JP2571181B2 - 石英ガラス多孔質成形体およびその製造方法 - Google Patents

石英ガラス多孔質成形体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石英ガラス多孔質成形
体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、珪酸質原料を用いた多孔質成形体
としては、 1) 石英または水晶の粉末を水素−酸素炎中
で落下させ積層させて得られた焼結溶融体、 2) 石英ま
たは水晶の粉末を炭素材等の型を用いて焼成して得られ
た焼結体、また 3) 一端を封止した石英管の側面にレー
ザーで穿孔加工したものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の多
孔質成形体には次の問題点がある。1)の場合には、製造
に長時間を要し、更には高度に熟練した技術を要する。
2)の場合には、焼結体であることから、使用中に多孔質
成形体の表面から粉粒体が剥がれ落ちたり、機械的強度
が小さく1気圧程度の加圧で破損するおそれがある。ま
た、目詰まりした多孔質成形体を再生するために行う薬
剤処理の際に、表面が変質して脆くなり粉粒体が発生す
る。また、3)の場合には、先端を封止した管状体である
ので、流体の処理に用いた場合に管状体の場所によって
流体の通過量が不均一となることがあり、更に機械的強
度面の配慮から孔数や孔配置が制約されるので、処理さ
れる流体の滞留部分が生じて異物が集積し、これが拡散
して処理物を汚染したり傷つけたりするなどの問題点が
ある。
【0004】本発明の目的は、高純度であって機械的強
度及び耐薬品性に優れ、孔径が一定範囲内の大きさの微
細な連通した粒子間細孔を保有して処理流体の通過量が
均一であり、多孔質成形体自体から粉粒体が脱離するこ
とがなく、不純物の混入・汚染を避けたい分野における
流体処理用として好適な石英ガラス多孔質成形体および
その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の多
孔質成形体の問題点を改善するために研究を行い、シリ
カの球状成形体を型枠に充填して立体的に積層させた状
態で加熱し、特定の条件下で、焼成し、ついで溶融処理
することによって、本発明の目的を達成することができ
ることを見出し、本発明を完成した。
【0006】本発明の第1の発明は、「透明石英ガラス
球状体を融着させて成る石英ガラス多孔質成形体。」を
要旨とする。
【0007】本発明の第2の発明は、「シリカ球状成形
体を立体的に積層させた状態で加熱し、温度1300〜
1600℃の範囲で焼成し、ついで温度1700〜20
00℃の範囲で0.5時間を超えない時間保持し、生成
した透明石英ガラス球状体を融着させることを特徴とす
る石英ガラス多孔質成形体の製造方法。」を要旨とす
る。
【0008】本発明の石英ガラス多孔質成形体の製造に
用いられるシリカの球状成形体は、その粒径が0.1〜
20mmの範囲にあるものであることが好ましく、また、
金属元素の含有率が各5ppm 以下のものであることが好
ましい。
【0009】以下、本発明の詳細について説明する。本
発明の石英ガラス多孔質成形体 (以下、本発明の成形体
ともいう) は、多数のシリカ球状成形体を立体的に積層
させた状態で焼成・溶融処理することによって生成し
た、透明石英ガラス球状体の融着体であり、連通した微
細な粒子間細孔を有する。本発明の成形体は、多数の透
明石英ガラス球状体を立体的に積層させた状態で加熱
し、隣接する球状体の表面を相互に融着させることによ
って得られ、各々の球状体の表面に囲まれた間隙から形
成された、連通した微細な粒子間細孔を有する多孔質成
形体である。
【0010】本発明の成形体が有する粒子間細孔の大き
さは、孔径が0.05〜1.00mmの範囲のものが主体
である。粒子間細孔の大きさは、本発明の成形体の製造
に用いられるシリカ球状成形体の粒径、粒度分布、充填
方法、ならびに焼結・溶融処理の温度と時間との組合せ
を調整することによって、調節することができる。細孔
の形状は特に規定するものではない。
【0011】本発明の成形体は、その微細な粒子間細孔
を経て気体や液体を通過させることができるので、フィ
ルターやスタティックミキサーなどに好適である。本発
明の成形体の表面は、溶融処理によって形成された石英
ガラス球状体の溶融面が連なっている状態であるため、
滑らかで異物等が滞留し難く、また、使用中に粉粒体が
脱離し難いので、異物の発生を大幅に低減することがで
きる。
【0012】本発明の成形体の形状は、球体・多面体あ
るいはこれらの中空体などのほか、板状体・柱状体・錐
体・筒状体などでその断面の形状は円形・楕円形・多角
形などで限定されず、目的に応じて選択することがで
き、また、その寸法についても限定されるものではな
い。寸法を例示すると、直径5〜300 mmの球体、一辺の
長さまたは直径が5〜500mmで厚さが5〜100 mmの板状
体、一辺の長さまたは直径が5〜300 mmで高さが5〜30
0 mmの柱状体などであるが、これらに限定されるもので
はない。
【0013】本発明の成形体の製造に用いられるシリカ
球状成形体のシリカは、非晶質または結晶質のいずれで
もよく、シリカ球状成形体の製造方法については限定さ
れない。たとえば、珪素質原料を火炎中で溶融して得ら
れた溶融シリカ球状体(特開昭58- 145613号公報)、シ
リカ微粒子懸濁液を噴霧乾燥して得た球型造粒シリカを
焼成して得られた球状シリカ粒子(特開平2-275713号公
報)、高純度シリカ粉末を型に充填して得た成形体を焼
成して得られた非晶質シリカ球状成形品(特開平3-1370
12号公報)などを用いることができる。
【0014】本発明の成形体の製造に用いられるシリカ
球状成形体は、成形体の用途に応じて不純物の含有率が
低いものであることが好ましく、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属およびその他の金属の各元素の含有率がそれ
ぞれ5ppm 以下、好ましくは1ppm 以下のものであるこ
とが好ましい。
【0015】このようなシリカ球状成形体を得るには、
その製造用原料シリカとして、たとえば、特開昭62−
3011号公報,特開昭62−283809号公報など
に記載されている方法で得られた高純度シリカを用いる
ことが好ましい。使用する原料シリカを適宜に選択する
ことによって、不純物含有率が極めて低い、高純度の石
英ガラス多孔質成形体を得ることができる。
【0016】本発明の成形体の製造に用いられるシリカ
球状成形体は、その粒径が0.1〜20mmの範囲、好ま
しくは0.1〜10mmの範囲、更に好ましくは0.1〜
5mmの範囲のものであることがよい。粒径が 0.1mm未満
であるものを用いたときには、溶融処理の際に溶融過度
となり易く、得られた成形体中の粒子間細孔が閉塞し本
発明が目的とする多孔質成形体が得られない。一方、粒
径が20mmを超えるものを用いたときには、得られた成形
体中に形成される粒子間細孔の孔径が過大となりやすく
好ましくない。
【0017】本発明の方法で石英ガラス多孔質成形体を
製造するにあたって、シリカ球状成形体を立体的に積層
させた状態に保持するため、石英ガラス多孔質成形体の
用途に応じた目的形状の型枠にシリカ球状成形体を充填
する。使用する型枠は、炭素材製のものを用いることが
できる。型枠の材質は、高純度で、アルカリ金属、アル
カリ土類金属およびその他の金属の各元素の含有率が1
0ppm以下、好ましくは1ppm以下のものであるこ
とが好ましい。
【0018】型枠の炭素材とシリカのそれぞれの熱膨張
係数の差から、温度変化の際に生ずる歪みの影響を緩和
するために、使用する型枠には予め、角または周辺部の
適宜の位置に適宜の割れ目を施すか、または適宜の数の
部材を組み合わせた分割型の型枠を用いることが好まし
い。
【0019】シリカ球状成形体を型枠内に充填する際に
は、前記の粒径範囲内の粒度分布を有するものを用いて
もよいし、また、分級処理を施して前記粒径範囲内の或
る粒度に調整したものを用いてもよい。また、前記の粒
径範囲内で異なる粒度にそろえたものを複数用意してお
き、順次積み重ねるように充填することもできる。いず
れにしても、たとえばバイブレータ等で振動を与え、型
枠内のシリカ球状成形体の充填密度を高めることが好ま
しい。
【0020】本発明の成形体には、流体処理用向けなど
に必要に応じて、その内部に流体を導入するための導入
管を取り付けることもできる。流体導入管を本発明の成
形体に取り付ける方法の一例としては、型枠内に充填し
たシリカ球状成形体層の中の適宜の位置に石英管を挿入
し、挿入した石英管をガイドなどで支持した状態で焼成
・溶融処理し、形成された多孔質成形体に石英管を融着
させる。
【0021】本発明の方法において、シリカ球状成形体
を加熱して焼成処理する際には、温度1300〜1600℃、好
ましくは1430〜1500℃の領域に保持する。この条件でシ
リカ球状成形体を焼成処理することによって、シリカが
非晶質であったときには非晶質から結晶質に変化すると
共にシラノール基が除去され、結晶質であったときには
より緻密化され、結晶質シリカ球状成形体が生成する。
本発明で規定する条件の範囲から外れると、シリカの結
晶化・緻密化ならびにシラノール基の除去が不充分とな
り易く、含泡・不透明の原因となる。
【0022】前記の温度領域に保持する時間は、 0.5〜
10時間、好ましくは2〜6時間の範囲とするのがよい。
シリカ球状成形体の焼成処理は、10-1〜10-6torr、好ま
しくは10-4〜10-5torrの範囲の真空下で行うことが好ま
しく、真空炉を用いることが好ましい。また、加熱昇温
の際には、毎分 1.5〜50℃、好ましくは3〜15℃の速度
で昇温することが好ましい。
【0023】シリカ球状成形体の焼成処理に続いて、生
成した結晶質シリカ球状成形体をガラス化し、更に、隣
接する球状体の表面を相互に融着させるために、溶融処
理を行う。溶融処理は、1700〜2000℃、好ましくは1730
〜1800℃の範囲の温度領域に保持して行う。保持する時
間は、 0.5時間以下、好ましくは1〜10分間がよい。溶
融処理は、必要最小限の時間に止めることが肝要であ
る。処理温度が1700℃未満であると、石英ガラス球状体
表面の溶融不良で、球状体相互の融着が不充分となり、
得られた成形体から粉粒体が脱離しやすく好ましくな
い。一方、2000℃を超える温度領域では、シリカの昇華
が起こり、また、シリカと型材の炭素との反応が起こる
ので好ましくない。
【0024】溶融処理は、アルゴン,ヘリウム,窒素な
どの不活性ガス雰囲気下に、常圧付近で行うことが好ま
しい。また、加熱昇温の際には、毎分5〜20℃、好まし
くは10〜15℃の速度で昇温することが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、これら
実施例のみに限定されるものではない。 実施例-1.粒径2mmの非晶質シリカ球状成形体を板状成
形体用型枠 (寸法: 縦300mm,横300mm, 厚み20m
m) に充填した。非晶質シリカ球状成形体の不純物の含
有率は、Na: 0.5 ppm, K: 0.3 ppm, Fe:0.8 ppm, Ti:
0.8 ppm, Ca: 0.2 ppm, Mg: 0.2 ppm, Al: 0.8 ppmであ
った。型枠に充填した非晶質シリカ球状成形体を、10-5
torrの真空下で、毎分10℃の速度で昇温し、1450℃で2
時間保持した。ついで、アルゴンガスを導入し同時に、
毎分15℃の速度で昇温し、1780℃で5分間保持した後、
毎分15℃の速度で降温し1200℃で加熱を停止して放冷し
た。
【0026】得られた板状の成形体は、透明石英ガラス
球状体の融着体で、連通した微細な粒子間細孔を有する
多孔質であり、ゲージ圧力1kg/cm2 の空気で加圧して
も、ひびや割れは認められなかった。得られた成形体中
に形成された粒子間細孔は、孔径が 0.1〜0.5mm の範囲
のものが90%を超えるものであった。この板状多孔質
成形体を水中に浸漬して空気を導入したところ、差圧と
してゲージ圧力 0.1〜0.5 kg/cm2 程度の低圧でも、成
形体全面にわたって均一に気泡が吐出された。得られた
多孔質成形体の不純物の含有率は、原料の非晶質シリカ
球状成形体の不純物含有率と同レベルであり、原料シリ
カの高純度が維持されていた。
【0027】実施例-2.粒径1mmの結晶質シリカ球状成
形体を円筒状成形体用の型枠 (寸法: 外径 205mm, 内径
200 mm,高さ 10 mm) に充填した。結晶質シリカ球状成
形体の不純物の含有率は、Na: 0.5 ppm, K: 0.3 ppm, F
e:0.8 ppm, Ti: 0.8 ppm, Ca: 0.2 ppm, Mg: 0.2 ppm,
Al: 1.0 ppmであった。型枠に充填した非晶質シリカ球
状成形体を、10-5torrの真空下で、毎分5℃の速度で昇
温し、1500℃で5時間保持した。ついで、アルゴンガス
を導入した後、実施例-1と同様に処理した。
【0028】得られた円筒状成形体は、透明石英ガラス
球状体の融着体で、連通した微細な粒子間細孔を有する
多孔質であり、ゲージ圧力1kg/cm2 の空気で加圧して
も、ひびや割れは認められなかった。得られた成形体中
に形成された粒子間細孔は、孔径が 0.1〜0.5mm の範囲
のものが90%を超えるものであった。この円筒状多孔
質成形体を水中に浸漬して空気を導入したところ、差圧
としてゲージ圧力 0.1〜0.5 kg/cm2 程度の低圧でも、
成形体全面にわたって均一に気泡が吐出された。得られ
た多孔質成形体の不純物の含有率は、原料の結晶質シリ
カ球状成形体の不純物含有率と同レベルであり、原料シ
リカの高純度が維持されていた。
【0029】実施例-3.粒径 0.4mmの非晶質シリカ球状
成形体を円柱状成形体用型枠 (寸法: 内径 20mm, 高さ
25 mm) に充填した。更に、この非晶質シリカ球状成形
体の充填層には石英ガラス管 (外径 12 mm,内径 10 m
m,長さ 30 mm) を挿入し、石英ガラス管の先端部が充
填層の中心部に位置するよう挿入深さを調整し、垂直を
保つよう支持した。なお、非晶質シリカ球状成形体の不
純物の含有率は、実施例-1で用いたものと同等であっ
た。型枠に充填した非晶質シリカ球状成形体を、10-5to
rrの真空下で、毎分10℃の速度で昇温し、1450℃で2時
間保持した。ついで、アルゴンガスを導入し同時に、毎
分15℃の速度で昇温し、1780℃で1分間保持した後、毎
分15℃の速度で降温し1200℃で加熱を停止して放冷し
た。
【0030】得られた円柱状成形体は、透明石英ガラス
球状体の融着体で、連通した微細な粒子間細孔を有する
多孔質であり、ゲージ圧力1kg/cm2 の空気で加圧して
も、ひびや割れは認められなかった。得られた成形体中
に形成された粒子間細孔は、孔径が 0.2mm以下のものが
90%を超えるものであった。この円柱状多孔質成形体を
水中に浸漬し、石英ガラス管を経由して空気を導入した
ところ、差圧としてゲージ圧力 0.1〜0.5 kg/cm2 程度
の低圧でも、成形体全面にわたって均一に気泡が吐出さ
れた。得られた多孔質成形体の不純物の含有率は、原料
の非晶質シリカ球状成形体の不純物含有率と同レベルで
あり、原料シリカの高純度が維持されていた。
【0031】実施例-4.粒径がそれぞれ5mm,3mmおよ
び1mmである非晶質シリカ球状成形体を混合して、円板
状成形体用型枠 (寸法: 直径 100 mm,厚み 10 mm) に充
填した。実施例-1と同様の条件で焼成ならびに溶融処理
を行った。
【0032】得られた円板状成形体は、透明石英ガラス
球状体の融着体で、連通した微細な粒子間細孔を有する
多孔質であり、ゲージ圧力1kg/cm2 の空気で加圧して
も、ひびや割れは認められなかった。得られた多孔質成
形体は、実施例-1で得られたものよりも一層緻密化され
て粒子間細孔が微細化し、成形体中に形成された粒子間
細孔は、孔径が0.05〜0.3mmの範囲のものが90%を超え
るものであった。この円板状多孔質成形体を水中に浸漬
して空気を導入したところ、差圧としてゲージ圧力 0.1
〜0.5 kg/cm2 程度の低圧でも、成形体全面にわたって
均一に気泡が吐出された。得られた多孔質成形体の不純
物の含有率は、原料の非晶質シリカ球状成形体の不純物
含有率と同レベルであり、原料シリカの高純度が維持さ
れていた。
【0033】
【発明の効果】本発明の石英ガラス多孔質成形体は、任
意の形状で得られ、高純度であって機械的強度及び耐薬
品性に優れ、孔径が一定範囲内の大きさの微細な連通し
た粒子間細孔を保有する。本発明の成形体は、これを用
いて流体を処理した際に、処理される流体の通過量が均
一であり、多孔質成形体自体から粉粒体が脱離すること
がなく、また、水垢等の異物の堆積もないことから、使
用中に異物の発生がないので、高純度のガスや液体を取
り扱う、不純物の混入・汚染を極力避けたい分野におけ
る流体の混合やろ過などの処理用として好適である。本
発明の方法により、シリカ球状成形体を、その用途に応
じた目的形状の成形体を得るに適した型枠に充填して立
体的に積層させた状態で加熱し、本発明で規定する条件
下で焼成・溶融処理することによって、原料シリカの高
純度を保持しつつ粒子間細孔径を任意に制御し、機械的
強度及び耐薬品性に優れた石英ガラス多孔質成形体を得
ることができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明石英ガラス球状体を融着させて成る
    石英ガラス多孔質成形体。
  2. 【請求項2】 シリカ球状成形体を立体的に積層させた
    状態で加熱し、温度1300〜1600℃の範囲で焼成
    し、ついで温度1700〜2000℃の範囲で0.5時
    間を超えない時間保持し、生成した透明石英ガラス球状
    体を融着させることを特徴とする石英ガラス多孔質成形
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリカ球状成形体が、その粒径が0.1
    〜20mmの範囲にあるものである請求項2記載の石英ガ
    ラス多孔質成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 シリカ球状成形体が、金属元素の含有率
    が各5ppm 以下のものである請求項2記載の石英ガラス
    多孔質成形体の製造方法。
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DE112022002016T5 (de) * 2021-04-07 2024-01-18 AGC Inc. Poröser quarzglaskörper und herstellungsverfahren dafür

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