JP2570611Y2 - 差し込みモールドプラグ - Google Patents
差し込みモールドプラグInfo
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- JP2570611Y2 JP2570611Y2 JP1992011342U JP1134292U JP2570611Y2 JP 2570611 Y2 JP2570611 Y2 JP 2570611Y2 JP 1992011342 U JP1992011342 U JP 1992011342U JP 1134292 U JP1134292 U JP 1134292U JP 2570611 Y2 JP2570611 Y2 JP 2570611Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電線と栓刃との接続部
分を樹脂でモールドした差し込みモールドプラグに関
し、特に、一対の栓刃の間に焼損が発生するのを防止す
るために設ける中子の改良を図るものである。
分を樹脂でモールドした差し込みモールドプラグに関
し、特に、一対の栓刃の間に焼損が発生するのを防止す
るために設ける中子の改良を図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の差し込みモールドプラグ
では、一般に、図6に示すように、外部接続部1aと内
部接続部1bを一体に形成してなる一対の栓刃1,1
を、その内部接続部1bを一対の電線2,2と圧着して
接続し、この栓刃1,1の外部接続部1aと1aの基部
側にフェノール樹脂等の耐熱性及び絶縁性を有する熱硬
化性樹脂で成形した中子3を取り付け、該状態で、中子
3より低温で成形されるビニル樹脂等の可撓性合成樹脂
材からなる外被体4でモールドして形成されている。
(特公昭53−26670号公報参照)
では、一般に、図6に示すように、外部接続部1aと内
部接続部1bを一体に形成してなる一対の栓刃1,1
を、その内部接続部1bを一対の電線2,2と圧着して
接続し、この栓刃1,1の外部接続部1aと1aの基部
側にフェノール樹脂等の耐熱性及び絶縁性を有する熱硬
化性樹脂で成形した中子3を取り付け、該状態で、中子
3より低温で成形されるビニル樹脂等の可撓性合成樹脂
材からなる外被体4でモールドして形成されている。
(特公昭53−26670号公報参照)
【0003】上記中子3には一対の栓刃1,1の外部接
続部1a,1aを夫々挿通させる栓刃導出穴3a,3aを
設け、これら栓刃導出穴を通すことにより、一対の栓刃
1を所要の距離をあけて保持し、栓刃寸法のズレ及び変
形を防止し、かつ、栓刃間のアーク発生あるいは温度上
昇によるプラグ内の焼損発生を防止するようにしてい
る。
続部1a,1aを夫々挿通させる栓刃導出穴3a,3aを
設け、これら栓刃導出穴を通すことにより、一対の栓刃
1を所要の距離をあけて保持し、栓刃寸法のズレ及び変
形を防止し、かつ、栓刃間のアーク発生あるいは温度上
昇によるプラグ内の焼損発生を防止するようにしてい
る。
【0004】また、図7に示すように、栓刃および電線
を挿通する凹部6aをもうけた2つの中子分割体6をも
って中子3’を形成し、中子3’により、栓刃1と電線
2のモールド部分全体を被覆し、該中子3’の外周に外
被体4を取り付けた構成のものも提案されている。(実
公昭55−17429号公報参照)
を挿通する凹部6aをもうけた2つの中子分割体6をも
って中子3’を形成し、中子3’により、栓刃1と電線
2のモールド部分全体を被覆し、該中子3’の外周に外
被体4を取り付けた構成のものも提案されている。(実
公昭55−17429号公報参照)
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記したプラグのう
ち、前記プラグでは一対の栓刃の内部接続子の間には外
被体4を充填して絶縁を図っているが、外被体を形成す
る樹脂は中子と比較して耐熱性を有しないため、急速に
加熱して炭化が進行し、絶縁劣化を招きやすい。
ち、前記プラグでは一対の栓刃の内部接続子の間には外
被体4を充填して絶縁を図っているが、外被体を形成す
る樹脂は中子と比較して耐熱性を有しないため、急速に
加熱して炭化が進行し、絶縁劣化を招きやすい。
【0006】後記のプラグでは内部接続子の間にも中子
を介在させて位置決め保持および絶縁性を確保するよう
にしているが、プラグ全体の肉厚が非常に厚いものとな
り、特に、栓刃と電線との圧着部からプラグ外表面まで
の距離が長くなって、放熱性が劣ることで、 前記プラグ
と同様に加熱による焼損が発生しやすい問題があった。
また、該構造のプラグでは部品点数が多く、組み付け手
数がかかる等の欠点がある。このように、 従来提供され
ているプラグでは加熱による焼損を防止することが困難
であった。
を介在させて位置決め保持および絶縁性を確保するよう
にしているが、プラグ全体の肉厚が非常に厚いものとな
り、特に、栓刃と電線との圧着部からプラグ外表面まで
の距離が長くなって、放熱性が劣ることで、 前記プラグ
と同様に加熱による焼損が発生しやすい問題があった。
また、該構造のプラグでは部品点数が多く、組み付け手
数がかかる等の欠点がある。このように、 従来提供され
ているプラグでは加熱による焼損を防止することが困難
であった。
【0007】上記した問題に対して、本出願人は、種々
の構造のプラグを用い、図8に示すように、150Wの
半田ゴテ8をプラグの栓刃1に接触させてプラグ内部の
焼損発生状態を調査する実験を行った。尚、中子3はメ
ラミン・フェノールからなり、外被体4は塩化ビニルか
らなる。上記実験結果は下記の通りであった。
の構造のプラグを用い、図8に示すように、150Wの
半田ゴテ8をプラグの栓刃1に接触させてプラグ内部の
焼損発生状態を調査する実験を行った。尚、中子3はメ
ラミン・フェノールからなり、外被体4は塩化ビニルか
らなる。上記実験結果は下記の通りであった。
【0008】 (A) 一対の栓刃1と1の間の距離が4mmと栓刃間が大
であり、かつ、栓刃と電線との圧着部Pとプラグ外面ま
での距離Lが5.0mmとプラグ厚さが大の場合、両方の
栓刃1と1に半田ゴテ8を接触させて加熱すると、20
分経過後には、図9(I)(II)に斜線で示すように、栓刃
1,1は炭化し、栓刃1と1の間にコゲが発生してい
た。 (B) 一対の栓刃1と1の間の距離が1.5mmと栓刃間が
小で、かつ、プラグ厚さが(A)と同一のプラグの場合、
両方に半田ゴテ8を接触させて加熱すると、20分経過
後には、図10(I)(II)に示すように、栓刃1,1は炭化
し、栓刃間も炭化すると共に、特に、栓刃間の中央部の
炭化がひどかった。 (C) 上記(A)と同一のプラグに対して、一方の栓刃の
みに上記半田ゴテ8を接触させると、図11(I)(II)に
示すように、20分経過後には半田ゴテと接触した栓刃
1は炭化し、その内側と外側にコゲは均等に広がってい
るが、栓刃間には拡大していなかった。 (D) 上記(A)と栓刃間の距離が同一であるが、圧着点
Pから外面までのプラグ厚さが2.8mmのプラグに対し
て、一方の栓刃のみに半田ゴテを接触させると、図12
(I)(II)に示すように、外被体に変色は見られたが、圧
着部は炭化しなかった。 (E) 上記(A)と栓刃間の距離が同一であるが、圧着点
Pから外面までのプラグ厚さが1.5mmのプラグに対し
て、一方の栓刃のみに半田ゴテを接触させると、図13
(I)(II)に示すように、上記(D)のプラグの場合よりさ
らに変色が減少すると共に圧着部は炭化しなかった。 上記した実験によるプラグ表面の温度は図14に示す通
りであった。
であり、かつ、栓刃と電線との圧着部Pとプラグ外面ま
での距離Lが5.0mmとプラグ厚さが大の場合、両方の
栓刃1と1に半田ゴテ8を接触させて加熱すると、20
分経過後には、図9(I)(II)に斜線で示すように、栓刃
1,1は炭化し、栓刃1と1の間にコゲが発生してい
た。 (B) 一対の栓刃1と1の間の距離が1.5mmと栓刃間が
小で、かつ、プラグ厚さが(A)と同一のプラグの場合、
両方に半田ゴテ8を接触させて加熱すると、20分経過
後には、図10(I)(II)に示すように、栓刃1,1は炭化
し、栓刃間も炭化すると共に、特に、栓刃間の中央部の
炭化がひどかった。 (C) 上記(A)と同一のプラグに対して、一方の栓刃の
みに上記半田ゴテ8を接触させると、図11(I)(II)に
示すように、20分経過後には半田ゴテと接触した栓刃
1は炭化し、その内側と外側にコゲは均等に広がってい
るが、栓刃間には拡大していなかった。 (D) 上記(A)と栓刃間の距離が同一であるが、圧着点
Pから外面までのプラグ厚さが2.8mmのプラグに対し
て、一方の栓刃のみに半田ゴテを接触させると、図12
(I)(II)に示すように、外被体に変色は見られたが、圧
着部は炭化しなかった。 (E) 上記(A)と栓刃間の距離が同一であるが、圧着点
Pから外面までのプラグ厚さが1.5mmのプラグに対し
て、一方の栓刃のみに半田ゴテを接触させると、図13
(I)(II)に示すように、上記(D)のプラグの場合よりさ
らに変色が減少すると共に圧着部は炭化しなかった。 上記した実験によるプラグ表面の温度は図14に示す通
りであった。
【0009】上記した実験より、栓刃2枚に熱が加わる
と、栓刃間は急速に炭化が進行し、短時間で絶縁劣化を
招き、特に、栓刃間の距離が短い場合には、更に、短時
間で絶縁劣化を招く。これに対して、一方の栓刃のみへ
熱が加わると、栓刃間に熱が集中することなく、内外に
均等に炭化が進行し、絶縁劣化には長時間がかかること
が判明した。
と、栓刃間は急速に炭化が進行し、短時間で絶縁劣化を
招き、特に、栓刃間の距離が短い場合には、更に、短時
間で絶縁劣化を招く。これに対して、一方の栓刃のみへ
熱が加わると、栓刃間に熱が集中することなく、内外に
均等に炭化が進行し、絶縁劣化には長時間がかかること
が判明した。
【0010】また、圧着部からプラグ外面までのプラグ
厚と放熱性との関係は、厚さが大きい程、放熱性が悪く
なり、絶縁劣化が進むことが認められた。
厚と放熱性との関係は、厚さが大きい程、放熱性が悪く
なり、絶縁劣化が進むことが認められた。
【0011】上記した実験結果より、栓刃の内部接続子
の間にも耐熱性中子を介在させると栓刃間の加熱および
焼損の発生を抑止でき、かつ、圧着部からプラグ外面ま
でのプラグ厚さを薄くして放熱性を良好とすることで加
熱を防止できることが確認できた。本考案は、上記実験
結果に基づいてなされたもので、加熱による栓刃間の焼
損の発生を抑え、かつ、放熱性も良好として、栓刃間の
絶縁を長期間にわたって確保できるように改良した差し
込みモールドプラグを提供することを目的としている。
の間にも耐熱性中子を介在させると栓刃間の加熱および
焼損の発生を抑止でき、かつ、圧着部からプラグ外面ま
でのプラグ厚さを薄くして放熱性を良好とすることで加
熱を防止できることが確認できた。本考案は、上記実験
結果に基づいてなされたもので、加熱による栓刃間の焼
損の発生を抑え、かつ、放熱性も良好として、栓刃間の
絶縁を長期間にわたって確保できるように改良した差し
込みモールドプラグを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、耐熱性及び絶縁性を有する熱硬化性樹脂
の中子を一対の栓刃に取り付け、該栓刃の内部接続子を
電線に圧着して、該圧着部及び中子の周囲を中子より低
温で成形される樹脂でモールドした差し込みプラグにお
いて、上記一対の栓刃の内部接続子を電線端末のワイヤ
とのみ圧着する形状とする一方、上記中子は、一対の栓
刃導出口を形成した端面板部の内面側中央部に、一対の
栓刃の内部接続子間を通ってその先端部が上記内部接続
子と電線端末ワイヤとの圧着部を越えて電線の絶縁被覆
端部の若干の長さ部分と対向する位置まで突出した略三
角形状の仕切部を一体に形成し、かつ、内面側外縁部に
その先端が上記内部接続子の略中間の長さ位置まで突出
した薄片状の枠部を一体に形成したものとして、上記内
部接続子と電線端末ワイヤとの圧着部を薄肉のモールド
樹脂外被体で被覆したことを特徴とする差し込みモール
ドプラグを提供している。
に、本考案は、耐熱性及び絶縁性を有する熱硬化性樹脂
の中子を一対の栓刃に取り付け、該栓刃の内部接続子を
電線に圧着して、該圧着部及び中子の周囲を中子より低
温で成形される樹脂でモールドした差し込みプラグにお
いて、上記一対の栓刃の内部接続子を電線端末のワイヤ
とのみ圧着する形状とする一方、上記中子は、一対の栓
刃導出口を形成した端面板部の内面側中央部に、一対の
栓刃の内部接続子間を通ってその先端部が上記内部接続
子と電線端末ワイヤとの圧着部を越えて電線の絶縁被覆
端部の若干の長さ部分と対向する位置まで突出した略三
角形状の仕切部を一体に形成し、かつ、内面側外縁部に
その先端が上記内部接続子の略中間の長さ位置まで突出
した薄片状の枠部を一体に形成したものとして、上記内
部接続子と電線端末ワイヤとの圧着部を薄肉のモールド
樹脂外被体で被覆したことを特徴とする差し込みモール
ドプラグを提供している。
【0013】上記中子より突出させた仕切部により、栓
刃の内部接続部の間の絶縁距離を従来より3〜4倍近く
長くなるように設定している。例えば、前記したように
栓刃間距離が大の場合で絶縁距離は4mmであったが、 本
考案では約15mmとなるようにしている。
刃の内部接続部の間の絶縁距離を従来より3〜4倍近く
長くなるように設定している。例えば、前記したように
栓刃間距離が大の場合で絶縁距離は4mmであったが、 本
考案では約15mmとなるようにしている。
【0014】
【作用】上記のように、一対の栓刃を隔絶する仕切部を
中子より突出させており、該中子は耐熱性および絶縁性
に優れ、該仕切部により絶縁距離を従来の数倍としてい
るため、栓刃が外部からの加熱された場合あるいは栓刃
自体の発熱があった場合に、栓刃間が加熱されて絶縁劣
化が発生することが防止、低減出来る。また、中子に栓
刃の内部接続子よりもプラグ外周側でその先端が内部接
続子の略中間の長さ位置まで突出する薄片状の枠部を形
成し、かつ、内部接続子と電線端末ワイヤとの圧着部を
薄肉のモールド樹脂外被体で被覆しているので、内部接
続子とプラグ外周面の間(内部接続子外側部)に良好な
耐熱性が得られ、しかも、内部接続子と電線端末ワイヤ
の圧着部からプラグ外表面までの肉厚が薄くなることか
ら放熱性が良好となって、圧着部をモールドする樹脂外
被体の加熱による炭化を生じにくくなる。
中子より突出させており、該中子は耐熱性および絶縁性
に優れ、該仕切部により絶縁距離を従来の数倍としてい
るため、栓刃が外部からの加熱された場合あるいは栓刃
自体の発熱があった場合に、栓刃間が加熱されて絶縁劣
化が発生することが防止、低減出来る。また、中子に栓
刃の内部接続子よりもプラグ外周側でその先端が内部接
続子の略中間の長さ位置まで突出する薄片状の枠部を形
成し、かつ、内部接続子と電線端末ワイヤとの圧着部を
薄肉のモールド樹脂外被体で被覆しているので、内部接
続子とプラグ外周面の間(内部接続子外側部)に良好な
耐熱性が得られ、しかも、内部接続子と電線端末ワイヤ
の圧着部からプラグ外表面までの肉厚が薄くなることか
ら放熱性が良好となって、圧着部をモールドする樹脂外
被体の加熱による炭化を生じにくくなる。
【0015】
【実施例】以下、本考案を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1および図2に示すように、従来と同様
に、電線10A,10Bを夫々栓刃11A,11Bに圧着
し、これら栓刃11A,11Bに中子12を取り付けた
状態で、外被体13でモールドして差し込みプラグ15
を形成している。上記中子12は耐熱性及び絶縁性を有
する樹脂から形成しており、本実施例では、メラミンフ
ェノールを用いているが、セラミック、ベークライト等
から形成しても良い。外被体13は中子12より低温で
成形されると共に可撓性を有する樹脂から成形してお
り、本実施例では塩化ビニルを用いている。
に説明する。図1および図2に示すように、従来と同様
に、電線10A,10Bを夫々栓刃11A,11Bに圧着
し、これら栓刃11A,11Bに中子12を取り付けた
状態で、外被体13でモールドして差し込みプラグ15
を形成している。上記中子12は耐熱性及び絶縁性を有
する樹脂から形成しており、本実施例では、メラミンフ
ェノールを用いているが、セラミック、ベークライト等
から形成しても良い。外被体13は中子12より低温で
成形されると共に可撓性を有する樹脂から成形してお
り、本実施例では塩化ビニルを用いている。
【0016】上記中子12は図3に示す形状としてお
り、プラグ15の外端面を構成する略矩形状の端面板部
12aには、長辺方向に間隔をあけて一対の栓刃導出口
12b,12bを形成している。該端面板部12aの内
面側には周縁に沿って枠部12cを突設すると共に、中
央部より略三角形状に突出させた仕切部12dを一体に
形成して突設している。該仕切部12dにより枠部12
cの内部を左右に隔絶し、上記栓刃導出口12b,12
bより導出させる栓刃11A,11Bの収容室12e,1
2eを形成している。上記仕切部12dは枠部12cの
端面より大幅に突出させており、該突出長さは枠部12
cの長さ以上としている。尚、 本実施例では、枠部12
cの長さL1および端面板部の肉厚を5mmとし、枠部1
2cより突出した仕切部の長さL2を8mmとしている。
また、 端面板部12aの長辺は20mmであり、 仕切部1
2dの基部の長さL3は12mm、 先端部の長さL4は4
mmである。
り、プラグ15の外端面を構成する略矩形状の端面板部
12aには、長辺方向に間隔をあけて一対の栓刃導出口
12b,12bを形成している。該端面板部12aの内
面側には周縁に沿って枠部12cを突設すると共に、中
央部より略三角形状に突出させた仕切部12dを一体に
形成して突設している。該仕切部12dにより枠部12
cの内部を左右に隔絶し、上記栓刃導出口12b,12
bより導出させる栓刃11A,11Bの収容室12e,1
2eを形成している。上記仕切部12dは枠部12cの
端面より大幅に突出させており、該突出長さは枠部12
cの長さ以上としている。尚、 本実施例では、枠部12
cの長さL1および端面板部の肉厚を5mmとし、枠部1
2cより突出した仕切部の長さL2を8mmとしている。
また、 端面板部12aの長辺は20mmであり、 仕切部1
2dの基部の長さL3は12mm、 先端部の長さL4は4
mmである。
【0017】中子12には、さらに、モールドする外被
体との密着性を良好とするために、端面板部12aの基
部側の外周面にフランジ部12fを突設すると共に、枠
部12cおよび仕切部12dの外周面に溝12g,12
hを形成している。さらに、上記溝部12g,12hと
連通させた穴12iを上記フランジ部12fに形成して
いる。
体との密着性を良好とするために、端面板部12aの基
部側の外周面にフランジ部12fを突設すると共に、枠
部12cおよび仕切部12dの外周面に溝12g,12
hを形成している。さらに、上記溝部12g,12hと
連通させた穴12iを上記フランジ部12fに形成して
いる。
【0018】上記一対の栓刃11A, 11Bは図4に示
すように、長尺な平板からなるタブ形状の外部接続子1
1A−a, 11B−aとワイヤバレル部からなる内部接
続子11A−b, 11B−bを夫々一体に形成してい
る。上記外部接続子11A−a, 11B−aの基端部に
は僅かに突出させたストッパ部11A−c, 11B−c
を形成し、該ストッパ部が栓刃導出口12b, 12bの
内面に係止することにより、中子12の端面板部12a
からの栓刃の突出量を規定している。
すように、長尺な平板からなるタブ形状の外部接続子1
1A−a, 11B−aとワイヤバレル部からなる内部接
続子11A−b, 11B−bを夫々一体に形成してい
る。上記外部接続子11A−a, 11B−aの基端部に
は僅かに突出させたストッパ部11A−c, 11B−c
を形成し、該ストッパ部が栓刃導出口12b, 12bの
内面に係止することにより、中子12の端面板部12a
からの栓刃の突出量を規定している。
【0019】上記のように内部接続子11A−b, 11
B−bにはワイヤバレルしか設けておらず、被覆バレル
は設けていないが、被覆バレルの長さ分だけワイヤバレ
ルの長さを長くして、栓刃と電線との圧着力を強化して
いる。
B−bにはワイヤバレルしか設けておらず、被覆バレル
は設けていないが、被覆バレルの長さ分だけワイヤバレ
ルの長さを長くして、栓刃と電線との圧着力を強化して
いる。
【0020】よって、上記内部接続子11A−b, 11
B−bに圧着する電線10A, 10B側では、絶縁被覆
10A−a, 10B−aの端末より露出させる導体( ワ
イヤ) 10A−b, 10B−bを長くして、これら導体
を上記栓刃11A, 11Bの内部接続子11A−b, 1
1B−bに圧着している。
B−bに圧着する電線10A, 10B側では、絶縁被覆
10A−a, 10B−aの端末より露出させる導体( ワ
イヤ) 10A−b, 10B−bを長くして、これら導体
を上記栓刃11A, 11Bの内部接続子11A−b, 1
1B−bに圧着している。
【0021】上記電線10A,10Bと圧着した栓刃1
1A,11Bの外部接続子11A−a,11B−aを中子
12の栓刃導出口より導出して位置決めした状態が図4
に示す状態であり、栓刃の内部接続子11A−b,11
B−bの外部側が中子12の栓刃収容室12e,12e
の内部に位置すると共に、内部側(電線圧着側)は栓刃収
容室12e,12eから突出すると共に、相対向する部
分には仕切部12dが介在し、かつ、該仕切部12dは
内部接続子11A−b,11B−bの内端より更に突出
して、栓刃と圧着した電線10A,10Bの絶縁被覆1
0A−a,10B−aの間に介在させている。
1A,11Bの外部接続子11A−a,11B−aを中子
12の栓刃導出口より導出して位置決めした状態が図4
に示す状態であり、栓刃の内部接続子11A−b,11
B−bの外部側が中子12の栓刃収容室12e,12e
の内部に位置すると共に、内部側(電線圧着側)は栓刃収
容室12e,12eから突出すると共に、相対向する部
分には仕切部12dが介在し、かつ、該仕切部12dは
内部接続子11A−b,11B−bの内端より更に突出
して、栓刃と圧着した電線10A,10Bの絶縁被覆1
0A−a,10B−aの間に介在させている。
【0022】上記したように、中子12を栓刃と電線に
取り付けた後、図2に示す如き金型20の内部に位置さ
せて、中子12より低温で成形される樹脂(塩化ビニル)
によりモールドする。
取り付けた後、図2に示す如き金型20の内部に位置さ
せて、中子12より低温で成形される樹脂(塩化ビニル)
によりモールドする。
【0023】上記モールド時に、中子12の端面板部1
2aの外表面のみ露出させて、他は全て上記樹脂で成形
する外被体13で被覆している。上記外被体13の形状
は図2に示すように金型20に設定しており、中子12
の仕切部12dが枠部12cより突出する位置から電線
圧着側にかけて両側部13aと13aを互いに近接する
方向へ湾曲させながら傾斜させている。よって、栓刃の
内部接続子と電線の導体の圧着部を囲む外被体13の部
分13b, 13bの肉厚を薄くしている。
2aの外表面のみ露出させて、他は全て上記樹脂で成形
する外被体13で被覆している。上記外被体13の形状
は図2に示すように金型20に設定しており、中子12
の仕切部12dが枠部12cより突出する位置から電線
圧着側にかけて両側部13aと13aを互いに近接する
方向へ湾曲させながら傾斜させている。よって、栓刃の
内部接続子と電線の導体の圧着部を囲む外被体13の部
分13b, 13bの肉厚を薄くしている。
【0024】上記構造からなる差し込みモールドプラグ
では、栓刃11Aと11Bの間は完全に中子12により
隔絶されており、絶縁距離が中子12の三角形状に突出
した仕切部12dにより長くなっており、本実施例では
絶縁距離L5は約15mmとなっている。よって、栓刃へ
の外部からの熱伝導あるいは栓刃自体の発熱で栓刃が加
熱した場合、栓刃間の絶縁部分の焼損および該焼損によ
る絶縁劣化を従来と比較して大幅に遅らせることが出来
る。
では、栓刃11Aと11Bの間は完全に中子12により
隔絶されており、絶縁距離が中子12の三角形状に突出
した仕切部12dにより長くなっており、本実施例では
絶縁距離L5は約15mmとなっている。よって、栓刃へ
の外部からの熱伝導あるいは栓刃自体の発熱で栓刃が加
熱した場合、栓刃間の絶縁部分の焼損および該焼損によ
る絶縁劣化を従来と比較して大幅に遅らせることが出来
る。
【0025】さらに、中子の端面板部の内面側外縁部に
その先端が内部接続子11A−b,11B−bの略中間
の長さ位置まで突出した薄片状の枠部12cを形成し、
かつ、圧着部からプラグ外面までの肉厚を薄くしている
ため、内部接続子とプラグ外周面の間(内部接続子外側
部)に良好な耐熱性が得るとともに、栓刃が加熱した場
合に放熱性が優れているため、過熱による焼損を遅延さ
せることが出来る。
その先端が内部接続子11A−b,11B−bの略中間
の長さ位置まで突出した薄片状の枠部12cを形成し、
かつ、圧着部からプラグ外面までの肉厚を薄くしている
ため、内部接続子とプラグ外周面の間(内部接続子外側
部)に良好な耐熱性が得るとともに、栓刃が加熱した場
合に放熱性が優れているため、過熱による焼損を遅延さ
せることが出来る。
【0026】前記した実験例と同一の実験を上記実施例
に基づくプラグに対して行った。即ち、150Wの半田
ゴテを栓刃11A,11Bに接触させてプラグ内部の焼
損状態を調べた。20分後の結果は図5(I)(II)に斜線
で示す通りであり、また、プラグの表面温度を測定した
結果は図14に示す通りであった。即ち、上記図5に示
すように、栓刃11Aと11Bの間は中子12の仕切部
12dで隔絶されているため、該中間部は焼損による炭
化は発生していなかった。また、プラグ表面温度は高く
なっており、放熱性が良好であることが確認出来た。
に基づくプラグに対して行った。即ち、150Wの半田
ゴテを栓刃11A,11Bに接触させてプラグ内部の焼
損状態を調べた。20分後の結果は図5(I)(II)に斜線
で示す通りであり、また、プラグの表面温度を測定した
結果は図14に示す通りであった。即ち、上記図5に示
すように、栓刃11Aと11Bの間は中子12の仕切部
12dで隔絶されているため、該中間部は焼損による炭
化は発生していなかった。また、プラグ表面温度は高く
なっており、放熱性が良好であることが確認出来た。
【0027】
【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
に係わる差し込みモールドプラグでは、栓刃の内部接続
部の間にも主絶縁体を構成する中子の仕切部を介在させ
て栓刃を隔絶し、この突出した仕切部により栓刃間の絶
縁距離を従来より3〜4倍近く長くしているため、栓刃
間の過熱による焼損、該焼損に基づく絶縁劣化を従来品
と比較して大幅に遅延することが出来る。
に係わる差し込みモールドプラグでは、栓刃の内部接続
部の間にも主絶縁体を構成する中子の仕切部を介在させ
て栓刃を隔絶し、この突出した仕切部により栓刃間の絶
縁距離を従来より3〜4倍近く長くしているため、栓刃
間の過熱による焼損、該焼損に基づく絶縁劣化を従来品
と比較して大幅に遅延することが出来る。
【図1】 本考案に実施例に係わるプラグの平面図であ
る。
る。
【図2】 図1の外被部の一部を削除した平面図であ
る。
る。
【図3】 上記実施例に用いている中子を示し、(A)は
平面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図、(D)は(B)
のD−D線断面図である。
平面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図、(D)は(B)
のD−D線断面図である。
【図4】 上記実施例における電線と圧着した栓刃と中
子との位置関係を示めす図3(C)のIV−IV線断面図であ
る。
子との位置関係を示めす図3(C)のIV−IV線断面図であ
る。
【図5】 (I)(II)は上記実施例における加熱実験の結
果を示す図面である。
果を示す図面である。
【図6】 従来例を示す断面図である。
【図7】 他の従来例を示す概略図である。
【図8】 実験装置を示す概略図である。
【図9】 (I)(II)は従来例の実験結果を示す概略図で
ある。
ある。
【図10】 (I)(II)は従来例の他の実験結果を示す概
略図である。
略図である。
【図11】 (I)(II)は従来例の他の実験結果を示す概
略図である。
略図である。
【図12】 (I)(II)は従来例の他の実験結果を示す概
略図である。
略図である。
【図13】 (I)(II)は従来例の他の実験結果を示す概
略図である。
略図である。
【図14】 実験結果を示す線図である。
10A,10B 電線 10A−b,10B−b 導体 11A,11B 栓刃 11A−a,11B−a 外部接続子 11A−b,11B−b 内部接続子 12 中子 12a 端面板部 12b 栓刃導出口 12c 枠体 12d 仕切部 13 外被体
Claims (1)
- 【請求項1】 耐熱性及び絶縁性を有する熱硬化性樹脂
の中子を一対の栓刃に取り付け、該栓刃の内部接続子を
電線に圧着して、該圧着部及び中子の周囲を中子より低
温で成形される樹脂でモールドした差し込みプラグにお
いて、 上記一対の栓刃の内部接続子を電線端末のワイヤとのみ
圧着する形状とする一方、上記中子は一対の栓刃導出口
を形成した端面板部の内面側中央部に一対の栓刃の内部
接続子間を通ってその先端部が上記内部接続子と電線端
末ワイヤとの圧着部を越えて電線の絶縁被覆端部の若干
の長さ部分と対向する位置まで突出した略三角形状の仕
切部を一体に形成し、かつ、内面側外縁部にその先端が
上記内部接続子の略中間の長さ位置まで突出した薄片状
の枠部を一体に形成したものとして、上記内部接続子と
電線端末ワイヤとの圧着部を薄肉のモールド樹脂外被体
で被覆したことを特徴とする差し込みモールドプラグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992011342U JP2570611Y2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 差し込みモールドプラグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992011342U JP2570611Y2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 差し込みモールドプラグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0573871U JPH0573871U (ja) | 1993-10-08 |
JP2570611Y2 true JP2570611Y2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=11775367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992011342U Expired - Fee Related JP2570611Y2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 差し込みモールドプラグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570611Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5580264A (en) | 1994-08-09 | 1996-12-03 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Waterproofed connector |
DE19921540A1 (de) * | 1999-05-11 | 2000-11-16 | Mannesmann Vdo Ag | Verfahren zum Schutz von Kabellitzen |
JP2001167838A (ja) * | 1999-12-08 | 2001-06-22 | Fuji Densen Kogyo Kk | 電源コードとその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5137991Y2 (ja) * | 1971-05-24 | 1976-09-17 | ||
JPS50103191U (ja) * | 1974-01-29 | 1975-08-26 | ||
JPS6062783U (ja) * | 1983-10-05 | 1985-05-02 | シャープ株式会社 | 電源プラグ |
-
1992
- 1992-03-06 JP JP1992011342U patent/JP2570611Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0573871U (ja) | 1993-10-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980113 |
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