JP2571437B2

JP2571437B2 - 容器殺菌装置

Info

Publication number: JP2571437B2
Application number: JP1130471A
Authority: JP
Inventors: 正史小路
Original assignee: HOSHIN KAGAKU SANGYOSHO KK
Current assignee: HOSHIN KAGAKU SANGYOSHO KK
Priority date: 1989-05-24
Filing date: 1989-05-24
Publication date: 1997-01-16
Anticipated expiration: 2012-01-16
Also published as: JPH03625A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、例えば製薬、食品、化学品製造工程時に
使用されている容器の内部殺菌を行う場合等に用いて好
適な容器殺菌装置に関する。

〔発明の概要〕

この発明は、紫外線を発生するマイクロ波放電発光管
と、殺菌される容器の外側に設けられるマイクロ波発生
源とを備え、容器の外部からマイクロ波を照射して容器
内に挿入されたマイクロ波放電発光管を発光させ、これ
により発生した紫外線で容器の内部を殺菌することによ
り、コップのような口の大きな容器は勿論のこと、口の
小さな容器でも効率よく確実に殺菌できるようにしたも
のである。

〔従来の技術〕

近時、特に食品製造工程やバイオテクノロジーにおい
て、紫外線による殺菌利用が増加している。

ところで、従来、例えば紫外線を容器に照射して殺菌
する場合、口の大きな容器の場合はある程度問題ない
が、容積の割りに口の小さな容器の場合、紫外線ランプ
を容器の中まで挿入出来ない構造とされているため、容
器の口の外部より照射するしかなかった。或いは、容器
の中に紫外線反射体を入れ、その反射により殺菌を行う
ようにしていた（特開昭56−158659号）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、上述の如く容器の口の外部より照射する方
法の場合、照射した紫外線が容器の内部まで深く到達し
にくく、そのエネルギーも少ないので照射効率が悪く、
十分な殺菌効果が得られない欠点があった。また、容器
の中に紫外線反射体を入れる方法も反射を利用している
ので照射効率が悪く、十分な殺菌効果が得られない欠点
があった。

この発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、
普通の容器は勿論のこと容積の割りに口の小さな容器で
も容易に、しかも確実にその内壁面を照射して殺菌を行
うことができる容器殺菌装置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明による容器殺菌装置は、マイクロ波を透過可
能な容器（29）の内部に挿入され且つ紫外線を発生する
マイクロ波放電発光管（20）と、マイクロ波放電発光管
（20）が挿入された容器（29）の外側に設けられるマイ
クロ波発生源（21）とを備え、マイクロ波発生源（21）
から放射されるマイクロ波によりマイクロ波放電発光管
（20）を発光させて発生した紫外線を容器（29）に照射
するように構成している。

〔作用〕

マイクロ波発生源（21）からマイクロ波を放射する
と、マイクロ波が容器（29）を透過して容器（29）内に
挿入されたマイクロ波放電発光管（20）を発光させ、こ
れにより紫外線が発生して、その紫外線が容器（29）の
内壁面を照射する。従って、容器（29）の内壁面全体を
効率よく照射することができ、この種の容器（29）の殺
菌効果を上げることができる。しかも、マイクロ波放電
発光管（20）には電極や電気コードが必要とされないた
め、マイクロ波放電発光管（20）自体を細く形成するこ
とができ、従って、口の小さな容器（29）であっても、
挿入口（30）にマイクロ波放電発光管（20）を当てたり
擦ったりすることなく深く挿入することができ、マイク
ロ波放電発光管（20）の破損を抑制することができる。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を第１図に基づいて詳しく説
明する。

第１図は、この発明の一実施例を示すものである。同
図において、（20）はマイクロ波放電発光管であり、こ
のマイクロ波放電発光管（20）には水銀ガスやアルゴン
ガス等が封入され、これ等がマイクロ波発生源（21）か
らのマイクロ波により励起され、紫外線を発生して発光
する。

マイクロ波発生源（21）は、マイクロ波放電発光管
（20）が挿入された容器（29）の外側に当該容器（29）
を囲うように設けられている。

（22）は、マイクロ波放電発光管（20）の一側が固定
される固定板としての天板であって、この天板（22）に
マイクロ波放電発光管（20）の一側の外側部分がナット
（23）、押しリング（24）、テフロンシート（25）、Ｏ
リング（26）、押しリング（27）及びＯリング（28）を
介して固定される。これにより、マイクロ波放電発光管
（20）は天板（22）に対して片持ち状に保持されて、
固定面（22a）としての天板（22）下面から下方に略垂
直に突出する。

マイクロ波放電発光管（20）は天板（22）の部分を含
み且つこれより上の部分が透明又は不透明な石英から成
る。この石英は不透明であることが好ましく、これによ
り、マイクロ波放電発光管（20）の発光により発生する
紫外線によって通常ゴム材で形成されるＯリング（2
6），（28）等を劣化させることがない。また、マイク
ロ波放電発光管（20）の固定面（22a）より下の部分は
透明な石英から成る。

（29）は、マイクロ波を透過可能な容器（例えば、ガ
ラス製、プラスチック製等）であって、容器本体の胴体
断面積が挿入口（30）の開口面積より大きい形状とされ
ている。この容器（29）は上下に移動でき、或いは回転
できるようにされている。これにより、容器（29）の内
部奥深くまでマイクロ波放電発光管（20）が挿入され、
マイクロ波放電発光管（20）の発光により発生した紫外
線によって容器（29）の内壁面が全て殺菌される。

この場合、マイクロ波放電発光管（20）が天板（22）
の固定面（22a）に対して略垂直となるように片持ち状
に保持されているため、マイクロ波放電発光管（20）を
容器（29）の挿入口（30）に挿入する際に、マイクロ波
放電発光管（20）の先端が挿入口（30）の端面に突き当
たったり、内周面に擦ったりすることがなく、従って、
マイクロ波管（20）の破損を防止することができる。

この容器（29）側を固定し、天板（22）側を上下に移
動できたり、これらを回転できるようにしてもよい。

このようにして本実施例によれば、胴体に対して挿入
口（30）の小さな容器（29）でも効率良く確実に殺菌す
ることができる。しかも、マイクロ波放電発光管（20）
には電極や電気コードが必要とされないため、マイクロ
波放電発光管（20）自体を細く形成することができ、従
って、口の小さな容器（29）であっても、その挿入口
（30）にマイクロ波放電発光管（20）を当てたり擦った
りすることなく深く挿入することができ、マイクロ波放
電発光管（20）の破損を防ぐことができる。

なお、上述の実施例において、ナット（23）はマイク
ロ波放電発光管（20）とは別に設けて後から締めつける
ようにしたが、最初からマイクロ波放電発光管（20）に
固定されているような形状としてもよい。勿論このと
き、Ｏリング等はナット側に内封されることになる。

〔発明の効果〕

上述の如く、この発明によれば、マイクロ波を透過可
能な容器の内部に挿入されるマイクロ波放電発光管と、
容器の周囲を囲うように設けられるマイクロ波発生源と
を備え、マイクロ波発生源から放射されるマイクロ波で
マイクロ波放電発光管を発光させて紫外線を容器に照射
する構成としたため、口の大きな容器は勿論のこと、胴
体に対して挿入口の小さな容器であってもその内壁面全
体を効率よく確実に殺菌することができると共に、容器
の挿入口にマイクロ波放電発光管を当てたり擦ったりす
ることなく深く挿入することができ、マイクロ波放電発
光管の破損を防止することができるという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す構成図である。（20）はマイクロ波放電発光管、（21）はマイクロ波発
生源、（22）は天板、（23）はナット、（29）は容器、
（30）は挿入口である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】マイクロ波を透過可能な容器の内部に挿入
され且つ紫外線を発生するマイクロ波放電発光管と、上
記マイクロ波放電発光管が挿入された上記容器の外側に
設けられるマイクロ波発生源とを備え、上記マイクロ波
発生源から放射されるマイクロ波により上記マイクロ波
放電発光管を発光させて発生した紫外線を上記容器に照
射するようにしたことを特徴とする容器殺菌装置。