JP2571895B2 - 耐酸化性,靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐酸化性,靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼Info
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ライト系ステンレス鋼に関し、とくにストーブの燃焼筒
や自動車排ガス浄化装置、電気発熱体などの材料として
用いられる、いわゆる耐酸化性, 靱性および熱間加工性
に優れたFe−Cr−Al系フェライトステンレス鋼の改良材
に関するものである。
ンレス鋼というのは、自動車排ガス浄化装置やストーブ
の燃焼筒などのように耐酸化性が必要とされる用途に適
した材料であることが知られている。しかしながら、最
近の自動車排ガス浄化装置は、使用板材の厚みを薄くす
ることによって、排気抵抗を減少させて、エンジンへの
負担の軽減を図る対策がとられている。また、ストーブ
の燃焼筒については、燃焼効率を上げるために、使用温
度を高くすると同時にコスト低減のために板厚を薄肉化
する対策がとられている。ところが、これらの対策とい
うのは、上記ステンレス鋼の寿命を著しく低下させるこ
ととなった。
有量を多くすることによって対処していたが、このAl含
有量を多くすることは、熱延鋼帯の脆化を却って促進
し、製造時に通板割れや破断の頻度を高くし、さらには
通常の製造設備では製造が不可能となるケースもあっ
た。このことから、Al含有量を多くする方法とは異なる
手段での耐酸化性向上の技術の開発が望まれていた。
寿命を延長させるための技術として、従来、特公平2−
58340 号公報に開示されているような方法がある。この
従来技術は、Ce, La, Pr, Ndなどの希土類元素を0.002
〜0.05wt%添加する方法であるが、通常の熱間加工温度
ではとくに板厚の薄い製品を製造しようとする場合に、
加工することができないという問題がある。
45351 号公報)に記載されているような方法もある。こ
の従来技術は、上記の特公平2−58340 号公報に記載の
方法が抱えている問題点を克服するべく開発された技術
であり、いわゆる弊害の主要因であるCeを除いたランタ
ノイドを添加して割れのない圧延加工を可能にするとと
もに、より一層の耐酸化性の向上を図る方法である。し
かしながら、この従来技術は、希土類元素(以下、「R
EM」と略記する)からCeのみを分離除去することは価
格の上昇を招く他、後述するように、ハニカム構造体と
したときの接合部の耐酸化性が不十分なものしか得られ
ない。
び上記特公平4−8502号公報においてそれぞれに提案さ
れた各従来技術が抱えている問題点を克服するものとし
て、さらに特開平3−170642号公報に記載の方法が提案
されている。この従来技術は、ガス組成変動を伴う高温
の燃焼排ガスの高速気流中にあっても、箔形状での耐酸
化性に優れるのみならず、触媒の担持体として触媒活性
の耐久性維持に効果があり、かつ安価に供給可能な製造
性の優れた耐熱フェライト系ステンレス鋼箔に関するも
のである。この従来技術は、REM量に応じてPの量を
調整添加することにより、とくにPとCeとの結びつきを
強めて熱間加工を可能にしたものである。しかしなが
ら、実際には、このP化合物が耐酸化性に対して有効に
作用しないことが多く、特に、ろう付, 溶接といった接
合部においては、その部分の耐酸化性を著しく劣化させ
るという問題点を残していた。
て、解決を必要とする残る課題は、より一層の耐酸化性
の向上とともに靱性および熱間加工性にも優れたフェラ
イト系ステンレス鋼が得られないということである。そ
して、本発明の目的は、正にこの点の課題を有利に克服
することができるフェライト系ステンレス鋼を提供する
ことにある。
合する鋼組成として、本発明は、C:0.030 wt%(以
下、「%」と示す)以下、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %
以下、Ni:0.5 %以下、Cr:15〜25%、Al:3.5 〜10.0
%、Ti:0.010 〜0.30%、N:0.030 %以下、P:0.02
0 %以下、S:0.0050%以下を含み、Ca, Mg, Baのうち
から選ばれるいずれか少なくとも1種または2種以上
を、〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕として0.001 〜0.20wt
%含み、La:0.06〜0.5 wt%および Ce :0.002〜0.050
wt%を含み、さらにO:10ppm 以下を、下記(1) 〜(3)
式の関係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) 残部が不可避的不純物とFeよりなることを特徴とする耐
酸化性, 靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ス
テンレス鋼、を提案する(第1発明)。
下、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、Ni:0.5 %以
下、Cr:15〜25%、Al:3.5 〜10.0%、Ti:0.010 〜0.
30%、N:0.030 %以下、P:0.020 %以下、S:0.00
50%以下を含み、Ca, Mg, Baのうちから選ばれるいずれ
か少なくとも1種または2種以上を、〔Ca〕+〔Mg〕+
1/5〔Ba〕として0.001 〜0.20wt%含み、La:0.06〜0.5
wt%および Ce :0.002 〜0.050 wt%を含み、そして
O:10ppm 以下を、下記(1) 〜(3) 式の関係を満たして
含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらにV:0.05〜2.0 wt%およびW:0.05〜2.0 wt%の
いずれか1種または2種を含有し、残部が不可避的不純
物とFeよりなることを特徴とする耐酸化性, 靱性および
熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼、を提案
する(第2発明)。
1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、Ni:0.5 %以下、Cr:15
〜25%、Al:3.5 〜10.0%、Ti:0.010 〜0.30%、N:
0.030 %以下、P:0.020 %以下、S:0.0050%以下を
含み、Ca, Mg, Baのうちから選ばれるいずれか少なくと
も1種または2種以上を〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕と
して 0.001〜0.20wt%含み、La:0.06〜0.5 wt%および
Ce :0.002 〜0.050 wt%を含み、そしてO:10ppm 以
下を、下記(1) 〜(3) 式の関係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらに、Moを0.01〜1.0 wt%含有し、残部が不可避的不
純物とFeよりなることを特徴とする耐酸化性, 靱性およ
び熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼、を提
案する(第3発明)。
1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、Ni:0.5 %以下、Cr:15
〜25%、Al:3.5 〜10.0%、Ti:0.010 〜0.30%、N:
0.030 %以下、P:0.020 %以下、S:0.0050%以下を
含み、Ca, Mg, Baのうちから選ばれるいずれか少なくと
も1種または2種以上を、〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕
として 0.001〜0.20wt%含み、La:0.06〜0.5 wt%およ
び Ce :0.002 〜0.050 wt%を含み、そしてO:50ppm
以下を下記(1) 〜(3) 式の関係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらにV:0.05〜2.0 wt%およびW:0.05〜2.0 wt%の
いずれか1種または2種と、Mo:0.01〜1.0 wt%を含有
し、残部が不可避的不純物とFeよりなることを特徴とす
る耐酸化性, 靱性および熱間加工性に優れたフェライト
系ステンレス鋼、を提案する(第4発明)。
工性が格段に改善されたフェライト系ステンレス鋼を開
発した点にある。この耐酸化性と靱性の両方を改善する
ために究明した、本発明の着想を述べると、(1) 特に
接合部の耐酸化性を向上させるために、La,Ce を、従来
考えられていた量よりも多くし、しかも、La/Ce比を好
適な値とすることで母材並みの耐酸化性を確保し、(2)
熱間加工性を改善するために、S,P,Oを低減し、
特にOについては、従来より一層厳しくして10ppm を上
限とし、(3) 耐酸化性への影響が大きいとされるSの
作用を抑制するCa, Mg, Baの好適な添加量を探究し、
(4) 耐酸性を低下させることなく靱性を改善するため
に、TiとC,Nの好適な添加量を探究した、ことに特徴
がある。そして、本発明は、これらの着想に基づく鋼成
分組成のコントロールによって、所望の特性を有するフ
ェライト系ステンレス鋼を開発したのである。
た理由につき、始めに主要成分の関係について説明す
る。 (1) La:0.06〜0.5 %, Ce:0.002 〜0.05%, 〔La〕
/〔Ce〕≧10; La, Ceは、いずれも耐酸化性の向上に有効で、とくにLa
の場合、0.06%未満の含有量ではその効果が不十分とな
り、一方、0.50%を越えると清浄度が悪くなり、加工性
が劣化する。また、Ceは、スケールの剥離を抑制すると
いう面で耐酸化性に効果があり、この効果を得るために
は、少なくとも 0.002%の添加が必要である。しかし、
このCeをあまり多く添加すると、La添加の効果を却って
低下させるので、0.050 %を上限とする。このLaとCe
は、ろう付時のように1200℃以上に加熱された場合、ろ
う付部に拡散し、有効量が減少するため、多量に添加す
る必要がある。また、接合部のように拘束されている部
分は、加熱, 冷却のサイクルにおいて応力集中が生じ、
酸化皮膜に亀裂が入り、耐酸化性が劣化しやすい傾向に
ある。このとき、La/Ce≧10とすると、皮膜の修復機能
が向上し、耐酸化性が改善される。さらに、La/Ce≧10
のとき、Al2O3 中の酸素の拡散が抑制され、酸化増量を
プロットした曲線が低い方にシフトすることが判明し
た。いわゆるこのような作用により、図2に示したよう
に、耐酸化性が向上するのである。
めに添加することを特徴とするものであるが、このとき
熱間加工性の劣化が懸念される。このため本発明では、
有害元素であるP,S,Oを低減させて、熱間加工性の
劣化を防止することとした。とくに、Oは5ppm 以下と
極めて低いレベルに保つことが必要である。また、P,
S,Oは、熱間加工性の他、接合, 例えば、ろう付, 溶
接においても欠陥を防止するため極力低くすることが必
要である。
〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕; Sは、耐酸化性および熱間加工性を低下させるので、基
本的には0.0050%以下に制限する。しかも、Ca, Mg, Ba
との関係が図1に示すところから明らかなように、Ca,
Mg, Baのいずれか1種以上を含有させると、これらの元
素がSを固定し、かつTiの悪影響(Tiの炭・窒化物は10
00℃以上で分解し再固溶するが、表面皮膜/素地界面に
TiS を生成し、異常酸化の原因となる)を抑えて、Laの
耐酸化性向上効果を助長する作用がある。従って、この
S固定のため、添加するCa, Mg,Baは、次式: 〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕≧〔S〕 を満足するように添加することが必要である。しかし、
これらの元素があまり多過ぎると清浄度が悪くなり、却
って靱性が劣化するので、〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕
量が 0.001〜0.20wt%の範囲内で含有させることが必要
である。
〔C〕+ 48/14〔N〕; Tiは、本発明鋼においては、靱性向上の観点からとくに
重要な元素である。すなわち、このTiが、C,Nを固定
することによって靱性を向上させるのである。この効果
を得るためには少なくとも0.010 %の添加が必要である
が、必要以上の添加は靱性を逆に著しく劣化させ、また
耐酸化性を低下させるため、このTiの上限は0.30%に制
限される。なお、このTiは、C,Nと結合してTiC, TiN
となるものであり、鋼中のC,Nを完全に固定するため
のTiの最小必要添加量は、次式; Ti≧48/12 〔C〕+ 48/14〔N〕; を満足するように含有させることが重要である。さら
に、加工性を向上させるためにTiが添加される。C,N
の固定のためには、Nb, Zrも同等の効果を有することが
知られているが、集合組織を改善し、加工性を向上させ
るためにはTiを添加することが必要である。Nb, Zrでは
集合組織改善の効果が十分でないからである。
を示す本発明鋼とするための, その他の成分についての
組成限定の理由を述べる。
C,Nは、それぞれが0.030 %を越えて存在する場合、
熱延鋼帯の靱性を著しく低下させる。従ってC,Nの成
分組成をそれぞれ 0.030%以下とした。
酸化性を向上させる元素であるが、その効果はAlほどで
はなく、靱性を劣化させる欠点の方が大きい。従ってSi
の成分範囲を1.0 %以下とした。
せるので 1.0%以下とした。
熱延板の靱性に悪影響を及ぼすため、その量は 0.020%
以下に抑える。
酸化性を低下させるので、0.0050%以下に抑える。
ので0.5 %以下とした。
化性および耐食性を確保する際に極めて重要な元素であ
る。本鋼種では15%未満の場合、これら特性が充分でな
く、一方25%を超える場合には熱延鋼帯の靱性が著しく
低下する。従ってCrの成分範囲を15〜25%とした。
耐酸化性を向上させる元素として重要である。耐酸化性
確保のためには 3.0%未満の含有量では不充分であり、
一方、10.0%を超えると靱性が極めて劣化し製造が不可
能である。従ってAlの成分範囲を 3.0〜10.0%とした。
えて存在する場合、La, Ceと結合し、La, Ceの耐酸化性
向上効果を阻害する。しかも、La, Ceの多量添加による
熱間加工性の劣化を防止するためにも、できるだけ低く
抑えることが必要であり、好ましくは5ppm 以下にする
のが良い。
加えて、必要に応じ、さらにV,Wのうちのいずれか1
種かまたは2種と、Moを添加する。以下これらの成分添
加理由とそれらの添加量を限定する理由につき述べる。
V,Wは、鋼中のCを固定し、熱帯の靱性を向上させる
効果がある。このためには、V,Wの場合は0.05%未満
では不充分であり、2.0 %を超えると介在物の粗大化に
より熱帯の靱性が劣化する。
性を改善し、表面皮膜の剥離を抑制する。このために
は、0.01%未満では不充分であるが、1.0 %を超えると
今度は逆に表面皮膜の密着性を劣化させる。
例)、表2(比較例)に示す化学成分の10kgの鋼塊を得
た。この鋼塊を鍛造して厚さ40mm、幅50mmの板とし、さ
らに熱間圧延にて2.5mm 厚の熱延板とした。製造した各
熱延板No.1〜9、No.10 〜30について耐酸化性試験と靱
性の試験を行った。その結果を表3, 表4に示す。耐酸
化性については、前記熱延板から、冷間圧延および焼鈍
( 900℃×2分)を繰り返すことにより、板厚50μm の
箔を製造し、25mm×50mmの2枚の箔を、1枚は平板, も
う1枚をコルゲート加工し、Ni基ろうを用い1200℃×20
分の真空熱処理によって接合した。この箔を1150℃, 8
時間大気中で加熱し、室温まで冷却し、重量変化を測定
することを1サイクルとして繰り返し酸化試験して、異
常酸化およびスケール剥離が生ずるまでの通算酸化時間
により評価した。なお、異常酸化とは、酸化曲線が放物
線則あるいは直線則から大きく外れて酸化増量が増大す
ることをいい、スケール剥離とは、酸化皮膜がはがれ落
ちることにより、試験片重量が急激に減少することをい
う。靱性については、熱延板を 950℃−10分で固溶化熱
処理し、その後水冷したものでシャルピー衝撃試験を行
い、延性−脆性遷移温度で評価した。また、熱間加工性
については、10kg鋼塊から柱状晶と直角に試験片を採取
し、1200℃×90秒に保持した後 900℃に降温し、引張り
試験による絞り値で判断した。なお、 900℃での絞り値
が85%以上あれば熱間圧延で割れを生ずることなく圧延
が可能である。
に、本発明適合例では異常酸化までの時間が 150時間以
上、延性−脆性遷移温度が80℃以下、 900℃における絞
り値が85%以上と良好な特性を示した。これに対し、従
来例1に対応するNo.20, 22 では、La, Ce量が少ないた
め、異常酸化までの時間が極めて短く、また、従来例2
に対応するNo.21 , 23は、Ceを含有していないため、ス
ケール剥離が発生し、また、ろう付部分の酸化が著しい
という結果を示し、従来例3に対応するNo. 25,26, 30
は、CeがPと結合し、耐酸化性改善元素としての作用を
失い、異常酸化までの時間が短く、特にNo.25 はLa, Ce
量が少ないため、63時間と極めて短いという結果を示し
た。
比、〔S〕と〔Ca, Mg, Ba〕との関係、Tiと〔C,N〕
との関係を精密に制御することにより、一段と優れた耐
酸化性と優れた靱性および熱間加工性とを同時に実現し
たフェライトステンレス鋼である。
係を示す図である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】C:0.030 wt%以下、 Si:1.0 wt%以
下、Mn:1.0 wt%以下、 Ni:0.5 wt%以下、Cr:15
〜25wt%、 Al:3.5 〜10.0wt%、Ti:0.010 〜0.
30wt%、N:0.030 wt%以下、P:0.020 wt%以下、
S:0.0050wt%以下を含み、Ca, Mg, Baのうちから選ば
れるいずれか少なくとも1種または2種以上を、〔Ca〕
+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕として0.001 〜0.20wt%含み、L
a:0.06〜0.5 wt%および Ce :0.002 〜0.050 wt%を
含み、さらにO:10ppm 以下を、下記(1) 〜(3) 式の関
係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) 残部が不可避的不純物とFeよりなることを特徴とする耐
酸化性, 靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ス
テンレス鋼。 - 【請求項2】C:0.030 wt%以下、 Si:1.0 wt%以
下、Mn:1.0 wt%以下、 Ni:0.5 wt%以下、Cr:15
〜25wt%、 Al:3.5 〜10.0wt%、Ti:0.010 〜0.
30wt%、N:0.030 wt%以下、P:0.020 wt%以下、
S:0.0050wt%以下を含み、Ca, Mg, Baのうちから選ば
れるいずれか少なくとも1種または2種以上を、〔Ca〕
+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕として0.001 〜0.20wt%含み、L
a:0.06〜0.5 wt%および Ce :0.002 〜0.050 wt%を
含み、そしてO:10ppm 以下を、下記(1) 〜(3) 式の関
係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらにV:0.05〜2.0 wt%およびW:0.05〜2.0 wt%の
いずれか1種または2種を含有し、残部が不可避的不純
物とFeよりなることを特徴とする耐酸化性, 靱性および
熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項3】C:0.030 wt%以下、 Si:1.0 wt%以
下、Mn:1.0 wt%以下、 Ni:0.5 wt%以下、Cr:15
〜25wt%、 Al:3.5 〜10.0wt%、Ti:0.010 〜0.
30wt%、N:0.030 wt%以下、P:0.020 wt%以下、
S:0.0050wt%以下を含み、Ca, Mg, Baのうちから選ば
れるいずれか少なくとも1種または2種以上を、〔Ca〕
+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕として 0.001〜0.20wt%含み、L
a:0.06〜0.5 wt%および Ce :0.002 〜0.050 wt%を
含み、そしてO:10ppm 以下を、下記(1) 〜(3) 式の関
係を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらに、Moを0.01〜1.0 wt%含有し、残部が不可避的不
純物とFeよりなることを特徴とする耐酸化性, 靱性およ
び熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項4】C:0.030 wt%以下、 Si:1.0 wt%以
下、Mn:1.0 wt%以下、 Ni:0.5 wt%以下、Cr:15
〜25wt%、 Al:3.5 〜10.0wt%、Ti:0.010 〜0.
30wt%、N:0.030 wt%以下、P:0.020 wt%以下、
S:0.0050wt%以下を含み、Ca, Mg, Baのうちから選ば
れるいずれか少なくとも1種または2種以上を、〔Ca〕
+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕として 0.001〜0.20wt%含み、L
a:0.06〜0.5 wt%および Ce :0.002 〜0.050 wt%を
含み、そしてO:50ppm 以下を下記(1) 〜(3) 式の関係
を満たして含有し、 〔S〕≦〔Ca〕+〔Mg〕+ 1/5〔Ba〕 --- (1) 〔La〕/〔Ce〕≧10 --- (2) Ti ≧ 48/12〔C〕+ 48/14〔N〕 --- (3) さらにV:0.05〜2.0 wt%およびW:0.05〜2.0 wt%の
いずれか1種または2種と、Mo:0.01〜1.0 wt%を含有
し、残部が不可避的不純物とFeよりなることを特徴とす
る耐酸化性, 靱性および熱間加工性に優れたフェライト
系ステンレス鋼。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4274368A JP2571895B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 耐酸化性,靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼 |
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JP4274368A JP2571895B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 耐酸化性,靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06128693A JPH06128693A (ja) | 1994-05-10 |
JP2571895B2 true JP2571895B2 (ja) | 1997-01-16 |
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ID=17540686
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JP4274368A Expired - Fee Related JP2571895B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 耐酸化性,靱性および熱間加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼 |
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DE3706415A1 (de) * | 1987-02-27 | 1988-09-08 | Thyssen Edelstahlwerke Ag | Halbfertigerzeugnis aus ferritischem stahl und seine verwendung |
JPH02118053A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-02 | Daido Steel Co Ltd | 耐熱合金 |
JPH02179851A (ja) * | 1988-12-29 | 1990-07-12 | Aichi Steel Works Ltd | モノリス用耐熱鋼 |
-
1992
- 1992-10-13 JP JP4274368A patent/JP2571895B2/ja not_active Expired - Fee Related
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日本学術振興会製鋼第19委員会編「鉄鋼と合金元素(下)」(昭41−3−25)誠文堂新光社P.127−128 |
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