JP2570470Y2 - 室内機の室内パネル取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、出窓の屋根部に取付け
たエアコンの室内機に室内パネルを取付ける構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】エアコンを取付けた出窓としては例えば
実開昭６４−４１０２１号公報に示すように出窓の屋根
部に室内機を取付け、出窓の下部に室外機を取付けたも
のが知られている。かかるエアコンを備えた出窓におい
ては室内機の吐出部以外をカバーするために、出窓の屋
根部室内側の室内機収納部に沿ってパネル取付枠を取付
けし、そのパネル取付枠に左右一対の上パネルと下パネ
ルを取付け、その左右の上パネル間に吸込口を有する吸
込パネルを取付けて室内パネルとし、この左右一対の上
パネル、下パネルと吸込パネルより成る室内パネルで室
内機の吐出部以外をカバーすると同時に吸込パネルより
室内の空気を室内機が吸い込むようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】前述のパネル取付枠、
上パネル、吸込パネル、下パネルを振動等で外れないよ
うに取付けるには、それらをビスで固着することが考え
られるが、そのビスが室内から見えると見栄えが悪くな
る。

【０００４】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにした室内機の室内パネル取付構造を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】出窓の屋根部１に室内機
８を取付け、この室内機８に室内パネル９を取付ける構
造において、下向凹部２４ａを有する上桟２４と上向凹
部２５ａを有する下桟２５を複数の縦材で連結したパネ
ル取付枠２０と、このパネル取付枠２０の左右両側に上
桟２４の下向凹部２４ａと下桟２５の上向凹部２５ａに
スライド自在に嵌合して取付けた左右一対の化粧パネル
２１，２１と、前記下桟２５の左右両側の室外側面に重
ね合せて室外側面からビス止めした左右一対の下パネル
２２，２２と、前記パネル取付枠２０の上桟２４の下向
凹部２４ａ、下桟２５の上向凹部２５ａにおける長手方
向中間部に嵌合して取付けた吸込パネル２３より室内パ
ネル９とし、前記上桟２４の下向凹部２４ａにおける室
外側部分と下桟２５の上向凹部２５ａにおける室外側部
分から左右のビス３１を室内機８に螺合してパネル取付
枠２０を室内機８に取付け、前記上桟２４、下桟２５の
長手方向端面から左右のビス３１までの距離を一対の化
粧パネル２１の長さよりも短くしたことを特徴とする室
内機の室内カバー取付構造。

【０００６】

【作 用】パネル取付枠２０はビス３１で室内機８に
固着され、左右一対の化粧パネル２１と吸込パネル２３
は上桟２４の下向凹部２４ａと下桟２５の上向凹部２５
ａに嵌合して取付けてあり、左右一対の下パネル２２は
下桟２５にビスで固着してあるから、パネル取付枠２
０、化粧パネル２１、吸込パネル２３、下パネル２２を
振動等で外れないように取付けできる。 また、パネル取
付枠２０を固着するビス３１は化粧パネル２１で覆われ
て室内から見えないし、下パネル２２を固着するビスも
室内から見えないので、室内からビスが見えずに見栄え
が良い。パネル取付枠２０に左右一対の化粧パネル２
１，２１と左右一対の下パネル２２，２２を取付けて左
右一対の化粧パネル２１，２１を中間寄りにスライドし
た状態でパネル取付枠２０を室内機８にビス３１で取付
でき、取付け後に左右一対の化粧パネル２１，２１を両
側にスライドすることでビス３１を化粧パネル２１で覆
って室内より見えなくなるので、そのビス３１の締付
け、弛めを室内より簡単にできてパネル取付枠２０の取
付け、外し作業が簡単となるし、パネル取付枠２０とと
もに化粧パネル２１、下パネル２２を取付け、外しでき
て室内パネルの取付け、外しが簡単となる。

【０００７】

【実 施 例】図１に示すように、屋根部１と窓部２と
下部収納部３とによって出窓４を構成し、この出窓４は
躯体５の出窓取付開口部６に取付けられ、前記屋根部１
の収納凹部１ａに室内機８が取付けてあり、前記下部収
納部３に室外機７が取付けられて空調出窓を構成し、前
記室内機８は室内パネル９でカバーしてある。

【０００８】前記屋根部１の収納凹部１ａには図２に示
すように、左右一対のブラケット１０，１０が固着さ
れ、室内機８の左右上部に取付けた左右一対の取付金具
１１，１１を前記ブラケット１０に沿ってスライド挿入
し、ビス１２で固着することで室内機８を屋根部１の収
納凹部１ａに取付けてあり、その室内機８は吸込み部１
３と吐出部１４を有し、かつ前面左右上部にビス螺合部
１５がそれぞれ設けてある。

【０００９】前記室内パネル９は図２に示すようにパネ
ル取付枠２０と左右一対の化粧パネル２１，２１と左右
一対の下パネル２２，２２と吸込みパネル２３より成
り、そのパネル取付枠２０は長手方向に連続する下向凹
部２４ａを有する上棧２４と長手方向に連続する上向凹
部２５ａを有する下棧２５を左右一対の端部縦材２６，
２６と左右一対の中間部縦材２７，２７で連結した長方
形状となり、化粧パネル２１はその上縁部２１ａと下縁
部２１ｂがパネル取付枠２０の上棧２４の下向凹部２４
ａと下棧２５の上向凹部２５ａに沿って左右摺動自在に
嵌合され、下パネル２２は図３に示すように、その上縁
部２２ａが下棧２５の左右両側部にビス２８で固着さ
れ、下縁部２２ｂが屋根部１の収納凹部１ａを構成する
アングル材１６に係合して連結され、前記吸込パネル２
３は図２に示すように上縁部２３ａに設けた係止片２９
と下縁部２３ｂに設けた突片３０を上棧２４の下向凹部
２４ａと下棧２５の上向凹部２５ａに亘って嵌め込んで
取付けられ、前記上棧２４と下棧２５がビス３１で室内
機８にビス止めされてパネル取付枠２０が室内機８に取
付けてある。前記吸込パネル２３の上縁部２３ａに設け
た係止片２９は上下動自在に設けられてスプリングで上
方に突出して付勢してある。

【００１０】次に室内パネル９の取付け作業を説明す
る。図４と図５に示すように、パネル取付枠２０を組立
てて左右一対の化粧パネル２１，２１をパネル取付枠２
０にスライド自在に嵌合して取付け、左右一対の下パネ
ル２２，２２をビス止めし、前記左右一対の化粧パネル
２１，２１を図４に示すように上棧２４のビス挿通孔３
２、下棧２５のビス挿通孔３３よりも長手方向中央寄り
までスライドする。

【００１１】図４の状態で下パネル２２の下縁部２２ｂ
をアングル材１６に図３に示すように係合して上方に回
動して図６に示すように出窓取付開口部６の上部に仮止
めし、前記ビス挿通孔３２，３３よりビス３１を室外機
８に螺合して取付ける。

【００１２】左右一対の化粧パネル２１，２１を左右に
スライドして図７に示すようにパネル取付枠２０の左右
両側に位置させて前記各ビス３１を化粧パネル２１で閉
塞する。つまり、化粧パネル２１の長さＬは上下棧２
４，２５の端面からビス挿通孔３２，３３までの最大長
さＬ₁ よりも若干大きくしてある。

【００１３】前記下パネル２２の下端縁２２ｂとアング
ル材１６は図３のように形成してある。すなわち、前記
下パネル２２の下端縁２２ｂには上向鉤片４０が一体的
に設けてあると共に、下向コ字状の支持片４１が一体的
に設けられ、前記アングル材１６の先端縁はクランク形
状に折曲し、かつ下向突片４２が設けられて下向凹部４
３を長手方向に連続して有し、上向鉤片４０を下向凹部
４３に係合し、その係合部を支点としてパネル取付枠２
０を上下に回動できると共に、上方に回動すると支持片
４１の先端面４１ａがアングル材１６の上面１６ａに接
して位置決めできるようになり、下パネル２２をアング
ル材１６に簡単に取り付けできるようにしてある。

【００１４】図７の状態から吸込パネル２２を取付ける
が、この吸込パネル２２は内面に設けたフィルタを清掃
するために一般の人が外すことがあり、その吸込パネル
２２を外すと化粧パネル２１が左右にスライド可能とな
って前記ビス３１が見え、誤操作によってビス３１を弛
めるとパネル取付枠２０が外れてしまうので、図２と図
７に示すように化粧パネル２１の端面にスライド防止部
材３４をビス止めし、このスライド防止部材３４をビス
３５によって前記室内機８のビス螺合部１５に螺合して
化粧パネル２１がスライドしないようにしてある。

【００１５】

【考案の効果】パネル取付枠２０はビス３１で室内機８
に固着され、左右一対の化粧パネル２１と吸込パネル２
３は上桟２４の下向凹部２４ａと下桟２５の上向凹部２
５ａに嵌合して取付けてあり、左右一対の下パネル２２
は下桟２５にビスで固着してあるから、パネル取付枠２
０、化粧パネル２１、吸込パネル２３、下パネル２２を
振動等で外れないように取付けできる。また、パネル取
付枠２０を固着するビス３１は化粧パネル２１で覆われ
て室内から見えないし、下パネル２２を固着するビスも
室内から見えないので、室内からビスが見えずに見栄え
が良い。パネル取付枠２０に左右一対の化粧パネル２
１，２１と左右一対の下パネル２２，２２を取付けて左
右一対の化粧パネル２１，２１を中間寄りにスライドし
た状態でパネル取付枠２０を室内機８にビス３１で取付
でき、取付け後に左右一対の化粧パネル２１，２１を両
側にスライドすることでビス３１を化粧パネル２１で覆
って室内より見えなくなるので、そのビス３１の締付
け、弛めを室内より簡単にできてパネル取付枠２０の取
付け、外し作業が簡単となるし、パネル取付枠２０とと
もに化粧パネル２１、下パネル２２を取付け、外しでき
て室内パネルの取付け、外しが簡単となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】空調出窓の概略縦断面図である。

【図２】屋根部と室内機と室内パネルの分解斜視図であ
る。

【図３】下パネル取付部の断面図である。

【図４】室内パネル組立状態の正面図である。

【図５】図４のＡ−Ａ拡大断面図である。

【図６】室内パネル取付状態の正面図である。

【図７】室内パネル取付状態の正面図である。

【符号の説明】

１…屋根部、１ａ…収納凹部、８…室内機、９…室内パ
ネル、２０…パネル取付枠、２１…化粧パネル、２２…
下パネル、２３…吸込パネル、２４…上棧、２４ａ…下
向凹部、２５…下棧、２５ａ…上向凹部、３１…ビス。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 出窓の屋根部１に室内機８を取付け、こ
   の室内機８に室内パネル９を取付ける構造において、下向凹部２４ａを有する 上桟２４と上向凹部２５ａを有
   する下桟２５を複数の縦材で連結したパネル取付枠２０
   と、このパネル取付枠２０の左右両側に上桟２４の下向
   凹部２４ａと下桟２５の上向凹部２５ａにスライド自在
   に嵌合して取付けた左右一対の化粧パネル２１，２１
   と、前記下桟２５の左右両側の室外側面に重ね合せて室
   外側面からビス止めした左右一対の下パネル２２，２２
   と、前記パネル取付枠２０の上桟２４の下向凹部２４
   ａ、下桟２５の上向凹部２５ａにおける長手方向中間部
   に嵌合して取付けた吸込パネル２３より室内パネル９と
   し、 前記上桟２４の下向凹部２４ａにおける室外側部分と下
   桟２５の上向凹部２５ａにおける室外側部分から左右の
   ビス３１を室内機８に螺合してパネル取付枠２０を室内
   機８に取付け、前記上桟２４、下桟２５の長手方向端面から左右のビス
   ３１までの距離を一対の化粧パネル２１の長さよりも短
   くした ことを特徴とする室内機の室内カバー取付構造。