのブローは、N2 ,O2 ,エアー等、溶鋼を吹き飛ば
す能力があれば良い。なおこの実施例でのブローは、コ
ストの安いエアーを使用している。
【0028】なおこの補助ブローノズル5からのエアー
ブローによって、溶鋼を吹き飛ばす圧力を与えるため、
当然プラズマトーチ4からのプラズマアークにもその圧
力が加わることになる。この際、プラズマアークの力が
弱いとアークが曲げられて溶削深さが極端に浅くなるこ
とを防止するために、プラズマ作動ガスは、通常溶削時
に比べて圧力および流量を高くする必要がある。
【0029】しかしながら圧力,流量共に高くなりすぎ
ると、アーク移行が行なわれない時があるため、これら
のことを考慮して、この実施例では、圧力を5〜10Kg/
cm2とし、流量を60〜120 l/min とする。
【0030】またプラズマトーチ5からのプラズマ作動
ガスは、その直進性を上げるために、一般的に旋回流と
している。しかしこの旋回流の向きにより溶鋼の飛散方
向が変化するので、旋回方向は溶鋼の飛散しやすい方向
とする必要がある。なおこの実施例である図2の配置で
は、右回転旋回流となる。
【0031】このような構成からなる高速溶削装置1の
使用により、本発明方法によってH形鋼2のコーナー部
に発生するビード3を除去した時に、図5の表に示す従
来に比べて、図6の表に示すように良好な結果が得られ
た。ここでの図5および図6における表内の評価は、図
7に示す表のような状態のものである。
【0032】なおこの発明における補助ブローノズル5
からのブローは、前述したようにプラズマトーチ4から
のプラズマアークを曲げる効果もあるので、平板の溶削
の場合には、ブロー圧力の調整により、プラズマアーク
での溶削深さをコントロールすることも可能となる。
【0033】このことは、プラズマ出力条件を一定にし
てしまい、ブロー圧力の調整のみで、ビード3の溶削除
去作業をコントロールすることもできることとなる。
【0034】
【発明の効果】プラズマトーチのプラズマ条件と、補助
ブローノズルからのブローと、冷却ノズルでの形鋼表面
濡らしとを合わせることにより、高速における安定溶削
を可能にすることができる。即ち形鋼の製造ラインの高
速時における、ビード溶削除去作業時に形鋼母材を溶削
してしまうことを回避することができ、歩留りを向上さ
せることができる。またノロの付着を低減させることが
できることから、外観を向上させることができると共
に、二次処理が不要となって後処理を簡素化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の高速溶削装置を示す概略正面図であ
る。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】図1のB−B線矢視図である。
【図4】図1のC−C線矢視図である。
【図5】従来のビード溶削状態を示す表である。
【図6】この発明のビード溶削状態を示す表である。
【図7】図5および図6の表における評価状態を示す表
である。
【符号の説明】 1…高速溶削装置、2…H形鋼、3…ビード、4…プラ
ズマトーチ、4a…トーチ本体、5…補助ブローノズル、
6…冷却ノズル、7…トーチセンター線。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接形鋼の製造時に発生する形鋼コーナ
    ー部のビードの除去を、記形鋼製造用のライン速度が高
    速な場合に安定して行うための高速溶削方法であり、プ
    ラズマトーチからのプラズマアークにて前記ビードを溶
    融させると共に、このビード溶融による溶鋼を、前記製
    造用ライン流れ方向における前記プラズマトーチの後段
    に設けた補助ブローノズルからのブローを使って吹き飛
    ばして溶削面を平滑にし、前記製造用ライン流れ方向に
    おける前記プラズマトーチの前段において前記形鋼の表
    面を濡らすことを特徴とする高速溶削方法。
  2. 【請求項2】 溶接形鋼の製造時に発生する形鋼コーナ
    ー部のビードを除去すべく、溶接形鋼の製造ライン上に
    設けられる高速溶削装置であり、前記ビードをプラズマ
    アークで溶削するプラズマトーチと、このプラズマトー
    チに沿わせる状態でトーチ本体に取付けられており、前
    記プラズマトーチでのビード溶削後の溶鋼へブローを噴
    射して吹き飛ばす補助ブローノズルと、前記形鋼製造ラ
    インにおけるプラズマトーチの前段において、形鋼の表
    面を濡らす冷却ノズルとを備えてなることを特徴とする
    高速溶削装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101119020B1 (ko) * 2004-12-22 2012-03-14 주식회사 포스코 용삭작업용 토치

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101119020B1 (ko) * 2004-12-22 2012-03-14 주식회사 포스코 용삭작업용 토치

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